JP3072928B2 - 加熱調理器 - Google Patents

加熱調理器

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JP3072928B2
JP3072928B2 JP03325498A JP32549891A JP3072928B2 JP 3072928 B2 JP3072928 B2 JP 3072928B2 JP 03325498 A JP03325498 A JP 03325498A JP 32549891 A JP32549891 A JP 32549891A JP 3072928 B2 JP3072928 B2 JP 3072928B2
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  • Control Of Temperature (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は推定により求めた調理物
の温度に基づき発熱体を制御する加熱調理器に関する。
【0002】
【従来の技術】図11に従来の加熱調理器の構成を示
す。以下、その構成について説明する。
【0003】図11に示すように、調理物1を収納する
加熱室2の開口には扉体3が取り付けられている。加熱
室2の上面には発熱体4、下面には発熱体5が設けられ
ている。調理物1は発熱体4及び5の間に位置するよう
に、網6の上に載置されている。加熱室2の上面には加
熱室2内の温度を検出する、サーミスタ7が取り付けら
れている。サーミスタ7の抵抗値の変化は電圧に変換さ
れる。図12は加熱室2内の初期温度が低いときに調理
した場合のサーミスタ7の電圧変化を示したものであ
る。初期値VOを調理開始からT1後のサーミスタ電圧
の変化分△Vを基に所定の数式により最適調理時間を決
定していた。
【0004】T1後調理時間が決定された後に加熱の途
中で扉の開状態等により、加熱が中断されたときは、使
用者が加熱を再開したときは、前記の算出した加熱時間
の残り時間を加熱する構成であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の加熱
調理器において、前記の中断時間が長い場合は調理物の
温度がかなり低下し、前記の残り時間のみを加熱するだ
けでは調理物の温度が最適な温度まで上昇させることが
できない。
【0006】本発明は上記課題を解決するもので、加熱
の中断時間が長くても最適な温度まで上昇させられ、最
適な出来上がりを得ることを第一の目的とする。第二の
目的は加熱室内の環境物理量を精度良く、簡便に検出す
ることである。第三の目的は多次元情報処理手法によ
り、調理物の温度を容易に推定することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記第一の目的
を達成するために、調理物を収納する加熱室と、前記加
熱室の開口を開閉する扉体と、前記調理物を加熱する加
熱供給手段と、前記加熱室内の環境を検出する環境物理
量検出手段と、使用される環境下ですでに学習された結
合重み係数を持つ神経回路網模式手段を用いて前記環境
物理量検出手段からの出力に基づき前記調理物の調理中
の温度を時々刻々推定する温度推定手段と、制御手段と
を備え、前記制御手段は加熱中に前記扉の開状態等によ
る加熱の中断及び再開によって得られる前記環境物理量
検出手段からの出力に基づいて推定した前記温度推定手
段の出力が調理物の出来上がりを判断する所定の温度に
到達したことを検出して前記加熱供給手段の動作を停止
する構成としたことを課題解決の手段としている。
【0008】また、第2の目的を達成するために、前記
加熱室内の環境を検出する環境物理量検出手段は、前記
加熱室内の雰囲気温度を検出することを課題の解決手段
とする。
【0009】また、第3の目的を達成するために、前記
温度推定手段は神経回路網を用いる構成とすることを第
3の課題解決手段とする。
【0010】
【作用】本発明は上記の第一の課題解決手段により、加
熱中断中も、調理物の温度を時々刻々推定が可能とな
り、加熱が再開されても継続して調理物の温度を推定で
