JP2859269B2 - 反射鏡の製造方法 - Google Patents

反射鏡の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の目的〕 (産業上の利用分野) 本発明は、反射鏡の製造方法の改良に関する。
(従来の技術) 従来、光学的鏡面を有する反射鏡を製造するには被加
工物を直接切削、研削、研磨鏡面コーティングを行なう
方法が実施されている。
ところで、反射鏡の多くは凹形状をなすため、切削工
程において穴ぐり加工が必要である。このため、上述し
た方法により小型の反射鏡を製造する場合、バイト寸法
による制約を受け、穴ぐり加工が困難となる。具体的に
は、穴ぐり加工においてその内径が数10mm程度で、長さ
がその2倍程度の場合、バイトシャンクが細くなり、剛
性が低く、その結果加工中にびびり振動を発生して加工
が困難となる。また、研削、研磨工程においても同様な
制約を受け、反射鏡の形状、寸法が制約され、ひいては
小型、高精度化が困難となる。即ち、研磨によって表面
粗さを向上させる場合、穴内面の加工が難しく、かつ穴
内面の形状、表面粗さ測定にも制約を受ける。更に、同
形状で複数個の反射鏡を製造する場合、1個づつ前述し
た煩雑な工程を繰返す必要があるため、製品精度のばら
つき、生産コストの高騰化を招く問題があった。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は、上記従来の問題点を解決するためになされ
たもので、加工工程から生じる形状、寸法の制約を受け
ることなく、所望する形状、寸法の反射鏡を高精度で安
価かつ量産的に製造し得る方法を提供しようとするもの
である。
〔発明の構成〕
(課題を解決するための手段) 本発明は、貫通する穴を有し、かつ該穴内面を鏡面と
した反射鏡の製造において、反射鏡の穴と同形状をなす
母材の外周面に被覆形成された金属酸化物被膜に電鋳層
を形成母材に対して20℃〜150℃の熱サイクルを作用さ
せると同時に、数10kgの荷重を負荷することにより前記
金属酸化物被膜を境に電鋳層を前記母材から分離する工
程とを具備したことを特徴とする反射鏡の製造方法であ
る。上記母材としては、例えば鋼を使用することができ
る。上記母材の外周面に被覆する金属酸化物被膜は、20
℃〜150℃の熱サイクルと数10kgの荷重を与えて上記電
鋳層を剥離する際の剥離材として作用する。かかる金属
酸化物被膜としては、例えば酸化クロム,酸化モリブテ
ンを用いることができる。この金属酸化物被膜の厚さに
ついては10Å程度にすればよい。
上記電鋳層は、上記金属酸化物被膜から分離した後に
おいて反射鏡の反射面となる。かかる電鋳層としては、
例えばCu,Ni,Cr,Ni−Cr合金等を使用することができ
る。また、電鋳層の厚さは5〜10mm程度とすることが望
ましい。なお、上記金属酸化物被膜への電鋳層の形成に
先立って、反射面の反射特性を向上する目的で該金属酸
化物被膜上に金(Au)等のめっき膜を形成してもよい。
(作用) 本発明によれば、反射鏡の穴と同形状に加工して作製
した母材を用いるため、従来のように穴ぐり加工を施す
必要がなく、加工工程を簡略化できる。こうして作製し
た母材の外周面に金属酸化物膜を被覆し、この金属酸化
物被膜に電鋳層を形成し母材に対して熱サイクルと荷重
を与えることによって剥離材として作用する金属酸化物
被膜を境に電鋳層が母材から分離され、反射面となる電
鋳層を有する反射鏡を製造できる。また、かかる金属酸
化物被膜被覆母材は一旦作製すれば、該母材を用いて同
形状で精度のばらつきの少ない反射鏡を何個でも製造す
ることが可能となる。従って、加工工程から生じる形
状、寸法の制約を受けることなく、所望する形状、寸法
の反射鏡を高精度で安価かつ量産的に製造することがで
きる。
(発明の実施例) 以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。
まず、鋼からなる被加工物を切削、研削、研磨等の機
械加工を施して製造すべき反射鏡に対して反転した略円
錐台形状の母材(1)を作製した(第1図、ステップ
(S1))。つづいて、この母材(1)の外周面に無電解
