JP3536551B2 - 調理器 - Google Patents

調理器

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JP3536551B2
JP3536551B2 JP26266496A JP26266496A JP3536551B2 JP 3536551 B2 JP3536551 B2 JP 3536551B2 JP 26266496 A JP26266496 A JP 26266496A JP 26266496 A JP26266496 A JP 26266496A JP 3536551 B2 JP3536551 B2 JP 3536551B2
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郁子 甲斐
由美子 原
信二 近藤
英樹 大森
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Panasonic Holdings Corp
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として一般家庭
向けの調理器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から調理器の本体部分に設けられた
温度検知手段により間接的に調理物の温度を測定し、そ
の温度によって温度制御を行い調理の自動化を図るよう
にしていた。また、調理物そのものの温度を計測できる
ように、鍋と本体を一体にし、鍋に温度検知手段を設け
るようにして、調理物の温度制御を行っているものも考
えられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、本体部分に設
けられた温度検知手段では、調理物の温度を間接的に測
定しているため、実際の調理物の温度と測定された温度
との間に差があり、正確な温度制御は困難であるという
課題があり、これにより自動調理を図る上で動作に遅れ
が生じたり、調理物の温度変化に対応できないという課
題があった。また、鍋に被調理物の温度検知手段を仕込
む方法では、専用の鍋を使用する必要が生じ、また衛生
上の問題や使用者の違和感が生じるという、課題があっ
た。
【0004】本発明はこのような従来の調理器が有して
いる課題を解決するもので、正確な温度制御を可能にす
ることで自動調理が可能である調理器を実現するもので
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記従来の課題を解決す
るために、本発明の調理器は、鍋等の内部の調理物を加
熱する加熱手段と、前記加熱手段に供給する電力を制御
する電力制御手段と、前記調理物の温度を間接的に測定
する温度検知手段と、制御手段とを備え、前記制御手段
は、前記鍋等の内部の調理物の温度を推定するニューラ
ルネットにより構成される負荷温度推定手段と、前記加
熱手段に供給する電力を決定する電力決定手段とを有し
てなるものである。
【0006】
【発明の実施の形態】請求項1〜3に記載の発明は、鍋
等の内部の調理物を加熱する加熱手段と、前記加熱手段
に供給する電力を制御する電力制御手段と、前記調理物
の温度を間接的に測定する温度検知手段と、制御手段と
を備え、前記制御手段は、前記鍋等の内部の調理物の温
度を推定するニューラルネットにより構成される負荷温
度推定手段と、前記加熱手段に供給する電力を決定する
電力決定手段とを有することにより、簡潔な動作で高精
度な負荷温度の制御を行うことの出来る調理器を実現で
きるものである。
【0007】そして、調理メニュー選択手段を備え、調
理メニュー毎に記憶された制御パラメータにより加熱電
力を決定する電力決定手段を有する制御手段を備えた構
造とし、各メニューに対応した制御パラメータのみを持
ち、全メニューで同一の行程で制御を行うことにより、
簡潔な動作で高精度な負荷温度の制御を行うことの出来
る調理器を実現できるもの、あるいは、調理メニュー選
択手段と、調理メニュー毎に記憶されたメニューに適応
した重み関数を有し、鍋等の内部の調理物の温度を推定
するニューラルネットにより構成される負荷温度推定手
段を備えた構造とし、各メニューに対応した推定手段を
ニューラルネットの重み関数のみを変えることで実現
し、全メニューで同一の行程で制御を行うことにより、
簡潔な動作で高精度な負荷温度推定を行い、温度制御を
行うことの出来る調理器を実現できるもの、あるいは、
各メニューに対応した構造を持つニューラルネットを有