き最適な調理物の温度で調理の出来上がりを検知でき
る。
【0011】また、第2の課題解決手段により、加熱室
内の雰囲気温度を確実にしかも簡便に検出できる。
【0012】また、第3の課題解決手段により、温度推
定手段を構成する神経回路網模式手段は、使用される環
境下で既に学習された結合重み係数を備えており、時々
刻々の環境における調理物の温度を推定できる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1から図2を参
照しながら説明する。
【0014】図2に示すように、本発明の加熱調理器は
調理物1を収納する加熱室2の開口には扉体3が取り付
けられている。加熱室2の上面には上ヒータ4、下面に
は下ヒータ5が設けられている。調理物1は発熱体4及
び5の間に位置するように、網6の上に載置されてい
る。加熱室2の上面の二本の発熱体4のほぼ中間には加
熱室2内の温度を検出するサーミスタ7が取り付けられ
ている。図1において、発熱体通電制御手段8は上ヒー
タ4及び、下ヒータ5への通電を制御するもので、リレ
ーなどで構成している。物理量計測手段9は調理物1の
温度上昇に影響をおよぼす物理量を計測するものであ
る。温度検知手段10はサーミスタ7の抵抗値を電圧に
変換するものである。計時手段11は調理開始からの時
間をカウントする。物理量計測手段9は、前記温度検知
手段10とサーミスタ7と計時手段11より構成してい
る。調理物温度推定手段12は温度検知手段10と計時
手段11の出力に基づき調理物1の温度を推定するもの
であり、制御手段13は調理物温度推定手段12の出力
に基づき発熱体通電制御手段8を制御する。
【0015】調理物温度推定手段12を構成する手段
は、従来の制御手法に用いられている解析的な方法が適
用できないため、多次元情報処理手法として最適な神経
回路網を模した方法で構成している。神経回路網を模し
た手法においては、調理物1の温度を推定する神経回路
網の複数の結合重み係数を固定されたテーブルとして用
いる方法と、学習機能を残して環境と使用者に適応でき
るようにする方法とがある。本実施例は、神経回路網を
模した手法によって獲得された調理物1の温度を推定す
る固定された結合重み係数を内部にもつ神経回路網模式
手段を有する温度推定手段12を設けている。
【0016】調理物1の温度に影響をおよぼす物理量と
しては、加熱室2内の温度、調理開始からの経過時間、
調理物の量などがある。加熱室2内の温度は加熱条件
(加熱室1内の初期温度、電源電圧、調理物の量)によ
り異なる。したがって、調理物の温度は加熱の条件によ
り大きく変動することになる。
【0017】調理物1の温度を推定する神経回路網にお
いて固定された結合重み係数は、調理の途中で加熱を中
断するなど様々な条件で調理物1を加熱した場合、調理
物1の温度がどのように変化するかというデータを収集
し、物理量計測手段9の出力データと調理物1の温度デ
ータとの相関を神経回路網模式手段に学習させることに
よって得ることができる。用いるべき神経回路網模式手
段としては、文献1(D.E.ラメルハート他2名著、
甘利俊一監訳「PDPモデル」1989年)、文献2
(中野馨他7名著「ニューロコンピュータの基礎」
(株)コロナ社刊、P102、1990年)、特公昭6
3−55106号公報などに示されたものがある。以
下、文献1に記載された最もよく知られた学習アルゴリ
ズムとして誤差逆伝搬法を用いた多層パーセプトロンを
例にとり、具体的な神経回路網模式手段の構成および動
作について説明する。
【0018】図3は、神経回路網模式手段の構成単位と
なる神経素子の概念図である。図3において、21〜2
Nは神経のシナプス結合を模擬する疑似シナプス結合変
換器であり、2aは疑似シナプス結合変換器21〜2N
からの出力を加算する加算器であり、2bは設定された
非線形関数、たとえば、しきい値をhとするシグモイド
関数、 f(y,h)=1/(1+exp(−y+h)) (式1) によって加算器2aの出力を非線形変換する非線形変換
器である。なお、図面が煩雑になるので省略したが、修
正手段からの修正信号を受ける入力線が疑似シナプス結
