JPH05312328A - 調理器具 - Google Patents

調理器具

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JPH05312328A
JPH05312328A JP14723892A JP14723892A JPH05312328A JP H05312328 A JPH05312328 A JP H05312328A JP 14723892 A JP14723892 A JP 14723892A JP 14723892 A JP14723892 A JP 14723892A JP H05312328 A JPH05312328 A JP H05312328A
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JP
Japan
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cooking
food
detecting
output
temperature
Prior art date
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Pending
Application number
JP14723892A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshihiro Ishizaki
祥浩 石嵜
Kazunari Nishii
一成 西井
Hirohisa Imai
博久 今井
Kenzo Ochi
謙三 黄地
Kison Naka
基孫 中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 調理物を環境物理量から推定し、調理メニュ
ーの選択の操作を不要にし、かつ調理の出来上がり向上
と自動調理を目的とする。 【構成】 調理物を調理する調理手段3と、調理物周辺
の環境を検出する環境物理量検出手段6と、環境物理量
検出手段6の出力に基づき調理物を推定する調理物推定
手段8と、調理物推定手段8の出力に基づき調理手段3
を制御する制御手段5とを備え、調理物推定手段8は実
際に自動調理の対象となる調理メニューを調理し学習が
既に済んだ固定された複数の結合重み係数を内部に持つ
神経回路網模式手段を組み込んだ構成とし、調理物の推
定ができ、従来以上に出来上り状態がよい自動調理と、
自動調理のキーの集約化を実現した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動調理を目的とした
調理器具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の調理器具、例えば電子レ
ンジで図25に示すように構成されていた。以下、その
構成について説明する。
【0003】図に示すように、調理器具1は、調理物を
収納する調理室2と、調理物を調理する調理手段3(マ
イクロ波供給手段)、調理室2の相対湿度を検出する湿
度センサなどから構成される湿度検出手段4、湿度検出
手段4からの情報でもって調理手段3を制御する制御手
段5から構成されていた。このような構成で自動調理を
するために、調理物の重量、初期温度などを知る必要が
ある。そのために電源投入時からの湿度検出手段4の出
力がある湿度に達するまでの時間Tを測定し、この時間
Tを基に調理物の重量を推測し、この時間に各調理物特
有の定数kを乗じた時間を最適調理時間としていた。
【0004】また電子オーブンレンジにおいては、図2
6に示すように、調理器具1は、調理物を収納する調理
皿14の位置を可変可能とする調理室2、調理皿を載せ
る棚13、調理物を調理する調理手段3、調理室2内の
温度を検出するサーミスター等から構成される温度検出
手段4a、温度検出手段4aからの情報でもって調理手
段3を制御する制御手段5から構成されていた。このよ
うな構成で自動調理を可能にしていた。オーブン調理を
例にとると、メニューとして、ケーキ、アップルパイ、
ピザ、クッキー、バターロール、シュークリーム、グラ
タン、ホイル焼き、ハンバーグ、肉の付け焼き、バーベ
キュー、魚の付け焼き等があった。つまり、電子オーブ
ンレンジの操作部上で、前記の12のメニューに分けら
れていた。また、それぞれのメニューで調理皿を置く位
置が異なり、上、中、下の3つの位置がメニューにより
決定されていた。例えば、ピザの場合は皿位置は下で、
シュークリームは中段である。使用者は、まずメニュー
を決め、そのメニューに対応した位置に調理物を載せた
調理皿をセットし調理スタートキーを押し調理を開始さ
せていた。その後は、そのメニューに対応した自動調理
シーケンスで調理手段3を制御するような制御シーケン
スプログラムを制御手段5に備えていた。この自動調理
シーケンスは、調理開始から温度検出手段4aが調理室
内の温度が、ある温度に到達するまでの時間Tに選択メ
ニューに対応した定数Kを乗じた時間だけ加熱させるも
のである。調理物の重量によって、前記時間Tは変わっ
てくることが自動調理の1つのポイントである。また前
記定数Kは、多くの調理実験をすることにより、メニュ
ーでの最適値を決定していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の調理
器具では、調理開始から調理室内の湿度がある値になる
までの時間を計測し、その時間にカテゴリー毎に定めら
れた定数Kを乗じた時間を調理時間として決定していた
ために、カテゴリーの数だけ操作部に操作キーが必要と
なる。また調理の出来上がりにかなりばらつきがあっ
た。例えば”ごはん”と”みそ汁”の再加熱を異なるカ
テゴリーとして分けると問題はないが、同一カテゴリー
とすると、定数Kを”ごはん”にあわせるか、”みそ
汁”に合わせるかによって出来ばえが異なり、”ごは
ん”が熱くなりすぎたり、”みそ汁”がぬるいといった
調理状態となっていた。これを解決しようとすると、カ
テゴリーをもっと細分化すれば良いが、操作キーが細分
化の数だけ増えることになり、使い勝手が大変悪いもの
になるという課題を有していた。また電子オーブンレン
ジにおいても同様であり、メニューに対応した自動調理
シーケンスを備えているので、メニューに対する自動化
はある程度実現されていた。しかし、メニューを選択す
るメニューキーの数が多いので、使い勝手上大変不便な
ものになるという課題を有していた。
【0006】本発明は上記課題を解決するもので、調理
物の種類を、現実に計測・検出できる調理物周辺の環境
物理量、調理皿が置かれた皿位置検出情報により推定す
ることで、メニューの選択が不要でワンボタン操作が可
能な自動調理器具を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するために下記構成とした。すなわち、第1の解決手
段として、調理物を調理する調理手段と、調理物周辺の
環境を検出する環境物理量検出手段と、前記環境物理量
検出手段の出力に基づき前記調理物を推定する調理物推
定手段と、前記調理物推定手段の出力に基づき前記調理
手段を制御する制御手段とからなる構成とした。
【0008】また第2の解決手段として、調理物を調理
する調理手段と、調理物周辺の環境を検出する環境物理
量検出手段と、商用電源電圧の電圧レベルを検出する電
圧レベル検出手段と、前記環境物理量検出手段、前記電
圧レベル検出手段の出力に基づき前記調理物を推定する
調理物推定手段と、前記調理物推定手段の出力に基づき
前記調理手段を制御する制御手段とからなる構成とし
た。
【0009】また第3の解決手段として、調理物を調理