する推定手段により負荷温度の制御を行うことで、高精
度な負荷温度推定を行うことが出来、それにより安定し
た高精度な負荷温度の制御を行うことが出来る調理器を
実現するものである。
【0008】そして、負荷温度推定手段が、時間を測定
する計時手段と、温度検知手段の出力の微分する温度微
分手段と、温度検知手段の出力を2階微分する温度2階
微分手段と、加熱手段の使用電力の一定時間平均を出力
する電力平均手段と、推定手段を備え、温度検知手段の
出力と温度微分手段の出力と温度2階微分手段の出力と
電力平均手段の出力とから負荷温度を推定する構造とす
ることで、負荷温度の正確な温度推定を行い、正確な負
荷温度制御を行う事ができる調理器を実現できるもので
ある。
【0009】
【実施例】(実施例1) 図1は本実施形態のブロック図である。誘導加熱調理器
の本体1(以下単に本体1と称する)の上面を構成する
プレート2上には、負荷4である調理材料を収容する鍋
3を載置している。この鍋3は、本体1内に設けた高周
波磁界を発生し鍋3を誘導加熱する加熱コイル5と、加
熱コイル5に高周波電流を供給するインバータ回路6と
ともに、負荷4を加熱する加熱手段を構成している。7
は前記インバータ回路6を制御する電力制御手段で、加
熱コイル5に供給する電力を決定する制御手段(マイコ
ン)8の出力によって駆動されている。プレート2の下
面には、サーミスタ等によって構成した温度検知手段9
配置しており、この温度情報は負荷4の現在の温度を推
定する制御手段内部の負荷温度推定手段11に伝達され
ている。また、本体1の表面には、調理メニューの選
択、加熱の開始と停止を指示するメニュー選択手段10
を設けている。
【0010】図2は本実施形態の制御手段のブロック図
である。本実施形態の調理メニューは、「鍋物」「焼き
物」「揚げ物」の三つがあり、これらはメニュー選択手
段10の出力により選択される。
【0011】11は負荷温度推定手段であり、温度検知
手段9からの出力Ts(t)と電力決定手段12から出
力P(t)及び計時手段13の出力により調理物の温度
(負荷温度)を推定する。負荷温度推定手段11は、温
度検知手段9の出力Ts(t)及び計時手段13の出力
τ及び一時記憶手段15に記憶された温度検知手段9の
出力Ts(t−τ)により温度検知手段9の出力の一階
微分を計算する一階微分手段16と、一次微分手段16
の出力Ts’(t)及び計時手段13の出力τ及び一時
記憶手段15に記憶された一階微分手段16の出力T
s’(t−τ)により温度検知手段9の出力の二階微分
を計算する二階微分手段17と、電力決定手段12の出
力P(t)及び計時手段13の出力τ及び一時記憶手段
15に記憶された一連の電力値(すなわち前記電力決定
手段12の出力P(t)の記憶値)により電力平均値P
m(t)を計算する電力平均手段18と、温度検知手段
9の出力及び一階微分手段16の出力と二階微分手段1
7の出力と電力平均手段18の出力の四つの入力により
負荷温度を推定する推定手段19とにより構成される。
推定手段19は図5のような中間層が一つであるニュー
ラルネットにより構成され、メニュー選択手段10の出
力により選択される各メニューのデータを学習したニュ
ーラルネットを構成するためのニューラルネットの重み
関数を記憶する重み関数記憶手段20の出力によりあら
かじめ初期化されている。
【0012】12は電力決定手段であり、負荷温度推定
手段11の出力及び電力決定に必要な制御パラメータを
記憶している制御パラメータ記憶手段14の出力により
加熱手段5への供給電力を決定するものである。
【0013】次に本実施形態の原理を説明する。
【0014】本実施形態では、負荷4の温度を図3に示
している伝熱モデルによって推定しているものである。
つまり伝熱系を、発熱部と負荷と温度検知手段9を含む
センサ部の3部分として考えている。このとき発熱部の
発熱量をP、発熱部の温度をTp、負荷の温度をTw、
センサ部の温度をTs、発熱部の熱容量をαp、負荷の
熱容量をαw、センサ部の熱容量をαs、発熱部から負
荷への熱伝達率hw、発熱部からセンサ部への熱伝達率
をhs、発熱部から雰囲気への熱伝達率をhap、負荷
から雰囲気への熱伝達率をhaw、センサ部から雰囲気
への熱伝達率をhas、雰囲気の温度をTaとしてい
る。
【0015】このとき数1は発熱部に関する熱流量を、
数2はセンサ部に関する熱流量を、数3は負荷に関する
熱流量を示している。
【0016】
【数1】
【0017】
【数2】
【0018】
【数3】
