JP2861606B2 - 自動変速機の制御装置 - Google Patents

自動変速機の制御装置

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JP2861606B2
JP2861606B2 JP4052607A JP5260792A JP2861606B2 JP 2861606 B2 JP2861606 B2 JP 2861606B2 JP 4052607 A JP4052607 A JP 4052607A JP 5260792 A JP5260792 A JP 5260792A JP 2861606 B2 JP2861606 B2 JP 2861606B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は自動変速機の制御装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動変速機(A/T)は、例えば日産自
動車(株)発行「新型車解説書(追補版I)NISSA
Nマキシマ」1991年8月(J30−2)に記載の如
く各種摩擦要素の選択的作動により変速を行なうことが
できる。かかる変速においては、作動・非作動の切換え
がされることとなる該当する摩擦要素(フォワードクラ
ッチ、バンドブレーキ、ハイクラッチ等)に対する油圧
供給、排除を変速制御油圧回路中のシフト弁による油路
切換えによって行なうことができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、変速に伴い
排出されるべきこととなった作動油の抜けが遅れ、排出
に時間がかかるなどすると、摩擦要素の引きずり等の現
象を招く場合がある。特に、例えば4−1飛び越し変速
の場合について考えてみるに、この場合、第1速選択段
がフォワードクラッチの作動(油圧供給)で実現される
ことから第4速選択状態において作動中であった他の摩
擦要素など(バンドブレーキ、ハイクラッチ等)につい
ての作動油は排出されるべきものとなるところ、それを
一のシフト弁のドレンポート1個所から抜く構成のとき
は、ドレン能力(排出能力)の点で、それだけ制約を受
け、限界がある。
【0004】更にいえば、バンドブレーキの4速サーボ
アプライ室(4A)、3速サーボレリーズ室(S/
R)、2速サーボアプライ室(2A)、ハイクラッチ
室、その他の作動室(例えば、アキューム室)内の全て
の油が、4−1変速時に、専らシフト弁に依存しそこか
ら抜けなければならないときは、その結果、それだけ油
抜け能力の不足の度合は大きくなり、特に容量の大きな
ものでは発熱の点にも影響を生ずることともなる。
【0005】本発明は、上述の点に改良を加え、ドレン
能力を高め得て、専らシフト弁に依存して油排出を行な
うものに比し変速時の摩擦要素での引きずり等を緩和す
ることのできる自動変速機の制御装置を提供することを
目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、下記の
自動変速機の制御装置が提供される。シフト弁の出力ポ
ートと複数の摩擦要素の油圧室とを連通し、その途中で
各摩擦要素の油圧室へ分岐する分岐点を有する油路と、
前記シフト弁の作動を制御することにより前記複数の摩
擦要素の油圧室への油の供給及び排出を行なう制御手段
と、を備え、前記摩擦要素の油圧室への油の供給排出に
伴い摩擦要素の締結、及び解放を行なう自動変速機の制
御装置であって、前記分岐点から各摩擦要素の油圧室へ
連通する油路のうち、少なくとも1つの摩擦要素の油圧
室と連通する油路の途中に、少なくとも入力ポート、出
力ポート及びドレンポートを有する方向切換え弁を設
け、前記制御手段は、前記方向切換弁が設けられている
油路により該方向切換弁の入力ポート及び出力ポートを
通じてその油圧室が連通された摩擦要素を含む、複数の
摩擦要素が解放される変速時に、前記シフト弁を該変速
で排出すべきこととなった油が排出するよう作動させる
と共に、前記方向切換え弁をその出力ポートとドレンポ
ートとを連通するよう作動させることを特徴とする自動
変速機の制御装置である。
【0007】
【作用】本発明では、前記自動変速機の制御装置におい
