JP2006110673A - 切削方法、切削加工品および装飾品 - Google Patents

切削方法、切削加工品および装飾品 Download PDF

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Abstract

【課題】凹凸模様を有する切削加工品、特に、規則正しい間隔で、所望の深さの凹凸模様を呈する装飾品を提供すること、また、前記切削加工品および装飾品を容易に製造(切削加工)することができる切削方法を提供すること。
【解決手段】切削工具101の切削部108が、ほぼ楕円の軌跡に沿って周回するように切削部108を振動させつつ、切削部108を基板5に対して相対的に移動させることによって基板5の表面を切削する切削方法であって、切削部108が周回する際、基板5の表面を切削して表面上に凹部50を形成し、この工程を繰り返し行って、基板5の表面上に、最大深さが0.05〜3μmである複数の凹部50を形成することを特徴とする。
【選択図】図10(A)

Description

本発明は、切削方法、切削加工品および装飾品に関するものである。
従来、例えば、ドライエッチング等のエッチングによる加工品(装飾品)の製造方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、従来の方法は、主として直径1mm以下のダイヤモンド等への加工に適用されるものであり、時計の文字盤の仕上加工や、時計の駆動体の表面仕上などの比較的大きなものへの適用は難しいという問題があった。
また、工程が複雑で、しかも専用の高価なエッチング装置を必要としていた。
また、機械加工や放電加工等の従来の他の方法においても、規則的な0.1〜0.8μm程度の凹凸を加工することは、難しいという問題があった。
特開平11−71690号公報
本発明の目的は、凹凸模様を有する切削加工品、特に、規則正しい間隔で、所望の深さの凹凸模様を呈する装飾品を提供すること、また、前記切削加工品および装飾品を容易に製造(切削加工)することができる切削方法を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明により達成される。
本発明の切削方法は、切削工具の切削部がほぼ楕円の軌跡に沿って周回するように該切削部を振動させつつ、前記切削部を被削材に対して相対的に移動させることによって前記被削材の被切削面を切削する切削方法であって、
前記切削部が周回する際、前記被削材の被切削面を切削して該被切削面上に凹部を形成し、この工程を繰り返し行って、前記被切削面上に、最大深さが0.05〜3μmである複数の凹部を形成することを特徴とする。
これにより、切削抵抗を低減することができるため、切削エネルギーが小さくすることができ、また、切削時の切削部の温度上昇を抑えることができるため、例えば、ダイヤバイトなどの比較的融点の低い材質を切削部に適用することができる。
また、仕上の精度が非常に高いため、仕上面に対して別途研磨などを行う必要がなく、鏡面仕上が可能となり、特に、凹部の深さが、光の波長領域と略同じ長さとなるので、光の干渉を可能とする微細なパターン(不連続な複数の凹部)を被削材に対して形成することができるため、美的外観に優れた切削加工品および装飾品を容易に製造することができる。
本発明の切削方法では、前記複数の凹部を、前記切削の方向に不連続に形成することが好ましい。
これにより、被切削面に光の干渉を可能とする微細なパターンを形成することができる。
本発明の切削方法では、前記切削の方向に沿って隣り合う前記各凹部間の前記被切削面に、前記切削部によって切削されない部位が残るように、前記切削部の移動の条件と前記切削部の振動の条件とを設定することが好ましい。
これにより、被切削面に確実に不連続な凹部を形成することができる。
本発明の切削方法では、前記切削部が周回する際、該切削部が前記被削材から離間し、このとき、前回の周回において形成された前記凹部の終端が、前記切削部に接触せずに該切削部を通過するように、前記切削部の移動の条件と前記切削部の振動の条件とを設定することが好ましい。
これにより、被切削面に確実に不連続な凹部を形成することができる。
本発明の切削方法では、前記移動の条件は、前記切削部の移動速度であり、前記振動の条件は、前記切削部の振動周波数、振動振幅であることが好ましい。
これらを、それぞれ、適宜設定することにより、精度の高い切削を行うことができる。
本発明の切削方法では、前記切削部を振動体によって振動させることが好ましい。
これにより、容易かつ確実に切削部を楕円の軌跡に沿って周回するように振動させることができる。
本発明の切削方法では、前記被削材における前記被切削面の中心を支軸として回転させつつ、切削を行うことが好ましい。
これにより、容易かつ確実に被切削面に対して切削を行うことができる。
本発明の切削方法では、前記被削材の回転数は10〜5000rpmであることが好ましい。
これにより、確実に、切削を行うことができる。
本発明の切削方法では、前記切削部を、前記被切削面の回転中心に向かって移動させて切削を行うことが好ましい。
これにより、容易かつ確実に被切削面に対して切削を行うことができる。
本発明の切削方法では、前記被切削面に対して螺旋状に切削を行うことが好ましい。
これにより、より容易に被切削面に対して切削を行うことができる。
