JP2855902B2 - 調理器具 - Google Patents

調理器具

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JP2855902B2
JP2855902B2 JP21987191A JP21987191A JP2855902B2 JP 2855902 B2 JP2855902 B2 JP 2855902B2 JP 21987191 A JP21987191 A JP 21987191A JP 21987191 A JP21987191 A JP 21987191A JP 2855902 B2 JP2855902 B2 JP 2855902B2
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一成 西井
茂樹 植田
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  • Control Of Resistance Heating (AREA)
  • Baking, Grill, Roasting (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子レンジ、ガスオー
ブン、ロースターなどにおいて自動調理を行なう調理器
具に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の調理器具、たとえば電気
ロースターは図11に示すように構成されていた。以
下、その構成について説明する。
【0003】図に示すように、加熱室1は調理物を入れ
て調理するもので、調理物を加熱する加熱供給手段(ヒ
ータ)2を設け、内部温度を検出するサーミスタなどか
らなる温度検出手段3を設けている。制御手段4は温度
検出手段3からの情報で加熱供給手段2を制御するもの
である。このような構成で自動調理するために、調理物
の重量、初期温度などを知る必要がある。そのために電
源投入時から数分間の温度検出手段3の出力電圧勾配を
測定し、勾配が急であれば調理物の重量が軽く、勾配が
緩やかであれば重量が重いと判断し、その電圧勾配にあ
る定数Kを乗じた時間を最適調理時間としていた。温度
検出手段3の出力電圧特性を図12に示している。図1
2(a)は重量が軽いもの、図12(b)は重量が重い
ものである。そして非常に多くの調理実験をしその定数
を決定していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の調理
器具(ここでは、ロースター)では、加熱室1内の雰囲
気温度の勾配を検出して、それをもとに調理物(たとえ
ば、魚焼き)の重量を判断し調理時間を決定していたた
め、調理の出来上りにかなりのばらつきがあった。たと
えば、加熱室1内の初期温度が常に低いとは限らず、調
理を終えた後ですぐに調理をした場合には、加熱室1内
の初期温度は非常に高いものとなる。この場合、重量の
重い調理物を調理した場合、温度検出手段3の出力電圧
特性は図13のようになり、加熱室1内の温度は一瞬低
下する。これは、調理を開始しても加熱室1内の温度が
高いために、調理物に加熱室1内の熱が吸収されるため
である。このような場合、前記した方法では最適調理時
間を決定するのは困難であった。また、加熱供給手段2
はヒータであるので、商用電源電圧の変動により調理の
出来上りにかなりの影響を与える。つまり、調理を開始
するときの環境(調理物の種類、加熱室1の初期温度、
調理物の初期温度、電源電圧など)により、調理の出来
上りがかなりばらつくという問題を有していた。さら
に、魚などの焼きばえという点に関しては、表面の焼き
上がり状態も重要であるが、魚内部の温度上昇も60〜
70℃が最もよいとされている。この点を考慮して、表
面の焼け具合いと内部の温度上昇の面から調理の出来上
りを検出するのは非常に困難であるという課題を有して
いた。
【0005】本発明は上記課題を解決するもので、調理
物の温度を現実に計測・検出できる加熱室内の環境物理
量で実時間で推定するとともに、調理の進行により調理
物から出る煙量を検出して調理物の出来上りを間接的に
検出し、調理の出来上り状態をよくすることを目的とし
ている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、調理するために調理物を格納する加熱室