合変換器21〜2Nと非線形変換器2bにつながってい
る。また、疑似シナプス結合変換器21〜2Nが神経回
路網模式手段の結合重み係数となる。この神経素子に
は、信号処理モードと学習モードの2つの種類の動作モ
ードがある。
【0019】以下、図3に基づいて神経素子のそれぞれ
のモードの動作について説明する。まず、信号処理モー
ドの動作の説明をする。神経素子はN個の入力X1〜X
nを受けて1つの出力を出す。i番目の入力信号Xi
は、四角で示されたi番目の疑似シナプス結合変換器2
iにおいてWi・Xiに変換される。疑似シナプス結合
変換器21〜2Nで変換されたN個の信号W1・X1〜
Wn・Xnは加算器2aに入り、加算結果yが非線形変
換器2bに送られ、最終出力f(y,h)となる。つぎ
に、学習モードの動作について説明する。学習モードで
は、疑似シナプス結合変換器21〜2Nと非線形変換器
2bの変換パラメータW1〜Wnとhを、修正手段から
の変換パラメータの修正量ΔW1〜ΔWnとΔhを表す
修正信号を受けて、 Wi+ΔWi ; i=1,2,・・,N h+Δh (式2) と修正する。
【0020】図4は上記神経素子を4つ並列につないで
構成した信号変換手段の概念図である。いうまでもな
く、以下の説明は、この信号変換手段を構成する神経素
子の個数を4個に特定するものではない。図4におい
て、211〜244は疑似シナプス結合変換器であり、
201〜204は、図3で説明した加算器2aと非線形
変換器2bをまとめた加算非線形変換器である。図4に
おいて、図3と同様に図面が煩雑になるので省略した
が、修正手段からの修正信号を受ける入力線が疑似シナ
プス結合変換器211〜244と加算非線形変換器20
1〜204につながっている。疑似シナプス結合変換器
211〜244も結合重み係数となる。この信号変換手
段の動作については、図3で説明した神経素子の動作が
並列してなされるものである。
【0021】図5は、学習アルゴリズムとして誤差逆伝
搬法を採用した場合の信号処理手段の構成を示したブロ
ック図で、31は上述の信号変換手段である。ただし、
ここではN個の入力を受ける神経素子がM個並列に並べ
られたものである。32は学習モードにおける信号変換
手段31の修正量を算出する修正手段である。以下、図
5に基づいて信号処理手段の学習を行う場合の動作につ
いて説明する。信号変換手段31はN個の入力S
in(X)を受け、M個の出力Sout (X)を出力する。
修正手段32は、入力信号Sin(X)と出力信号Sout
(X)とを受け、誤差計算手段または後段の信号変換手
段からのM個の誤差信号δi (X)の入力があるまで待
機する。誤差信号δi (X)が入力され修正量を ΔWij=δi (X)・Siout(X)・(1−Siout(X))・Sjin (X) (i=1〜N,j=1〜M) (式3) と計算し、修正信号を信号変換手段31に送る。信号変
換手段31は、内部の神経素子の変換パラメータを上で
説明した学習モードにしたがって修正する。
【0022】図6は、神経回路網模式手段を用いた多層
パーセプトロンの構成を示すブロック図であり、31
X、31Y、31ZはそれぞれK個、L個、M個の神経
素子からなる信号変換手段であり、32X、32Y、3
2Zは修正手段であり、33は誤差計算手段である。以
上のように構成された多層パーセプトロンについて、図
6を参照しながらその動作を説明する。信号処理手段3
4Xにおいて、信号変換手段31Xは、入力S
iin (X)(i=1〜N)を受け、出力Sjout(X)
(j=1〜K)を出力する。修正手段32Xは、信号S
iin (X)と信号Sjout(X)を受け、誤差信号δ
j (X)(j=1〜K)が入力されるまで待機する。以
下同様の処理が、信号処理手段34Y、34Zにおいて
行われ、信号変換手段31Zより最終出力Shout(Z)
(h=1〜M)が出力される。最終出力Shout(Z)
は、誤差計算手段33にも送られる。誤差計算手段33
においては、2乗誤差の評価関数COST(式4)に基
づいて理想的な出力T(T1,・・・・・,TM)との
誤差が計算され、誤差信号δh (Z)が修正手段32Z
に送られる。
【0023】
【数1】
