JPH05158562A - 加熱調理器 - Google Patents

加熱調理器

Info

Publication number
JPH05158562A
JPH05158562A JP32550291A JP32550291A JPH05158562A JP H05158562 A JPH05158562 A JP H05158562A JP 32550291 A JP32550291 A JP 32550291A JP 32550291 A JP32550291 A JP 32550291A JP H05158562 A JPH05158562 A JP H05158562A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature
cooking
heating
heating chamber
estimating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP32550291A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenji Watanabe
賢治 渡辺
Shigeki Ueda
茂樹 植田
Kazunari Nishii
一成 西井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP32550291A priority Critical patent/JPH05158562A/ja
Publication of JPH05158562A publication Critical patent/JPH05158562A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Resistance Heating (AREA)
  • Feedback Control In General (AREA)
  • Control Of Temperature (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 調理物の温度を調理物温度推定手段で実時間
で推定し、様々な使用条件において最適な調理が可能な
加熱調理器を提供する。 【構成】 加熱室2の温度を検知する温度検知手段10
と、前記温度検知手段10に基づき前記調理物1の温度
を推定する調理物温度推定手段12と、前記温度推定手
段12の出力が所定の温度に到達したことを推定して調
理の出来上がりを検知し、上ヒータ4と下ヒータ5の動
作時間を制御する制御手段13とを備え調理物温度推定
手段12は使用される様々な条件下での学習が既にすん
だ固定された複数の結合重み係数を内部に持つ神経回路
網模式手段を組み込んだ構成とする。 【効果】 調理物の量、調理開始時の加熱室内の温度、
電源電圧などの条件が変わっても、調理物の温度を時々
刻々推定が可能となり、調理の出来上がりが判断でき
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は推定により求めた調理物
の温度に基づき発熱体を制御する加熱調理器に関する。
【0002】
【従来の技術】図12に従来の加熱調理器の構成を示
す。以下、その構成について説明する。図12に示すよ
うに、調理物1を収納する加熱室2の開口には扉体3が
取り付けられている。加熱室2の上面には発熱体4、下
面には発熱体5が設けられている。調理物1は発熱体4
及び5の間に位置するように、網6の上に載置されてい
る。加熱室2の上面には加熱室2内の温度を検出する、
サーミスタ7が取り付けられている。サーミスタ7の抵
抗値の変化は電圧に変換される。図13は加熱室2内の
初期温度が低いときに調理した場合のサーミスタ7の電
圧変化を示したものである。初期値V0と調理開始から
T1後のサーミスタ電圧の変化分ΔVを基に所定の数式
により最適調理時間を決定していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】調理をする場合、加熱
室2内の初期温度は常に低いとは限らず、一定調理をし
た直後に続けて別の調理を行うことがあり、この時の加
熱室2内の温度は非常に高いものとなる。図14は初期
温度が高いときに調理を開始した場合の、サーミスタ7
の電圧変化を示したものである。図14のようにサーミ
スタ7の電圧変化は調理の進行とともに徐々に上昇する
とは限らず、加熱室2内の温度が高い場合には、図14
のように一旦下がってから上昇する傾向を示す。これ
は、加熱室2内の熱量が調理物1に吸収され、そのため
