JP2851142B2 - 超高圧送電線 - Google Patents

超高圧送電線

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JP2851142B2 JP19703690A JP19703690A JP2851142B2 JP 2851142 B2 JP2851142 B2 JP 2851142B2 JP 19703690 A JP19703690 A JP 19703690A JP 19703690 A JP19703690 A JP 19703690A JP 2851142 B2 JP2851142 B2 JP 2851142B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は低AN、低風騒音、難着雪、軽量化の多目的な
超高圧送電線に関する。
〔従来の技術〕 架空送電線の送電電圧が高くなると導体表面の電位傾
度が大になり、電線表面に雨滴が残留されやすい軽雨時
には、電線のコロナ放電により直線空間に“ジージー”
または“ジリジリ”と聞こえる不規則音の可聴騒音(Au
dible Noise)“AN"が生ずる。
このANを防ぐ対策としては、電線表面をサンドブラス
トまたはベーマイト処理等により親水化処理して電線表
面に雨滴が残留形成されないようにしている。
また、架空送電線の導体条数が多くなると電線に風が
当たって生ずる風騒音が増加するが、この風騒音の発生
は、電線の材質や振動特性には関係なく電線の表面状態
により定まり、電線表面が滑らかなほど風音レベルが高
くなる。
電線に直角に風が当たる場合は、電線表面のある部分
で空気流が粘性の影響により境界層を生じ、その中にお
ける速度分布と圧力勾配の関係から決まる位置で境界層
の速度分布が逆転すると空気流の剥離現象が起こり、こ
の剥離により空気流の圧力変動が生ずる結果これが風音
として聞こえてくる。
この風音を防ぐ対策として、螺旋状に成型したスパイ
ラルロッドと呼ばれる線状体を電線表面に連続的に巻付
けて投影断面を周期的に異ならせている。たとえば、直
径が38.4mmの電線に対しては直径7mmの太さのスパイラ
ルロッドを用い、通常は電線断面における上下の位置に
それぞれ1条を巻付けているが、前記のAN特性が問題に
なるような場合にはそれぞれ2本づつ並列に密着させて
電線の断面の上下に180゜ずらせて巻付けている。
また、前記のようにスパイラルロッドを電線表面に巻
付けるかわりに、より線直径線上に相対する2か所に半
径方向高さが高いセグメント素線を配置して最外層より
線層の表面に段差を形成した低風騒音電線が特公昭60−
189809号公報、特開昭63−116310号公報等により知られ
ている。
〔発明が解決しようとする課題〕
送電電圧が100万V級の超高圧送電線になると1相を
構成する束導体数は8〜10条となり、この大型の送電線
を支持する鉄塔も強度を増強した大型でコスト高になら
ざるを得ず、送電線路を経済的に建設するためには、電
線の軽量化を図って強度を減少させ鉄塔をできるだけ低
くする必要があるが、前記のようにスパイラルロッドを
巻付けると、風圧や弛度が増加するので支持鉄塔の強度
増強や塔高の大型化が避けられないばかりでなく、スパ
イラルロッドの巻付け施工が容易でないという欠点があ
る。
前記のスパイラルロッドの巻付けは、電線のより方向
に対して同方向巻回と逆方向巻回を交互に繰り返して巻
付けられるが、同方向の巻付け区間では送電線の着雪が
発達しサブスパン振動の増加や落雪被害等の欠点があ
る。
また、前記公報の電線のように最外層の2か所だけ段
差を形成したのでは、この電線に付属品の把持部を取付
ける際に、電線外周が円形でないので、段差に一致する
ピッチのカラーやアーマーロッド等を介して取付けなけ
ればならずその作業が容易でないという問題点がある。
本発明は、前記のような欠点がなく、低AN、低風騒音
を実現するだけでなく、さらに難着雪、軽量化をも実現
する超高圧送電線を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
前記の目的を達成するために、本発明の超高圧送電線
は、中心の鋼心より線1の外周にエキスバンドより線層
2、3を巻回し、このエキスバンドより線層の外周の最
外層に、第1のより線条群層4の断面高さHと第2のよ
り線条群層5の断面高さhをH>hとした該第1、第2
の両より線条群層4、5を隣接させて段差部6を形成し
た段差部付き線条群層7をほぼ120度の角度間隔で巻回
し、この段差部付き線条群層7の素線条を欠除させた素
線欠除間隙部8を少なくとも1か所設けて前記エキスバ
ンドより線層2、3を露出させたことを特徴とするもの
である。
〔作用〕
最外層の段差部付き線条群層7の段差部6により電線
が風を受けて生ずる風騒音が低減される。
また、最外層の素線欠除間隙部8において電線に当た
る風の空気流が乱流化され境界層における気流の剥離が
生じ難くなることにより風騒音の低減効果が増大する。
素線欠除間隙部8の幅や段差部6の段差dの調整によ
り風騒音低減効果が調整される。
最外層に素線欠除間隙部8が設けてあることにより、
電線表面の着雪が電線周面を滑って電線の下側に回り込
もうとしても、該間隙部8内に露出しているエキスバン
ドより線層2、3により雪片の回転が阻止されて着雪の
過大成長が防止される。
断面高さが異なる第1および第2のより線条群層4、
5により段差部付き線条群層7を最外層にほぼ120度の
角度間隔で3か所に設けたことにより、風向きによる揚
力の変化が少なくなってギャロッピングが起こりにくく
なる。
また電線表面の段差部は従来のように2か所でなく3
か所にあるので付属品の電線把持部は通常のものがその
まま適用できる。
中心の鋼心より線1の外周にエキスバンドより線層
2、3を設けたことにより、外径が大なる超高圧送電線