と、前記調理物を加熱する加熱供給手段と、前記加熱室
内の煙量を検出する煙量検出手段と、前記加熱室内の雰
囲気温度を検出する雰囲気温度検出手段と、前記雰囲気
温度検出手段の出力に基づき前記調理物の表面温度、中
心温度、裏面温度の内、少なくともいずれか1つを推定
する温度推定手段と、前記煙量検出手段の出力と前記温
度推定手段の出力に基づき前記加熱供給手段を制御する
制御手段とを備え、温度推定手段は、複数の神経素子よ
り構成される神経回路網を模した手法により獲得された
調理物の温度を推定する固定された神経回路網の複数の
結合重み係数を内部に持つ階層型の神経回路網模式手段
を備えたことを課題解決手段としている。
【0007】
【作用】本発明は上記した課題解決手段により、雰囲気
温度検出手段からの加熱室内の雰囲気温度情報を温度推
定手段に入力することにより、実際に調理される実調理
環境をすべて学習し、内部に固定された結合重み係数と
して持つ神経回路網模式手段を有する温度推定手段は、
調理物の表面温度、中心温度、裏面温度の内、少なくと
もいずれか1つを時々刻々推定していく。また、煙量検
出手段は調理の進行にともない、調理物から出る実際の
煙の量を検出する。制御手段は、実際の煙の量と間接的
に温度を検出する温度推定手段の出力に基づき加熱供給
手段(電気ロースターではヒータ)を制御し、調理の最
適な出来上りを認識できる。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例を電気ロースターに
ついて図1および図2を参照しながら説明する。なお、
従来例と同じ構成のものは同一符号を付して説明を省略
する。
【0009】図に示すように、煙量検出手段5は、加熱
室1内の調理の進行にともない発生する煙の量を検出す
るもので、赤外線発光ダイオード6とホトトランジスタ
7とで構成している。雰囲気温度検出手段8は加熱室1
内の雰囲気温度を検出するもので、本実施例では、サー
ミスタなどで構成している。電圧レベル検出手段9は商
用電源電圧の電圧レベルを検出するものである。計時手
段10は電源投入時よりの時間をカウントする。操作手
段11は調理物のカテゴリーを選択するカテゴリー選択
キー12と調理開始・停止を行なう調理キー13とで構
成している。温度推定手段14は、雰囲気温度検出手段
8、電圧レベル検出手段9、計時手段10およびカテゴ
リー選択キー12の出力に基づき調理物の表面温度、中
心温度、裏面温度を推定するものであり、制御手段15
は、煙量検出手段5の出力と温度推定手段14の出力に
基づき加熱供給手段2を制御する。加熱手段2はヒータ
で構成し、加熱室1に配設している。表示手段16は蛍
光表示管よりなり、調理の残り時間などを表示する。ま
た、A/D変換手段17、18はそれぞれ雰囲気温度検
出手段8および電圧レベル検出手段9の出力をディジタ
ル量に変換するものである。操作手段11と表示手段1
6は図2のように構成している。
【0010】温度推定手段14を構成する手段は、従来
の制御手法に用いられている解決的な方法が適用できな
いため、多次元情報処理手法として最適な神経回路網を
模した方法で構成している。神経回路網を模した手法に
おいては、調理物の温度(表面温度、中心温度、裏面温
度)を推定する神経回路網の複数の結合重み係数を固定
されたテーブルとして用いる方法と、学習機能を残し環
境と使用者に適応できるようにする方法とがある。本実
施例は、神経回路網を模した手法によって獲得された調
理物の温度を推定する固定された結合重み係数を内部に
もつ神経回路網模式手段を有する温度推定手段14を設
けている。
【0011】調理物の出来上りに影響を与える要因とし
ては、加熱室内の初期温度、調理物の初期温度、調理物
の種類(カテゴリー)、商用電源の電圧レベルなどがあ
る。それらの要因によって調理物の出来上りは大きく変
動する。
【0012】調理物の温度を推定する神経回路網におい
て固定された結合重み係数は、実際に調理するときの環
境(前記した要因のいろいろ組み合わせた環境)におい
て調理した場合、調理物の表面温度、中心温度、裏面温
度と加熱室内の雰囲気温度がどのように変化するかとい
うデータを収集し、環境データと加熱室内の雰囲気温度
データと調理物の温度(表面、中心、裏面)データとの
相関を神経回路網模式手段に学習させることによって得
