JP2855155B2 - 薄膜トランジスタ - Google Patents

薄膜トランジスタ

Info

Publication number
JP2855155B2
JP2855155B2 JP5240990A JP5240990A JP2855155B2 JP 2855155 B2 JP2855155 B2 JP 2855155B2 JP 5240990 A JP5240990 A JP 5240990A JP 5240990 A JP5240990 A JP 5240990A JP 2855155 B2 JP2855155 B2 JP 2855155B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
region
gate insulating
thin film
insulating film
type impurity
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP5240990A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03254157A (ja
Inventor
敬二 田中
謹矢 加藤
史朗 陶山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority to JP5240990A priority Critical patent/JP2855155B2/ja
Priority to US07/663,372 priority patent/US5124769A/en
Priority to KR1019910003499A priority patent/KR940008262B1/ko
Priority to DE69120440T priority patent/DE69120440T2/de
Priority to EP91103223A priority patent/EP0444712B1/en
Publication of JPH03254157A publication Critical patent/JPH03254157A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2855155B2 publication Critical patent/JP2855155B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Thin Film Transistor (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、スイッチング素子として用いて好適な薄膜
トランジスタに関する。
[従来の技術] 従来、第33図Aを伴って次に述べる原理的な構成を有
する薄膜トランジスタが提案されている。
すなわち、n型不純物またはp型不純物のいずれも意
図的に導入していないか十分低いn型の不純物濃度また
はp型の不純物濃度を有する例えば多結晶シリコンで形
成された半導体薄膜でなるチャンネル形成用領域1を有
する。
また、チャンネル形成用領域1を構成している半導体
薄膜に比し十分高いn型の不純物濃度を有する例えば多
結晶シリコンで形成された半導体薄膜でなり、且つチャ
ンネル形成用領域1に、異なる第1及び第2の位置にお
いてそれぞれ連接しているソース領域2及びドレイン領
域3を有する。
さらに、チャンネル形成用領域1の主面1a上に、ソー
ス領域2及びドレイン領域3間の領域と例えばSiO2でな
るゲート絶縁膜4を介して対向して配されているゲート
電極5を有する。
以上が、従来提案されている薄膜トランジスタの原理
的な構成である。
このような構成を有する従来の薄膜トランジスタによ
れば、第33図Bに示すように、ソース領域2及びドレイ
ン領域3間に、ドレイン領域3側を正とする電源6を負
荷7を介して接続している状態で、ゲート電極5に、制
御電源8から、ソース領域2を基準として正の制御電圧
を印加すれば、チャンネル形成用領域1内の、ゲート電
極5下において、ゲート絶縁膜4側からゲート絶縁膜4
側とは反対側に拡がり且つソース領域2及びドレイン領
域3間に連続して延長しているn型のチャンネル層10が
形成されるので、ソース領域2及びドレイン領域3がオ
ン状態になり、よって、負荷7への電源6からの電流の
供給状態が得られる。
また、このような状態から、第33図Cに示すように、
ゲート電極5に、制御電源8から、ソース領域2を基準
として負の制御電圧を印加すれば、チャンネル形成用領
域1内に、ゲート絶縁膜4側からゲート絶縁膜4側に拡
がり且つソース領域2及びドレイン領域3間に連続して
延長しているp型のチャンネル層11が形成されるので、
n型のドレイン領域3とp型のチャンネル層11との間に
電源6に対して逆極性のpn接合12が形成される。このた
め、ソース領域2及びドレイン領域3間が、オン状態か
らオフ状態に転換し、よって、いままでの負荷7への電
源6からの電流の供給状態が断の状態になる。
従って、第33図Aに示す従来の薄膜トランジスタによ
れば、スイッチング素子としての機能を呈し、よって、
スイッチング素子として用いて好適である。
また、従来、第34図Aを伴って次に述べる原理的構成
を有する薄膜トランジスタも提案されている。
第34図Aにおいて、第33図Aとの対応部分には同一符
号を付し詳細説明を省略する。
第34図Aに示す従来の薄膜トランジスタは、第33図A
に示す従来の薄膜トランジスタにおいて、チャンネル形
成用領域1とドレイン領域3との間に、ドレイン領域3
に比し低いn型の不純物濃度を有する例えば多結晶シリ
コンで形成された半導体薄膜でなるオフセット領域20が
介挿されていることを除いて、第33図Aに示す従来の薄
膜トランジスタと同様の構成を有する。
このような構成を有する従来の薄膜トランジスタによ
れば、第33図Aに示す従来の薄膜トランジスタについて
第33図Bを伴って述べたと同様に且つ第34図Bに示すよ
うに、ソース領域2及びドレイン領域3間に、ドレイン
領域3側を正とする電源6を負荷7を介して接続してい
る状態で、ゲート電極5に、制御電源8から、ソース領
域2を基準として、正の制御電圧を印加すれば、チャン
ネル形成用領域1内に、第33図Aに示す従来の薄膜トラ
ンジスタの場合に準じて、ゲート絶縁膜4側からゲート
絶縁膜4側とは反対側に拡がり且つソース領域2及びオ
フセット領域20間に連続して延長しているn型のチャン
ネル層10が形成されるので、ソース領域2及びドレイン
領域3がオフセット領域20を介してオン状態になり、よ
って、負荷7への電源6からの電流の供給状態が得られ
る。
また、このような状態から、第33図Aに示す従来の薄
膜トランジスタについて第33図Cを伴って述べたと同様
に且つ第34図Cに示すように、ゲート電極5に、制御電
源8から、ソース領域2を基準として、負の制御電圧を
印加すれば、チャンネル形成用領域1内に、第33図Aに
示す従来の薄膜トランジスタの場合に準じて、ゲート絶
縁膜4側からゲート絶縁膜4側とは反対側に拡がり且つ
ソース領域2及びオフセット領域20間に連続して延長し
ているp型のチャンネル層11が形成されるので、n型の
オフセット領域20とp型のチャンネル層11との間に電源
6に対して逆極性のpn接合が形成される。このため、ソ
ース領域2及びドレイン領域3間が、オン状態からオフ
状態に転換し、よって、いままでの負荷7への電源6か
らの電流の供給状態が、続の状態から断の状態となる。
従って、第34図Aに示す従来の薄膜トランジスタの場合
も、第33図Aに示す従来の薄膜トランジスタの場合と同
様に、スイッチング素子としての機能を呈し、よって、
スイッチング素子として用いて好適である。
[発明が解決しようとする課題] 第33図Aに示す従来の薄膜トランジスタの場合、上述
したようにして、負荷7への電源6からの電流の供給状
態が断の状態になっているとき、n型のドレイン領域3
とp型のチャンネル層11との間のpn接合12から、ドレイ
ン領域3側及びチャンネル層11側にそれぞれ拡がる空乏
層が生じている。そして、ドレイン領域3内のそこに拡
がっている空乏層は、ドレイン領域3が比較的高いn型
不純物濃度を有するため、狭い拡がり幅しか有さず、ま
た、チャンネル層11内のそこに拡がっている空乏層も、
ゲート絶縁膜4がチャンネル層11を確実に形成する意味
から比較的厚い厚さを有するとともにゲート電極5に印
加する制御電圧が同様にチャンネル層11を確実に形成す
る意味から比較的大きな値を有することから、チャンネ
ル層11が比較的高いキャリア濃度を有するため、狭い拡
がり幅しか有しない。
このため、ドレイン領域3内のそこに拡がっている空
乏層の生じている領域とチャンネル層11内のそこに拡が
っている空乏層の生じている領域とにおいて、電界が、
比較的高い強度で生じており、よって、ドレイン領域3
及びソース領域2間に、ドレイン領域3内のそこに拡が
っている空乏層の生じている領域とチャンネル層11のチ
ャンネル層11内のそこに拡がっている空乏層の生じてい
る領域とにそれぞれ有する欠陥を通じての漏れ電流が、
比較的大きな値で流れる、という欠点を有していた。
また、第34図Aに示す従来の薄膜トランジスタの場
合、上述したようにして、負荷7への電源6からの電流
の供給状態が断の状態になっているとき、p型のチャン
ネル層11とn型のオフセット領域20との間のpn接合13か
ら、チャンネル層11側及びオフセット領域20側にそれぞ
れ拡がっている空乏層が生じている。そして、チャンネ
ル層11内のそこに拡がる空乏層は、第33図Aで上述した
従来の薄膜トランジスタの場合と同様に、チャンネル層
11が比較的高いキャリア濃度を有しているため、狭い拡
がり幅しか有しないが、オフセット領域20内のそこに拡
がる空乏層は、オフセット領域20が比較的低い不純物濃
度しか有していないので、比較的広い拡がり幅を有して
いる。
このため、負荷7への電源6からの電流の供給状態が
断の状態であるとき、チャンネル層11内のそこに拡がっ
ている空乏層が生じている領域とオフセット領域20内の
そこに拡がっている空乏層が生じている領域において、
電界が、第33図Aに示す従来の薄膜トランジスタについ
て上述した電界に比し、低い強度でしか生じていず、よ
って、ドレイン領域3及びソース領域2間に、チャンネ
ル層11内のそこに拡がっている空乏層の生じている領域
とオフセット領域20内のそこに拡がっている空乏層の生
じている領域とにそれぞれ有する欠陥を通じての漏れ電
流が、ほとんど流れないか、流れるとしても、第33図A
で上述した従来の薄膜トランジスタの場合に比し格段的
に小さな値でしか流れない、という優れた特徴を有す
る。
しかしながら、第34図Aに示す従来の薄膜トランジス
タの場合、チャンネル形成用領域1とドレイン領域3と
の間に、半導体薄膜でなるオフセット領域20を設ける必
要があり、しかも、そのオフセット領域20を、ドレイン
領域3に比し低いn型の不純物濃度を有するものとして
設ける必要があり、そこに製造上の困難を伴うので、薄
膜トランジスタを、廉価、容易に提供することができな
い、という欠点を有していた。
よって、本発明は、第33図A及び第34図Aに示す従来
の薄膜トランジスタについて上述した欠点を有効に回避
することができる、新規な薄膜トランジスタを提案せん
とするものである。
[課題を解決するための手段] 本願第1番目の発明による薄膜トランジスタは、n
型不純物またはp型不純物のいずれも意図的に導入して
いないか、十分低いn型の不純物濃度またはp型の不純
物濃度を有する半導体薄膜でなるチャンネル形成用領域
と、上記チャンネル形成用領域を構成している半導体
薄膜に比し十分高いn型の不純物濃度またはp型の不純
物濃度を有する半導体薄膜でなり、且つ上記チャンネル
形成用領域に、異なる第1及び第2の位置においてそれ
ぞれ連接しているソース領域及びドレイン領域と、上
記チャンネル形成用領域の主面上に、上記ソース領域及
び上記ドレイン領域間の領域と第1のゲート絶縁膜を介
して上記ドレイン領域側において局部的に対向して配さ
れている第1のゲート電極と、上記チャンネル形成用
領域の上記第1のゲート電極が配されている側と同じ主
面上に、上記ソース領域及び上記ドレイン領域間の上記
第1のゲート電極が対向していない領域と第2のゲート
絶縁膜を介して対向して配されている第2のゲート電極
とを有し、そして、上記第1のゲート電極と上記第2
のゲート電極とが互に分離し、また、上記第1のゲー
ト絶縁膜が、上記第2のゲート絶縁膜と同じ誘電率を有
し且つ上記第2のゲート絶縁膜と同じかそれに比し厚い
厚さを有するか、または上記第2のゲート絶縁膜に比し
低い誘電率を有し且つ上記第2のゲート絶縁膜と同じか
またはそれに比し厚い厚さを有する。
本願第2番目の発明による薄膜トランジスタは、第1
のゲート電極と第2のゲート電極とが、互に分離してい
るのに代え、互に連結し、また、第1のゲート電極及び
第1のゲート絶縁膜が、チャンネル形成用領域の第2の
ゲート電極及び第2のゲート絶縁膜が配されている側と
同じ主面(第1の主面)上に配されているのに代え、チ
ャンネル形成用領域の第2のゲート電極及び第2のゲー
ト絶縁膜が配されている側の主面(第1の主面)と対向
している他の主面(第2の主面)上に形成され、さら
に、第1のゲート絶縁膜が、第2のゲート絶縁膜と同じ
誘電率を有し且つ第2のゲート絶縁膜と同じかそれに比
し厚い厚さを有するか、または第2のゲート絶縁膜に比
し低い誘電率を有し且つ第2のゲート絶縁膜と同じかま
たはそれに比し厚い厚さを有するのに代え、第2のゲー
ト絶縁膜と同じ誘電率を有し且つ第2のゲート絶縁膜に
比し厚い厚さを有するか、または第2のゲート絶縁膜に
比し低い誘電率を有し且つ第2のゲート絶縁膜と同じか
またはそれに比し厚い厚さを有することを除いて、本願
第1番目の発明による薄膜トランジスタと同様の構成を
有する。
本願第3番目の発明による薄膜トランジスタは、第1
のゲート電極及び第1のゲート絶縁膜が、チャンネル形
成用領域の第2のゲート電極及び第2のゲート絶縁膜が
配されている側と同じ主面(第1の主面)上に配されて
いるのに代え、チャンネル形成用領域の第2のゲート電
極及び第2のゲート絶縁膜が配されている側の主面(第
1の主面)と対向している他の主面(第2の主面)上に
形成されていることを除いて、本願第1番目の発明によ
る薄膜トランジスタと同様の構成を有する。
本願第4番目の発明による薄膜トランジスタは、n
型不純物またはp型不純物のいずれも意図的に導入して
いないか、十分低いn型の不純物濃度またはp型の不純