する調理手段と、前記調理物を載せる調理皿の位置を検
出する皿位置検出手段と、調理物周辺の環境を検出する
環境物理量検出手段と、前記皿位置検出手段、前記環境
物理量検出手段の出力に基づき前記調理物を推定する調
理物推定手段と、前記調理物推定手段の出力に基づき前
記調理手段を制御する制御手段とからなる構成とした。
【0010】また第4の解決手段として、調理物を調理
する調理手段と、前記調理物を載せる調理皿の位置を検
出する皿位置検出手段と、商用電源電圧の電圧レベルを
検出する電圧レベル検出手段と、調理物周辺の環境を検
出する環境物理量検出手段と、前記皿位置検出手段、前
記電圧レベル検出手段および前記環境物理量検出手段の
出力に基づき前記調理物を推定する調理物推定手段と、
前記調理物推定手段の出力に基づき前記調理手段を制御
する制御手段とからなる構成とした。
【0011】また第5の解決手段として、調理するため
に調理物を格納する調理室と、前記調理物を調理する調
理手段と、前記調理室内の湿度を検出する湿度検出手段
と、前記調理室からの排気温度を検出する排気温度検出
手段と、前記湿度検出手段、前記排気温度検出手段の出
力に基づき前記調理物を推定する調理物推定手段と、前
記調理物推定手段の出力に基づき前記調理手段を制御す
る制御手段とからなる構成とした。
【0012】また第6の解決手段として、調理物を調理
する調理手段と、調理物周辺の温度を検出する温度検出
手段と、調理物周辺の湿度を検出する湿度検出手段と、
予め定めた調理物周辺の所定温度を記憶する所定温度記
憶手段と、前記温度検出手段の出力が前記所定温度記憶
手段の記憶値に達するまでの前記温度検出手段と前記湿
度検出手段の出力に基づき前記調理物を推定する調理物
推定手段と、前記調理物推定手段の出力に基づき前記調
理手段を制御する制御手段とからなる構成とした。
【0013】また第7の解決手段として、調理物を調理
する調理手段と、調理物周辺の温度を検出する温度検出
手段と、調理物周辺の湿度を検出する湿度検出手段と、
商用電源電圧の電圧レベルを検出する電圧レベル検出手
段と、予め定めた調理物周辺の所定温度を記憶する所定
温度記憶手段と、前記電圧レベル検出手段の出力と前記
温度検出手段の出力が前記所定温度記憶手段の記憶値に
達するまでの前記温度検出手段の出力及び前記湿度検出
手段の出力に基づき前記調理物を推定する調理物推定手
段と、前記調理物推定手段の出力に基づき前記調理手段
を制御する制御手段とからなる構成とした。
【0014】また第8の解決手段として、調理物を調理
する調理手段と、調理物周辺の温度を検出する温度検出
手段と、調理物周辺の湿度を検出する湿度検出手段と、
前記調理物を載せる調理皿の位置を検出する皿位置検出
手段と、予め定めた調理物周辺の所定温度を記憶する所
定温度記憶手段と、前記皿位置検出手段の出力と前記温
度検出手段の出力が前記所定温度記憶手段の記憶値に達
するまでの前記温度検出手段の出力及び前記湿度検出手
段の出力に基づき前記調理物を推定する調理物推定手段
と、前記調理物推定手段の出力に基づき前記調理手段を
制御する制御手段とからなる構成とした。
【0015】また第9の解決手段として、調理物を調理
する調理手段と、調理物周辺の温度を検出する温度検出
手段と、調理物周辺の湿度を検出する湿度検出手段と、
前記調理物を載せる調理皿の位置を検出する皿位置検出
手段と、商用電源電圧の電圧レベルを検出する電圧レベ
ル検出手段と、予め定めた調理物周辺の所定温度を記憶
する所定温度記憶手段と、前記皿位置検出手段の出力と
前記電圧レベル検出手段の出力と前記温度検出手段の出
力が前記所定温度記憶手段の記憶値に達するまでの前記
温度検出手段の出力及び前記湿度検出手段の出力に基づ
き前記調理物を推定する調理物推定手段と、前記調理物
推定手段の出力に基づき前記調理手段を制御する制御手
段とからなる構成とした。
【0016】また第10の解決手段として、第6の解決
手段ないし第9の解決手段において、制御手段は所定温
度記憶手段の記憶値より低い第2の所定温度を記憶する
第2所定温度記憶部を有し、温度検出手段からの出力が
初期に第2所定温度より高い時に第2所定温度より低く
なるまで調理手段を停止させる待機部を設ける構成とし
た。
【0017】さらに、前記調理物推定手段は、複数の神
経素子より構成される神経回路網をモデル化した手法に
より得られ、調理物を推定する複数の固定された結合重
み係数を内部に持つ神経回路網模式手段を有する構成と
した。または、複数の神経素子より構成される層が多数
組み合わされて構築される階層型の神経回路網模式手段
を有する構成とした。
【0018】
【作用】本発明は上記した構成によって下記の作用が得
られる。第1の課題解決手段により、環境物理量検出手
段からの調理物周辺の環境情報を、時々刻々調理物推定
手段に入力することにより、調理物推定手段は調理物を
推定し、制御手段は調理物推定手段からの調理物情報で
調理物を認識し、認識した調理物に最適な制御シーケン
スで調理手段を制御する。
【0019】また第2の解決手段により環境物理量検出
手段からの調理物周辺の環境情報と電圧レベル検出手段
からの商用電源電圧の電圧レベル情報を、時々刻々調理
物推定手段に入力することにより、調理物推定手段は調
理物を推定し、制御手段は調理物推定手段からの調理物
情報で調理物を認識し、認識した調理物に最適な制御シ
ーケンスで調理手段を制御する。
【0020】また第3の解決手段により、調理物を載せ
る皿位置検出手段の情報により調理物の種類を大分類
し、そのカテゴリーを認識し、環境物理量検出手段から
の調理物周辺の環境情報を、時々刻々調理物推定手段に
入力することにより、調理物推定手段はそのカテゴリー
内の調理物を推定し、制御手段は調理物推定手段からの
調理物情報で調理物を認識し、認識した調理物に最適な
制御シーケンスで調理手段を制御する。
【0021】また第4の解決手段により、調理物を載せ
る皿位置検出手段の情報により調理物の種類を大分類
し、そのカテゴリーを認識し、環境物理量検出手段から
の調理物周辺の環境情報と電圧レベル検出手段からの商
用電源電圧の電圧レベル情報を、時々刻々調理物推定手
段に入力することにより、調理物推定手段はそのカテゴ
リー内の調理物を推定し、制御手段は調理物推定手段か
らの調理物情報で調理物を認識し、認識した調理物に最
適な制御シーケンスで調理手段を制御する。
【0022】また第5の解決手段により調理室内の湿度
情報と調理室からの排気温度情報を、時々刻々調理物推
定手段に入力することにより、調理物推定手段は調理物
を推定し、制御手段は調理物推定手段からの調理物情報
で調理物を認識し、認識した調理物に最適な制御シーケ
ンスで調理手段を制御する。
【0023】また第6の解決手段により調理物周辺の温
度が予め定めた所定の温度に達するまでの調理物周辺の
温度情報と湿度情報を、時々刻々調理物推定手段に入力
することにより、調理物推定手段は調理物を推定し、制
御手段は調理物推定手段からの調理物情報で調理物を認
識し、認識した調理物に最適な制御シーケンスで調理手
段を制御する。
【0024】また第7の解決手段により調理物周辺の温
度が予め定めた所定の温度に達するまでの商用電源電圧
の電圧レベル情報と調理物周辺の温度情報と湿度情報
を、時々刻々調理物推定手段に入力することにより、調
理物推定手段は調理物を推定し、制御手段は調理物推定
手段からの調理物情報で調理物を認識し、認識した調理
物に最適な制御シーケンスで調理手段を制御する。
【0025】また第8の解決手段により調理物を載せる
皿位置検出手段の情報により調理物の種類を大分類し、
そのカテゴリーを認識し、次に調理物周辺の温度が予め
