JPS5917157Y2 - コンバインの排藁処理装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は排藁カッターと、結束機或は集束台を備え、排
藁チェーンによって取出す排藁を切断或いは非切断状態
で選択的に得られるもので、排藁チェーン終端での排藁
取出し方向を転換する排藁処理切換板を設けると共に、
前記排藁チェーン終端部で排藁が詰ったとき、該排藁に
よって開放される蓋を前記切換板に設けてなる装置に関
する。

従来、前記切換板の後方端を軸支させてこの前端側を起
伏させ、その切換板に前記蓋を上下に揺動自在に設けた
技術（例えば実開昭５３−８４５６６号公報）があった
が、起立状態の前記切換板を側面視において排藁チェー
ンに斜交させていたので、そのチェーンによって前記切
換板及び蓋が左右に分割されてこれらの構造を複雑にし
ていたと共に、前記チェーンに排藁を挾持する排藁ガイ
ド等の取付は長さが規制される等の欠点があった。

さらに排藁が詰ったときの圧力でカッターカバーを開放
させると共に、これと連動してエンジンを停止させるス
イッチを備えた従来技術（例えば実開昭５０−９７０９
８号公報）があったが、機械振動及び排藁の衝突等によ
って前記カッターカバーが激しく振動するので、前記ス
イッチが誤動作する恐れがあり、これを防ぐには前記カ
ッターカバーの支持構造が複雑になり、カッターカバー
を簡単に取付は難い欠点があった。

また、排藁チェーン終端部でこの回動軌跡に沿って前記
切換板を変位させる技術（例えが実開昭５２−５５８５
８号公報）があったが、前記切換板を前傾及び後傾状態
に支持させるので、上記従来技術の蓋をその切換板に応
用するには、その蓋の自重による開動を防ぐ必要があり
、それらの形状及び構造を極めて煩雑にして適正な排藁
処理を容易に得難いものであった。

本考案は上記の従来欠点を悉く解消するものであり、排
藁チェーン終端部と排藁カッター上面との間に直立及び
後傾姿勢に変位自在な排藁処理切換板を備え、前記排藁
チェーンの搬送作用面よりも低い回動支持軸を中心に該
チェーン終端部回動軌跡に沿って変位自在に前記排藁処
理切換板を支持させると共に、排藁を挿通させる蓋を前
記切換板に設けたコンバインにおいて、略直立状態の前
記切換板内側に排藁詰り検出用センシングスイッチを取
付け、前記切換板外側に設ける前記蓋を板バネによって
前記センシングスイッチに圧接保持すると共に、後傾状
態の前記切換板下面側に位置する前記蓋を排藁放出口の
下縁に当接させて鉄蓋をセンシングスイッチに圧接保持
させたもので、前記切換板内側に前記センシングスイッ
チを取付けることによってその切換板の機外側面に板バ
ネを介して蓋を簡潔に支持し得、前記板バネによって蓋
を前記スイッチに圧設させて該スイッチの誤動作を阻止
し得、従来に比べて前記切換板及び蓋を簡単に構成でき
て安定したセンシングスイッチ動作を得られ、また前記
蓋を作業途中にも作業者によって開動させて前記スイッ
チを緊急作動させ得ると共に、前記切換板の後傾支持に
よって前記蓋を放出口の下縁に当接させることにより、
その切換板上面側を移動させる排藁又は機体振動等によ
って前記スイッチが誤作動するのを阻止し得、従来に比
べて不必要時の前記スイッチを確実にオフ保持し得るよ
うにしたコンバインの排藁処理装置を提供しようとする
ものである。

以下本考案の実施例を図面に基づいて詳述する。

第１図はコンバインの概略側面図、第２図は同平面図で
あり、図中１は左右に走行うローラ２゜２を装設させる
トラックフレーム、３は回動支点軸４及び昇降シリンダ
５を介してトラックフレーム１に支持させる機台、６は
扱胴７を内蔵していて左側にフィードチェーン８を架設
させる脱穀部、９は分草板１０及び稈搬送コンベア１１
及び刈刃１２などを備えていて脱穀部６前方に設ける刈
取部、１３は前記脱穀部６から穀粒を取出す揚穀筒１４
を臨ませる籾タンク、１５は補助作業台、１６は籾タン
ク１３後方の機台３に搭載するテ゛イーゼルエンジン、
１７は前記トラックフレーム１に支持させていて籾タン
ク１３前方に位置させる運転台、１８は運転席、１９は
サイドクラッチレバ−２０，２０などを備える運転操作
部、２１は前記フィードチェーン８終端に連結させる排
藁チェーン２２終端を臨ませていて排藁カッター２３を
内蔵する排藁切断部、２４は前記排藁切断部２１の後面
に着脱自在に取付ける結束機２５を含む排藁結束部であ
り、前記刈取部９によって殻稈を連続的に刈取り、その
殻稈をフィードチェーン８に受継いで脱穀し、脱穀部６
の穀粒を籾タンク１３に取出すと共に、脱穀済み稈即ち
排藁をフィードチェーン８から排藁チェーン２２に受継
ぎ、前記切断部２１または結束部２４のいずれかに前記
チェーン２２を介して排藁を取出し、排藁を切断または
結束（非切断）処理するように構成してなる。