物濃度を有する半導体薄膜でなるチャンネル形成用領域
と、上記チャンネル形成用領域を構成している半導体
薄膜に比し十分高いn型の不純物濃度またはp型の不純
物濃度を有する半導体薄膜でなり、且つ上記チャンネル
形成用領域に、異なる第1及び第2の位置においてそれ
ぞれ連接しているソース領域及びドレイン領域と、上
記チャンネル形成用領域の主面上に、上記ソース領域及
び上記ドレイン領域間の領域と第1及び第2のゲート絶
縁膜をそれぞれ介して上記ドレイン領域側及び上記ソー
ス領域側において局部的にそれぞれ対向して配されてい
る第1及び第2のゲート電極と、上記チャンネル形成
用領域の上記第1及び第2のゲート電極が配されている
側と同じ主面上に、上記ソース領域及び上記ドレイン領
域間の上記第1及び第2のゲート電極が対向していない
領域と第3のゲート絶縁膜を介して対向して配されてい
る第3のゲート電極とを有し、上記第1及び第2のゲ
ート電極と上記第3のゲート電極とが互に連結し、上
記第1及び第2のゲート絶縁膜が、上記第3のゲート絶
縁膜と同じ誘電率を有し且つ上記第3のゲート絶縁膜に
比し厚い厚さを有するか、または上記第3のゲート絶縁
膜に比し低い誘電率を有し且つ上記第3のゲート絶縁膜
と同じかまたはそれに比し厚い厚さを有する。
本願第5番目の発明による薄膜トランジスタは、第1
及び第2のゲート電極と第3のゲート電極とが、互に連
結しているのに代え、互に分離し、また、第1及び第2
のゲート絶縁膜が、第3のゲート絶縁膜と同じ誘電率を
有し且つ第3のゲート絶縁膜に比し厚い厚さを有する
か、または第3のゲート絶縁膜に比し低い誘電率を有し
且つ第3のゲート絶縁膜と同じかまたはそれに比し厚い
厚さを有するのに代え、第3のゲート絶縁膜と同じ誘電
率を有し且つ第3のゲート絶縁膜と同じかまたはそれに
比し厚い厚さを有するか、または第3のゲート絶縁膜に
比し低い誘電率を有し且つ第3のゲート絶縁膜と同じか
それに比し厚い厚さを有することを除いて、本願第4番
目の発明による薄膜トランジスタと同様の構成を有す
る。
本願第6番目の発明による薄膜トランジスタは、第1
及び第2のゲート電極及び第1及び第2のゲート絶縁膜
が、チャンネル形成用領域の第3のゲート電極及び第3
のゲート絶縁膜が配されている側と同じ主面(第1の主
面)上に配されているのに代え、チャンネル形成用領域
の第3のゲート電極及び第3のゲート絶縁膜が配されて
いる主面(第1の主面)と対向している他の主面(第2
の主面)上に形成されていることを除いて、本願第4番
目の発明による薄膜トランジスタと同様の構成を有す
る。
本願第7番目の発明による薄膜トランジスタは、第1
及び第2のゲート電極と第1及び第2のゲート絶縁膜
が、チャンネル形成用領域の第3のゲート電極及び第3
のゲート絶縁膜が配されている側と同じ主面(第1の主
面)上に配されているのに代え、チャンネル形成用領域
の第3のゲート電極及び第3のゲート絶縁膜が配されて
いる主面(第1の主面)と対向している他の主面(第2
の主面)上に形成されていることを除いて、本願第5番
目の発明による薄膜トランジスタと同様の構成を有す
る。
[作用・効果] 本願第1番目の発明による薄膜トランジスタによれ
ば、次に述べる作用効果が得られる。
すなわち、ソース領域及びドレイン領域間に、第33図
A及び第34図Aで前述した従来の薄膜トランジスタの場
合に準じて、ソース領域及びドレイン領域が十分高いn
型(またはp型)の不純物濃度を有するのに対応して、
ドレイン領域側を正(または負)とする電源を負荷を通
じて接続している状態で、第1及び第2のゲート電極
に、第1及び第2の制御電源から、ソース領域を基準と
して、正(または負)の第1及び第2の制御電圧をそれ
ぞれ印加すれば、チャンネル形成用領域内に、第1のゲ
ート電極下において、第1のゲート絶縁膜側から第1の
ゲート絶縁膜側とは反対側に拡がり且つドレイン領域に
連接しているn型(またはp型)の第1のチャンネル層
が形成されるとともに、第2のゲート電極下において、
第2のゲート絶縁膜側から第2のゲート絶縁膜側とは反
対側に拡がり且つソース領域及び第1のチャンネル層と
連接しているn型(またはp型)の第2のチャンネル層
が形成されるので、ソース領域及びドレイン領域間がオ
ン状態になり、よって、第33図A及び第34図Aで前述し
た従来の薄膜トランジスタの場合と同様に、負荷への電
源からの電流の供給状態が得られる。
また、このような状態から、第1及び第2のゲート電
極に、第1及び第2の制御電源から、ソース領域を基準
として、負(または正)または正(または負)の第1の
制御電圧及び負(または正)の第2の制御電圧をそれぞ
れ印加すれば、チャンネル形成用領域内に、第1のゲー
ト電極下において、第1のゲート絶縁膜側から第1のゲ
ート絶縁膜側とは反対側に拡がり且つドレイン領域に連
接しているp型(またはn型)またはn型(またはp
型)の第3のチャンネル層が形成されるとともに、第2
のゲート電極下において、第2のゲート絶縁膜側から第
2のゲート絶縁膜側とは反対側に拡がり且つソース領域
及び第3のチャンネル層と連接しているp型(またはn
型)の第4のチャンネル層が形成されるので、ドレイン
領域及び第3のチャンネル層間または第3及び第4のチ
ャンネル層との間に、電源に対して逆極性のpn接合が形
成される。このため、ソース領域及びドレイン領域間
が、オン状態からオフ状態に転換し、いままで負荷への
電源からの電流の供給状態が、断の状態になる。
よって、第33図A及び第34図Aで前述した従来の薄膜
トランジスタの場合と同様に、スイッチング素子として
の機能を呈し、よって、スイッチング素子として用いて
好適である。
また、本願第1番目の発明による薄膜トランジスタの
場合、上述したようにして、負荷への電源からの電流の
供給状態が断の状態になっているとき、p型(またはn
型)の第3のチャンネル層とn型(またはp型)のドレ
イン領域との間のpn接合からドレイン領域側及び第3の
チャンネル層側にそれぞれ拡がっている空乏層が生じて
いるか、またはn型(またはp型)の第3のチャンネル
層とp型(またはn型)の第4のチャンネル層との間の
pn接合から第3のチャンネル層側及び第4のチャンネル
層側にそれぞれ拡がっている空乏層が生じているため、
第33図Aに示す従来の薄膜トランジスタの場合で述べた
のに準じて、上述した空乏層が生じている領域に生じて
いる電界のために、ドレイン領域及びソース領域間に、
上述した空乏層が生じている領域に有する欠陥を通じて
の漏れ電流が、流れようとする。
しかしながら、上述したpn接合がドレイン領域及び第
3のチャンネル層間に形成されている場合でみれば、こ
の場合にドレイン領域内のそこに拡がっている空乏層
は、ドレイン領域が比較的高いn型(またはp型)の不
純物濃度を有しているので、狭い拡がり幅しか有してい
ないが、この場合に第3のチャンネル層内のそこに拡が
っている空乏層は、第1のゲート絶縁膜が第2のゲート
絶縁膜と同じ誘電率と厚さを有するとき、第1のゲート
電極に印加する負(または正)の第1の制御電圧の値を
十分小さくすることによって、また、第1のゲート絶縁
膜が第2のゲート絶縁膜と同じ誘電率を有し且つ第2の
ゲート絶縁膜に比し厚い厚さを有するとき、そのことに
よって、さらに、第1のゲート絶縁膜が第2のゲート絶
縁膜に比し低い誘電率を有し且つ第2のゲート絶縁膜と
同じまたはそれに比し厚い厚さを有するとき、そのこと
によって、第3のチャンネル層を低いキャリア濃度を有
するものとすることができるので、比較的広い拡がり幅
を有する。また、上述したpn接合が第3及び第4のチャ
ンネル層間に形成されている場合でみれば、この場合に
第4のチャンネル層内のそこに拡がっている空乏層は、
第2のゲート絶縁膜が第4のチャンネル層を確実に形成
する意味から比較的薄い長さを有するとともに第2のゲ
ート電極に印加する第2の制御電圧が同様に第4のチャ
ンネル層を確実に形成する意味から比較的大きな値を有
することから、第4のチャンネル層が比較的高いキャリ
ア濃度を有するため、狭い拡がり幅しか有していない
が、この場合に第3のチャンネル層内のそこに拡がって
いる空乏層は、上述したpn接合がドレイン領域及び第3
のチャンネル層間に形成されている場合に準じ、第1の
ゲート絶縁膜が第2のゲート絶縁膜と同じ誘電率と厚さ
とを有するとき、第1のゲート電極に印加する正(また
は負)の第1の制御電圧の値を十分小さくすることによ
って、また、第1のゲート絶縁膜が第2のゲート絶縁膜
と同じ誘電率を有し且つ第2のゲート絶縁膜に比し厚い
厚さを有するとき、そのことによって、さらに、第1の
ゲート絶縁膜が第2のゲート絶縁膜に比し低い誘電率を
有し且つ第2のゲート絶縁膜と同じまたはそれに比し厚
い厚さを有するとき、そのことによって、第3のチャン
ネル層を低いキャリア濃度を有するものとすることがで
きるので、比較的広い拡がり幅を有している。このた
め、上述した空乏層が生じている領域に生じている電界
が、比較的低い強度でしか生じていず、よって、ドレイ
ン領域及びソース領域間に、上述した空乏層の生じてい
る領域に有する欠陥を通じての漏れ電流が、第34図Aに
示す従来の薄膜トランジスタの場合と同様に、ほとんど
流れないか、流れるとしても、格段的に小さな値でしか
流れない、という優れた特徴を有する。
一方、本願第1番目の発明による薄膜トランジスタの
場合、ゲート絶縁膜として第1及び第2のゲート絶縁膜
を必要とし、またゲート電極として第1及び第2のゲー
ト電極を設けることを必要とするが、第34図Aに示す従
来の薄膜トランジスタの場合のようにチャンネル形成用
領域とドレイン領域との間に半導体薄膜でなるオフセッ
ト領域を設ける必要がなく、また、第1及び第2のゲー
ト絶縁膜、及び第1及び第2のゲート電極を設けること
は、製造上、チャンネル形成用領域とドレイン領域との
間に半導体薄膜でなるオフセット領域を設ける場合に比
し格段的に容易である。
よって、本願第1番目の発明による薄膜トランジスタ
の場合、第34図Aに示す従来の薄膜トランジスタについ
て上述した優れた特徴を有する薄膜トランジスタを、第
34図Aに示す従来の薄膜トランジスタの場合に比し、廉
価、容易に提供することができる。
本願第2番目の発明による薄膜トランジスタによれ
ば、[課題を解決するための手段]の欄で上述した事項
を除いて、本願第1番目の発明による薄膜トランジスタ
と同様の構成を有するので、詳細説明は省略するが、ソ
ース領域及びドレイン領域間に、ドレイン領域側を正
(または負)とする電源を負荷を通じて接続している状
態で、第1及び第2のゲート電極に、制御電源から、ソ
ース領域を基準として、正(または負)の制御電圧を印
加すれば、チャンネル形成用領域内に、第1のゲート電
極下において、ドレイン領域に連接しているn型(また
はp型)の第1のチャンネル層が形成されるとともに、
第2のゲート電極下において、ソース領域及び第1のチ
ャンネル層と連接しているn型(またはp型)の第2の
チャンネル層が形成されるので、ソース領域及びドレイ
ン領域間がオン状態になり、よって、負荷への電源から
の電流の供給状態が得られる。
また、このような状態から、第1及び第2のゲート電
極に、制御電源から、ソース領域を基準として、負(ま
たは正)の制御電圧を印加すれば、チャンネル形成用領
域内に、第1のゲート電極下において、ドレイン領域に
連接しているp型(またはn型)の第3のチャンネル層
が形成されるとともに、第2のゲート電極下において、
ソース領域及び第3のチャンネル層と連接しているp型
(またはn型)の第4のチャンネル層が形成されるの
で、ドレイン領域及び第3のチャンネル層間に、電源に
対して逆極性のpn接合が形成され、このため、ソース領
域及びドレイン領域間が、オン状態からオフ状態に転換
し、いままで負荷への電源からの電流の供給状態が、断
の状態になる。
従って、本願第1番目の発明による薄膜トランジスタ
の場合と同様に、スイッチング素子としての機能を呈
し、よって、スイッチング素子として用いて好適であ
る。
また、本願第2番目の発明による薄膜トランジスタの
場合も、本願第1番目の発明による薄膜トランジスタの
場合に準じて、上述したようにして、負荷への電源から
の電流の供給状態が断の状態になっているとき、p型
(またはn型)の第3のチャンネル層とn型(またはp
型)のドレイン領域との間のpn接合からドレイン領域側
及び第3のチャンネル層側にそれぞれ拡がっている空乏
層が生じているため、上述した空乏層が生じている領域
に生じている電界のため、ドレイン領域及びソース領域
間に、上述した空乏層が生じている領域に有する欠陥を
通じての漏れ電流が、流れようとする。
しかしながら、本願第1番目の発明による薄膜トラン
ジスタの場合に準じて、この場合にドレイン領域内のそ
れに拡がっている空乏層は、ドレイン領域が比較的高い
n型(またはp型)の不純物濃度を有しているので、狭
い拡がり幅しか有していないが、この場合に第3のチャ
ンネル層内のそれに拡がっている空乏層は、第1のゲー
ト絶縁膜が第2のゲート絶縁膜と同じ誘電率を有し且つ
第2のゲート絶縁膜に比し厚い厚さを有するとき、その
ことによって、また、第1のゲート絶縁膜が第2のゲー
ト絶縁膜に比し低い誘電率を有し且つ第2のゲート絶縁
膜と同じまたはそれに比し厚い厚さを有するとき、その
ことによって、第3のチャンネル層を低いキャリア濃度
を有するものとすることができるので、比較的広い拡が
り幅を有しているため、上述した空乏層が生じている領
域に生じる電界が、比較的低い強度でしか生じていず、
よって、ドレイン領域及びソース領域間に、上述した空
乏層の生じている領域に有する欠陥を通じての漏れ電流
が、本願第1番目の発明による薄膜トランジスタの場合
と同様に、ほとんど流れないか、流れるとしても、格段
的に小さな値でしか流れない、という優れた特徴を有す
る。
一方、本願第2番目の発明による薄膜トランジスタの
場合も、本願第1番目の発明による薄膜トランジスタの
場合と同様に、ゲート絶縁膜として第1及び第2のゲー
ト絶縁膜を必要とし、またゲート電極として第1及び第
2のゲート電極を設けることを必要とするが、第34図A
に示す従来の薄膜トランジスタの場合のようにチャンネ
ル形成用領域とドレイン領域との間に半導体薄膜でなる
オフセット領域を設ける必要がなく、また、第1及び第
2のゲート絶縁膜、及び第1及び第2のゲート電極を設
けることは、製造上、チャンネル形成用領域とドレイン
領域との間に半導体薄膜でなるオフセット領域を設ける
場合に比し格段的に容易であるので、第34図Aに示す従
来の薄膜トランジスタについて述べた上述した優れた特
