JP2943504B2 - 調理器具 - Google Patents

調理器具

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JP2943504B2
JP2943504B2 JP14723992A JP14723992A JP2943504B2 JP 2943504 B2 JP2943504 B2 JP 2943504B2 JP 14723992 A JP14723992 A JP 14723992A JP 14723992 A JP14723992 A JP 14723992A JP 2943504 B2 JP2943504 B2 JP 2943504B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動調理を目的とした
調理器具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の調理器具、例えば電子レ
ンジで図23に示すように構成されていた。以下、その
構成について説明する。
【0003】図に示すように、調理器具1は、調理物を
入れる調理室2と、調理物を調理する調理手段で加熱供
給手段3、調理室2の雰囲気温度を検出しサーミスタ等
から構成される温度検出手段4、温度検出手段4からの
情報でもって加熱供給手段3を制御する制御手段5から
構成されていた。このような構成で自動調理をするため
に、調理物の重量、初期温度等を知る必要がある。その
ために電源投入時からの温度検出手段4の出力がある温
度に達するまでの時間を測定し、この時間長で調理物の
重量を推測し、この時間に各調理物特有の定数kを乗じ
た時間を最適調理時間としていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の調理
器具では、調理室内の雰囲気温度を検出して、それをも
とに調理物の重量を判断し調理時間を決定していたため
に出来上りにかなりバラツキがあった。また、各調理物
特有の定数kを乗じて最適調理時間としているので、各
調理物に対応した調理物選択手段が必要でその選択操作
は煩雑で使い勝手の悪いものであった。
【0005】本発明は上記課題を解決するもので、調理
物の調理度合を、現実に計測・検出できる加熱室内の環
境物理量でもって実時間で推定することにより出来上り
のバラツキをなくすことと、調理物選択の操作を簡易に
し使い勝手の向上を目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】 本発明は上記の目的を達
成するために下記構成とした。 すなわち、第1の 解決手
段として、調理物を調理する調理手段と、調理物周辺の
環境物理量を検出する環境物理量検出手段と、前記環境
物理量検出手段の変化量の最大値を記憶する変化量最大
値記憶手段と、前記環境物理量検出手段の変化量が最大
値であったときの前記環境物理量検出手段の出力を記憶
する出力記憶手段と、前記環境物理量検出手段の出力と
前記変化量最大値記憶手段の記憶値および前記出力記憶
手段の記憶値の情報に基づき前記調理物の調理度合を推
定する調理度合推定手段と、前記調理度合推定手段の出
力に基づき前記調理手段を制御する制御手段とからなる
構成とした。
【0007】また第の解決手段として、調理物を調理
する調理手段と、調理物周辺の湿度を検出する湿度検出
手段と、調理室からの排気温度を検出する排気温度検出
手段と、前記湿度検出手段の変化量の最大値を記憶する
最大値記憶手段と、前記湿度検出手段の変化量が最大値
であった時の前記湿度検出手段の出力を記憶する出力記
憶手段と、前記湿度検出手段の出力と前記排気温度検出
手段の出力と前記変化量最大値記憶手段の記憶値および
前期出力記憶手段の記憶値の情報に基づき前記調理物の
調理度合を推定する調理度合推定手段と、前記調理度合
推定手段の出力に基づき前記調理手段を制御する制御手
段とからなる構成とした。
【0008】また第の解決手段として、調理物を調理
する調理手段と、調理物周辺の環境物理量を検出する環
境物理量検出手段と、調理の出来上がり強度を入力する
出来上がり強度入力手段と、前記環境物理量検出手段の
変化量の最大値を記憶する変化量最大値記憶手段と、前
記環境物理量検出手段の変化量が最大値であったときの
前記環境物理量検出手段の出力を記憶する出力記憶手段
と、前記環境物理量検出手段の出力と前記変化量最大値
記憶手段の記憶値および前記出力記憶手段の記憶値の情
報に基づき前記調理物の調理度合を推定する調理度合推
定手段と、前記調理度合推定手段の出力と前記出来上が
り強度入力手段の情報に基づき前記調理手段を制御する
制御手段とからなる構成とした。
【0009】また第の解決手段として、調理物を調理
する調理手段と、調理物周辺の環境物理量を検出する環
境物理量検出手段と、調理の出来上がり強度を入力する
出来上がり強度入力手段と、前記環境物理量検出手段の
変化量の最大値を記憶する変化量最大値記憶手段と、前
記環境物理量検出手段の変化量が最大値であったときの
前記環境物理量検出手段の出力を記憶する出力記憶手段
と、前記環境物理量検出手段の出力と前記出来上がり強
度入力手段の情報と前記変化量最大値記憶手段の記憶値
および前記出力記憶手段の記憶値の情報に基づき前記調
理物の調理度合を推定する調理度合推定手段と、前記調
理度合推定手段の出力に基づき前記調理手段を制御する
制御手段とからなる構成とした。
【0010】さらに、前記調理度合推定手段は、複数の
神経素子より構成される神経回路網をモデル化した手法
により得られ、調理度合を推定する複数の固定された結
合重み係数を内部に持つ神経回路網模式手段を有する構
成とした。または、複数の神経素子より構成される層が
多数組み合わされて構築される階層型の神経回路網模式
手段を有する構成とした。
【0011】
【作用】 本発明は上記した構成によって下記の作用が得
られる。 第1の解決手段により調理物周辺の環境物理
量を検出する環境物理量検出手段と、前記環境物理量検
