JP2854486B2 - コンバインの排藁処理構造 - Google Patents
コンバインの排藁処理構造Info
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- JP2854486B2 JP2854486B2 JP4079193A JP4079193A JP2854486B2 JP 2854486 B2 JP2854486 B2 JP 2854486B2 JP 4079193 A JP4079193 A JP 4079193A JP 4079193 A JP4079193 A JP 4079193A JP 2854486 B2 JP2854486 B2 JP 2854486B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、排藁カッターと排藁結
束装置との双方を装備したコンバインにおける排藁処理
装置に係り、詳しくは、結束空間への排藁をより良好に
充填できるようにする技術に関する。
束装置との双方を装備したコンバインにおける排藁処理
装置に係り、詳しくは、結束空間への排藁をより良好に
充填できるようにする技術に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の排藁処理構造、すなわち、カッ
ターカバーの開閉で細断と結束の使い分けを行い、か
つ、結節部が結束空間の下方に位置する構造(以後、上
パッカー構造と略称する。)としては、実開昭62‐1
78848号公報で示されたものが知られている。この
構造では、掻込みパッカーによる掻込み作用を排藁に上
方から作用させることができ、上下に振れ動くことの少
ない良好な状態で排藁を結束空間に集束できるととも
に、カバーの開閉のみの簡単操作によってカッターと結
束装置との使い分けが行えるといった利点が得られるも
のである。
ターカバーの開閉で細断と結束の使い分けを行い、か
つ、結節部が結束空間の下方に位置する構造(以後、上
パッカー構造と略称する。)としては、実開昭62‐1
78848号公報で示されたものが知られている。この
構造では、掻込みパッカーによる掻込み作用を排藁に上
方から作用させることができ、上下に振れ動くことの少
ない良好な状態で排藁を結束空間に集束できるととも
に、カバーの開閉のみの簡単操作によってカッターと結
束装置との使い分けが行えるといった利点が得られるも
のである。
【0003】そして、上記公報の図面第1図で明らかな
ように、カッター上面のカバーが開いたカッター使用状
態では、このカバーと結束装置の掻込みパッカーの移動
軌跡とが干渉しており、掻込みパッカーの停止位置如何
によってはカバーと掻込みパッカーとが接当する不都合
を避けるため、掻込みパッカーの通過を許容する切欠き
をカバーに形成してあった。
ように、カッター上面のカバーが開いたカッター使用状
態では、このカバーと結束装置の掻込みパッカーの移動
軌跡とが干渉しており、掻込みパッカーの停止位置如何
によってはカバーと掻込みパッカーとが接当する不都合
を避けるため、掻込みパッカーの通過を許容する切欠き
をカバーに形成してあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、カバー
に切欠きが常時開いているため、結束装置の使用状態で
はカバー上面を通過する排藁からの切れ藁やゴミが停止
状態のカッターに落ち込み、詰まりの原因になったりす
るとともに、開いたカバー内面から前方に突出する掻込
みパッカーによって良好な排藁のカッターへの移動が乱
れ易くなる傾向があるため、改善の余地が残されてい
た。本発明の目的は、カバーに切欠きを設けることなく
上述の上パッカー構造を採る排藁処理装置を提供する点
にある。
に切欠きが常時開いているため、結束装置の使用状態で
はカバー上面を通過する排藁からの切れ藁やゴミが停止
状態のカッターに落ち込み、詰まりの原因になったりす
るとともに、開いたカバー内面から前方に突出する掻込
みパッカーによって良好な排藁のカッターへの移動が乱