【0019】数1と数2から発熱部の温度Tpを消去す
ると、負荷の温度Twとセンサ部の温度Tsとの関係を
示す数4が導き出される。
【0020】
【数4】
【0021】このとき、雰囲気温度Taをほぼ一定であ
ると考えると、数4は負荷の温度Twは、センサ部の測
定温度Tsと、測定温度Tsの微分値と、測定温度Ts
の2階微分値と、発熱量つまり加熱電力Pによって決定
されることを示している。本実施形態では、以上のよう
な理論に基づいて精度よく負荷の温度を推定しているも
のである。もちろん、室温を入力に加えて推定演算を行
っても良い。
【0022】次に本実施形態の動作について説明する。
(図6〜8)まず、使用者がメニュー選択手段により調
理メニュー及び設定温度を選択し、調理を開始する。メ
ニュー選択手段の出力により重み関数記憶手段20は、
選択された調理メニューを学習した重み関数を出力し、
推定手段を構成するニューラルネットを初期化する。
【0023】推定手段19は、温度検知手段9、一階微
分手段16、二階微分手段17、電力平均手段18の出
力の四つをニューラルネットの入力として、ニューラル
ネットの計算を行い、推定負荷温度を出力する。ニュー
ラルネットの計算は、ニューラルネットを構成するニュ
ーロンの計算の繰り返しである。ニューロン内の計算
は、それぞれに重み関数を乗じたものの総和を閾値関数
であるシグモイド関数に入力し、その出力をニューロン
の出力とするものである。図5の白円はそれぞれニュー
ロンを表しており、小さい黒円は重み関数を表してい
る。
【0024】電力決定手段12は、温度検知手段9によ
り測定される温度が制御パラメータ記憶手段に記憶され
ている初期温度T0に至るまで、最大電力を電力制御手
段に出力する。初期温度T0に至ると、負荷温度推定手
段11は負荷温度推定を開始し、電力決定手段12に推
定負荷温度を出力する。電力決定手段12は、推定負荷
温度Tw’と制御パラメータ記憶手段14に記憶されて
いる上限温度Th、下限温度Tlを比較し、Tw’>T
hならば電力を下げ、Tw’<Tlならば電力をあげる
ように制御する。
【0025】ここで、これらの制御パラメータT0、T
h、Tlは、調理メニュー毎、設定温度毎に制御パラメ
ータ記憶手段14に記憶されており、使用者の選択に応
じて出力される。
【0026】以上のように本実施形態によれば、推定し
た負荷温度を基に加熱電力を制御することで負荷の温度
制御を高精度で行う調理器を提供することができる。
【0027】さらに、非線形な入出力関係を容易に実現
できるニューラルネットワークを用いることで、負荷温
度を高精度で推定することができる。
【0028】また、電力値として電力決定手段の出力を
用いることで、電力測定手段を設けずに、安価に負荷温
度を推定することができる。
【0029】また、熱モデルに基づいて温度制御を行う
ことで、精度の高い温度制御を行うことができる。
【0030】また、負荷温度が充分高い場合には加熱電
力を変更せず、負荷温度が低下した場合には加熱電力を
上げ、負荷温度が再び充分高くなれば加熱電力を元に戻
すような構成として、鍋物等、特定の用途に向く温度制
御を行う温度制御装置を実現できるものである。
【0031】また、2階微分を用いないことで負荷温度
推定のための演算を容易に行える負荷温度推定手段を備
えた温度制御装置を実現できる。
【0032】さらに、測定温度の微分値として単位時間
の温度の変化分を用いることで微分演算を容易にし、温
度検知手段の分解能が低い場合にも演算精度を上げ、ま
た、微分区間に合わせて電力値の時間平均を用いること
で負荷温度を高精度で推定することができる。
【0033】また、各メニューに対応した重み関数及び
制御パラメータのみを持ち、全メニューを同一の行程で
制御を行うことにより、動作を簡略化できる。
【0034】(実施例2) 本体構造に関しては、(実施例1)と同様である。図9
は、本実施例の制御回路のブロック図である。
【0035】本実施形態の調理メニューは、(実施例
1)と同じく「鍋物」「焼き物」「揚げ物」の三つがあ
り、これらはメニュー選択手段10の出力により選択さ
れる。
【0036】21は、負荷温度推定手段であり、温度検
知手段9からの出力Ts(t)と電力決定手段22から
出力P(t)及び計時手段23の出力により調理物の温
度(負荷温度)を推定する。負荷温度推定手段21は、
温度検知手段9の出力Ts(t)及び計時手段23の出
力τ及び一時記憶手段25に記憶された温度検知手段9
の出力Ts(t−τ)により温度検知手段9の出力の一
