JP2854485B2 - コンバインの排藁処理構造 - Google Patents

コンバインの排藁処理構造

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JP2854485B2
JP2854485B2 JP5040790A JP4079093A JP2854485B2 JP 2854485 B2 JP2854485 B2 JP 2854485B2 JP 5040790 A JP5040790 A JP 5040790A JP 4079093 A JP4079093 A JP 4079093A JP 2854485 B2 JP2854485 B2 JP 2854485B2
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晴充 牧園
敬 有本
登 岸田
信義 畑中
一孝 岡
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Kubota Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、排藁カッターと排藁結
束装置との双方を装備したコンバインにおける排藁処理
装置に係り、詳しくは、結束空間への排藁をより良好に
充填できるようにする技術に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の排藁処理構造、すなわち、カッ
ターカバーの開閉で細断と結束の使い分けを行うものと
しては、例えば、実開平4‐365417号公報で示さ
れたものが知られており、カバーの開閉のみの簡単操作
によってカッターと結束装置との使い分けが行えるとい
った利点が得られるものである。この技術では、結束装
置の結節部が結束空間の下方に位置した上パッカー構造
であり、結節部にゴミが及び易い面はあるが掻込みパッ
カーによる掻込み作用を排藁に上方から作用させること
ができ、排藁が浮き上がって逃げることなく良好に排藁
を結束空間に集束できるとともに、放出ドアが上方に退
避移動して放出排藁束に干渉しない利点があるものであ
る。
【0003】又、実開平4‐77745号公報で示され
たののように、結節部が結束空間の上方に位置した下パ
ッカー構造のものも知られており、この技術では掻込み
パッカーによる掻込み時に排藁が浮き上がるおそれや下
支点で逃げ変位する放出ドアが放出排藁束に干渉するお
それはあるが、結節部にゴミが溜まり難いとかパッカー
軸等の常時駆動軸が下方にあって駆動構造がシンプルに
まとめ易いといった利点がある。これら、上及び下パッ
カー構造は、コンバインの大きさや機種によって適宜に
使い分けしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】フィードチェーンによ
る茎稈の搬送では、必ずしも均一な量ずつ搬送されるも
のではなく部分的には茎稈が塊となった高ボリュームで
搬送されることもしばしばある。そして、近年における
コンバイン作業の高能率が促進されて脱穀処理のスピー
ドアップも行われ、相当な高ボリュームの茎稈塊となっ
たものの排藁が結束装置に送られてくることがある。こ
のような場合に、上述した掻込み作用に優れる上パッカ
ー構造の排藁処理装置でも、掻込みパッカーによる掻込
み作用によっては十分に結束空間に送り込みできないこ
とが考えられる。本発明の目的は、上パッカー構造を採
るコンバインの排藁処理装置において、排藁搬送機構か
ら出る排藁の結束装置への移送を確実化させる点にあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的の達成のために
本発明は、排藁カッターと、これの後部に配置される排
藁結束装置と、排藁カッターに排藁を供給するに足りる
だけの長さを有した排藁搬送機構とを備え、排藁搬送機
構の後端から排出されて落下してくる横倒れ姿勢の排藁
を、排藁カッターに案内する細断形態と、排藁カッター
上部の排藁移送経路を通して結束装置に案内する結束形
態とに択一的に切換自在な切換案内手段を備え、結束装
置を、排藁集束空間の下方に結節ビル及び紐ホルダー
が、かつ、上方に排藁集束用の掻込みパッカー及びニー
ドルが夫々配置される状態に構成するとともに、排藁移
