JP2855807B2 - カメラのモータ駆動装置 - Google Patents

カメラのモータ駆動装置

Info

Publication number
JP2855807B2
JP2855807B2 JP18347690A JP18347690A JP2855807B2 JP 2855807 B2 JP2855807 B2 JP 2855807B2 JP 18347690 A JP18347690 A JP 18347690A JP 18347690 A JP18347690 A JP 18347690A JP 2855807 B2 JP2855807 B2 JP 2855807B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
motor
pulse
gear
reverse
film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP18347690A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0469635A (ja
Inventor
一成 池田
高久 嶋田
玲二 関
章 奥野
純一 谷井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Minolta Co Ltd filed Critical Minolta Co Ltd
Priority to JP18347690A priority Critical patent/JP2855807B2/ja
Publication of JPH0469635A publication Critical patent/JPH0469635A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2855807B2 publication Critical patent/JP2855807B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Details Of Cameras Including Film Mechanisms (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、複数のモータによってカメラ各部のチャー
ジやフィルム巻上げなどを各々行うカメラのモータ駆動
装置に関する。
[従来の技術] 従来から、カメラ各部(例えばシャッター、絞り等)
のチャージやフィルム巻上げなどを複数個のモータを用
いて個々に行うようにしたものが知られている。
このような場合、複数個のモータの起動は、例えば、
シャッター動作を完了してから同時に行うことが多い。
これは、できるだけ短時間で動作を完了し、次の撮影が
可能な状態に移行させたいとの要請による。ところが、
複数個のモータを同時に起動させると、電源電圧が低下
して、モータの駆動やマイクロコンピュータなどの制御
手段の動作に支障を生じることがある。
そこで、複数のモータを同時に駆動するカメラにおい
て、モータが所定の動作をしていないことを検出したと
き、モータの一方を停止させるようにしたものがある
(例えば、特開昭63−169626号公報参照)。
また、シャッター動作完了後、複数個のモータを同時
駆動するのではなく、モータへの通電開始をずらせて駆
動制御するようにしたものがある(特開昭61−183630号
公報参照)。
[発明が解決しようとする課題] ところで、最短時間でモータ駆動を完了するために
は、停止動作時に、逆方向に通電することが知られてい
るが、逆方向に通電すると、電源電圧と、モータの発電
電圧の極性が同一方向となり、通常の起動電流の約2倍
の電流が流れる。これにより、電源の内部抵抗による電
圧降下が大きくなり、電池電圧が極端にドロップして、
回路が誤動作してしまうことがある。これを防止するた
めには、電池電圧をモニタしておき、ある値よりも下が
るとモータヘの通電を停止させ、電圧が復帰すると通電
を再開することが考えられる。
しかしながら、複数個のモータを駆動させた場合は、
さらに電圧が低下してしまい、回路が誤動作する可能性
がある。さらには、例えば、一方のチャージ用モータを
駆動したまま、他方のモータに逆通電すると、この逆通
電を行った後者のモータにかなりの電流が奪われるた
め、前者のモータはブレーキがかけられたのと同じ状態
になり、該モータ速度は急に遅くなる。そのため、逆通
電が終了し、前者のモータにチャージ完了までの残りの
時間、復帰電圧で通電が行われても、その速度が立ち上
がるまでに時間がかかり、チャージ完了までの時間が長