定めた所定の温度に達するまでの調理物周辺の温度情報
と湿度情報を、時々刻々調理物推定手段に入力すること
により、調理物推定手段はそのカテゴリー内での調理物
を推定し、制御手段は調理物推定手段からの調理物情報
で調理物を認識し、認識した調理物に最適な制御シーケ
ンスで調理手段を制御する。
【0026】また第9の解決手段により調理物を載せる
皿位置検出手段の情報により調理物の種類を大分類し、
そのカテゴリーを認識し、次に調理物周辺の温度が予め
定めた所定の温度に達するまでの商用電源電圧の電圧レ
ベル情報と調理物周辺の温度情報と湿度情報を、時々刻
々調理物推定手段に入力することにより、調理物推定手
段はそのカテゴリー内での調理物を推定し、制御手段は
調理物推定手段からの調理物情報で調理物を認識し、認
識した調理物に最適な制御シーケンスで調理手段を制御
する。
【0027】また第10の解決手段により、調理後、す
ぐに調理をしようとした場合は調理室内の温度は高い
が、温度検出手段からの出力が初期に第2所定温度より
高い時に第2所定温度より低くなるまで調理手段を停止
させる待機部を設ける構成としているので、調理器具を
連続使用した場合でも確実に調理物の推定が可能とな
る。
【0028】また第11の解決手段により、調理物推定
手段を構成する神経回路網模式手段は、使用される環境
下で既に学習された結合重み係数を備えており、調理中
の調理物を推定することができる。
【0029】また第12の解決手段により、調理物推定
手段を構成する神経回路網模式手段は、複数の神経素子
が多層組み合わされて構築されているので、調理物の推
定をより正確に行なうことができる。
【0030】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1から図24を
参照しながら説明する。なお、従来例と同じ構成のもの
は同一符号を付して説明を省略する。
【0031】(実施例1)本実施例では、調理器具とし
て、電子レンジに応用した例について説明する。図1に
示すように、環境物理量検出手段6は調理物周辺の環境
を検出する。本実施例では、調理室2内の絶対湿度を検
出するものであり、湿度センサなどで構成されている。
計時手段7は調理開始時からの時間をカウントする。調
理物推定手段8は環境物理量検出手段6、計時手段7の
出力に基づき調理物が何であるのかを推定するものであ
り、制御手段5は調理物推定手段8の出力に基づき調理
手段3を制御する。調理手段3は、本実施例では、マイ
クロ波供給手段であり調理室2に配設されている。さら
に、9はAD変換手段であり環境物理量検出手段6の出
力をディジタル値に変換している。図11は、操作手段
10のキー構成を示した構成図である。
【0032】調理物推定手段8は、従来の制御手法に用
いられている解決的な方法が適用できないため、多次元
情報処理手法として最適な神経回路網をモデル化した方
法で構成している。神経回路網をモデル化する手法は、
調理物を推定する神経回路網の複数の結合重み係数を固
定されたテーブルとして用いる方法と、学習機能を残し
環境と使用者に適応できるようにする方法とがある。本
実施例は、神経回路網をモデル化した手法によって獲得
され、固定された結合重み係数を内部にテーブルとして
もち調理物を推定する神経回路網模式手段を有する調理
物推定手段8を設けている。
【0033】異なる調理物を調理した場合、調理開始に
ともなう時々刻々の調理物から発生する蒸気によって調
理室内の湿度が変化する。
【0034】調理物を推定する神経回路網において固定
された結合重み係数は、実際に自動調理の対象とする調
理物を調理した場合、調理室内の絶対湿度がどのように
変化するかというデータを収集し、調理物と調理室内の
絶対湿度データとの相関を神経回路網模式手段に学習さ
せることによって得ることができる。用いるべき神経回
路網模式手段としては、文献1(D.E.ラメルハート
他2名著、甘利俊一監訳「PDPモデル」(株)産業図
書、1989年)、文献2(中野馨他7名著「ニューロ
コンピュータの基礎」(株)コロナ社刊、P102、1
990年)、特公昭63−55106号公報などに示さ
れたものがある。以下、文献1に記載された最もよく知
られた学習アルゴリズムとして誤差逆伝搬法を用いた多
層パーセプトロンを例にとり、具体的な神経回路網模式
手段の構成および動作について説明する。
【0035】図12は、神経回路網模式手段の構成単位
となる神経素子の概念図である。図12において、21
〜2Nは神経のシナプス結合を模擬する疑似シナプス結
合変換器であり、2aは疑似シナプス結合変換器21〜
2Nからの出力を加算する加算器であり、2bは設定さ
れた非線形関数、たとえば、しきい値をhとするシグモ
イド関数、 f(y,h)=1/(1+exp(−y+h)) (式1) によって加算器2aの出力を非線形変換する非線形変換
器である。なお、図面が煩雑になるので省略したが、修
正手段からの修正信号を受ける入力線が疑似シナプス結
合変換器21〜2Nと非線形変換器2bにつながってい
る。また、疑似シナプス結合変換器21〜2Nが神経回
路網模式手段の結合重み係数となる。この神経素子に
は、信号処理モードと学習モードの2つの種類の動作モ
ードがある。
【0036】以下、図12に基づいて神経素子のそれぞ
れのモードの動作について説明する。まず、信号処理モ
ードの動作の説明をする。神経素子はN個の入力X1〜
Xnを受けて1つの出力を出す。i番目の入力信号Xi
は、四角で示されたi番目の疑似シナプス結合変換器2
iにおいてWi・Xiに変換される。疑似シナプス結合
変換器21〜2Nで変換されたN個の信号W1・X1〜
Wn・Xnは加算器2aに入り、加算結果yが非線形変
換器2bに送られ、最終出力f(y,h)となる。つぎ
に、学習モードの動作について説明する。学習モードで
は、疑似シナプス結合変換器21〜2Nと非線形変換器
2bの変換パラメータW1〜Wnとhを、修正手段から
の変換パラメータの修正量△W1〜△Wnと△hを表す
修正信号を受けて、 Wi+△Wi ; i=1,2,…… ,N h+△h (式2) と修正する。
【0037】図13は上記神経素子を4つ並列につない
で構成した信号変換手段の概念図である。なお、以下の
説明は、この信号変換手段を構成する神経素子の個数を
4個に限定するものではない。図13において、211
〜244は疑似シナプス結合変換器であり、201〜2
04は、図12で説明した加算器2aと非線形変換器2
bをまとめた加算非線形変換器である。図13におい
て、図12と同様に図面が煩雑になるので省略したが、
修正手段からの修正信号を受ける入力線が疑似シナプス
結合変換器211〜244と加算非線形変換器201〜
204につながっている。疑似シナプス結合変換器21
1〜244も結合重み係数となる。この信号変換手段の
動作については、図12で説明した神経素子の動作が並
列してなされるものである。
【0038】図14は、学習アルゴリズムとして誤差逆
伝搬法を採用した場合の信号処理手段の構成を示したブ
ロック図で、31は上述の信号変換手段である。ただ
し、ここではN個の入力を受ける神経素子がM個並列に
並べられたものである。32は学習モードにおける信号
変換手段31の修正量を算出する修正手段である。以
下、図14に基づいて信号処理手段の学習を行う場合の
動作について説明する。信号変換手段31はN個の入力
Sin(X)を受け、M個の出力Sout(X)を出力す
る。修正手段32は、入力信号Sin(X)と出力信号S
out(X)とを受け、誤差計算手段または後段の信号変
換手段からのM個の誤差信号δj(X)の入力があるま
で待機する。誤差信号δj(X)が入力され修正量を△
