JPH05113221A - 調理器具 - Google Patents

調理器具

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JPH05113221A
JPH05113221A JP27226391A JP27226391A JPH05113221A JP H05113221 A JPH05113221 A JP H05113221A JP 27226391 A JP27226391 A JP 27226391A JP 27226391 A JP27226391 A JP 27226391A JP H05113221 A JPH05113221 A JP H05113221A
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JP
Japan
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temperature
cooking
heating
food
cooked
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Application number
JP27226391A
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English (en)
Inventor
Kazunari Nishii
一成 西井
Kison Naka
基孫 中
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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  • Control Of High-Frequency Heating Circuits (AREA)
  • Electric Ovens (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 調理物の温度(表面、中心、裏面温度)を温
度推定手段で推定し、また、ガス量検出手段により操作
キーの集約を図り、自動調理を行う。 【構成】 調理するために調理物を格納する加熱室2
と、調理物を加熱する加熱供給手段3と、加熱室内の環
境を検出する環境物理量検出手段6と、環境物理量検出
手段6の出力に基づき調理物の温度を推定する温度推定
手段14と、調理物から生じるガス量を検出するガス量
検出手段15と、温度推定手段14及びガス量検出手段
の出力に基づき加熱供給手段3を制御する制御手段5と
を備え、温度推定手段14は実際に調理する調理環境で
の学習が既に済んだ固定された複数の結合重み係数を内
部に持つ神経回路網模式手段を組み込んだ構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子レンジ、ガスオー
ブン、ロースター等において自動調理を目的とした調理
器具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の調理器具(ここではロー
スター)は図12に示すように構成されていた。以下、
その構成について説明する。
【0003】図に示すように、調理器具1は、調理物を
入れる加熱室2と、調理物を加熱する加熱供給手段(ヒ
ータ)3、加熱室2の内部温度を検出するサーミスタ等
から構成される温度検出手段4、温度検出手段4からの
情報でもって加熱供給手段3を制御する制御手段5から
構成されていた。このような構成で自動調理をするため
に、調理物の重量、初期温度等を知る必要がある。その
ために電源投入時から数分間の温度検出手段4の出力電
圧勾配を測定して勾配が急であれば調理物の重量が軽
く、勾配が緩やかであれば重量が大きいと判断し、その
電圧勾配にある定数Kを乗じた時間を最適調理時間とし
ていた。温度検出手段4の出力電圧特性を図13に示
す。図13(a)は重量が軽いもの、図13(b)は重
いものである。そして非常に多くの調理実験をしその定
数を決定していた。又、調理カテゴリーとして、複数に
分かれていた。例えば切身魚、1匹魚の姿焼き類、照り
焼き類、焼鳥類、肉類、グラタン類、ホイル焼き類等の
複数のカテゴリーに分割して操作部から選択して調理を
していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような従来の調理