に加熱室2内の雰囲気温度が一旦下がるものと思われ
る。さらに、調理物の量、電源電圧の違いなどの条件が
加わるとすべての条件で前記V0とΔVのみで最適調理
時間を決定するのは、非常に困難であった。
【0004】本発明は上記課題を解決するもので、調理
物の温度を現実に検出できる加熱室内雰囲気温度の変化
から実時間で推定することにより、調理の出来上がりを
検知し様々な条件で最適な出来上がりを得ることを第一
の目的とする。第2の目的は調理物の温度上昇の傾きが
調理完了間際ではかなり小さくなり飽和傾向を示す場合
にも最適な出来上りで加熱を停止するとともに使用者に
調理の残り時間を報知し、利便性を高めることである。
第3の目的は、様々な調理物の種類で最適な出来上がり
を得ることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記第一の目的
を達成するために、調理物を収納する加熱室と前記加熱
室の開口を開閉する扉体と、前記加熱室の上面と下面に
は前記調理物を加熱する発熱体と、前記加熱室の温度を
検知する温度検知手段と、前記温度検知手段に基づき前
記調理物の温度を推定する温度推定手段と、前記温度推
定手段が所定の温度に到達したことを検出して調理の出
来上がりを検知し、前記上面と下面の発熱体の動作時間
を制御する制御手段とを備えることを第一の課題の解決
手段としている。
【0006】また、第2の目的を達成するために、調理
が最適に出来上がるときの調理物の温度よりも低い温度
を所定の温度とし、調理開始から前記所定の温度に到達
するまでの時間をもとに最適な加熱時間を得るための残
り時間を算出することを第2の課題の解決手段とする。
【0007】また、第3の目的を達成するために、加熱
調理器の操作部に調理食品選択スイッチを設け、前記調
理食品選択スイッチに対応して出来上がりを検知する温
度を変える構成とすることを第3の課題の解決手段とす
る。
【0008】
【作用】本発明は上記の第一の課題解決手段により、調
理物の量、調理開始時の加熱室内の温度、電源電圧など
の条件が変わっても、調理物の温度を時々刻々推定が可
能となる。一般に調理の出来上がりは調理物の温度上昇
によって判断できるため、前述のように調理物の温度が
時々刻々推定できれば調理の出来上がりを検知できる。
【0009】また、第2の課題解決手段により、確実に
調理物の温度が前記所定の温度に到達し残りの加熱時間
を算出できるため最適な加熱時間で加熱を停止できると
ともに、残り時間を報知することが可能となり利便性が
増す。
【0010】また、第3の課題解決手段により、調理物
ごとに最適な出来上がり検知温度を設定できるため調理
物ごとに最適な出来映えが得られる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1から図2を参
照しながら説明する。
【0012】図2に示すように、本発明の加熱調理器は
調理物1を収納する加熱室2の開口には扉体3が取り付
けられている。加熱室2の上面には上ヒータ4、下面に
は下ヒータ5が設けられている。調理物1は発熱体4及
び5の間に位置するように、網6の上に載置されてい
る。加熱室2の上面の二本の発熱体4のほぼ中間には加
熱室2内の温度を検出するサーミスタ7が取り付けられ
ている。図1において、発熱体通電制御手段8は上ヒー
タ4及び、下ヒータ5への通電を制御するもので、リレ
ーなどで構成している。物理量計測手段9は調理物1の
温度上昇に影響をおよぼす物理量を計測するものであ
る。温度検知手段10はサーミスタ7の抵抗値を電圧に
変換するものである。計時手段11は調理開始からの時
間をカウントする。物理量計測手段9は、前記温度検知
手段10とサーミスタ7と計時手段11より構成してい
る。調理物温度推定手段12は温度検知手段10と計時
手段11の出力に基づき調理物1の温度を推定するもの
であり、制御手段13は調理物温度推定手段12の出力
に基づき発熱体通電制御手段8を制御する。
【0013】調理物温度推定手段12を構成する手段
は、従来の制御手法に用いられている解決的な方法が適
用できないため、多次元情報処理手法として最適な神経
回路網を模した方法で構成している。神経回路網を模し
た手法においては、調理物1の温度を推定する神経回路
網の複数の結合重み係数を固定されたテーブルとして用
いる方法と、学習機能を残して環境と使用者に適応でき
るようにする方法とがある。本実施例は、神経回路網を
模した手法によって獲得された調理物1の温度を推定す
る固定された結合重み係数を内部にもつ神経回路網模式
手段を有する温度推定手段12を設けている。
【0014】調理物1の温度に影響をおよぼす物理量と