くかかる。
本発明は、上記問題点を解消するもので、複数個のモ
ータを同時的に駆動し、1つのモータを停止させるため
逆方向に通電する時は、他方のモータは電源から切り離
すようにしたことにより、可能な限り最短時間でモータ
駆動動作を完了すると共に、回路の誤動作を防止するこ
とができるカメラのモータ駆動装置を提供することを目
的とする。
[課題を解決するための手段] 上記目的を達成するために本発明は、カメラ各部のチ
ャージやフィルム給送を各々負担する複数個のモータを
備えたカメラのモータ駆動装置において、略同時的に複
数個のモータ駆動を開始させ、いずれか一方のモータに
は、該モータの所定の停止タイミングになったとき、逆
方向に通電して停止動作を行わせると共に、逆方向に通
電している間は他方のモータは電源供給を遮断する制御
手段を備えたものである。
なお、下記実施例では、一方のモータはフィルム巻上
げ用のモータM1、他方のモータはメカチャージ用のモー
タM2であり、前者の方が後者よりも優先して制御され
る。制御手段はCPU501で構成されている。
[作用] 上記の構成によれば、制御手段により複数個のモータ
は同時的に駆動され、一方のモータは所定の停止タイミ
ングで逆通電されて停止動作を行い、かつ、この逆通電
に入るときに、他方のモータが駆動中であれば逆モータ
への電源供給を遮断し同モータはフリーラン状態とな
る。逆通電が終了したとき、フリーラン状態にあったモ
ータは電源供給が再開され再び駆動状態になる。通常、
逆通電の時間は短いので、この間にフリーランのモータ
速度はそれほど遅くならず、再びこのモータに通電した
ときは直ぐに元の速度になり、駆動完了までの時間は早
くなる。
下記実施例では、上記の制御手段による動作は、第6
図のフローチャートのステップ#120、#122、#124に
示されており、前者のモータに逆通電をかけるときに、
後者のモータをオフさせている。
[発明の効果] 本発明によれば、複数個のモータは略同時的に駆動を
開始され、一方のモータの停止タイミングで該モータに
逆方向に通電を行い、この逆通電を行っている間は、他
方のモータはフリーランの状態としている。したがっ
て、逆通電の間、大きな電流が逆通電モータに取られて
電源電圧が低下しても、他方のモータがその影響を受け
てモータ速度が急に遅くなるといったことはなく、逆通
電の終了後、フリーラン状態にあったモータに通電が再
開されると、直ぐに元の速度に戻るため、その分だけ駆
動完了までの全体の時間は短くなる。
また、逆通電中に他方のモータにも通電されている
と、電源電圧の低下は著しくなり回路の誤動作が発生す
る虞が大きいが、そのようなことが防止できる。
[実施例] 第1図はフィルム巻上機構部の断面図で、第2図の一
点鎖線で切断した図に相当する。第2図、第3図はファ
ルム巻上機構部の平面図であり、それぞれフィルム巻上
状態、逆通電したときの状態を示す。
フィルム巻上用のモータ1は、巻上機構部を支持する
上部台板30に固定されている。モータ1の出力軸1aの先
端部には、圧縮スプリング2を介しギヤ3が回転可能に
設けられており、ギヤ3に或る値以上の力がかかると出
力軸1aとギヤ3は滑るが、通常、フィルムを巻上げる場
合には出力軸1aとギヤ3は一体で回転する。ギヤ3は、
巻上機構部を維持する下部台板40にかしめられている軸
5の回りに回転可能なギヤ4の大ギヤ部4aと噛み合い、
ギヤ4の小ギヤ部4bは軸7の回りに回転可能なギヤ6の
大ギヤ部6aと噛み合っている。軸7は遊星台板8にかし
められていて、軸7の上部7aは上部台板30の穴30aに、
軸7の下部7bは下部台板40の穴7bにそれぞれ嵌合して回
転可能であり、遊星台板8と一体に回転する。遊星台板
8の先端部8aは下部台板40にかしめられたストッパーピ
ン12a,12bと当接位置にあり、その回転が規制されてい
る。遊星台板8にかしめられた軸9には、ギヤ6の小ギ
ヤ部6bと噛み合う遊星ギヤ10が回転可能に支持されてお
り、遊星台板8と遊星ギヤ10との間には遊星台板8を回
転させるために摩擦力を与えるスプリング11が設けられ
ている。
遊星ギヤ10は、ギヤ13に対向配設され、遊星台板8の
先端部8aが第2図に示すようにストッパーピン12aに当
接しているときは、ギヤ13と噛み合っており、第3図に
示すようにストッパーピン12bに当接しているときは、
ギヤ13と噛み合いがはずれている。ギヤ13は下部台板40
にかしめられた軸21の周りに回転可能で、ギヤ13にはキ
ックスプリング14が巻かれており、キックスプリング14
の腕14a,14bは上部台板30に固定されたボス30dをはさん