徴を有する薄膜トランジスタを、第34図Aに示す従来の
薄膜トランジスタの場合に比し、廉価、容易に、提供す
ることができる。
本願第3番目の発明による薄膜トランジスタによれ
ば、[課題を解決するための手段]の欄で上述した事項
を除いて、本願第1番目の発明による薄膜トランジスタ
と同様であるので、詳細説明は省略するが、本願第1番
目の発明による薄膜トランジスタに関する[作用・効
果]の欄で上述した説明において、「本願第1番目の発
明による薄膜トランジスタ」を「本願第3番目の発明に
よる薄膜トランジスタ」と読み替えた作用効果が得られ
る。
本願第4番目の発明による薄膜トランジスタによれ
ば、次に述べる作用効果が得られる。
すなわち、ソース領域とドレイン領域との間に、本願
第1番目の発明による薄膜トランジスタの場合と同様
に、ソース領域及びドレイン領域が十分高いn型(また
はp型)の不純物濃度を有するのに対応して、ドレイン
領域側を正(または負)とする電源を負荷を通じて接続
している状態で、第1及び第2のゲート電極及び第3の
ゲート電極に、制御電源から、ソース領域を基準とし
て、正(または負)の制御電圧を印加すれば、チャンネ
ル形成用領域内に、第1及び第2のゲート電極下におい
て、第1及び第2のゲート絶縁膜側から第1及び第2の
ゲート絶縁膜側とは反対側にそれぞれ拡がり且つドレイ
ン領域及びソース領域にそれぞれ連接しているn型(ま
たはp型)の第1及び第2のチャンネル層が形成される
とともに、第3のゲート電極下において、第3のゲート
絶縁膜側から第3のゲート絶縁膜側とは反対側に拡がり
且つ第1及び第2のチャンネル層と連接しているn型
(またはp型)の第3のチャンネル層が形成されるの
で、ソース領域及びドレイン領域間がオン状態になり、
よって、本願第1番目の発明による薄膜トランジスタの
場合と同様に、負荷への電源からの電流の供給状態が得
られる。
また、このような状態から、本願第1番目の発明によ
る薄膜トランジスタの場合に準じて、第1及び第2のゲ
ート電極と第3のゲート電極とに、制御電源から、ソー
ス領域を基準として、負(または正)の制御電圧を印加
すれば、チャンネル形成用領域内に、第1及び第2のゲ
ート電極下において、第1及び第2のゲート絶縁膜側か
ら第1及び第2のゲート絶縁膜側とは反対側にそれぞれ
拡がり且つドレイン領域及びソース領域にそれぞれ連接
しているp型(またはn型)の第4及び第5のチャンネ
ル層がそれぞれ形成されるとともに、第3のゲート電極
下において、第3のゲート絶縁膜側から第3のゲート絶
縁膜側とは反対側に拡がり且つ第4及び第5のチャンネ
ル層と連接しているp型(またはn型)の第6のチャン
ネル層が形成されるので、ドレイン領域と第4のチャン
ネル層との間に、電源に対して逆極性のpn接合が形成さ
れる。このため、本願第1番目の発明による薄膜トラン
ジスタの場合と同様に、ソース領域及びドレイン領域間
が、オン状態からオフ状態に転換し、よって、いままで
負荷への電源からの電流の供給状態が、断の状態にな
る。
従って、本願第1番目の発明による薄膜トランジスタ
の場合と同様に、スイッチング素子としての機能を呈
し、スイッチング素子として用いて好適である。
また、本願第4番目の発明による薄膜トランジスタの
場合、上述したようにして、負荷への電源からの電流の
供給状態が断の状態になっているとき、p型(またはn
型)の第4のチャンネル層とn型(またはp型)のドレ
イン領域との間のpn接合から、ドレイン領域側及び第4
のチャンネル層側に拡がっている空乏層が生じている。
このため、本願第1番目の発明による薄膜トランジス
タの場合で述べたのに準じて、上述した空乏層が生じて
いる領域に電界が生じ、その電界のため、ドレイン領域
及びソース領域間に、上述した空乏層が生じている領域
に有する欠陥を通じての漏れ電流が、流れようとする。
しかしながら、この場合に、ドレイン領域内のそこに
拡がっている空乏層は、ドレイン領域が比較的高いn型
(またはp型)の不純物濃度を有しているので、狭い拡
がり幅しか有しないが、この場合に第4のチャンネル層
内にそこに拡がっている空乏層は、第1及び第2のゲー
ト絶縁膜が第3のゲート絶縁膜と同じ誘電率を有し且つ
第3のゲート絶縁膜に比し厚い厚さを有するとき、その
ことによって、また、第1及び第2のゲート絶縁膜が第
3のゲート絶縁膜に比し低い誘電率を有し且つ第3のゲ
ート絶縁膜と同じかまたはそれに比し厚い厚さを有する
とき、そのことによって、第4のチャンネル層を低いキ
ャリア濃度を有するものとすることができるので、比較
的広い拡がり幅を有しているため、上述した空乏層の生
じている領域に生じている電界が、比較的低い強度でし
か生じていず、よって、上述した空乏層の生じている領
域に有する欠陥を通じての漏れ電流が、本願第1番目の
発明による薄膜トランジスタの場合と同様に、ほとんど
流れないか、流れるとしても、格段的に小さな値でしか
流れない、という優れた特徴を有する。
一方、本願第4番目の発明による薄膜トランジスタの
場合、本願第1番目の発明による薄膜トランジスタに準
じて、ゲート絶縁膜として第1及び第2のゲート絶縁膜
と第3のゲート絶縁膜とを必要とし、またゲート電極と
して第1及び第2のゲート電極と第3のゲート電極とを
設けることを必要とするが、第34図Aに示す従来の薄膜
トランジスタの場合のようにチャンネル形成用領域とド
レイン領域との間に半導体薄膜でなるオフセット領域を
設ける必要がなく、また、第1及び第2のゲート絶縁膜
及び第3のゲート絶縁膜、及び第1及び第2のゲート電
極及び第3のゲート電極を設けることは、製造上、チャ
ンネル形成用領域とドレイン領域との間に半導体薄膜で
なるオフセット領域を設ける場合に比し格段的に容易で
ある。
よって、本願第4番目の発明による薄膜トランジスタ
の場合も、本願第1番目の発明による薄膜トランジスタ
の場合と同様に、第34図Aに示す従来の薄膜トランジス
タについて上述した優れた特徴を有する薄膜トランジス
タを、第34図Aで前述した従来の薄膜トランジスタの場
合に比し、廉価、容易に提供することができる。
本願第5番目の発明による薄膜トランジスタによれ
ば、[課題を解決するための手段]の欄で上述した事項
を除いて、本願第4番目の発明による薄膜トランジスタ
と同様の構成を有するので、詳細説明は省略するが、ソ
ース領域及びドレイン領域間に、本願第4番目の発明に
よる薄膜トランジスタの場合と同様に、ドレイン領域側
を正(または負)とする電源を負荷を通じて接続してい
る状態で、第1及び第2のゲート電極、及び第3のゲー
ト電極に、第1、及び第2の制御電源から、ソース領域
を基準として、正(または負)の第1、及び第2の制御
電圧をそれぞれ印加すれば、チャンネル形成用領域内
に、第1及び第2のゲート電極下において、ドレイン領
域及びソース領域にそれぞれ連接しているn型(または
p型)の第1及び第2のチャンネル層が形成されるとと
もに、第3のゲート電極下において、第1及び第2のチ
ャンネル層と連接しているn型(またはp型)の第3の
チャンネル層が形成されるので、ソース領域及びドレイ
ン領域間がオン状態になり、よって、本願第4番目の発
明による薄膜トランジスタの場合と同様に、負荷への電
源からの電流の供給状態が得られる。
また、このような状態から、第1及び第2のゲート電
極、及び第3のゲート電極に、第1、及び第2の制御電
源から、ソース領域を基準として、負(または正)また
は正(または負)の第1の制御電圧、及び負(または
正)の第2の制御電圧をそれぞれ印加すれば、チャンネ
ル形成用領域に、第1及び第2のゲート電極下におい
て、ドレイン領域及びソース領域にそれぞれ連接してい
るp型(またはn型)またはn型(またはp型)の第4
及び第5のチャンネル層が形成されるとともに、第3の
ゲート電極下において、第4及び第5のチャンネル層と
連接しているp型(またはn型)の第6のチャンネル層
が形成されるので、ドレイン領域及び第4のチャンネル
層間または第4及び第6のチャンネル層間に、電源に対
して逆極性のpn接合が形成され、このため、ソース領域
及びドレイン領域間が、オン状態からオフ状態に転換
し、いままで負荷への電源からの電流の供給状態が、断
の状態になる。
従って、本願第4番目の発明による薄膜トランジスタ
の場合と同様に、スイッチング素子としての機能を呈
し、よって、スイッチング素子として用いて好適であ
る。
また、本願第5番目の発明による薄膜トランジスタの
場合も、本願第4番目の発明による薄膜トランジスタの
場合に準じて、上述したようにして、負荷への電源から
の電流の供給状態が断の状態になっているとき、p型
(またはn型)の第4のチャンネル層とn型(またはp
型)のドレイン領域との間のpn接合からドレイン領域側
及び第4のチャンネル層側にそれぞれ拡がっている空乏
層が生じているか、またはn型(またはp型)の第4の
チャンネル層とp型(またはn型)の第6のチャンネル
層との間のpn接合から第4のチャンネル層側及び第6の
チャンネル層側にそれぞれ拡がっている空乏層が生じて
いるため、上述した空乏層が生じている領域に生じてい
る電界のために、ソース領域及びドレイン領域間に、上
述した空乏層が生じている領域に有する欠陥を通じての
漏れ電流が流れようとする。
しかしながら、上述したpn接合がドレイン領域及び第
4のチャンネル層間に形成されている場合でみれば、こ
の場合にドレイン領域内のそこに拡がっている空乏層
は、ドレイン領域が比較的高いn型(またはp型)の不
純物濃度を有しているので、狭い拡がり幅しか有してい
ないが、この場合に第4のチャンネル層内のそこに拡が
っている空乏層は、第1及び第2のゲート絶縁膜が第3
のゲート絶縁膜と同じ誘電率と厚さとを有するとき、第
1及び第2のゲート電極に印加する負(または正)の第
1の制御電圧の値を十分小さくすることによって、ま
た、第1及び第2のゲート絶縁膜が第3のゲート絶縁膜
と同じ誘電率を有し且つ第3のゲート絶縁膜に比し厚い
厚さを有するとき、そのことによって、さらに、第1及
び第2のゲート絶縁膜が第3のゲート絶縁膜に比し低い
誘電率を有し且つ第3のゲート絶縁膜と同じかまたはそ
れに比し厚い厚さを有するとき、そのことによって、第
4のチャンネル層ほ低いキャリア濃度を有するものとす
ることができるので、比較的広い拡がり幅を有し、ま
た、上述したpn接合が第4及び第6のチャンネル層間に
形成されている場合でみれば、この場合に第4のチャン
ネル層内のそこに拡がっている空乏層は、第3のゲート
絶縁膜が第6のチャンネル層を確実に形成する意味から
比較的薄い厚さを有するとともに第3のゲート電極に印
加する第2の制御電圧が同様に第6のチャンネル層を確
実に形成する意味から比較的大きな値を有することか
ら、第6のチャンネル層が比較的高いキャリア濃度を有
するため、狭い拡がり幅しか有していないが、この場合
に第4のチャンネル層内のそこに拡がっている空乏層
は、上述したpn接合がドレイン領域及び第4のチャンネ
ル層間に形成されている場合に準じ、第1及び第2のゲ
ート絶縁膜が第3のゲート絶縁膜と同じ誘電率と厚さと
を有するとき、第1及び第2のゲート電極に印加する正
(または負)の第1の制御電圧の値を十分小さくするこ
とによって、また、第1及び第2のゲート絶縁膜が第3
のゲート絶縁膜と同じ誘電率を有し且つ第3のゲート絶
縁膜に比し厚い厚さを有するとき、そのことによって、
さらに、第1及び第2のゲート絶縁膜が第3のゲート絶
縁膜に比し低い誘電率を有し且つ第3のゲート絶縁膜と
同じかまたはそれに比し厚い厚さを有するとき、そのこ
とによって、第4のチャンネル層を低いキャリア濃度を
有するものとすることができるので、比較的広い拡がり
幅を有しているため、上述した空乏層が生じている領域
に生じている電界が、比較的低い強度でしか生じてい
ず、よって、ドレイン領域及びソース領域間に、上述し
た空乏層の生じている領域に有する欠陥を通じての漏れ
電流が、ほとんど流れないか、流れるとしても、格段的
に小さな値でしか流れない、という優れた特徴を有す
る。
一方、本願第5番目の発明による薄膜トランジスタの
場合も、ゲート絶縁膜として第1及び第2のゲート絶縁
膜と第3のゲート絶縁膜を必要とし、またゲート電極と
して第1及び第2のゲート電極と第3のゲート電極とを
設けることを必要とするが、第34図Aに示す従来の薄膜
トランジスタの場合のようにチャンネル形成用領域とド
レイン領域との間に半導体薄膜でなるオフセット領域を
設ける必要がなく、また、第1及び第2のゲート絶縁膜
及び第3のゲート絶縁膜、及び第1及び第2のゲート電
極及び第3のゲート電極を設けることは、製造上、チャ
ンネル形成用領域とドレイン領域との間に半導体薄膜で
なるオフセット領域を設ける場合に比し格段的に容易で
あるので、第34図Aに示す従来の薄膜トランジスタにつ
いて上述した優れた特徴を有する薄膜トランジスタを、
第34図Aに示す従来の薄膜トランジスタの場合に比し、
廉価、容易に提供することができる。
本願第6番目の発明による薄膜トランジスタによれ
ば、[課題を解決するための手段]の欄で上述した事項
を除いて、本願第4番目の発明による薄膜トランジスタ
と同様であるので、詳細説明は省略するが、本願第4番
目の発明による薄膜トランジスタに関する[作用・効
果]の欄で上述した説明において、「本願第4番目の発
明による薄膜トランジスタ」を「本願第6番目の発明に
よる薄膜トランジスタ」と読み替えた作用効果が得られ
る。
本願第7番目の発明による薄膜トランジスタによれ
ば、[課題を解決するための手段]の欄で上述した事項
を除いて、本願第5番目の発明による薄膜トランジスタ
と同様であるので、詳細説明は省略するが、本願第5番
目の発明による薄膜トランジスタに関する[作用・効
果]の欄で上述した説明において、「本願第5番目の発
明による薄膜トランジスタ」を「本願第7番目の発明に
よる薄膜トランジスタ」と読み替えた作用効果が得られ
る。
[実施例1] 次に、第1図を伴って本願第1番目の発明による薄膜
トランジスタの第1の実施例を原理的に述べよう。
第1図において、第33図Aとの対応部分には同一符号
を付して示す。
第1図に示す本願第1番目の発明による薄膜トランジ
スタは、次に述べる構成を有する。
すなわち、n型不純物またはp型不純物のいずれも意
図的に導入していないか、十分低いn型の不純物濃度ま
たはp型の不純物濃度を有する半導体薄膜でなるチャン
ネル形成用領域1を有する。
また、チャンネル形成用領域1を構成している半導体
薄膜に比し十分高いn型の不純物濃度を有する半導体薄
膜でなり、且つチャンネル形成用領域1に、異なる第1
及び第2の位置においてそれぞれ連接しているソース領