て、前記分岐点から各摩擦要素の油圧室へ連通する油路
のうち、少なくとも1つの摩擦要素の油圧室と連通する
油路の途中に、少なくとも入力ポート、出力ポート及び
ドレンポートを有する方向切換え弁を設けられ、前記制
御手段が、前記方向切換弁が設けられている油路により
該方向切換弁の入力ポート及び出力ポートを通じてその
油圧室が連通された摩擦要素を含む、複数の摩擦要素が
解放される変速時に、前記シフト弁を該変速で排出すべ
きこととなった油が排出するよう作動させると共に、前
記方向切換え弁をその出力ポートとドレンポートとを連
通するよう作動させる。よって、変速時、油排出経路に
ついては、シフト弁によるものと、方向切換え弁の上記
作動によるそのドレン系によるものとの2個所となり、
故に本制御非採用の場合のものに比し、ドレン量を増量
することを可能ならしめ、抜けは速くなり、その分引き
ずりも軽減する。方向切換え弁として、駆動方向にのみ
動力伝達を許容するワンウェイクラッチをロックさせる
オーバーランクラッチと接続して該オーバーランクラッ
チへのクラッチ作動油の供給を行なうオーバーランクラ
ッチコントロール弁を使用することができ、この場合
は、油圧回路を変えないでも実現でき、たとえ4−1変
速でも容易にドレン能力を高めることを可能ならしめ
る。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に
説明する。図1は本発明制御装置の一実施例で、1はエ
ンジン、2は自動変速機を示す。自動変速機2は、トル
クコンバータ、変速歯車機構(ギヤトレーン)、クラッ
チ及びブレーキなどの各種摩擦要素等からなる。自動変
速機入力軸はトルクコンバータを経てエンジン1からの
動力を入力され、入力軸への入力回転は変速歯車機構の
選択変速段に応じて変速されて自動変速機出力軸に至り
駆動輪へ達する。
【0009】上記自動変速機2の変速機構は、前掲文献
記載のものと同様であってよく、その摩擦要素としての
クラッチ、ブレーキ等としては、ここでは、バンドブレ
ーキB/B、ハイクラッチH/C、フォワードクラッチ
F/C、オーバーランクラッチOVR/C、ローリバー
スブレーキLR/B、リバースクラッチR/C等を備え
るものとする(バンドブレーキB/B、ハイクラッチH
/Cにつき図2、あるいは図5参照)。なお、ここに、
オーバーランクラッチOVR/Cは、駆動方向にのみ動
力伝達を許容するワンウェイクラッチをロックさせるク
ラッチである。それら摩擦要素は夫々、油圧の供給によ
り作動されて適宜結合、固定を行い、また油圧の排除に
よりその解除がなされる。次表1は、変速段選択のため
の上記摩擦要素の締結・解放の組合せを示す。
【0010】
【表1】
【0011】バンドブレーキB/B、ハイクラッチH/
C、フォワードクラッチF/C、オーバーランクラッチ
OVR/C、ローリバースクラッチLR/B、リバース
クラッチR/Cを上記表に示す如く種々の組合せで作動
させることにより、自動変速機2は同表に示す通り前進
4速後退1速の変速段を得るものとする。ここに、表1
中、○印は作動(油圧流入)を、無印が非作動(作動状
態からは油圧排除)を夫々示し、更に△印は、エンジン
ブレーキが必要なときに作動させるべき摩擦要素を示
す。従って、オーバーランクラッチOVR/Cは変速段
選択に関与しない(作動させても変速段は変化しない)
ことを意味する。また、バンドブレーキB/Bは、ここ
では、2速サーボアプライ室2A、3速サーボレリーズ
室S/R及び4速サーボアプライ室4Aの3室を有した
バンドサーボにより適宜作動されるものとし、具体的に
は、これら3室のいずれにも油圧を供給されない時(B
/Bについての表1中の第1速の欄)バンドブレーキB
/Bを非作動にし、2A室にのみ油圧(第2速選択圧P
2)を供給される時(同第2速の欄)、バンドブレーキB
/Bを作動させ、S/R室にも油圧(第3速選択圧P3)
を供給される時(同第3速の欄)、バンドブレーキB/
Bを非作動にし、4A室にも油圧(第4速選択圧P4)を
供給される時(同第4速の欄)バンドブレーキB/Bを
作動させるものとする(3室2A,S/R,4Aについ
て、図2,5参照)。
【0012】自動変速機2は更にコントロールバルブ3