本発明の切削方法では、前記被削材は、平面視で略円形状をなしており、
前記切削部による切削により、前記被削材の被切削面上に、周方向に沿って複数の凹部を形成することが好ましい。
これにより、被切削面に光の干渉を可能とする微細なパターンを形成することができる。
本発明の切削方法では、前記被切削面の半径方向における前記凹部の最大長さは、0.5〜500μmであることが好ましい。
これにより、被切削面により美しい光の干渉を可能とする微細なパターンを形成することができる。
本発明の切削方法では、前記被切削面の周方向における前記各凹部の最大長さは、それぞれ、前記被切削面の内周側から外周側に向かって漸増していることが好ましい。
これにより、被切削面にさらに美しい光の干渉を可能とする微細なパターンを形成することができる。
本発明の切削方法では、前記被切削面に少なくとも1つの突出部が形成されており、前記切削部により、前記被切削面の全体的な形状を残しつつ、前記被切削面に沿って前記凹部を形成することが好ましい。
これにより、被切削面の形状に応じた切削(加工)を行うことができる。
本発明の切削方法では、前記切削部の振動数は、1〜500kHzであることが好ましい。
これにより、被切削面に確実に、凹部を形成することができる。
本発明の切削方法では、前記楕円の軌跡における長軸の長さは、0.1〜50μmであることが好ましい。
これにより、被切削面に確実に、凹部を形成することができる。
本発明の切削方法では、前記楕円の軌跡における短軸の長さは、略0であることが好ましい。
これにより、被切削面に安価に美しい光の干渉を可能とする微細なパターンを形成することができる。
本発明の切削加工品は、本発明の切削方法によって切削されたことを特徴とする。
これにより、被切削面に光の干渉を可能とする微細なパターンが形成される。また、美的外観に優れ、光の(乱)反射特性に優れた切削加工品を提供することができる。
本発明の装飾品は、本発明の切削加工品を備えたことを特徴とする。
これにより、美的外観に優れた装飾品を提供することができる。
以下、本発明の切削方法、かかる切削方法により製造された切削加工品および装飾品の好適な実施形態について、詳細に説明する。
なお、以下の説明では、代表的に、本発明の切削加工品を装飾品に適用した場合を説明する。
図1は、本発明の装飾品の好適な実施形態を示す平面図である。
装飾品1は、基板5(図10参照)の被切削面に対して切削を施すことにより製造されたものであり、円板状(円柱状)をなしている。すなわち、図1に示すように、平面視でほぼ円形状をなしている。この装飾品1は、その表面に不連続な複数の凹部50が形成されている。
装飾品1の構成材料は、特に限定されないが、例えば、黄銅等の銅、Hv400等のステンレス鋼、鉄、ニッケル、真鍮、アルミニウム、チタン、タングステン、超硬等の各種金属、またはこれらを含む合金、セラミックス等が挙げられる。
装飾品1は、上記のような材料の中でも特に、黄銅(Bs)、洋白(Ns)が、好ましい。これにより、装飾品1の製造(切削)時においては、基材の成形の自由度が増す(成形のし易さが向上する)ため、形状、寸法、配置パターンなどが規則正しい複数の凹部50を容易かつ確実に形成することができる。
この凹部50は、周方向および半径方向に対して不連続に形成されている。(凹部50の形成されている面と形成されていない面が交互に存在する)。また、凹部50は、装飾品1の周方向に沿って形成されている。
この凹部50は、図1に示すように、内周側から外周側に向かってそのピッチ(間隔)および凹部の周方向の最大長さが漸増するように、円の中心付近に形成されている。
この凹部50の最大深さは、0.05〜3μm程度とされ、0.1〜0.8μm程度であるのが好ましい。凹部50の深さが前記範囲内の値であると、光の波長領域と略同じ長さとなるので、光の干渉をより確実に生じさせることができる。
また、装飾品1の半径方向における凹部50の最大長さは、0.5〜500μm程度であるのが好ましく、1〜50μm程度であるのがより好ましい。基板5の半径方向における凹部の最大長さが前記範囲内の値であると、装飾品の審美性をさらに優れたものとすることができる。
このように装飾品1に形成された不連続な複数の凹部50が、光の干渉を可能とする微細なパターン(以下「光干渉模様」という)を構成し、美的外観を優れたものとしている。
以上説明したような装飾品1は、装飾性を備えた物品であればいかなるものでもよいが、例えば、時計部品(文字板、輪列受、押え板、番車、ダイヤルリング、ベゼル、リューズ)、電気照明器具の反射板、イルミネーション反射板等に適用することができる。
次に、上述した装飾品1の製造方法(切削方法)について説明する。
<振動切削装置>
まず、本発明の装飾品1の切削方法を説明する前に、本発明の切削方法を行うことができる振動切削装置について図2〜図8を参照して説明する。
図2は、振動切削装置の斜視図、図3は、図2に示す振動切削装置のうち振動体の拡大斜視図である。
図2に示すように、振動切削装置150は、振動する棒状の振動体10、及び振動体10を振動可能に保持する振動体支持装置2を備える。
振動切削装置150全体は、後述するNC旋盤等の位置合わせ装置210に取り付けられるようになっている。振動体支持装置2は、振動体10を保持する基台21と位置合わせ装置に保持させるための差し込み部22とを備えている。基台21の取り付け面には、振動体10を保持する腕となる受け部20が、螺子穴203に螺子止めすることで固定されている。受け部20には、開口が設けられており、この開口に振動体10を挿通し、振動体10の振動の節において振動体10を複数の点支持部材202で点支持するように構成されている。