【0024】ただし、ηは多層パーセプトロンの学習速
度を定めるパラメータである。つぎに、評価関数を2乗
誤差とした場合には誤差信号は、 δh(Z)=−η・(Shout(Z)−Th ) (式5) となる。修正手段32Zは、上で説明した手続きにした
がって、信号変換手段31Zの変換パラメータの修正量
ΔW(Z)を計算し、修正手段32Yに送る誤差信号を
(式6)に基づき計算し、修正信号ΔW(Z)を信号変
換手段31Zに送り、誤差信号δ(Y)を修正手段32
Yに送る。信号変換手段31Zは、修正信号ΔW(Z)
に基づいて内部のパラメータを修正する。なお、誤差信
号δ(Y)は(式6)で与えられる。
【0025】
【数2】
【0026】ここで、Wij(Z)は信号変換手段31Z
の疑似シナプス結合変換器の変換パラメータである。以
下、同様の処理が信号処理手段34X、34Yにおいて
行われる。学習と呼ばれる以上の手続きを繰り返し行う
ことにより、多層パーセプトロンは入力が与えられると
理想出力Tをよく近似する出力を出すようになる。な
お、上記の説明においては、3段の多層パーセプトロン
を用いたが、これは何段であってもよい。また、文献1
にある信号変換手段のなかの非線形変換手段の変換パラ
メータhの修正法についてと慣性項として知られる学習
高速化の方法については、説明の簡略化のため省略した
が、この省略は以下に述べる本発明を拘束するものでは
ない。
【0027】こうして、神経回路網模式手段は物理量計
測手段9の出力データと調理物の温度データとの関係を
学習し、簡単なルールで記述することが容易でない制御
の仕方を自然な形で表現することができる。本実施例
は、こうして得られた情報を組み込んで、調理物温度推
定手段12を構成するものである。具体的には、十分学
習を終えた後の多層パーセプトロンの信号変換手段31
X、31Y、31Zのみを神経回路網模式手段として用
いて、調理物温度推定手段12を構成する。実際に学習
させたデータについて説明する。
【0028】図7は、さんまを1尾、電源電圧が標準、
加熱室2内の初期温度が低い場合の実験データである。
図7(a)は、さんまの中心温度の変化を示したもので
あり、図7(b)はさんまの表面温度の変化を示したも
のであり、図7(c)は温度検知部の出力を示したもの
である。図7(d)は上ヒータ4と下ヒータ5の動作を
示したものであり、tc時間で下ヒータ5から上ヒータ
4に切り替えてさんまの両面を焼いている。図8はさん
まを4尾、電源電圧が標準、加熱室2内の初期温度が低
い場合の実験データである。図8(a)は、さんまの中
心温度の変化を示したものであり、図8(b)はさんま
の表面温度の変化を示したものであり、図8(c)は温
度検知部の出力を示したものである。図8(d)は上ヒ
ータ4と下ヒータ5の動作を示したものであり、tc時
間で下ヒータ5から上ヒータ6に切り替えてさんまの両
面を焼いている。
【0029】図7及び図8から、さんまが1尾のときよ
り4尾の場合のほうが、さんまの熱容量が多く、加熱室
2内の温度上昇の傾きが小さい。したがって、さんまの
温度上昇が中心温度、表面温度とも遅いのがわかる。
【0030】図9はさんま4尾を電源電圧が標準、加熱
室2内の初期温度が低い場合で上ヒータ4の加熱の途中
でTx1からTx2まで中断した場合の実験データを、
図7、図8と同様に示したものである。
【0031】ここでは示さないが、電源電圧が高い場合
と低い場合、加熱室2内の初期温度が低い場合と高い場
合についても同様の実験を行った。さらに中断開始時間
および中断時間を変えた場合についても各種実験をおこ
なった。その実験データを神経回路網模式手段に入力し
て学習させた。つまり、神経回路網模式手段へは温度検
知手段10の温度情報と、調理開始からの経過時間情報
と、理想出力として調理物の温度変化の実測値を入力し
学習させ、神経回路模式手段のなかの信号変換手段31
X、31Y、31Zを確立し、それらを神経回路網模式
手段として調理物温度推定手段12に組み込んでいる。
【0032】次に、図1に示した回路ブロック図に基づ
いて動作を説明する。調理物1を加熱室2内に入れ扉体
3を閉め調理開始を入力するスタートスイッチ14がO