を備え(図1)、このコントロールバルブ3には変速制
御油圧回路を形成すると共に、第1シフトソレノイド4
(シフトソレノイドA)、第2シフトソレノイド5(シ
フトソレノイドB)、及びオーバーランクラッチソレノ
イド6(オーバーランソレノイドOVR/SOL)等を
設ける。変速制御油圧回路は、夫々のスプール位置を上
記のソレノイド4,5,6の制御をもって電気油圧的に
作動せしめられる第1シフト弁A、第2シフト弁B、及
びオーバーランクラッチコントロール弁(OVR/Cコ
ントロール弁)を構成要素として含み、図2に示すよう
に、ハイクラッチH/C、バンドブレーキB/Bに関
し、それら第1シフト弁(A)7、第2シフト弁(B)
8及びオーバーランクラッチコントロール弁9を図示の
如くに接続して構成する。
【0013】コントロールバルブ部は、各ソレノイド4
〜6を含んでコントローラ20により電子制御し、この
コントローラには、例えばエンジン1のスロットル開度
(エンジン負荷)を検出するスロットルセンサ21から
の信号、車速を検出する車速センサ22からの信号等を
入力する。上記コントローラ20は、入力検出回路と、
演算処理回路と、該演算処理回路で実行される変速制御
や後述の飛び越し4−1変速での該変速と同期した前記
オーバーランクラッチコントロール弁9に対するドレイ
ポート開閉制御のための演算プログラム等を格納した記
憶回路と、前記ソレノイド4,5,6にON/OFF制
御信号を送出する出力回路等で構成される。記憶回路に
は、変速制御において適用されるスロットル開度と車速
により決められた変速パターン(変速特性)等の所要の
データが格納されている。
【0014】コントローラ20は、変速時、上記変速パ
ターンに従い運転状態に最適な変速段を判断しこの変速
段が得られるよう第1,第2シフトソレノイド4,5の
ON,OFFの組合せを指令する。これらシフトソレノ
イドのON,OFFの組合せ、従って第1,第2シフト
弁7,8の状態の組合せにより、前記表1中前進第1速
乃至第4速を得ることができ、これを表したものが表2
である。
【0015】
【表2】
【0016】表2におけるON,OFFは、コントロー
ラ20が上述の予め定めた変速パターンを基に車速及び
スロットル開度から好適変速段を判別し、この変速段に
対応するよう決定するもとする。例えば、第1速では、
第1シフト弁7及び第2のシフト弁8はともにON状態
とされる。第1シフト弁7は、そのON状態では、バン
ドブレーキB/Bの2A室に至る油路(ポート7a)
が、第2シフト弁8と接続の油路側(ポート8c)へ通
ずる状態となると共に、4A室へ至る油路(ポート7
d)が、同じく第2シフト弁8と接続の油路側(ポート
8c)へ通ずる状態となり、他方、OFF状態では、前
記の2A室に至る油路(ポート7a)がDレンジ圧PD
(=ライン圧PL ) 供給油路に直接通ずる状態となる一
方、前記の4A室へ至る油路(ポート7d)と前記第2
シフト弁接続油路との間の接続は断たれる状態となる。
また、第2シフト弁8は、そのON状態では、バンドブ
レーキB/BのS/R室及びハイクラッチH/Cに至る
と共に前記の第1シフト弁7と接続の油路(ポート8
c)が、ドレンに通ずる状態となり、他方、OFF状態
では、当該油路がDレンジ圧PD 供給油路に通ずる状態
となる。よって、上記の各シフト弁がONの組合せ(従
って、各シフトソレノイド4,5への指令がともにON
指令の組合せ)では、バンドブレーキB/B、及びハイ
クラッチH/Cに関し、前記表1に示した如く、そのい
ずれもが非作動の組合せが実現され、第1速が選択され
ることとなる(なお、フォワードクラッチF/Cについ
ては、図示しない回路により、第1速〜第4速の前進走
行時Dレンジ圧PD が供給される) 。
【0017】同様にして、第1シフト弁7のOFF及び
第2シフト弁8のONの組合せ、第1,第2シフト弁が
ともにOFFの組合せによって、夫々前記表1に示した
ように第2速、第3速が得られることとなり、更に、第
1シフト弁7がONで第2シフト弁8がOFFの組合せ
では、第4速が実現されることとなる。第4速の場合
は、PD 圧が、OFF状態の第2シフト弁8を介し、そ
のポート8cを通じてバンドブレーキB/BのS/R室