図4に図2のA−A切断面における受け部20の断面図を示す。図4に示すように、受け部20は、振動体10のステップホーン大106(126)を挿通しており、その振動の節となる部分を点支持部材202によって点支持している。点支持部材202は受け部20に設けられた螺子孔201に軸持されており、所定のトルクで螺子締めされている。点支持部材202によって点支持される振動体10の領域は硬化領域103及び124が設けられている。
図3に示すように、振動体10は、先端部100、胴体部110、及び後端部120で構成されている。先端部100は、胴体部110寄りにステップホーン大106、その先にステップホーン小107を備え、胴体部110で発生した振動を増幅して先端面102を大きな振幅で振動させることが可能な二段ステップホーン構造を備えている。同様に後端部120も、胴体部110寄りにステップホーン大126、その先にステップホーン小127を備え、振動増幅可能になっている。胴体部の中心に対し、ステップホーン大106と126、ステップホーン小107と127とは同一形状で同一の長さで対称的に設けられている。
胴体部110は、図3のX軸とY軸とに垂直に四面が面取りされ取付面111を形成している。X軸方向に垂直な面(X面という)である二つの面には圧電アクチュエータ112Xがそれぞれ設けられ、Y軸方向に垂直な面(Y面という)である二つの面には圧電アクチュエータ112Yがそれぞれ設けられている。圧電アクチュエータ112は、ジルコン酸チタン酸鉛(PZT)等の強誘電性セラミックスの結晶の両面に金属メッキ等により電極膜を形成して製造されている。圧電アクチュエータ112は接着剤で貼り付けられている。電極膜の隅部には半田等の溶着がし易いように半田メッキが設けられ、半田付け等により配線(リード線)114が電気的に接続される接点113となっている。この接点113に配線114が溶着され、圧電アクチュエータ112の両極間に電圧を印加可能に引き出されている。当該配線114はツイスト線になっている。圧電アクチュエータ112は、交流電圧の印加に応じて電気機械変換作用によって変形しその変形が振動として胴体部110に伝達されるようになっている。
先端部100では、ステップホーン小107に加工時の接触部材となる切削工具101が設けられている。当該切削工具101は、ダイヤモンド等の硬度の高い材料で構成されたチップ状(柱状)の切削刃である。当該切削工具101は、ステップホーン小107の先端に軸持され、その切削部(先端部)108が先端面102から飛び出すように固定されている。
ステップホーン大106には、ダミーサライ105が設けられている。X面を有するダミーサライ105XとY面を有するダミーサライ105Yとが設けられている。当該ダミーサライ105は、当該振動体10の重心に対する対称性を維持するために形成されているものである。
同様にステップホーン大126には、センサ用サライ121が設けられている。X面を有するセンサ用サライ121XとY面を有するセンサ用サライ121Yとが設けられている。センサ用サライ121Xと121Yとには、振動センサ122X及びYが設けられている。振動センサ122の両極からは、ツイスト線である配線(リード線)123が引き出されている。振動センサ122X及びYは、圧電アクチュエータと同様の構造を備え、機械電気変換作用により、その貼り付け面における機械的な歪みをその歪み量に対応した電圧に変換して配線123経由で出力可能になっている。
図4Bに図3のB−B切断面におけるセンサ用サライ121の断面図を、図5Bに図3のA−A切断面におけるダミーサライ105の断面図を示す。図4Bに示すように、センサ用サライ121の四面のうち、一方のX面に振動センサ122Xが、一方のY面に振動センサ122Yが設けられている。振動センサ122X及びYは、X軸方向とY軸方向とにそれぞれ1個ずつ備えていれば、振動を検出可能であるため、合計2個が設けられている。その振動センサ122を歪み無く設置する接着面を提供するサライも本来であれば、振動センサの数だけあればよいはずである。しかし、本実施形態では、振動センサ122Xを設けたサライ121XAの反対側にもサライ121XBを設け、振動センサ122Yを設けたサライ121YAの反対側にもサライ121YBを設けてある。サライの有無は重心のズレに影響するが、このようにダミーとしてのサライ121XBやYBを設けたので、振動体10が軸芯に対して対称的に構成されていることになる。
また、図5Bに示すように、ステップホーン大106には、センサも何も設けられていないダミーサライ105が四面設けられている。このダミーサライ105は、当該振動体10の重心を通り軸芯方向(Z軸方向)に垂直な面に対して、四面のセンサ用サライ121とは対称な位置に設けられている。この構成によって、振動体10の重心に垂直なY軸方向を含む面に対しても対称的な形状を備えることになっており、総てのサライが無いとした場合の重心位置と同じ位置に重心が位置している。
上記ダミーサライ121XB、YB、105の存在によって、X軸、Y軸、Z軸周りで対称性が維持されることになり、振動加工時に圧電アクチュエータ112XとYに加える交流電圧の振幅と位相差によって発生する楕円振動の制御を大幅に単純化することが可能となった。