Wij=δj(X)・Sjout(X)・(1−Sjout
(X))・Siin(X) (i=1〜N,j=1〜M) (式3) と計算し、修正信号を信号変換手段31に送る。信号変
換手段31は、内部の神経素子の変換パラメータを上で
説明した学習モードにしたがって修正する。
【0039】図15は、神経回路網模式手段を用いた多
層パーセプトロンの構成を示すブロック図であり、31
X、31Y、31ZはそれぞれK個、L個、M個の神経
素子からなる信号変換手段であり、32X、32Y、3
2Zは修正手段であり、33は誤差計算手段である。以
上のように構成された多層パーセプトロンについて、図
15を参照しながらその動作を説明する。信号処理手段
34Xにおいて、信号変換手段31Xは、入力Siin
(X)(i=1〜N)を受け、出力Sjout(X)(j=
1〜K)を出力する。修正手段32Xは、信号Siin
(X)と信号Sjout(X)を受け、誤差信号δj(X)
(j=1〜K)が入力されるまで待機する。以下同様の
処理が、信号処理手段34Y、34Zにおいて行われ、
信号変換手段31Zより最終出力Shout(Z)(h=1
〜M)が出力される。最終出力Shout(Z)は、誤差計
算手段33にも送られる。誤差計算手段33において
は、2乗誤差の評価関数COST(式4)に基づいて理
想的な出力T(T1 ,……,TM)との誤差が計算さ
れ、誤差信号δh(Z)が修正手段32Zに送られる。
【0040】
【数1】
【0041】ただし、ηは多層パーセプトロンの学習速
度を定めるパラメータである。つぎに、評価関数を2乗
誤差とした場合には誤差信号は、 δh(Z)=−η・(Shout(Z)−Th) (式5) となる。修正手段32Zは、上で説明した手続きにした
がって、信号変換手段31Zの変換パラメータの修正量
△W(Z)を計算し、修正手段32Yに送る誤差信号を
(式6)に基づき計算し、修正信号△W(Z)を信号変
換手段31Zに送り、誤差信号δ(Y)を修正手段32
Yに送る。信号変換手段31Zは、修正信号△W(Z)
に基づいて内部のパラメータを修正する。なお、誤差信
号δ(Y)は(式6)で与えられる。
【0042】
【数2】
【0043】ここで、Wij(Z)は信号変換手段31Z
の疑似シナプス結合変換器の変換パラメータである。以
下、同様の処理が信号処理手段34X、34Yにおいて
行われる。学習と呼ばれる以上の手続きを繰り返し行う
ことにより、多層パーセプトロンは入力が与えられると
理想出力Tをよく近似する出力を出すようになる。な
お、上記の説明においては、3段の多層パーセプトロン
を用いたが、これは何段であってもよい。また、文献1
にある信号変換手段のなかの非線形変換手段の変換パラ
メータhの修正法についてと慣性項として知られる学習
高速化の方法については、説明の簡略化のため省略した
が、この省略は以下に述べる本発明を拘束するものでは
ない。
【0044】こうして、神経回路網模式手段は、実際に
自動調理の対象となる調理物と、その調理物を調理した
場合、調理物周辺の環境物理量(絶対湿度)がどのよう
に変化するかというデータを収集し、調理物と調理物周
辺の環境物理量(絶対湿度データ)との関係を学習し、
簡単なルールで記述することが容易でない調理物の推定
の仕方を自然な形で表現することができる。本実施例
は、こうして得られた情報を組み込んで、調理物推定手
段8を構成するものである。具体的には、十分学習を終
えた後の多層パーセプトロンの信号変換手段31X、3
1Y、31Zのみを神経回路網模式手段として用いて、
調理物推定手段8を構成する。実際に学習させたデータ
について説明する。
【0045】図16は、”ごはん”を再加熱した時の環
境物理量検出手段6の出力電圧の変化を示している。こ
の場合図16は調理室内の湿度の変化を示している。図
17は、”みそ汁”を再加熱した時の環境物理量検出手
段6の出力電圧の変化を示している。この場合図17は
調理室内の湿度の変化を示している。図16、図17か
ら”ごはん”と”みそ汁”では明らかに蒸気の出方が異
なるため調理室内の湿度状態も異なっている。自動調理
の対象となる調理メニューすべてについて実験をしデー
タを採取した。そして、その実験データを神経回路網模
式手段に入力し学習をさせた。つまり、神経回路網模式
手段へは環境物理量検出手段6の調理室内の絶対湿度情
報と、絶対湿度勾配情報として現時点より1分前の絶対
湿度情報と、計時手段7より得られる調理開始時からの
経過時間情報の3情報と、理想出力として調理物の種類
を入力し学習させ、神経回路網模式手段の中の信号変換
手段31X、31Y、31Zを確立し、それらを神経回
路網模式手段として調理物推定手段8に組み込んでい
る。
【0046】つぎに、図1に示した構成ブロック図に基
づき動作を説明する。まず、調理物を調理室2内に入
れ、操作手段10の再加熱キー10aにより再加熱モー
ドを選択する。そして調理キー10bにより調理が開始
される。制御手段5は計時手段7に計時開始の信号を出
力するとともに、調理手段3を駆動すべく調理開始信号
を出力する。計時手段7の計時情報は調理物推定手段8
に入力されている。そして調理物周辺の環境物理量情報
(絶対湿度情報)は環境物理量検出手段6の出力がAD
変換手段9でディジタル変換され、時々刻々調理物推定
手段8に入力している。調理物推定手段8は、これらの
入力された信号・情報をもとに調理物が何であるのかを
推定し、その情報を制御手段5に出力している。制御手
段5は、この推定調理物情報で調理メニューが認識でき
たので、調理メニューに応じた調理シーケンスを実行さ
せることができる。各々の調理シーケンスとは、本実施
例では、従来より行われている調理開始からある量の湿
度を検出するまでの時間に調理メニュー毎に用意された
定数Kを乗じた時間をそのメニューの調理時間とするも
のである。この制御プログラムは制御手段5に備えてお
り調理手段3を制御するように動作する。
【0047】以上のように本実施例によれば、実際に自
動調理の対象となる調理メニューについて調理をし、そ
の時の時々刻々の調理室内の湿度情報を学習した神経回
路網の複数の固定結合重み係数を有する神経回路網模式
手段を組み込んだ調理物推定手段を備えた構成としてい
るので、調理物のメニューが認識でき、各々のメニュー
について最適な調理シーケンスを駆動することができる
ので、従来に比べ、より調理状態をよくすることがで
き、自動調理に最適なものとなる。
【0048】(実施例2)本実施例では、電子オーブン
レンジに応用した例について説明する。特にオーブン調
理においては、調理手段3として、ヒータを用いるので
商用電源電圧の電圧レベルが調理時に特に影響を与え
る。本実施例の構成は、図2に示すように、実施例1と
同様であるが、商用電源電圧の電圧レベルを検出する電
圧レベル検出手段11を有している点が異なる。この電
圧レベル検出手段11の出力を調理物推定手段8に入力
することにより、調理物の推定に、より精度をあげるこ
とができる。また調理物推定手段8を構成する神経回路
網模式手段には、実際に自動調理の対象となる調理物を
調理した場合、商用電源電圧とともに調理物周辺の環境
物理量(絶対湿度)がどのように変化するかというデー
タを収集し、調理物と調理物周辺の環境物理量(絶対湿
度データ)と商用電源電圧レベルとの関係を学習し、簡
単なルールで記述することが容易でない調理物の推定の
仕方を自然な形で表現することができる。本実施例は、
こうして得られた情報を組み込んで、調理物推定手段8
を構成するものである。
【0049】以上のように本実施例によれば、商用電源
電圧レベルは90vから110vぐらいまで変動すると
いわれているが、調理物推定手段を構成する神経回路網