送経路上に存在する排藁に集束空間に向かう強制移送力
を連続的に付与する補助搬送手段を、切換案内手段が結
束形態を現出するがわに切換操作されたときに機能する
状態に、かつ、切換案内手段と排藁搬送方向の前後で重
複させて装備してあることを特徴とする。
【0006】
【作用】補助搬送手段によって排藁搬送機構から送られ
てくる排藁を強制的に結束装置に移送させるから、高ボ
リュームの排藁塊が搬送されてくるとか、或いは単位時
間当たりの排藁量が顕著に多くなるといったことが生じ
ても移送不能なく送り込めるとともに、その強制移送力
は連続的に作用するから、詰まりなく確実に移送できる
ようになる。そして、切換案内手段と補助搬送装置とを
前後方向で重複させてあるから、結束装置を極力前方に
配置して前後寸法のコンパクト化を可能にしている。
【0007】つまり、結束装置を上パッカー構造に、か
つ、排藁搬送装置を排藁カッターに排藁を供給するに足
りるだけの長さとして排藁を落下供給するものに構成し
て、大容量の排藁処理に対処できる構成の排藁処理装置
において、カッターによる排藁細断作業と、結束装置に
よる排藁結束作業との双方の使い分けを、不都合なく、
かつ、前後にコンパクトな状態で実現させることができ
た。
【0008】
【発明の効果】その結果、高ボリュームの排藁処理対応
型の構造を採るものにおいて、カッターによる排藁細断
作業と、結束装置による排藁結束作業との双方の作業形
態を、搬送不良や詰まり等の不都合なく良好に機能する
状態で、かつ、前後にコンパクト化して実現でき、コン
バインの作業能率向上に不都合なく対応できる上パッカ
ー構造の排藁処理装置を提供することができた。
【0009】
【実施例】以下に、本発明の実施例を図面に基づいて説
明する。図1、図2にコンバイン後部に装備された排藁
処理装置Aが示され、1は排藁搬送機構、2は排藁を細
断する排藁カッター、3は排藁を結束する結束装置、4
は排藁を結束装置3に向けて送り出す補助搬送装置(補
助搬送手段)である。排藁搬送機構1の後端は、前後方
向位置が排藁カッター2とほぼ同じ位置に設定されてい
る。つまり、排藁搬送機構1は、排藁カッター2に排藁
を供給するに足りるだけの長さを有したものに構成され
ている。
【0010】カッター2は、落下移送されてくる排藁を
引き込むべく互いに異なる方向に回転する前後の回転刃
5,6で構成され、これら回転刃5,6は横方向に多数
並設されている。排藁カッター2の上面を覆うカバー
(切換案内手段に相当)11を、その後部に設けた左右
向きの横軸心P回りで開閉自在に構成してある。尚、1
1aは補助搬送装置4に合わせた搬送面であり、カバー
11の先端に固定状態で取付けてある。
【0011】補助搬送装置4は、下方の駆動輪体12と
緊張輪体13と固定輪体14とに突起付きチェーン15
を巻回して構成されるとともに、駆動輪体12の回転軸
心Zを中心に上方に揺動及び復帰自在に支承してある。
そして、この補助搬送装置4のケース4aと、カバー1
1の先端部とをロッド16で連結してあり、図2に示す
ようにカバー11の開閉に伴って補助搬送装置4も揺動
移動し、不都合なく結束形態と細断形態とが現出できる
ようにしてある。
【0012】又、補助搬送装置4とカバー11とは前後
方向で重複する状態に配置されて、これら補助搬送装置
4とカバー11全体の前後長さの短いものに構成してあ
り、結束装置Aを排藁カッター2の直後に配置して前後
方向のコンパクト化に寄与している。これにより、カバ
ー11上方の排藁移送経路R上に存在する排藁に集束空
間Sに向かう強制移送力を連続的に付与する補助搬送装
置4を、カバー11が結束形態を現出するがわである下
方に閉じ操作されたときに機能する状態に構成してあ
る。
【0013】結束装置3は、排藁集束空間Sの下方に結
節ビル7及び紐ホルダー8が、かつ、上方に排藁集束用
の掻込みパッカー9及びニードル10が夫々配置される
上パッカー構造に構成されている。又、排藁移送経路R
の上方には、ここを通る排藁に上方から作用する駆動掻
込み回転体22が配置されており、これと補助搬送装置
4とにより、結束形態において排藁を確実に結束空間S
に送り込むようにしてある。この掻込み回転体22、及
び補助搬送装置4の駆動輪体12は、共に常時駆動のパ
ッカー軸18から動力を受ける構造(チェーン機構等)
である。