図6に、振動体10が振動した場合の歪みの様子を拡大して示したシミュレーション図を示す。図6においてハッチングの濃い部分ほど振幅が少なく薄いほど振動が大きいことを示している。振動体10の先端部102の振幅が大きく、二段ステップホーン構造により、振動の腹に設けられた圧電アクチュエータ112の振動が増幅されて先端面102、すなわち切削工具101の振動が大きくなっていくことが判る。また、当該振動体10には四つの振動の節C1〜C4が形成されている。どのように振動が伝達されどの位置に振動の腹ができどの位置に振動の節ができるかは、振動体の形状と弾性、振動の周波数等によって定まる。当該実施形態では、図6に示すように振動の節が生じる周波数を圧電アクチュエータ112に印加することにし、振動の節C1とC4とに受け部20が位置するようにして、振動体10を点支持している。
図7に、螺子締めトルクと機械的Q値代用値との関係図を示す。本実施形態では、点支持部材202の螺子締めトルクが10〜15cN・mの範囲に設定されている。機械的Q値が高い程、機械的共振の度合いが高く、エネルギーが高められ大きな振動が得られることを示している。図7に示すように、螺子締めトルクが10cN・m程度に達すると、振動特性の相対値である機械的Q値が高くなって、螺子締めトルクが15cN・m程度を超えると機械的Q値が低下する。一方、螺子締めトルクが10cN・m程度以下であると緩み、振動体10が加工中に動いてしまう可能性がある。点支持部材202の螺子締めトルクを10〜15cN・mの範囲に設定することが適当である。
図8に螺子先端径と出力振幅との関係図を示す。当該関係図は、同一の振動切削装置において、支持される接触点の面積を変更した場合に先端面に現れる出力振幅を示したものである。本実施形態では点支持部材202は、振動体10を点支持する接触点の径が略φ0.6mmになっている。図8に示すように、従来の切削装置で利用されていたφ2.5mmの場合では出力振幅が4μmより小さいのに対し、接触点がφ1.5mm以下であれば1.5倍の出力振幅6μm以上が得られ、さらに本願実施形態のように接触点の径をφ0.6mmとした場合には出力振幅が8μm以上となり、二倍以上の振幅が得られている。さらに接触点の径を小さくすればさらに出力振幅は大きくなると考えられるが、点保持部材やその接触点の応力が大きくなり過ぎ、点支持部材202が食い込み、変形や孔あき等の不都合が生じるため、φ0.6mm当たりが妥当な径である。
点支持部材202の先端の接触点の径をφ0.6mmとした場合、振動体10の構成材料には強い応力により変形が生じ、点支持部材202が食い込み、孔が空いてしまうことが考えられる。これに対応するため、本実施形態では、図3及び図4に示すように、振動体10のうち振動時に振動の節となる領域であって点支持部材202によって点支持される領域のみに硬化領域103及び124を備えている。この硬化領域103及び124は例えば部分焼き入れ処理によって形成される。硬化領域の硬さは、例えばHv650程度とする。このような点接触部分の硬度強化処理によって、点接触により振動体10に孔が空いたり変形したりする不都合を抑制することが可能である。
また、このような硬化領域103及び124に上記トルクで螺子締めされて当接する点支持部材202の先端には強い応力が働く。このため、本実施形態では、点支持部材202の先端が、振動体10に設けられた硬化領域103及び124の硬さより硬く形成されている。当該構成によれば、点支持部材202の先端の硬さが硬化領域103及び124のそれより高いため、摩耗や変形が抑制される。具体的には、硬化領域の硬さをHv650程度とした場合には、点支持部材202の先端の硬度をHv750程度とする。このような点支持部材202の硬度向上によって、点接触によって点支持部材202が変形摩耗してしまうことを抑制することができる。
上記構成において、圧電アクチュエータ112Xに所定の周波数、1〜500kHz程度、例えば、20kHz程度の交流電圧を加えると、点支持部材202によって点支持されている接触点104や125を中心として振動体10のY軸方向に撓み振動が発生する。また圧電アクチュエータ112Yにも同様の周波数の交流電圧を加えると、接触点104及び125を中心として振動体10のX軸方向にも撓み振動が発生する。圧電アクチュエータ112Xに加える交流電圧と圧電アクチュエータ112Yに加える交流電圧とに所定の位相差(例えばπ/2)を設けておけば、後述する図10(A)に示すように、X軸方向の撓み振動とY軸方向の撓み振動とが合成されて楕円(円)振動を発生させることができるようになる。胴体部110の振動の腹で発生するこの楕円振動は、当該振動体10の二段ステップホーン構造によって増幅され、先端面102から突出する切削部108(切削工具101)を大きな楕円軌道で振動させることができる。
次に、本発明の切削方法を行うための、振動切削加工装置について説明する。
図9は、本発明の切削方法を行うための、振動切削加工装置(旋盤装置)の主要部を示す斜視図である。
振動切削加工装置200は、基板(被削材)5を回転可能に支持する主軸(支軸)202と、振動切削装置150と、該振動切削装置150が設置され、主軸220に対して位置合わせが可能な位置合わせ装置(ベース部)210とを有している。