であっても軽量化され、送電線の弛度が減少されるの
で、鉄塔が低く小型化される。
〔実施例〕
以下本発明の実施例を図面により説明する。第1図は
本発明の超高圧送電線の断面、第2図はその正面を示
し、1は中心の鋼心より線、2および3はこの鋼心より
線1の外周にアルミ丸線を互いに反対方向に巻回した2
層のエキスバンドより線層で、2は内側のエキスバンド
より線層、3は外側に反対方向に巻回したエキスバンド
より線層である。
4は外側のエキスバンドより線層3の外周の最外層に
巻回したセグメント線条よりなる第1のより線条群層で
あり、5はこの外側のエキスバンドより線層3の外周の
最外層に前記第1のより線条群4に隣接してアルミ丸線
を巻回した第2のより線条群層である。この第1のより
線条群層4と第2のより線条群層5は最外層に交互に並
べて120度の角度間隔で巻回する。
この最外層の第1のより線条群層4と第2のより線条
群層5は、その各々の断面高さを、セグメント線条より
なる第1のより線条群層4の断面高さHを高くし、これ
よりも第2のより線条群層5の断面高さhを低くしてH
>hとし、これにより第1および第2の両より線条群層
4、5の境界に段差dの段差部6を形成して第1、第2
の両より線条群層4、5よりなる段差部付き線条群層7
を最外層に形成する。
前記の最外層の第2の丸線条のより線条群層5の断面
積は第1のより線条群層4の断面積の2倍以下とするの
が望ましい。
前記の最外層の段差部付き線条群層7には、第1のよ
り線条群層4もしくは第2のより線条群層5の中の任意
の素線条を欠除させた素線欠除間隙部8を少なくとも1
か所設け、これにより段差部付き線条群層7の内側にあ
るエキスバンドより線層2、3を該間隙部8から露出さ
せる。
第1図は前記のように最外層に120度の角度間隔で3
か所に巻回した各段差部付き線条群層7の第2のより線
条群層5の素線条の1条をそれぞれ欠除させて素線欠除
間隙部8を設けた例を示す。
なお、前記の最外層の各より線条はその表面を親水化
処理してもよい。
前記のように構成した本発明の超高圧送電線は、最外
層の段差部付き線条群層7の段差部6により、電線が風
を受けて生ずる風騒音が低減されるが、さらに、最外層
の素線欠除間隙部8においてエキスバンドより線層2、
3が露出していることにより、電線に当たる風の空気流
が乱流化され境界層における気流の剥離が生じ難くなる
結果風騒音の低減効果は極めて大になる。
しかもこの素線欠除間隙部8の幅を広く調整すればエ
キスバンドより線層2、3の露出表面が増加するので風
騒音低減効果を増大することができ、この間隙部8の幅
や前記段差部6の段差dを調整することにより風騒音低
減効果を調整することができる。
また、本発明の超高圧送電線は前記のように最外層に
素線欠除間隙部8が設けてあることにより、電線表面の
着雪の成長を阻止することができる。電線表面に着雪す
ると、従来の送電線においては雪片が電線周面をより線
に沿って滑り順次下側に回り込み次第に大きな雪片に成
長するが、本発明の送電線では雪片が電線周面のより線
方向の素線欠除間隙部8に沿って滑り回転しながら電線
下側に回り込もうとしても、この間隙部8内に露出して
互いに反対方向に巻回されている2層のエキスバンドよ
り線層2、3により雪片の回転が阻止されるので、着雪
の過大成長が防止される。
また、断面高さが異なる第1および第2のより線条群
層4、5を最外層にほぼ120度の角度間隔で3か所に設
けたことにより、風向きによる揚力の影響が少なくなっ
てギャロッピングが起こりにくくなり、しかも電線を把
持する付属品の把持部は、従来2か所段差の電線のよう
にカラーやアーマーロッド等を介して取付ける必要がな
く、通常の付属品把持部をそのまま用いることができ
る。
また、中心の鋼心より線1の外周に2層のエキスバン
ドより線層2、3を設けたことにより、外径が大なる超
高圧送電線であっても軽量化されるから、送電線の弛度
が減少され、鉄塔を低く小型化することが可能となる。
さらに、最外層の各より線条の表面に親水化処理を施
して雨滴の形成を防ぐことによりANが低減される。
なお、着雪が全く予想されないような地域で使用され
る場合にはエキスバンドより線層の露出幅を最小となる
ように調整して使用される。
〔発明の効果〕
前記のように本発明の超高圧送電線は、エキスバンド
より線層の外周に素線欠除間隙部を有する段差部付き線
条群層を設けてこの間隙部にエキスバンドより線層を露
出させたことにより、送電線が軽量化されるので鉄塔を
小型化して建設コストを低減することができ、しかも、
風騒音の低減効果が増大し、着雪の過大成長が防止さ
れ、ギャロッピングが起こりにくくなるばかりでなく、
付属品の把持部は通常のものをそのまま適用することが
できるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の1実施例の断面図、第2図はその正面
図である。 1:中心鋼心より線 2、3:エキスバンドより線層 4:第1のより線条群層 5:第2のより線条群層 6:段差部 7:段差部付き線条群層 8:素線欠除間隙部

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中心の鋼心より線の外周にエキスバンドよ
    り線層を巻回し、前記エキスバンドより線層の外周の最
    外層に、第1のより線条群層の断面高さHと第2のより
    線条群層の断面高さhをH>hとした該第1、第2の両
    より線条群層により形成される段差部付き線条群層をほ
    ぼ120度の角度間隔で巻回し、前記段差部付き線条群層
    の中の素線条を欠除させた素線欠除間隙部を少なくとも
    1か所設けて前記エキスバンドより線層を露出させたこ
    とを特徴とする超高圧送電線。
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