階微分を計算する一階微分手段26と、電力決定手段2
2の出力P(t)及び計時手段23の出力τ及び一時記
憶手段25に記憶された一連の電力値により電力平均値
Pm(t)を計算する電力平均手段27と、温度検知手
段9の出力及び一階微分手段26の出力と電力平均手段
27の出力の三つの入力により負荷温度を推定する推定
手段28とにより構成される。推定手段28は図10の
ような中間層が一つであるニューラルネットにより構成
され、ニューラルネットの重み関数を記憶する重み関数
記憶手段20の出力によりあらかじめ初期化されてい
る。
【0037】22は電力決定手段であり、負荷温度推定
手段21の出力及び電力決定に必要な制御パラメータを
記憶している制御パラメータ記憶手段24の出力により
負荷投入の状態(追加負荷の投入)を判定する負荷投入
判定手段30と、負荷温度推定手段30の出力及び電力
決定に必要な制御パラメータを記憶している制御パラメ
ータ記憶手段24の出力により負荷投入の影響からの復
帰を判定する負荷投入復帰判定手段31と、負荷温度推
定手段21の出力と電力決定に必要な制御パラメータを
記憶している制御パラメータ記憶手段24の出力と負荷
投入判定手段30の出力と負荷投入復帰判定手段31の
出力により加熱手段5への供給電力を決定する出力電力
決定手段32とを備えている。
【0038】本実施例の原理は(実施例1)と同様であ
る。
【0039】次に本実施例の動作について説明する。
(図11)まず、使用者がメニュー選択手段により調理
メニュー及び設定温度を選択し、調理を開始する。重み
関数記憶手段28は学習した重み関数を出力し、推定手
段28を構成するニューラルネットを初期化する。
【0040】電力決定手段は、温度検知手段9により測
定される温度が制御パラメータ記憶手段24に記憶され
ている初期温度T0に至るまで、最大電力を電力制御手
段7に出力する。初期温度T0に至ると、出力電力決定
手段は出力電力をPlまで下げ、負荷温度推定手段は負
荷温度推定を開始する。出力電力決定手段は、負荷投入
判定がなされるまでは温度検知手段の出力Tsと上限温
度Th、下限温度Tlとの比較により出力電力を決定す
る。Ts>Thとなった時、出力電力をPlに変更し、
Ts<Tlとなった時、出力電力をPhに変更する。
【0041】推定手段は、温度検知手段9、一階微分手
段16、電力平均手段の出力の三つをニューラルネット
の入力として、ニューラルネットの計算を行い、推定負
荷温度を出力する。ニューラルネットの計算は、ニュー
ラルネットを構成するニューロンの計算の繰り返しであ
る。ニューロン内の計算は、それぞれに重み関数を乗じ
たものの総和を閾値関数であるシグモイド関数に入力
し、その出力をニューロンの出力とするものである。図
の白円はそれぞれニューロンを表しており、小さい黒円
は重み関数を表している。
【0042】負荷投入判定手段は、負荷温度推定手段に
より求められる推定負荷温度Tw’の一定時間変化量が
閾値Aを越えたとき負荷投入判定を行い、出力電力決定
手段はこの出力により出力電力を最大電力にする。負荷
投入判定後、推定負荷温度Tw’は負荷投入復帰判定手
段へ入力され、負荷投入復帰判定手段は推定負荷温度T
w’が閾値温度B以上となった時、負荷投入復帰判定を
行い、出力電力決定手段は出力電力を最大電力からPl
まで下げる。
【0043】ここで、これらの制御パラメータT0、T
h、Tl、Pl、Ph、A、Bは、調理メニュー毎、設
定温度毎に制御パラメータ記憶手段に記憶されており、
使用者の選択に応じて出力される。
【0044】以上のように本実施形態によれば、各メニ
ューに対応した制御パラメータのみを持ち、全メニュー
を同一の行程で制御を行うことにより、動作を簡略化で
きる。
【0045】また、推定負荷温度を直接電力決定に用い
るのではなく、通常では測定温度により電力決定を行
い、推定負荷温度により負荷状態を判定し、負荷状態に
変化があったときのみ電力を調整するように制御するこ
とで、系の遅れに作用されず、高精度で安定した温度制
御を行うことの出来る調理器を提供することが出来る。
【0046】さらに、非線形な入出力関係を容易に実現
できるニューラルネットワークを用いることで、負荷温
度を高精度で推定することができる。
【0047】(実施例3) 本体構造に関しては、(実施例1)と同様である。図1
2は、本実施例の制御回路のブロック図である。
【0048】本実施形態の調理メニューは、(実施例
1)と同じく「鍋物」「焼き物」「揚げ物」の三つがあ
り、これらはメニュー選択手段の出力により選択され