次に、振動切削加工装置200を用いた、本発明の切削方法の第1実施形態について説明する。
まず、装飾品1を製造するに際し、基板5を用意する。
この基板5は、厚さが均一で、たわみや傷のないものが好適に用いられる。
基板5の材料としては、前述した装飾品1と同様のものを用いることができる。
この基板5を主軸220に取り付ける。
次に、図9に示すように、振動切削装置150の差し込み部22を位置合わせ装置210に取り付ける。これにより、振動切削装置150が、位置合わせ装置210に保持される。
この際、切削工具101の表面1011が、基板5の被切削面に対して略垂直に当接し得る状態において、振動切削装置150を取り付ける。このとき、振動体10の軸を基板5の被切削面に対して所定角度傾斜させるのが好ましい。これにより、より審美性の高い光干渉模様を形成することができる。
次に、基板5を回転させる。この回転数(主軸回転数)としては、特に限定されないが、例えば、10〜5000rpm程度が好ましく、50〜1000rpm程度がより好ましい。これにより、切削後、基板上に審美性の高い光干渉模様を形成することができる。
次に、切削部108を前述した楕円軌道で振動させて、基板5に対して切削を行う。本実施形態では、基板5の外周部から主軸220の回転中心に向かって、所定の送り速度で位置合わせ装置210を移動させることによって切削部108を移動させて、レコードの再生のように、らせん状に切削を行っていく。
切削部108の振動の振幅は、0.1〜50μm程度であるのが好ましく、2〜10μm程度であるのがより好ましい。切削部108の振動の振幅が前記範囲内の値であると、凹部50の深さを最適なものとすることができるため、切削された切削加工品(装飾品)の審美性を優れたものとすることができる。
また、送り速度は、0.01〜100mm/min程度であるのが好ましく、1〜60mm/min程度であるのがより好ましい。送り速度が前記範囲内の値であると、切削された切削加工品(装飾品)の審美性を優れたものとすることができる。
また、切削部108の基板5に対する切込み量(深さ)は、0.1〜100μm程度であるのが好ましく、1〜10μm程度であるのがより好ましい。切削部108の基板5に対する切込み量が前記範囲内の値であると、切削された切削加工品(装飾品)の審美性を優れたものとすることができる。
以下、第1実施形態の切削方法における切削動作を具体的に説明する。
図10(A)〜(C)は、本発明の切削方法の第1実施形態に係る切削部の動作を示す側面図である。なお以下では、説明の都合上、図10(A)中の上側を「上」、下側を「下」、左側を「左」、右側を「右」という。なお、図10(A)〜(C)は、凹部50(凹部501)を模式的に示す図であり、実際の寸法を反映するものではない。すなわち、凹部50(凹部501)の長さに対する、凹部50(凹部501)の深さが実際より大きくなるように示している。
切削の際には、振動切削装置150の切削部108に楕円振動の軌跡に従った周期的な動作を行わせながら切削を行う。具体的には、前述した圧電アクチュエータ112X、112Yの振動により、切削部108は、主切削力方向(切削の方向)(F)の速度成分と、切屑流出方向(Fc)の速度成分とを有する動作を行うことになる。これにより、この切屑流出方向Fcと切削方向Fとによって規定される平面内において、楕円振動の軌跡に従った周期的な動作を行わせることが可能となる。
次に、前述した楕円軌道の軌跡に従った動作を切削部に行わせた場合について説明する。
まず、主軸220が回転することによって基板5が、図10(A)中右側へ移動し、切削部108が、基板5に対して離間した状態で振動(移動)して、基板5のAの位置に到達する。
次に、切削部108が、振動により図10(A)中、軌跡の矢印に従って移動(周回)することによって切削を行う。このとき、切削部108が、A点からB点を経てC点へ移動する間に、基板5が、図10(A)中右方向に移動することによって、基板5上に凹部501(凹部50)が形成される。
次に、C点において、切削部108は、基板5(凹部501)から離れる方向に移動する。
次に、D点に達するまで、切削部108は上側に移動し、その後、下側に移動して再びA点に達する(図10(C)参照)。
このとき、前回の周回において形成された凹部501(凹部50)の終端55が、切削部108に接触せずに切削部108を通過するように、主軸220の回転速度(基板5の移動速度)(移動の条件)および切削部108の振動数、振動振幅(振動の条件)が予め調整(設定)されている。
これにより、C点において、切削部108が基板5から離れ、その後、切削部108が再びA点に移動したときに、基板5に切削部108によって切削されない面(部位)54が残る。
なお、凹部50の最大深さは、切削部108の振動の振幅(楕円の軌跡における長軸の長さ)に対応する。
また、凹部50と凹部50との間隔(ピッチ)および各凹部50間の長手方向(図10中左右方向)の長さは、それぞれ、切削部108の振動の振動数、振幅および基板5の移動速度(主軸の回転速度)、楕円軌道に対応する。これらを適宜決定することにより基板5上に所望の形状の凹部50が形成される。
以上のような動作が繰り返されることによって、切削が順次行われ、切削の方向Fに沿って、らせん状に不連続な複数の凹部50が形成される。これにより装飾品(切削加工品)1が得られる。