しては、加熱室2内の温度、調理開始からの経過時間、
調理物の量などがある。加熱室2内の温度は加熱条件
(加熱室1内の初期温度、電源電圧、調理物の量)によ
り異なる。したがって、調理物の温度は加熱の条件によ
り大きく変動することになる。
【0015】調理物1の温度を推定する神経回路網にお
いて固定された結合重み係数は、様々な条件で調理物1
を加熱した場合、調理物1の温度がどのように変化する
かというデータを収集し、物理量計測手段9の出力デー
タと調理物1の温度データとの相関を神経回路網模式手
段に学習させることによって得ることができる。用いる
べき神経回路網模式手段としては、文献1(D.E.ラ
メルハート他2名著、甘利俊一監訳「PDPモデル」1
989年)、文献2(中野馨他7名著「ニューロコンピ
ュータの基礎」(株)コロナ社刊、P102、1990
年)、特公昭63−55106号公報などに示されたも
のがある。以下、文献1に記載された最もよく知られた
学習アルゴリズムとして誤差逆伝搬法を用いた多層パー
セプトロンを例にとり、具体的な神経回路網模式手段の
構成および動作について説明する。
【0016】図3は、神経回路網模式手段の構成単位と
なる神経素子の概念図である。図3において、21〜2
Nは神経のシナプス結合を模擬する疑似シナプス結合変
換器であり、2aは疑似シナプス結合変換器21〜2N
からの出力を加算する加算器であり、2bは設定された
非線形関数、たとえば、しきい値をhとするシグモイド
関数、 f(y,h)=1/(1+exp(−y+h)) (式1) によって加算器2aの出力を非線形変換する非線形変換
器である。なお、図面が煩雑になるので省略したが、修
正手段からの修正信号を受ける入力線が疑似シナプス結
合変換器21〜2Nと非線形変換器2bにつながってい
る。また、疑似シナプス結合変換器21〜2Nが神経回
路網模式手段の結合重み係数となる。この神経素子に
は、信号処理モードと学習モードの2つの種類の動作モ
ードがある。以下、図3に基づいて神経素子のそれぞれ
のモードの動作について説明する。まず、信号処理モー
ドの動作の説明をする。神経素子はN個の入力X1〜X
nを受けて1つの出力を出す。i番目の入力信号Xi
は、四角で示されたi番目の疑似シナプス結合変換器2
iにおいてWi・Xiに変換される。疑似シナプス結合
変換器21〜2Nで変換されたN個の信号W1・X1〜
Wn・Xnは加算器2aに入り、加算結果yが非線形変
換器2bに送られ、最終出力f(y,h)となる。つぎ
に、学習モードの動作について説明する。学習モードで
は、疑似シナプス結合変換器21〜2Nと非線形変換器
2bの変換パラメータW1〜Wnとhを、修正手段から
の変換パラメータの修正量ΔW1〜ΔWnとΔhを表す
修正信号を受けて、 Wi+ΔWi ; i=1,2,・・ ,N h+Δh (式2) と修正する。
【0017】図4は上記神経素子を4つ並列につないで
構成した信号変換手段の概念図である。いうまでもな
く、以下の説明は、この信号変換手段を構成する神経素
子の個数を4個に特定するものではない。図4におい
て、211〜244は疑似シナプス結合変換器であり、
201〜204は、図3で説明した加算器2aと非線形
変換器2bをまとめた加算非線形変換器である。図4に
おいて、図3と同様に図面が煩雑になるので省略した
が、修正手段からの修正信号を受ける入力線が疑似シナ
プス結合変換器211〜244と加算非線形変換器20
1〜204につながっている。疑似シナプス結合変換器
211〜244も結合重み係数となる。この信号変換手
段の動作については、図3で説明した神経素子の動作が
並列してなされるものである。
【0018】図5は、学習アルゴリズムとして誤差逆伝
搬法を採用した場合の信号処理手段の構成を示したブロ
ック図で、31は上述の信号変換手段である。ただし、
ここではN個の入力を受ける神経素子がM個並列に並べ
られたものである。32は学習モードにおける信号変換
手段31の修正量を算出する修正手段である。以下、図
5に基づいて信号処理手段の学習を行う場合の動作につ
いて説明する。信号変換手段31はN個の入力S
in(X)を受け、M個の出力Sout (X)を出力する。
修正手段32は、入力信号Sin(X)と出力信号Sout
(X)とを受け、誤差計算手段または後段の信号変換手
段からのM個の誤差信号δi (X)の入力があるまで待
機する。誤差信号δi (X)が入力され修正量を ΔWij=δi (X)・Siout(X)・(1−Siout(X))・Sjin (X) (i=1〜N,j=1〜M) (式3) と計算し、修正信号を信号変換手段31に送る。信号変