で配設されており、第2図、第3図でギヤ13が反時計方
向に回転すると、キックスプリング14の腕14aがボス30d
に当接してギヤ13とキックスプリング14との間で滑る。
ギヤ13が時計方向に回転すると、キックスプリング14の
腕14bがボス30dに当接して、同じくギヤ13とキックスプ
リング14との間で滑る。このキックスプリング14は、遊
星ギヤ10とギヤ13との噛み合いがはずれたときにスプー
ル17に巻かれたフィルムがフィルム自身の弾性で動かな
いようにするためのもので、この条件を満たすように滑
り力量が設定されている。
ギヤ13の上側には軸21の周りに回転可能なギヤ15が配
設され、ギヤ13とギヤ15とはギヤ13の凸部13aとギヤ15
の凹部15aとで結合され、一体で回転するようになって
いる。ギヤ15はスプール17のギヤ部17aと噛み合い、ス
プール17を回転させる。下部台板40にかしめられた軸19
の周りにエンコーダ18が回転可能に設けられ、このエン
コーダ18のギヤ部18aにはギヤ4の大ギヤ部4aが噛み合
っている。またエンコーダ18のパルス板18bが、上部台
板30のボス30cに固定されたフォトインターラプタ20の
発光部と受光部(第5図のフォトインターラプタPI1)
の間に挿入されており、モータ1の回転に応じて後述の
パルス1を発生するようになっている。
なお、上部台板30と下部台板40とは上部台板の複数の
ボス30bで結合され、ボディ50に固定されている。
第4図はスプール17の部分の平面図である。同図にお
いて、ローラホルダ60は先端にローラ60aを有し、スプ
ール17を押圧してフィルムFをスプール17に巻きしめる
作用を持つ。スプロケット70はスプール17によってフィ
ルムFが巻き取られることにより回転する。エンコーダ
基板80はスプロケット70と一体的に回転するように設け
られており、このエンコーダ基板80の上部に接片81,82
が摺動して後述のパルス2を発生する。
第5図は本発明を適用したカメラのモータ駆動システ
ムを示す回路図である。カメラ制御用マイクロコンピュ
ータ(以下CPUと略記)501はカメラ全体のシーケンス制
御や露出の演算制御あるいはオートフォーカスの演算制
御等の機能を果たし、フィルム巻上げモータM1(前述の
モータ1に相当)の制御用にコマンドCMD0〜CMD2を送る
出力端子D9〜D11と、図示しない絞り係止部材とミラー
の動作およびシャッタチャージ(以下これらをメカチャ
ージと略す)を行うためのモータM2の制御用にコマンド
CMD3,CMD4を送る出力端子D12,D13と、各種マグネット制
御用にコマンドCMD5〜CDM8を送る出力端子D14〜D17を備
えている。
SW1〜SW4はそれぞれスイッチであり、これらのスイッ
チの一方は接地され、他方は信号線S1〜S4を介して入力
端子D1〜D4に接続されている。SW1は図示しないレリー
ズ釦の押し下げの第1段階でONになる測光、測距スイッ
チであり、このスイッチSW1がONになったことを示す信
号が入力されると、CPU501は測光、測距を行う。SW2は
レリーズ釦の第2段階でONになるレリーズスイッチであ
り、レリーズ可能な状態のときにこのスイッチがONされ
ると、ミラーアップを行い、絞りを制御し、さらにシャ
ッター幕を走行させる。SW3は、スプロケットが回転す
ることによって、ON,OFFするスイッチでパルス2を発生
させる。SW4は図示しないメカチャージ終了検知用のス
イッチであり、メカチャージが終了するとONする。RESE
Tは、抵抗R1によって+VDDにプルアップされているリセ
ット端子であり、LレベルからHレベルに変化したとき
に、CPU501がリセットさせるようになっている。XはCP
U501にクロック信号を与えるための発振子である。
次に、CPU501からの命令をカメラの各部に伝えたり、
カメラの各部からの信号をCPU501に伝えたりするインタ
ーフェイスIC(以下I/O ICと略記)502および各制御部
について説明する。1CMg,2CMgは図示しないシャッター
1幕、2幕保持用のマグネットであり、I/O IC502の出
力端子P23,P22からL信号が送られると、マグネット1CM
g,2CMgに通電されてシャッター1幕、2幕が保持され
る。1幕の保持を解除して2幕の保持を解除する時間が
シャッタースピードに相当する。RMgは図示しないレリ
ーズ用マグネットであり、出力端子P20から一定時間L
信号が出力されると、同マグネットRMgに通電されて、
レリーズ部材の係止が解除され、絞りが絞り込み方向に
動作を開始すると共に、ミラーがアップする。FMgは図
示しない絞り係止用のマグネットであり、出力端子P21