域2及びドレイン領域3を有する。
この場合、ソース領域2及びドレイン領域3は、上述
したチャンネル形成用領域1になる多結晶シリコンのよ
うな多結晶半導体でなる原薄膜内へのp型不純物の導入
によって互に異なる位置(図の場合、薄膜の相対向する
側縁側)に形成された不純物導入領域でなるものとし
得、また、これに応じて、チャンネル形成用領域1は、
原薄膜の上述した不純物導入領域間の領域でなるものと
し得る。また、上述したチャンネル形成用領域1を構成
している半導体薄膜は、多結晶シリコンのような多結晶
半導体でなるものとし得、一方、ソース領域2及びドレ
イン領域3を構成している半導体薄膜は、チャンネル形
成用領域を構成している半導体薄膜とは別体に形成され
たものとし得、そして、微結晶シリコンのような微結晶
半導体、多結晶シリコンのような多結晶半導体またはア
モルファスシリコンのようなアモルファス半導体でなる
ものとし得る。
さらに、上述したチャンネル形成用領域1の主面1a上
に、ソース領域2及びドレイン領域3間の領域と第1の
ゲート絶縁膜41を介してドレイン領域3側において局部
的に対向して配されている第1のゲート電極51と、チャ
ンネル形成用領域1の第1のゲート電極51が配されてい
る側と同じ主面1a上に、ソース領域2及びドレイン領域
3間の第1のゲート電極51が対向していない領域と第2
のゲート絶縁膜42を介して対向して配されている第2の
ゲート電極52とを有する。
この場合、第1のゲート絶縁膜41及び第2のゲート絶
縁膜42は、互に連接し、ソース領域2及びドレイン領域
3間に、それらのほぼ全域を覆うように延長している。
また、第1のゲート電極51と第2のゲート電極52とが互
に分離している。さらに、第1のゲート絶縁膜41が、第
2のゲート絶縁膜42と同じ例えばSiO2でなり、従って、
同じ誘電率を有し、且つ第2のゲート絶縁膜42と同じ厚
さを有している。
以上が、本願第1番目の発明による薄膜トランジスタ
の第1の実施例の原理的な構成である。
このような構成を有する本願第1番目の発明による薄
膜トランジスタの第1の実施例の原理的な構成によれ
ば、次に述べる作用効果が得られる。
すなわち、ソース領域2とドレイン領域3との間に、
第33図A及び第34図Aで前述した従来の薄膜トランジス
タの場合に準じて、ソース2領域及びドレイン領域3が
十分高いn型の不純物濃度を有するのに対応して、ドレ
イン領域3側を正とする電源6を負荷7を通じて接続し
ている状態で、第1及び第2のゲート電極51及び52に、
第1及び第2の制御電源81及び82から、ソース領域2を
基準として、ともに正の第1及び第2の制御電圧をそれ
ぞれ印加すれば、チャンネル形成用領域1内に、第1の
ゲート電極51下において、第1のゲート絶縁膜41側から
第1のゲート絶縁膜41側とは反対側に拡がり且つドレイ
ン領域3に連接しているn型の第1のチャンネル層が形
成されるとともに、第2のゲート電極52下において、第
2のゲート絶縁膜42側から第2のゲート絶縁膜42側とは
反対側に拡がり且つソース領域2及び第1のチャンネル
層と連接しているn型の第2のチャンネル層が形成され
るので、ソース領域2及びドレイン領域3がオン状態に
なり、よって、第33図A及び第34図Aで前述した従来の
薄膜トランジスタの場合と同様に、負荷7への電源6か
らの電流の供給状態が得られる。
また、このような状態から、第1及び第2のゲート電
極51及び52に、第1及び第2の制御電源81及び82から、
ソース領域2を基準として、負または正の第1の制御電
圧及び負の第2の制御電圧をそれぞれ印加すれば、チャ
ンネル形成用領域1内に、第1のゲート電極51下におい
て、第1のゲート絶縁膜41側から第1のゲート絶縁膜41
側とは反対側に拡がり且つドレイン領域3に連接してい
るp型またはn型の第3のチャンネル層103が形成され
るとともに、第2のゲート電極52下において、第2のゲ
ート絶縁膜42側から第2のゲート絶縁膜42側とは反対側
に拡がり且つソース領域2及び第3のチャンネル層103
と連接しているp型の第4のチャンネル層104が形成さ
れるので、ドレイン領域3及び第3のチャンネル層103
間または第3のチャンネル層103及び第4のチャンネル
層104間に、電源6に対して逆極性のpn接合が形成され
る。このため、ソース領域2及びドレイン領域3間が、
オン状態からオフ状態に転換し、いままで負荷7への電
源6からの電流の供給状態が、断の状態になる。
従って、第33図A及び第34図Aで前述した従来の薄膜
トランジスタの場合と同様に、スイッチング素子として
の機能を呈し、よって、スイッチング素子として用いて
好適である。
また、第1図に示す本願第1番目の発明による薄膜ト
ランジスタの第1の実施例の場合、上述したようにし
て、負荷7への電源6からの電流の供給状態が断の状態
になっているとき、p型の第3のチャンネル層103とn
型のドレイン領域3との間のpn接合からドレイン領域3
側及び第3のチャンネル層103側にそれぞれ拡がってい
る空乏層が生じているか、またはn型の第3のチャンネ
ル層103とp型の第4のチャンネル層104との間のpn接合
から第3のチャンネル層103側及び第4のチャンネル層1
04側にそれぞれ拡がっている空乏層が生じているため、
第33図Aに示す従来の薄膜トランジスタの場合で述べた
のに準じて、上述した空乏層が生じている領域に生じて
いる電界のために、ドレイン領域3及びソース領域2間
に、上述した空乏層が生じている領域に有する欠陥を通
じての漏れ電流が、流れようとする。
しかしながら、上述したpn接合がドレイン領域3及び
第3のチャンネル層103間に形成されている場合でみれ
ば、この場合にドレイン領域3内のそこに拡がっている
空乏層は、ドレイン領域3が比較的高いn型の不純物濃
度を有しているので、狭い拡がり幅しか有していない
が、この場合に第3のチャンネル層103内のそこに拡が
っている空乏層は、第1のゲート絶縁膜41が第2のゲー
ト絶縁膜42と同じ誘電率と厚さとを有するので、第1の
ゲート電極51に印加する負の第1の制御電圧の値を十分
小さくすることによって、第3のチャンネル層を低いキ
ャリア濃度を有するものとすることができるので、比較
的広い拡がり幅を有する。また、上述したpn接合が第3
及び第4のチャンネル層103及び104間に形成されている
場合でみれば、この場合に第4のチャンネル層104内の
そこに拡がっている空乏層は、第2のゲート絶縁膜42が
第4のチャンネル層104を確実に形成する意味から比較
的薄い厚さを有するとともに第2のゲート電極52に印加
する第2の制御電圧が同様に第4のチャンネル層104を
確実に形成する意味から比較的大きな値を有することか
ら、第4のチャンネル層104が比較的高いキャリア濃度
を有するため、狭い拡がり幅しか有していないが、この
場合に第3のチャンネル層103内のそこに拡がっている
空乏層は、第1のゲート電極51に印加する正の第1の制
御電圧の値を十分小さくすることによって、比較的広い
拡がり幅を有している。このため、上述した空乏層が生
じている領域に生じている電界が、比較的低い強度でし
か生じていず、よって、ドレイン領域3及びソース領域
2間に、上述した空乏層の生じている領域に有する欠陥
を通じての漏れ電流が、第34図Aに示す従来の薄膜トラ
ンジスタの場合と同様に、ほとんど流れないか、流れる
としても、格段的に小さな値でしか流れない、という優
れた特徴を有する。
一方、第1図に示す本願第1番目の発明による薄膜ト
ランジスタの場合、ゲート絶縁膜として第1及び第2の
ゲート絶縁膜41及び42を必要とし、またゲート電極とし
て第1及び第2のゲート電極51及び52を設けることを必
要とするが、第34図Aに示す従来の薄膜トランジスタの
場合のようにチャンネル形成用領域とドレイン領域との
間に半導体薄膜でなるオフセット領域を設ける必要がな
く、また、第1及び第2のゲート絶縁膜41及び42、及び
第1及び第2のゲート電極51及び52を設けることは、製
造上、チャンネル形成用領域とドレイン領域との間に半
導体薄膜でなるオフセット領域を設ける場合に比し格段
的に容易である。
よって、第1図に示す本願第1番目の発明による薄膜
トランジスタの場合、第34図Aに示す従来の薄膜トラン
ジスタについて上述した優れた特徴を有する薄膜トラン
ジスタを、第34図Aに示す従来の薄膜トランジスタの場
合に比し、廉価、容易に提供することができる。
[実施例2、3及び4] 次に、第2図、第3図及び第4図を伴って、本願第1
番目の発明による薄膜トランジスタの第2、第3及び第
4の実施例を述べよう。
第2図〜第4図において、第1図との対応部分には同
一符号を付して詳細説明を省略する。
第2図に示す本願第1番目の発明による薄膜トランジ
スタの第2、第3及び第4の実施例は、第1のゲート絶
縁膜41が、第2のゲート絶縁膜42と同じ誘電率と厚さと
を有するのに代え、第2図に示す本願第1番目の発明に
よる薄膜トランジスタの第2の実施例の場合、第2のゲ
ート絶縁膜42と同じ誘電率を有し且つ第2のゲート絶縁
膜に比し厚い厚さを有し、また、第3図に示す本願第1
番目の発明による薄膜トランジスタの第3の実施例の場
合、第2のゲート絶縁膜42に比し低い誘電率を有し且つ
第2のゲート絶縁膜と同じ厚さを有し、さらに、第4図
に示す本願第1番目の発明による薄膜トランジスタの第
4の実施例の場合、第2のゲート絶縁膜42に比し低い誘
電率を有し且つ第2のゲート絶縁膜42に比し厚い厚さを
有していることを除いて、第1図で上述した本願第1番
目の発明による薄膜トランジスタの場合と同様の構成を
有する。
このような本願第1番目の発明による薄膜トランジス
タの第2、第3及び第4の実施例の構成によれば、上述
した事項を除いて、本願第1番目の発明による薄膜トラ
ンジスタの第1の実施例の場合と同様の構成を有するの
で、詳細説明は省略するが、第1図に示す本願第1番目
の発明による薄膜トランジスタの場合で、上述したよう
にして、負荷7への電源6からの電流の供給状態が断の
状態になっていて、p型の第3のチャンネル層とn型の
ドレイン領域との間のpn接合からドレイン領域3側及び
第3のチャンネル層103側にそれぞれ拡がっている空乏
層が生じているとき、第3のチャンネル層103内のそこ
に拡がっている空乏層が、第2図に示す本願第1番目の
発明による薄膜トランジスタの場合、第1のゲート絶縁
膜41が第2のゲート絶縁膜42と同じ誘電率を有し且つ第
2のゲート絶縁膜42に比し厚い厚さを有するので、その
ことによって、また、第3図に示す本願第1番目の発明
による薄膜トランジスタの場合、第1のゲート絶縁膜41
が第2のゲート絶縁膜42に比し低い誘電率を有し且つ第
2のゲート絶縁膜42と同じ厚さを有するので、そのこと
によって、さらに、第4図に示す本願第1番目の発明に
よる薄膜トランジスタの場合、第1のゲート絶縁膜41が
第2のゲート絶縁膜42に比し低い誘電率を有し且つ第2
のゲート絶縁膜42に比し厚い厚さを有するので、そのこ
とによって、第3のチャンネル層103を低いキャリア濃
度を有するものとすることができるので、比較的広い拡
がり幅を有し、また、n型の第3のチャンネル層103と
p型の第4のチャンネル層104との間のpn接合から第3
のチャンネル層103側及び第4のチャンネル層104側にそ
れぞれ拡がっている空乏層が生じているとき、第3のチ
ャンネル層103内のそこに拡がっている空乏層が、pn接
合がドレイン領域3及び第3のチャンネル層103間に形
成されている場合と同様の理由で、比較的広い拡がり幅
を有しているので、第1図に示す本願第1番目の発明に
よる薄膜トランジスタの場合と同様の作用・効果が得ら
れる。
[実施例5、6、及び7] 次に、第5図、第6図及び第7図を伴って、本願第2
番目の発明による薄膜トランジスタの第1、第2及び第
3の実施例を述べよう。
第5図〜第7図において、第1図〜第4図との対応部
分には同一符号を付して詳細説明を省略する。
第5図、第6図及び第7図に示す本願第2番目の発明
による薄膜トランジスタは、第1のゲート電極51と第2
のゲート電極52とが、互に分離しているのに代え、互に
連結し、また、第1のゲート電極51及び第1のゲート絶
縁膜41が、チャンネル形成用領域1の第2のゲート電極
52及び第2のゲート絶縁膜42が配されている側と同じ主
面(第1の主面)上に配されているのに代え、チャンネ
ル形成用領域1の第2のゲート電極52及び第2のゲート
絶縁膜42が配されている側の主面(第1の主面)と対向
している他の主面(第2の主面)上に形成され、さら
に、第1のゲート絶縁膜41が、第2のゲート絶縁膜42と
同じ誘電率を有し且つ第2のゲート絶縁膜42と同じかそ
れに比し厚い厚さを有するか、または第2のゲート絶縁
膜42に比し低い誘電率を有し且つ第2のゲート絶縁膜42
と同じかまたはそれに比し厚い厚さを有するのに代え、
第5図に示す本願第2番目の発明による薄膜トランジス
タの場合、第2のゲート絶縁膜42と同じ誘電率を有し且
つ第2のゲート絶縁膜42に比し厚い厚さを有し、また、
第6図に示す本願第2番目の発明による薄膜トランジス
タの場合、第2のゲート絶縁膜42に比し低い誘電率を有
し且つ第2のゲート絶縁膜42と同じ厚さを有し、さら
に、第7図に示す本願第2番目の発明による薄膜トラン
ジスタの場合、第2のゲート絶縁膜42に比し低い誘電率
を有し且つ第2のゲート絶縁膜42に比し厚い厚さを有す
ることを除いて、第1図〜第4図に示す本願第1番目の
発明による薄膜トランジスタと同様の構成を有する。
このような構成を有する本願第2番目の発明による薄
膜トランジスタの第1、第2及び第3の実施例によれ
ば、上述した事項を除いて、第1図〜第4図に示す本願
第1番目の発明による薄膜トランジスタと同様の構成を
有するので、詳細説明は省略するが、第1図〜第4図に
示す本願第1番目の発明による薄膜トランジスタの場合
で述べたのに準じて、負荷7の電源6からの電流の供給
状態が断となって、p型の第3のチャンネル層103とn
型のドレイン領域3との間のpn接合からドレイン領域3
側及び第3のチャンネル層103側にそれぞれ拡がってい
る空乏層が生じているとき、第3のチャンネル層103内
のそれに拡がっている空乏層が、第5図に示す本願第2
番目の発明による薄膜トランジスタの場合、第1のゲー
ト絶縁膜41が第2のゲート絶縁膜42と同じ誘電率を有し
且つ第2のゲート絶縁膜42に比し厚い厚さを有するの
で、そのことによって、また、第6図に示す本願第2番
目の発明による薄膜トランジスタの場合、第1のゲート
絶縁膜41が、第2のゲート絶縁膜42に比し低い誘電率を
有し且つ第2のゲート絶縁膜42と同じ厚さを有するの