換手段31は、内部の神経素子の変換パラメータを上で
説明した学習モードにしたがって修正する。
【0019】図6は、神経回路網模式手段を用いた多層
パーセプトロンの構成を示すブロック図であり、31
X,31Y,31ZはそれぞれK個,L個,M個の神経
素子からなる信号変換手段であり、32X,32Y,3
2Zは修正手段であり、33は誤差計算手段である。以
上のように構成された多層パーセプトロンについて、図
6を参照しながらその動作を説明する。信号処理手段3
4Xにおいて、信号変換手段31Xは、入力S
iin (X)(i=1〜N)を受け、出力Sjout(X)
(j=1〜K)を出力する。修正手段32Xは、信号S
iin (X)と信号Sjout(X)を受け、誤差信号δ
j (X)(j=1〜K)が入力されるまで待機する。以
下同様の処理が、信号処理手段34Y,34Zにおいて
行われ、信号変換手段31Zより最終出力Shout(Z)
(h=1〜M)が出力される。最終出力Shout(Z)
は、誤差計算手段33にも送られる。誤差計算手段33
においては、2乗誤差の評価関数COST(式4)に基
づいて理想的な出力T(T1,・・・・・,TM )との
誤差が計算され、誤差信号δh (Z)が修正手段32Z
に送られる。
【0020】
【数1】
【0021】ただし、ηは多層パーセプトロンの学習速
度を定めるパラメータである。つぎに、評価関数を2乗
誤差とした場合には誤差信号は、 δh(Z)=−η・(Shout(Z)−Th ) (式5) となる。修正手段32Zは、上で説明した手続きにした
がって、信号変換手段31Zの変換パラメータの修正量
ΔW(Z)を計算し、修正手段32Yに送る誤差信号を
(式6)に基づき計算し、修正信号ΔW(Z)を信号変
換手段31Zに送り、誤差信号δ(Y)を修正手段32
Yに送る。信号変換手段31Zは、修正信号ΔW(Z)
に基づいて内部のパラメータを修正する。なお、誤差信
号δ(Y)は(式6)で与えられる。
【0022】
【数2】
【0023】ここで、Wij(Z)は信号変換手段31Z
の疑似シナプス結合変換器の変換パラメータである。以
下、同様の処理が信号処理手段34X,34Yにおいて
行われる。学習と呼ばれる以上の手続きを繰り返し行う
ことにより、多層パーセプトロンは入力が与えられると
理想出力Tをよく近似する出力を出すようになる。な
お、上記の説明においては、3段の多層パーセプトロン
を用いたが、これは何段であってもよい。また、文献1
にある信号変換手段のなかの非線形変換手段の変換パラ
メータhの修正法についてと慣性項として知られる学習
高速化の方法については、説明の簡略化のため省略した
が、この省略は以下に述べる本発明を拘束するものでは
ない。
【0024】こうして、神経回路網模式手段は物理量計
測手段9の出力データと調理物の温度データとの関係を
学習し、簡単なルールで記述することが容易でない制御
の仕方を自然な形で表現することができる。本実施例
は、こうして得られた情報を組み込んで、調理物温度推
定手段12を構成するものである。具体的には、十分学
習を終えた後の多層パーセプトロンの信号変換手段31
X,31Y,31Zのみを神経回路網模式手段として用
いて、調理物温度推定手段12を構成する。実際に学習
させたデータについて説明する。
【0025】図7は、さんまを1尾、電源電圧が標準、
加熱室2内の初期温度が低い場合の実験データである。
図7(a)は、さんまの中心温度の変化を示したもので
あり、図7(b)はさんまの表面温度の変化を示したも
のであり、図7(c)は温度検知部の出力を示したもの
である。図7(d)は上ヒータ4と下ヒータ5の動作を
示したものであり、tc時間で下ヒータ5から上ヒータ
4に切り替えてさんまの両面を焼いている。図8はさん
まを4尾、電源電圧が標準、加熱室2内の初期温度が低
い場合の実験データである。図8(a)は、さんまの中
心温度の変化を示したものであり、図8(b)はさんま
の表面温度の変化を示したものであり、図8(c)は温
度検知部の出力を示したものである。図8(d)は上ヒ
ータ4と下ヒータ5の動作を示したものであり、tc時
間で下ヒータ5から上ヒータ6に切り替えてさんまの両
面を焼いている。
【0026】図7及び図8から、さんまが1尾のときよ
り4尾の場合のほうが、さんまの熱容量が多く、加熱室
2内の温度上昇の傾きが小さい。したがって、さんまの
温度上昇が中心温度、表面温度とも遅いのがわかる。こ
こでは示さないが、電源電圧が高い場合と低い場合、加
熱室2内の初期温度が低い場合と高い場合についても同
様の実験を行った。その実験データを神経回路網模式手
段に入力し学習させた。つまり、神経回路網模式手段へ
