JP2858343B2 - スイッチング電源装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明はリモート操作で電源出力のオン−オフ切り替
え操作を行うスイッチング電源装置に関するものであ
る。

従来の技術 近年、スイッチング電源装置が広く用いられている。
これらの電源装置において、その出力をリモートでオン
−オフ切り替えする機能を備えたスイッチング電源装置
では、第２の電源部を設けてリモート回路部を動作させ
ている。第４図は従来のスイッチング電源装置の構成を
ブロック図で示す。図に示すように、交流電圧が整流さ
れた直流電圧が端子１−１間に印加され、その直流電圧
がスイッチング回路３で断続されてスイッチングトラン
ス２に供給される。トランス２の二次巻線に発生する交
流電圧が整流・平滑回路４で直流に変換されて端子５−
６間に出力される。

一方、第２のスイッチングトランス10に第２のスイッ
チング回路11で断続される電流が供給され、第２の整流
・平滑回路９で第２の直流電圧を発生し、その電圧をリ
モート制御回路８に供給する。リモート制御回路８はリ
モート端子７の入力でスイッチング回路３の動作を実行
または停止する制御を行い、装置がオン−オフされる。

発明が解決しようとする課題 このような従来のスイッチング電源装置では、第２の
電源を備えて、リモート制御回路８を駆動させる構成と
するために、回路の構成が複雑になり、装置のコストダ
ウンおよび小型化の障害となるものであった。

本発明は上記課題を解決するもので、簡単な構成のス
イッチング電源装置を提供することを目的とするもので
ある。

課題を解決するための手段 上記課題を解決するために本発明のスイッチング電源
装置は、交流電圧を整流した直流電圧を断続してスイッ
チングトランスに入力する駆動動作で第１の出力電圧を
得るスイッチング電源装置において、前記駆動動作を間
欠または連続に実行させる駆動制御手段と、前記トラン
スの二次巻線から第２の直流電圧を得る手段と、前記第
２の直流電圧を保持する手段と、前記第２の直流電圧を
駆動電源として前記駆動制御手段の制御出力をリモート
入力に対応して間欠または連続に切り替えるリモート手
段を設けた構成とするものである。

作用 本発明は上記した構成により、第２の直流電源が装置
のオフ状態中の電源として保持され、この第２の電源を
駆動電源としてリモート切り替え動作を行う。また、装
置のオフ動作中に第２の直流電圧はスイッチング駆動の
間欠動作で間欠的に補充される。

実施例 本発明の一実施例のスイッチング電源装置について第
１図，第２図を参照しながら説明する。

第１図は本発明の一実施例のスイッチング電源装置の
構成を示すブロック図である。

図に示すように、端子１−１間にスイッチングトラン
ス２の一次巻線とスイッチング駆動回路３が接続され、
前記スイッチングトランス２の二次巻線には整流・平滑
回路４が接続される。以上の構成とその動作機能は従来
の回路と同じで、端子５−６間に直流電圧を出力する。

本実施例の特徴とするところは、第２の直流電圧を発
生し、保持する第２の電源部13と、スイッチング駆動回
路３の動作を間欠または連続に行わせる駆動制御部15
と、リモート端子７の入力で前記スイッチング動作の間
欠動作と連続動作と切り替えるリモート回路部14を設け
たことにある。

上記構成において動作を説明すると、装置がオフ状態
にあるとき、駆動制御部15がスイッチング駆動回路３の
スイッチング動作を間欠的に実行させ、スイッチングト
ランス２の二次巻線には間欠的に交流電圧が発生し、そ
の電圧を第２の電源部13が第２の直流電圧を発生し、そ
の直流電圧を間欠動作におけるオフ区間も保持してい
る。リモート回路部14はこの第２の電源部13を駆動電源
として動作し、リモート端子７の入力で駆動制御部15の
間欠動作を連続動作に切り替える。一旦、スイッチング
動作が開始すると、リモート端子７がオンを入力する状
態を維持する限り、第２の電源部13がトランス２を介し
てリモート回路部14の電流を供給するので、装置のオン
状態が継続する。

この構成では第２の電源部13に装置の主要部分が共用
されるので、構成が簡単である。

第２図に本発明の一実施例のスイッチング電源装置の
具体的回路図を示す。

図に示すように、交流電圧の整流平滑された直流電圧
が供給される端子１−１間にスイッチングトランス２と
スイッチング駆動回路20が直列に接続される。前記スイ
ッチングトランス２の二次巻線出力端子出力端子５−６
間にダイオード24,コンデンサ27,チョークコイル30,コ
ンデンサ25,抵抗29で構成される整流・平滑回路が接続
され、ダイオード22とコンデンサ23が直列で前記二次巻
線出力端間に接続される。そのダイオード22のカソード
は、ホトカップラ26のダイオードのアノードからカソー
ドを通してリモート端子７に接続される。前記端子１の
一方は、抵抗13とコンデンサ15の直列および抵抗14とツ
ェナーダイオード18のカソードからアノードを通した直
列で端子１の他端に接続される。トリガ素子16のアノー
ドは前記抵抗13とコンデンサ15の接続点に、カソードは
抵抗17を介して端子１に、ゲートはツェナーダイオード
18のカソードに接続される。トランジスタ19のベースが
トリガ素子16のカソードに、エミッタが端子１に、コレ
クタが前記スイッチング駆動回路20を制御する駆動制御
回路21の制御入力端28に接続される。また、ホトカップ
ラ26のトランジスタのエミッタは端子１に、コレクタは
前記入力端28に接続される。前記制御回路21の出力端は
前記スイッチング駆動回路20に接続される。

上記構成において動作を説明すると、交流電圧が整流
されたのち平滑回路（以上、図示せず。）を経た直流電
圧が端子１−１間に供給される（この直流電圧はこの電
流装置の出力のオンまたはオフに関係なく供給されてい
る。）。スイッチング駆動回路20は前記直流電圧をスイ
ッチングしてトランス２の一次電流をオン−オフし、そ
の電流の断続でトランス２の二次巻線に交流電圧を発生
させている。その交流電圧はダイオード24で整流され、
コンデンサ25,27とチョークコイル30とで平滑されて、
端子５と６の間に直流電圧を出力する。以上がスイッチ
ング電源装置の基本動作であるが、スイッチング駆動回
路20のスイッチング動作は駆動制御回路21で制御され
て、間欠または連続に動作する。駆動制御回路21の制御
出力は制御端子28の入力で与えられる。その入力につい
て説明すると、抵抗13,14,17と、ツェナーダイオード18
と、トリガ素子16が構成する回路部分が端子１−１間の
直流電源のもとに一定の周期でオンとリセットとを繰り
返すタイマー動作を行い、その周期でトランジスタ19の
ベース電圧を常にオン−オフ駆動することにより、その
コレクタ電流が制御端子28を常にオン−オフしている。
いま、リモートと端子７が０ボルト端子６から離れて電
源装置がオフ状態にあるとき、スイッチング駆動回路20
の動作を制御しているのは、前記タイマー動作による制
御端子28のオン−オフだけである。このオン−オフ制御
でスイッチング駆動回路20のスイッチング動作は断続的
に行われ、電源装置はオン−オフ動作している。いま、
このオン動作時間を十分短く、オフ動作を十分長くした
間欠動作とする。たとえば、オフ時間を１分から10分程
度とし、オン時間を１秒程度とするような間欠動作に設
定するとき、出力端子5,6間に発生する出力電圧は通常
電圧に比べて百分の一程度になるので、電源装置として
オフ状態にあるとしてよい。一方、前記短いオン時間に
ダイオード22とコンデンサ23で発生される直流電圧は、
リモート端子７が０ボルト端子６から離れて放電電路が
ないので、オフ時間中も前記直流電圧がコンデンサ23に
保持されている。また、コンデンサ23の電圧は前記の間
欠動作でオン毎に補充してチャージされるので、駆動電
圧がなくなる心配はない。スイッチング動作が停止区間
中にリモート端子７を外部のリモートケーブルで０ボル
ト端子６に接続すると、前記コンデンサ23の直流電圧で
ホトカップラ26が動作して制御端子28をオンにし、スイ
ッチング駆動回路20のスイッチング動作を開始させる。
このあとは、トランス２を介してホトカップラ26に電流
が供給されるので、ホトカップラ26の動作は継続し、ス
イッチング動作も継続されて電源装置は断続的にオンと
なる。

リモート端子７を０ボルト端子６から切り離すと、ホ
トカップラ26の駆動電流が切断され、制御端子28の制御
は前記タイマ動作のオン−オフだけなり、電源装置は間
欠動作に移る。

前記間欠動作のオンの時間幅を前述のように連続動作
に比べて十分短く設定し、また、抵抗29を第１の直流出
力回路に放電路として挿入することにより、間欠動作だ
けのオフ動作中に出力端子5,6間に発生する電圧は通常
動作の電圧に対して無視できる程度となるので、電源装
置はオフ状態とみなすことができる。

第３図は本発明の第２の実施例の回路構成を示し、ホ
トカップラ26の電源をトランス２の別の巻線から整流し
て供給する手段としたもので、その動作は前記第１図の
構成の実施例と同じである。

このように本発明の実施例のスイッチング電源装置に
よれば、スイッチング動作を間欠または連続に実行させ
る駆動制御手段と、前記トランスの二次巻線から第２の
直流電圧を得る手段と、前記第２の直流電圧を保持する
手段と、前記第２の直流電圧を駆動電源として前記スイ
ッチング駆動動作の間欠動作と連続動作をリモート入力
で切り替えるリモート手段を設けたことにより、電源装
置の主要部分を共用し、簡単な構成でリモート回路を備
えたスイッチング電源装置を得ることができる。

発明の効果 上記の実施例から明らかなように、本発明は交流電圧
を整流した直流電圧を断続してスイッチングトランスに
入力する駆動動作で第１の出力電圧を得るスイッチング
電源装置において、前記駆動動作を間欠または連続に実
行させる駆動制御手段と、前記トランスの二次巻線から
第２の直流電圧を得る手段と、前記第２の直流電圧を保
持する手段と、前記第２の直流電圧駆動電源として前記
駆動制御手段の制御出力をリモート入力に対応して間欠
または連続に切り替えるリモート手段を設けた構成によ
り、電源装置の主要部分を共用した簡単な構成のリモー
ト回路を備えたスイッチング電源装置を得ることができ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例のスイッチング電源装置の構
成を示すブロック図、第２図は本発明の一実施例のスイ
ッチング電源装置の回路図、第３図は本発明の第２の実
施例のスイッチング電源装置の回路図、第４図は従来の
スイッチング電源装置の構成を示すブロック図である。 １……直流電圧入力端子、２……スイッチングトラン
ス、３……スイッチング駆動回路、13……第２の電源
部、14……リモート回路部（リモート切り替え手段）、
15……駆動制御部（駆動制御手段）。

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】交流電圧を整流した直流電圧を断続してス
   イッチングトランスに入力する駆動動作で第１の出力電
   圧を得るスイッチング電源装置において、前記駆動動作
   を間欠または連続に実行させる駆動制御手段と、前記ト
   ランスの二次巻線から第２の直流電圧を得る手段と、前
   記第２の直流電圧を保持する手段と、前記第２の直流電
   圧を駆動電源として前記駆動制御手段の制御出力をリモ
   ート入力に対応して間欠または連続に切り替えるリモー
   ト手段を設けたスイッチング電源装置。