からL信号が出力されると、同マグネットFMgに通電さ
れることにより、絞り係止が作動して絞り係止部材を所
定の位置に係止させる。
Q1〜Q6はフィルム巻上げモータM1を駆動するためのト
ランジスタである。この巻上げモータM1は2種類のコイ
ルを内部に有し、高トルクで低回転速度の特性(L特
性)と低トルクで高回転速度の特性(H特性)が得られ
るもので、L特性とH特性の切り替え及びそれぞれの正
逆回転が可能なようにトランジスタQ1〜Q6が接続されて
いる。モータM1のL端子はトランジスタQ1,Q6の共通接
続点に、H端子はトランジスタQ2,Q5の共通接続点に、C
OMON端子はトランジスタQ3,Q4の共通接続点にそれぞれ
接続されている。モータM1は、正転方向の回転により、
フィルムを巻上げるようになっている。第1表に示すよ
うにトランジスタQ1〜Q6をON,OFFすることにより、モー
タM1は停止、正転(H/L)、逆転(H/L)、ブレーキ(H/
L)の切り換えを行う。また、コンデンサC1はモータM1
のON,OFFの繰り返しによって起こるモータ駆動素子のGN
D電圧変動を、回路が誤動作しないレベルに抑えるため
に入れている。なお、本実施例ではHブレーキと逆転H
駆動は使用しない。
また、上記のように各トランジスタをON,OFFするため
には、下記第2表のようにCPU501からI/O IC502にコマ
ンドCMD0〜CMD2を送り、出力端子P1〜P6の論理値を設定
すればよい。
Q7、Q8はレリーズ動作によって係止が解除された絞り
係止部材、ミラー、シャッター1幕及び2幕をチャージ
するモータM2を駆動させるためのトランジスタである。
下記第3表のようにCPU501からコマンドCMD3,CMD4を送
ることによって、トランジスタQ7、Q8がON,OFFし、モー
タM2の駆動状態を制御することができる。
PI1はフォトインターラプタ(前述の20に相当)で、
モータM1の回転によりパルス波を発生させる。このパル
ス波は入力端子P19よりI/O IC502に入力され、波形整形
部にて波形が整形され、出力端子P18よりパルス1とな
ってCPU501に信号を送る。
次に、フィルム巻き上げについての逆通電ブレーキに
ついて説明する。CPU501からの出力端子を通してコマン
ドCMD0,CMD1,CMD2をそれぞれH,L,Lとして送ると、モー
タM1は正転L駆動を行う。これにより、ギヤ3が反時計
方向に回転してギヤ4を時計方向に回転させ、ギヤ6を
反時計方向に回転させる。遊星台板8は、遊星ギヤ10と
の間のスプリング11により摩擦力が与えられているの
で、軸7と一体となり反時計方向に回転して、遊星台板
8の先端部8aがストッパーピン12aにあたり、遊星ギヤ1
0とギヤ13が噛み合い、ギヤ13が反時計方向に回転し、
ギヤ15も反時計方向に回転して、スプール17を第4図で
反時計方向に回転させる。これにより、フィルムがスプ
ール17に巻き付けられる。なお、ギヤ13,15が反時計方
向に回転中は、キックスプリング14の腕14aが上部台板3
0のボス30dに当接してギヤ13とキックスプリング14の間
で滑りが生じている。また、ギヤ4が回転するとエンコ
ーダ18も回転し、フォトインターラプタPI1がパルス1
を発生させる。途中、このパルス1の時間間隔が所定時
間T1になると、CPU501からコマンドCMD0,CMD1,CMD2をそ
れぞれH,L,Hとして送り、モータM1を正転H駆動に切り
換え、フィルムの巻上げの速度を上げる。
一方、フィルムが巻上げられることによって、スプロ
ケット70が反時計方向に回転する。これによりエンコー
ダ基板80も回転し、パルス2を発生させる。このパルス
はフィルム1駒部分を送るにつれて8発パルスがCPU501
に送られる。このパルス2の周期の間に発生するパルス
1のパルス数とパルス速度をCPU501でモニタしておき、
以て逆通電開始タイミング、逆通電中に発生すると予測
されるパルス2の予定数を演算する。逆通電開始タイミ
ングになると、CPU501からコマンドCMD0,CMD1,CMD2をそ
れぞれL,H,LとしてI/O IC502に送り、モータM1を逆転L
駆動させる。逆転L駆動させても初めのうちはモータM1
は慣性で反時計方向に回転し、ギヤ10とギヤ13は噛み合
っており、フィルムは巻上げられている。このとき、電
源電圧とモータの発電電圧の極性が同一方向となり、通
常の起動電流の約2倍の電流が流れる。これにより、電
源の内部抵抗による電圧降下が大きくなり、電池電圧が
第15図に示すように極端にドロップし、例えば或る電圧
ΔE(V)よりも下がると回路が誤作動してしまう場合
がある。
そこで、本実施例ではこの誤作動を防ぐために、I/O