は温度検知手段10の温度情報と、調理開始からの経過
時間情報と、理想出力として調理物の温度変化の実測値
を入力し学習させ、神経回路模式手段のなかの信号変換
手段31X、31Y、31Zを確立し、それらを神経回
路網模式手段として調理物温度推定手段12に組み込ん
でいる。
【0027】次に、図1に示した回路ブロック図に基づ
いて動作を説明する。調理物1を加熱室2内に入れ扉体
3を閉め調理開始を入力するスタートスイッチ14がO
Nすると計時手段11が経過時間の計測を開始し、調理
物温度推定手段12に経過時間が入力される。同時にス
タートスイッチ14がONすると制御手段13は下ヒー
タ5を発熱させるように通電開始の信号を発熱体通電制
御手段8に出力する。また、制御手段13は調理物温度
推定手段12に調理物の温度の推定を開始する信号を出
力する。前記信号を受けて調理物温度推定手段12は計
時手段11からの経過時間データおよび温度検知手段1
0からの加熱室2内の雰囲気温度データを取り込み調理
物1の中心温度、表面温度を時々刻々推定し、その情報
を制御手段13に出力している。制御手段13は、この
調理物1の推定温度に基づいて発熱体通電制御手段8を
制御するように動作する。調理物1の表面温度を推定し
た結果を示す図9を参照しながら説明すると、制御手段
13は、調理物1の表面温度が第1検知温度temp1に到
達したら、制御手段13は発熱体通電制御手段8に信号
を出力し、下ヒータ5の発熱を停止し、上ヒータ4を発
熱させる。表面温度が第2の検知温度temp2に到達した
ら上ヒータ4の発熱を停止し調理を完了する。この発明
では下ヒータ5から加熱を開始し上ヒータ4に切り替え
たが必ずしもこれに限定されるものでなく、上ヒータ4
から加熱を開始し下ヒータ5に切り替えてもよく、ある
いは下ヒータ5と上ヒータ4を短いサイクルで切り替え
て交互に加熱する加熱方式でも可能である。
【0028】制御手段13、計時手段11、調理物温度
推定手段12は、一つのマイクロコンピュータで構成す
ることは可能である。なお、調理物温度推定手段12に
は、温度検知手段10の温度情報と、計時手段11より
得られる調理開始からの経過時間情報を入力している
が、この限定は本発明を限定するものでなく物理量計測
手段9の構成次第で推定調理物温度の精度をさらに向上
させることができる。
【0029】以上のように本実施例によれば、使用され
る様々な条件下ですでに学習された神経回路網の複数の
固定結合重み係数を有する神経回路網模式手段を組み込
んだ調理物温度推定手段を備えた構成としているので、
様々な使用条件下において、最適な調理の出来上がりが
得られる。
【0030】次に、本発明の他の実施例について図1及
び図10を参照しながら説明する。制御手段13は、調
理物1の表面温度が第1検知温度temp1に到達したら、
制御手段13は発熱体通電制御手段8に信号を出力し、
下ヒータ5の発熱を停止し、上ヒータ4を発熱させる。
表面温度が第2の検知温度temp2に到達したら、制御手
段13は計時手段11により調理開始からの経過時間デ
ータT1を得、T1に所定の係数Kを乗算し残りの加熱
時間KT1を算出し、前記残りの加熱時間KT1を継続
して加熱した後、上ヒータ4の発熱を停止し調理を完了
する。係数Kは様々な条件で実験し最適な値が選ばれ
る。
【0031】図9において調理物1の推定調理物表面温
度の推移からわかるように、調理が終了する間際の調理
物の表面温度は、飽和する傾向があり、様々な実験条件
のなかにはtemp2に到達する前に飽和する場合もある。
そのような条件においては、いつまでも上ヒータ4の通
電を停止できないという不具合が発生する。しかしなが
ら、上記のような構成にすれば調理物1の推定表面温度
が飽和傾向を示す温度より低い温度に第2検知温度temp
2を設定でき、上記のような不具合を防止することがで
きる。
【0032】次に本発明の他の実施例について図11を
参照しながら説明する。なお、上記実施例1と同じ構成
のものは同一符号を付与して説明を省く。
【0033】図11に示すように、使用者がメニューを
選択する複数のメニューで構成した調理食品選択スイッ
チ15を備え、出力を制御手段13に入力する。本実施
例では「魚の塩焼き」と「魚の照り焼き」の二つの調理
食品選択スイッチ15を備えたものを例に説明する。制
御手段13は使用者が選んだ調理食品選択スイッチ15
に対応して、上記実施例1及び実施例2で述べた第1検
知温度temp1、第2検知温度temp2をそれぞれ備えてい
る。上記のメニューを例に説明すると「魚の塩焼き」は
「魚の照り焼き」より焦げにくい。つまり、照り焼きは