る。
【0049】33は、負荷温度推定手段であり、温度検
知手段9からの出力Ts(t)と電力決定手段34から
出力P(t)及び計時手段35の出力により調理物の温
度(負荷温度)を推定する。負荷温度推定手段33は、
温度検知手段9の出力Ts(t)及び計時手段35の出
力τ及び一時記憶手段42に記憶された温度検知手段9
の出力Ts(t−τ)により温度検知手段9の出力の一
階微分を計算する一階微分手段38と、一階微分手段3
8の出力Ts’(t)及び計時手段35の出力τ及び一
時記憶手段42に記憶された一階微分手段38の出力T
s’(t−τ)により温度検知手段9の出力の二階微分
を計算する二階微分手段39と、電力決定手段34の出
力P(t)及び計時手段35の出力τ及び一時記憶手段
42に記憶された一連の電力値により電力平均値Pm
(t)を計算する電力平均手段40と、一時記憶手段4
2に記憶されている電力決定手段34の一定時間過去の
出力が最大電力及び最小電力であった時があったか否か
を示す値を出力する過去の電力代表値出力手段41と、
温度検知手段9の出力及び一階微分手段38の出力と二
階微分手段39の出力と電力平均手段40の出力と過去
の電力代表値出力手段41の出力の内調理メニュー毎に
特化されたニューラルネットの入力として必要とされる
組み合わせの出力により負荷温度を推定する推定手段4
3とにより構成される。推定手段43は図14のような
中間層が一つであるニューラルネットにより構成され、
ニューラルネット初期化手段44により各調理メニュー
毎に特化された構造を持つニューラルネットとして、測
定温度、温度の一階微分、温度の二階微分、電力平均、
過去の電力の代表値のどれを入力として使用するか記憶
しており、さらにそれぞれの重み関数を記憶しており、
ニューラルネットを調理メニューにあわせて初期化す
る。
【0050】34は電力決定手段であり、負荷温度推定
手段33の出力及び電力決定に必要な制御パラメータを
記憶している制御パラメータ記憶手段36の出力により
負荷投入の状態(追加負荷の投入)を判定する負荷投入
判定手段45と、負荷温度推定手段33の出力及び電力
決定に必要な制御パラメータを記憶している制御パラメ
ータ記憶手段36の出力により負荷投入の影響からの復
帰を判定する負荷投入復帰判定手段46と、負荷温度推
定手段33の出力と電力決定に必要な制御パラメータを
記憶している制御パラメータ記憶手段36の出力と負荷
投入判定手段45の出力と負荷投入復帰判定手段46の
出力により加熱手段5への供給電力を決定する出力電力
決定手段47とを備えている。
【0051】本実施例の原理は(実施例1)と同様であ
る。
【0052】次に本実施例の動作について説明する。
【0053】まず、使用者がメニュー選択手段により調
理メニュー及び設定温度を選択し、調理を開始する。
【0054】ニューラルネット初期化手段は調理メニュ
ー選択手段の出力により調理メニューにあわせて推定手
段を構成するニューラルネットの構造を決定し、各重み
関数を初期化する。本実施例においては、鍋物の場合の
ニューラルネットの構造は測定温度、測定温度の一次微
分、測定温度の二次微分、電力平均の四つを入力とした
ものとする。また、焼き物の場合は、測定温度、測定温
度の一次微分の二つを入力としたものとする。また、揚
げ物の場合は、測定温度、測定温度の一次微分、電力平
均の三つを入力としたものとする。
【0055】電力決定手段は、温度検知手段9により測
定される温度が制御パラメータ記憶手段に記憶されてい
る初期温度T0に至るまで、最大電力を電力制御手段に
出力する。初期温度T0に至ると、出力電力決定手段は
出力電力をPlまで下げ、負荷温度推定手段は負荷温度
推定を開始する。出力電力決定手段は、負荷投入判定が
なされるまでは温度検知手段の出力Tsと上限温度T
h、下限温度Tlとの比較により出力電力を決定する。
Ts>Thとなった時、出力電力をPlに変更し、Ts
<Tlとなった時、出力電力をPhに変更する。
【0056】推定手段は、温度検知手段9、一階微分手
段16、二次微分手段、電力平均手段の出力による各メ
ニュー毎の組み合わせをニューラルネットの入力とし
て、ニューラルネットの計算を行い、推定負荷温度を出
力する。ニューラルネットの計算は、ニューラルネット
を構成するニューロンの計算の繰り返しである。ニュー
ロン内の計算は、それぞれに重み関数を乗じたものの総
和を閾値関数であるシグモイド関数に入力し、その出力
をニューロンの出力とするものである。図5の白円はそ