前記結束部２４は、左右側板２６．２６と、各板２６．
２６を連結する横フレーム２７と、稈元ガイド２８を有
する排藁シュート２９と、穂先シュー） ３０と、結束
紐ロール３１と、補助ロール３２とを備え、周知構造の
結束機２５を前記シュート２９、３０部に設置してなる
。

第３図に示す如く前記排藁カッター２３は掻込み切断刃
３３と、ディスク型切断刃３４とを備え、第２図の如く
機体全幅と略同寸の平行なカッター軸３５．３６に複数
の各月３３・・・及び３４・・・を夫々軸支させると共
に、前記カッター２３の略中央に排藁チェーン２２終端
を臨ませ、そのチェーン２２の下側作用面２２ ａに排
藁ガイド棒３７を添接させ、前記チェーン作用面２２
ａとガイド棒３７によって挟持搬送する排藁を各切断刃
３３．３４の重合部上面カッター軸３５．３６と平行な
姿勢で落下さするように形成する。

前記カッター２３上方の排藁落下口３８またはカッター
後板３９の排藁放出口４０のいずれか一方を閉鎖し、他
方を開放すべく、カッター２３上方に排藁処理切換板４
１を設ける。

前記切換板４１両側端を、第６図に示すカッター側板６
５．６５のブラケツ） ６６、６７に左右回動支点軸４
２．４２を介して軸支させ、前記チェーン２２の作用面
２２ ａよりもその支点軸４２を低い位置に取付け、前
記チェーン２２終端の円弧に沿わせて前記支点軸４２を
中心に切挽板４１を回動させ、例えば前記チェーン２２
終端下方に後方傾斜状態で前記切換板４１を入り込ませ
、その切換板４１によって落下口３８を閉鎖し、放出口
４０を開放する一方、前記チェーン２２終端に近接させ
て切換板４１を直立させ、放出口４０に形成するストッ
パ４３を切換板４１を当接させ、その切換板４１によっ
て放出口４０を閉鎖し、落下口３８を開放するように形
成する。

前記排藁チェーン２２のチェーンガイド４４終端部に支
軸４５を介して稈元押え棒４６基端を回動自在に軸支さ
せると共に、その押え棒４６先端を切断刃３４上方に近
接させるべくスプリング４７を設ける。

また第２図の如く運転席１８近傍に排藁処理切換レバー
４８を設ける。

第４図に示す如く支軸４９に中間を回転自在に軸支する
基板５０の一端に前記レバー４８基端を連結すると共に
、その基板５０の他端に緩衝バネ５１を介して結合板５
２を連結させる。

前記押え棒４６基端に一体形成するリンク５３を結合板
５２にワイヤ５４を介して連結すると共に、前記の右回
動支点軸４２に中間を固定して切換板４１と一体回動す
るリンク５５を設け、ワイヤ５６を介してリンク５５下
端を結合板５２に、またワイヤ５７及び緩衝バネ５７を
介してリンク５５上端を前記レバ−４８中間に夫々連結
させ、前記レバ−４８操作によって落下口３８を閉じて
放出口４０を開放したとき、前記押え棒４６がスプリン
グ４７に抗して上動すると共に、放出口４０を閉じて落
下口３８を開放したとき、スプリング４７によって前記
押え棒４６を下動させ、押え棒４６先端を切断刃３４上
面に臨ませるように形成する。

また第３図及び第６図に示す如く前記切換板４１と一体
回動するリンク５９を左回動支点軸４２に設け、そのリ
ンク５９に支点越えバネ６０を附勢し、落下口３８或い
は放出口４０のいずれか一方を切換板４１によって必ず
閉鎖維持すべく該切換板４１を前記バネ６０によって支
持さするように形成する。