模式手段には、電源電圧が変動しても、環境物理量と商
用電源電圧レベルと調理物の関係をあらかじめ学習させ
た構成としているので、調理物を推定する精度がより向
上する。
【0050】(実施例3)本実施例では、同様に電子オ
ーブンレンジに応用した例について説明する。図3に示
すように、環境物理量検出手段6は調理室内の環境を検
出する。本実施例では、調理室2内の絶対湿度の検出と
調理室2内の温度と調理室2内のガス量を検出するもの
であり、湿度センサ6aとサーミスタ6bとガスセンサ
6cで構成されている。本実施例で用いたガスセンサ6
cは、半導体で構成されており、調理加熱中にでる臭い
分子の半導体表面にもたらす変化でガス量を検出するも
のである。計時手段7は調理開始時からの時間をカウン
トする。皿位置検出手段12は調理皿14を調理室2内
のどの棚13に載せたかを検出するものであり、本実施
例ではマイクロスイッチより構成されているが、皿位置
を検出できるものであれば何でも良く、本発明を拘束す
るものではない。調理物推定手段8は環境物理量検出手
段6、計時手段7、皿位置検出手段12の出力に基づき
調理物が何であるのかを推定するものであり、制御手段
5は調理物推定手段8の出力に基づき調理手段3を制御
する。調理手段3は、本実施例では、マイクロ波供給手
段3aと、ヒーター3bからなり調理室2に配設されて
いる。さらに、9はA/D変換手段であり環境物理量検
出手段6の湿度センサ6aとサーミスタ6bとガスセン
サ6cの出力をディジタル値に変換している。
【0051】次に調理物推定手段を構成する神経回路網
模式手段に学習させたデータについて説明する。図18
は、”パイ”をオーブン調理した時の環境物理量検出手
段6の出力電圧の変化を示している。図18(a)は調
理室内の湿度の変化を示し、図18(b)は調理室内の
温度変化を示し、図18(c)は調理室内のガス量変化
を示している。図19は”スポンジケーキ”、図20
は”ハンバーグ”、図21は”グラタン”を、それぞれ
オーブン調理した時の環境物理量検出手段6の出力電圧
の変化を示している。図19(a)、図20(a)、図
21(a)は図18(a)と同様に調理室内の湿度の変
化を示し、図19(b)、図20(b)、図21(b)
は調理室内の温度変化を示し、図19(c)、図20
(c)、図21(c)は調理室内のガス量変化を示して
いる。図18、図19から”パイ”と”スポンジケー
キ”では調理室内の温度変化は、それほど変わらない
が、明かにガスの出方と調理室内の湿度変化が異なって
いる。又、図20、図21から”ハンバーグ”と”グラ
タン”においても、ガス量の変化が異なっている。自動
調理の対象となる調理メニューすべてについて実験をし
データを採取した。そして、その実験デ−タを神経回路
網模式手段に入力し学習をさせた。つまり、神経回路網
模式手段へは環境物理量手段6の調理室内の絶対湿度情
報と、温度情報と、ガス量情報と、調理皿の皿位置情報
の4つの入力情報と、理想出力として調理物のメニュー
を入力し学習させ、神経回路網模式手段の中の信号変換
手段31X、31Y、31Zを確立し、それらを神経回
路網模式手段として調理物推定手段8に組み込んでい
る。
【0052】つぎに、図3に示した構成ブロック図に基
づき動作を説明する。まず、調理物を調理皿14にの
せ、あらかじめ決められた調理室2の棚13にセットす
る。本実施例では、対象となる自動オーブン調理メニュ
ーとして、12種類を考慮しており、”パイ”、”ケー
キ類”であれば、棚位置は下であり、”ハンバー
グ”、”グラタン”であれば、棚位置は上である。操作
手段10のオーブン調理キー10cによりオーブン調理
モードを選択する。そして調理キー10bにより調理が
開始される。制御手段5は、調理手段3を駆動すべく加
熱開始信号を出力する。又、皿位置検出手段12の皿位
置情報は調理皿のセットされた棚位置であり、調理物推
定手段8に入力されている。そして調理室内の環境物理
量情報は環境物理量検出手段6の出力がA/D変換手段
9でディジタル変換され、時々刻々調理物推定手段8に
入力されている。調理物推定手段8は、これらの入力さ
れた信号・情報をもとに調理物が何であるのかを推定
し、その情報を制御手段5に出力している。調理物推定
手段8は、皿位置検出情報により、調理物を大分類し、
調理室内の環境物理量情報の変化から詳細メニューを推
定するように動作する。制御手段5は、この推定調理物
情報で調理メニューが認識できたので、調理メニューに
応じた調理シーケンスを実行させることができる。
【0053】以上のように本実施例によれば、実際に自
動調理の対象となる調理メニューについて調理をし、セ
ットされた調理皿の棚位置と、調理中の時々刻々の調理
室内の温度情報と湿度情報とガス量情報を、既に学習し
た複数の固定結合重み係数を有する神経回路網模式手段
を組み込んだ調理物推定手段を備えた構成としているの
で、調理物のメニューが認識でき、各々のメニューにつ
いて最適な調理シーケンスを駆動することができるの
で、従来に比べ、メニュー選択キーの数を集約すること
ができ、使い勝手上大変便利なものとなる。
【0054】(実施例4)本実施例では、電子オーブン
レンジに応用した例について説明する。構成は図4に示
すように、実施例1による調理物の推定を、より精度を
向上させるために商用電源電圧の電圧レベルを検出する
電圧レベル検出手段11と、調理室2にセットされる調
理皿14の位置を検出する皿位置検出手段12の情報を
調理物推定手段8に入力することにより実現している。
具体的な内容は実施例1、実施例2、および実施例3で
説明したので省略する。効果は、電圧レベル検出手段1
1と皿位置検出手段12を備えているので、調理物の推
定の精度は実施例2の場合と同様により向上する。
【0055】(実施例5)本実施例では、電子オーブン
レンジに応用した例について説明する。構成は図5に示
すように、調理室2内の湿度を検出する湿度検出手段1
5と、調理室2からの排気温度を検出する排気温度検出
手段16を備えており、それらの出力をA/D変換手段
9を介して調理物推定手段8に入力している。詳細な説
明は第2の実施例で説明したので省略する。調理室近傍
の温度を検出する構成にすれば、そのサーミスタは、耐
熱性が要求されるために、その構造上、熱時定数が大き
くなり、温度に対する応答性がよくない。そのため排気
温度を検出するようにすれば、耐熱性を下げることがで
き熱応答性を早くできるので、本実施例では、排気温度
を検出する構成としている。こうすることにより、調理
中に発生する調理物周辺の熱的変化をすばやく認識する
ことができ、調理物の推定の精度を向上させることがで
きる。
【0056】(実施例6)本実施例では、電子オーブン
レンジに応用した例について説明する。構成を図6に示
す。温度検出手段17は調理室2内の温度を検出する。
15は湿度検出手段であり調理室2内の湿度を検出す
る。本実施例では、調理室2内の絶対湿度を検出するも
のであり、湿度センサ等で構成されている。所定温度記
憶手段18は、調理物を推定するタイミングを温度検出
手段17で検出できる調理室2内の温度で記憶してい
る。調理物推定手段8は、温度検出手段17の検出温度
が所定温度記憶手段18の記憶値まで上昇した時点で、
温度検出手段17、湿度検出手段15、計時手段7の出
力に基づき調理物を推定する。制御手段5は調理物推定
手段8の出力に基づき調理温度、調理時間、調理方法
(上ヒータと下ヒータの通電比率)を決め、調理手段で
あるヒータ3a、3bを制御する。
【0057】次に調理物推定手段8を構成する神経回路
網模式手段に学習させたデータについて説明する。図2
3は、ハンバーグを調理した時の温度検出手段17、湿