で、そのことによって、さらに、第7図に示す本願第2
番目の発明による薄膜トランジスタの場合、第2のゲー
ト絶縁膜42に比し低い誘電率を有し且つ第2のゲート絶
縁膜42に比し厚い厚さを有するので、そのことによっ
て、第3のチャンネル層103を低いキャリア濃度を有す
るものとすることができることから、比較的広い拡がり
幅を有しているので、第1図〜第4図に示す本願第1番
目の発明による薄膜トランジスタの場合と同様の作用・
効果が得られる。
[実施例8、9、10及び11] 次に、第8図、第9図、第10図及び第11図を伴って、
本願第3番目の発明による薄膜トランジスタの第1、第
2、第3及び第4の実施例を述べよう。
第8図〜第11図において、第1図〜第4図との対応部
分には同一符号を付して詳細説明を省略する。
第8図、第9図、第10図及び第11図に示す本願第3番
目の発明による薄膜トランジスタは、第1のゲート電極
51及び第1のゲート絶縁膜41が、チャンネル形成用領域
1の第2のゲート電極52及び第2のゲート絶縁膜42が配
されている側と同じ主面(第1の主面)上に配されてい
るのに代え、チャンネル形成用領域1の第2のゲート電
極52及び第2のゲート絶縁膜42が配されている側の主面
(第1の主面)と対向している他の主面(第2の主面)
上に形成されていることを除いて、第1図、第2図、第
3図及び第4図に示す本願第1番目の発明による薄膜ト
ランジスタとそれぞれ同様の構成を有する。
このような本願第3番目の発明による薄膜トランジス
タの第1、第2、第3及び第4の実施例によれば、詳細
説明は省略するが、上述した事項を除いて、第1図、第
2図、第3図及び第4図に示す本願第1番目の発明によ
る薄膜トランジスタとそれぞれ同様であるので、詳細説
明は省略するが、第1図、第2図、第3図及び第4図に
示す本願第1番目の発明による薄膜トランジスタに関す
る上述した説明において、「本願第1番目の発明による
薄膜トランジスタ」を「本願第3番目の発明による薄膜
トランジスタ」と読み替えた作用効果が得られる。
[実施例12、13及び14] 次に、第12図、第13図及び第14図を伴って、本願第4
番目の発明による薄膜トランジスタの第1、第2及び第
3の実施例を述べよう。
第12図、第13図及び第14図において、第1図〜第4図
との対応部分には同一符号を付して詳細説明を省略す
る。
第12図、第13図及び第14図に示す本願第4番目の発明
による薄膜トランジスタは、第1図〜第4図に示す本願
第1番目の発明による薄膜トランジスタの場合に準じ
て、第1図〜第4図に示す本願第1番目の発明による
薄膜トランジスタで述べたと同様の、n型不純物または
p型不純物のいずれも意図的に導入していないか、十分
低いn型の不純物濃度またはp型の不純物濃度を有する
半導体薄膜でなるチャンネル形成用領域1と、第1図
〜第4図に示す本願第1番目の発明による薄膜トランジ
スタで述べたと同様の、チャンネル形成用領域1を構成
している半導体薄膜に比し十分高いn型の不純物濃度を
有する半導体薄膜でなり、且つチャンネル形成用領域1
に、異なる第1及び第2の位置においてそれぞれ連接し
ているソース領域2及びドレイン領域3と、チャンネ
ル形成用領域1の主面上に、ソース領域2及びドレイン
領域3間の領域と第1及び第2のゲート絶縁膜41及び42
(第1図〜第4図に示す本願第1番目の発明による薄膜
トランジスタの場合の第1のゲート絶縁膜41に対応して
いる)をそれぞれ介してドレイン領域3側及びソース領
域2側において局部的にそれぞれ対向して配されている
第1及び第2のゲート電極51及び52(第1図〜第4図に
示す本願第1番目の発明による薄膜トランジスタの場合
の第1のゲート電極51に対応している)と、チャンネ
ル形成用領域1の第1及び第2のゲート電極51及び52が
配されている側と同じ主面上に、ソース領域2及びドレ
イン領域3間の第1及び第2のゲート電極51及び52が対
向していない領域と第3のゲート絶縁膜43(第1図〜第
4図に示す本願第1番目の発明による薄膜トランジスタ
の場合の第2のゲート絶縁膜42に対応している)を介し
て対向して配されている第3のゲート電極53(第1図〜
第4図に示す本願第1番目の発明による薄膜トランジス
タの場合の第2のゲート電極52に対応している)とを有
し、そして、この場合、第1及び第2のゲート電極51
及び52と第3のゲート電極53とが互に連結し、また、第
1及び第2のゲート絶縁膜41及び42が、第12図に示す本
願第3番目の発明による薄膜トラトンジスタの場合、第
3のゲート絶縁膜43と同じ誘電率を有し且つ第3のゲー
ト絶縁膜43に比し厚い厚さを有し、また、第13図に示す
本願第4番目の発明による薄膜トランジスタの場合、第
3のゲート絶縁膜43に比し低い誘電率を有し且つ第3の
ゲート絶縁膜43と同じ厚さを有し、さらに、第13図に示
す本願第4番目の発明による薄膜トランジスタの場合、
第3のゲート絶縁膜43に比し低い誘電率を有し且つ第3
のゲート絶縁膜43に比し厚い厚さを有する。
上述した構成を有する、第12図、第13図及び第14図に
示す本願第4番目の発明による薄膜トランジスタの第
1、第2及び第3の実施例によれば、第1図〜第4図に
示す本願第1番目の発明による薄膜トランジスタの場合
に準じて、次に述べる作用効果が得られる。
すなわち、ソース領域2とドレイン領域3との間に、
第1図〜第4図に示す本願第1番目の発明による薄膜ト
ランジスタの場合と同様に、ソース領域2及びドレイン
領域3が十分高いn型の不純物濃度を有するのに対応し
て、ドレイン領域3側を正とする電源6を負荷7を通じ
て接続している状態で、第1及び第2のゲート電極51及
び52及び第3のゲート電極53に、制御電源8から、ソー
ス領域2を基準として、正の制御電圧を印加すれば、チ
ャンネル形成用領域1内に、第1及び第2のゲート電極
51及び52下において、第1及び第2のゲート絶縁膜41及
び42側から第1及び第2のゲート絶縁膜41及び42側とは
反対側にそれぞれ拡がり且つドレイン領域3及びソース
領域2にそれぞれ連接しているn型の第1及び第2のチ
ャンネル層が形成されるとともに、第3のゲート電極53
下において、第3のゲート絶縁膜43側から第3のゲート
絶縁膜43側とは反対側に拡がり且つ第1及び第2のチャ
ンネル層101及び102と連接しているn型の第3のチャン
ネル層が形成されるので、ソース領域2及びドレイン領
域3間がオン状態になり、よって、第1図〜第4図に示
す本願第1番目の発明による薄膜トランジスタの場合と
同様に、負荷7への電源6からの電流の供給状態が得ら
れる。
また、このような状態から、第1図〜第4図に示す本
願第1番目の発明による薄膜トランジスタの場合に準じ
て、第1及び第2のゲート電極51及び52と第3のゲート
電極53とに、制御電源8から、ソース領域2を基準とし
て、負の制御電圧を印加すれば、チャンネル形成用領域
1内に、第1及び第2のゲート電極51及び52下におい
て、第1及び第2のゲート絶縁膜41及び42側から第1及
び第2のゲート絶縁膜41及び42側とは反対側にそれぞれ
拡がり且つドレイン領域3及びソース領域2にそれぞれ
連接しているp型の第4及び第5のチャンネル層104及
び105がそれぞれ形成されるとともに、第3のゲート電
極53下において、第3のゲート絶縁膜43側から第3のゲ
ート絶縁膜43側とは反対側に拡がり且つ第4及び第5の
チャンネル層104及び105と連接しているp型の第6のチ
ャンネル層106が形成されるので、ドレイン領域3と第
4のチャンネル層104との間に、電源6に対して逆極性
のpn接合が形成される。このため、第1図〜第4図に示
す本願第1番目の発明による薄膜トランジスタの場合と
同様に、ソース領域2及びドレイン領域3間が、オン状
態からオフ状態に転換し、よって、いままで負荷7への
電源6からの電流の供給状態が、断の状態になる。
従って、第1図〜第4図に示す本願第1番目の発明に
よる薄膜トランジスタの場合と同様に、スイッチング素
子としての機能を呈し、よって、スイッチング素子とし
て用いて好適である。
また、第12図、第13図及び第14図に示す本願第4番目
の発明による薄膜トランジスタの場合、上述したように
して、負荷7への電源6からの電流の供給状態が断の状
態になっているとき、第1図〜第4図に示す本願第1番
目の発明による薄膜トランジスタの場合に準じて、p型
の第4のチャンネル層104とn型のドレイン領域3との
間のpn接合から、ドレイン領域3側及び第3のチャンネ
ル層104側に拡がっている空乏層が生じている。
このため、第1図〜第4図に示す本願第1番目の発明
による薄膜トランジスタの場合で述べたのに準じて、上
述した空乏層が生じている領域に電界が生じ、その電界
のため、ドレイン領域3及びソース領域2間に、上述し
た空乏層が生じている領域に有する欠陥を通じての漏れ
電流が、流れようとする。
しかしながら、この場合に、ドレイン領域3内のそこ
に拡がっている空乏層は、ドレイン領域3が比較的高い
n型の不純物濃度を有しているので、狭い拡がり幅しか
有しないが、この場合に第4のチャンネル層104内にそ
こに拡がっている空乏層は、第12図に示す本願第4番目
の発明による薄膜トランジスタの場合、第1及び第2の
ゲート絶縁膜41及び42が第3のゲート絶縁膜43と同じ誘
電率を有し且つ第3のゲート絶縁膜43に比し厚い厚さを
有するので、そのことによって、また、第13図に示す本
願第4番目の発明による薄膜トランジスタの場合、第1
及び第2のゲート絶縁膜41及び42が第3のゲート絶縁膜
43に比し低い誘電率を有し且つ第3のゲート絶縁膜43と
同じ厚さを有するので、そのことによって、さらに、第
14図に示す本願第4番目の発明による薄膜トランジスタ
の場合、第1及び第2のゲート絶縁膜41及び42が第3の
ゲート絶縁膜43に比し低い誘電率を有し且つ第3のゲー
ト絶縁膜43に比し厚い厚さを有するので、そのことによ
って、第4のチャンネル層104を低いキャリア濃度を有
するものとすることができるので、比較的広い拡がり幅
を有しているため、上述した空乏層の生じている領域に
生じている電界が、比較的低い強度でしか生じていず、
よって、上述した空乏層の生じている領域に有する欠陥
を通じての漏れ電流が、第1図〜第4図に示す本願第1
番目の発明による薄膜トランジスタの場合と同様に、ほ
とんど流れないか、流れるとしても、格段的に小さな値
でしか流れない、という優れた特徴を有する。
一方、第12図〜第14図に示す本願第4番目の発明によ
る薄膜トランジスタの場合、第1図〜第4図に示す本願
第1番目の発明による薄膜トランジスタの場合に準じ
て、ゲート絶縁膜として第1及び第2のゲート絶縁膜41
及び42と第3のゲート絶縁膜43とを必要とし、またゲー
ト電極として第1及び第2のゲート電極51及び52と第3
のゲート電極53とを設けることを必要とするが、第34図
Aに示す従来の薄膜トランジスタの場合のようにチャン
ネル形成用領域とドレイン領域との間に半導体薄膜でな
るオフセット領域を設ける必要がなく、また、第1及び
第2のゲート絶縁膜41及び42及び第3のゲート絶縁膜4
3、及び第1及び第2のゲート電極51及び52及び第3の
ゲート電極53を設けることは、製造上、チャンネル形成
用領域とドレイン領域との間に半導体薄膜でなるオフセ
ット領域を設ける場合に比し格段的に容易である。
よって、第12図〜第14図に示す本願第4番目の発明に
よる薄膜トランジスタの場合も、第1図〜第4図に示す
本願第1番目の発明による薄膜トランジスタの場合と同
様に、第34図Aに示す従来の薄膜トランジスタについて
上述した優れた特徴を有する薄膜トランジスタを、第34
図Aで前述した従来の薄膜トランジスタの場合に比し、
廉価、容易に提供することができる。
[実施例15、16、17及び18] 次に、第15図、第16図、第17図及び第18図を伴って、
本願第5番目の発明による薄膜トランジスタの第1、第
2、第3及び第4の実施例を述べよう。
第15図、第16図、第17図及び第18図において、第12図
〜第14図との対応部分には同一符号を付して詳細説明を
省略する。
第15図、第16図、第17図及び第18図に示す本願第5番
目の発明による薄膜トランジスタは、第1及び第2のゲ
ート電極51及び52と第3のゲート電極53とが、互に連結
しているのに代え、互に分離し、また、第1及び第2の
ゲート絶縁膜41及び42が、第3のゲート絶縁膜43と同じ
誘電率を有し且つ第3のゲート絶縁膜43に比し厚い厚さ
を有するか、または第3のゲート絶縁膜43に比し低い誘
電率を有し且つ第3のゲート絶縁膜43と同じかまたはそ
れに比し厚い厚さを有するのに代え、第15図に示す本願
第5番目の発明による薄膜トランジスタの場合、第3の
ゲート絶縁膜43と同じ誘電率を有し且つ第3のゲート絶
縁膜43と同じ厚さを有し、また、第16図に示す本願第5
番目の発明による薄膜トランジスタの場合、第3のゲー
ト絶縁膜43と同じ誘電率を有し且つ第3のゲート絶縁膜
43に比し厚い厚さを有し、さらに、第17図に示す本願第
5番目の発明による薄膜トランジスタの場合、第3のゲ
ート絶縁膜43に比し低い誘電率を有し且つ第3のゲート
絶縁膜43と同じ厚さを有し、また、第18図に示す本願第
5番目の発明による薄膜トランジスタの場合、第3のゲ
ート絶縁膜43に比し低い誘電率を有し且つ第3のゲート
絶縁膜43に比し厚い厚さを有することを除いて、第12図
〜第14図に示す本願第4番目の発明による薄膜トランジ
スタと同様の構成を有する。
このような構成を有する本願第5番目の発明による薄
膜トランジスタによれば、上述した事項を除いて、第12
図〜第14図に示す本願第4番目の発明による薄膜トラン
ジスタと同様の構成を有するので、詳細説明は省略する
が、ソース領域2及びドレイン領域3間に、第12図〜第
14図に示す本願第4番目の発明による薄膜トランジスタ
の場合と同様に、ドレイン領域3側を正とする電源6を
負荷7を通じて接続している状態で、第1及び第2のゲ
ート電極51及び52、及び第3のゲート電極53に、第1、
及び第2の制御電源81及び82から、ソース領域2を基準
として、正の第1、及び第2の制御電圧をそれぞれ印加
すれば、チャンネル形成用領域1内に、第1及び第2の
ゲート電極51及び52下において、ドレイン領域3及びソ
ース領域2にそれぞれ連接しているn型の第1及び第2
のチャンネル層101及び102が形成されるとともに、第3
のゲート電極53下において、第1及び第2のチャンネル
層101及び102と連接しているn型の第3のチャンネル層
103が形成されるので、ソース領域2及びドレイン領域
3間がオン状態になり、よって、第12図〜第14図に示す