れ易くなる傾向があるため、改善の余地が残されてい
た。本発明の目的は、カバーに切欠きを設けることなく
上述の上パッカー構造を採る排藁処理装置を提供する点
にある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的の達成のために
本発明は、排藁を細断する細断機と、この細断機の後に
連設される状態の排藁結束装置と、細断機に排藁を供給
するに足りるだけの長さを有した排藁搬送機構とを備
え、結束装置を、排藁集束空間の下方に結節ビル及び紐
ホルダーが、かつ、上方に排藁集束用の掻込みパッカー
及びニードルが夫々配置される状態に構成してあるコン
バインの排藁処理構造において、細断機の上面を覆うカ
バーを、その後部に設けた左右向きの横軸心回りで開閉
自在に構成し、このカバーが閉じた閉塞状態では、カバ
ーの上面が、排藁搬送機構から供給されてくる排藁を集
束空間に導き移送するための結束用案内面として機能す
るとともに、カバーが上方に開いた開放状態では、カバ
ーの下面が、排藁搬送機構から供給されてくる排藁を細
断機に導き移送するための細断用案内面として機能する
状態にカバーの開き及び閉じ姿勢を設定し、カバー上に
存在する排藁を結束装置に向けて送り出す補助搬送装置
を、カバーが閉じた閉塞状態であるときに機能する状態
に、かつ、カバーと排藁搬送方向の前後で重複させて構
成して装備してあるとともに、開放状態においてはカバ
ーと掻込みパッカーとの干渉を阻止するべく、掻込みパ
ッカーがこれの掻込み移動軌跡における上半部分又は後
半部分に存在する状態で結束装置を停止させる定位置停
止クラッチを、結束装置の駆動系に備えてあることを特
徴とするものである。
本発明は、排藁を細断する細断機と、この細断機の後に
連設される状態の排藁結束装置と、細断機に排藁を供給
するに足りるだけの長さを有した排藁搬送機構とを備
え、結束装置を、排藁集束空間の下方に結節ビル及び紐
ホルダーが、かつ、上方に排藁集束用の掻込みパッカー
及びニードルが夫々配置される状態に構成してあるコン
バインの排藁処理構造において、細断機の上面を覆うカ
バーを、その後部に設けた左右向きの横軸心回りで開閉
自在に構成し、このカバーが閉じた閉塞状態では、カバ
ーの上面が、排藁搬送機構から供給されてくる排藁を集
束空間に導き移送するための結束用案内面として機能す
るとともに、カバーが上方に開いた開放状態では、カバ
ーの下面が、排藁搬送機構から供給されてくる排藁を細
断機に導き移送するための細断用案内面として機能する
状態にカバーの開き及び閉じ姿勢を設定し、カバー上に
存在する排藁を結束装置に向けて送り出す補助搬送装置
を、カバーが閉じた閉塞状態であるときに機能する状態
に、かつ、カバーと排藁搬送方向の前後で重複させて構
成して装備してあるとともに、開放状態においてはカバ
ーと掻込みパッカーとの干渉を阻止するべく、掻込みパ
ッカーがこれの掻込み移動軌跡における上半部分又は後
半部分に存在する状態で結束装置を停止させる定位置停
止クラッチを、結束装置の駆動系に備えてあることを特
徴とするものである。
【0006】
【作用】掻込みパッカーの移動軌跡は一定の曲線上を往
復するものではなく、前述した公報に示されるように上
下に幅のある略長円形となり、パッカーが開き状態のカ
バーと干渉するのは、該パッカーの移動軌跡のうちの下
半部分又は前半部分の移動軌跡上に存在しているときで
ある。
復するものではなく、前述した公報に示されるように上
下に幅のある略長円形となり、パッカーが開き状態のカ
バーと干渉するのは、該パッカーの移動軌跡のうちの下
半部分又は前半部分の移動軌跡上に存在しているときで
ある。
【0007】故に、例えば、実開昭59‐36926号
公報で開示された田植機に用いられている定位置停止ク
ラッチの技術を本願の排藁処理装置における結束装置の
駆動系に導入することにより、掻込みパッカーが掻込み
移動軌跡における上半部分又は後半部分に存在する状態
で結束装置を停止させることができ、細断機使用状態に