器具(ここでは、ロースター)では、加熱室内の雰囲気
温度の勾配を検出して、それをもとに調理物(例えば、
魚焼き)の重量を判断し調理時間を決定していたため
に、調理の出来上がりにかなりバラツキがあった。例え
ば加熱室内の初期温度が常に低いとは限らず、調理を終
えた後で、すぐに調理をした場合には加熱室内の初期温
度は非常に高いものとなる。この場合重量の重い調理物
を調理した場合、温度検出手段4の出力電圧特性は図1
4のようになり、一瞬加熱室内の温度は下がる。これ
は、調理を開始しても加熱室内の温度が高いために、調
理物に加熱室内の温度が吸収されるためである。このよ
うな場合前記した方法では最適調理時間を決定するのは
困難であった。また加熱供給手段3はヒータであるの
で、商用電源電圧の変動が調理の出来上りにかなり影響
を与える。つまり、調理を開始する時の環境(調理物の
種類、加熱室内の初期温度、調理物の初期温度、電源電
圧等)により調理の出来上りがかなりバラツクのであ
る。さらに魚等の焼きばえという面に関しては、表面の
焼き上がり状態も重要であるが、魚内部の温度上昇も6
0℃〜70℃がいちばん良いとされている。そういうこ
とを考慮して、表面の焼け具合いと内部の温度上昇とい
う面から調理の出来上りを検出するのは非常に困難であ
るという課題を有していた。さらに、自動調理というに
は、選択したカテゴリーにおいては自動調理は可能であ
るが、あまりにも選択すべきカテゴリー郡が多い。その
理由は、調理物が魚でも、サンマの塩焼きとブリの照り
焼きとでは“タレ”がついているかいないかで加熱方法
が異なり同一加熱パターンでは調理ができないし、グラ
タン等においては又別の加熱パターンとしなければなら
ず、そのために調理カテゴリーが増えていた。つまり自
動調理というには、あまりにも操作が複雑であるという
課題を有していた。
【0005】本発明は上記課題を解決するもので、調理
物の温度を、現実に計測・検出できる加熱室内の環境物
理量でもって実時間で推定することにより調理物の出来
上りを間接的に検出するとともに、調理物にタレ(ブリ
の照り焼き等)がついているかいないかをガス量検出手
段で検出し加熱パターンを自動的に変える事により、操
作部上で選択する調理カテゴリーを集約してキーの数を
減らし使い勝手を良くした調理器具を提供する事を目的
としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記の目的を達
成するために、調理するために調理物を格納する加熱室
と、前記調理物を加熱する加熱供給手段と、前記加熱室
内の環境を検出する環境物理量検出手段と、前記環境物
理量検出手段の出力に基づき前記調理物の表面温度、中
心温度、裏面温度の内、少なくともいずれか1つを推定
する温度推定手段と、前記調理物から生じるガス量を検
出するガス量検出手段と、前記温度推定手段及び前記ガ
ス量検出手段の出力に基づき前記加熱供給手段を制御す
る制御手段とからなり、前記温度推定手段は、複数の神
経素子より構成される神経回路網を模した手法により獲
得された調理物の温度を推定する固定された神経回路網
の複数の結合重み係数を内部に持つ階層型の神経回路網
模式手段を有する。
【0007】
【作用】本発明は上記した課題解決手段により、環境物
理量検出手段からの加熱室内の環境情報を温度推定手段
に入力することにより、実際に調理される実調理環境を
すべて学習し内部に固定された結合重み係数として持つ
神経回路網模式手段を有する温度推定手段は、調理物の
表面温度、中心温度、裏面温度の内、少なくともいづれ
か1つを時々刻々推定していく。制御手段は、ガス量検
出手段からガスを検出するか、しないかで加熱供給手段
への加熱パターンを変えるとともに、温度推定手段の出
力に基づき加熱供給手段(電気ロースターでは、ヒー
タ)を制御していき、調理物の温度上昇を間接的に検出
していくことにより、出来上りを認識するように作用す
る。
【0008】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1から図3を参
照しながら説明する。なお、従来例と同じ構成のものは
同一符号を付して説明を省略する。
【0009】本実施例では、調理器具として、魚等を焼
く電気ロースターに応用した例について説明する。図1
に示すように、環境物理量検出手段6は加熱室内の環境
を検出する。本実施例では、加熱室内の雰囲気温度を検
出するものであり、サーミスタ等で構成されている。電