本願第4番目の発明による薄膜トランジスタの場合と同
様に、負荷7への電源6からの電流の供給状態が得られ
る。
また、このような状態から、第1及び第2のゲート電
極51及び52、及び第3のゲート電極53に、第1、及び第
2の制御電源81及び82から、ソース領域2を基準とし
て、負または正の第1の制御電圧、及び負の第2の制御
電圧をそれぞれ印加すれば、チャンネル形成用領域1内
に、第1及び第2のゲート電極51及び52下において、ド
レイン領域3及びソース領域2にそれぞれ連接している
p型またはn型の第4及び第5のチャンネル層104及び1
05が形成されるとともに、第3のゲート電極53下におい
て、第4及び第5のチャンネル層104及び105と連接して
いるp型の第6のチャンネル層106が形成されるので、
ドレイン領域3及び第4のチャンネル層104間または第
4及び第6のチャンネル層104及び106間に、電源6に対
して逆極性のpn接合が形成され、このため、ソース領域
2及びドレイン領域3間が、オン状態からオフ状態に転
換し、いままで負荷7への電源6からの電流の供給状態
が、断の状態になる。
従って、第12図〜第14図に示す本願第4番目の発明に
よる薄膜トランジスタの場合と同様に、スイッチング素
子としての機能を呈し、よって、スイッチング素子とし
て用いて好適である。
また、第15図〜第18図に示す本願第5番目の発明によ
る薄膜トランジスタの場合も、第12図〜第14図に示す本
願第4番目の発明による薄膜トランジスタの場合に準じ
て、上述したようにして、負荷7への電源6からの電流
の供給状態が断の状態になっているとき、p型の第4の
チャンネル層104とn型のドレイン領域3との間のpn接
合からドレイン領域3側及び第4のチャンネル層104側
にそれぞれ拡がっている空乏層が生じているか、または
n型の第4のチャンネル層104とp型の第6のチャンネ
ル層106との間のpn接合から第4のチャンネル層104側及
び第6のチャンネル層106側にそれぞれ拡がっている空
乏層が生じているため、上述した空乏層が生じている領
域に生じている電界のために、ソース領域2及びドレイ
ン領域3間に、上述した空乏層が生じている領域に有す
る欠陥を通じての漏れ電流が流れようとする。
しかしながら、上述したpn接合がドレイン領域3及び
第4のチャンネル層104間に形成されている場合でみれ
ば、この場合にドレイン領域3内のそこに拡がっている
空乏層は、ドレイン領域3が比較的高いn型の不純物濃
度を有しているので、狭い拡がり幅しか有していない
が、この場合に第4のチャンネル層104内のそこに拡が
っている空乏層は、第15図に示す本願第5番目の発明に
よる薄膜トランジスタの場合、第1及び第2のゲート絶
縁膜41及び42が第3のゲート絶縁膜43と同じ誘電率と厚
さとを有するので、第1及び第2のゲート電極51及び52
に印加する負の第1の制御電圧の値を十分小さくするこ
とによって、また、第16図に示す本願第5番目の発明に
よる薄膜トランジスタの場合、第1及び第2のゲート絶
縁膜41及び42が第3のゲート絶縁膜43と同じ誘電率を有
し且つ第3のゲート絶縁膜43に比し厚い厚さを有するの
で、そのことによって、さらに、第17図に示す本願第5
番目の発明による薄膜トランジスタの場合、第1及び第
2のゲート絶縁膜41及び42が第3のゲート絶縁膜43に比
し低い誘電率を有し且つ第3のゲート絶縁膜43と同じ厚
さを有するので、そのことによって、また、第18図に示
す本願第5番目の発明による薄膜トランジスタの場合、
第1及び第2のゲート絶縁膜41及び42が第3のゲート絶
縁膜43に比し低い誘電率を有し且つ第3のゲート絶縁膜
43に比し厚い厚さを有するので、そのことによって、第
4のチャンネル層104を低いキャリア濃度を有するもの
とすることができるので、比較的広い拡がり幅を有し、
また、上述したpn接合が第4及び第6のチャンネル層10
4及び106間に形成されている場合でみれば、この場合に
第4のチャンネル層104内のそこに拡がっている空乏層
は、第3のゲート絶縁膜43が第6のチャンネル層106を
確実に形成する意味から比較的薄い厚さを有するととも
に第3のゲート電極53に印加する第2の制御電圧が同様
に第6のチャンネル層106を確実に形成する意味から比
較的大きな値を有することから、第6のチャンネル層10
6が比較的高いキャリア濃度を有するため、狭い拡がり
幅しか有していないが、この場合に第4のチャンネル層
104内のそこに拡がっている空乏層は、上述したpn接合
がドレイン領域3及び第4のチャンネル層104間に形成
されている場合に準じ、第15図に示す本願第5番目の発
明による薄膜トランジスタの場合、第1及び第2のゲー
ト絶縁膜41及び42が第3のゲート絶縁膜43と同じ誘電率
と厚さとを有するので、第1及び第2のゲート電極51及
び52に印加する正の第1の制御電圧の値を十分小さくす
ることによって、また、第16図に示す本願第5番目の発
明による薄膜トランジスタの場合、第1及び第2のゲー
ト絶縁膜41及び42が第3のゲート絶縁膜43と同じ誘電率
を有し且つ第3のゲート絶縁膜43に比し厚い厚さを有す
るので、そのことによって、さらに、第17図に示す本願
第5番目の発明による薄膜トランジスタの場合、第1及
び第2のゲート絶縁膜41及び42が第3のゲート絶縁膜43
に比し低い誘電率を有し且つ第3のゲート絶縁膜43と同
じ厚さを有するので、そのことによって、また、第18図
に示す本願第5番目の発明による薄膜トランジスタの場
合、第1及び第2のゲート絶縁膜41及び42が第3のゲー
ト絶縁膜43に比し低い誘電率を有し且つ第3のゲート絶
縁膜43に比し厚い厚さを有するので、そのことによっ
て、第4のチャンネル層104を低いキャリア濃度を有す
るものとすることができるので、比較的広い拡がり幅を
有しているため、上述した空乏層が生じている領域に生
じている電界が、比較的低い強度でしか生じていず、よ
って、ドレイン領域3及びソース領域2間に、上述した
空乏層の生じている領域に有する欠陥を通じての漏れ電
流が、ほとんど流れないか、流れるとしても、格段的に
小さな値でしか流れない、という優れた特徴を有する。
一方、第15図〜第18図に示す本願第5番目の発明によ
る薄膜トランジスタの場合も、ゲート絶縁膜として第1
及び第2のゲート絶縁膜41及び42と第3のゲート絶縁膜
43を必要とし、またゲート電極として第1及び第2のゲ
ート電極51及び52と第3のゲート電極53とを設けること
を必要とするが、第34図Aに示す従来の薄膜トランジス
タの場合のようにチャンネル形成用領域とドレイン領域
との間に半導体薄膜でなるオフセット領域を設ける必要
がなく、また、第1及び第2のゲート絶縁膜41及び42及
び第3のゲート絶縁膜43、及び第1及び第2のゲート電
極51及び52及び第3のゲート電極53を設けることは、製
造上、チャンネル形成用領域とドレイン領域との間に半
導体薄膜でなるオフセット領域を設ける場合に比し格段
的に容易あるので、第34図Aに示す従来の薄膜トランジ
スタについて上述した優れた特徴を有する薄膜トランジ
スタを、第34図Aに示す従来の薄膜トランジスタの場合
に比し、廉価、容易に提供することができる。
[実施例19、20及び21] 次に、第19図、第20図、及び第21図を伴って、本願第
6番目の発明による薄膜トランジスタの第1、第2及び
第3の実施例を述べよう。
第19図、第20図及び第21図において、第12図、第13図
及び第14図との対応部分には同一符号を付して示す。
第19図、第20図、及び第21図に示す本願第6番目の発
明による薄膜トランジスタは、第1及び第2のゲート電
極51及び52及び第1及び第2のゲート絶縁膜41及び42
が、チャンネル形成用領域1の第3のゲート電極53及び
第3のゲート絶縁膜43が配されている側と同じ主面(第
1の主面)上に配されているのに代え、チャンネル形成
用領域1の第3のゲート電極53及び第3のゲート絶縁膜
43が配されている主面(第1の主面)と対向している他
の主面(第2の主面)上に形成されていることを除い
て、第12図、第13図及び第14図に示す本願第4番目の発
明による薄膜トランジスタとそれぞれ同様の構成を有す
る。
このような構成を有する第19図、第20図及び第21図に
示す本願第6番目の発明による薄膜トランジスタによれ
ば、上述した事項を除いて、第12図、第13図及び第14図
に示す本願第4番目の発明による薄膜トランジスタの場
合とそれぞれ同様の構成を有するので、詳細説明は省略
するが、第12図、第13図及び第14図に示す本願第4番目
の発明による薄膜トランジスタに関する上述した説明に
おいて、「本願第4番目の発明による薄膜トランジス
タ」を「本願第6番目の発明による薄膜トランジスタ」
と読み替えた作用効果が得られる。
[実施例22、23、24及び25] 次に、第22図、第23図、第24図及び第25図を伴って、
本願第7番目の発明による薄膜トランジスタの第1、第
2、第3及び第4の実施例を述べよう。
第22図〜第25図において、第15図〜第18図との対応部
分には同一符号を付して詳細説明を省略する。
第22図、第23図、第24図及び第25図に示す本願第7番
目の発明による薄膜トランジスタは、第1及び第2のゲ
ート電極51及び52と第1及び第2のゲート絶縁膜41及び
42が、チャンネル形成用領域1の第3のゲート電極53及
び第3のゲート絶縁膜43が配されている側と同じ主面
(第1の主面)上に配されているのに代え、チャンネル
形成用領域1の第3のゲート電極53及び第3のゲート絶
縁膜43が配されている主面(第1の主面)と対向してい
る他の主面(第2の主面)上に形成されていることを除
いて、第15図、第16図、第17図及び第18図に示す本願第
5番目の発明による薄膜トランジスタとそれぞれ同様の
構成を有する。
このような構成を有する第22図、第23図、第24図及び
第25図に示す本願第7番目の発明による薄膜トランジス
タの第1、第2、第3及び第4の実施例によれば、上述
した事項を除いて、それぞれ第15図、第16図、第17図及
び第18図に示す本願第5番目の発明による薄膜トランジ
スタの第1、第2、第3及び第4の実施例とそれぞれ同
様の構成を有するので、詳細説明は省略するが、それぞ
れ第15図、第16図、第17図及び第18図に示す本願第5番
目の発明による薄膜トランジスタの第1、第2、第3及
び第4の実施例の場合とそれぞれ同様の作用・効果が得
られることは明らかである。
[実施例26、27及び28] 第26図、第27図及び第28図は、第12図に示す本願第4
番目の発明による薄膜トランジスタの第1の実施例の具
体的な3つの例を示し、詳細説明は省略するが、第12図
に示す本願第4番目の発明による薄膜トランジスタの第
1の実施例が、例えばガラスでなる絶縁基板60上に形成
されている。
なお、第28図には、ソース領域2及びドレイン領域3
が、チャンネル形成用領域1とは各別に形成されている
場合が示されている。
[実施例29及び30] 第29図及び第30図は、第16図に示す本願第5番目の発
明による薄膜トランジスタの第1の実施例の具体的な2
つの例を示し、詳細説明は省略するが、第16図に示す本
願第5番目の発明による薄膜トランジスタの第1の実施
例が、例えばガラスでなる絶縁基板60上に形成されてい
る。
[実施例31及び32] 第31図及び第32図は、第23図に示す本願第7番目の発
明による薄膜トランジスタの第2の実施例の2つの例を
示し、詳細説明は省略するが、第23図に示す本願第7番
目の発明による薄膜トランジスタの第2の実施例が、例
えばガラスでなる絶縁基板60上に形成されている。
なお、上述においては本発明の僅かな実施例を示した
に留まり、例えば上述において、「p型」を「n型」、
「n型」を「p型」に読み替えた構成とし、そして、電
源9の極性を上述した場合とは逆とするとともに制御電
源8から得られる制御電圧の極性、及び第1及び第2の
制御電源81及び82からそれぞれ得られる第1及び第2の
制御電圧の極性を上述した場合と逆として、上述したと
同様の作用・効果を得るようにすることもでき、その
他、本発明の精神を脱することなしに、種々の変型、変
更をなし得るであろう。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図、第3図及び第4図は、本願第1番目の
発明による薄膜トランジスタの第1、第2、第3及び第
4の実施例をそれぞれ原理的に示す略線的断面図であ
る。 第5図、第6図及び第7図は、本願第2番目の発明によ
る薄膜トランジスタの第1、第2及び第3の実施例をそ
れぞれ原理的に示す略線的断面図である。 第8図、第9図、第10図及び第11図は、本願第3番目の
発明による薄膜トランジスタの第1、第2、第3及び第
4の実施例をそれぞれ原理的に示す略線的断面図であ
る。 第12図、第13図及び第14図は、本願第4番目の発明によ
る薄膜トランジスタの第1、第2及び第3の実施例をそ
れぞれ原理的に示す略線的断面図である。 第15図、第16図、第17図及び第18図は、本願第5番目の
発明による薄膜トランジスタの第1、第2、第3及び第
4の実施例をそれぞれ原理的に示す略線的断面図であ
る。 第19図、第20図及び第21図は、本願第6番目の発明によ
る薄膜トランジスタの第1、第2及び第3の実施例をそ
れぞれ原理的に示す略線的断面図である。 第22図、第23図、第24図及び第25図は、本願第7番目の
発明による薄膜トランジスタの第1、第2、第3及び第
4の実施例をそれぞれ原理的に示す略線的断面図であ
る。 第26図〜第28図は、本願第4番目の発明による薄膜トラ
ンジスタの第1の実施例の具体例を示す略線的断面図で
ある。 第29図及び第30図は、本願第5番目の発明による薄膜ト
ランジスタの第1の実施例の具体例を示す略線的断面図
である。 第31図及び第32図は、本願第7番目の発明による薄膜ト
ランジスタの第2の実施例の具体例を示す略線的断面図
である。 第33図は、従来の薄膜トランジスタを原理的に示す略線
的断面図である。 第34図は、従来の他の薄膜トランジスタを原理的に示す
略線的断面図である。 1……チャンネル形成用領域 2……ソース領域 3……ドレイン領域 4、41、42、43……ゲート絶縁膜 5、51、52、53……ゲート電極 6……電源 7……負荷 8、81、82……制御電源 11、103、104、105、106……チャンネル層 12、13……pn接合
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01L 29/786 H01L 21/336