IC502内に逆通電制御部と逆通電検出部を備え、逆通電
検出部で電源電圧をモニタしておき、第16図に示すよう
に電源電圧が回路を誤作動させない最小の電圧ΔE
(V)になると、逆通電制御部からトランジスタQ6をオ
フさせる信号を送り、逆通電をストップさせる。その
後、電源電圧が復帰すると再びトランジスタQ6をオンさ
せて逆通電に入る。逆通電停止タイミングになるまでこ
の動作を繰り返し行う。これにより、回路の電源電圧は
ΔE(V)以上に保たれるため回路の誤作動はなくな
る。なお、このとき、CPU501からのコマンドCMD0,CMD1,
CMD2はそれぞれL,H,Lのままである。
逆通電状態に移行後は、モータM1の反時計方向への回
転速度は次第に遅くなりパルス1の時間間隔がだんだん
長くなり、モータM1は一旦停止し、直ちに逆転し始め、
ギヤ3が時計方向に回転する。すると、正転時とは逆に
ギヤ6は時計方向に回転し、遊星台板8も時計方向に回
転し、遊星台板8の先端部8aがピン12bにあたり遊星ギ
ヤ10とギヤ13の噛み合いがはずれ、モータM1の回転はス
プール17に伝達されなくなり、スプール17は停止し、フ
ィルム送りは完了したことになる。なお、フィルム自体
のテンションによるスプール17を動かそうとするが、キ
ックスプリング14とギヤ13との滑りトルクの方をフィル
ムテンションよりも強く設定してあるので、キックスプ
リング14とギヤ13は滑ることがなく、スプール17は停止
したままとなる。
上述のように、モータM1が逆方向に回転を始めた後
は、再びパルス1の時間間隔が短くなってくる。すなわ
ち、詳細は後述するが、第14図に示すように、逆転時の
パルス1の間隔がt1<t2の状態からt2>t3>t4となる。
このパルス1の時間間隔が2回連続短くなったとき、CP
U501からコマンドCMD0,CMD1,CMD2をそれぞれH,H,Hとし
て送り、モータM1を停止させ、フィルムチャージが終了
する。
ここに、できるだけ速くモータM1を停止させるために
は、パルス1の時間間隔が前回よりも短くなったとき、
直ちにモータM1を停止させればよいが、逆通電開始初期
やノイズの発生でパルス1の時間間隔が前回よりも短く
なってしまうことがある。このような場合に誤作動が生
じるのを防ぐために、連続して2回パルス速度が速くな
ったときに、モータM1を停止させるようにしている。
また、この逆通電中に発生するパルス1の数が、上記
で求めた逆通電予定パルス数に達しないうちに、パルス
1の時間間隔が2回連続短くなり、逆通電停止タイミン
グになったときは、逆通電中にフィルムが強制的に停止
したためモータM1の速度が急に零となり、反対側に回転
を始めたとみられるので、フィルムが終端まで巻き上げ
られたと判断する。なお、電源電圧が回転を誤動作させ
るレベル以下に落ちたときモータM1をOFFさせるのは、
逆通電期間だけでなくモータ通電開始時にも適用され
る。例えば、露光が終了してフィルム巻き上げ用モータ
M1とメカチャージ用モータM2を同時に駆動させると、負
荷が大きくなって電源電圧が低下してしまう。この時、
片方のモータ、例えばモータM2をOFFさせて電源電圧が
復帰したとき、再びONさせてチャージを行えば電源電圧
の低下を防止できる。
次に、フィルム巻き上げ、メカチャージを行うための
CPU501による制御手順について第6図〜第13図のフロー
チャートに基づいて説明する。スイッチSW1を押すとカ
メラは測光、測距を行い、スイッチSW2を押すとレリー
ズ用マグネットRMgに通電されて絞りの係止をはずし所
定の絞り値に達すると絞り係止用マグネットFMgの通電
を解除して所定の位置で絞りを保持し、ミラーアップを
行い、マグネット1CMg,2CMgへの通電が解除されてシャ
ッター1幕、2幕を走行させてフィルムに露光を行う。
その後、CPU501はフィルムの巻き上げとメカチャージを
行う。
フィルムの巻き上げ、メカチャージのルーチンを第6
図に示す。まず、ステップ#100(#100と略記。以下同
様)でCPU501からI/O IC502へコマンドCMD0,CMD1,CMD2,
CMD3,CMD4をそれぞれH,L,L,L,Hとして送り、フィルム巻
き上げ用モータM1を正転L駆動し、メカチャージ用モー
タM2を正転させて、フィルムの巻き上げとメカのチャー
ジを行う。そして、#101でタイマTMR1をリセットした
後、#102でパルス1、パルス2、スイッチSW4、及びタ
イマTMR1の割り込みを許可して、#104でパルス2が適
当な数、例えば4個発生するまで時間待ちをする。#10
4の時間待ちの間に、パルス1が発生すると、第7図に
示すパルス1割り込み処理1に移り、パルス2が発生す