おける開きカバーと掻込みパッカーとの干渉を回避する
ことができるようになるとともに、掻込み性能を向上さ
せるべくより大きな移動軌跡に設定することも可能であ
る。
公報で開示された田植機に用いられている定位置停止ク
ラッチの技術を本願の排藁処理装置における結束装置の
駆動系に導入することにより、掻込みパッカーが掻込み
移動軌跡における上半部分又は後半部分に存在する状態
で結束装置を停止させることができ、細断機使用状態に
おける開きカバーと掻込みパッカーとの干渉を回避する
ことができるようになるとともに、掻込み性能を向上さ
せるべくより大きな移動軌跡に設定することも可能であ
る。
【0008】補助搬送装置によって排藁搬送機構から送
られてくる排藁を強制的に結束装置に移送させるから、
本来的に排藁の茎稈処理に優れる上パッカー構造を採る
結束装置に、高ボリュームの排藁塊が搬送されてくると
か、或いは単位時間当たりの排藁量が顕著に多くなると
いったことが生じても移送不能や詰まり無く送り込める
ようになる。そして、カバーと補助搬送装置とを前後方
向で重複させてあるから、結束装置を極力前方に配置し
て細断機を含めた排藁処理装置全体としての前後寸法の
コンパクト化を可能にしている。
られてくる排藁を強制的に結束装置に移送させるから、
本来的に排藁の茎稈処理に優れる上パッカー構造を採る
結束装置に、高ボリュームの排藁塊が搬送されてくると
か、或いは単位時間当たりの排藁量が顕著に多くなると
いったことが生じても移送不能や詰まり無く送り込める
ようになる。そして、カバーと補助搬送装置とを前後方
向で重複させてあるから、結束装置を極力前方に配置し
て細断機を含めた排藁処理装置全体としての前後寸法の
コンパクト化を可能にしている。
【0009】従って、結束装置を上パッカー構造に、か
つ、排藁搬送機構を排藁カッターに排藁を供給するに足
りるだけの長さとして排藁を落下供給するものに構成し
て、大容量の排藁処理に対処できる構成の排藁処理装置
において、細断機による排藁細断作業と、結束装置によ
る排藁結束作業との双方の使い分けを、不都合なく、か
つ、前後にコンパクトな状態で実現させることができ
た。
つ、排藁搬送機構を排藁カッターに排藁を供給するに足
りるだけの長さとして排藁を落下供給するものに構成し
て、大容量の排藁処理に対処できる構成の排藁処理装置
において、細断機による排藁細断作業と、結束装置によ
る排藁結束作業との双方の使い分けを、不都合なく、か
つ、前後にコンパクトな状態で実現させることができ
た。
【0010】
【発明の効果】その結果、掻込み軌跡を十分に大きくし
ながらカバーにはパッカー通過用の切欠きが不要とな
り、カッター詰まりやカッターへの排藁移動の乱れとい
った不都合点を改善できるとともに、高ボリュームの排
藁処理対応型の構造を採りながら、排藁細断作業と排藁
結束作業との双方の作業形態を、搬送不良や詰まり等の
不都合なく良好に機能する状態で、かつ、前後にコンパ
クト化して実現できるので、コンバインの作業能率向上
に不都合なく対応できる等、利点の多い上パッカー構造
の排藁処理装置を提供できた。
ながらカバーにはパッカー通過用の切欠きが不要とな
り、カッター詰まりやカッターへの排藁移動の乱れとい
った不都合点を改善できるとともに、高ボリュームの排
藁処理対応型の構造を採りながら、排藁細断作業と排藁
結束作業との双方の作業形態を、搬送不良や詰まり等の
不都合なく良好に機能する状態で、かつ、前後にコンパ
クト化して実現できるので、コンバインの作業能率向上
に不都合なく対応できる等、利点の多い上パッカー構造
の排藁処理装置を提供できた。
【0011】
【実施例】以下に、本発明の実施例を図面に基づいて説
明する。図1、図2にコンバイン後部に装備された排藁
処理装置Aが示され、1は排藁搬送機構、2は排藁を細
断するカッター(細断機)、3は排藁を結束する結束装
置、4は排藁を結束装置3に向けて送り出す補助搬送装
置である。
明する。図1、図2にコンバイン後部に装備された排藁
処理装置Aが示され、1は排藁搬送機構、2は排藁を細
断するカッター(細断機)、3は排藁を結束する結束装
置、4は排藁を結束装置3に向けて送り出す補助搬送装
置である。
【0012】カッター2は、落ちてくる排藁を引き込む
べく互いに異なる方向に回転する前後の回転刃5,6で
構成され、これら回転刃5,6は横方向に多数並設され
ている。カッター2の上面を覆うカバー11を、その後
部に設けた左右向きの横軸心P回りで開閉自在に構成し
てある。尚、11aは補助搬送装置4に合わせた搬送面
であり、カバー11の先端に固定状態で取付けてある。
べく互いに異なる方向に回転する前後の回転刃5,6で
構成され、これら回転刃5,6は横方向に多数並設され
ている。カッター2の上面を覆うカバー11を、その後
部に設けた左右向きの横軸心P回りで開閉自在に構成し
てある。尚、11aは補助搬送装置4に合わせた搬送面
であり、カバー11の先端に固定状態で取付けてある。
【0013】補助搬送装置4は、下方の駆動輪体12と
緊張輪体13と固定輪体14とに突起付きベルト15を
巻回して構成されるとともに、駆動輪体12の回転軸心
Zを中心に上方に揺動及び復帰自在に支承してある。そ
して、この補助搬送装置4のケース4aと、カバー11
の先端部とをロッド16で連結してあり、カバー11の
開閉に伴って補助搬送装置4も揺動移動するようにして
ある。結束装置3は、排藁集束空間Sの下方に結節ビル
7及び紐ホルダー8が、かつ、上方に排藁集束用の掻込
みパッカー9及びニードル10が夫々配置される上パッ
カー構造に構成されている。
緊張輪体13と固定輪体14とに突起付きベルト15を
巻回して構成されるとともに、駆動輪体12の回転軸心
Zを中心に上方に揺動及び復帰自在に支承してある。そ
して、この補助搬送装置4のケース4aと、カバー11
の先端部とをロッド16で連結してあり、カバー11の
開閉に伴って補助搬送装置4も揺動移動するようにして
ある。結束装置3は、排藁集束空間Sの下方に結節ビル
7及び紐ホルダー8が、かつ、上方に排藁集束用の掻込
みパッカー9及びニードル10が夫々配置される上パッ
カー構造に構成されている。
【0014】排藁を細断するべくカッター2を使用する
ときには、図2に示すように、カバー11を上方に揺動
して開き姿勢とし、カバー11の下面11kが、排藁搬
送機構1から供給されてくる排藁を回転刃5,6に導き
移送するための細断用案内面として機能させる。又、結
束装置で排藁を結束させるには、図1に示すようにカバ
ー11を閉じるのであるが、この閉じた閉塞状態では、
カバー11の上面(この実施例では搬送面11aの上面
が相当する)が、排藁搬送機構1から供給されてくる排
藁を集束空間Sに導き移送するための結束用案内面とし
て機能するのであり、これらの両機能が発揮できるよう
にカバー11の揺動開閉位置を設定してある。
ときには、図2に示すように、カバー11を上方に揺動
して開き姿勢とし、カバー11の下面11kが、排藁搬
送機構1から供給されてくる排藁を回転刃5,6に導き
移送するための細断用案内面として機能させる。又、結
束装置で排藁を結束させるには、図1に示すようにカバ
ー11を閉じるのであるが、この閉じた閉塞状態では、
カバー11の上面(この実施例では搬送面11aの上面
が相当する)が、排藁搬送機構1から供給されてくる排
藁を集束空間Sに導き移送するための結束用案内面とし
て機能するのであり、これらの両機能が発揮できるよう
にカバー11の揺動開閉位置を設定してある。
【0015】ところで、パッカー9の掻込み移動軌跡L
は図2に示すように、斜め向きの略長円形となり、開き
状態のカバー11と搬送面11aに干渉する部分があ
る。そこで、カバー11が開放状態となるカッター使用
時においてはカバー11とパッカー9との干渉を阻止す
るべく、パッカー9がこれの掻込み移動軌跡Lにおける
後上方移動部分Luに存在する状態で結束装置3を停止
させる定位置停止クラッチBを、結束装置3の駆動系に
備えてある。次に、その定位置停止クラッチBの構造に
ついて説明する。
は図2に示すように、斜め向きの略長円形となり、開き
状態のカバー11と搬送面11aに干渉する部分があ
る。そこで、カバー11が開放状態となるカッター使用
時においてはカバー11とパッカー9との干渉を阻止す
るべく、パッカー9がこれの掻込み移動軌跡Lにおける
後上方移動部分Luに存在する状態で結束装置3を停止
させる定位置停止クラッチBを、結束装置3の駆動系に
備えてある。次に、その定位置停止クラッチBの構造に
ついて説明する。
【0016】図3に結束装置3に対する駆動系が示さ
れ、17は入力軸、18はパッカー軸、19は伝動軸、
20はニードル軸、21は結節軸であり、パッカー軸1
8と伝動軸19に亘って公知構造の1回転クラッチ機構
Cが構成されている。定位置停止クラッチBは、走行機
体から動力入力される入力軸17上に設けてある。図
4、図5に示すように、定位置停止クラッチBは、駆動
側軸17aに一体形成された駆動回転体部22と、受動
側軸17bにスライド自在にスプライン外嵌した従動回
転体23とで成り、駆動回転体部22の端面に形成した
爪22aに従動回転体23の端面に形成した爪23aと
が咬合及び離脱されることで結束装置3全体の駆動及び
停止が行われるよう構成されている。
れ、17は入力軸、18はパッカー軸、19は伝動軸、
20はニードル軸、21は結節軸であり、パッカー軸1
8と伝動軸19に亘って公知構造の1回転クラッチ機構
Cが構成されている。定位置停止クラッチBは、走行機
体から動力入力される入力軸17上に設けてある。図
4、図5に示すように、定位置停止クラッチBは、駆動
側軸17aに一体形成された駆動回転体部22と、受動
側軸17bにスライド自在にスプライン外嵌した従動回
転体23とで成り、駆動回転体部22の端面に形成した
爪22aに従動回転体23の端面に形成した爪23aと
が咬合及び離脱されることで結束装置3全体の駆動及び
停止が行われるよう構成されている。
【0017】従動回転体23は、バネ24によって爪咬
合側、つまりクラッチ入り側にスライド付勢されてお
り、支承部25に係止させた筒状のガイド部材26に半
径方向から進退する牽制ボール28との係合によるカム
作用で、バネ24に抗して強制後退変位されるようにな
っている。牽制ボール28は、出退機構27によって駆
動側軸17aの半径方向に移動操作されるのであり、出
退機構27は、ガイド部材26とこのガイド部材26上
で軸方向にスライドするシフト部材29、このシフト部
材29をシフトさせるシフタ30とから成り、シフタ3
0が操作レバー31に連動連結してある。
合側、つまりクラッチ入り側にスライド付勢されてお
り、支承部25に係止させた筒状のガイド部材26に半
径方向から進退する牽制ボール28との係合によるカム
作用で、バネ24に抗して強制後退変位されるようにな
っている。牽制ボール28は、出退機構27によって駆
動側軸17aの半径方向に移動操作されるのであり、出
退機構27は、ガイド部材26とこのガイド部材26上
で軸方向にスライドするシフト部材29、このシフト部
材29をシフトさせるシフタ30とから成り、シフタ3
0が操作レバー31に連動連結してある。
【0018】ガイド部材26は、その貫通孔26aに駆
動側軸17aの半径方向にのみ移動自在な状態で牽制ボ
ール28を保持するものであり、シフト部材29は、そ
の凹入部29aに牽制ボール28が嵌まり込むクラッチ
入り状態と摺動面29bで牽制ボール28を軸心方向に
押し込んだクラッチ切り状態とを現出させるものであ
り、このシフト部材29は巻きバネ32によってクラッ
チ入り状態となる側に付勢されている。
動側軸17aの半径方向にのみ移動自在な状態で牽制ボ
ール28を保持するものであり、シフト部材29は、そ
の凹入部29aに牽制ボール28が嵌まり込むクラッチ
入り状態と摺動面29bで牽制ボール28を軸心方向に
押し込んだクラッチ切り状態とを現出させるものであ
り、このシフト部材29は巻きバネ32によってクラッ
チ入り状態となる側に付勢されている。
【0019】図6,図7に示すように、牽制ボール28
に作用するクラッチ切り用のカムが従動回転体23に形
成されている。すなわち、従動回転体23の外周近くに
は、入力軸17の軸心に向けての牽制ボール28の係入
を許す係入面33が周方向に沿って所定の位相範囲θ1
にわたって形成されるとともに、この係入面33の回転
後方に引続いて上り傾斜の螺旋カム面34が所定の位相
範囲θ2 に亘って形成され、かつ、これら係入面33及
び螺旋カム面34の回転軸心側には牽制ボール28の内
端を接当支持する周壁面35が形成されている。
に作用するクラッチ切り用のカムが従動回転体23に形
成されている。すなわち、従動回転体23の外周近くに
は、入力軸17の軸心に向けての牽制ボール28の係入
を許す係入面33が周方向に沿って所定の位相範囲θ1
にわたって形成されるとともに、この係入面33の回転
後方に引続いて上り傾斜の螺旋カム面34が所定の位相
範囲θ2 に亘って形成され、かつ、これら係入面33及
び螺旋カム面34の回転軸心側には牽制ボール28の内
端を接当支持する周壁面35が形成されている。
【0020】又、螺旋カム面34の後端に相当する回転
位相部位Dにおいて周壁面35が終了して、牽制ボール
28の回転軸方向側への進出が許される頂平面36が形
成されるとともに、この回転位相部位Dに続く頂平面3
6よりも図6中における上側の箇所には牽制ボール28
の進出によって従動回転体23を駆動回転体22から離
反させる方向(クラッチ切り方向)に変位させるべく図
6中における下側径が大きくなるように設定した湾曲傾
斜面状の押込みカム面37を形成してある。頂平面36
は一定位相範囲θ3 に亘って形成されるとともに、その
終端に接当部38が起立形成されている。
位相部位Dにおいて周壁面35が終了して、牽制ボール
28の回転軸方向側への進出が許される頂平面36が形
成されるとともに、この回転位相部位Dに続く頂平面3
6よりも図6中における上側の箇所には牽制ボール28
の進出によって従動回転体23を駆動回転体22から離
反させる方向(クラッチ切り方向)に変位させるべく図
6中における下側径が大きくなるように設定した湾曲傾
斜面状の押込みカム面37を形成してある。頂平面36
は一定位相範囲θ3 に亘って形成されるとともに、その
終端に接当部38が起立形成されている。
【0021】次に、定位置停止クラッチBの作用につい
て説明する。図4に示すように、操作レバー31がクラ
ッチ入り位置にあると、該レバー31に連係された揺動
シフタ30が図中左方へ移動しており、シフト部材29
が巻きバネ32の付勢力によって図中左方に寄ったクラ
ッチ入り状態が現出される。この状態では牽制ボール2
8は、回転する従動回転体23による外径方向への押圧
力を受けることでシフト部材29の凹入部29aに入り
込んだ後退姿勢になっており、牽制ボール28に係合牽
制されない従動回転体23はバネ24によって駆動回転
体22に付勢咬合されている。
て説明する。図4に示すように、操作レバー31がクラ
ッチ入り位置にあると、該レバー31に連係された揺動
シフタ30が図中左方へ移動しており、シフト部材29
が巻きバネ32の付勢力によって図中左方に寄ったクラ
ッチ入り状態が現出される。この状態では牽制ボール2
8は、回転する従動回転体23による外径方向への押圧
力を受けることでシフト部材29の凹入部29aに入り
込んだ後退姿勢になっており、牽制ボール28に係合牽
制されない従動回転体23はバネ24によって駆動回転
体22に付勢咬合されている。
【0022】操作レバー31をクラッチ切り位置に操作
すると、図5に示すように、シフタ30が巻きバネ32
の付勢力に抗してシフト部材29を図中右方に強制スラ
イドさせ、凹入部29aの傾斜面29cを経て摺動面2
9bでもって牽制ボール28を回転軸心方向に押し込み
移動させ、従動回転体23の回転軌跡内に進出させる。
進出した牽制ボール28は先ず位相範囲θ1 において
平行カム面33上に入り込みその内端が周壁面35で受
け止められる。従動回転体23の回転に伴って牽制ボー
ル28は相対的に回転位相θ2 に入り、上り傾斜の螺旋