Nすると計時手段11が経過時間の計測を開始し、調理
物温度推定手段12に経過時間が入力される。同時にス
タートスイッチ14がONすると制御手段13は下ヒー
タ5を発熱させるように通電開始の信号を発熱体通電制
御手段8に出力する。また、制御手段13は調理物温度
推定手段12に調理物の温度の推定を開始する信号を出
力する。前記信号を受けて調理物温度推定手段12は計
時手段11からの経過時間データおよび温度検知手段1
0からの加熱室2内の雰囲気温度データを取り込み調理
物1の中心温度、表面温度を時々刻々推定し、その情報
を制御手段13に出力している。制御手段13は、この
調理物1の推定温度に基づいて発熱体通電制御手段8を
制御するように動作する。調理物1の表面温度を推定し
た結果を示す図10を参照しながら説明すると、制御手
段13は、調理物1の表面温度が第1検知温度temp
1に到達したら、制御手段13は発熱体通電制御手段8
に信号を出力し、下ヒータ5の発熱を停止し、上ヒータ
4を発熱させる。表面温度が第2の検知温度temp2
に到達したら上ヒータ4の発熱を停止し調理を完了す
る。この発明では下ヒータ5から加熱を開始し上ヒータ
4に切り替えたが必ずしもこれに限定されるものでな
く、上ヒータ4から加熱を開始し下ヒータ5に切り替え
てもよく、あるいは下ヒータ5と上ヒータ4を短いサイ
クルで切り替えて交互に加熱する加熱方式でも可能であ
る。なお、第2の検知温度temp2は調理物の出来上がり
を判断する温度で、この温度は調理物によって定まって
いるので、調理の種類によって予め定めることができ
る。
【0033】このように構成された加熱調理器におい
て、加熱の途中で扉体3が開けられるなどして加熱が中
断された場合、扉体3の開閉検出スイッチが扉体3の開
状態を検出し制御手段13は発熱体通電制御手段8に信
号を出力し、上ヒータ4あるいは下ヒータ5の発熱を停
止する。しかし調理物温度推定手段12は調理物1の温
度推定を継続する。加熱が再開されると上ヒータ4ある
いは下ヒータ5が発熱し、当然調理物1の温度推定も継
続し、前述のように、第一検知温度temp1あるいは
第二検知温度temp2に到達することを検出して加熱
時間を制御する。なお、前述のように調理物温度推定手
段12は上ヒータ4あるいは下ヒータ5の入切の状態い
かんにかかわわらず、調理物1の温度推定を継続して行
っている。すなわち調理物温度推定手段12は調理物1
の全調理期間にわたってその温度を推定している。
【0034】制御手段13、計時手段11、調理物温度
推定手段12は、一つのマイクロコンピュータで構成す
ることは可能である。なお、調理物温度推定手段12に
は、温度検知手段10の温度情報と、計時手段11より
得られる調理開始からの経過時間情報を入力している
が、この限定は本発明を限定するものでなく物理量計測
手段9の構成次第で推定調理物温度の精度をさらに向上
させることができる。
【0035】以上のように本実施例によれば、使用され
る様々な条件下ですでに学習された神経回路網の複数の
固定結合重み係数を有する神経回路網模式手段を組み込
んだ調理物温度推定手段を備えた構成としているので、
加熱の中断など様々な使用条件下において、最適な調理
の出来上がりが得られる。
【0036】また、本実施例によれば調理物の温度を推
定するための物理情報が精度良くかつ簡便に検出でき
る。
【0037】また、本実施例によれば温度推定手段を構
成する神経回路網模式手段は、使用される環境下で既に
学習された結合重み係数を備えており、時々刻々の環境
における調理物の温度を推定できる。
【0038】この発明では表面温度の変化のみを利用し
て調理の出来上がりを検知している例を基に説明した
が、必ずしもこれに限定されるものでなく中心温度を用
いたり、両方を組み合わせるなども適宜用いられるもの
である。
【0039】
【発明の効果】本発明は、調理物を収納する加熱室と、
前記加熱室の開口を開閉する扉体と、前記調理物を加熱
する加熱供給手段と、前記加熱室内の環境を検出する環
境物理量検出手段と、使用される環境下ですでに学習さ
れた結合重み係数を持つ神経回路網模式手段を用いて
記環境物理量検出手段からの出力に基づき前記調理物の