圧レベル検出手段7は商用電源電圧の電圧レベルを検出
するものである。計時手段8は電源投入時よりの時間を
カウントする。操作手段9は図2に示す如く調理物のカ
テゴリーを選択するカテゴリー選択キー10と調理開始
・停止を行なう調理開始キー11よりなる。又、カテゴ
リー選択キー10は魚・肉・鳥類キー12とグラタン・
ホイル焼き類キー13からなる。温度推定手段14は環
境物理量検出手段6、電圧レベル検出手段7、計時手段
8、カテゴリー選択キー10の出力に基づき調理物の表
面温度、中心温度、裏面温度を推定するものである。
又、ガス量検出手段15は加熱に伴い、調理物から発生
するガス量を検出するものであり、特に照り焼き等でタ
レ(アルコール成分等)が付いている調理物を加熱する
とガスが発生しそれを検出するものである。制御手段5
は温度推定手段14、ガス量検出手段15の出力に基づ
き加熱供給手段3を制御する。加熱供給手段3は、ヒー
ターであり加熱室2に配設されて本実施例では、第1の
ヒータ16、第2のヒータ17より構成される。さら
に、18、19、20はA/D変換手段であり、環境物
理量検出手段6、電圧レベル検出手段7、ガス量検出手
段15の出力をディジタルに変換している。
【0010】温度推定手段14を構成する手段は、従来
の制御手法に用いられている解決的な方法が適用できな
いため、多次元情報処理手法として最適な神経回路網を
模した方法で構成している。神経回路網を模した手法に
おいては、調理物の温度(表面温度、中心温度、裏面温
度)を推定する神経回路網の複数の結合重み係数を固定
されたテーブルとして用いる方法と、学習機能を残し環
境と使用者に適応できるようにする方法とがある。本実
施例は、神経回路網を模した手法によって獲得された調
理物の温度を推定する固定された結合重み係数を内部に
もつ神経回路網模式手段を有する温度推定手段14を設
けている。
【0011】調理物の出来上りに影響を与える要因とし
ては、加熱室内の初期温度、調理物の初期温度、調理物
の種類(カテゴリー)、商用電源電圧の電圧レベル等が
考えられる。それらの要因によって出来上りは大きく変
動する。
【0012】調理物の温度を推定する神経回路網におい
て固定された結合重み係数は、実際に調理する時の環境
(前記した要因のいろいろな組合せた環境)において調
理した場合、調理物の表面温度、中心温度、裏面温度と
加熱室内の雰囲気温度がどのように変化するかというデ
ータを収集し、環境データと加熱室内の雰囲気温度デー
タと調理物の温度(表面、中心、裏面)データとの相関
を神経回路網模式手段に学習させることによって得るこ
とができる。用いるべき神経回路網模式手段としては、
文献1(D.E.ラメルハート他2名著、甘利俊一監訳
「PDPモデル」(株)産業図書、1989年)、文献
2(中野馨他7名著「ニューロコンピュータの基礎」
(株)コロナ社刊、P102、1990年)、特公昭6
3−55106号公報などに示されたものがある。以
下、文献1に記載された最もよく知られた学習アルゴリ
ズムとして誤差逆伝搬法を用いた多層パーセプトロンを
例にとり、具体的な神経回路網模式手段の構成および動
作について説明する。
【0013】図3は、神経回路網模式手段の構成単位と
なる神経素子の概念図である。図3において、21〜2
Nは神経のシナプス結合を模擬する疑似シナプス結合変
換器であり、2aは疑似シナプス結合変換器21〜2N
からの出力を加算する加算器であり、2bは設定された
非線形関数、たとえば、しきい値をhとするシグモイド
関数、 f(y,h)=1/(1+exp(−y+h) (式1) によって加算器2aの出力を非線形変換する非線形変換
器である。なお、図面が煩雑になるので省略したが、修
正手段からの修正信号を受ける入力線が疑似シナプス結
合変換器21〜2Nと非線形変換器2bにつながってい
る。また、疑似シナプス結合変換器21〜2Nが神経回
路網模式手段の結合重み係数となる。この神経素子に
は、信号処理モードと学習モードの2つの種類の動作モ
ードがある。
【0014】以下、図3に基づいて神経素子のそれぞれ
のモードの動作について説明する。まず、信号処理モー
ドの動作の説明をする神経素子はN個の入力X1〜Xn
を受けて1つの出力を出す。1番目の入力信号Xiは、
四角で示されたi番目の疑似シナプス結合変換器2iに
おいてWi・Xiに変換される。疑似シナプス結合変換
器21〜2Nで変換されたN個の信号W1・X1〜Wn