ニッケル(Ni)めっき処理により厚さ80μ程度のNi薄膜
(2a)を形成した(第2図参照)。ついで、このNi薄膜
(2a)を再び切削、研削、研磨等の機械加工により加工
し、製造すべき反射鏡に対して反転した高精度の鏡面を
形成する(第1図、ステップ(S2))。つぎに、第2図
に示すようにこのNi薄膜(2a)上に厚さ10Å程度の酸化
クロム薄膜(2b)を無電解めっきにより形成する(第1
図、ステップ(S3))。このときのめっきは、水1に
無水クロム酸を1g〜10g入れた水溶液中に、Ni薄膜(2
a)を被着している母材(1)を1〜5秒間浸漬するこ
とにより行う。その後、第2図に示すように、金(Au)
薄膜(2c)を厚さ1〜5μmとなるように酸化クロム薄
膜(2b)上に電解めっきにより形成する(第1図、ステ
ップ(S4))。ひきつつづき、第2図に示すように、前
記母材(1)のAu薄膜(2c)の外周面上に銅(Cu)電鋳
を施して母材のAu薄膜(2c)上に厚さ5〜10mmのCu電鋳
層(4)を形成する(第1図、ステップ(S5))。つい
で、第3図に示すように、Cu電鋳層(4)が一体化して
いる母材(1)に20℃〜150℃の熱サイクルをヒータに
よる加熱と水冷とを組合せることにより作用させるとと
もに、Cu電鋳層(4)側を固定した状態で数10kgの荷重
を例えば小形油圧ジャッキなどにより母材(1)に矢印
(L)方向に負荷すると、酸化クロム薄膜(2b)を境に
してAu薄膜(2c)を被着したCu電鋳層(4)がNi薄膜
(2a)を一体化に被着している母材(1)から分離さ
れ、第4図に示すように反射面として機能するAu薄膜
(2c)を被着したCu電鋳層(4)とからなる反射鏡
(5)を製造することができた(第1図、ステップ(S
6))。
また、上記Cu電鋳層(4)が分離されたNi薄膜(2a)
を被覆している母材(1)を洗浄して(第1図、ステッ
プ(S7))、上述したステップ(S3)からステップ(S
6)までの処理を複数回行なったところ、既に製造した
反射鏡を含めて互いに同形状で精度のばらつきの少ない
反射鏡を複数個製造できた。
なお、上記実施例では母材を鋼、電鋳層を銅(Cu)で
形成し、熱サイクルと荷重負荷により反射鏡を製造した
が、これに限定されない。例えば、母材をアンバー合
金、電鋳層をニッケル形成しても上記実施例と同様に反
射鏡を製造することができる。
上記実施例では、母材の外周面に被覆する剥離用の薄
膜として酸化クロム薄膜を用いたが、酸化クロム薄膜の
代わりに例えば酸化モリブテンなどの薄膜を用いても実
施例と同様な反射鏡を製造することができる。さらに、
母材(1)の表面仕上げが高精度にできる場合は、上記
実施例のNi薄膜(2a)は省略してもよい。同じく、反射
面としてCu面でもよい場合は、金薄膜(2c)は省略でき
る。また、第5図のようにCu電鋳層(4)を裏当てかね
(3)により支持させてもよい。
〔発明の効果〕
以上詳述した如く、本発明によれば加工工程から生じ
る形状、寸法の制約を受けることなく、所望する形状、
寸法の反射鏡を高精度で安価かつ量産的に製造でき、ひ
いては光学素子などに有効に利用し得る等顕著な効果を
有する。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第4図は本発明の実施例における反射鏡の製
造工程を示す図、第5図は本発明の他の実施例の説明図
である。 1……母材、 2b……酸化クロム(金属酸化物被膜)、 2c……金薄膜、 4……Cu電鋳層、5……反射鏡。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鏡面処理された母材の外周面に金属酸化物
    被膜を被着させる第1工程と、 この第1工程後に上記金属酸化物膜上に反射鏡本体を構
    成する電鋳層を形成する第2工程と、 この第2工程後に少なくとも上記母材及び上記金属酸化
    物被膜に対して揺動する温度変動を与えながら上記母材
    及び上記電鋳層に相反する方向の力を負荷し上記母材と
    上記電鋳層とを分離する第3工程と、 を具備することを特徴とする反射鏡の製造方法。
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