【0014】排藁を細断するべくカッター2を使用する
ときには、カバー11上方に揺動して開き姿勢とし、カ
バー11の下面11kが、排藁搬送機構1から供給され
てくる排藁を回転刃5,6に導き移送するための細断用
案内面として機能させる。又、結束装置で排藁を結束さ
せるには、カバー11を閉じるのであるが、この閉じた
閉塞状態では、カバー11の上面が、排藁搬送機構1か
ら供給されてくる排藁を集束空間Sに導き移送するため
の結束用案内面として機能するのであり、これらの両機
能が発揮できるようにカバー11の揺動開閉位置を設定
してある。
【0015】ところで、パッカー9の掻込み移動軌跡L
は図2に示すように、斜め向きの略長円形となり、開き
状態のカバー11と搬送面11aに干渉する部分があ
る。そこで、カバー11が開放状態となるカッター使用
時においてはカバー11とパッカー9との干渉を阻止す
るべく、パッカー9がこれの掻込み移動軌跡Lにおける
前上方移動部分Luに存在する状態で結束装置3を停止
させる定位置停止クラッチBを、結束装置3の駆動系に
備えてある。
【0016】すなわち、図3に結束装置3に対する駆動
系が示され、17は入力軸、18はパッカー軸、19は
伝動軸、20はニードル軸、21は結節軸であり、パッ
カー軸18と伝動軸19に亘って公知構造の1回転クラ
ッチ機構Cが構成されている。定位置停止クラッチB
は、走行機体から動力入力される入力軸17上に設けて
ある。
【0017】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】コンバイン後部の排藁処理装置を示す側面図
【図2】カバーの開閉状態を示す側面図
【図3】結束装置への駆動系を示す展開図
【符号の説明】
1 排藁搬出機構 2 排藁カッター 3 排藁結束装置 4 補助搬送手段 7 結節ビル 8 紐ホルダ 9 掻込みパッカー 10 ニードル 11 カバー R 排藁移送経路 S 排藁集束空間
フロントページの続き (72)発明者 畑中 信義 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社ク ボタ 堺製造所内 (72)発明者 岡 一孝 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社ク ボタ 堺製造所内 (56)参考文献 実開 昭60−168350(JP,U) 実開 昭59−187948(JP,U) 実開 昭57−133934(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) A01F 12/00 - 12/60

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排藁カッター(2)と、これの後部に配
    置される排藁結束装置(3)と、前記排藁カッター
    (2)に排藁を供給するに足りるだけの長さを有した排
    藁搬送機構(1)とを備え、 前記排藁搬送機構(1)の後端から排出されて落下して
    くる横倒れ姿勢の排藁を、 前記排藁カッター(2)に案
    内する細断形態と、前記排藁カッター(2)上部の排藁
    移送経路(R)を通して前記結束装置(3)に案内する
    結束形態とに択一的に切換自在な切換案内手段(11)
    を備え、 前記結束装置(3)を、排藁集束空間(S)の下方に結
    節ビル(7)及び紐ホルダー(8)が、かつ、上方に排
    藁集束用の掻込みパッカー(9)及びニードル(10)
    が夫々配置される状態に構成するとともに、前記排藁移送経路(R)上に存在する排藁に前記集束空
    間(S)に向かう強制移送力を連続的に付与する補助搬
    送手段(4)を、前記切換案内手段(11)が前記結束
    形態を現出するがわに切換操作されたときに機能する状
    態に、かつ、前記切換案内手段(11)と排藁搬送方向
    の前後で重複させて装備してある コンバインの排藁処理
    構造。
JP5040790A 1993-03-02 1993-03-02 コンバインの排藁処理構造 Expired - Lifetime JP2854485B2 (ja)

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