以上説明したように、この切削方法によれば、基板5上の周方向および半径方向に対して不連続な凹部50を容易かつ確実に形成することができる。その結果、美しい光干渉模様を呈する装飾品1が得られる。
また、仕上の精度が非常に高いため、仕上面に対して別途研磨などを行う必要がなく、特に、光干渉模様を被削材に対して形成することができるため、美的外観に優れた切削加工品および装飾品の製造方法を提供することができる。
また、楕円振動が、仕上げ面に略直角あるいは、ある角度を持って振動するため、図10(B)に示すように、切削により生じた切屑51を持ち上げる方向に力が働くが、このとき、全体的な切削抵抗が作用する方向が上向き(図10(B)中の矢印の方向)となる。ところで、切削抵抗が作用する方向は、せん断面(最大せん断応力方向)52に対して略45度であるため、せん断面52の面積が小さくなり、せん断されて生じる切りくずの厚さが大幅に薄くなる。また、切削に必要な力は、せん断面の面積に比例するため、飛躍的に切削力(切削に必要な力)を低減させることができる。また、切削工具101が振動するため、切削時に切削工具101のすくい面(切屑51が上がってくる面)109に、例えば、油などが入って摩擦抵抗が低減されるため、全体的に小さい切削抵抗で基板5を切削することができる。これにより、切削工具の温度上昇を防止することができるため、例えば、ダイヤバイト等の低融点の切削工具を用いることができ、HV400等の通常の方法では、切削することのできない材料に対しても高価な専用機械を用意することなく切削を行うことができるため、コストを削減することができる。
また、切削条件である、主軸回転速度、送り速度、切込み量、振幅、楕円振動方向を変化させることにより、干渉幅や、干渉強度の異なる様々な光干渉模様を作ることができる。
また、被切削面の径が、1mm〜数10cm程度の比較的大きなものに対しても簡易な装置構成で加工することができ、安価に光干渉模様を呈する高級感のある製品を提供することができる。
また、例えば、時計の文字板のような薄板を加工する場合、楕円振動をかけない切削方法では、切削時に生じる背分力により文字板の中央部がたわんでしまい、所定の切込みが行えないため平面度(平坦度)が低くなってしまうのに対して楕円振動切削の場合は、前述したように、摩擦抵抗が低減され、この背分力を非常に小さくすることができる(略0にすることができる)ため、容易に平面度を高くすることができるとともに、切削部の振動による凹部の深さも略一定となり、美しい光干渉模様が得られる。
また、このようにして得られた表面には、例えば、Ni、Au等のメッキや、クリアコートを施しても光干渉模様が失われることがないため、得られた基板の耐久性を優れたものとすることができる。
また、本実施形態では、基板5の表面に対してらせん状に切削を行ったが、本発明では、同心円状に切削を行ってもよい。その場合は、切削部108を段階的に基板5の内周側または外周側に移動させる。
次に、本発明の切削方法の第2実施形態について説明する。
図11は、本発明の切削方法の第2実施形態を示す斜視図である。
以下、第2実施形態の切削方法について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図11に示すように、本実施形態の切削方法における切削工具101は、主切削力方向(切削方向)(F)の速度成分と、切屑流出方向(背分力方向)(F)の速度成分との双方を有する動作を行うこととなる。このとき、基板5を、第1実施形態にて前述した送り速度で移動させる。それにより、切屑51が生成される。切削工具101は、背分力方向の速度成分を有しているため、切屑51を、図11に示されるように、その流出方向に所定速度で引っ張る方向に力を及ぼすことになる。その結果、見かけ上優れた潤滑効果が得られ、基板5の被削性を飛躍的に向上させることができる。以上のように切屑51をその流出方向に導きながら切削を行なった後は、切削工具101は切屑51から離れた状態で再び基板5に近づく方向に移動する。このような動作が繰り返されることになる。
この切削方法によれば、前述した第1実施形態の切削方法と同様の効果が得られる。
<変形例>
次に第2実施形態における変形例を図12に示す。
図12に示す切削方法では、切削部108が、楕円の軌跡における短軸の長さが略0である(限りなく0に近い)準単振動を行う。これにより、被切削面に安価に美しい光の干渉を可能とする微細なパターンを形成することができる。
次に、本発明の切削方法の第3実施形態について説明する。
図13は、本発明の切削方法の第3実施形態を示す斜視図である。
以下、第3実施形態の切削方法について、前述した第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第3実施形態の切削方法は、シェーパー(ヘール)加工を行う点が第1実施形態と異なっている。
図13に示すように、第3実施形態の切削方法では、前述した楕円軌道の軌跡に従った動作を切削部108に行わせつつ、基板5に対して切削部108を図11中矢印の方向に直線的に移動させることにより、不連続な複数の凹部50を形成する。このとき、基板5に対する切削部108の移動速度を一定にすることによって、そのピッチおよび長手方向の長さが一定の凹部50が形成される。
ここで、本実施形態の各凹部50の間隔(ピッチ)は、0.5〜500μm程度が好ましい。また、各凹部50間の長手方向の長さは、10μm以下が好ましい。これにより、切削された切削加工品(装飾品)の審美性を優れたものとすることができる。