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】n型不純物またはp型不純物のいずれも意
    図的に導入していないか、十分低いn型の不純物濃度ま
    たはp型の不純物濃度を有する半導体薄膜でなるチャン
    ネル形成用領域と、 上記チャンネル形成用領域を構成している半導体薄膜に
    比し十分高いn型の不純物濃度またはp型の不純物濃度
    を有する半導体薄膜でなり、且つ上記チャンネル形成用
    領域に、異なる第1及び第2の位置においてそれぞれ連
    接しているソース領域及びドレイン領域と、 上記チャンネル形成用領域の主面上に、上記ソース領域
    及び上記ドレイン領域間の領域と第1のゲート絶縁膜を
    介して上記ドレイン領域側において局部的に対向して配
    されている第1のゲート電極と、 上記チャンネル形成用領域の上記第1のゲート電極が配
    されている側と同じ主面上に、上記ソース領域及び上記
    ドレイン領域間の上記第1のゲート電極が対向していな
    い領域と第2のゲート絶縁膜を介して対向して配されて
    いる第2のゲート電極とを有し、 上記第1のゲート電極と上記第2のゲート電極とが互に
    分離し、 上記第1のゲート絶縁膜が、上記第2のゲート絶縁膜と
    同じ誘電率を有し且つ上記第2のゲート絶縁膜と同じか
    それに比し厚い厚さを有するか、または上記第2のゲー
    ト絶縁膜に比し低い誘電率を有し且つ上記第2のゲート
    絶縁膜と同じかそれに比し厚い厚さを有することを特徴
    とする薄膜トランジスタ。
  2. 【請求項2】n型不純物またはp型不純物のいずれも意
    図的に導入していないか、十分低いn型の不純物濃度ま
    たはp型の不純物濃度を有する半導体薄膜でなるチャン
    ネル形成用領域と、 上記チャンネル形成用領域を構成している半導体薄膜に
    比し十分高いn型の不純物濃度またはp型の不純物濃度
    を有する半導体薄膜でなり、且つ上記チャンネル形成用
    領域に、異なる第1及び第2の位置においてそれぞれ連
    接しているソース領域及びドレイン領域と、 上記チャンネル形成用領域の第1の主面上に、上記ソー
    ス領域及び上記ドレイン領域間の領域と第1のゲート絶
    縁膜を介して上記ドレイン領域側において局部的に対向
    して配されている第1のゲート電極と、 上記チャンネル形成用領域の上記第1の主面と対向して
    いる第2の主面上に、上記ソース領域及び上記ドレイン
    領域間の上記第1のゲート電極が対向していない領域と
    第2のゲート絶縁膜を介して対向して配されている第2
    のゲート電極とを有し、 上記第1のゲート電極と上記第2のゲート電極とが互に
    連結し、 上記第1のゲート絶縁膜が、上記第2のゲート絶縁膜と
    同じ誘電率を有し且つ上記第2のゲート絶縁膜に比し厚
    い厚さを有するか、または上記第2のゲート絶縁膜に比
    し低い誘電率を有し且つ上記第2のゲート絶縁膜と同じ
    かまたはそれに比し厚い厚さを有することを特徴とする
    薄膜トランジスタ。
  3. 【請求項3】n型不純物またはp型不純物のいずれも意
    図的に導入していないか、十分低いn型の不純物濃度ま
    たはp型の不純物濃度を有する半導体薄膜でなるチャン
    ネル形成用領域と、 上記チャンネル形成用領域を構成している半導体薄膜に
    比し十分高いn型の不純物濃度またはp型の不純物濃度
    を有する半導体薄膜でなり、且つ上記チャンネル形成用
    領域に、異なる第1及び第2の位置においてそれぞれ連
    接しているソース領域及びドレイン領域と、 上記チャンネル形成用領域の第1の主面上に、上記ソー
    ス領域及び上記ドレイン領域間の領域と第1のゲート絶
    縁膜を介して上記ドレイン領域側において局部的に対向
    して配されている第1のゲート電極と、 上記チャンネル形成用領域の上記第1の主面と対向して
    いる第2の主面上に、上記ソース領域及び上記ドレイン
    領域間の上記第1のゲート電極が対向していない領域と
    第2のゲート絶縁膜を介して対向して配されている第2
    のゲート電極とを有し、 上記第1のゲート電極と上記第2のゲート電極とが互に
    分離し、 上記第1のゲート絶縁膜が、上記第2のゲート絶縁膜と
    同じ誘電率を有し且つ上記第2のゲート絶縁膜と同じか
    またはそれに比し厚い厚さを有するか、または上記第2
    のゲート絶縁膜に比し低い誘電率を有し且つ上記第2の
    ゲート絶縁膜と同じかまたはそれに比し厚い厚さを有す
    ることを特徴とする薄膜トランジスタ。
  4. 【請求項4】n型不純物またはp型不純物のいずれも意
    図的に導入していないか、十分低いn型の不純物濃度ま
    たはp型の不純物濃度を有する半導体薄膜でなるチャン
    ネル形成用領域と、 上記チャンネル形成用領域を構成している半導体薄膜に
    比し十分高いn型の不純物濃度またはp型の不純物濃度
    を有する半導体薄膜でなり、且つ上記チャンネル形成用
    領域に、異なる第1及び第2の位置においてそれぞれ連
    接しているソース領域及びドレイン領域と、 上記チャンネル形成用領域の主面上に、上記ソース領域
    及び上記ドレイン領域間の領域と第1及び第2のゲート
    絶縁膜をそれぞれ介して上記ドレイン領域側及び上記ソ
    ース領域側において局部的にそれぞれ対向して配されて
    いる第1及び第2のゲート電極と、 上記チャンネル形成用領域の上記第1及び第2のゲート
    電極が配されている側と同じ主面上に、上記ソース領域
    及び上記ドレイン領域間の上記第1及び第2のゲート電
    極が対向していない領域と第3のゲート絶縁膜を介して
    対向して配されている第3のゲート電極とを有し、 上記第1及び第2のゲート電極と上記第3のゲート電極
    とが互に連結し、 上記第1及び第2のゲート絶縁膜が、上記第3のゲート
    絶縁膜と同じ誘電率を有し且つ上記第3のゲート絶縁膜
    に比し厚い厚さを有するか、または上記第3のゲート絶
    縁膜に比し低い誘電率を有し且つ上記第3のゲート絶縁
    膜と同じかまたはそれに比し厚い厚さを有することを特
    徴とする薄膜トランジスタ。
  5. 【請求項5】n型不純物またはp型不純物のいずれも意
    図的に導入していないか、十分低いn型の不純物濃度ま
    たはp型の不純物濃度を有する半導体薄膜でなるチャン
    ネル形成用領域と、 上記チャンネル形成用領域を構成している半導体薄膜に
    比し十分高いn型の不純物濃度またはp型の不純物濃度
    を有する半導体薄膜でなり、且つ上記チャンネル形成用
    領域に、異なる第1及び第2の位置においてそれぞれ連
    接しているソース領域及びドレイン領域と、 上記チャンネル形成用領域の主面上に、上記ソース領域
    及び上記ドレイン領域間の領域と第1及び第2のゲート
    絶縁膜をそれぞれ介して上記ドレイン領域側及びソース
    領域側において局部的にそれぞれ対向して配されている
    第1及び第2のゲート電極と、 上記チャンネル形成用領域の上記第1及び第2のゲート
    電極が配されている側と同じ主面上に、上記ソース領域
    及び上記ドレイン領域間の上記第1及び第2のゲート電
    極が対向していない領域と第3のゲート絶縁膜を介して
    対向して配されている第3のゲート電極とを有し、 上記第1及び第2のゲート電極と上記第3のゲート電極
    とが互に分離し、 上記第1及び第2のゲート絶縁膜が、上記第3のゲート
    絶縁膜と同じ誘電率を有し且つ上記第3のゲート絶縁膜
    と同じかまたはそれに比し厚い厚さを有するか、または
    上記第3のゲート絶縁膜に比し低い誘電率を有し且つ上
    記第3のゲート絶縁膜と同じかそれに比し厚い厚さを有
    することを特徴とする薄膜トランジスタ。
  6. 【請求項6】n型不純物またはp型不純物のいずれも意
    図的に導入していないか、十分低いn型の不純物濃度ま
    たはp型の不純物濃度を有する半導体薄膜でなるチャン
    ネル形成用領域と、 上記チャンネル形成用領域を構成している半導体薄膜に
    比し十分高いn型の不純物濃度またはp型の不純物濃度
    を有する半導体薄膜でなり、且つ上記チャンネル形成用
    領域に、異なる第1及び第2の位置においてそれぞれ連
    接しているソース領域及びドレイン領域と、 上記チャンネル形成用領域の第1の主面上に、上記ソー
    ス領域及び上記ドレイン領域間の領域と第1及び第2の
    ゲート絶縁膜をそれぞれ介して上記ドレイン領域側及び
    上記ソース領域側において局部的にそれぞれ対向して配
    されている第1及び第2のゲート電極と、 上記チャンネル形成用領域の上記第1の主面と対向して
    いる第2の主面上に、上記ソース領域及び上記ドレイン
    領域間の上記第1及び第2のゲート電極が対向していな
    い領域と第3のゲート絶縁膜を介して対向して配されて
    いる第3のゲート電極とを有し、 上記第1及び第2のゲート電極と上記第3のゲート電極
    とが互に連結し、 上記第1及び第2のゲート絶縁膜が、上記第3のゲート
    絶縁膜と同じ誘電率を有し且つ上記第3のゲート絶縁膜
    に比し厚い厚さを有するか、または上記第3のゲート絶
    縁膜に比し低い誘電率を有し且つ上記第3のゲート絶縁
    膜と同じかそれに比し厚い厚さを有することを特徴とす
    る薄膜トランジスタ。
  7. 【請求項7】n型不純物またはp型不純物のいずれも意
    図的に導入していないか、十分低いn型の不純物濃度ま
    たはp型の不純物濃度を有する半導体薄膜でなるチャン
    ネル形成用領域と、 上記チャンネル形成用領域を構成している半導体薄膜に
    比し十分高いn型の不純物濃度またはp型の不純物濃度
    を有する半導体薄膜でなり、且つ上記チャンネル形成用
    領域に、異なる第1及び第2の位置においてそれぞれ連
    接しているソース領域及びドレイン領域と、 上記チャンネル形成用領域の第1の主面上に、上記ソー
    ス領域及び上記ドレイン領域間の領域と第1及び第2の
    ゲート絶縁膜をそれぞれ介して上記ドレイン領域側及び
    上記ソース領域側において局部的にそれぞれ対向して配
    されている第1及び第2のゲート電極と、 上記チャンネル形成用領域の上記第1の主面と対向して
    いる第2の主面上に、上記ソース領域及び上記ドレイン
    領域間の上記第1のゲート電極が対向していない領域と
    第3のゲート絶縁膜を介して対向して配されている第3
    のゲート電極とを有し、 上記第1及び第2のゲート電極と上記第3のゲート電極
    とが互に分離し、 上記第1及び第2のゲート絶縁膜が、上記第3のゲート
    絶縁膜と同じ誘電率を有し且つ上記第3のゲート絶縁膜
    と同じかまたはそれに比し厚い厚さを有するか、または
    上記第3のゲート絶縁膜に比し低い誘電率を有し且つ上
    記第3のゲート絶縁膜と同じかまたはそれに比し厚い厚
    さを有することを特徴とする薄膜トランジスタ。
  8. 【請求項8】請求項1、請求項2、請求項3、請求項
    4、請求項5、請求項6または請求項7記載の薄膜トラ
    ンジスタにおいて、 上記ソース領域及び上記ドレイン領域が、n型不純物ま
    たはp型不純物のいずれも意図的に導入していないか、
    十分低いn型の不純物濃度またはp型の不純物濃度を有
    する半導体薄膜内へのn型不純物またはp型不純物の導
    入によって互に異なる位置に形成された第1及び第2の
    不純物導入領域でそれぞれなり、 上記チャンネル形成用領域が、上記半導体薄膜の上記第
    1及び第2の不純物導入領域間の領域でなることを特徴
    とする薄膜トランジスタ。
  9. 【請求項9】請求項1、請求項2、請求項3、請求項
    4、請求項5、請求項6または請求項7記載の薄膜トラ
    ンジスタにおいて、 上記チャンネル形成用領域を構成している半導体薄膜
    が、多結晶半導体でなり、 上記ソース領域及びドレイン領域を構成している半導体
    薄膜が、微結晶半導体、多結晶半導体またはアモルファ
    ス半導体でなることを特徴とする薄膜トランジスタ。
JP5240990A 1990-03-02 1990-03-02 薄膜トランジスタ Expired - Lifetime JP2855155B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5240990A JP2855155B2 (ja) 1990-03-02 1990-03-02 薄膜トランジスタ
US07/663,372 US5124769A (en) 1990-03-02 1991-03-01 Thin film transistor
KR1019910003499A KR940008262B1 (ko) 1990-03-02 1991-03-02 박막 트랜지스터
DE69120440T DE69120440T2 (de) 1990-03-02 1991-03-04 Mehrfachgatter-Dünnfilmtransistor
EP91103223A EP0444712B1 (en) 1990-03-02 1991-03-04 Multigate thin film transistor