ると、第11図に示すパルス2割り込み処理に移り、メカ
チャージが終了した結果、スイッチSW4がオンになる
と、第12図に示すSW4割り込み処理に移り、所定時間T2
が経過してもパルス1が発生しなければ、第13図に示す
タイマTMR1の割り込み処理すなわち突張り処理に移る。
パルス1割り込み処理1は、まず、#200でタイマTMR
1をリードし、この値をTとする。そして#202でリード
した値Tが予め定められたL駆動からH駆動への切り換
え時間T1より短いときは、#204へ進み、モータM1を正
転H駆動させ、#208でT1に所定値TH(T1よりも短い)
をセットし、#212へ進む。また、TがT1よりも長いと
きには#206へ進み、モータM1を正転L駆動させて、#2
01でT1に所定値TL(T1よりも長い)をセットし、#212
へ進む。#212でタイマTMR1をリセットした後、前述の
#104へリターンする。このように、H駆動とL駆動で
切り換え時間T1の値をTH,TLに替えることによってヒス
テリシスを持たせ、以て頻繁に駆動状態が変わらないよ
うにしている。
パルス2割り込み処理は、パルス2のパルス数をカウ
ントするルーチンであり、#305でパルス2カウンタを
1加算してリターンする。
SW4の割り込み処理では、#355でメカチャージ終了フ
ラグを立てて、#360でモータM2に所定時間TBだけブレ
ーキをかけてリターンする。
タイマTMR1の割り込み処理に入ったときは、フィルム
終端で突っ張ってモータM1が回転していないと判断でき
るので、#405でフィルム突っ張り時の処理ルーチンへ
移る。
パルス2が4個発生すると、第6図の#104から#106
へ進む。ここでは、逆通電開始タイミングを求めるため
の準備として、まず、パルス2の4発目から7発目まで
のパルス1のパルス数をカウントするパルス1カウンタ
Aと、パルス2の6発目から7発目までのパルス1のパ
ルス数をカウントするパルス1カウンタBを、それぞれ
零にクリアしておく。次に、#107で、第8図に示すパ
ルス1割り込み処理2を許可する。そして、#108でパ
ルス2が6個発生するまで待つ。この待機中にパルス1
が入力されると、パルス1割り込み処理2に移る。この
処理では、まず、#220でモータM1のH/L駆動の切り換え
を行う。この処理の内容は前述#200〜#212と同じであ
るので説明を省略する。次に、#222に進み、パルス1
カウンタAを1加算する。そして、#224でパルス2カ
ウンタを判別する。パルス2カウンタの値が6(すなわ
ちパルス2が6個発生)でないなら、そのままリターン
する。パルス2カウンタの値が6ならば、#226に進
み、パルス1カウンタBを1加算して、リターンする。
パルス2が6個発生すると、#109でパルス2の6発
目から7発目までの時間を求めるため、タイマTMR2をリ
セットし、#110でパルス2カウンタの値が7になるま
で待ち、パルス2が7発出力されると、#111でのタイ
マTMR2をリードしてパルス2の6発目から7発目までの
時間を求める。
次に、#112へ進み、CPU501は逆通電開始までのパル
ス1のパルス数を演算する。すなわち、ここでは、先に
求めたパルス2の4発目から7発目までのパルス1のパ
ルス数が格納されているパルス1カウンタAの値と、パ
ルス2の6発目から7発目までのパルス1のパルス数が
格納されているパルス1カウンタBの値と、パルス2の
6発目から7発目までの時間であるタイマTMR2の値とに
基づいて、パルス2の7発目から逆通電開始までのパル
ス1のパルス数を演算により求める。そして、これをパ
ルス1カウンタCにセットしておく。次に、#114でパ
ルス2の7発目から逆通電を停止させるまでに発生する
と予測されるパルス1の予定パルスを上記の値から演算
して求め、これをパルス1カウンタDにセットしてお
く。
次に、#116で第9図に示すパルス1割り込み処理3
を許可して、#118でパルス1の数が先の演算により求
めたパルス1カウンタCの値に達することにより逆通電
フラグが1にセットされるのを待つ。この待機中にパル
ス1が入力されると、第9図のパルス1割り込み処理3
を実行する。この処理に入ると、#240でH/L駆動の切り
換えを行い、#242,#244でパルス1カウンタC,Dをそれ
ぞれ1演算し、#246に進み、パルス1カウンタCの値
を判別して、これが零でないならば、未だ逆通電を開始
するに至るだけのパルス1が出力されていないと判断し
て、そのままリターンする。パルス1カウンタCの値が
零になれば、逆通電を行うタイミングであると判断し
て、#250へ進み、逆通電フラグを1にセットして、リ
ターンする。