みりん、砂糖などを使用し糖分を含むため塩焼きに比べ
て焦げやすいのである。したがって、「魚の塩焼き」の
第1及び第2検知温度は「魚の照り焼き」の第1及び第
2検知温度に比べて高く設定されている。
【0034】このような構成とすることにより、複数の
メニューにおいて最適な出来映えの調理が可能となる。
【0035】この発明では表面温度の変化のみを利用し
て調理の出来上がりを検知している例を基に説明した
が、必ずしもこれに限定されるものでなく中心温度を用
いたり、両方を組み合わせるなども適宜用いられるもの
である。
【0036】
【発明の効果】以上の実施例から明らかなように本発明
によれば、調理物を収納する加熱室と前記加熱室の開口
を開閉する扉体と、前記加熱室の上面と下面には前記調
理物を加熱する発熱体と、前記加熱室の温度を検知する
温度検知手段と、前記温度検知手段に基づき前記調理物
の温度を推定する温度推定手段と、前記温度推定手段が
所定の温度に到達したことを検出して調理の出来上がり
を検知し、前記上面と下面の発熱体の動作時間を制御す
る制御手段を備えることにより調理物の量、調理開始時
の加熱室内の温度、電源電圧などの条件が変わっても、
調理物の温度を時々刻々推定が可能となる。一般に調理
の出来上がりは調理物の温度上昇によって判断できるた
め、前述のように調理物の温度が時々刻々推定できれば
調理の出来上がりを検知することが可能となる。
【0037】また、調理が最適に出来上がるときの調理
物の温度よりも低い温度を所定の検知温度とし、調理開
始から前記所定の検知温度に到達するまでの時間をもと
に最適な加熱時間を得るための残り時間を算出すること
により、確実に調理物の温度が前記所定の検知温度に到
達し、残りの加熱時間を算出できるため最適な加熱時間
で加熱を停止できるとともに、残り時間を報知すること
が可能となり利便性が増す。
【0038】また、加熱調理器の操作部に調理食品選択
スイッチを設け、前記調理食品選択スイッチに対応して
出来上がりを検知する温度を変える構成とすることによ
り、調理物ごとに最適な出来上がり検知温度を設定でき
るため調理物ごとに最適な出来映えが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例の加熱調理器の回路ブロック
【図2】同加熱調理器の構成を示す断面図
【図3】同加熱調理器に用いた神経回路網模式手段の構
成単位となる神経素子の概念図
【図4】同加熱調理器に用いた神経素子で構成した信号
変換手段の概念図
【図5】同加熱調理器に用いた学習アルゴリズムとして
誤差逆伝搬法を採用した信号処理手段のブロック図
【図6】同加熱調理器に用いた神経回路網模式手段を用
いた多層パーセプトロンの構成を示すブロック図
【図7】(a)同加熱調理器による調理物の中心温度の
変化を示す図 (b)同加熱調理器による調理物の表面温度の変化を示
す図 (c)同加熱調理器の調理中の温度検知部の出力を示す
図 (d)同加熱調理器の調理中のヒータの動作を示す図
【図8】(a)同加熱調理器による他の調理物の中心温
度の変化を示す図 (b)同加熱調理器による他の調理物の表面温度の変化
を示す図 (c)同加熱調理器の調理中の温度検知部の出力を示す
図 (d)同加熱調理器の調理中のヒータの動作を示す図
【図9】(a)同加熱調理器の調理物温度の推定結果を
示す図 (b)同加熱調理器の調理物温度の推定結果にもとづく
リレーの動作を示す図
【図10】(a)同他の実施例の加熱調理器の調理物温
度の推定結果の例を示す図 (b)同他の実施例の加熱調理器の調理物温度の推定結
果にもとづくリレーの動作を示す図
【図11】他の実施例の加熱調理器のブロック回路図
【図12】従来の加熱調理器の構成を示す断面図
【図13】従来の加熱調理器の加熱室内の初期温度が低
いときの温度の変化を示す図
【図14】従来の加熱調理器の加熱室内の初期温度が高
いときの温度の変化を示す図
【符号の説明】
1 調理物 2 加熱室 3 扉体 4 上ヒータ(発熱体) 5 下ヒータ(発熱体) 10 温度検知手段 11 計時手段 12 温度推定手段 13 制御手段

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】調理物を収納する加熱室と、前記加熱室の
    開口を開閉する扉体と、前記加熱室の前記調理物を加熱
    する発熱体と、前記加熱室の温度を検知する温度検知手
    段と、前記温度検知手段に基づき前記調理物の温度を推
    定する温度推定手段と、前記温度推定手段が所定の温度
    に到達したことを推定して前記発熱体の動作時間を制御
    する制御手段とからなる加熱調理器。