れぞれニューロンを表しており、小さい黒円は重み関数
を表している。
【0057】負荷投入判定手段は、負荷温度推定手段に
より求められる推定負荷温度Tw’の一定時間変化量が
閾値Aを越えたとき負荷投入判定を行い、出力電力決定
手段はこの出力により出力電力を最大電力にする。負荷
投入判定後、推定負荷温度Tw’は負荷投入復帰判定手
段へ入力され、負荷投入復帰判定手段は推定負荷温度T
w’が閾値温度B以上となった時、負荷投入復帰判定を
行い、出力電力決定手段は出力電力を最大電力からPl
まで下げる。
【0058】ここで、これらの制御パラメータT0、T
h、Tl、Pl、Ph、A、Bは、調理メニュー毎、設
定温度毎に制御パラメータ記憶手段に記憶されており、
使用者の選択に応じて出力される。
【0059】以上のように本実施形態によれば、各メニ
ューに対応した推定手段を持ち、それぞれのメニューに
適したニューラルネットを採用することで、メニューに
よる系の変化に対応できる高精度な温度推定を行うこと
出来る為、高精度な負荷温度制御を行うことが出来る調
理器を提供することが出来る。
【0060】また、推定負荷温度を直接電力決定に用い
るのではなく、通常では測定温度により電力決定を行
い、推定負荷温度により負荷状態を判定し、負荷状態に
変化があったときのみ電力を調整するように制御するこ
とで、系の遅れに作用されず、高精度で安定した温度制
御を行うことの出来る調理器を提供することが出来る。
【0061】さらに、非線形な入出力関係を容易に実現
できるニューラルネットワークを用いることで、負荷温
度を高精度で推定することができる。
【0062】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明によ
れば、鍋等の内部の調理物を加熱する加熱手段と、前記
加熱手段に供給する電力を制御する電力制御手段と、前
記調理物の温度を間接的に測定する温度検知手段と、制
御手段とを備え、前記制御手段は、前記鍋等の内部の調
理物の温度を推定するニューラルネットにより構成され
る負荷温度推定手段と、前記加熱手段に供給する電力を
決定する電力決定手段とを有することにより、簡潔な動
作で高精度な負荷温度の制御を行うことの出来る調理器
を実現できるものである。そして、負荷温度推定手段
が、時間を測定する計時手段と、温度検知手段の出力の
微分する温度微分手段と、温度検知手段の出力を2階微
分する温度2階微分手段と、加熱手段の使用電力の一定
時間平均を出力する電力平均手段と、推定手段を備え、
温度検知手段の出力と温度微分手段の出力と温度2階微
分手段の出力と電力平均手段の出力とから負荷温度を推
定する構造とすることで、負荷温度の正確な温度推定を
行い、正確な負荷温度制御を行う事ができる調理器を実
現できるものであり、そして、調理メニュー選択手段を
備え、調理メニュー毎に記憶された制御パラメータによ
り加熱電力を決定する電力決定手段を有する制御手段を
備えた構造とし、各メニューに対応した制御パラメータ
のみを持ち、全メニューで同一の行程で制御を行うこと
により、簡潔な動作で高精度な負荷温度の制御を行うこ
との出来る調理器を実現できるものである。
【0063】また、請求項2記載の発明によれば、調理
メニュー選択手段と、調理メニュー毎に記憶されたメニ
ューに適応した重み関数を有し、鍋等の内部の調理物の
温度を推定するニューラルネットにより構成される負荷
温度推定手段を備えた構造とし、各メニューに対応した
推定手段をニューラルネットの重み関数のみを変えるこ
とで実現し、全メニューで同一の行程で制御を行うこと
により、簡潔な動作で高精度な負荷温度推定を行い、温
度制御を行うことの出来る調理器を実現できるものであ
る。
【0064】また、請求項3記載の発明によれば、各メ
ニューに対応した構造を持つニューラルネットを有する
推定手段により負荷温度の制御を行うことで、高精度な
負荷温度推定を行うことが出来、それにより安定した高
精度な負荷温度の制御を行うことが出来る調理器を実現
するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の調理器の全体構成図
【図2】同調理器のブロック図
【図3】同調理器の制御回路図
【図4】同調理器の負荷温度推定の原理説明図
【図5】同調理器の推定手段のニューラルネットの構成
【図6】同調理器の動作フローチャート
【図7】同調理器の負荷温度推定の動作フローチャート
【図8】同調理器の負荷温度による電力決定を示す動作
フローチャート
【図9】本発明の第2の実施例の調理器のブロック図