及びハイクラッチH/Cに供給され、かつ、ON状態の
第1シフト弁7を介し、そのポート7aを通じてB/B
の2A室に供給されると共に、そのポート7dを通じ更
にオーバーランクラッチコントロール弁9を介して4A
室に供給されることとなって、前記表1の如く、それら
2A,SR,4A及びH/Cに関し、そのいずれもが作
動の組合せが得られる。こうして、変速時、第1,第2
シフトソレノイド4,5に対するコントローラ20から
のON,OFF指令の4種の組合せ、従って第1,第2
シフト弁7,8のON,OFFの4種の組合せに応じコ
ントロールバルブ3は、選択的に作動油圧を供給して変
速段を選択させることができる。
【0018】コントローラ20はまた、変速制御におい
て、4−1変速時、2A,S/R,4A,H/Cピスト
ンの油を全て抜く場合におけるドレーン能力不足を緩和
するべく、オーバーランクラッチコントロール弁9を作
動させるようオーバーランソレノイド6を一瞬作動さ
せ、バンドブレーキB/Bの4速サーボアプライ室4A
の4A圧はこれをそのオーバーランクラッチコントロー
ル弁9のドレン部から抜く制御を実行する。即ち、飛び
越し4−1変速時は、前記表1,表2にみるように、第
1シフト弁(A)7は第4速時と同じON状態で変わら
ず、第2シフト弁(B)8がON状態に切換わる一方、
これらのシフト弁の状態で、バンドブレーキB/Bの各
3室2A,SR,4A,及びハイクラッチH/Cの作動
油が排出されることとなるところ、この場合に、それら
作動油全てを第2シフト弁8のドレンポート1個所から
排出させるのではなく、4A室内の作動油の排出につい
ては、オーバーランクラッチコントロール弁9を利用し
た別系統で行わせることとする。第1シフト弁7はON
状態を維持する結果、その油路切換状態は変わらず、従
って、2A室内の作動油は、ポート7a,7b,8cの
順でポート8cを通じ第2シフト弁8のドレンへ向い、
また、H/C,S/R室内の作動油はやはりポート8c
を通じそのドレンへ向うが、4A室内の作動油は、ポー
ト7d,7eの経路を用いず途中のオーバーランクラッ
チコントロール弁9のドレンを積極的に利用してそこか
ら抜くのであり、これがため、上述したようなオーバー
ランソレノイド6に対する制御をする(残圧対策用ソレ
ノイド制御)。
【0019】これにより、ドレンポートが、第2シフト
弁8とオーバーランクラッチコントロール弁9との2個
所になるので、それだけドレン量を増量することがで
き、その分、全ての油が第2シフト弁8のドレンポート
1個所から抜けなければならない場合のものに比し、ド
レン能力を高められてH/Cもそれだけ引きずらなくな
るようにすることができる。また、オーバーランクラッ
チコントロール弁9に対する上述の制御は、該弁9が変
速に関与しないものであることから、4−1変速時に該
弁9のドレンポートを利用してそのドレンポートを開閉
するようスプール位置を制御しても、4−1変速は行わ
せることはできる。
【0020】本制御は、例えばタイマを用いて行うこと
ができ、図3に示すものは、かかる制御のための機能を
ブロックとして表したものである。装置は、4−1変速
判断手段30aと、ソレノイド制御手段30bと、4−
1変速時に所定時間にわたりソレノイド制御手段を作動
させる場合の当該時間の計時に用いるタイマ30cと、
ドレンポート開閉システム30dとを含んで構成するこ
とができる。4−1変速判断手段30a、ソレノイド制
御手段30bは、コントローラ20によって構成され、
ドレンポート開閉システムは、オーバーランクラッチソ
レノイド6及びオーバーランクラッチコントロール弁9
を含んで構成することができる。また、タイマ30c
は、コントローラ20内のマイクロコンピュータによる
カウンタ機能を利用することができる。
【0021】図4は本制御の内容を示すプログラムフロ
ーチャートの一例であり、また図5,6は具体的な油圧
回路の一例を示す。図5の例においては、2A,S/
R,4Aの3室を有するバンドブレーキB/B、ハイク
ラッチH/Cの他、サーボレリース(S/R)アキュー
ムレータ40も対象とする場合の構成である。該アキュ
ームレータ40は、ライン圧PL を背圧とし、2速→3