調理中の温度を時々刻々推定する温度推定手段と、制御
手段とを備え、前記制御手段は加熱中に前記扉の開状態
等による加熱の中断及び再開によって得られる前記環境
物理量検出手段からの出力に基づいて推定した前記温度
推定手段の出力が調理物の出来上がりを判断する所定の
温度に到達したことを検出して前記加熱供給手段の動作
を停止する構成としたことにより調理物の量、調理開
始時の加熱室内の温度、電源電圧、加熱の中断などの条
件が変わっても、調理物の温度を時々刻々推定が可能と
なる。さらに加熱の途中で加熱が中断されても調理物の
温度を時々刻々推定可能となり、調理の出来上がりを最
適状態で検知することが可能となる。
【0040】加熱室内の環境を検出する環境物理量検出
手段は、前記加熱室内の雰囲気温度を検出することによ
り、調理物の温度を推定するための物理情報が精度良
く、また簡便に検出できる。
【0041】また、温度推定手段として神経回路網模式
手段をもちいることにより、神経回路網模式手段は使用
される環境下で既に学習された結合重み係数を備えてお
り、時々刻々の環境における調理物の温度を推定でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例の加熱調理器の回路ブロック
【図2】同加熱調理器の構成を示す断面図
【図3】同加熱調理器に用いた神経回路網模式手段の構
成単位となる神経素子の概念図
【図4】同加熱調理器に用いた神経素子で構成した信号
変換手段の概念図
【図5】同加熱調理器に用いた学習アルゴリズムとして
誤差逆伝搬法を採用した信号処理手段のブロック図
【図6】同加熱調理器に用いた神経回路網模式手段を用
いた多層パーセプトロンの構成を示すブロック図
【図7】(a)〜(d) 同加熱調理器の実験データの
一例を示す図
【図8】(a)〜(d) 同加熱調理器の実験データの
他の例を示す図
【図9】(a)〜(b) 同加熱調理器の実験データの
他の例を示す図
【図10】(a)〜(b) 同加熱調理器の調理物温度
の推定結果の例とリレーの動作を示す図
【図11】従来の加熱調理器の構成を示す断面図
【図12】従来の加熱調理器の加熱室内の初期温度が低
いときの温度の変化を示す図
【符号の説明】
1 調理物 2 加熱室 3 扉体 4 上ヒータ 5 下ヒータ 7 サーミスタ 8 発熱体通電制御手段 9 物理量計測手段 10 温度検知手段 11 計時手段 12 調理物温度推定手段 13 制御手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西井 一成 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭51−101245(JP,A) 特開 平1−102222(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】調理物を収納する加熱室と、前記加熱室の
    開口を開閉する扉体と、前記調理物を加熱する加熱供給
    手段と、前記加熱室内の環境を検出する環境物理量検出
    手段と、使用される環境下ですでに学習された結合重み
    係数を持つ神経回路網模式手段を用いて前記環境物理量
    検出手段からの出力に基づき前記調理物の調理中の温度
    時々刻々推定する温度推定手段と、制御手段とを備
    え、前記制御手段は加熱中に前記扉の開状態等による加
    熱の中断及び再開によって得られる前記環境物理量検出
    手段からの出力に基づいて推定した前記温度推定手段の
    出力が調理物の出来上がりを判断する所定の温度に到達
    したことを検出して前記加熱供給手段の動作を停止する
    構成とした加熱調理器
  2. 【請求項2】環境物理量検出手段は前記加熱室内の雰囲
    気温度を検出する構成とした請求項1記載の加熱調理
    器。
JP03325498A 1991-12-10 1991-12-10 加熱調理器 Expired - Fee Related JP3072928B2 (ja)

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