ることができる。用いるべき神経回路網模式手段として
は、文献1(D.E.ラメルハート他2名著、甘利俊一
監訳「PDPモデル」1989年)、文献2(中野馨他
7名著「ニューロコンピュータの基礎」(株)コロナ社
刊、P102、1990年)、特公昭63−55106
号公報などに示されたものがある。以下、文献1に記載
された最もよく知られた学習アルゴリズムとして誤差逆
伝搬法を用いた多層パーセプトロンを例にとり、具体的
な神経回路網模式手段の構成および動作について説明す
る。
【0013】図3は、神経回路網模式手段の構成単位と
なる神経素子の概念図である。図3において、21〜2
Nは神経のシナプス結合を模擬する疑似シナプス結合変
換器であり、2aは疑似シナプス結合変換器21〜2N
からの出力を加算する加算器であり、2bは設定された
非線形関数、たとえば、しきい値をhとするシグモイド
関数、 f(y,h)=1/(1+exp(−y+h)) (式1) によって加算器2aの出力を非線形変換する非線形変換
器である。なお、図面が煩雑になるので省略したが、修
正手段からの修正信号を受ける入力線が疑似シナプス結
合変換器21〜2Nと非線形変換器2bにつながってい
る。また、疑似シナプス結合変換器21〜2Nが神経回
路網模式手段の結合重み係数となる。この神経素子に
は、信号処理モードと学習モードの2つの種類の動作モ
ードがある。
【0014】以下、図3に基づいて神経素子のそれぞれ
のモードの動作について説明する。まず、信号処理モー
ドの動作の説明をする。神経素子はN個の入力X1〜X
nを受けて1つの出力を出す。i番面の入力信号Xi
は、四角で示されたi番目の疑似シナプス結合変換器2
iにおいてWi・Xiに変換される。疑似シナプス結合
変換器21〜2Nで変換されたN個の信号W1・X1〜
Wn・Xnは加算器2aに入り、加算結果yが非線形変
換器2bに送られ、最終出力f(y,h)となる。つぎ
に、学習モードの動作について説明する。学習モードで
は、疑似シナプス結合変換器21〜2Nと非線形変換器
2bの変換パラメータW1〜Wnとhを、修正手段から
の変換パラメータの修正量△W1〜△Wnと△hを表す
修正信号を受けて、 Wi+ΔWi ; i=1,2,・・,N h+Δh (式2) と修正する。
【0015】図4は上記神経素子を4つ並列につないで
構成した信号変換手段の概念図である。いうまでもな
く、以下の説明は、この信号変換手段を構成する神経素
子の個数を4個に特定するものではない。図4におい
て、211〜244は疑似シナプス結合変換器であり、
201〜204は、図3で説明した加算器2aと非線形
変換器2bをまとめた加算非線形変換器である。図4に
おいて、図3と同様に図面が煩雑になるので省略した
が、修正手段からの修正信号を受ける入力線が疑似シナ
プス結合変換器211〜244と加算非線形変換器20
1〜204につながっている。疑似シナプス結合変換器
211〜244も結合重み係数となる。この信号変換手
段の動作については、図3で説明した神経素子の動作が
並列してなされるものである。
【0016】図5は、学習アルゴリズムとして誤差逆伝
搬法を採用した場合の信号処理手段の構成を示したブロ
ック図で、31は上述の信号変換手段である。ただし、
ここではN個の入力を受ける神経素子がM個並列に並べ
られたものである。32は学習モードにおける信号変換
手段31の修正量を算出する修正手段である。以下、図
5に基づいて信号処理手段の学習を行う場合の動作につ
いて説明する。信号変換手段31はN個の入力S
in(X)を受け、M個の出力Sout (X)を出力する。
修正手段32は、入力信号Sin(X)と出力信号Sout
(X)とを受け、誤差計算手段または後段の信号変換手
段からのM個の誤差信号δi (X)の入力があるまで待
機する。誤差信号δi (X)が入力され修正量を ΔWij=δi (X)・Siout(X)・(1−Siout(X))・Sjin (X) (i=1〜N,j=1−M) (式3) と計算し、修正信号を信号変換手段31に送る。信号変
換手段31は、内部の神経素子の変換パラメータを上で
説明した学習モードにしたがって修正する。
【0017】図6は、神経回路網膜式手段を用いた多層
パーセプトロンの構成を示すブロック図であり、31
X、31Y、31ZはそれぞれK個、L個、M個の神経
素子からなる信号変換手段であり、32X、32Y、3