  2. 【請求項2】調理物を収納する加熱室と、前記加熱室の
    開口を開閉する扉体と、前記加熱室の前記調理物を加熱
    する発熱体と、前記加熱室の温度を検知する温度検知手
    段と、前記温度検知手段に基づき前記調理物の温度を推
    定する温度推定手段と、前記温度推定手段の出力に基づ
    いて前記発熱体の動作を制御する制御手段とを備え、前
    記温度推定手段が所定の温度に到達したことを推定し、
    加熱開始から前記温度推定手段の出力が前記所定の温度
    に到達するまでの時間を変数とした関数に基づき加熱時
    間を算出する構成とした加熱調理器。
  3. 【請求項3】調理物を収納する加熱室と、前記加熱室の
    開口を開閉する扉体と、前記加熱室の前記調理物を加熱
    する発熱体と、前記加熱室の温度を検知する温度検知手
    段と、前記温度検知手段に基づき前記調理物の温度を推
    定する温度推定手段と、調理食品選択スイッチと、前記
    温度推定手段が所定の温度に到達したことを推定して前
    記発熱体の動作時間を制御する制御手段とを備え、前記
    調理食品選択スイッチに対応して前記所定の温度を変え
    る構成とした加熱調理器。
JP32550291A 1991-12-10 1991-12-10 加熱調理器 Pending JPH05158562A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32550291A JPH05158562A (ja) 1991-12-10 1991-12-10 加熱調理器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32550291A JPH05158562A (ja) 1991-12-10 1991-12-10 加熱調理器

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05158562A true JPH05158562A (ja) 1993-06-25

Family

ID=18177596

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32550291A Pending JPH05158562A (ja) 1991-12-10 1991-12-10 加熱調理器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05158562A (ja)

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS51101245A (ja) * 1975-03-04 1976-09-07 Matsushita Electric Ind Co Ltd Choryooobun

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS51101245A (ja) * 1975-03-04 1976-09-07 Matsushita Electric Ind Co Ltd Choryooobun

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU647956B2 (en) Cooking appliance
JPH06241463A (ja) 調理器具
JP2936838B2 (ja) 調理器具
JPH05158562A (ja) 加熱調理器
JP2936839B2 (ja) 調理器具
JP3088506B2 (ja) 調理器具
JP3072928B2 (ja) 加熱調理器
JP2936853B2 (ja) 調理器具
JP3110505B2 (ja) 調理器具
JP2943467B2 (ja) 調理器具
JP2943468B2 (ja) 調理器具
JP2861636B2 (ja) 調理器具
JP2943504B2 (ja) 調理器具
JP3536551B2 (ja) 調理器
JPH0556864A (ja) 調理器具
JPH05312329A (ja) 調理器具
JPH0556863A (ja) 調理器具
JP2711766B2 (ja) 電気カーペット制御装置
JPH0556860A (ja) 調理器具
JP2917675B2 (ja) 調理器具
JPH05172334A (ja) 調理器具
JPH05288353A (ja) 調理器具
JPH05199947A (ja) トイレ装置
JP3168601B2 (ja) 電気カーペット
JP3232582B2 (ja) 電気カーペット