カム面34に係合する。軸方向位置固定の牽制ボール2
8に対して螺旋カム面34が回動して行くことで従動回
転体23は相対的に駆動回転体22から離反する方向に
スライドされる。
すると、図5に示すように、シフタ30が巻きバネ32
の付勢力に抗してシフト部材29を図中右方に強制スラ
イドさせ、凹入部29aの傾斜面29cを経て摺動面2
9bでもって牽制ボール28を回転軸心方向に押し込み
移動させ、従動回転体23の回転軌跡内に進出させる。
進出した牽制ボール28は先ず位相範囲θ1 において
平行カム面33上に入り込みその内端が周壁面35で受
け止められる。従動回転体23の回転に伴って牽制ボー
ル28は相対的に回転位相θ2 に入り、上り傾斜の螺旋
カム面34に係合する。軸方向位置固定の牽制ボール2
8に対して螺旋カム面34が回動して行くことで従動回
転体23は相対的に駆動回転体22から離反する方向に
スライドされる。
【0023】そして、牽制ボール28が相対的に回転位
相部位Dに至ると、周壁面35に替えて押し込みカム面
37と牽制ボール28とが接当する状態となり、操作レ
バー31の入り操作によって作用状態となる融通バネ3
9の付勢力によってシフタ30が巻きバネ32にうち勝
ってシフト部材29を図5中右方に押しやり、その結果
牽制ボール28に作用する回転軸心側への押し込み力が
持続し、その押し込み力を受ける押し込みカム面37の
傾斜による楔作用の働きにより、従動回転体23はさら
に駆動回転体22から離反する方向にスライドされて爪
22a,23aどうしが離脱する。つまり、完全なクラ
ッチ切り状態がもたらされる。
相部位Dに至ると、周壁面35に替えて押し込みカム面
37と牽制ボール28とが接当する状態となり、操作レ
バー31の入り操作によって作用状態となる融通バネ3
9の付勢力によってシフタ30が巻きバネ32にうち勝
ってシフト部材29を図5中右方に押しやり、その結果
牽制ボール28に作用する回転軸心側への押し込み力が
持続し、その押し込み力を受ける押し込みカム面37の
傾斜による楔作用の働きにより、従動回転体23はさら
に駆動回転体22から離反する方向にスライドされて爪
22a,23aどうしが離脱する。つまり、完全なクラ
ッチ切り状態がもたらされる。
【0024】この場合、伝動の断たれた従動回転体23
は、これに連係された各種部品の質量に基づく慣性で更
に遊転しようとするが、クラッチ切り位相である回転位
相部位Dの後方に存在する接当部38に接当することに
よって、従動回転体23はその接当部38部位で停止す
る。従って、操作レバー31をしてクラッチ切り操作す
ると、図2に示すように、掻込みパッカーが移動軌跡L
における後上方移動部分Luに位置した状態で結束装置
3が停止するのである。
は、これに連係された各種部品の質量に基づく慣性で更
に遊転しようとするが、クラッチ切り位相である回転位
相部位Dの後方に存在する接当部38に接当することに
よって、従動回転体23はその接当部38部位で停止す
る。従って、操作レバー31をしてクラッチ切り操作す
ると、図2に示すように、掻込みパッカーが移動軌跡L
における後上方移動部分Luに位置した状態で結束装置
3が停止するのである。
【0025】尚、特許請求の範囲の項に図面との対照を
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではないとともに、
「掻込み移動軌跡Lにおける上半部分又は後半部分に存
在する」とは、移動軌跡Lにおける開き状態のカバー1
1と干渉しない位置のことである。
便利にするために符号を記すが、該記入により本発明は
添付図面の構成に限定されるものではないとともに、
「掻込み移動軌跡Lにおける上半部分又は後半部分に存
在する」とは、移動軌跡Lにおける開き状態のカバー1
1と干渉しない位置のことである。
【図1】コンバイン後部の排藁処理装置の概略構造を示
す側面図
す側面図
【図2】掻込みパッカーとカバーとの位置関係を示す側
面図
面図
【図3】結束装置への駆動系を示す展開図