第３図及び第５図に示す如く、前記切換板４１に蝶番６
１を介して緊急開放蓋６２を開閉自在に取付けると共に
、第６図に示す如く前記蓋６２両側の膨出部６２ｂ、６
２ｂを係合させてこれを一定圧力以下で閉鎖支持する板
バネ６３を切換板４１両側端に設け、またその蓋６２が
開作動したときにエンジン１６を停止させる排藁センサ
にある左右一対のセンシングスイッチ６４．６４を切換
板４１両端内部に組込み、第３図の如く切換板４１によ
って落下口３８を閉鎖しているとき、蓋６２の上端縁６
２ ａが放出口４０の下縁４９ ａに当接すると共に、
第５図の如く切換板４１によって放出口４６を閉鎖して
いるとき、排藁チェーン２２によって送られる排藁の圧
力が設定以上に高くなることにより、排藁が板バネ６３
に抗して蓋６２を押開き、切換板４１を介して排藁が機
体外側に放出されるように形成するものである。

次に第７図を参照してエンジン１６の燃料噴射系統につ
いて説明すると、燃料タンク６８にツユエルインレット
パイプ６９を介して燃料ポンプ７０が連結接続し、該燃
料ポンプ７０には低圧側パイプ７１を介して燃料フィル
タ７２が連結接続している。

また前記燃料フィルタ７２にツユエルホース７３を介し
て２気筒用の２組の燃料噴射ポンプ７４゜７４が連結接
続すると共に、該ポンプ７４．７４にインジェクション
パイプ７５．７５を介してそれぞれの噴射ノズル７６、
７６が連結接続して、このノズル７６゜７６より燃料を
エンジン１６の燃焼室つまりシリンダ７７．７７上部に
噴射し、ビントン７８．７８を上下往復動させることに
よってエンジン１６を駆動させる様に構成している。

また、前記燃料噴射ポンプ７４．７４と噴射ノズル７６
、７６との間におけるインジェクションパイプ７５、７
５途中にアンロード用のソレノイド操作２伎置２方弁７
９が介在させてあり、この弁７９のポンプポートＰと前
記インジェクションパイプ７５．７５間のバイパスパイ
プ８０．８０間に逆止弁８１．８１をそれぞれ設けてい
る。

さらに前記弁７９のタンクポートＴはリターンパイプ８
２を介して前記燃料タンク６８に接続する。

一方、前記弁７９のソレノイド７９ ａとバッテリー８
３の回路途中に常閉の６手動スイッチ８４を介在させる
と共に、該スイッチ８４とバッテリー８３との間に前記
センシングスイッチ６４．６４を接続すると共に、各ス
イッチ６４．６４及びスイッチ８４を介してバッテリー
８３にブザー８５を接続し、蓋６２の開動作と連動して
各スイッチ６４．６４が夫々作動し、前記弁７９を切換
えてエンジン１６を停止させ、且つブザー９５を鳴らし
、また各スイッチ６４．６４を並列に設け、いずれか一
方がオンとなったときに前記エンジン１６を停止させる
ように形成してなるものである。

本考案は上記の如く構成しており、排藁チェーン２２に
よって取出す排藁を結束機２５に送込んで適宜大きさに
結束する場合、第４図の実線位置に切換レバー４８を移
動させ、第３図の実線位置に切換板４１を回動させると
、その切換板４１の回動と連動して稈元押し棒４６が上
昇回転し、また前記切換板４１によって落下口３８が閉
鎖させ、放出口４０が開放される。

而して排藁チェーン２２の作用面２２ ａとガイド棒３
７によって挟持搬送する排藁が前記チェーン２２終端に
到達すると、その排藁が切換弁４１上に落下して放出口
４０を介してシュート２９、３０上に流下し、結束機２
５によって適宜大きさの束に結束されて圃場に放出され
る。

この時、支点越えバネ６０によって蓋６２の上端縁６２
ａを放出口４０の下縁３９ ａに接当支持しているの
で゛、切換板４１によって落下口３８を閉鎖した状態で
切換板４１を固定支持でき、例えば切換板４１の振動な
どによって鉄部に排藁が引掛るなどの不都合を生じるこ
となく、またカッター２３を介して結束機２５を駆動さ
せてこれらの駆動系を簡単な構造で形成しても、カッタ
ー２３を無負荷運転できるので結束機２５を確実に駆動
できる。

また前記チェーン２２によって取出す排藁をカッター２
３に供給して適宜長さに寸断する場合、第４図の仮想線
位置に切換レバー４８を移動させ、第５図に示す如く放
出口４０を切換板４１によって閉鎖すると、稈押え棒４
６がスプリング４７によって下降回転し、該棒４６先端
が切断刃３４上面に近接する。