この切削方法によれば、前述した第1実施形態の切削方法と同様の効果が得られる。
そして、この切削方法では、平面上に直線的な光干渉模様を形成することができるため、本実施形態の切削方法によって切削された切削加工品(装飾品)を、例えば、文字板、受け、押え板、番車、植字、バンド駒などの時計内外部品、表示体反射板などの各種機器部品などに適用することができる。
次に、本発明の切削方法の第4実施形態について説明する。
図14は、本発明の切削方法の第4実施形態を示す斜視図である。
以下、第4実施形態の切削方法について、前述した第3実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
第4実施形態の切削方法は、基板5の被切削面に突出部(自由曲面)が形成されている点が第3実施形態と異なっている。
図14に示すように、第4実施形態の切削方法では、突出部においては、切削部108を突出部に沿って移動させることにより、基板5の被切削面の全体的な形状を残しつつ、被切削面に沿って凹部50を形成する。その場合、例えば、非切削面と切削部108との距離が一定になるように、振動発生装置150全体を被切削面に対して離間・接近する方向にも対応して移動させる。
この切削方法によれば、前述した第3実施形態の切削方法と同様の効果が得られる。
そして、この切削方法では、自由曲面に対しても光の干渉模様を形成することができる。
なお、第3、第4実施形態においては、切削部108を基板5に対して移動させたが、それに限られず、基板5を切削部108に対して移動させてもよい。
また、第4実施形態の切削方法は、第1、第2実施形態において基板5の被切削面に突出部が形成されている場合においても適用することができる。
以上、本発明の切削方法、切削加工品および装飾品を、図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物や、任意の工程が付加されていてもよい。
また、本発明は、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成(特徴)(工程)を組み合わせたものであってもよい。
また、前述した各実施形態にて得られた切削加工品を金型として適用することもできる。この場合、例えば、樹脂や金属の射出成形などによって、前記金型の模様を成形品に精密転写することにより、光干渉模様を有する成形品を得ることができる。
また、本発明の切削方法によって切削された切削加工品の用途は、前述した装飾品に限定されず、例えば、道路交通標識反射板や、船舶、自動車、自転車、バイク、歩行者の洋服、所持品などに設置される反射板や、鳥類飛来防止反射板等の各種反射板等の切削加工品等に対しても適用することができる。
次に、本発明の具体的実施例について説明する。
1.装飾品の製造
(実施例1)
図9に示す振動切削加工装置を用いて端面切削により基板上に凹部を形成して、30mm径の黄銅製ウォッチ文字板を製造した。
基板としては、Φ30mm径、厚さ0.5mmの黄銅製ウォッチ用文字板を用いた。
切削の条件は、下記のとおりである。
主軸回転数:300rpm
送り速度:3mm/min
切込み:10μm
切削油:なし
切削工具の材質:超鋼
圧電アクチュエータの振動条件:周波数20kHz、楕円振動振幅5μm
楕円振動方向:振動軸が仕上げ面と平行またはある角度を持った方向
(実施例2)
基板として、硬度Hv400の焼き入れステンレス鋼を用いた以外は、前記実施例1と同様にして装飾品を製造した。
(比較例1)
振動発生装置の振動工具を振動させずに、基板に対して切削を行った以外は、前記実施例1と同様にして装飾品を製造した。
(比較例2)
振動発生装置の振動工具を振動させずに、基板に対して切削を行った以外は、前記実施例2と同様にして装飾品を製造した。
2.装飾品の外観評価
前記実施例1、2および比較例1、2で製造した各装飾品について、目視および顕微鏡による観察を行い、評価した。
また、製造された文字板における凹部の深さとピッチとを非接触粗さ測定法により測定した。
その結果、実施例1、2では、文字板中心付近には、円周方向に2μm程度、外周部付近には、円周方向に20μmのピッチで、半径方向の長さが10μm、深さが0.4μm程度の規則正しい凹凸模様が形成された。また、そこに光を当てたところ、光の干渉模様が生じ、いずれも優れた美的外観を有していた(図15、図16参照)。
これに対し、比較例1、2では、満足な結果が得られなかった。すなわち、基板上の切削方向に規則正しい凹凸はみられなかった。また、そこに光を当てても光の干渉模様が生じなかった(図17、図18参照)。
本発明の装飾品の実施形態を示す平面図である。 振動切削装置の斜視図である。 図2に示す振動切削装置の振動体の拡大斜視図である。 図2のA−A切断面での断面図である。 図3のB−B切断面での断面図である。 図3のA−A切断面での断面図である。 振動体の振動する様子を示す図である。 螺子締めトルクと機械的Q値代用値との関係図である。 螺子先端径と出力振幅との関係図である。 本発明の切削方法を行うための、振動切削加工装置(旋盤装置)の主要部を示す斜視図である。 本発明の切削方法の第1実施形態に係る切削部の動作を示す側面図である。 本発明の切削方法の第1実施形態に係る切削部の動作を示す側面図である。 本発明の切削方法の第1実施形態に係る切削部の動作を示す側面図である。 本発明の切削方法の第2実施形態に係る切削部の動作を示す側面図である。 本発明の切削方法の第2実施形態に係る切削部の動作を示す側面図である。 本発明の切削方法の第3実施形態に係る振動切削装置の斜視図である。 本発明の切削方法の第4実施形態に係る振動切削装置の斜視図である。 本発明の切削方法により切削された装飾品を示す平面図である。 本発明の切削方法により切削された装飾品を示す平面図である。 従来の方法により切削された装飾品を示す平面図である。 従来の方法により切削された装飾品を示す平面図である。