・Xnは加算器2aに入り、加算結果yが非線形変換器
2bに送られ、最終出力f(y,h)となる。つぎに、
学習モードの動作について説明する。学習モードでは、
疑似シナプス結合変換器21〜2Nと非線形変換器2b
の変換パラメータW1・Wnとhを、修正手段からの変
換パラメータの修正量△W1〜△Wnと△hを表す修正
信号を受けて、 Wi+△Wi ; 1=1,2,・・・,N h+△h (式2) と修正する。
【0015】図4は上記神経素子を4つ並列につないで
構成した信号変換手段の概念図である。いうまでもな
く、以下の説明は、この信号変換手段を構成する神経素
子の個数を4個に特定するものではない。図4におい
て、211〜244は疑似シナプス結合変換器であり、
201〜204は、図3で説明した加算器2aと非線形
変換器2bをまとめた加算非線形変換器である。図4に
おいて、図3と同様に図面が煩雑になるので省略した
が、修正手段からの修正信号を受ける入力線が疑似シナ
プス結合変換器211〜244と加算非線形変換器20
1〜204につながっている。疑似シナプス結合変換器
211〜244も結合重み係数となる。この信号変換手
段の動作については、図3で説明した神経素子の動作が
並列してなされるものである。
【0016】図5は、学習アルゴリズムとして誤差逆伝
搬法を採用した場合の信号処理手段の構成を示したブロ
ック図で、31は上述の信号変換手段である。ただし、
ここではN個の入力を受ける神経素子がM個並列に並べ
られたものである。32は学習モードにおける信号変換
手段31の修正量を算出する修正手段である。以下、図
5に基づいて信号処理手段の学習を行う場合の動作につ
いて説明する。信号変換手段31はN個の入力S
in(X)を受け、M個の出力Sout (X)を出力する。
修正手段32は、入力信号Sin(X)と出力信号Sout
(X)とを受け、誤差計算手段または後段の信号変換手
段からのM個の誤差信号δi (X)の入力があるまで待
機する。誤差信号δi (X)が入力され修正量を △Wij=δi (X)・Siout(X)・(1−Siout(X))・Sjin (X) (i=1〜N,j=1〜M) (式3) と計算し、修正信号を信号変換手段31に送る。信号変
換手段31は、内部の神経素子の変換パラメータを上で
説明した学習モードにしたがって修正する。
【0017】図6は、神経回路網模式手段を用いた多層
パーセプトロンの構成を示すブロック図であり、31
X、31Y、31ZはそれぞれK個、L個、M個の神経
素子からなる信号変換手段であり、32X、32Y、3
2Zは修正手段であり、33は誤差計算手段である。以
上のように構成された多層パーセプトロンについて、図
6を参照しながらその動作を説明する。信号処理手段3
4Xにおいて、信号変換手段31Xは、入力S
iin (X)(i=1〜N)を受け、出力Sjout(X)
(j=1〜K)を出力する。修正手段32Xは、信号S
iin (X)と信号Sjout(X)を受け、誤差信号δ
j (X)(j=1〜K)が入力されるまで待機する。以
下同様の処理が、信号処理手段34Y、34Zにおいて
行われ、信号変換手段31Zより最終出力Shout(Z)
(h=1〜M)が出力される。最終出力Shout(Z)
は、誤差計算手段33にも送られる。誤差計算手段33
においては、2乗誤差の評価関数COST(式4)に基
づいて理想的な出力T(T1,・・・・・,TM)との
誤差が計算され、誤差信号δh (Z)が修正手段32Z
に送られる。
【0018】
【数1】
【0019】ただし、ηは多層パーセプトロンの学習速
度を定めるパラメータである。つぎに、評価関数を2乗
誤差とした場合には誤差信号は、 δh(Z)=−η・(Shout(Z)−Th ) (式5) となる。修正手段32Zは、上で説明した手続きにした
がって、信号変換手段31Zの変換パラメータの修正量
△W(Z)を計算し、修正手段32Yに送る誤差信号を
(式6)に基づき計算し、修正信号△W(Z)を信号変
換手段31Zに送り、誤差信号δ(Y)を修正手段32
Yに送る。信号変換手段31Zは、修正信号△W(Z)
に基づいて内部のパラメータを修正する。なお、誤差信
号δ(Y)は(式6)で与えられる。
【0020】
【数2】
【0021】ここで、Wij(Z)は信号変換手段31Z
の疑似シナプス結合変換器の変換パラメータである。以
下、同様の処理が信号処理手段34X、34Yにおいて
行われる。学習と呼ばれる以上の手続きを繰り返し行う