【図4】定位置停止クラッチの構造を示す断面図
【図5】クラッチ切り状態を示す定位置停止クラッチの
断面図
断面図
【図6】従動回転体の斜視図
【図7】カム面の展開側面図
1 排藁搬出機構 2 細断機 3 結束装置 4 補助搬送装置 7 結節ビル 8 紐ホルダ 9 掻込みパッカー 10 ニードル 11 カバー B 定位置停止クラッチ L 掻込み移動軌跡 P 横軸心 S 排藁集束空間
Claims (1)
- 【請求項1】 排藁を細断する細断機(2)と、この細
断機(2)の後に連設される状態の排藁結束装置(3)
と、前記細断機(2)に排藁を供給するに足りるだけの
長さを有した排藁搬送機構(1)とを備え、前記 結束装置(3)を、排藁集束空間(S)の下方に結
節ビル(7)及び紐ホルダー(8)が、かつ、上方に排
藁集束用の掻込みパッカー(9)及びニードル(10)
が夫々配置される状態に構成してあるコンバインの排藁
処理構造であって、 前記細断機(2)の上面を覆うカバー(11)を、その
後部に設けた左右向きの横軸心(P)回りで開閉自在に
構成し、このカバー(11)が閉じた閉塞状態では、該
カバー(11)の上面が、前記排藁搬送機構(1)から
供給されてくる排藁を前記集束空間(S)に導き移送す
るための結束用案内面として機能するとともに、前記カ
バー(11)が上方に開いた開放状態では、該カバー
(11)の下面が、前記排藁搬送機構(1)から供給さ
れてくる排藁を前記細断機(2)に導き移送するための
細断用案内面として機能する状態に前記カバー(11)
の開き及び閉じ姿勢を設定し、前記カバー(11)上に存在する排藁を前記結束装置
(3)に向けて送り出す補助搬送装置(4)を、前記カ
バー(11)が閉じた閉塞状態であるときに機能する状
態に、かつ、前記カバー(11)と排藁搬送方向の前後
で重複させて装備してあるとともに、 前記開放状態においては前記カバー(11)と前記掻込
みパッカー(9)との干渉を阻止するべく、前記掻込み
パッカー(9)がこれの掻込み移動軌跡(L)における
上半部分又は後半部分に存在する状態で前記結束装置
(3)を停止させる定位置停止クラッチ(B)を、前記
結束装置(3)の駆動系に備えてあるコンバインの排藁
処理構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4079193A JP2854486B2 (ja) | 1993-03-02 | 1993-03-02 | コンバインの排藁処理構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4079193A JP2854486B2 (ja) | 1993-03-02 | 1993-03-02 | コンバインの排藁処理構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06253665A JPH06253665A (ja) | 1994-09-13 |
JP2854486B2 true JP2854486B2 (ja) | 1999-02-03 |
Family
ID=12590450
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4079193A Expired - Lifetime JP2854486B2 (ja) | 1993-03-02 | 1993-03-02 | コンバインの排藁処理構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2854486B2 (ja) |
-
1993
- 1993-03-02 JP JP4079193A patent/JP2854486B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06253665A (ja) | 1994-09-13 |
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