符号の説明
C1〜C4…振動の節、1…装飾品、10、3…振動体、2、4…振動体支持装置、5…基板、6…基材、20…受け部、21…基台、22…差し込み部、50、501…凹部、51…切屑、52…せん断面、54…面、55…終端、100…先端部、101…切削工具、102…先端面、103…硬化領域、104…接触点、105…ダミーサライ、106…ステップホーン大、107…ステップホーン小、108…切削部、109…すくい面、110…胴体部、111…取付面、112…圧電アクチュエータ、113…接点、114…配線(リード線)、120…後端部、121…センサ用サライ、122…振動センサ、123…配線(リード線)、124…硬化領域、125…接触点、126…ステップホーン大、127…ステップホーン小、150…振動切削装置、200…振動切削加工装置(旋盤装置)、201…螺子孔、202…点支持部材(螺子)、203…螺子穴、210…位置合わせ装置(ベース部)、220…主軸、300…先端部、301…切削工具、302…先端面、303…硬化領域、304…接触点、310…胴体部、311…取付面、312…圧電アクチュエータ、313…接点、314…配線(リード線)、322…振動センサ、323…配線(リード線)、324…硬化領域、325…接触点、401…受け部、402…点支持部材(螺子)、1011…表面

Claims (19)

  1. 切削工具の切削部がほぼ楕円の軌跡に沿って周回するように該切削部を振動させつつ、前記切削部を被削材に対して相対的に移動させることによって前記被削材の被切削面を切削する切削方法であって、
    前記切削部が周回する際、前記被削材の被切削面を切削して該被切削面上に凹部を形成し、この工程を繰り返し行って、前記被切削面上に、最大深さが0.05〜3μmである複数の凹部を形成することを特徴とする切削方法。
  2. 前記複数の凹部を、前記切削の方向に不連続に形成する請求項1に記載の切削方法。
  3. 前記切削の方向に沿って隣り合う前記各凹部間の前記被切削面に、前記切削部によって切削されない部位が残るように、前記切削部の移動の条件と前記切削部の振動の条件とを設定する請求項2に記載の切削方法。
  4. 前記切削部が周回する際、該切削部が前記被削材から離間し、このとき、前回の周回において形成された前記凹部の終端が、前記切削部に接触せずに該切削部を通過するように、前記切削部の移動の条件と前記切削部の振動の条件とを設定する請求項1ないし3のいずれかに記載の切削方法。
  5. 前記移動の条件は、前記切削部の移動速度であり、前記振動の条件は、前記切削部の振動周波数、振動振幅である請求項3または4に記載の切削方法。
  6. 前記切削部を振動体によって振動させる請求項1ないし5のいずれかに記載の切削方法。
  7. 前記被削材における前記被切削面の中心を支軸として回転させつつ、切削を行う請求項1ないし6のいずれかに記載の切削方法。
  8. 前記被削材の回転数は10〜5000rpmである請求項7に記載の切削方法。
  9. 前記切削部を、前記被切削面の回転中心に向かって移動させて切削を行う請求項7または8に記載の切削方法。
  10. 前記被切削面に対して螺旋状に切削を行う請求項9に記載の切削方法。
  11. 前記被削材は、平面視で略円形状をなしており、
    前記切削部による切削により、前記被削材の被切削面上に、周方向に沿って複数の凹部を形成する請求項1ないし10のいずれかに記載の切削方法。
  12. 前記被切削面の半径方向における前記凹部の最大長さは、0.5〜500μmである請求項11に記載の切削方法。
  13. 前記被切削面の周方向における前記各凹部の最大長さは、それぞれ、前記被切削面の内周側から外周側に向かって漸増している請求項11または12に記載の切削方法。
  14. 前記被切削面に少なくとも1つの突出部が形成されており、前記切削部により、前記被切削面の全体的な形状を残しつつ、前記被切削面に沿って前記凹部を形成する請求項1ないし13のいずれかに記載の切削方法。
  15. 前記切削部の振動数は、1〜500kHzである請求項1ないし14のいずれかに記載の切削方法。
  16. 前記楕円の軌跡における長軸の長さは、0.1〜50μmである請求項1ないし15のいずれかに記載の切削方法。
  17. 前記楕円の軌跡における短軸の長さは、略0である請求項1ないし16のいずれかに記載の切削方法。
  18. 請求項1ないし17のいずれかに記載の切削方法によって切削されたことを特徴とする切削加工品。
  19. 請求項18に記載の切削加工品を備えたことを特徴とする装飾品。








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