速への変速の際、ハイクラッチ締結作動圧(H/C室へ
の供給圧)及びS/R室作動圧をなめらかな油圧上昇と
するのに用いることができる。
【0022】オーバーランクラッチコントロール弁9
は、常態でばね9aにより図示位置に付勢されるバルブ
スプール9bを備え、また図示の如くポート9c〜9f
を有し、ポート9eをドレンへ通ずるドレンポートとす
る。スプール9bの図中右端側の室に通ずる油路91に
は、オーバーランソレノイド6を設け、該ソレノイド6
は、コントローラ20(A/TCU)からの信号によ
り、そのON時(通電状態)でプランジャを進出させ油
路91の制御圧(オーバーランソレノイド圧)をパイロ
ット油圧Pp と同圧とし、スプール9bを図中左行させ
た位置に切換える。該位置では、ポート9cとポート9
dが通じ、また、ポート9gはポート9fと遮断されド
レンポート9cと通ずる。他方、そのOFF時(非通電
状態)では、ソレノイド6はプランジャを後退されて油
路91をドレンに通じ、油路91の制御圧を0としてス
プール9bを図示位置に切換える。該位置では、ポート
9fとポート9gが通じ、また、ポート9cとポート9
d間が遮断される一方で、ポート9cとドレンポート9
eが通ずる状態となる。ポート9fは、オーバーランク
ラッチ作動圧を供給する油路に接続し、ポート9gはこ
れをオーバーランクラッチと接続する。
【0023】第2シフト弁(B)8は、常態でばね8a
により図示位置に付勢されるスプール8bを有し、また
図示の如く、バンドブレーキB/B、ハイクラッチH/
C、S/Rアキュームレータ40に関与する油路50に
接続のポート8cを有すると共に、該ポート8cに関し
それと選択的に接続されるDレンジ圧PD 供給用ポート
8d、ドレンポート8eを有する。第2シフトソレノイド
(B)5は、同様のOFF ドレンのもので、コントローラ20の
制御の下、第1速、第2速選択状態(表2)のそのON
時(通電状態)では、シフト弁8のスプール8bの図中
左端がわ室に接続の油路81の制御圧をPP 圧と同圧と
して、該スプール8bを図中右行させた位置とする。よ
って、その状態では、ポート8cは、ポート8dと遮断
され、ドレンポート8eと通ずる。従って、摩擦要素の
作動が第4速状態(表1)からの4−1変速時、該当す
る図示の油圧室(S/Rアキューム室を含む)、及びそ
れらに対する油路51〜53等の油は、油路50を通し
シフト弁8のポート8cに向い、そのポート8eから抜
ける。なお、バンドブレーキB/Bの4A室、及びそれ
に対する油路56については、図4及び図7での説明に
併せて後述する。なお、図5中では、第1シフト弁7
(A)については、それが第1速、第4速で同じ状態
(表2中ON)のため、図5では示はしていないが、こ
れとの関係を図6に示すものである。図6はON状態を
示してある。
【0024】一方、第2シフトソレノイド5のOFF時
(非通電状態)では、油路81の制御圧は0で、シフト
弁8のスプール8bは図示位置にあり、ポート8c(出
力ポート)にPD 圧供給用ポート8dを通ずる。第4速
では、かかるポート8d,8cが通ずる状態において、
バンドブレーキB/Bの2A室には油路54をもって、
またS/R室、S/Rアキュームレータ40及びハイク
ラッチのH/C室には油路52,53及び51によっ
て、更にB/Bの4A室に対しては、そのスプール9b
が図中左方向へ切換えられているオーバーランクラッチ
コントロール弁9を介し、油路55、ポート9d(入力
ポート)、ポート9c(出力ポート)、油路56を通じ
て、夫々油圧の供給がなされている。
【0025】こうした摩擦要素B/B、H/Cの作動状
態において、コントローラ20は、図4のステップ10
0で、車速やエンジン負荷情報から変速判断を行ってお
り、4−1変速と判断したときは、図6に示す如く、第
2シフトソレノイド5をONして第2シフト弁8のスプ
ール8bを図5の図示位置から図中右方向へストローク
させ、油を排出する状態に切換える。ここに、図7は、
第1シフトソレノイド、第2シフトソレノイド8、オー
バーランクラッチソレノイド9、及びエンジン回転Ne
についての4−1変速信号発生前後の様子の一例を示す
(同図(イ)〜(ニ))。上記シフト弁8の切換えによ