ことにより、多層パーセプトロンは入力が与えられると
理想出力Tをよく近似する出力を出すようになる。な
お、上記の説明においては、3段の多層パーセプトロン
を用いたが、これは何段であってもよい。また、文献1
にある信号変換手段のなかの非線形変換手段の変換パラ
メータhの修正法についてと慣性項として知られる学習
高速化の方法については、説明の簡略化のため省略した
が、この省略は以下に述べる本発明を拘束するものでは
ない。
【0022】こうして、神経回路網模式手段は調理をす
る時の環境データ(加熱室内の初期温度、商用電源電圧
レベル、調理物の種類、調理物の初期温度など)と加熱
室内の雰囲気温度データと調理物の温度(表面、中心、
裏面)データとの関係を学習し、簡単なルールで記述す
ることが容易でない制御の仕方を自然な形で表現するこ
とができる。本実施例は、こうして得られた情報を組み
込んで、温度推定手段14を構成するものである。具体
的には、十分学習を終えた後の多層パーセプトロンの信
号変換手段31X、31Y、31Zのみを神経回路網模
式手段として用いて温度推定手段14を構成する。実際
に学習させたデータについて説明する。
【0023】図7は、加熱室2の初期温度が低く、商用
電源電圧100V、調理物の種類はアジ一匹、調理物の
初期温度は約10℃の場合に調理をした時の特性を示し
たものである。図7(a)は環境物理量検出手段6(加
熱室内の雰囲気温度)の変化を示し、図7(b)は調理
物の表面温度、図7(c)は調理物の中心温度、図7
(d)は調理物の裏面温度の変化を示している。調理物
の温度は熱電対等により測定したものである。図8は、
加熱室2の初期温度が高く、商用電源電圧100V、調
理物の種類はアジ一匹、調理物の初期温度は約10℃の
場合に調理をした時の特性を示したものである。図9
は、加熱室2の初期温度が低く、商用電源電圧100
V、調理物の種類はアジ四匹、調理物の初期温度は約1
0℃の場合に調理をした時の特性を示したものである。
図10は、加熱室2の初期温度が高く、商用電源電圧1
00V、調理物の種類はアジ四匹、調理物の初期温度は
約10℃の場合に調理をした時の特性を示したものであ
る。
【0024】図8(a)〜図8(d)、図9(a)〜図
9(d)、図10(a)〜図10(d)は、図7(a)
〜図7(d)にそれぞれ対応している。加熱室内の初期
温度、調理物の量により環境物理量検出手段6の出力電
圧変化(加熱室内の雰囲気温度)が異なるのがわかる。
同様に電源電圧を変化させた場合、調理物の種類を変え
た場合でも、又違った出力の変化をする。このような実
験を実際調理する時のすべての環境の組合せについて同
様に行った。そして、その実験データを神経回路網模式
手段に入力し学習をさせた。つまり、神経回路網模式手
段へは環境物理量手段6の加熱室内の雰囲気温度情報
と、雰囲気温度勾配情報として現時点より1分前の雰囲
気温度情報と、電圧レベル検出手段7の商用電源電圧レ
ベル情報と、計時手段8より得られる電源投入時からの
経過時間情報と、カテゴリー選択キー10より得られる
カテゴリー情報の5情報と、理想出力として調理物の表
面温度情報、中心温度情報、裏面温度情報の3情報を入
力し学習させ、神経回路網模式手段の中の信号変換手段
31X、31Y、31Zを確立し、それらを神経回路網
模式手段として温度推定手段14に組み込んでいる。
【0025】つぎに、図1に示した構成ブロック図に基
づき動作を説明する。まず、調理物として“照り焼きの
ためのブリ”を加熱室内に入れ、操作手段9の内、カテ
ゴリー選択キー10により調理カテゴリーを選択する。
そして魚・肉・鳥類キー12を選択する。そして調理開
始キー11により調理が開始される。カテゴリー情報は
制御手段5を介して温度推定手段14に入力される。制
御手段5は計時手段8に計時開始の信号を出力するとと
もに、加熱供給手段3の第一のヒータ16を発熱させる
べく加熱開始信号を出力する。ガス量検出手段15の情
報はA/D変換手段20を介して制御手段5に入力され
ており、本実施例では調理開始より2分後にガス量検出
手段15からガス情報があるかどうかを識別している。
ガス情報を制御手段5が認識した場合、制御手段5は加
熱供給手段3の第1のヒータ16と第2のヒータ17を
30秒切換え駆動をし10秒休止期間を置き、又切換え
駆動を繰り返す加熱パターンで加熱供給手段3を制御す
る。そのタイミング図を図11に示す。図11(a)は