而して前記同様チェーン作用面２２ ａによって送られ
る排藁がチェーン２２終端に倒達すると、稈押え棒４６
の案内などにより各切断刃３３．３４の重合切断部に落
下口３８を介して排藁が落下し、適宜長さに寸断されて
圃場に放散される。

この時、前記カッター２３上方に排藁が詰り、前記チェ
ーン２２によって送られた排藁が適宜量溜ると、その排
藁の圧力によって蓋６２が開かれ、切換板４１を介して
排藁が機体外方に落下し、またスイッチ６４が作動して
エンジン１６が停止される。

上記のように排藁チェーン２２の作用面２２ ａよりも
回動支持軸４２を低い位置とし、前記チェーン２２終端
に沿わせて切換板４１を回動させると、前記チェーン２
２とカッター２３を比較的近接させることができ、また
前記チェーン２２の終端近傍に放出口４０を開口でき、
前記カッター２３を挾小空間に収納できると共に、前記
切換板４１両側端にセンシングスイッチ６４．６４を設
けたので、排藁詰りによって蓋６２が捩れてこの一側端
が押開かれても、前記スイッチ６４．６４のいずれかを
介して速やかにエンジン１６を停止させることができ、
そのため蓋６２を簡潔にして比較的細長く形成できるも
のである。

以上実施例に示す如く本考案は、排藁チェーン２２終端
部と排藁カッタ−２３上面との間に直立及び後傾姿勢に
変位自在な排藁処理切換板４１を備え、前記排藁チェー
ン２２の搬送作用面よりも低い回動支持軸４２を中心に
該チェーン２２終端部回動軌跡に沿って変位自在に前記
排藁処理切換板４１を支持させると共に、排藁を挿通さ
せる蓋６２を前記切換板４１に設けたコンバインにおい
て、略直立状態の前記切換板４１内側に排藁詰り検出用
センシングスイッチ６４を取付け、前記切換板４１外側
に設ける前記蓋６２を板バネ６３によって前記センシン
グスイッチ６４に圧接保持すると共に、後傾状態の前記
切換板４１下面側に位置する前記蓋６２を排藁放出口４
０の下縁３９ ａに当接させて鉄蓋６２をセンシングス
イッチ６４に圧接保持させたもので、前記切換板４１内
側に前記センシングスイッチ６４を取付けることによっ
てその切換板４１の機外側面の板バネ６３を介して蓋６
２を簡潔に支持でき、前記板バネ６３によって蓋６２を
前記スイッチ６４に圧接させて該スイッチ６４の誤動作
を阻止でき、従来に比べて前記切換板４１及び蓋６２．
を簡単に横取でき安定したセンシングスィッチ６４動作
を得ることができ、また前記蓋６２を作業途中にも作業
者によって開動させて前記スイッチ６４を緊急作動させ
ることができると共に、前記切換板４１の後傾支持によ
って前記蓋６２を放出口４０の下縁３９ ａに当接させ
ることにより、その切換板４１上面側を移動させる排藁
又は機体振動等によって前記スイッチ６４が誤作動する
のを阻止でき、従来に比べて不必要時の前記スイッチ６
４を確実にオフ保持できて排藁処理作業の安全性を著し
く向上させることができる等の顕著な効果を奏するもの
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示すコンバインの概略側面
図、第２図は同平面図、第３図は要部の断面図、第４図
は要部の側面図、第５図は部分説明図、第６図は第３図
のＡ−Ａ視説明図、第７図はエンジンの燃料系統を示す
説明図である。 １６・・・・・・エンジン、２２・・・・・・排］チｉ
−ン、４１・・・・・・排藁処理切換板、６２・・・・
・・蓋、６４・・・・・・センシングスイッチ（排藁セ
ンサ）。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 排藁チェーン２２終端部と排藁カッタ−２３上面との間
   に直立及び後傾姿勢に変位自在な排藁処理板検板４１を
   備え、前記排藁チェーン２２の搬送作用面よりも低い回
   動支点軸４２を中心に該チェーン２２終端部回動軌跡に
   沿って変位自在に前記排藁処理切換板４１を支持させる
   と共に、排藁を挿通させる蓋６２を前記切換板４１に設
   けたコンバインにおいて、略直立状態の前記切換板４１
   内側に排藁詰り検出用センシングスイッチ６４を取付け
   、前記切換板４１外側に設ける前記蓋６２を板バネ６３
   によって前記センシングスイッチ６４に圧接保持すると
   共に、後傾状態の前記切換板４１下面側に位置する前記
   蓋６２を排藁放出口４０の下縁３９ ａに当接させて鉄
   蓋６２をセンシングスイッチ６４に圧接保持させること
   を特徴とするコンバインの排藁処理装置。