り、油路50につながる部分は、S/Rアキュームレー
タ系を含んで油がドレンポート8cから抜けていくこと
になる。一方、かかる4−1変速時、オーバーランクラ
ッチコントロール弁9に対し、上記に合わせてステップ
101以下の制御が実行される。
【0026】即ち、4−1変速時中に、該コントロール
弁9のドレンポート9eを一定時間開く制御により、排
出流量を増やすため、まず、所定時間T計時用のタイマ
を0にセットし(ステップ101)、オーバーランソレ
ノイド6をON状態からOFF状態に切換える(ステッ
プ102)。これにより、オーバーランクラッチコント
ロール弁9のスプール9bを図示位置に切換え、バンド
ブレーキB/Bの4A室の油は油路56、ポート9c、
ポート9eを通して排出される。従って、ドレン部は2
個所となる。上記の制御は、これを所定時間T経過する
まで実行し(ステップ103,104)、所定時間T経
過後は、図7(ハ)に示す如くオーバーンソレノイド6
を再びONに切換え(ステップ105)、オーバーラン
クラッチコントロール弁9のスプール9bの位置を図示
位置から図中左方向へストロークした位置へ戻すよう切
換え、ポート9cに対しドレンポート9eを閉じる。
【0027】上記のような所定時間Tにわたりオーバー
ランソレノイド9をOFFとする制御(図7(ハ))を
加味することで、ドレン量を増大させることができ、し
かも、オーバーランクラッチコントロール弁9のドレン
ポート9eを積極的にそのために使用することで、油圧
回路の構成は変えないで容易に本制御を行うことができ
る。図7(ニ)の一点鎖線による特性は、本制御を採用
しない場合、即ち、同(ハ)のようなOFF制御領域を
設けず、4−1変速でも、オーバーランクラッチコント
ロール弁9のポート9cとポート9dに通じたON状態
に維持したままで、4A室を含め全ての油をシフト弁8
のドレンポート8eから排出されることとした場合での
エンジン回転Ne の上昇の推移を示すものであるが、こ
れにもみられる如く、かかる場合は、ドレンポートが1
個所である分だけ、排出に時間がかかり、各種クラッチ
等が引きずり、エンジン回転の上昇速度が鈍ることが分
かる。これは、場合によっては、クラッチ焼けの要因と
もなり、また、容量が大きいものでは、引きずると発熱
量が大きくなるなどするが、本制御によれば、こうした
事態も回避し得てドレン能力を適切に高めることができ
る。
【0028】なお、本発明は以上述べた制御内容、構造
等に限定されるものではない。例えば、ドレン能力を高
めるべくその開閉成を制御されるドレンポートに対する
当該制御については、タイマを用いたが、タイマを用い
ず、例えば自動変速機のトルクコンバータのタービン回
転Nt 、出力軸回転No より変速比相当値(Nt/N0)を演
算し変速終了直前(1速直前)を検知してその閉を制御
することも可能である。また、バルブスプールの第1の
位置で入力Iと出力ポートがつながり、バルブスプール
の第2の位置で入力IIと出力ポートがつながる方向切換
え弁と、方向切換え弁の出力とクラッチ室もしくはアキ
ュームレータ室をつなぐ油路と、方向切換え弁の入力I
とシフト弁とをつなぐ油路と、方向切換え弁の入力IIと
ドレンとをつなぐ油路と、方向切換え弁のスプールを切
換え作動せしめる制御手段と、前記入力Iとシフト弁と
をつなぐ油路中に他のクラッチもしくはアキュームレー
タと連通する油路の分岐点を有する場合において、前記
シフト弁が油路の油を排出する動作を行うときと同期し
て、前記方向切換え弁を第2のスプール位置状態となる
よう作動させる同期制御手段を具備させて、実施するこ
ともできる。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、シフト弁の作動により
変速を行う自動変速機の制御において、シフト弁が油排
出を行う動作時に、それに加えて方向切換え弁による排
出経路を形成し得て、これら2系統によってドレン量を
増量することができ、その分変速時の摩擦要素の引きず
りを緩和することができる。切換え弁としてオーバーラ
ンクラッチコントロール弁を利用する場合は、油圧回路
を変更させずに容易に上記を達成することが可能であ