度検出手段15の出力電圧の変化を示している。図24
は、グラタンを調理した時の温度検出手段17、湿度検
出手段15の出力電圧の変化を示している。図23
(a)は調理室2内の温度変化を示し、図23(b)は
湿度変化を示している。図24(a)および図24
(b)は、図23(a)および図23(b)に対応して
いる。調理室内の温度が150℃に達した時点で調理物
を推定し、以後、推定した調理物により調理室2内の制
御温度、ヒータ3a、3bの通電比率を変えるので温度
検出手段17からの出力電圧が150℃に相当する電圧
になるまでのデータを収集している。図23、図24は
調理物を推定した後、調理完了までのデータを示してい
る。図23、図24から明らかなようにハンバーグはグ
ラタンに比べて体積の割に空気中にふれる面積が多く湿
度の上昇が早い。
【0058】このようにして自動調理の対象となる調理
メニューすべてについて実験をしデータを採取し、神経
回路網模式手段に学習させた。つまり、神経回路網模式
手段へは温度検出手段17の調理室内の温度情報、湿度
検出手段15の調理室内の湿度情報と、計時手段7より
得られる調理開始からの経過時間情報を簡略化し、温度
検出手段17の検出温度が100℃の時、125℃の
時、150℃の時、それぞれの湿度情報、経過時間情報
の合計6情報と、理想出力として調理物の情報(例えば
グラタンなら1、ハンバーグなら0)を入力し学習させ
た。
【0059】動作としては、調理開始後、所定温度記憶
手段18に予め記憶値(例えば150℃)を入力してお
き、温度検出手段17からの検出温度が記憶値に達した
時点で、温度検出手段17の検出温度が100℃、12
5℃、150℃の時の湿度情報、経過時間情報の6情報
を抽出して調理物推定手段8に入力し調理物を推定し、
その情報を制御手段5に出力している。制御手段5は、
その調理物推定情報により調理手段3(ヒータ3a、3
b)を制御する。即ち、温度検出手段17の検出温度が
150℃に達した時点で調理物推定手段8からの出力を
うけ、1であれば調理物はグラタンであり、0であれば
ハンバーグであるとして、以後の調理室2の制御温度、
ヒータ3a・3bの通電比率を決定し、また加熱時間を
決定する。そして制御手段5は温度検出手段17から得
られる調理室2内の温度が制御温度となるようにヒータ
3a、3bのオン・オフ制御をする。
【0060】以上のように本実施例によれば、調理開始
の初期に調理物を推定し、以後調理完了まで推定した調
理物に合わせて調理を行う自動調理が可能となる。効果
は、実施例1と同様の効果が得られる。
【0061】(実施例7)本実施例では、電子オーブン
レンジに応用した例について説明する。構成を図7に示
す。実施例6とほぼ同様であるが、商用電源電圧の電圧
レベルを検出する電圧レベル検出手段11を有している
点が異なる。この電圧レベル検出手段11の出力を調理
物推定手段8に入力することにより、調理物の推定に、
より精度をあげることができる。その作用は、実施例2
と同様であり、実施例2と同様の効果が得られる。
【0062】(実施例8)本実施例として、電子オーブ
ンレンジに応用した例について説明する。構成を図8に
示す。実施例6とほぼ同様であるが、調理室2にセット
される調理皿14の位置を検出する皿位置検出手段12
の情報を調理物推定手段8に入力することにより実現し
ている。具体的な内容は実施例3と同様であり、実施例
3と同様の効果が得られる。
【0063】(実施例9)本実施例では、電子オーブン
レンジに応用した例について説明する。構成は図9に示
すように、実施例6の調理物の推定を、より精度を向上
させるために商用電源電圧の電圧レベルを検出する電圧
レベル検出手段11と、調理室2にセットされる調理皿
14の位置を検出する皿位置検出手段12の情報を調理
物推定手段8に入力することにより実現している。具体
的な内容は実施例1、実施例2および実施例3と同様で
あり、実施例4と同様の効果が得られる。
【0064】(実施例10)本実施例は、実施例7、実
施例8および実施例9において、調理室の環境条件がば
らついても正しく調理物を推定出きるように調理物の推
定の精度をさらに向上させるものである。構成を図10
に示す。実施例7、実施例8および実施例9と異なる点
は、制御手段5に第2所定温度記憶部19と待機部20
を設けた点にある。第2所定温度記憶部19には、所定
温度記憶部18の記憶値(例えば150℃)より低い温
度(例えば80℃)を記憶している。待機部20は調理
開始時の温度検出手段17の検出温度が第2所定温度記
憶部19の記憶値より高い時に記憶値より低くなるまで
調理手段3であるヒータ3a・3bへの通電を禁止し、
調理を待機させる。
【0065】たとえば使用者が、グラタンの調理を行っ
た直後にハンバーグの調理を行う場合、調理室内の温度
は高い。この時には、待機部20がヒータ3a・3bの
通電を禁止する。この時にファン(図示せず)を駆動し
て調理室内を冷却するなどして第2所定温度記憶部19
の記憶値より低くなってからヒータ3a・3bに通電し
て調理を開始する。図24はその場合のハンバーグを調
理した時の温度検出手段17、湿度検出手段15の出力
電圧の変化を示している。図24(a)は調理室内の温
度の変化を示し、図24(b)は調理室内の湿度の変化
を示し、図24(a)および(b)は図22(a)およ
び(b)にそれぞれ対応している。この実験は、調理開
始直後の調理室2内の温度が高く第2所定温度記憶部1
9の記憶値である80度より低くなってから実際の調理
を開始している。図22と図20から明らかなように、
いったん調理室2内の温度が下がってからは温度情報、
湿度情報ともほぼ同様の変化を示す。従って、調理物推
定手段8で神経回路網模式手段に入力する温度検出手段
17の検出温度が100度の時、125度の時、150
度の時、それぞれの湿度情報、経過時間情報の合計6情
報については同様の値になり正しく調理物を推定するこ
とが出来る。以上のように調理室の環境条件がばらつい
ても調理物の推定が可能である。
【0066】以上の実施例では、制御手段5、計時手段
7、調理物推定手段8は、すべて4ビットマイクロコン
ピュータで構成したが、これらは1つのマイクロコンピ
ュータで構成することはもちろん可能である。なお、調
理物推定手段8には環境物理量情報として温度情報、湿
度情報、ガス情報等を適切に加工して入力しているが、
この限定は本発明を拘束するものでなく加工方法を変え
たり、情報量を増やして推定の精度を向上させることは
可能である。また、環境物理量情報として上記の以外に
も、温度情報、煙情報、調理物からでるにおい情報や調
理物の色情報などでも適用できる。また相互に事前に演
算を施し加工した値を入力しても同様の効果が得られ
る。また、本実施例では、調理室を持つ電子レンジ、電
子オーブンレンジについて説明したが、ガステーブル、
電磁調理器などの調理室を持たない調理器具にも適用で
きる。さらに本実施例では、電子レンジの再加熱機能
や、オーブンレンジでのお菓子の調理を説明したが、惣
菜やレンジ料理の煮込み、下ごしらえにも適用できる。
【0067】
【発明の効果】以上の実施例から明らかなように本発明
によれば、調理物を調理する調理手段と、調理物周辺の
環境を検出する環境物理量検出手段と、前記環境物理量
検出手段の出力に基づき前記調理物を推定する調理物推
定手段と、前記調理物推定手段の出力に基づき前記調理
手段を制御する制御手段とからなるから、調理物が何で
あるのかを認識することができると同時に、その調理物
に最適に調理手段を制御できるので、調理の出来上り状
態をより向上させることが可能となる。さらに、自動調