逆通電フラグが1にセットされると、第6図の#120
へ進む。このとき、メカチャージが終了してメカチャー
ジ終了フラグが1になっていれば、そのまま#124へ進
み、モータM1をL駆動で逆方向に通電させるが、まだ、
メカチャージが終了しておらず、メカチャージ終了フラ
グが1になっていなければ、#122へ進んでメカチャー
ジ用モータM2をオフして、#124へ進む。そして、#125
で第10図に示すパルス1割り込み処理4を許可し、逆通
電フラグが0にクリアされるまで、#126で時間待ちを
する。
この待機中にパルス1が入力されると、第10図に示す
パルス1割り込み処理4に移り、まず#260でパルス1
カウンタDを1減算する。そして#262でタイマTMR1を
リードし、タイマAに第14図のt1,t2,t3,t4…を格納す
る。#264で前回のパルス1の時間間隔が格納されてい
るタイマBの値と比較し、タイマA(今回の時間)の時
間間隔の方が長いと、#265でパルス2カウンタEに2
をセットし、#272でタイマAの値をタイマBに代入し
て、#126へリターンする。パルス2カウンタEに2を
セットするのは、前述した通り連続して2回パルス速度
が速くなったことを検出するためである。また、タイマ
Aの時間間隔の方が短ければ、#266でパルス2カウン
タEを1減算し、#268でパルス2カウンタEの値が零
であるかどうかを判断し、零でないなら#272へ移り、
零であればモータM1が逆転し始めたと判断し、#274へ
進み、逆通電フラグを0にクリアして、#126へリター
ンする。
逆通電が終了すると、#128へ進み、直ちにモータM1
をオフする。そして、#130でメカチャージ終了フラグ
を調べて、メカチャージが終了していなければ、#132
へ進み、再びモータM2を駆動しメカチャージを行い、#
134へ進む。メカチャージが終了していると、そのまま
#134へ進む。逆通電予定パルス数が格納されているパ
ルス1カウンタDの値が零であるかどうかを判別する。
これが零となれば、#136へ進み、フィルムカウント数
を1加算して巻き上げ終了となる。零でなければ、予定
よりも停止タイミングが速く来たので、突っ張りと判断
して、#140へ進み、フィルム突っ張り処理ルーチンへ
進む。上記#136の処理終了後は、#138の測光、測距ル
ーチンへ進む。
なお、逆通電をかけてモータを停止させる方法は、上
述のフィルム巻き上げ用のモータM1に適用する場合の
他、レンズの合焦動作の制御もしくはズーム動作の制
御、さらには絞りの制御やミラーの制御などにも適用で
きる。そして、これら逆通電をかけて停止させるモータ
と、該逆通電時にはオフ(フリーラン状態)とされる他
方のモータの組み合わせ対象は、前者の駆動対象のほう
が後者よりも優先的に制御されるものであって、例え
ば、前者がフィルム巻き上げ用、後者がメカチャージ用
(上記実施例に相当)、もしくはレンズの合焦動作制御
用などを設定できる。これらの制御のいずれに応用して
も短時間で多量の駆動を行うことができ、しかも、精度
良く行ことができる。なお、上記実施例において、モー
タM1とM2とは全く同時に駆動が開始されているが、駆動
開始のタイミングは少しずれていてもよい。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例によるカメラのフィルム巻き
上げ装置の機構部の断面図、第2図、第3図は同機構部
の平面図、第4図はフィルムを巻き取るスプール部分の
平面図、第5図はカメラのモータ駆動システムの回路
図、第6図、第7図、第8図、第9図、第10図、第11
図、第12図、第13図はそれぞれ同システムにおける制御
手順を示すフローチャート、第14図はタイムチャート、
第15図は従来装置での電源電圧の変化を示す図、第16図
は本発明装置での電源電圧の変化を示す図である。 1,M1……モータ、2,M2……モータ、501……CPU(制御手
段)、502……インターフェイスIC。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 関 玲二 大阪府大阪市中央区安土町2丁目3番13 号 大阪国際ビル ミノルタカメラ株式 会社内 (72)発明者 奥野 章 大阪府大阪市中央区安土町2丁目3番13 号 大阪国際ビル ミノルタカメラ株式 会社内 (72)発明者 谷井 純一 大阪府大阪市中央区安土町2丁目3番13 号 大阪国際ビル ミノルタカメラ株式 会社内 (56)参考文献 特開 昭55−117138(JP,A) 特開 昭60−91335(JP,A) 特開 昭61−183630(JP,A) 特開 昭57−96326(JP,A) 特開 平3−219203(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03B 17/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】カメラ各部のチャージやフィルム給送を各