ガス量検出手段15からのガス情報、図11(b)は第
1のヒータ16の駆動タイミング図、図11(c)は第
2のヒータ17の駆動タイミング図、図11(d)は、
そのような加熱パターンに伴う調理物の推定表面温度の
特性を示した図である。計時手段8の計時情報は温度推
定手段14に入力されている。そして加熱室内の環境物
理情報(雰囲気温度情報)は環境物理量検出手段6の出
力がA/D変換手段18でディジタル変換され、時々刻
々温度推定手段14に入力している。また電圧レベル検
出手段7からの商用電源電圧の電圧レベル情報は、AD
変換手段19でディジタル変換され温度推定手段14に
入力されている。温度推定手段14は、これらの入力さ
れた信号・情報をもとに調理物の表面温度、中心温度、
裏面温度を時々刻々推定し、その情報を制御手段5に出
力している。制御手段5は、この推定温度情報に基づき
調理物の表面温度が100℃になるまで加熱供給手段3
を制御する。又、調理物として“塩焼のためのサンマ”
が入れられた場合は、操作手段9の操作は同様であり、
調理開始から2分後にガス量が検出されないので、調理
物にタレが付いていないと認識し温度推定手段14から
の推定表面温度が70℃まで第1のヒータ16を加熱
し、その後は第1のヒータ16の加熱を休止し、第2の
ヒータ17に切換え推定表面温度が130℃になるまで
加熱供給手段3を制御する。ブリの照り焼き、焼鳥等タ
レのついているものは、表面が焦げやすいため一般の調
理物と加熱パターンを変える必要がある。又、グラタン
等が調理物となった場合は、ほとんど第1のヒータ16
で加熱し、その後最小限第2のヒータ17で加熱する加
熱パターンが良いとされており、操作手段9のグラタン
・ホイル焼き類キー13を選択して調理を開始する。こ
の場合制御手段5は温度推定手段14からの推定表面温
度が80℃までは第1のヒータ16のみで加熱し、その
後はヒータを第2のヒータ17に切り換えて推定表面温
度が100℃になるまで加熱供給手段3を制御する。本
実施例ではヒータ切換のための最適推定表面温度及び加
熱パターンを上記のように設定したが、これは本発明を
拘束するものではない。
【0026】また、制御手段5、計時手段8、温度推定
手段14、すべて4ビットマイクロコンピュータで構成
したが、これらは1つのマイクロコンピュータで構成す
ることはもちろん可能である。なお、温度推定手段14
には、環境物理量検出手段6の温度勾配情報(現時点と
1分前の2情報)と、電圧レベル検出手段7より得られ
る商用電源電圧の電圧レベル情報と、計時手段8より得
られる電源投入時からの経過時間情報、カテゴリー選択
キー10より得られる調理物のカテゴリー情報の5情報
を入力しているが、この限定は本発明を拘束するもので
はない。又、環境物理量情報として雰囲気温度情報を用
いたが、煙情報、焦げ目の色情報、湿度情報、蒸気情報
等でも適用できることはいうまでもない。又、これらの
情報を複数組み合わせてもよい。又、本実施例では調理
器具として電気ロースターを用いたが、電子レンジ、ガ
スオーブンでもよい。
【0027】以上のように本実施例によれば、実際に調
理する加熱室内の環境下で既に学習された神経回路網の
複数の固定結合重み係数を有する神経回路網模式手段を
組み込んだ温度推定手段を備えた構成としているので、
調理物の出来上り状態が表面温度、中心温度、裏面温度
で検出することができ、従来に比べ、より以上調理状態
をよくすることができると供に、ガス量検出手段により
調理物にタレがついているかどうかを検出することによ
り、自動的に加熱パターンを調理物に最適なものにする
ことができるので操作キーの集約化にもなり使い勝手が
向上する。
【0028】
【発明の効果】以上の実施例から明らかなように本発明
によれば、調理するために調理物を格納する加熱室と、
前記調理物を加熱する加熱供給手段と、前記加熱室内の
環境を検出する環境物理量検出手段と、前記環境物理量
検出手段の出力に基づき前記調理物の温度を推定する温
度推定手段と、前記調理物から生じるガス量を検出する
ガス量検出手段と、前記温度推定手段及び前記ガス量検
出手段の出力に基づき前記加熱供給手段を制御する制御
手段とからなるから、調理物の出来上り状態を認識する
ために調理物の実温度を間接的に検出できるとともに、
調理物にタレがついているかどうかを検出できるので調
理物により自動的に加熱パターンを調理物に最適なもの
に制御することができる。よって、従来行なわれてい