理を可能にするための操作部のキーが集約化でき使い勝
手が向上する。
【0068】また、調理物を調理する調理手段と、調理
物周辺の環境を検出する環境物理量検出手段と、商用電
源電圧の電圧レベルを検出する電圧レベル検出手段と、
前記環境物理量検出手段、前記電圧レベル検出手段の出
力に基づき前記調理物を推定する調理物推定手段と、前
記調理物推定手段の出力に基づき前記調理手段を制御す
る制御手段とからなるから電源電圧の変動に対しても調
理物の推定の精度が向上する。
【0069】また、調理物を調理する調理手段と、前記
調理物を載せる調理皿の位置を検出する皿位置検出手段
と、調理物周辺の環境を検出する環境物理量検出手段
と、前記皿位置検出手段、前記環境物理量検出手段の出
力に基づき前記調理物を推定する調理物推定手段と、前
記調理物推定手段の出力に基づき前記調理手段を制御す
る制御手段とからなるから、最初に調理物の推定を皿位
置により大まかに分類でき、次に詳細に調理物を推定で
きるので調理物推定の精度がより向上できるとともに、
推定可能な調理物の数を増やすことがで、自動調理が可
能となる調理物の種類を増やすことができる。
【0070】また、調理物を調理する調理手段と、前記
調理物を載せる調理皿の位置を検出する皿位置検出手段
と、商用電源電圧の電圧レベルを検出する電圧レベル検
出手段と、調理物周辺の環境を検出する環境物理量検出
手段と、前記皿位置検出手段、前記電圧レベル検出手
段、前記環境物理量検出手段の出力に基づき前記調理物
を推定する調理物推定手段と、前記調理物推定手段の出
力に基づき前記調理手段を制御する制御手段とからなる
から、調理物の推定を、さらに向上させることができ
る。
【0071】また、調理物を調理する調理手段と、調理
室内の湿度を検出する湿度検出手段と、調理室からの排
気温度を検出する排気温度検出手段と、前記湿度検出手
段、前記排気温度検出手段の出力に基づき前記調理物を
推定する調理物推定手段と、前記調理物推定手段の出力
に基づき前記調理手段を制御する制御手段とからなるか
ら、調理中に生じる調理室内の温度変化等をすばやく認
識でき、調理物の推定の精度が上がる。
【0072】また、調理物を調理する調理手段と、調理
物周辺の温度を検出する温度検出手段と、調理物周辺の
湿度を検出する湿度検出手段と、予め定めた調理物周辺
の所定温度を記憶する所定温度記憶手段と、前記温度検
出手段の出力が前記所定温度記憶手段の記憶値に達する
までの前記温度検出手段の出力と前記湿度検出手段の出
力に基づき前記調理物を推定する調理物推定手段と、前
記調理物推定手段の出力に基づき前記調理手段を制御す
る制御手段とからなるから、使用者は調理メニューを選
択する操作が不要になり煩雑な操作が解消され使い勝手
の良く出来上りばらつきの少ない調理器具を提供でき
る。
【0073】また、調理物を調理する調理手段と、調理
物周辺の温度を検出する温度検出手段と、調理物周辺の
湿度を検出する湿度検出手段と、商用電源電圧の電圧レ
ベルを検出する電圧レベル検出手段と、予め定めた調理
物周辺の所定温度を記憶する所定温度記憶手段と、前記
電圧レベル検出手段の出力と前記温度検出手段の出力が
前記所定温度記憶手段の記憶値に達するまでの前記温度
検出手段の出力及び前記湿度検出手段の出力に基づき前
記調理物を推定する調理物推定手段と、前記調理物推定
手段の出力に基づき前記調理手段を制御する制御手段と
からなるから、電源電圧の変動に対しても調理物の推定
の精度が向上する。
【0074】また、調理物を調理する調理手段と、調理
物周辺の温度を検出する温度検出手段と、調理物周辺の
湿度を検出する湿度検出手段と、前記調理物を載せる調
理皿の位置を検出する皿位置検出手段と、予め定めた調
理物周辺の所定温度を記憶する所定温度記憶手段と、前
記皿位置検出手段の出力と前記温度検出手段の出力が前
記所定温度記憶手段の記憶値に達するまでの前記温度検
出手段の出力及び前記湿度検出手段の出力に基づき前記
調理物を推定する調理物推定手段と、前記調理物推定手
段の出力に基づき前記調理手段を制御する制御手段とか
らなるから最初に調理物の推定を皿位置により大まかに
分類でき、次に詳細に調理物を推定できるので調理物推
定の精度がより向上できるとともに、推定可能な調理物
の数を増やすことがで、自動調理が可能となる調理物の
種類を増やすことができる。
【0075】また、調理物を調理する調理手段と、調理
物周辺の温度を検出する温度検出手段と、調理物周辺の
湿度を検出する湿度検出手段と、前記調理物を載せる調
理皿の位置を検出する皿位置検出手段と、商用電源電圧
の電圧レベルを検出する電圧レベル検出手段と、予め定
めた調理物周辺の所定温度を記憶する所定温度記憶手段
と、前記皿位置検出手段の出力と前記電圧レベル検出手
段の出力と前記温度検出手段の出力が前記所定温度記憶
手段の記憶値に達するまでの前記温度検出手段の出力及
び前記湿度検出手段の出力に基づき前記調理物を推定す
る調理物推定手段と、前記調理物推定手段の出力に基づ
き前記調理手段を制御する制御手段とからなるから調理
物の推定を、さらに向上させることができる。
【0076】また、制御手段は所定温度記憶手段の記憶
値より低い第2の所定温度を記憶する第2所定温度記憶
部を有し、温度検出手段からの出力が初期に第2所定温
度より高い時に第2所定温度より低くなるまで調理手段
を停止させる待機部を設けているので、例えば連続使用
のように調理室の環境条件がばらついても調理物の推定
を誤らずに精度の高い推定が可能となる。
【0077】また、調理物推定手段は、複数の神経素子
より構成される神経回路網をモデル化し学習によって得
られ、調理物を推定する複数の固定された結合重み係数
を内部に持つ神経回路網模式手段を有し、または、複数
の神経素子より構成される層が多数組み合わされて構築
される階層型の神経回路網模式手段を有するから、自動
調理の対象となる学習させた調理メニューについては、
調理物の推定ができ自動調理が可能となり、調理メニュ
ー選択の操作が不要な使い勝手の良い調理器具を提供で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の調理器具の構成ブロック図
【図2】本発明の他の実施例の調理器具の構成ブロック
【図3】本発明の他の実施例の調理器具の構成ブロック
【図4】本発明の他の実施例の調理器具の構成ブロック
【図5】本発明の他の実施例の調理器具の構成ブロック
【図6】本発明の他の実施例の調理器具の構成ブロック
【図7】本発明の他の実施例の調理器具の構成ブロック
【図8】本発明の他の実施例の調理器具の構成ブロック
【図9】本発明の他の実施例の調理器具の構成ブロック
【図10】本発明の他の実施例の調理器具の構成ブロッ
ク図
【図11】本発明の一実施例の調理器具に用いた操作部
の構成図
【図12】同調理器具に用いた神経回路網模式手段の構
成単位となる神経素子の概念図
【図13】同調理器具に用いた神経素子で構成した信号
変換手段の概念図
【図14】同調理器具に用いた学習アルゴリズムとして
誤差逆伝搬法を採用した信号処理手段のブロック図
【図15】同調理器具に用いた神経回路網模式手段を用
いた多層パーセプトロンの構成を示すブロック図
【図16】図1の構成ブロック図に基づく調理器具の実
験データの一例を示す図
【図17】同調理器具の実験データの他の例を示す図
【図18】図3の構成ブロック図に基づく調理器具の実
験データの一例を示す図
【図19】同調理器具の実験データの他の例を示す図
【図20】同調理器具の実験データの他の例を示す図
【図21】同調理器具の実験データの他の例を示す図
【図22】図6の構成ブロック図に基づく調理器具の実
験データの一例を示す図