    々負担する複数個のモータを備えたカメラのモータ駆動
    装置において、 略同時的に複数個のモータ駆動を開始させ、いずれか一
    方のモータには、該モータの所定の停止タイミングにな
    ったとき、逆方向に通電して停止動作を行わせると共
    に、逆方向に通電している間は他方のモータは電源供給
    を遮断する制御手段を備えたことを特徴とするカメラの
    モータ駆動装置。
JP18347690A 1990-07-10 1990-07-10 カメラのモータ駆動装置 Expired - Fee Related JP2855807B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18347690A JP2855807B2 (ja) 1990-07-10 1990-07-10 カメラのモータ駆動装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18347690A JP2855807B2 (ja) 1990-07-10 1990-07-10 カメラのモータ駆動装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0469635A JPH0469635A (ja) 1992-03-04
JP2855807B2 true JP2855807B2 (ja) 1999-02-10

Family

ID=16136469

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18347690A Expired - Fee Related JP2855807B2 (ja) 1990-07-10 1990-07-10 カメラのモータ駆動装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2855807B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0667269A (ja) * 1992-08-21 1994-03-11 Nikon Corp フィルム給送装置
WO2014203381A1 (ja) 2013-06-20 2014-12-24 トヨタ自動車株式会社 圧縮着火式内燃機関

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0469635A (ja) 1992-03-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2855807B2 (ja) カメラのモータ駆動装置
JP2855808B2 (ja) カメラのフィルム巻上げ装置
JP2855809B2 (ja) カメラのフィルム巻上げ装置
JPH0750293B2 (ja) モータ・ドライブ・カメラ
JPH08179396A (ja) カメラの露光制御装置
JP3663934B2 (ja) カメラ
JP3099594B2 (ja) カメラのプレビュー機構
JP2605012B2 (ja) カメラの制御装置
JP3237342B2 (ja) カメラ
JP2000089358A (ja) カメラ
JP3215710B2 (ja) バッテリチェック装置
JP2640248B2 (ja) カメラの制御装置
JP2621045B2 (ja) モータ内蔵カメラ
JPH04155322A (ja) カメラ
JPH07295023A (ja) カメラの絞り制御装置
JPH0743800A (ja) カメラのフィルム巻戻し装置
JPH04346326A (ja) フィルム巻上げ停止装置
JPH0743799A (ja) カメラのフィルム巻上げ巻戻し装置
JPS6045230A (ja) モ−タ内蔵一眼レフカメラ
JP2003114477A (ja) 一眼レフカメラ
JPS62210438A (ja) カメラのドライブ回路
JPS62210439A (ja) カメラのレリ−ズ機構
JPS62295034A (ja) フイルム給送装置
JP2003114476A (ja) 一眼レフカメラ
JPH05323450A (ja) カメラ

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees