JPH04346326A - フィルム巻上げ停止装置 - Google Patents

フィルム巻上げ停止装置

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Publication number
JPH04346326A
JPH04346326A JP11879791A JP11879791A JPH04346326A JP H04346326 A JPH04346326 A JP H04346326A JP 11879791 A JP11879791 A JP 11879791A JP 11879791 A JP11879791 A JP 11879791A JP H04346326 A JPH04346326 A JP H04346326A
Authority
JP
Japan
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motor
film
gear
pulse
stop
Prior art date
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Pending
Application number
JP11879791A
Other languages
English (en)
Inventor
Takahisa Shimada
嶋田 高久
Junichi Tanii
純一 谷井
Reiji Seki
関 玲二
Kazunari Ikeda
一成 池田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Minolta Co Ltd
Original Assignee
Minolta Co Ltd
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Filing date
Publication date
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  • Details Of Cameras Including Film Mechanisms (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、フィルムを1コマ分等
の所定量だけ巻上げて停止させるフィルム巻上げ停止装
置に係り、特にフィルムの停止位置を精度よく制御する
ようにした装置に関する。
【0002】
【従来の技術】カメラで撮影を行う場合、フィルムを効
率良く使用するためには、フィルム給送時に撮影済コマ
の間隔は必要最小限であることが望ましい。そのために
は、モータによって巻上げられるフィルムが正確に所定
の位置で停止するように精度良くモータ停止制御する必
要がある。従来、フィルムの巻上げ停止制御は、フィル
ム停止予定位置の所定時間(距離)前に制動あるいは逆
通電を行い、モータを停止させるようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、モータ
がある速度から停止するまでの間に回転する量はモータ
の慣性や特性により個々にばらつきがあるため、制動あ
るいは逆通電による制動開始時期を一律に設定してしま
うと、カメラ毎にフィルムの停止位置にばらつきを生じ
、フィルムの撮影範囲がずれてしまう虞れがある。特に
、このずれがフィルム巻上げ毎に積算される場合には、
大きな問題となる。
【0004】それゆえ、本発明の目的は、モータの制動
開示時点を決定する停止定数をカメラ毎に逆算して求め
、かかる停止定数を用いてモータの制動開始時点を演算
するようにしてカメラ毎のばらつきをなくし、適正な巻
上げ量を得ることである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、フィルムの所
定量の巻上げを行うモータにより作動される作動機構と
、上記モータの回転量を検出する回転量検出手段と、モ
ータの回転速度を検出する回転速度検出手段と、上記作
動機構の位置を検出する位置検出手段と、モータに制動
をかける直前でのモータ回転量、回転速度及び上記モー
タの制動開始時点における上記作動機構の位置と該制動
により上記作動機構が停止した位置との関係から逆算し
て得られた停止定数を記憶する記憶手段と、上記作動機
構を所定の停止位置で停止させるべく上記停止定数を用
いて上記モータの制動開始時点を演算する演算手段とを
備えたものである。
【0006】
【作用】本発明によれば、モータはフィルムを所定量だ
け巻上げるべく設けられており、かかるモータの回転と
同時に作動機構が作動される。このモータによるフィル
ムを所定位置まで巻き上げて停止させる制動制御は上記
作動機構の位置を管理することにより行われる。モータ
の制動開始時点は、予め逆算により得られた停止定数を
用いて演算により算出され、該算出結果に基づく時点で
モータに制動がかけられる。すなわち、停止定数は、例
えばカメラが調整モードを備えているときは、このモー
ド内において、モータに制動をかける直前でのモータ回
転量、回転速度及び上記モータの制動開始時点における
上記作動機構の位置と該制動により実際に上記作動機構
が停止した位置との関係から逆算して予め求めて記憶し
ておく。この結果、カメラ毎の停止定数が設定され、こ
の停止定数を用いることによりカメラ毎のばらつきがな
くなり、適正な巻上げ量を与える。
【0007】
【実施例】図6はカメラ全体の概略構成を示す平面断面
図である。図において、70はカメラのボディを示し、
その中央下部に撮影位置を示す画枠70aが形成されて
いる。該画枠70aの左側にはフィルムが収納されたパ
トローネ74が装填可能なパトローネ室70bが形成さ
れ、右側にはスプール27等が収納されるスプール室7
0cが形成されている。
【0008】上記パトローネ室70bの奥側(図の上方
)の側壁適所には小孔70dが穿設され、該小孔70d
にはパトローネ検知ピン65が出没可能に貫通されてい
る。このパトローネ検知ピン65はパトローネ検知接片
67によってパトローネ室70b側に付勢されている。 パトローネ検知接片66と67とはスイッチSW5を構
成している。該スイッチSW5はパトローネ74が装填
されていないときは上記パトローネ検知接片66と67
とが離間してオフ状態にあり、パトローネ74が装填さ
れるとパトローネ検知ピン65がパトローネ検知接片6
7の付勢力に抗してパトローネ検知接片66側へ押され
て該パトローネ検知接片66と67とが接触してオン状
態となる。
【0009】また、スプール室70cの略中央にはフィ
ルムFを巻取るためのスプール27が設けられている。 該スプール27はフィルムFのパフォレーションFpと
係合する爪27bを有しており、フィルム装填時にフィ
ルムFがスプール27に巻き込まれるまで送る役目をし
ている。
【0010】また、このスプール27の内部には、後述
するように該スプール27を駆動するためのフィルム巻
上げモータ1が同心状に配設されている。スプール27
の周面適所、好ましくは1周分の巻取りが終了する位置
近辺にはフィルム押えローラ指示板57が配設され、そ
の先端57aには回転自在に軸支されたフィルム押えロ
ーラ56が取り付けられている。このフィルム押えロー
ラ指示板57の先端部57aは、不図示のスプリングに
よる付勢力でフィルム押えローラ56をスプール27の
周面に当接させ、これによりフィルムFが巻き締められ
た状態でスプール27に巻取られるようにしている。
【0011】画枠70aとスプール27間にはフィルム
Fの移動により回転するスプロケット50と、該スプロ
ケット50と対向し、その間にフィルムFを挾持して移
動させるガイドローラ55とが配設されている。スプロ
ケット50はフィルムFのパフォレーションFpと係合
する歯50aを有し、フィルムFの移動に連動して回転
するものである。このスプロケット50の回転により、
図2におけるスプロケットスイッチ基板51が一体回転
し、該スプロケットスイッチ基板51上に形成されてい
るパターンとスプロケットスイッチ接片52,53とで
スイッチSW3が構成されている。該スイッチSW3は
フィルムFを1コマ送るときにオン、オフを繰り返して
パルスを出力する。本実施例では、1コマについて8パ
ルス出力する。
【0012】また、画枠70aとスプール27間であっ
て、ボディ70の側壁適所には小孔70eが穿設され、
該小孔70eにはフィルム検知ピン60が出没可能に貫
通されている。このフィルム検知ピン60はフィルム検
知接片62によってフィルムF側に付勢されている。フ
ィルム検知接片61と62とはスイッチSW6を構成し
ている。該スイッチSW6はフィルムFがフィルム検知
ピン60上にないとき、あるいは不図示のカメラの裏蓋
が開いていて該裏蓋に取り付けられた圧着板71によっ
てフィルムFがボディ70側に押えられていないときは
上記フィルム検知接片61と62とが離間してオフ状態
となっている。また、スイッチSW6はフィルムFがフ
ィルム検知ピン60上にあり、しかも裏蓋が閉じられて
圧着板71によってフィルムFがボディ70側に押され
ると、該フィルムFによってフィルム検知ピン60がフ
ィルム検知接片62の付勢力に抗してフィルム検知接片
61側へ押されて該フィルム検知接片61と62とが接
触し、オン状態となる。
【0013】画枠70aの直ぐ前方には1幕と2幕を有
するシャッター72が配設されている。101は上記シ
ャッター72及び不図示の絞りやミラー機構を作動させ
るとともに初期位置に復帰(チャージ)するためのメカ
チャージモータで、102は該メカチャージモータ10
1により駆動されるメカチャージ機構である。なお、7
3は各部へ電源供給を行うための電源電池である。
【0014】また、図3において、一点鎖線で示す巻上
げ治具80は、フィルム巻上げモータ1を通電すること
なくフィルム巻上げ機構の作動を確認するためのもので
ある。この巻上げ治具80は先端にギア80aが取り付
けられている。また、巻上げ台板17の適所には上記巻
上げ治具80のギア80aが嵌合する孔17cが穿設さ
れている。この孔17cに巻上げ治具80のギア80a
を嵌合させると、ギア80aがエンコーダギア5と噛合
するようになっている。この状態で巻上げ治具80を回
転させることにより、フィルム巻上げモータ1を実際に
駆動させることなくフィルム巻上げ機構の作動を調整し
たり検査したりでき、また、その作動状態の確認が行え
る。しかも、外部からの操作を可能とする構成により低
コスト、省スペースの点で有利となる。
【0015】次に、図2,図3を用いてフィルム巻上げ
機構について説明する。図2はフィルム巻上げ機構の斜
視図、図3はフィルム駆動用モータ付近の断面図である
。また、図4はフィルム巻上げ、巻戻し及び切換えにお
ける駆動力伝達機構の動きを説明するための斜視図であ
る。
【0016】図2,図3に詳細に示されているように、
前記スプール27の内部にはフィルム巻上げモータ1が
配置され、該フィルム巻上げモータ1はその下部でモー
タ止めビス9,9により保持台10に固定されている。 モータ保持台10は弾性部材11,11が周設されてな
る保持台止めビス13,13に嵌入されることによって
ボディ70に連結固定されている。この弾性部材11,
11によりモータ保持台10は上下左右方向への若干の
移動が可能であり、フィルム巻上げモータ1の回転時に
生じる振動がボディ70に伝達されにくくしてある。ま
た、フィルム巻上げモータ1の上方のモータ軸1aと、
ボディ70に固定されているスプール保持台15との間
には弾性部材12が介設されている。該弾性部材12に
よりフィルム巻上げモータ1上部の移動を規制するとと
もに、該フィルム巻上げモータ1の回転時に生ずる振動
がスプール保持台15及びボディ70に伝達されにくく
してある。このスプール保持台15はスプール27と一
体的に回転するスプール受け14の回転軸受部15aを
有している。
【0017】一方、フィルム巻上げモータ1の下方のモ
ータ軸1aには該モータ軸1aと一体回転するギア1b
が設けられ、減速ギア2の歯部2aと噛合している。減
速ギア2はその上部突部2bがモータ保持台10に穿設
された孔10aと嵌合し、下方は穿設された穴2cが巻
上げ台板17にかしめられたピン17aと嵌合している
。この巻上げ台板17はボディ70の適所に設けられた
ボス70f,70fと巻上げ台板止めビス18,18と
が螺合することによりボス先端部に固定されている。 減速ギア2の下部の穴2cと巻上げ台板17にかしめら
れたピン17aとの嵌合は若干緩めの状態に設定されて
いる。前述したようにモータ保持台10はボディ70に
対して上下左右に若干移動可能である一方、巻上げ台板
17はボディ70に固定されているため、モータ保持台
10が左右方向に移動すると減速ギア2に若干の傾斜が
生じることがあるが、上記の構成を採用することで減速
ギア2が若干傾斜しても減速ギア2の回転には支障が生
じないようにしてある。また、減速ギア2の歯部2aと
上部突起2bとは比較的近接しているため、モータ保持
台10が左右方向に移動してもフィルム巻上げモータ1
のギア1bと減速ギア2の歯部2aとの噛合は殆ど適正
状態に保持されて外れることがないようにしてある。こ
のように、ギア16と減速ギア2との中心間距離を変え
ることなく簡単な防振構造を採用したので、耐久性に優
れ、しかもギア同士間の摩耗や騒音が低減されるととも
に振動が効果的に吸収される。
【0018】上記減速ギア2の中央軸部2dにはキック
スプリング3が巻回されており、減速ギア2の回転は該
キックスプリング3を介して減速ギア4に伝達される。 キックスプリング3の下端3aは減速ギア4上面の係止
片4a間に挾持されている。減速ギア2の回転が減速ギ
ア4に伝達されると、減速ギア4はエンコーダギア5及
びギア20に回転を伝達する。一方、減速ギア2が時計
方向に回転する際に、フィルムFの突っ張り等の過大な
負荷が減速ギア4にかかると、キックスプリング3と減
速ギア4間で滑りを生じて回転が伝達されないようにな
っている。
【0019】上記エンコーダギア5はボディ70上のボ
ス70gと巻上げ台板17にかしめられた軸17bとで
回転可能に軸支され、同心状のパルス板5aを有してい
る。フォトインターラプタ6は所要距離離間した投光部
と受光部を有し、その間に上記パルス板5aが挿入され
る位置関係に配置されている。そして、パルス板5aが
回転すると、フォトインターラプタ6より回転パルスが
発生する。このパルスはフィルム巻上げモータ1の回転
に連動して出力される。しかし、フィルムFの突っ張り
等で上記減速ギア4が回転しないときは回転パルスの出
力は停止される。
【0020】ギア20は、図2に示すように、その上部
に該ギア20と同心状に回動可能な遊星レバー22を備
え、該遊星レバー22の先端部に軸支された遊星ギア2
1と噛合するようになされている。そして、ギア20が
反時計方向に回転すると遊星ギア21はスプール駆動ギ
ア23の大ギア部23aに噛合し(図中、実線で示す状
態)、一方、ギア20が時計方向に回転すると遊星ギア
21はカムギア30のギア部30aに噛合する(図中、
仮想線で示す状態)ようになっている。スプール駆動ギ
ア23の小ギア部23bはスプール27の内壁に一体成
形された内歯ギア27aと噛合してスプール27を回転
させるようになっている。
【0021】上記スプール駆動ギア23の下部23cは
筒上のスプリング筒25に貫通されている。また、スプ
ール駆動ギア23の下部23cにはキックスプリング2
4が巻回され、該キックスプリング24の腕24aが上
記スプリング筒25に穿設された切欠き溝25aに挾持
されることにより、スプリング筒25がスプール駆動ギ
ア23と同心状に一体回転するようになされている。こ
のスプリング筒25にはキックスプリング26が巻回さ
れており、該キックスプリング26の一方の腕26aは
ボディ70に設けられたボス70gに固定され、他方の
腕26bは上記ギア20が噛合するギア35と同心状に
回動可能な巻戻し遊星レバー36に設けられた曲げ部3
6aと対向配置されている。そして、スプール駆動ギア
23が反時計方向に回転するとスプール27も反時計方
向に回転してフィルムFを巻き上げるようになっている
。このとき、キックスプリング24は締め付け方向であ
るので、スプリング筒25はスプール駆動ギア23及び
キックスプリング24と一体的に反時計方向に回転する
一方、キックスプリング26は弛緩方向となり、スプリ
ング筒25とキックスプリング26間で滑りを生じるよ
うにしている。この弛緩方向での滑りトルクはキックス
プリング24の締め付け方向での滑りトルクよりも小さ
くなるように設定されており、これによってスプリング
筒25をスプール駆動ギア23と一体的に回転させるこ
とが可能となる。
【0022】また、遊星ギア21がスプール駆動ギア2
3の大ギア部23aと噛合していない状態では、スプー
ル27に巻取られているフィルムFがそれ自身の展性に
よって緩もうとしてスプール27及びスプール駆動ギア
23に時計方向への回転力を与える。このとき、キック
スプリング24は弛緩方向となり、キックスプリング2
6は締め付け方向となるため、キックスプリング26の
締め付け方向で滑りトルクがキックスプリング24の弛
緩方向での滑りトルクに比してかなり大きくなって、ス
プリング筒25は時計方向に回転出来ない。このため、
キックスプリング24とスプール駆動ギア23間で滑り
を生じるが、このときの滑りトルクはフィルムFの上記
展性がスプール27を時計方向に回転させる力よりも大
きく設定してあるのでスプール27は時計方向に回転出
来ず、従ってスプール27に巻き付けられているフィル
ムFが自己の展性によって緩むことはなくなる。叙上の
構成により、巻上げ時のロスが低減出来るとともに巻上
げ速度の高速化、電池の効率的な消費が達成できる。な
お、ロスの低減の点からは滑りトルクの大小によるキッ
クスプリングの本実施例に代えて、完全な一方向クラッ
チを用いるようにしてもよい。
【0023】更に、キックスプリング26の他方の腕2
6bが上記巻戻し遊星レバー36の曲げ部36aによっ
て弛緩する方向に押されると(図2中、仮想線状態)、
キックスプリング26の締め付けトルクはなくなり、ス
プリング筒25はスプール駆動ギア23及びキックスプ
リング24と一体的に時計方向に回転することが可能と
なる。このため、後述するフィルムFの巻戻しの際に、
巻戻されるフィルムFによって時計方向に回転するスプ
ール27及びスプール駆動ギア23に負荷がかからない
ようにしてある。かかる構成により、フィルム巻戻し時
のロスが低減出来るとともに巻戻し時間の短縮化、電池
の効率的な消費が達成できる。
【0024】上記ギア35は同心状に回動可能な巻戻し
遊星レバー36を有しており、該巻戻し遊星レバー36
の先端に軸支された巻戻し遊星ギア37と噛合するよう
になされている。この巻戻し遊星レバー36はスプリン
グ38により時計回り方向に付勢されている。該スプリ
ング38の付勢力は、前述したキックスプリング26の
腕26bを弛緩する方向に押す(図2中、実線位置から
仮想線位置)のに充分な力量に設定されている。
【0025】カムギア30はその下部に所要のパターン
がプリントされた不図示の基板が取り付けられ、一体的
に回転するように取り付けられている。この基板上のパ
ターンとカムスイッチ接片31,32とでスイッチSW
8が構成されている。該スイッチSW8はカムギア30
のカム部30bが、図4(a)の位置にあるときはオン
状態となり、図4(c)の位置にあるときはオフ状態と
なるようにしてある。
【0026】図4において、同図(a)はフィルムFの
巻上げ時の状態を示し、同図(b)はフィルムFの巻上
げから巻戻しへの切換え時の状態を示し、同図(c)は
フィルムFの巻戻し時の状態を示している。以下、この
機構の動きについて説明する。なお、各ギアの歯数は下
記説明の動作が達成されるべく所要の関係に設定されて
おり、またカムギア30のカム部30bは同図(a)の
状態で図示の位置になるように予め位相設定されている
【0027】図4(a)では、減速ギア4は時計方向に
回転する。巻戻し遊星レバー36の突出部36bは、ス
プリング38により時計方向に付勢され、カムギア30
に一体成形されたカム部30bに当接している。このた
め、巻戻し遊星レバー36はそれ以上時計方向には回転
出来ず、巻戻し遊星ギア37と巻戻しギア39とは離間
している。この状態で、減速ギア4が時計方向に、すな
わちギア20が反時計方向に回転すると、遊星レバー2
2は遊星ギア21がスプール駆動ギア23の大ギア部2
3aに噛合するまで反時計方向に回転し、不図示のスト
ッパに当接する。図4(a)は、かかる状態にあり、こ
の状態で、フィルムFの巻上げを行うべく減速ギア4が
時計方向に回転されると、該回転がギア20、減速ギア
21を介してスプール駆動ギア23の大ギア部23aに
伝達され、該スプール駆動ギア23を反時計方向に回転
させる。これによりスプール27が反時計方向に回転し
てフィルムFの巻上げが行われる。
【0028】図4(b)では、減速ギア4は、反時計方
向に回転する。上記図(a)の状態において、減速ギア
4が反時計方向に回転すると、遊星レバー22は遊星ギ
ア21とスプール駆動ギア23の大ギア部23aとの噛
合状態を解除して時計方向に回転し、不図示のストッパ
に当接して遊星ギア21とカムギア30とを噛合させる
。このとき、遊星ギア21は反時計方向に回転している
ので、カムギア30は時計方向に回転する。このため、
カムギア30のカム部30bは反時計方向に回転し、巻
戻し遊星レバー36の突出部36bを開放する。 この突出部36bが開放されると、巻戻し遊星レバー3
6はスプリング38により時計方向に回転され、巻戻し
遊星ギア37と巻戻しギア39とを噛合させる。巻戻し
遊星ギア37と巻戻しギア39との噛合状態は、巻戻し
遊星レバー36が不図示のストッパに当接することによ
り設定される。なお、巻戻し遊星レバー36の時計方向
への回転により、曲げ部36aがキックスプリング26
の他方の腕26bを反時計方向に回転させる。これによ
り巻戻し時(図4(c))におけるスプール27が無負
荷で、すなわち空転が確保される。また、この状態での
減速ギア4の回転はカムギア30のカム部30bが図(
c)の位置に来るまで行われる。
【0029】図4(c)では、減速ギア4は時計方向に
回転する。図(b)の状態から減速ギア4が時計方向に
回転を開始すると、遊星レバー22は遊星ギア21とカ
ムギア30との噛合状態を解除して反時計方向に回転し
始める。ところが、ギア20が反時計方向に回転すると
、遊星レバー22は反時計方向の回転途中で遊星ギア2
1とは反対側の側部22aが巻戻し遊星レバー36の側
部36cに当接し、遊星ギア21とスプール駆動ギア2
3の大ギア部23aとを離間した状態に保持する。この
ため、減速ギア21は空転する。一方、巻戻し遊星ギア
37は巻戻しギア39と噛合した状態にあるため、減速
ギア4の時計方向の回転は巻戻しギア39に伝達される
【0030】図2に戻り、上記巻戻しギア39は巻戻し
ギア列40を介して巻戻しフォークギア41に回転を伝
達する。この巻戻しフォークギア41上には該巻戻しフ
ォークギア41と一体回転する巻戻しフォーク42が配
置され、更に該巻戻しフォーク42が前記パトローネ7
4のキーと係合するようになっている。そして、巻戻し
フォーク42が時計方向に回転することにより、フィル
ムFがパトローネ74内に巻戻される。
【0031】次に、図5を用いてメカチャージ機構につ
いて説明する。図において、101は前述したメカチャ
ージモータであり、減速ギア111を介してチャージカ
ム112を回転させる。117は絞り,ミラー及びシャ
ッターのチャージレバーであり、チャージが完了してい
る状態では図の(B)側に係止され、不図示のレリーズ
マグネットの作動により係止が解除されて(A)方向に
作動する。このとき、絞りが絞り込まれ、ミラーが上昇
する。また、図6に示すシャッター72は、絞りが絞り
込まれ、かつミラーの上昇が完了する時間までマグネッ
トにより係止されており、一定時間経過後にマグネット
への通電を停止して走行される。
【0032】チャージカム112は半径が回転とともに
大きくなるカム112aを有している。このカム112
aにはスプリング116によって時計方向に付勢される
レバー115の先端115aが当接しており、チャージ
カム112の時計方向への回転によりレバー115を反
時計方向に回転させてチャージレバー117を(B)方
向に押すことにより、絞りが開放に戻され、ミラーが下
降され、かつシャッターチャージが行われる。チャージ
カム112が略1回転したところでチャージは完了し、
チャージレバー117は、レバー115に係止されたま
ま該レバー115がスプリング116により時計方向に
回転してチャージカム112のカム112aの半径の小
さいところへ落ちて停止する。チャージカム112の下
側には不図示のチャージカムスイッチ基板がチャージカ
ム112と一体で回転するように取り付けられており、
チャージカムスイッチ基板上に形成されたパターンとチ
ャージカムスイッチ接片113,114とでスイッチS
W4が構成されている。該スイッチSW4はチャージ完
了状態ではオン状態にあり、チャージモータ101が通
電されてチャージ動作が開始した直後でオフに変化し、
チャージカム112が略1回転してチャージ動作が完了
するところで再びオンするようになっており、オフから
オンに変化するところでチャージモータ101への通電
を停止してブレーキをかけるようにしている。
【0033】第1図は本発明が適用されるカメラのシス
テム構成図である。601はカメラ全体のシーケンス制
御や露出の演算制御及びオートフォーカスの演算制御等
の機能を果たすカメラ制御用マイクロコンピュータ(以
下、CPUという)である。CPU601のシステム構
成としてはRAM、ROM、タイマ、シリアル入出力部
、A/D変換器、I/Oポートを内蔵しており、以下に
示すようなデータバス及び各種の入出力端子D1〜D2
1等を備えている。602はCPU601からの命令を
カメラ各部に伝達したり、カメラ各部からの信号をCP
U601に伝送するインターフェイス(以下、I/O・
ICという)である。
【0034】603はフィルム位置での被写体像のピン
トのずれ量を測定するAF測距部であり、一次元の自己
走査型撮像素子(以下、CCDという)、CCD駆動部
、A/D変換器及びA/D変換用基準電源等からなる。 このCCDにより得られたアナログの画像情報はデジタ
ル信号に変換された後、AFデータバスを介してCPU
601に取り込まれる。604はLCDあるいはLED
からなる表示部であり、CPU601から送出される自
動露出(以下AEと略す)の演算結果であるシャッター
速度Tv及び絞り値Avあるいは撮影モード等の情報が
この表示部604に表示される。605は撮影レンズに
内蔵され、開放絞り値、最小口径絞り値、焦点距離及び
焦点調節に必要な回転量/繰出量変換係数等が記憶され
たレンズデータ回路部である。撮影レンズがカメラ本体
に装着されると、前記各データは装着部近傍に設けられ
た電気接点を介してカメラ本体に伝送される。
【0035】606は被写体の輝度Bvを測定する測光
部であり、受光用光電変換素子、A/D変換部、A/D
変換用基準電源、CPU601とのデータ授受部等から
構成され、CPU601からの命令に従って撮影レンズ
を透過した光を測光する。607は装填したフィルムの
感度を自動的に読み取るフィルム感度読取部であり、カ
メラのパトローネ室70bに設けられた電気接点を介し
てフィルムを収納するパトローネ上のフィルム感度が読
み取られる。608は電気的に消去可能な不揮発性メモ
リー(以下、EEPROMという)で、CPU601か
らの命令でデータの書込、読出が可能である。
【0036】上記表示部604、レンズデータ回路部6
05、測光部606、フィルム感度読取部607、不揮
発性メモリ608はシリアルデータバスを介してCPU
601のシリアル入出力部に接続されている。
【0037】SW1〜SW8は前述したスイッチであり
、これらのスイッチの一方は接地され、他方は信号線S
1〜S8を介してCPU601のI/Oポートの入力端
子D1〜D8に接続されている。また、SW3とSW4
がオフからオンに変化すると、CPU601は該変化を
検知して割込みをかけるようになっている。
【0038】また、CPU601のI/Oポートは、フ
ィルム巻上げモータM1(前記フィルム巻上げモータ1
に相当)制御用にコマンドCMD0〜CMD2を送出す
る出力端子D9〜D11、絞り係止部材とミラー及びシ
ャッターとをチャージする(以下、メカチャージという
。)モータM2(前記メカチャージモータ101に相当
)制御用にコマンドCMD3,CMD4を送出する出力
端子D12,D13、各種マグネット制御用にCMD5
〜CMD8を送出する出力端子D14〜D17を備えて
いる。
【0039】CPU601は内部に複数のタイマを備え
ている。それらのタイマは外部クロックまたは内部クロ
ックによりカウントアップされるカウンタと該カウンタ
のカウント値と常に比較しているレジスタとからなり、
該レジスタの値と上記カウント値とが一致すると割込み
がかかるようになっている。本実施例ではパルス1(前
述のフォトインターラプタ6からの出力パルス)をタイ
マの外部クロックの入力端子D19に導いてパルス1を
カウントするとともに、パルス1が出力される毎に割込
みを発生させるように設定されている。また、内部クロ
ックに同期して計時を行うタイマTMR1,TMR2及
びTMR3を使用する。
【0040】RESETは、抵抗R1によって+VDD
にプルアップされているリセット端子であり、Lレベル
からHレベルに変化したときに、CPU601がリセッ
トされるようになっている。609はCPU601にク
ロック信号を与えるためのクロックパルス発生回路で、
Xは発振子である。
【0041】次に、上記I/O・IC602及び各制御
部について説明する。1CMg,2CMgは図示しない
シャッター1幕,2幕保持用のマグネットであり、出力
端子P23,P22からL信号が送出されると、マグネ
ット1CMg,2CMgに通電されてシャッター1幕,
2幕が保持される。1幕の保持を解除して2幕の保持を
解除するまでの時間がシャッタースピードTvに相当す
る。FMgは図示しない絞り係止用のマグネットであり
、出力端子P21からL信号が送出されると、FMgに
通電されて絞り係止部材を保持し、保持が解除されると
絞り係止部材が作動して所定の位置に絞り係止部材を係
止する。RMgはレリーズ用マグネットであり、出力端
子P20から一定時間L信号が出力されると、レリーズ
部材の係止が解除され、絞りが絞り込まれるとともにミ
ラーが光路上から退避すべくアップされる。
【0042】PI1は前述したフォトインターラプタ6
に相当するものであり、このPI1より出力されたパル
スはI/O・IC602内の波形整形部602aを通っ
てパルス1となり、出力端子P18から出力されてCP
U601の入力端子D19に入力される。PI2は不図
示の絞りの係止が外れることによってエンコーダが回転
し、絞りの絞り込み量を表わすパルスを出力し、同様に
波形整形部602aで波形整形された後、出力端子P2
5から出力されて入力端子D18に入力される。
【0043】Q1〜Q6はフィルム巻上げモータM1を
駆動させるトランジスタである。この巻上げモータM1
は2種類のコイルを内部に有し、高トルクで低回転速度
の特性(L)と低トルクで高回転速度の特性(H)が得
られるもので、L特性とH特性との切換及びそれぞれの
正逆回転が可能なようにトランジスタQ1〜Q6が接続
されている。モータM1のL端子はトランジスタQ1と
Q6の共通接続点に、H端子はトランジスタQ2とQ5
の共通接続点に、COMON端子はトランジスタQ3と
Q4の共通接続点に接続されている。また、フィルム巻
上げモータM1は正転方向の回転により、フィルムFを
巻上げるようになっている。
【0044】表1に示すように、トランジスタQ1〜Q
6をオン、オフすることによりモータM1は停止、正転
(H/L)、逆転(H/L)、ブレーキ(H/L)の切
換えを行う。また、C1はモータM1のオン、オフの繰
り返しによって起こるモータ駆動素子のGND電圧の変
動を、回路が誤動作しないレベルに抑制するために挿入
されている電流用のバイパスコンデンサである。尚、本
実施例ではブレーキH駆動と逆転H駆動は使用していな
い。
【0045】
【表1】
【0046】また、下記表2は、上記のようにトランジ
スタQ1〜Q6をオン、オフするために、CPU601
からI/O・IC602に送出される前記コマンドCM
D0〜CMD2とI/O・IC602の出力端子P1〜
P6から送出される論理値との関係を示したものである
【0047】
【表2】
【0048】Q7、Q8はレリーズ動作によって係止が
解除された絞り係止部材,ミラー及びシャッター1幕,
2幕をチャージするメカチャージモータM2を駆動させ
るトランジスタである。下記表3に示すように、CPU
601からのコマンドCMD3、CMD4によってトラ
ンジスタQ7、Q8がオン、オフすることによって、モ
ータM2は停止、正転、ブレーキの切換えを行う。モー
タM2は正転方向の回転によりメカチャージを行うよう
になっている。
【0049】
【表3】
【0050】次に、I/O・IC602の逆通電による
ブレーキ制御について説明する。先ず、フィルムFを巻
上げるためにモータM1を正転させる。そして,後述す
る逆通電開始タイミングになると,モータM1を先程と
逆の方向に通電し、モータM1の回転数を検知しながら
回転数が0になったところでモータM1の通電を停止し
てフィルムFの巻上げを完了させる。なお、モータM1
に一気に逆方向の通電を行うと、電源電圧VDDが急激
に低下してトランジスタ回路部に誤動作を生じさせる虞
れがあるので、I/O・IC602内部でこの電源電圧
をモニターしておいて誤動作を生じさせるレベルまで電
圧が低下すると、モータM1への通電を停止し、再び電
源電圧VDDが復帰すると通電を開始するように制御す
る。 このために、I/O・IC602内には比較器602b
が設けられ、一方の入力端子には基準電圧が印加され、
他方の入力端子には電源電圧が印加されている。そして
、電源電圧が該基準電圧以下になると、出力レベルを反
転してトランジスタQ4,Q6共にオフにする。
【0051】次に、各シーケンスについてのCPU60
1の制御について、図7〜図20のフローチャートに基
づいて説明する。
【0052】先ず、フィルム装填時について説明する。 ボディ70の裏蓋を開けると裏蓋ロック機構に連動する
裏蓋ロックスイッチSW7がオンに変化する。続いてパ
トローネ74をパトローネ室70bに装填し、パトロー
ネ74のフィルムFのリーダー部のパフォレーションF
pがスプール27周面に達するようにセットして裏蓋を
閉めると、パトローネ74は裏蓋によって押されるため
スイッチSW5がオン状態となる。一方、フィルムFは
裏蓋に取り付けられた圧着板71によって押され、スイ
ッチSW6もオン状態となる。裏蓋が完全に閉まった時
に裏蓋ロックスイッチSW7はオフ状態となり、これを
検知してCPU601は図7のイニシャルロード処理を
開始する。
【0053】イニシャルロード処理では、先ず、#10
で、スイッチSW5の状態を見る。スイッチSW5がオ
フであれば、パトローネ74が装填されていないと判断
してイニシャルロードを行わずメインルーチンにリター
ンする。スイッチSW5がオンであれば、#12に進み
、スイッチSW6の状態を見る。ここでスイッチSW6
がオフであると、フィルムFが正しく装填されていない
と判断してイニシャルロード失敗処理へ進む。なお、イ
ニシャルロードの失敗は表示手段やブザー等で警告され
る。
【0054】裏蓋が閉じられフィルムが正しく装填され
ていると、#14に進み、イニシャルロード中フラグを
1にセットし、#16でパルス1カウンタA=0、パル
ス2カウンタA=32にセットする。この32という値
はイニシャルロードでフィルムFを巻上げて1コマ目の
撮影位置にセットするための値である。パルス1カウン
タAはパルス2のオフ区間内に生じるパルス1のパルス
数を格納するカウンタであり、パルス2カウンタAはモ
ータM1を停止させるまでに発生する残りのパルス2(
前記スイッチSW3からの発生パルス)のパルス数を格
納するカウンタである。
【0055】次に、#18で、モータM1を正転L駆動
させてイニシャルロードを開始する。この時、モータM
1のギア1bは、図2で反時計方向に回転するように通
電されている。減速ギア2は時計方向に回転し、キック
スプリング3を介して減速ギア4は時計方向に回転する
。エンコーダギア5は反時計方向に回転しフォトインタ
ーラプタ6よりパルス1が出力される。このパルスが出
力されると、#20でパルス1割込み処理1へのジャン
プを許可する。一方、ギア20は反時計方向に回転し、
遊星レバー22も反時計方向に回転する。また、ギア3
5は時計方向に回転し巻戻し遊星ギア37は時計方向に
回転する。フィルム巻上げ時はカムギア30のカム部3
0bは第4図(a)の状態にあり、巻戻し遊星レバー3
6の突出部36bがカムギア30のカム部30bに当接
している。このため巻戻し遊星レバー36は時計方向の
回転を阻止され、巻戻し遊星ギア37は巻戻しギア39
に噛合出来ず、空転している。従って、フィルム巻上げ
モータM1の回転は巻戻しフォーク42には伝達されな
い。遊星レバー22は側部22aが巻戻し遊星レバー3
6の側部36cに当接することなく反時計方向に回転し
、遊星ギア21がスプール駆動ギア23の大ギア部23
aに噛合したところで不図示のストッパーに当接して停
止させられる。このためスプール駆動ギア23は反時計
方向に回転する。そして、スプール駆動ギア23の小ギ
ア部23bによりスプール27が反時計方向に回転し、
更にスプール27上に設けられた爪27bがフィルムF
のパフォレーションFpに係合してフィルムFをパトロ
ーネ74から引出し、スプール27に巻取る。この時、
スプロッケット50がフィルムFの移動により反時計方
向に回転してスイッチSW3よりパルス2を出力する。 このパルス2が発生するとCPU601は割込み処理を
行い、その割込み先をパルス2割込み処理にジャンプす
るようにセットする(#22)。また、#24でタイマ
TMR2の割込み先をタイマTMR2割込みにセットし
、タイマTMR1、TMR2をスタートさせる(#26
)。モータM1を駆動して、t1時間待ちを行った後(
#28)、モータM1を正転H駆動にし(#30)、パ
ルス2カウンタA=1になるまで待つ(#32)。
【0056】この間のパルス1の割込み処理1を図11
,12に示す。図11,12では、先ず#200でタイ
マTMR2の値を読み出してRAMに格納しておく。 次に、パルス1カウンタAの値を1だけ加算し(#20
2)、パルス1カウンタAのカウント値がN1以上かど
うかを判別する(#204)。パルス1カウンタAのカ
ウント値がN1以上であれば、#206に進み、パルス
2の割込みを許可する。これはスイッチSW3が基板と
摺動接片により構成されているために、スイッチSW3
がオンに変化した直後ではチャタリングが発生する可能
性が高く、従ってパルス2の割込み終了後、直ちにパル
ス2の割込みを許可すると、パルス2のチャタリングで
割込みが発生してしまうことを考慮したものである。す
なわち、これを防ぐためにはSW3が十分にオフになる
まで待つことが望ましい。しかし、上記のようにタイマ
で割込みを許可すると、モータM1の回転速度によって
はスイッチSW3のオン区間が長くなり設定時間が過ぎ
てもオンしている場合があるので、パルス2のオン区間
に出力されると思われるパルス1のパルス数をN1に設
定しておき、N1個のパルスが入力されると割込みを許
可するようにしている。
【0057】次に、#208でパルス1カウンタAがN
2以上かどうかを判別する。ここではイニシャルロード
時の異常検知が行われる。すなわち、スプール27の爪
27bがフィルムFのパフォレーションFpに係合しな
かったり、フィルムFをスプール27に巻き締める途中
でスプール27の爪27bとフィルムFのパフォレーシ
ョンFpとの係合が外れたりしてスプール27が空転し
、フィルムFを巻上げることが出来なくなると、フォト
インターラプタ6からのパルス1は出力する一方、スイ
ッチSW3からのパルス2は出力されないという状態に
なる。#208では、かかる状態の有無を判別している
。すなわち、パルス1カウンタAの値がN2以上である
と、イニシャルロード中かどうかを判別し(#234)
、イニシャルロード中であれば、#238のイニシャル
ロード失敗処理へ移行してイニシャルロード失敗を表示
手段やブザー等で警告する。イニシャルロード中でなけ
れば、異常検知のための処理に移行する(#236)。 パルス1カウンタAの値がN2以下であると、逆通電中
かどうかを判断し(#210)、逆通電中でなければ、
ステップ#230へ進んでタイマTMR2をリスタート
(再スタート)した後、タイマTMR2カウンタに0を
セットして割込み処理を終了する(#232)。
【0058】ここでタイマTMR2の処理を説明する。 タイマTMR2はt2時間毎に割込みを発生させるタイ
マで、タイマによる計時開始後、t2時間が経過する毎
に、図16のタイマTMR2割込み処理にジャンプする
【0059】図16においては、先ず、#350で、タ
イマTMR1カウンタの値を1だけ加算する。(タイマ
TMR1カウンタの値)×t2が、パルス1が出力され
た後の経過時間を表わしている。この経過時間はタイマ
TMR1カウンタの値をチェックすることにより行う(
#352)。ところで、N3×t2時間経過しても次の
パルス1が出力されないときはフィルム巻上げ負荷が大
きくトルクの小さいH駆動では動かないと判断できる。 そこで、タイマTMR1カウンタの値がN3に達すると
、モータM1の駆動を正転H駆動から正転L駆動に切換
えてモータM1のトルクを上げるようにする(#356
)。モータM1のトルクを上げてもパルス1が出力され
ることなくタイマTMR1カウンタの値が更にN4に達
したときは(#354でYES)、フィルムFが終端で
突っ張ってスプール27が反時計方向に回転出来ないた
め、減速ギア2とキックスプリング3との間で滑りを生
じてエンコーダギア5の回転が停止し、フォトインター
ラプタ6からパルス1が出力されないという事態も考慮
して突張り処理に進む(#358)。
【0060】次に、パルス2割込み処理1を第13図に
示す。先ず、#250で、パルス2の割込みを禁止し、
パルス2カウンタAの値を1だけ減算する(#252)
。次に、パルス1カウンタAの値を読み出して前回のパ
ルス2が発生してからのパルス1の値をCPU601の
RAMに格納し、同様にタイマTMR1の時間、すなわ
ち前回のパルス2が発生してからの時間経過を読み出し
てRAMに格納しておく(#254,#256)。 そして,次のパルス2が発生したときの値を格納するた
めに各RAMの番地をそれぞれ1加算し(#258)、
更にパルス1カウンタAに0をセットし(#260)、
タイマTMR1をリスタートしてリターンする(#26
2)。
【0061】なお、フィルム巻上げ中は、キックスプリ
ング24とスプリング筒25とはスプール駆動ギア23
と一体で回転し、キックスプリング26とスプリング筒
25との間で滑っているが、この滑りトルクは前述した
ように非常に小さく、フィルム巻上げ時の損失は無視出
来る。
【0062】図7に戻って、フィルムの巻上げが進み、
パルス2カウンタAの値が1になると(#32でYES
)、フィルムFを1コマ目の撮影位置に正確に停止させ
るために#34へ進む。#34では、先に得られたRA
Mに格納されているパルス2のオフ区間に発生したパル
ス1のパルス数とパルス2の時間間隔とに基づいて、パ
ルス2カウンタAが1になった時点から逆通電ブレーキ
をかけるまでのパルス1のパルス数を予め用意された演
算式に代入して求める。この演算式のパラメーターとし
ては、モータM1のばらつきによりカメラ毎にフィルム
Fの停止位置が若干ずれる場合があるので、カメラ製造
後あるいは購買者に手渡す前に後述する予め調整した調
整値(停止定数)もパラメーターにしている。
【0063】逆通電を開始するまでのパルス1のパルス
数を演算した後、該演算により求めたパルス数で割込み
がかかるようにセットし(#38)、その割込み先を図
14の逆通電割込み処理にセットする。また逆通電中に
発生すると予定されるパルス1のパルス数を#36で演
算して求めておく。パルス1の所定数のパルスが発生し
て割込みがかかると、図14に示す逆通電割込み処理に
ジャンプする。
【0064】図14では、#280で逆通電中フラグを
1にセットし、続いてパルス1カウンタBを0、パルス
1カウンタCを2にセットする(#282)。パルス1
カウンタBは逆通電中のパルス1のパルス数がカウント
されて格納され、パルス1カウンタCはパルス1の今回
のカウント数、すなわち時間間隔が前回得られた時間間
隔に比して短くなっているとき、1だけ減算される。次
に、モータM1を逆転L駆動するように通電させてリタ
ーンする(#288)。なお、#284,#286のス
テップについては後述する。
【0065】この逆通電により、モータM1のギア1b
の速度が急激に低下するが、かかる逆通電中にパルス1
が発生すると、図11に示す割込み処理の#200から
#210が実行され、この後、図12の#212に進み
、#200で求めたパルス1の速度と前回の速度とを比
較するとともに、該#200で求めた値をCPU601
のRAMに格納しておく。ここで、今回の時間間隔の方
が長いと、モータM1は徐々に停止しつつある(停止位
置に近づいている)と判断して、#214へ進み、パル
ス1カウンタBに2をセットし、次いで#230でタイ
マTMR2をリスタートさせてリターンする。一方、パ
ルス1の時間間隔が前回よりも短いと、パルス1カウン
タBの値を1だけ減算し(#216)、パルスカウンタ
Bの値が0になると(#218でYES)、モータM1
が一度停止し、ギア1bが反対方向の時計回りに回り始
めたと判断してモータM1を停止させる。なお、逆通電
開始初期などでパルス1の時間速度にばらつきがあり、
前回よりもパルス1の時間間隔が短くなることも考えら
れるために、#218でパルス1カウンタBが0でなけ
れば、そのままリターンするようにしている。パルス1
カウンタBが0のときは、上記したように#220へ進
み、直ちにモータM1を停止させる。
【0066】フィルム巻上げモータM1のギア1bが時
計方向に回転するとギア20は時計方向に回転し、遊星
ギア22も時計方向に回転して遊星ギア21とスプール
駆動ギア23の大ギア部23aとの噛合を外す。この時
、スプール27はフィルムFがそれ自身の弾性力により
緩もうとするため時計方向に回転しようとするが、スプ
ール駆動ギア23とキックスプリング24との緩み方向
の滑りトルクの方が大きくなるようにしてあるのでスプ
ール27及びスプール駆動ギア23は時計方向に回転せ
ず、このためフィルムFはスプール27に巻き締められ
たまま保持される。なお遊星レバー22が時計方向に回
転して行くとやがて遊星ギア21はカムギア30のギア
部30aに噛合することになるが、それまでにフィルム
巻上げモータM1への通電を停止するようにしているの
で、カムギア30のギア部30aに噛合することはない
。また、逆通電中にフィルムFが終端まで巻上がって突
っ張った場合は、通常の場合よりも早く速度が0になる
ため予定よりも早くパルス間隔が短くなって停止タイミ
ングとなる。そこで、先に図7の#36で求めた逆通電
中のパルス1の予定パルス数と比較し(#224)、パ
ルス1が上記予定パルス数以上発生しなければ、#24
0へ進んで突っ張り処理を行う。予定通りのパルス数が
発生したときはイニシャルロードが終了し、イニシャル
ロードフラグを0にリセットして(#40)、撮影準備
完了となる。
【0067】ここで、前述した逆通電開始タイミングを
求めるための演算式で、パラメータとして使用される調
整値(停止定数)を算出する方法について説明する。
【0068】先ず、フィルムFを所定コマ数だけ送り、
不図示の操作部材より外部から逆通電開始タイミング調
整モードの信号をCPU601に伝送する。CPU60
1はこの信号を受けて、図20の逆通電停止タイミング
調整処理へジャンプする。
【0069】図20では、先ず、#500でパルス1カ
ウンタEを0にクリアーする。パルス1カウンタEはパ
ルス1が発生すると、カウント値を1だけ加算するカウ
ンタである。次に、#502〜#506で、モータM1
を正転L駆動させ、t1時間待った後、正転H駆動に切
り換える。次いで、#508〜#512では、パルス1
カウンタEの値がN5とN6になったときの各時刻を求
め、パルス数がN5からN6までカウントされる間の時
間をパルス数から算出して逆通電開始直前のモータM1
の平均速度vを求めておく(#514)。
【0070】なお、N6という数値は、実際のフィルム
巻上げ時に行われる、モータ駆動を開始してから逆通電
をかけるまでに発生するパルス数と略同一になるように
してある。
【0071】次に、モータM1を逆転L駆動に切換え(
#516)、逆通電中のパルス1をカウントしながら(
#518)、前述したパルス1の速度が前回よりも短く
なる逆通電停止タイミングまで待ち(#520)、逆通
電停止タイミングになると(#520でYES)、モー
タM1を停止する(#522)。上記において、逆通電
開始から終了までの間に発生したパルス数は、モータM
1が実際に速度vから0になるまでに回転する量である
。そこで、このパルス数と速度vとを用いて調整値を演
算し(#524)、求めた調整値をEEPROMに書き
込んで(#526)、調整処理を終了する。
【0072】このようにして得られた調整値(停止定数
)を使用することにより、逆通電ブレーキをかけるタイ
ミングを求める演算式はより実際に近いものとなり、モ
ータの個々のばらつきをなくすことができ、より正確に
フィルムFを停止することが可能となる。なお、この調
整モードはフィルムFを所定コマ数送ったところで行う
ようにして、より実際に近い状況にしている。なお、フ
ィルムFを装填して所定コマ送るなどの時間を要する本
方法に代えて、フィルムを装填しないで調整しておき、
次に調整値を演算するときにフィルムが装填されている
場合との差を補正するようにしてもよい。
【0073】続いて撮影動作について説明する。不図示
のレリーズボタンの一段目の押し込み動作によりスイッ
ッチSW1がオンになると、CPU1は測光部606、
AF測距部603及び各制御部との間でシリアル交信を
開始する。次いで、更にレリーズボタンの2段目を押し
込むと、スイッチSW2がオンとなって図8のレリーズ
処理にジャンプする。
【0074】図8では、先ず、#50でレリーズ用マグ
ネットRMg、シャッター1幕,2幕保持用マグネット
1CMg,2CMgに通電する。レリーズ用マグネット
RMgに通電すると、絞り及びミラーの係止が外れて絞
りが絞り込まれるとともに、光路上から退避すべくミラ
ーが上昇する。この時、チャージレバー117は図5に
示す(A)方向に作動する。一方、シャッター1幕,2
幕保持用マグネット1CMg,2CMgに通電するとシ
ャッターの1幕、2幕が保持される。次に、所定の絞り
値に応じた絞りパルス数を演算した(#52)後、絞り
が開放か否かをチェックし(#54)、もし開放であれ
ば、レリーズ用マグネットRMgをオフにする(#74
)。開放でなければ、絞りパルスの1発目が入力される
まで待機し(#56)、1発目の絞りパルスが入力され
ると(#56でYES)、#58でレリーズ用マグネッ
トRMgをオフにした後、絞りを係止させるための絞り
係止用マグネットFMgを通電させる。その後、#60
で、前記#52で求めた絞りパルス数と一致するまでパ
ルス3をカウントすべく待機する。所定のパルス数が発
生すると(#60でYES)、#62で絞り係止用マグ
ネットFMgをオフにし、次いでレリーズ用マグネット
RMgの通電から絞りが完全に絞り込まれ、かつミラー
が完全に上昇していると予想される時点までの所定の時
間待機する。そして、所定時間待機した(#64でYE
S)後、シャッター1幕保持用マグネット1CMgの通
電を停止する(#66)。この通電の停止により、シャ
ッターの1幕が開き露光が開始される。
【0075】そして、シャッタースピードTvに相当す
る時間待機した(#68)後、#70でシャッター2幕
保持用マグネット2CMgの通電をオフにし、露光を完
了させる。この後、後幕が完全に走るまでt3時間待機
した(#72)後、次の撮影動作に移るためにフィルム
1コマ送りやシャッター等のメカをチャージするために
図9に示す巻上げ処理に移る。
【0076】図9における巻上げ処理では、先ず、#1
00で巻上げ中フラグをセットする。次に、パルス1カ
ウンタAを0、パルス2カウンタAに1コマ送りで発生
するパルス2のパルス数8をセットし(#102)、フ
ィルムFとシャッター等のメカをチャージするために、
モータM1の正転L駆動とモータM2の正転駆動を同時
に行う(#104)。フィルム巻上げ処理はイニシャル
ロード時と同様に行われ、ギヤ1bが反時計方向に回転
してフィルムFをスプール27に巻いていくと、フォト
インターラプタ6とスイッチSW3からそれぞれパルス
1とパルス2が発生する。#106〜#110で、前述
同様の各種割込みを許可する。また、メカチャージが終
了すると、スイッチSW4がオンになり、このスイッチ
SW4の割込みも、#112で許可しておく。そして、
パルス2を所定数だけカウントしながらイニシャルロー
ドと同様の処理(#114〜#126及び各割込み処理
)を行い、パルス1の時間間隔が短くなったところでモ
ータM1の通電を停止し、フィルム1コマ送りを終了す
る。
【0077】但し、フィルムFが何等かの原因で破断し
た場合やスプール27に巻き締められていたフィルムF
が緩んでフィルムFを巻上げることができなくなった場
合、フォトインターラプタ6からのパルス1は出力され
る一方、スイッチSW3からのパルス2は出力されない
ので、イニシャルロード処理と同様にパルス1割込み処
理1(図11)の#208で、パルス1カウンタAがN
2以上かどうかを判別する。パルス1カウンタAがN2
以上であると、#234へ進み、更にイニシャルロード
中ではないので、#236進んで図示しない異常検知処
理へ進む。この異常検知処理ではモータM1,M2を停
止させた後、使用者にブザーや表示手段により異常を報
知するようにしている。
【0078】一方、メカチャージモータM2が通電され
て減速ギア111を介してチャージカム112が、図5
で時計方向に回転すると、チャージカム112のカム1
12aはスプリング116の付勢力に抗してレバー11
5を反時計方向に回転させ、チャージレバー117を(
B)方向に押し、絞り,ミラー及びシャッターーをチャ
ージしていく。このチャージカム112が回転を開始す
ると、スイッチSW4は直ちにオン状態からオフ状態に
なる。そして、チャージカム112が回転して略1回転
すると、チャージレバー117が係止されて絞り,ミラ
ー及びシャッターのチャージが完了する。続いてレバー
115がスプリング116により時計方向に回転してカ
ム112aの半径の小さいところへ落ちると、スイッチ
SW4は再びオン状態になる。
【0079】スイッチSW4が上記のようにオフ状態か
らオン状態に変化すると、割込みが発生し、図15に示
すスイッチSW4割込み処理へジャンプする。
【0080】図15において、スイッチSW4割込み処
理は、先ず、スイッチSW4フラグを1にセットし(#
320)、次にモータM2にブレーキをかける(#32
2)。この後、t4時間経過すると割込みがかかってモ
ータM2を停止させるタイマTMR3をセットする(#
324)。
【0081】なお、絞り,ミラー及びシャッターのチャ
ージが終了していない状態でモータM1が逆通電駆動さ
れると、モータへの供給電圧が大きく低下するためモー
タM2を駆動させることができなくなる。そこで、図1
4の#286で、SW4フラグをチェックし、該SW4
フラグが0のときはチャージが完了していないと判断し
てモータM2を停止する(#286)。また、逆通電終
了後、図12の#226で、SW4フラグを再びチェッ
クし、該SW4フラグが0であれば、メカチャージがま
だ終了していないので再びモータM2を駆動して絞り,
ミラー及びシャッターのチャージを行う(#228)。
【0082】また、フィルムFが最終コマで突っ張った
場合はイニシャルロード時の突っ張りと同様に減速ギア
2とキックスプリング3との間で滑りを生じ、フォトイ
ンターラプタ6からパルス1が出力されなくなって、図
16のタイマーTMR2割込み処理にジャンプする。こ
こでは、一旦、モータM1をL駆動にしてから所定時間
経過後に#358に進んでフィルム突っ張り処理へと移
行する。なお、本実施例のフィルム突っ張り処理は図1
0に示す巻戻し処理と同じである。
【0083】次に、巻戻し処理について説明する。各シ
ーケンスでフィルムFが突っ張った場合やカメラの使用
者が途中のコマで巻戻しをする際に押される不図示のス
イッチが操作されたことを検出すると、図10に示す巻
戻し処理にジャンプする。
【0084】先ず、#150で巻戻し中フラグを1にセ
ットし、続いてパルス1割込み2、タイマTMR2割込
み2を許可して(#152〜#154)、それぞれの割
込み先をパルス1割込み処理2、タイマTMR2割込み
処理2にセットする。この割込みをセットすることで、
後述するようにカムギヤ30を回転させるときに何等か
の異常が発生してモータM1が駆動しなくなることを検
出することができる。また、パルス1割込み処理2では
、パルス1カウンタAをカウントし、パルス2が1パル
ス発生する間のパルス1をカウントしながら、タイマT
MR2をリスタート(#400〜#404)させ、ある
時間(タイマTMR2カウンタの値がN4)経過しても
パルス1が入力されないときは図19の#422から#
424へ進み、異常検知処理へジャンプする。
【0085】次に、#156でモータM1を逆転L駆動
させ、スイッチSW8がオフになるまで待つ(#158
)。モータM1を逆転L駆動させると、ギヤ1bが時計
方向に回転し、ギヤ20は時計方向に回転する。このた
め遊星レバー22は時計方向に回転して、遊星ギヤ21
がカムギヤ30のギヤ部30aに噛合するまで回転する
。そして、遊星レバー22が不図示のストッパーに当接
して該遊星レバー22の回転が止まると、ギヤ20の回
転は遊星ギヤ21を介してカムギヤ30に伝達されてカ
ムギヤ30が時計方向に回転する。すると、図4(b)
に示すように巻戻し遊星レバー36の突出部36bがカ
ムギヤ30のカム部30bから開放され、巻戻し遊星レ
バー36はスプリング38により時計方向に回転する。 そして、巻戻し遊星ギヤ37が巻戻しギヤ39に噛合し
たところで不図示のストッパーに当接して停止する。ま
た、巻戻し遊星レバー36が時計方向に回転するときに
曲げ部36aによりキックスプリング26の腕26bを
反時計方向に回転させ、キックスプリング26の巻き締
め力を解除する。一方、スイッチSW8はカムギヤ30
のカム部30bが巻戻し遊星レバー36の突出部36b
から完全に離れたところでオフとなる。スイッチSW8
がオフになると、モータM1にt5時間ブレーキをかけ
(#160)、カムギヤ30の回転を停止させる。そし
て、モータM1を正転L駆動させると(#162)、巻
戻しが可能となる。この時、ギヤ20が反時計方向に回
転して遊星レバー22も反時計方向に回転するが、途中
で遊星レバー22の側部22aが巻戻し遊星レバー36
の側部36cに当接して回転できなくなるため遊星ギヤ
21はスプール駆動ギア23の大ギヤ23aにもカムギ
ヤ30のギヤ部30aにも噛合せず空転することとなる
(図4(c))。
【0086】一方、巻戻しギア39はギヤ35、巻戻し
遊星ギヤ37を介して時計方向に回転し、更に巻戻しギ
ヤ列40を介して巻戻しフォークギヤ41及び巻戻しフ
ォーク42を時計方向に回転させてフィルムFをパトロ
ーネ74内に巻戻す。この時、エンコーダーギア5は回
転してフォトインターラプタ6からパルス1が出力され
、また巻戻されるフィルムFに連動してスプロケット5
0が時計方向に回転してスイッチSW3からパルス2が
発生する。そこで、パルス1割込み処理1、パルス2割
込み処理2、タイマTMR2割込み処理2をセットする
(#164)。制御方法はイニシャルロード処理とほぼ
同じであるが、パルス2割込み処理2は図17で示して
いるようにフィルムFの破断等が生じた際に、フォトイ
ンターラプタ6からのパルス1は出力されるが、スイッ
チSW3からのパルスは出力されなくなった場合などの
異常を検知(#236)するために、#380でパルス
1カウンタAを0にクリアーするだけの処理になってい
る。そして、#166でt1時間待機した後、#168
でモータM1を正転H駆動させる。
【0087】フィルムFが巻戻されると、スプール27
はフィルムFの移動により時計方向に回転され、スプー
ル駆動ギア23も時計方向に回転する。この時、キック
スプリング26の巻き締め力はなくなっているので、ス
プリング筒25はほとんど抵抗なく時計方向に回転可能
となる。従って、スプール27はキックスプリング24
、スプール駆動ギヤ23と一体で回転するので、ほとん
ど負荷がかからないため巻戻しフォーク42の回転力を
小さく押えることが出来る。
【0088】フィルム巻戻し動作が進んでフィルムFの
先端がフィルム検知ピン60のところを通り過ぎると、
フィルム検知ピン60はフィルム検知接片61によりフ
ィルムF側に押され、スイッチSW6がオフとなる。こ
のスイッチSW6のオフへの変化を検知すると(#17
0)、フィルムFをパトローネ74内に完全に巻込むべ
く、残っているフィルムリーダー部の長さに等しい巻戻
しフォーク42の回転量に相当する分のフォトインター
ラプタ6のパルスが入力されるまで待ち(#172)、
所定のパルス数を入力すると、#174でt5時間ブレ
ーキをかけてモータM1を停止させ(#176)、次い
で、パルス2の割込みを禁止する(#178)。
【0089】これでフィルム巻戻し動作が完了したこと
になるが、カムギヤ30を再び巻上げ時の状態に復帰さ
せておくために、#180でフィルム巻上げモータM1
を逆転L駆動させる。このためカムギヤ30が時計方向
に回転し、カムギヤ30のカム部30cが巻戻し遊星レ
バー36の突出部36bに当接してスプリング38の力
に抗して巻戻し遊星レバー36を反時計方向に回転させ
る。そして、巻戻し遊星レバー36の突出部36bがカ
ムギヤ30のカム部30bに乗り上げた位置で巻上げ時
の状態に戻る。ここでスイッチSW8がオンとなり、こ
れを#182で検出してフィルム巻き上げモータM1に
t6時間ブレーキをかけてモータM1を停止させる(#
184,#186)。以上で、完全に巻戻しが終了した
ことになり、カメラの表示手段に巻戻し終了の表示を行
う。
【0090】この表示により使用者は不図示の裏蓋を開
け、撮影済みのパトローネ74を取り出すことが可能と
なる。
【0091】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
フィルムの所定量の巻上げを行うモータの回転速度、回
転量及び該モータにより作動される作動機構の検出位置
の情報から予め実測に基づいて逆算して停止定数を求め
ておき、この得られた停止定数を用いて上記モータの制
動開始時点を演算するようにしたので、モータ特性のば
らつきが解消され、これによりフィルム巻上げ量がカメ
ラ毎に適正に設定され、信頼性の高いカメラを提供する
ことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】カメラ全体のシステム構成図である。
【図2】フィルム巻上げ機構の斜視図である。
【図3】フィルム駆動用モータ付近の断面図である。
【図4】フィルム巻上げ、巻戻し及び切換えにおける駆
動力伝達機構の動きを説明するための平面図である。
【図5】メカチャージ機構の動作を説明するための斜視
図である。
【図6】カメラ全体の概略構成を示す平面断面図である
【図7】イニシャルロード処理を示すフローチャートで
ある。
【図8】レリーズ処理を示すフローチャートである。
【図9】巻上げ処理を示すフローチャートである。
【図10】巻戻し処理を示すフローチャートである。
【図11】パルス1割込み処理1を示すフローチャート
の上半部である。
【図12】パルス1割込み処理1を示すフローチャート
の下半部である。
【図13】パルス2割込み処理1を示すフローチャート
である。
【図14】逆通電割込み処理を示すフローチャートであ
る。
【図15】SW4割込み処理を示すフローチャートであ
る。
【図16】タイマTMR1割込み処理の手順を示すフロ
ーチャートである。
【図17】パルス2割込み処理2を示すフローチャート
である。
【図18】パルス1割込み処理2を示すフローチャート
である。
【図19】タイマTMR2割込み処理を示すフローチャ
ートである。
【図20】逆通電開始タイミング調整処理を示すフロー
チャートである。
【符号の説明】
1,M1  フィルム巻上げモータ 1a  モータ軸 1b  ギア 2,4,111  減速ギア 2a  歯部 2b  上部突起 2c  穴 3,24,26  キックスプリング 5  エンコーダギア 5a  パルス板 6,PI1,PI2  フォトインターラプタ9  モ
ータ止めビス 10  モータ保持台 11,12  弾性部材 13  保持台止めビス 14  スプール受け 15  スプール保持台 17  巻上げ台板 18  巻上げ台板止めビス 20,35  ギア 21  遊星ギア 22  遊星レバー 22a,36c  側部 23  スプール駆動ギア 23a  大ギア部 23b  小ギア部 25  スプリング筒 26a,26b  腕 27  スプール 27a  内歯ギア 27b  爪 30  カムギア 30b  カム部 36  巻戻し遊星レバー 36a  曲げ部 36b  突出部 37  巻戻し遊星ギア 38,116  スプリング 39  巻戻しギア 40  巻戻しギア列 41  巻戻しフォークギア 42  巻戻しフォーク 50  スプロケット 51  スプロケットスイッチ基板 52,53  スプロケットスイッチ接片55  ガイ
ドローラ 56  フィルム押えローラ 57  フィルム押えローラ支持板 60  フィルム検知ピン 61,62  フィルム検知接片 65  パトローネ検知ピン 66,67  パトローネ検知接片 70  ボディ 70a  画枠 70b  パトローネ室 70c  スプール室 71  圧着板 72  シャッター 73  電源電池 74  パトローネ 80  巻上げ治具 80a  ギア 101,M2  メカチャージモータ 111  減速ギア 112  チャージカム 113,114  チャージカムスイッチ接片115 
 レバー 117  チャージレバー F  フィルム Fp  パフォレーション SW1〜SW8  スイッチ 601  CPU 602  I/O・IC 602a  波形整形部 602b  比較器 603  AF測距部 604  表示部 605  レンズデータ回路部 606  測光部 607  フィルム感度読取部 608  EEPROM 609  基準クロック発生部 Q1〜Q8  トランジスタ PMg  レリーズ用マグネット 1CMg  シャッター1幕保持用マグネット2CMg
  シャッター2幕保持用マグネットFMg  絞り係
止用マグネット

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  フィルムの所定量の巻上げを行うモー
    タにより作動される作動機構と、上記モータの回転量を
    検出する回転量検出手段と、モータの回転速度を検出す
    る回転速度検出手段と、上記作動機構の位置を検出する
    位置検出手段と、モータに制動をかける直前でのモータ
    回転量、回転速度及び上記モータの制動開始時点におけ
    る上記作動機構の位置と該制動により上記作動機構が停
    止した位置との関係から逆算して得られた停止定数を記
    憶する記憶手段と、上記作動機構を所定の停止位置で停
    止させるべく上記停止定数を用いて上記モータの制動開
    始時点を演算する演算手段とを備えたことを特徴とする
    フィルム巻上げ停止装置。
JP11879791A 1991-05-23 1991-05-23 フィルム巻上げ停止装置 Pending JPH04346326A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006018093A (ja) * 2004-07-02 2006-01-19 Nikon Corp カメラ駆動ユニットの取付構造

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006018093A (ja) * 2004-07-02 2006-01-19 Nikon Corp カメラ駆動ユニットの取付構造
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