出手段の変化量の最大値を記憶する変化量最大値記憶手
段と、前記環境物理量検出手段の変化量が最大値であっ
たときの前記環境物理量検出手段の出力を記憶する出力
記憶手段と、前記環境物理量検出手段の出力と前記変化
量最大値記憶手段の記憶値と前記出力記憶手段の記憶値
の情報を時々刻々調理度合推定手段に入力することによ
り、調理度合推定手段は調理度合を推定し、制御手段は
調理度合推定手段からの調理度合情報で調理手段を制御
していき調理を終了させる。
【0012】また第の解決手段により調理物周辺の湿
度を検出する湿度検出手段と、調理室からの排気温度を
検出する排気温度検出手段と、前期湿度検出手段の変化
量の最大値を記憶する最大値記憶手段と、前期湿度検出
手段の変化量が最大値であった時の前期湿度検出手段の
出力を記憶する出力記憶手段と、前記湿度検出手段の出
力と前期排気温度検出手段の出力と前期変化量最大値記
憶手段の記憶値と前期出力記憶手段の記憶値の情報を時
々刻々調理度合推定手段に入力することにより、調理度
合推定手段は調理度合を推定し、制御手段は調理度合推
定手段からの調理度合情報で調理手段を制御していき調
理を終了させる。
【0013】また第の解決手段として、調理物を調理
する調理手段と、調理物周辺の環境物理量を検出する環
境物理量検出手段と、調理の出来上がり強度を入力する
出来上がり強度入力手段と、前記環境物理量検出手段の
変化量の最大値を記憶する変化量最大値記憶手段と、前
記環境物理量検出手段の変化量が最大値であったときの
前記環境物理量検出手段の出力を記憶する出力記憶手段
と、前記環境物理量検出手段の出力と前記変化量最大値
記憶手段の記憶値および前記出力記憶手段の記憶値の情
報を時々刻々調理度合推定手段に入力することにより、
調理度合推定手段は調理度合を推定し、制御手段は調理
度合推定手段からの調理度合情報と出来上り強度入力手
段の情報で調理手段を制御していき調理を終了させる。
【0014】また第の解決手段として、調理物を調理
する調理手段と、調理物周辺の環境物理量を検出する環
境物理量検出手段と、調理の出来上がり強度を入力する
出来上がり強度入力手段と、前記環境物理量検出手段の
変化量の最大値を記憶する変化量最大値記憶手段と、前
記環境物理量検出手段の変化量が最大値であったときの
前記環境物理量検出手段の出力を記憶する出力記憶手段
と、前記環境物理量検出手段の出力と前記出来上がり強
度入力手段の情報と前記変化量最大値記憶手段の記憶値
および前記出力記憶手段の記憶値の情報を時々刻々調理
度合推定手段に入力することにより、調理度合推定手段
は出来上り強度の入力に応じて調理度合を推定し、制御
手段は調理度合推定手段からの調理度合情報で調理手段
を制御していき調理を終了させる。
【0015】さらに、調理度合推定手段を構成する神経
回路網模式手段は、調理される環境下で既に学習された
結合重み係数を備えており、調理中の調理度合を推定す
ることができる。
【0016】さらに、調理度合推定手段を構成する神経
回路網模式手段は、複数の神経素子が多層組み合わされ
て構築されているので、調理度合の推定をより正確に行
なうことができる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の一実施例および参考例を図1
から図22を参照しながら説明する。なお、従来例と同
じ構成のものは同一符号を付して説明を省略する。
【0018】(参考例1) 本参考例では、調理器具として、電子オーブンレンジに
応用した例について説明する。図1に示すように、環境
物理量検出手段6は調理物周辺の環境を検出する。本実
施例では、調理室内の雰囲気温度を検出するものであ
り、サーミスタ等で構成されている。電圧レベル検出手
段7は商用電源電圧の電圧レベルを検出するものであ
る。計時手段8は電源投入時よりの時間をカウントす
る。操作手段9は調理のカテゴリーを選択するカテゴリ
ー選択キー9aと調理開始・停止を行なう調理キー9b
よりなる。調理度合推定手段10は環境物理量検出手段
6、電圧レベル検出手段7、計時手段8、カテゴリー選
択キー9aの出力に基づき調理物の調理度合を推定する
ものであり、制御手段5は調理度合推定手段10の出力
に基づき調理手段3を制御する。調理手段3は、ヒータ
ーと送風ファンから構成され調理室2に配設されてい
る。又、9cは調理情報の表示等を行なう表示手段であ
り液晶表示部よりなる。さらに、11、12はA/D変
換手段であり環境物理量検出手段6、電圧レベル検出手
段7の出力をディジタルに変換している。図9に表示部
と操作部の構成を示す。
【0019】調理度合推定手段10は、従来の制御手法
に用いられている解決的な方法が適用できないため、多
次元情報処理手法として最適な神経回路網をモデル化し
た方法で構成している。神経回路網をモデル化する手法
は、調理度合を推定する神経回路網の複数の結合重み係
数を固定されたテーブルとして用いる方法と、学習機能
を残し環境と使用者に適応できるようにする方法とがあ
る。本実施例は、神経回路網をモデル化した手法によっ
て獲得され、固定された結合重み係数を内部にテーブル
としてもち調理度合を推定する神経回路網模式手段を有
する調理物推定手段10を設けている。
【0020】調理物の出来上りに影響を与える要因とし
ては、加熱室内の初期温度、調理物の初期温度、調理の
種類(カテゴリー)、商用電源電圧の電圧レベル等が考
えられる。それらの要因によって出来上りは大きく変動
する。
【0021】調理物の調理度合を推定する神経回路網に
おいて複数の結合重み係数は、実際に調理する時の環境
(前記した要因のいろいろな組合せた環境)において調
理した場合、そのいろいろな環境のもとで、最適な出来
上り状態を実現するまでの調理時間と、加熱室内の雰囲
気温度がどのように変化するかというデ−タを収集し、
環境デ−タと加熱室内の雰囲気温度デ−タと調理物の調
理度合(最適調理時間)デ−タとの相関を神経回路網模
式手段に学習させることによって得ることができる。用
いるべき神経回路網模式手段としては、文献1(D.
E.ラメルハート他2名著、甘利俊一監訳「PDPモデ
ル」(株)産業図書、1989年)、文献2(中野馨他
7名著「ニューロコンピュータの基礎」(株)コロナ社
刊、P102、1990年)、特公昭63−55106
号公報などに示されたものがある。以下、文献1に記載
された最もよく知られた学習アルゴリズムとして誤差逆
伝搬法を用いた多層パーセプトロンを例にとり、具体的
な神経回路網模式手段の構成および動作について説明す
る。
【0022】図11は、神経回路網模式手段の構成単位
となる神経素子の概念図である。図11において、21
〜2Nは神経のシナプス結合を模擬する疑似シナプス結
合変換器であり、2aは疑似シナプス結合変換器21〜
2Nからの出力を加算する加算器であり、2bは設定さ
れた非線形関数、たとえば、しきい値をhとするシグモ
イド関数、 f(y,h)=1/(1+exp(−y+h)) (式1) によって加算器2aの出力を非線形変換する非線形変換
器である。なお、図面が煩雑になるので省略したが、修
正手段からの修正信号を受ける入力線が疑似シナプス結
合変換器21〜2Nと非線形変換器2bにつながってい
る。また、疑似シナプス結合変換器21〜2Nが神経回
路網模式手段の結合重み係数となる。この神経素子に
は、信号処理モードと学習モードの2つの種類の動作モ
ードがある。
【0023】以下、図11に基づいて神経素子のそれぞ
れのモードの動作について説明する。まず、信号処理モ
ードの動作の説明をする。神経素子はN個の入力X1〜
Xnを受けて1つの出力を出す。i番目の入力信号Xi
は、四角で示されたi番目の疑似シナプス結合変換器2
iにおいてWi・Xiに変換される。疑似シナプス結合
変換器21〜2Nで変換されたN個の信号W1・X1〜
Wn・Xnは加算器2aに入り、加算結果yが非線形変
換器2bに送られ、最終出力f(y,h)となる。つぎ
に、学習モードの動作について説明する。学習モードで
は、疑似シナプス結合変換器21〜2Nと非線形変換器
2bの変換パラメータW1〜Wnとhを、修正手段から
の変換パラメータの修正量△W1〜△Wnと△hを表す
修正信号を受けて、 Wi+△Wi ; i=1,2,…… ,N h+△h (式2) と修正する。
【0024】図12は上記神経素子を4つ並列につない
で構成した信号変換手段の概念図である。なお、以下の
説明は、この信号変換手段を構成する神経素子の個数を
4個に限定するものではない。図12において、211
〜244は疑似シナプス結合変換器であり、201〜2
04は、図11で説明した加算器2aと非線形変換器2
bをまとめた加算非線形変換器である。図12におい
て、図11と同様に図面が煩雑になるので省略したが、
修正手段からの修正信号を受ける入力線が疑似シナプス
結合変換器211〜244と加算非線形変換器201〜
204につながっている。疑似シナプス結合変換器21
1〜244も結合重み係数となる。この信号変換手段の
動作については、図11で説明した神経素子の動作が並
列してなされるものである。
【0025】図13は、学習アルゴリズムとして誤差逆
伝搬法を採用した場合の信号処理手段の構成を示したブ
ロック図で、31は上述の信号変換手段である。ただ
し、ここではN個の入力を受ける神経素子がM個並列に
並べられたものである。32は学習モードにおける信号
変換手段31の修正量を算出する修正手段である。以
下、図13に基づいて信号処理手段の学習を行う場合の
動作について説明する。信号変換手段31はN個の入力
Sin(X)を受け、M個の出力Sout(X)を出力す
る。修正手段32は、入力信号Sin(X)と出力信号S
out(X)とを受け、誤差計算手段または後段の信号変
換手段からのM個の誤差信号δj(X)の入力があるま
で待機する。誤差信号δj(X)が入力され修正量を △Wij=δj(X)・Sjout(X)・(1−Sjout(X))・Siin(X) (i=1〜N,j=1〜M) (式3) と計算し、修正信号を信号変換手段31に送る。信号変
換手段31は、内部の神経素子の変換パラメータを上で
説明した学習モードにしたがって修正する。
【0026】図14は、神経回路網模式手段を用いた多
層パーセプトロンの構成を示すブロック図であり、31
X、31Y、31ZはそれぞれK個、L個、M個の神経
素子からなる信号変換手段であり、32X、32Y、3
2Zは修正手段であり、33は誤差計算手段である。以
上のように構成された多層パーセプトロンについて、図
14を参照しながらその動作を説明する。信号処理手段
34Xにおいて、信号変換手段31Xは、入力Siin
(X)(i=1〜N)を受け、出力Sjout(X)(j=
1〜K)を出力する。修正手段32Xは、信号Siin
(X)と信号Sjout(X)を受け、誤差信号δj(X)
(j=1〜K)が入力されるまで待機する。以下同様の
処理が、信号処理手段34Y、34Zにおいて行われ、
信号変換手段31Zより最終出力Shout(Z)(h=1
〜M)が出力される。最終出力Shout(Z)は、誤差計
算手段33にも送られる。誤差計算手段33において
は、2乗誤差の評価関数COST(式4)に基づいて理
想的な出力T(T1 ,……,TM)との誤差が計算さ
れ、誤差信号δh(Z)が修正手段32Zに送られる。
【0027】
【数1】
【0028】ただし、ηは多層パーセプトロンの学習速
度を定めるパラメータである。つぎに、評価関数を2乗
誤差とした場合には誤差信号は、 δh(Z)=−η・(Shout(Z)−Th) (式5) となる。修正手段32Zは、上で説明した手続きにした
がって、信号変換手段31Zの変換パラメータの修正量
△W(Z)を計算し、修正手段32Yに送る誤差信号を
(式6)に基づき計算し、修正信号△W(Z)を信号変
換手段31Zに送り、誤差信号δ(Y)を修正手段32
Yに送る。信号変換手段31Zは、修正信号△W(Z)
に基づいて内部のパラメータを修正する。なお、誤差信
号δ(Y)は(式6)で与えられる。
【0029】
【数2】
【0030】ここで、Wij(Z)は信号変換手段31Z
の疑似シナプス結合変換器の変換パラメータである。以
下、同様の処理が信号処理手段34X、34Yにおいて
行われる。学習と呼ばれる以上の手続きを繰り返し行う
ことにより、多層パーセプトロンは入力が与えられると
理想出力Tをよく近似する出力を出すようになる。な
お、上記の説明においては、3段の多層パーセプトロン
を用いたが、これは何段であってもよい。また、文献1
にある信号変換手段のなかの非線形変換手段の変換パラ
メータhの修正法についてと慣性項として知られる学習
高速化の方法については、説明の簡略化のため省略した
が、この省略は以下に述べる本発明を拘束するものでは
ない。
【0031】こうして、神経回路網模式手段は調理をす
る時の環境デ−タ(加熱室内の初期温度、商用電源電圧
レベル、調理の種類、調理物の初期温度など)と加熱室
内の雰囲気温度デ−タと調理物の調理度合(最適調理時
間)デ−タとの関係を学習し、簡単なル−ルで記述する
ことが容易でない制御の仕方を自然な形で表現すること
ができる。本実施例は、こうして得られた情報を組み込
んで、調理度合推定手段10を構成するものである。具
体的には、十分学習を終えた後の多層パ−セプトロンの
信号変換手段31X、31Y、31Zのみを神経回路網
模式手段として用いて、調理度合推定手段12を構成す
る。実際に学習させたデ−タについて説明する。
【0032】図15は、調理室2の初期温度が低く、商
用電源電圧100V、調理の種類はオーブンでスポンジ
ケーキ直径18cmの場合の特性を示したものである。
図15(a)は環境物理量検出手段6(加熱室内の雰囲
気温度)の変化を示し、図15(b)は調理物の調理度
合を示している。調理度合は2値で示し、これは実験に
より求め、出来上り状態後を”1”、それまでは”0”
としている。図16は、図15と同様でスポンジケーキ
直径21cmの下ごしらえをした時の特性を示したもの
である。
【0033】図16(a)および図16(b)は、図1
5(a)および図15(b)にそれぞれ対応している。
調理物の量により環境物理量検出手段6の出力電圧変化
(加熱室内の雰囲気温度)が異なるのがわかる。同様に
電源電圧を変化させた場合、調理物の種類を変えた場合
でも、又違った出力の変化をする。調理度合は、それら
の条件下で実験により求める。このような実験を実際調
理する時のすべての環境の組合せついて同様に行った。
そして、その実験デ−タを神経回路網模式手段に入力し
学習をさせた。つまり、神経回路網模式手段へは環境物
理量検出手段6の調理室内の雰囲気温度情報と、雰囲気
温度勾配情報として現時点より1分前の雰囲気温度情報
と、電圧レベル検出手段7の商用電源電圧レベル情報
と、計時手段8より得られる電源投入時からの経過時間
情報と、カテゴリー選択キー9aより得られるカテゴリ
ー情報と、理想出力として調理物の調理度合の2値情報
(調理終了かまたは未終了か)を入力し学習させ、神経
回路網模式手段の中の信号変換手段31X、31Y、3
1Zを確立し、それらを神経回路網模式手段として調理
度合推定手段10に組み込んでいる。
【0034】つぎに、図1に示した構成ブロック図に基
づき動作を説明する。まず、調理物を調理室内に入れ、
操作手段9の内、カテゴリー選択キー9aにより調理カ
テゴリーを選択し入力する。そして、調理スタートキー
9bが入力される。これらの情報は制御手段5と調理度
合推定手段10に入力される。制御手段5は計時手段8
に計時開始の信号を出力するとともに、加熱供給手段3
を発熱させるべく加熱開始信号を出力する。計時手段8
の計時情報は調理度合推定手段10に入力されている。
そして加熱室内の環境物理情報(雰囲気温度情報)は環
境物理量検出手段6の出力がA/D変換手段11でディ
ジタル変換され、時々刻々調理度合推定手段10に入力
している。また電圧レベル検出手段7からの商用電源電
圧の電圧レベル情報は、AD変換手段12でディジタル
変換され調理度合推定手段10に入力されている。調理
度合推定手段10は、これらの入力された信号・情報を
もとに調理物の標準的な出来上りとするべく調理度合を
時々刻々推定し、その情報を制御手段5に出力してい
る。制御手段5は、この調理度合情報に基づき加熱供給
手段3を制御するように動作する。即ち、調理度合推定
手段10の出力が”1”になると加熱供給手段3を停止
する。
【0035】以上のように本参考例によれば、実際に調
理する調理室内の環境下で学習された、神経回路網の複
数の結合重み係数を有する神経回路網模式手段を組み込
んだ調理度合推定手段を備えた構成としているので、出
来上り状態にバラツキがなくなるほか、詳細な調理メニ
ュー選択操作が不要で使い勝手の向上を図ることができ
る。
【0036】(参考例2) 本参考例では、電子レンジに応用した例について説明す
る。構成は図2に示すように参考例1とほぼ同様である
が、調理室2内の湿度を検出する湿度検出手段13と、
調理室2からの排気温度を検出する排気温度検出手段1
4を備えた点が異なる。詳細な説明は参考例1で説明し
たので省略する。調理室近傍の温度を検出する構成にす
れば、そのサーミスタは、耐熱性が要求されるために、
その構造上、熱時定数が大きくなり、温度に対する応答
性がよくない。そのため排気温度を検出するようにすれ
ば、耐熱性を下げることができ熱応答性を早くできるの
で、本実施例では、排気温度を検出する構成としてい
る。こうすることにより、調理中に発生する調理物周辺
の熱的変化をすばやく認識することができ、調理物の推
定の精度を向上させることができる。
【0037】(実施例) 本実施例では、電子オーブンレンジに応用した例につい
て説明する。構成を図3に示す。環境物理量検出手段6
は調理室内の環境物理量を検出する。本実施例では、調
理室内の湿度変化を検出するものであり、絶対湿度セン
サで構成されている。このセンサは環境物理量を検出で
きるものであればよく、本発明を拘束するものではな
い。計時手段8は電源投入時よりの時間をカウントす
る。15は環境物理量の単位時間あたりの変化量を演算
する変化量演算手段であり、その変化量の最大値は随時
更新されながら変化量最大値記憶手段16に記憶される
と同時に最大値が更新される毎にその時点での環境物理
量は出力記憶手段17に記憶される。調理度合推定手段
10は環境物理量検出手段6、計時手段8、変化量演算
手段15、変化量最大値記憶手段16、出力記憶手段1
7、カテゴリー選択キー9aの出力に基づき調理物の調
理度合を推定するものであり、制御手段5は調理度合推
定手段10の出力に基づき調理手段3を制御する。調理
手段3は、マイクロ波供給手段であり調理室2に配設さ
れている。
【0038】次に調理度合推定手段10を構成する神経
回路網模式手段に、実際に学習させたデ−タについて説
明する。図17は、調理室2の初期温度が低く、調理物
の種類は野菜でホウレンソウ200gの場合に調理をし
た時の特性を示したものである。図17(a)は環境物
理量検出手段6(調理室内の湿度)の変化を示し、図1
7(b)は環境物理量検出手段6の単位時間あたりの変
化量を示し、図17(c)は調理物の調理度合を示して
いる。調理度合は2値で示し、これは実験により求め、
出来上り状態後を”1”、それまでは”0”としてい
る。図18は、図17と同様でじゃが芋200gを調理
をした時の特性を示したものである。
【0039】図18(a)、図18(b)および図18
(c)は、図17(a)、図17(b)および図17
(c)にそれぞれ対応している。調理物の量により環境
物理量検出手段6の出力電圧変化(調理室の湿度変化)
が異なるのがわかる。特に湿度変化の変化量の最大値に
調理物の種類による違いが現れる。これは調理物の形状
などの違いにより蒸気の出易さ、つまり加熱の行き届き
易さの違いである。同様に調理物の分量を変えた場合で
も、又違った出力の変化をする。調理度合は、それらの
条件下で実験により求める。このような実験を実際調理
する時のすべての環境の組合せついて同様に行った。そ
して、その実験デ−タを神経回路網模式手段に入力し学
習をさせた。つまり、神経回路網模式手段へは環境物理
量検出手段6の調理室内の環境物理量情報(湿度情報)
と、湿度変化情報として現時点より30秒前の湿度情報
との差、更にその差の運転開始以来の最大値と、最大値
を記録した時点の湿度情報と、計時手段8より得られる
電源投入時からの経過時間情報と、カテゴリー選択キー
9aより得られるカテゴリー情報の6情報と、理想出力
として調理物の調理度合の2値情報(調理終了かまたは
未終了か)を入力し学習させ、神経回路網模式手段の中
の信号変換手段31X、31Y、31Zを確立し、それ
らを神経回路網模式手段として調理度合推定手段10に
組み込んでいる。
【0040】つぎに、図3に示した構成ブロック図に基
づき動作を説明する。まず、調理物を調理室2に入れ、
操作手段9の内、カテゴリー選択キー9aにより調理カ
テゴリーを選択し入力する。そして、調理スタートキー
9bが入力される。これらの情報は制御手段5と、調理
度合推定手段10に入力される。制御手段5は計時手段
8に計時開始の信号を出力するとともに、調理手段3を
駆動させるべく調理開始信号を出力する。計時手段8の
計時情報は調理度合推定手段10に入力されている。
又、調理室内の環境物理情報(湿度情報)は、環境物理
量検出手段6の出力がA/D変換手段11でディジタル
変換され、時々刻々調理度合推定手段10に入力してい
る。更にその変化量を変化量演算手段15で演算し調理
度合推定手段10に入力し、また変化量の調理開始以来
の最大値を変化量最大値記憶手段16で随時更新しなが
ら記憶し変化量が最大の時の環境物理量情報は出力記憶
手段17に記憶し共に調理度合推定手段10に入力す
る。調理度合推定手段10は、これらの入力された信号
・情報をもとに調理物の標準的な出来上りとするべく調
理度合を時々刻々推定し、その情報を制御手段5に出力
している。制御手段5は、この調理度合情報に基づき調
理手段3を制御するように動作する。即ち、調理度合推
定手段10の出力が”1”になると調理手段3を停止す
る。
【0041】また効果は、参考例1の基本的効果に加
え、実施例1によって得られる効果がさらに加わり、よ
り出来上がりのよい、かつ使い勝手の良い調理器具を得
ることができる。 (実施例) 本実施例では、電子レンジに応用した例について説明す
る。構成は図4に示すように実施例とほぼ同様である
が、、調理室2内の湿度を検出する湿度検出手段13
と、調理室2からの排気温度を検出する排気温度検出手
段14を備えている点が異なる。詳細な説明は参考例2
および実施例で説明したので省略する。調理室近傍の
温度を検出する構成にすれば、そのサーミスタは、耐熱
性が要求されるために、その構造上、熱時定数が大きく
なり、温度に対する応答性がよくない。そのため排気温
度を検出するようにすれば、耐熱性を下げることができ
熱応答性を早くできるので、本実施例では、排気温度を
検出する構成としている。こうすることにより、調理中
に発生する調理物周辺の熱的変化をすばやく認識するこ
とができ、調理度合の推定の精度を向上させることがで
きる。
【0042】(参考例3) 本実施例として、電子オーブンレンジに応用した例につ
いて説明する。構成を図5に示す。参考例1とほぼ同様
であるが、出来上がりの強度を決める出来上がり強度入
力手段9dを有する点が異なる。調理度合推定手段10
は環境物理量検出手段6、電圧レベル検出手段7、計時
手段8、カテゴリー選択キー9aの出力に基づき調理物
の調理度合を推定するものであり、制御手段5は調理度
合推定手段10の出力と出来上がり強度入力手段からの
情報に基づき調理手段3を制御する。図10に表示部と
操作部の構成を示す。
【0043】次に調理度合推定手段を構成する神経回路
網模式手段に学習させたデータについて説明する。図1
9は、調理室2の初期温度が低く、商用電源電圧100
V、調理の種類はオーブンでスポンジケーキ直径18c
mの場合の特性を示したものである。図19(a)は環
境物理量検出手段6(加熱室内の雰囲気温度)の変化を
示し、図19(b)は調理物の調理度合を示している。
調理度合は0から1の範囲の値で示し標準なら0.5、
弱めなら0.2、強めなら0.8になるように調理完了
付近で直線的に増加するようにしている。これは実験に
より求めたものである。図20は、図19と同様でスポ
ンジケーキ直径21cmの下ごしらえをした時の特性を
示したものである。
【0044】図20(a)および図20(b)は、図1
9(a)および図19(b)にそれぞれ対応している。
調理物の量により環境物理量検出手段6の出力電圧変化
(加熱室内の雰囲気温度)が異なるのがわかる。同様に
電源電圧を変化させた場合、調理物の種類を変えた場合
でも、又違った出力の変化をする。調理度合は、それら
の条件下で実験により求める。このような実験を実際調
理する時のすべての環境の組合せついて同様に行った。
そして、その実験デ−タを神経回路網模式手段に入力し
学習をさせた。つまり、神経回路網模式手段へは環境物
理量検出手段6の調理室内の雰囲気温度情報と、雰囲気
温度勾配情報として現時点より1分前の雰囲気温度情報
と、電圧レベル検出手段7の商用電源電圧レベル情報
と、計時手段8より得られる電源投入時からの経過時間
情報と、カテゴリー選択キー9aより得られるカテゴリ
ー情報と、理想出力として調理物の調理度合情報を入力
し学習させ、神経回路網模式手段の中の信号変換手段3
1X、31Y、31Zを確立し、それらを神経回路網模
式手段として調理度合推定手段10に組み込んでいる。
つぎに、図5に示した構成ブロック図に基づき動作を説
明する。まず、調理物を調理室内に入れ、操作手段9の
内、カテゴリー選択キー9aにより調理カテゴリーを選
択し、出来上がり強度入力手段9dより出来上がり強度
を入力する。そして、調理スタートキー9bが入力され
る。これらの情報は制御手段5と調理度合推定手段10
に入力される。制御手段5は計時手段8に計時開始の信
号を出力するとともに、加熱供給手段3を発熱させるべ
く加熱開始信号を出力する。計時手段8の計時情報は調
理度合推定手段10に入力されている。そして加熱室内
の環境物理情報(雰囲気温度情報)は環境物理量検出手
段6の出力がA/D変換手段11でディジタル変換さ
れ、時々刻々調理度合推定手段10に入力している。ま
た電圧レベル検出手段7からの商用電源電圧の電圧レベ
ル情報は、AD変換手段12でディジタル変換され調理
度合推定手段13に入力されている。調理度合推定手段
10は、これらの入力された信号・情報をもとに調理度
合を時々刻々推定し、その情報を制御手段5に出力して
いる。制御手段5は、この調理度合情報と出来上がり強
度入力手段9dより得られる出来上がり強度情報に基づ
き加熱供給手段3を制御するように動作する。即ち、出
来上がり強度入力手段9dより得られる情報が弱め設定
であれば調理度合推定手段10の出力が0.2を越える
と加熱供給手段3を停止し、標準設定であれば0.5を
越えると加熱供給手段を停止し、強め設定であれば0.
8を越えると加熱供給手段3を停止する。
【0045】以上のように本参考例によれば、実際に調
理する調理室内の環境下で学習された、神経回路網の複
数の結合重み係数を有する神経回路網模式手段を組み込
んだ調理度合推定手段10を備え、出来上がり強度入力
手段9dで使用者の設定した出来上がり強度情報と推定
した調理度合により制御手段5が加熱供給手段3を制御
する構成としているので、出来上り状態にバラツキがな
くなるほか、詳細な調理メニュー選択操作が不要で使い
勝手の向上を図ることができる。また、調理物の出来上
がり状態が使用者の好みに合わせることも可能となる。
【0046】(参考例4) 本参考例では、電子オーブンレンジに応用した例につい
て説明する。構成を図6に示す。参考例3とほぼ同様の
構成であるが、参考例3では出来上り強度入力手段9d
の出力が制御手段5に入力されていたのに対して、本
考例では調理度合推定手段10に入力されている点が異
なる。つまり、参考例3では調理度合推定手段10から
出力される調理度合推定情報と出来上り強度入力手段9
dの出来上り強度入力情報とで、制御手段5は調理度合
を推定する。しかし本参考例では、調理度合推定手段1
0を構成する神経回路網模式手段に、出来上り強度情報
をも学習させた構成としているので、調理度合推定手段
10の調理度合推定出力情報には、出来上り強度入力情
報も含まれた構成としている。よって制御手段5は調理
度合推定手段10の出力情報のみを基に調理手段3を制
御する。
【0047】次に調理度合推定手段10を構成する神経
回路網模式手段に学習させたデータについて説明する。
図21は、調理室2の初期温度が低く、商用電源電圧1
00V、調理物の種類はパン1個の場合に調理をした時
の特性をしめしたものである。図21(a)は環境物理
量検出手段6(加熱室内の雰囲気温度)の変化を示し、
図21(b)は調理物の調理度合を示している。調理度
合は2値で示し、これは実験により求め、出来上り強度
入力手段9dの入力に対応した出来上り状態後を”
1”、それまでは”0”としている。図21(b)は標
準的な出来上り強度の調理度合を示し、同図(c)は弱
めの調理度合を示し、同図(d)は、強めの調理度合を
示している。図22は、図21と同様でパン多数を調理
をした時の特性を示したものである。調理度合の分割
は、本実施例では3分割であるが、いくつに分割しても
問題はなく、より好み度の選択を向上させるものにほか
ならない。
【0048】図22(a)、ないし図22(d)は、図
21(a)、ないし図21(d)にそれぞれ対応してい
る。調理物の量により環境物理量検出手段6の出力電圧
変化(加熱室内の雰囲気温度)が異なるのがわかる。同
様に電源電圧を変化させた場合、調理物の種類を変えた
場合でも、又違った出力の変化をする。調理度合(出来
上り強度手段9dに対応した弱め、標準、強め)は、そ
れらの条件下で実験により求める。このような実験を実
際調理する時のすべての環境の組合せついて同様に行っ
た。そして、その実験デ−タを神経回路網模式手段に入
力し学習をさせた。つまり、神経回路網模式手段へは環
境物理量検出手段6の調理室内の雰囲気温度情報と、雰
囲気温度勾配情報として現時点より1分前の雰囲気温度
情報と、電圧レベル検出手段7の商用電源電圧レベル情
報と、計時手段8より得られる電源投入時からの経過時
間情報と、カテゴリー選択キー9aより得られるカテゴ
リー情報と、出来上り強度入力情報の6情報と、理想出
力として出来上り強度入力情報に対応した調理物の調理
度合の2値情報(調理終了かまたは未終了か)を入力し
学習させ、神経回路網模式手段の中の信号変換手段31
X、31Y、31Zを確立し、それらを神経回路網模式
手段として調理度合推定手段10に組み込んでいる。
【0049】(実施例) 本実施例では、電子オーブンレンジに応用した例につい
て説明する。構成は図7に示す。実施例とは、調理物
の出来上がり状態が使用者の好みに合わせるために、出
来上り強度入力手段9dを有する点が異なる。具体的な
内容は実施例と同様であり、参考例3に比べ、より出
来上りの良い、かつ使い勝手の良い調理器具を得ること
ができる。
【0050】(実施例) 本実施例では、電子オーブンレンジに応用した例につい
て説明する。構成は図8に示す。実施例とは、調理物
の出来上がり状態が使用者の好みに合わせるために、出
来上り強度入力手段9dを有する点が異なる。具体的な
内容は実施例と同様であり、参考例4に比べより出来
上りの良い、かつ使い勝手の良い調理器具を得ることが
できる。
【0051】以上の実施例では、制御手段5、計時手段
7、調理度合推定手段8は、すべて4ビットマイクロコ
ンピュータで構成したが、これらは1つのマイクロコン
ピュータで構成することはもちろん可能である。なお、
調理度合推定手段10には環境物理量情報として温度情
報、湿度情報等を適切に加工して入力しているが、この
限定は本発明を拘束するものでなく加工方法を変えた
り、情報量を増やして推定の精度を向上させることは可
能である。また、環境物理量情報として上記の以外に
も、温度情報、煙情報、調理物からでるにおい情報や調
理物の色情報などでも適用できる。また相互に事前に演
算を施し加工した値を入力しても同様の効果が得られ
る。また、本実施例では、調理室を持つ電子レンジ、電
子オーブンレンジについて説明したが、ガステーブル、
電磁調理器などの調理室を持たない調理器具にも適用で
きる。さらに本実施例では、電子レンジの再加熱機能
や、オーブンレンジでのお菓子の調理を説明したが、惣
菜やレンジ料理の煮込み、下ごしらえにも適用できる。
【0052】
【発明の効果】以上の実施例から明らかなように本発明
によれば、調理物を調理する調理手段と、調理物周辺の
環境物理量を検出する環境物理量検出手段と、前記環境
物理量検出手段の変化量の最大値を記憶する変化量最大
値記憶手段と、前記環境物理量検出手段の変化量が最大
値であったときの前記環境物理量検出手段の出力を記憶
する出力記憶手段と、前記環境物理量検出手段の出力と
前記変化量最大値記憶手段の記憶値および前記出力記憶
手段の記憶値の情報に基づき前記調理物の調理度合を推
定する調理度合推定手段と、前記調理度合推定手段の出
力に基づき前記調理手段を制御する制御手段とからなる
から調理室内の初期温度、調理物の初期温度、調理物の
量等にかかわらず調理物の調理度合が推定でき、出来上
がりのばらつきの少ない自動調理が可能となる。
【0053】また調理物を調理する調理手段と、調理物
周辺の湿度を検出する湿度検出手段と、調理室からの排
気温度を検出する排気温度検出手段と、前期湿度検出手
段の変化量の最大値を記憶する最大値記憶手段と、前期
湿度検出手段の変化量が最大値であった時の前期湿度検
出手段の出力を記憶する出力記憶手段と、前記湿度検出
手段の出力と前期排気温度検出手段の出力と前期変化量
最大値記憶手段の記憶値および前期出力記憶手段の記憶
値の情報に基づき前記調理物の調理度合を推定する調理
度合推定手段と、前記調理度合推定手段の出力に基づき
前記調理手段を制御する制御手段とからなるから調理中
に生じる調理室内の温度変化等をすばやく認識でき、調
理度合の推定の精度が上がる。
【0054】また調理物を調理する調理手段と、調理物
周辺の環境物理量を検出する環境物理量検出手段と、調
理の出来上がり強度を入力する出来上がり強度入力手段
と、前記環境物理量検出手段の変化量の最大値を記憶す
る変化量最大値記憶手段と、前記環境物理量検出手段の
変化量が最大値であったときの前記環境物理量検出手段
の出力を記憶する出力記憶手段と、前記環境物理量検出
手段の出力と前記変化量最大値記憶手段の記憶値および
前記出力記憶手段の記憶値の情報に基づき前記調理物の
調理度合を推定する調理度合推定手段と、前記調理度合
推定手段の出力と前記出来上がり強度入力手段の情報に
基づき前記調理手段を制御する制御手段とからなるか
ら、調理室内の初期温度、調理物の初期温度、調理物の
量等にかかわらず調理物の調理度合が推定でき、出来上
がりばらつきの少ない自動調理が可能となる。さらに、
調理物の出来上がり状態が使用者の好みに合わせること
も可能となる。
【0055】また調理物を調理する調理手段と、調理物
周辺の環境物理量を検出する環境物理量検出手段と、調
理の出来上がり強度を入力する出来上がり強度入力手段
と、前記環境物理量検出手段の変化量の最大値を記憶す
る変化量最大値記憶手段と、前記環境物理量検出手段の
変化量が最大値であったときの前記環境物理量検出手段
の出力を記憶する出力記憶手段と、前記環境物理量検出
手段の出力と前記出来上がり強度入力手段の情報と前記
変化量最大値記憶手段の記憶値および前記出力記憶手段
の記憶値の情報に基づき前記調理物の調理度合を推定す
る調理度合推定手段と、前記調理度合推定手段の出力に
基づき前記調理手段を制御する制御手段とからなるか
ら、調理室内の初期温度、調理物の初期温度、調理物の
量等にかかわらず調理物の調理度合が推定でき、出来上
がりばらつきの少ない自動調理が可能となる。さらに、
調理物の出来上がり状態が使用者の好みに合わせること
も可能となる。
【0056】また、調理度合推定手段は、複数の神経素
子より構成される神経回路網をモデル化し学習によって
得られ、調理度合を推定する複数の固定された結合重み
係数を内部に持つ神経回路網模式手段を有し、または、
複数の神経素子より構成される層が多数組み合わされて
構築される階層型の神経回路網模式手段を有するから、
自動調理の対象となる学習させた調理メニューについて
は、調理度合の推定ができ出来上り状態にバラツキがな
い自動調理が可能な調理器具を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の参考例1としての調理器具の構成ブロ
ック図
【図2】本発明の参考例2としての調理器具の構成ブロ
ック図
【図3】本発明の実施例1としての調理器具の構成ブロ
ック図
【図4】本発明の実施例2としての調理器具の構成ブロ
ック図
【図5】本発明の参考例3としての調理器具の構成ブロ
ック図
【図6】本発明の参考例4としての調理器具の構成ブロ
ック図
【図7】本発明の実施例3の調理器具の構成ブロック図