【図10】同調理器の推定手段のニューラルネットの構
成図
【図11】同調理器の動作フローチャート
【図12】同調理器の別の動作フローチャート
【図13】本発明の第3の実施例の調理器のブロック図
【図14】同調理器の推定手段のニューラルネットの構
成図
【符号の説明】
3 鍋 4 負荷(調理物) 5 加熱コイル 6 インバータ回路 7 電力制御手段 8 制御回路 9 温度検知装置 10 メニュー選択手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大森 英樹 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−241463(JP,A) 特開 平8−94081(JP,A) 特開 平8−56834(JP,A) 特開 昭58−180116(JP,A) 特開 平4−352917(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A47J 27/00 104 A47J 27/00 109

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鍋等の内部の調理物を加熱する加熱手段
    と、前記加熱手段に供給する電力を制御する電力制御手
    段と、前記調理物の温度を間接的に測定する温度検知手
    段と、制御手段とを備え、前記制御手段は、前記鍋等の
    内部の調理物の温度を推定するニューラルネットにより
    構成される負荷温度推定手段と、前記加熱手段に供給す
    る電力を決定する電力決定手段とを有し、調理メニュー
    選択手段を備え、電力決定手段は、調理メニュー毎に記
    憶された制御パラメータにより加熱手段に供給する電力
    を決定し、前記負荷温度推定手段は、時間を測定する計
    時手段と、温度検知手段の出力を微分する温度微分手段
    と、温度検知手段の出力を2階微分する温度2階微分手
    段と、加熱手段の使用電力の一定時間平均を出力する電
    力平均手段と、推定手段とを備え、温度検知手段の出力
    と温度微分手段の出力と温度2階微分手段の出力と電力
    平均手段の出力から負荷温度を推定してなる調理器。
  2. 【請求項2】 鍋等の内部の調理物を加熱する加熱手段
    と、前記加熱手段に供給する電力を制御する電力制御手
    段と、前記調理物の温度を間接的に測定する温度検知手
    段と、制御手段とを備え、前記制御手段は、前記鍋等の
    内部の調理物の温度を推定するニューラルネットにより
    構成される負荷温度推定手段と、前記加熱手段に供給す
    る電力を決定する電力決定手段とを有し、調理メニュー
    選択手段を備え、負荷温度推定手段は、調理メニュー毎
    に記憶されたメニューに適応したニューラルネットの重
    み関数を有し、前記負荷温度推定手段は、時間を測定す
    る計時手段と、温度検知手段の出力を微分する温度微分
    手段と、温度検知手段の出力を2階微分する温度2階微
    分手段と、加熱手段の使用電力の一定時間平均を出力す
    る電力平均手段と、推定手段とを備え、温度検知手段の
    出力と温度微分手段の出力と温度2階微分手段の出力と
    電力平均手段の出力から負荷温度を推定してなる調
    器。
  3. 【請求項3】 鍋等の内部の調理物を加熱する加熱手段
    と、前記加熱手段に供給する電力を制御する電力制御手
    段と、前記調理物の温度を間接的に測定する温度検知手
    段と、制御手段とを備え、前記制御手段は、前記鍋等の
    内部の調理物の温度を推定するニューラルネットにより
    構成される負荷温度推定手段と、前記加熱手段に供給す
    る電力を決定する電力決定手段とを有し、調理メニュー
    選択手段を備え、制御手段は、調理メニュー毎に適した
    ものとし、前記負荷温度推定手段は、時間を測定する計
    時手段と、温度検知手段の出力を微分する温度微分手段
    と、温度検知手段の出力を2階微分する温度2階微分手
    段と、加熱手段の使用電力の一定時間平均を出力する電
    力平均手段と、推定手段とを備え、温度検知手段の出力
    と温度微分手段の出力と温度2階微分手段の出力と電力
    平均手段の出力から負荷温度を推定してなる調理器。
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