た、雰囲気温度等の勾配より最適調理時間を決定してい
たものより調理の出来上り状態をよくすることができる
と同時に操作キーの集約にもなり使い勝手が向上する。
【0029】また、温度推定手段は調理物の表面温度、
中心温度、裏面温度の内、少なくともいずれか1つを推
定するので調理物の表面から内部まで全体の出来上り状
態がわかることになる。
【0030】また、温度推定手段は、複数の神経素子よ
り構成される神経回路網を模した手法により獲得された
調理物の温度(表面、中心、裏面温度)を推定する固定
された神経回路網の複数の結合重み係数を内部に持つ神
経回路網模式手段を有し、または、複数の神経素子より
構成される層が多層組み合わされて構築される階層型の
神経回路網模式手段を有するから、加熱室内の初期温
度、調理物の初期温度、調理物の量等にかかわらず調理
物の温度推定ができ自動調理が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の調理器具の構成ブロック図
【図2】同調理器具に用いた操作部の構成図
【図3】同調理器具に用いた神経回路網模式手段の構成
単位となる神経素子の概念図
【図4】同調理器具に用いた神経素子で構成した信号変
換手段の概念図
【図5】同調理器具に用いた学習アルゴリズムとして誤
差逆伝搬法を採用した信号処理手段のブロック図
【図6】同調理器具に用いた神経回路網模式手段を用い
た多層パーセプトロンの構成を示すブロック図
【図7】(a)〜(d) 同調理器具の実験データの一
例を示す図
【図8】(a)〜(d) 同調理器具の実験データの他
の例を示す図
【図9】(a)〜(d) 同調理器具の実験データの他
の例を示す図
【図10】(a)〜(d) 同調理器具の実験データの
他の例を示す図
【図11】(a)〜(d) 同調理器具のガス量、ヒー
タ通電のタイミング図および調理物の推定表面温度の特
【図12】従来の調理器具の構成ブロック図
【図13】(a)〜(b) 従来の調理器具の実験デー
タの一例を示す図
【図14】従来の調理器具の実験データの他の例を示す
【符号の説明】
1 調理器具 2 加熱室 3 加熱供給手段 5 制御手段 6 環境物理量検出手段 14 温度推定手段 15 ガス量検出手段

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】調理するために調理物を格納する加熱室
    と、前記調理物を加熱する加熱供給手段と、前記加熱室
    内の環境を検出する環境物理量検出手段と、前記環境物
    理量検出手段の出力に基づき前記調理物の温度を推定す
    る温度推定手段と、前記調理物から生じるガス量を検出
    するガス量検出手段と、前記温度推定手段及び前記ガス
    量検出手段の出力に基づき前記加熱供給手段を制御する
    制御手段とからなる調理器具。
  2. 【請求項2】調理物の表面温度、中心温度、裏面温度の
    内、少なくともいずれか1つを推定する温度推定手段を
    備えたことを特徴とする請求項1記載の調理器具。
  3. 【請求項3】温度推定手段は、複数の神経素子より構成
    される神経回路網を模した手法により獲得された調理物
    の温度を推定する固定された神経回路網の複数の結合重
    み係数を内部に持つ神経回路網模式手段を備えたことを
    特徴とする請求項1記載の調理器具。
  4. 【請求項4】温度推定手段は、複数の神経素子より構成
    される層が多層組み合わされて構築される階層型の神経
    回路網模式手段を備えたことを特徴とする請求項1記載
    の調理器具。
JP27226391A 1991-10-21 1991-10-21 調理器具 Pending JPH05113221A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07318082A (ja) * 1994-05-24 1995-12-08 Matsushita Electric Ind Co Ltd 加熱調理装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH07318082A (ja) * 1994-05-24 1995-12-08 Matsushita Electric Ind Co Ltd 加熱調理装置

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