り、4−1変速でもドレン能力を適切に高めることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の一実施例を示すシステム図であ
る。
【図2】バンドブレーキ、ハイクラッチを含めてコント
ロールバルブ部の一部を示す回路図である。
【図3】タイマを利用する場合での実施例装置の制御内
容の一例を表す機能ブロック図である。
【図4】同例でのコントローラで実行されるオーバーラ
ンクラッチソレノイド制御の内容の一例を示すフローチ
ャートである。
【図5】適用できる油圧回路の具体例を示す図である。
【図6】図5と組み合わせて示す油圧回路図である。
【図7】タイマ制御での制御内容の説明に供するタイミ
ングチャートの一例である。
【符号の説明】
2 自動変速機 4,5 シフトソレノイド 6 オーバーランクラッチソレノイド 7,8 シフト弁 7a〜7d ポート 8c〜8e ポート 9 オーバーランクラッチコントロール弁 9a ばね 9b スプール 9c〜9g ポート 20 コントローラ 30a 4−1変速判断手段 30b ソレノイド制御手段 30c タイマ 30d ドレンポート開閉システム 40 サーボレリース(S/R)アキュームレータ 50〜56 油路 81,91 油路 B/B バンドブレーキ 2A 2速サーボアプライ室 S/R 3速サーボレリース室 4A 4速サーボアプライ室 H/C ハイクラッチ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シフト弁(8)の出力ポート(8c)と
    複数の摩擦要素(B/B,H/C)の油圧室(2A,S
    /R,4A,H/C)とを連通し、その途中で各摩擦要
    素(B/B,H/C)の油圧室(2A,S/R,4A,
    H/C)へ分岐する分岐点を有する油路(50)と、 前記シフト弁(8)の作動を制御することにより前記複
    数の摩擦要素(B/B,H/C)の油圧室(2A,S/
    R,4A,H/C)への油の供給及び排出を行なう制御
    手段(20)と、を備え、 前記摩擦要素(B/B,H/C)の油圧室(2A,S/
    R,4A,H/C)への油の供給排出に伴い摩擦要素
    (B/B,H/C)の締結、及び解放 を行なう自動変速
    機の制御装置であって、前記分岐点から各摩擦要素(B/B,H/C)の油圧室
    (2A,S/R,4A,H/C)へ連通する油路(5
    1,52,54,55,56)のうち、少なくとも1つ
    の摩擦要素(B/B)の油圧室(4A)と連通する油路
    (55,56)の途中に、少なくとも入力ポート(9
    d)、出力ポート(9c)及びドレンポート(9e)を
    有する方向切換え弁(9)を設け、 前記制御手段(20)は、前記方向切換弁(9)が設け
    られている油路(55,56)により該方向切換弁
    (9)の入力ポート(9d)及び出力ポート(9c)を
    通じてその油圧室(4A)が連通された摩擦要素(B/
    B)を含む、複数の摩擦要素(B/B,H/C)が解放
    される変速時に、 前記シフト弁(8)を該変速で排出す
    べきこととなった排出するよう作動させると共に、
    前記方向切換え弁(9)をその出力ポート(9c)とド
    レンポート(9e)とを連通するよう作動させることを
    特徴とする自動変速機の制御装置。
  2. 【請求項2】 駆動方向にのみ動力伝達を許容するワン
    ウェイクラッチと、該ワンウェイクラッチをロックさせ
    るオーバーランクラッチ(OVR/C)を有し、 前記方向切換え弁(9)が、そのオーバーランクラッチ
    (OVR/C)と接続して該オーバーランクラッチ(O
    VR/C)へのクラッチ作動油の供給を行なうオーバー
    ランクラッチコントロール弁(9)であり、 該オーバーランクラッチコントロール弁(9)を利用し
    て当該変速により排出すべきこととなった油の一部を当
    オーバーランクラッチコントロール(9)から排出
    させることを特徴とする請求項記載の自動変速機の制
    御装置。
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