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5240990A JP2855155B2 (ja) 1990-03-02 1990-03-02 薄膜トランジスタ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03254157A JPH03254157A (ja) 1991-11-13
JP2855155B2 true JP2855155B2 (ja) 1999-02-10

Family

ID=12913991

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5240990A Expired - Lifetime JP2855155B2 (ja) 1990-03-02 1990-03-02 薄膜トランジスタ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2855155B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8963214B2 (en) 2009-10-12 2015-02-24 Samsung Display Co., Ltd. Thin film transistor, method of manufacturing the thin film transistor and organic light emitting display device have the thin film transistor

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR0151195B1 (ko) * 1994-09-13 1998-10-01 문정환 박막 트랜지스터의 구조 및 제조방법

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8963214B2 (en) 2009-10-12 2015-02-24 Samsung Display Co., Ltd. Thin film transistor, method of manufacturing the thin film transistor and organic light emitting display device have the thin film transistor

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03254157A (ja) 1991-11-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR930017218A (ko) 박막전계효과 트랜지스터 및 그 제조방법
KR910017674A (ko) 박막 트랜지스터
JP3535307B2 (ja) 半導体装置
EP1005093A3 (en) Semiconductor circuit with TFTs
KR101232589B1 (ko) 고전압 작동 전계 효과 트랜지스터, 및 그것을 위한 바이어스 회로 및 고전압 회로
JP2855155B2 (ja) 薄膜トランジスタ
JP2846736B2 (ja) 薄膜半導体装置
JPH11135795A (ja) 電界効果型トランジスタ
KR940022833A (ko) 반도체장치
JP3211291B2 (ja) 薄膜トランジスタ
JP2866888B2 (ja) 薄膜トランジスタ
JPH1197698A (ja) 薄膜トランジスタ
JP2647020B2 (ja) 相補型薄膜トランジスタ及びその製造方法
JPH0697694B2 (ja) 相補型薄膜トランジスタ
JP3259395B2 (ja) 半導体集積回路
JPH04162477A (ja) 薄膜トランジスタ
JP3155040B2 (ja) 半導体装置
JPH0191470A (ja) 入力保護回路
JPH0786607A (ja) 薄膜トランジスタ
JPH04320063A (ja) 薄膜トランジスタ
JPS60206174A (ja) 薄膜トランジスタ
KR870000854B1 (ko) 쌍-게이트(Dual-gate)를 이용한 박막트랜지스터
JP2864499B2 (ja) 電界効果型薄膜トランジスタ
JPH04111469A (ja) 薄膜トランジスタ回路
JPS62109026A (ja) 駆動回路内蔵型液晶表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071127

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 10

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081127

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 11

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091127

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101127

Year of fee payment: 12

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 12

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101127