2Zは修正手段であり、33は誤差計算手段である。以
上のように構成された多層パーセプトロンについて、図
6を参照しながらその動作を説明する。信号処理手段3
4Xにおいて、信号変換手段31Xは、入力S
iin (X)(i=1〜N)を受け、出力Sjout(X)
(j=1〜K)を出力する。修正手段32Xは、信号S
iin (X)と信号Sjout(X)を受け、誤差信号δ
j (X)(j=1〜K)が入力されるまで待機する。以
下同様の処理が、信号処理手段34Y、34Zにおいて
行われ、信号変換手段31Zより最終出力Shout(Z)
(h=1〜M)が出力される。最終出力Shout(Z)
は、誤差計算手段33にも送られる。誤差計算手段33
においては、2乗誤差の評価関数COST(式4)に基
づいて理想的な出力T(T1,・・・・・,TM )との
誤差が計算され、誤差信号δh (Z)が修正手段32Z
に送られる。
【0018】
【数1】
【0019】ただし、ηは多層パーセプトロンの学習速
度を定めるパラメータである。つぎに、評価関数を2乗
誤差とした場合には誤差信号は、 δh(Z)=−η・(Shout(Z)−Th ) (式5) となる。修正手段32Zは、上で説明した手続きにした
がって、信号変換手段31Zの変換パラメータの修正量
ΔW(Z)を計算し、修正手段32Yに送る誤差信号を
(式6)に基づき計算し、修正信号ΔW(Z)を信号変
換手段31Zに送り、誤差信号δ(Y)を修正手段32
Yに送る。信号変換手段31Zは、修正信号ΔW(Z)
に基づいて内部のパラメータを修正する。なお、誤差信
号δ(Y)は(式6)で与えられる。
【0020】
【数2】
【0021】ここで、Wij(Z)は信号変換手段31Z
の疑似シナプス結合変換器の変換パラメータである。以
下、同様の処理が信号処理手段34X、34Yにおいて
行われる。学習と呼ばれる以下の手続きを繰り返し行う
ことにより、多層パーセプトロンは入力が与えられると
理想出力Tをよく近似する出力を出すようになる。な
お、上記の説明においては、3段の多層パーセプトロン
を用いたが、これは何段であってもよい。また、文献1
にある信号変換手段のなかの非線形変換手段の変換パラ
メータhの修正法についてと慣性項として知られる学習
高速化の方法については、説明の簡略化のため省略した
が、この省略は以下に述べる本発明を拘束するものでは
ない。
【0022】こうして、神経回路網模式手段は調理をす
るときの環境データ(加熱室内の初期温度、調理物の初
期温度、商用電源電圧レベル、調理物の種類など)と加
熱室内の雰囲気温度データと調理物の温度(表面、中
心、裏面温度)データとの関係を学習し、簡単なルール
で記述することが容易でない制御の仕方を自然な形で表
現することができる。本実施例は、こうして得られた情
報を組み込んで、温度推定手段11を構成するものであ
る。具体的には、十分学習を終えた後の多層パーセプト
ロンの信号変換手段31X、31Y、31Zのみを神経
回路網模式手段として用いて、温度推定手段11を構成
する。実際に学習させたデータについて説明する。
【0023】図7は、加熱室1の初期温度が低く、商用
電源電圧100V、調理物の種類は鯵1匹、調理物の初
期温度は約10℃の場合に調理をしたときの特性を示し
たものである。図7(a)は雰囲気温度検出手段8(加
熱室1内の雰囲気温度)の変化を示し、図7(b)は調
理物の表面温度、図7(c)は調理物の中心温度、図7
(d)は調理物の裏面温度の変化を示している。調理物
の温度は熱電対などにより測定したものである。図8
は、加熱室1の初期温度が高く、商用電源電圧100
V、調理物の種類は鯵1匹、調理物の初期温度は約10
℃の場合に調理をしたときの特性を示したものである。
図9は、加熱室1の初期温度が低く、商用電源電圧10
0V、調理物の種類は鯵4匹、調理物の初期温度は約1
0℃の場合に調理をしたときの特性を示したものであ
る。図10は、加熱室1の初期温度が高く、商用電源電
圧100V、調理物の種類は鯵4匹、調理物の初期温度
は約10℃の場合に調理をしたときの特性を示したもの
である。
【0024】図8(a)〜図8(d)、図9(a)〜図
9(d)、図10(a)〜図10(d)は、図7(a)
〜図7(d)にそれぞれ対応している。加熱室1内の初
期温度、調理物の量により雰囲気温度検出手段8の出力
電圧変化(加熱室1内の雰囲気温度)が異なるのがわか
る。同様に、電源電圧を変化させた場合、調理物の種類
を変えた場合でも、また違った出力の変化をする。この
ような実験を実際調理するときのすべての環境の組み合
せについて同様に行なった。そして、その実験データを
神経回路網模式手段に入力し学習をさせた。つまり、神
経回路網模式手段へは雰囲気温度検出手段8の加熱室1
内の雰囲気温度情報と、雰囲気温度勾配情報として現時
点より1分前の雰囲気温度情報と、電圧レベル検出手段
9の商用電源電圧レベル情報と、計時手段10より得ら
れる電源投入時からの経過時間情報と、カテゴリー選択
キー12より得られるカテゴリー情報の5情報と、理想
出力として調理物の表面温度情報、中心温度情報、裏面
温度情報の3情報を入力し学習させ、神経回路網模式手
段の中の信号変換手段31X、31Y、31Zを確立
し、それらを神経回路網模式手段として表面温度推定手
段14に組み込んでいる。
【0025】つぎに、図1に示したシステム構成図に基
づき動作を説明する。まず、調理物を加熱室1内に入
れ、操作手段11の内、カテゴリー選択キー12により
調理カテゴリーを選択する。そして調理キー13により
調理を開始する。カテゴリー情報は制御手段15を介し
て温度推定手段14に入力される。制御手段15は計時
手段10に計時開始の信号を出力するとともに、加熱供
給手段2を発熱させるように加熱開始信号を出力する。
計時手段10の計時情報は温度推定手段14に入力され
ている。そして、加熱室1内の雰囲気温度情報は雰囲気
温度検出手段8の出力がA/D変換手段17でディジタ
ル変換され、時々刻々温度推定手段14に入力してい
る。また、電圧レベル検出手段9からの商用電源電圧の
電圧レベル情報は、A/D変換手段18でディジタル変
換され温度推定手段14に入力されている。温度推定手
段14は、これらの入力された信号・情報をもとに調理
物の表面温度、中心温度、裏面温度を時々刻々推定し、
その情報を制御手段15に出力している。また、煙量検
出手段5は、赤外線発光ダイオード6から常に赤外線光
が発光されており、ホトトランジスタ7で受光してい
る。調理物から煙が発生し加熱室1内に満ちてくると、
その煙量に応じてホトトランジスタ7は赤外線発光ダイ
オード6からの赤外線光が煙のため遮断され受光量が減
少する。その出力をホトトランジスタ7は電圧として制
御手段15に入力している。制御手段15は、この煙量
情報と推定温度情報に基づき加熱供給手段2を制御す
る。
【0026】また、計時手段10、温度推定手段14、
制御手段15は、すべて4ビットマイクロコンピュータ
で構成したが、これらは1つのマイクロコンピュータで
構成することはもちろん可能である。なお、温度推定手
段14には、雰囲気温度検出手段8の温度勾配情報(現
時点と1分前の2情報)と、電圧レベル検出手段9より
得られる商用電源電圧の電圧レベル情報と、計時手段1
0より得られる電源投入時からの経過時間情報、カテゴ
リー選択キー12より得られる調理物のカテゴリー情報
の5情報を入力しているが、この限定は本発明を拘束す
るものではない。また、本実施例では、調理器具として
電気ロースターを用いたが、電子レンジ、ガスオーブン
などでもよい。
【0027】以上のように本実施例によれば、実際に調
理する加熱室内の環境下で既に学習された神経回路網の
複数の固定結合重み係数を有する神経回路網模式手段を
組み込んだ温度推定手段を備え、調理物から発生する煙
の量を検出する煙量検出手段を備えた構成としているの
で、調理物の出来上り状態が表面温度、中心温度、裏面
温度と煙の量で検出することができ、従来例に比べて調
理状態をよくすることができ、最適な自動調理が実現で
きる。
【0028】
【発明の効果】以上の実施例から明らかなように本発明
によれば、調理するために調理物を格納する加熱室と、
前記調理物を加熱する加熱供給手段と、前記加熱室内の
煙量を検出する煙量検出手段と、前記加熱室内の雰囲気
温度を検出する雰囲気温度検出手段と、前記雰囲気温度
検出手段の出力に基づき前記調理物の温度を推定する温
度推定手段と、前記煙量検出手段の出力と前記温度推定
手段の出力に基づき前記加熱供給手段を制御する制御手
段とを備えたから、調理物の出来上り状態を認識するた
め調理物から発生する実際の煙の量と、調理物の実温度
を間接的に検出でき、従来行なわれていた雰囲気温度な
どの勾配より最適調理時間を決定していたものに比べ、