【図8】本発明の実施例4の調理器具の構成ブロック図
【図9】本発明の参考例1としての構成ブロック図に基
づく調理器具に用いた操作部の構成図
【図10】本発明の参考例3としての構成ブロック図に
基づく調理器具に用いた操作部の構成図
【図11】本発明の調理器具に用いた神経回路網模式手
段の構成単位となる神経素子の概念図
【図12】同調理器具に用いた神経素子で構成した信号
変換手段の概念図
【図13】同調理器具に用いた学習アルゴリズムとして
誤差逆伝搬法を採用した信号処理手段のブロック図
【図14】同調理器具に用いた神経回路網模式手段を用
いた多層パーセプトロンの構成を示すブロック図
【図15】本発明の参考例1としての構成ブロック図に
基づく調理器具の実験データの一例を示す図
【図16】同調理器具の実験データの他の例を示す図
【図17】本発明の実施例1の構成ブロック図に基づく
調理器具の実験データの一例を示す図
【図18】同調理器具の実験データの他の例を示す図
【図19】本発明の参考例3の構成ブロック図に基づく
調理器具の実験データの他の例を示す図
【図20】同調理器具の実験データの他の例を示す図
【図21】本発明の参考例4の構成ブロック図に基づく
調理器具の実験データの一例を示す図
【図22】同調理器具の実験データの他の例を示す図
【図23】従来の調理器具の構成ブロック図
【符号の説明】
1 調理器具 3 調理手段 5 制御手段 6 環境物理量検出手段 9d 出来上り強度入力手段 10 調理度合推定手段 13 湿度検出手段 14 排気温度検出手段 15 変化量演算手段 16 変化量最大値記憶手段 17 出力記憶手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 黄地 謙三 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (72)発明者 中 基孫 神奈川県川崎市多摩区東三田3丁目10番 1号 松下技研株式会社内 (56)参考文献 特開 平4−292714(JP,A) 特開 昭63−153325(JP,A) 特開 平1−139019(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F24C 7/02 340

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 調理物を調理する調理手段と、調理物周辺
    の環境物理量を検出する環境物理量検出手段と、前記環
    境物理量検出手段の変化量の最大値を記憶する変化量最
    大値記憶手段と、前記環境物理量検出手段の変化量が最
    大値であったときの前記環境物理量検出手段の出力を記
    憶する出力記憶手段と、前記環境物理量検出手段の出力
    と前記変化量最大値記憶手段の記憶値および前記出力記
    憶手段の記憶値の情報に基づき前記調理物の調理度合を
    推定する調理度合推定手段と、前記調理度合推定手段の
    出力に基づき前記調理手段を制御する制御手段とからな
    る調理器具。
  2. 【請求項2】 調理物を調理する調理手段と、調理物周辺
    の湿度を検出する湿度検出手段と、調理室からの排気温
    度を検出する排気温度検出手段と、前記湿度検出手段の
    変化量の最大値を記憶する最大値記憶手段と、前記湿度
    検出手段の変化量が最大値であった時の前記湿度検出手
    段の出力を記憶する出力記憶手段と、前記湿度検出手段
    の出力と前記排気温度検出手段の出力と前記変化量最大
    値記憶手段の記憶値および前記出力記憶手段の記憶値の
    情報に基づき前記調理物の調理度合を推定する調理度合
    推定手段と、前記調理度合推定手段の出力に基づき前記
    調理手段を制御する制御手段とからなる調理器具。
  3. 【請求項3】 調理物を調理する調理手段と、調理物周辺
    の環境物理量を検出する環境物理量検出手段と、調理の
    出来上がり強度を入力する出来上がり強度入力手段と、
    前記環境物理量検出手段の変化量の最大値を記憶する変
    化量最大値記憶手段と、前記環境物理量検出手段の変化
    量が最大値であったときの前記環境物理量検出手段の出
    力を記憶する出力記憶手段と、前記環境物理量検出手段
    の出力と前記変化量最大値記憶手段の記憶値および前記
    出力記憶手段の記憶値の情報に基づき前記調理物の調理
    度合を推定する調理度合推定手段と、前記調理度合推定
    手段の出力と前記出来上がり強度入力手段の情報に基づ
    き前記調理手段を制御する制御手段とからなる調理器
    具。
  4. 【請求項4】 調理物を調理する調理手段と、調理物周辺
    の環境物理量を検出する環境物理量検出手段と、調理の
    出来上がり強度を入力する出来上がり強度入力手段と、
    前記環境物理量検出手段の変化量の最大値を記憶する変
    化量最大値記憶手段と、前記環境物理量検出手段の変化
    量が最大値であったときの前記環境物理量検出手段の出
    力を記憶する出力記憶手段と、前記環境物理量検出手段
    の出力と前記出来上がり強度入力手段の情報と前記変化
    量最大値記憶手段の記憶値および前記出力記憶手段の記
    憶値の情報に基づき前記調理物の調理度合を推定する調
    理度合推定手段と、前記調理度合推定手段の出力に基づ
    き前記調理手段を制御する制御手段とからなる調理器
    具。
  5. 【請求項5】 調理度合推定手段は、複数の神経素子より
    構成される神経回路網をモデル化し学習によって得ら
    れ、調理度合を推定する複数の固定された結合重み係数
    を内部に持つ神経回路網模式手段を有する請求項1ない
    し請求項4記載の調理器具。
  6. 【請求項6】 調理度合推定手段は、複数の神経素子より
    構成される層が多数組み合わされて構築される階層型の
    神経回路網模式手段を備えたことを特徴とする請求項1
    ないし請求項4記載の調理器具。
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