【図23】同調理器具の実験データの他の例を示す図
【図24】図10の構成ブロック図に基づく調理器具の
実験データの一例を示す図
【図25】従来の調理器具の構成ブロック図
【図26】従来の調理器具の他の構成ブロック図
【符号の説明】
1 調理器具 3 調理手段 5 制御手段 6 環境物理量検出手段 8 調理物推定手段 11 電圧レベル検出手段 12 皿位置検出手段 14 調理皿 15 湿度検出手段 16 排気温度検出手段 17 温度検出手段 18 所定温度記憶手段 19 第2所定温度記憶手段 20 待機部
フロントページの続き (72)発明者 黄地 謙三 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 中 基孫 神奈川県川崎市多摩区東三田3丁目10番1 号 松下技研株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】調理物を調理する調理手段と、調理物周辺
    の環境を検出する環境物理量検出手段と、前記環境物理
    量検出手段の出力に基づき前記調理物を推定する調理物
    推定手段と、前記調理物推定手段の出力に基づき前記調
    理手段を制御する制御手段とからなる調理器具。
  2. 【請求項2】調理物を調理する調理手段と、調理物周辺
    の環境を検出する環境物理量検出手段と、商用電源電圧
    の電圧レベルを検出する電圧レベル検出手段と、前記環
    境物理量検出手段、前記電圧レベル検出手段の出力に基
    づき前記調理物を推定する調理物推定手段と、前記調理
    物推定手段の出力に基づき前記調理手段を制御する制御
    手段とからなる調理器具。
  3. 【請求項3】調理物を調理する調理手段と、前記調理物
    を載せる調理皿の位置を検出する皿位置検出手段と、調
    理物周辺の環境を検出する環境物理量検出手段と、前記
    皿位置検出手段、前記環境物理量検出手段の出力に基づ
    き前記調理物を推定する調理物推定手段と、前記調理物
    推定手段の出力に基づき前記調理手段を制御する制御手
    段とからなる調理器具。
  4. 【請求項4】調理物を調理する調理手段と、前記調理物
    を載せる調理皿の位置を検出する皿位置検出手段と、商
    用電源電圧の電圧レベルを検出する電圧レベル検出手段
    と、調理物周辺の環境を検出する環境物理量検出手段
    と、前記皿位置検出手段、前記電圧レベル検出手段およ
    び前記環境物理量検出手段の出力に基づき前記調理物を
    推定する調理物推定手段と、前記調理物推定手段の出力
    に基づき前記調理手段を制御する制御手段とからなる調
    理器具。
  5. 【請求項5】前記調理物を調理する調理手段と、調理室
    内の湿度を検出する湿度検出手段と、調理室からの排気
    温度を検出する排気温度検出手段と、前記湿度検出手
    段、前記排気温度検出手段の出力に基づき前記調理物を
    推定する調理物推定手段と、前記調理物推定手段の出力
    に基づき前記調理手段を制御する制御手段とからなる調
    理器具。
  6. 【請求項6】調理物を調理する調理手段と、調理物周辺
    の温度を検出する温度検出手段と、調理物周辺の湿度を
    検出する湿度検出手段と、予め定めた調理物周辺の所定
    温度を記憶する所定温度記憶手段と、前記温度検出手段
    の出力が前記所定温度記憶手段の記憶値に達するまでの
    前記温度検出手段と前記湿度検出手段の出力に基づき前
    記調理物を推定する調理物推定手段と、前記調理物推定
    手段の出力に基づき前記調理手段を制御する制御手段と
    からなる調理器具。
  7. 【請求項7】調理物を調理する調理手段と、調理物周辺
    の温度を検出する温度検出手段と、調理物周辺の湿度を
    検出する湿度検出手段と、商用電源電圧の電圧レベルを
    検出する電圧レベル検出手段と、予め定めた調理物周辺
    の所定温度を記憶する所定温度記憶手段と、前記電圧レ
    ベル検出手段の出力と前記温度検出手段の出力が前記所
    定温度記憶手段の記憶値に達するまでの前記温度検出手
    段の出力及び前記湿度検出手段の出力に基づき前記調理
    物を推定する調理物推定手段と、前記調理物推定手段の
    出力に基づき前記調理手段を制御する制御手段とからな
    る調理器具。
  8. 【請求項8】調理物を調理する調理手段と、調理物周辺
    の温度を検出する温度検出手段と、調理物周辺の湿度を
    検出する湿度検出手段と、前記調理物を載せる調理皿の
    位置を検出する皿位置検出手段と、予め定めた調理物周
    辺の所定温度を記憶する所定温度記憶手段と、前記皿位
    置検出手段の出力と前記温度検出手段の出力が前記所定
    温度記憶手段の記憶値に達するまでの前記温度検出手段
    の出力及び前記湿度検出手段の出力に基づき前記調理物
    を推定する調理物推定手段と、前記調理物推定手段の出
    力に基づき前記調理手段を制御する制御手段とからなる
    調理器具。
  9. 【請求項9】調理物を調理する調理手段と、調理物周辺
    の温度を検出する温度検出手段と、調理物周辺の湿度を
    検出する湿度検出手段と、前記調理物を載せる調理皿の
    位置を検出する皿位置検出手段と、商用電源電圧の電圧
    レベルを検出する電圧レベル検出手段と、予め定めた調
    理物周辺の所定温度を記憶する所定温度記憶手段と、前
    記皿位置検出手段の出力と前記電圧レベル検出手段の出
    力と前記温度検出手段の出力が前記所定温度記憶手段の
    記憶値に達するまでの前記温度検出手段の出力及び前記
    湿度検出手段の出力に基づき前記調理物を推定する調理
    物推定手段と、前記調理物推定手段の出力に基づき前記
    調理手段を制御する制御手段とからなる調理器具。
  10. 【請求項10】制御手段は所定温度記憶手段の記憶値よ
    り低い第2の所定温度を記憶する第2所定温度記憶部を
    有し、温度検出手段からの出力が初期に第2所定温度よ
    り高い時に第2所定温度より低くなるまで調理手段を停
    止させる待機部を設けた請求項6ないし請求項9記載の
    調理器具。
  11. 【請求項11】調理物推定手段は、複数の神経素子より
    構成される神経回路網をモデル化し学習によって得ら
    れ、調理物を推定する複数の固定された結合重み係数を
    内部に持つ神経回路網模式手段を有する請求項1ないし
    請求項9記載の調理器具。
  12. 【請求項12】調理物推定手段は、複数の神経素子より
    構成される層が多数組み合わされて構築される階層型の
    神経回路網模式手段を備えたことを特徴とする請求項1
    ないし請求項9記載の調理器具。
JP14723892A 1992-03-09 1992-06-08 調理器具 Pending JPH05312328A (ja)

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US5681496A (en) * 1994-09-07 1997-10-28 Sharp Kabushiki Kaisha Apparatus for and method of controlling a microwave oven and a microwave oven controlled thereby

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