調理の出来上り状態をよくすることができる。
【0029】また、温度推定手段は、調理物の表面温
度、中心温度、裏面温度の内、少なくともいずれか1つ
を推定するようにしたから、調理物の表面から内部まで
全体の出来上り状態がわかる。
【0030】さらに、温度推定手段は、複数の神経素子
より構成される神経回路網を模した手法により獲得され
た調理物の温度(表面温度、中心温度、裏面温度)を推
定する固定された神経回路網の複数の結合重み係数を内
部に持つ神経回路網模式手段を備え、または、複数の神
経素子より構成される層が多層組み合わされて構築され
る階層型の神経回路網模式手段を備えたから、加熱室内
の初期温度、調理物の初期温度、調理物の量などにかか
わらず調理物の温度推定ができ、自動調理が可能とな
る。
【0031】また、加熱室内の環境を検出する環境物理
量検出手段は、加熱室内の雰囲気温度を検出する温度検
出手段を備え、その温度検出手段で間接的に調理物の温
度を推定するので、調理物の温度を実際に検出センサ
(たとえば、調理物の表面温度を非接触で測定する焦電
型赤外線センサや、調理物に直接接触させる温度セン
サ)を用いる必要がなく、コスト低減ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の調理器具のシステム構成図
【図2】同調理器具の操作部と表示部の正面図
【図3】同調理器具に用いた神経回路網模式手段の構成
単位となる神経素子の概念図
【図4】同調理器具に用いた神経素子で構成した信号変
換手段の概念図
【図5】同調理器具に用いた学習アルゴリズムとして誤
差逆伝搬法を採用した信号処理手段のブロック図
【図6】同調理器具に用いた神経回路網模式手段を用い
た多層パーセプトロンの構成を示すブロック図
【図7】(a)〜(d)同調理器具の実験データの一例
を示す図
【図8】(a)〜(d)同調理器具の実験データの他の
例を示す図
【図9】(a)〜(d)同調理器具の実験データの他の
例を示す図
【図10】(a)〜(d)同調理器具の実験データの他
の例を示す図
【図11】従来の調理器具のシステム構成図
【図12】(a)、(b)同調理器具の実験データの一
例を示す図
【図13】同調理器具の実験データの他の例を示す図
【符号の説明】
1 加熱室 2 加熱供給手段 5 煙量検出手段 8 雰囲気温度検出手段 14 温度推定手段 15 制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中 基孫 神奈川県川崎市多摩区東三田3丁目10番 1号 松下技研株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−91646(JP,A) 実開 昭63−210528(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A47J 37/00 - 37/07

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】調理するために調理物を格納する加熱室
    と、前記調理物を加熱する加熱供給手段と、前記加熱室
    内の煙量を検出する煙量検出手段と、前記加熱室内の雰
    囲気温度を検出する雰囲気温度検出手段と、前記雰囲気
    温度検出手段の出力に基づき前記調理物の温度を推定す
    る温度推定手段と、前記煙量検出手段の出力と前記温度
    推定手段の出力に基づき前記加熱供給手段を制御する制
    御手段とを備えた調理器具。
  2. 【請求項2】温度推定手段は、調理物の表面温度、中心
    温度、裏面温度の内、少なくともいずれか1つを推定す
    るようにした請求項1記載の調理器具。
  3. 【請求項3】温度推定手段は、複数の神経素子より構成
    される神経回路網を模した手法により獲得された調理物
    の温度を推定する固定された神経回路網の複数の結合重
    み係数を内部に持つ神経回路網模式手段を備えた請求項
    1記載の調理器具。
  4. 【請求項4】温度推定手段は、複数の神経素子より構成
    される層が多層組み合わされて構築される階層型の神経
    回路網模式手段を備えた請求項1記載の調理器具。
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