JPH0734328B2 - 架空布設長尺物 - Google Patents

架空布設長尺物

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JPH0734328B2
JPH0734328B2 JP32601589A JP32601589A JPH0734328B2 JP H0734328 B2 JPH0734328 B2 JP H0734328B2 JP 32601589 A JP32601589 A JP 32601589A JP 32601589 A JP32601589 A JP 32601589A JP H0734328 B2 JPH0734328 B2 JP H0734328B2
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JP
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wire
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JP32601589A
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直志 菊池
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THE FURUKAW ELECTRIC CO., LTD.
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THE FURUKAW ELECTRIC CO., LTD.
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、架空布設される電線、ケーブル、ワイヤーの
ような長尺物に係り、特に低風圧型の架空布設長尺物に
関するものである。
〔従来技術とその課題〕
従来の架空布設長尺物は、被覆電線のように断面円形で
外周面が平滑なもの、架空送電線のように全体的には断
面円形であるが外周面に最外層素線(断面円形)による
小さな凹凸があるものなどが一般的である。
このような架空布設長尺物は従来、そのままの状態で使
用されており、特に風圧を低減する対策はとられていな
い。もしこのような架空布設長尺物の風圧荷重を低減で
きれば、鉄塔などの支持物の小型化ひいては線路建設コ
ストの低減にきわめて有効である。
このような課題を解決する一つの手段として、特開昭57
−90809号公報には、撚線の最外層素線をセグメント形
にすると共に、各セグメント形素線の角部に丸みを付け
ることにより外周面に複数状の溝を形成した架空送電線
が開示さている。このようにすると単なる断面円形(丸
棒状)の電線より風圧荷重が大きく低下するとされてい
る。
〔課題の解決手段とその作用〕
本発明は、前記のような課題を、すでに提案されている
手段とは異なる手段で解決した低風圧型の架空布設長尺
物を提供するものである。
本発明に係る架空布設長尺物は、外周面に周方向に等間
隔で12以上の山部と、それらの山部に挟まれた谷部とを
有し、各山部は丸みのある外凸の曲面に、各谷部は丸み
のある外凹の曲面になっており、各山部の頂部に接する
外接円の直径Dが10mm<D<140mmの範囲にあることを
特徴とするものである。
表面に凹凸のない断面円形の長尺物を流体の流れの中
に、流れ方向に対して直角においた場合の抗力係数C
D(風圧に相当)は、例えば図−5にaで示すによう
に、レイノルズ数Reが1×105未満の範囲では比較的大
きい値で安定しており、1×105から5×105の範囲では
Reの増大に従って低下し、5×105より大きい範囲では
比較的小さい値で安定することが知られている。
これを流体の流れの状態で説明すると、Re<1×105
範囲では図−8に示すように流れの剥離点が長尺物1の
風上側に生じ、長尺物1の風下に大きな後流領域ができ
るため風圧が高くなるが、Re>5×105の範囲では図−
9に示すように流れの剥離点Pが長尺物1の風下側に生
じ、後流領域が小さくなるため風圧が低くなるというこ
とである。そして1×105<Re<5×105の範囲ではReの
増大に従い剥離点Pが後方へ移動し、後流領域が小さく
なっていくため風圧が低下する傾向があるわけである。
本発明のような構成で、風圧荷重が小さくなることは実
験により確かめられたものであるが、一般的には図−7
に示すように表面の凹凸の存在によりP点で剥離した流
れがQ点で再付着するような現象が生じ、後流領域が小
さくなって風圧が低くなるものと考えられる。
ところで架空送電線などの場合、着雪が問題になること
があるが、前記のような本発明の架空布設長尺物で、外
周面を撥水性の樹脂被膜(フッ素樹脂やシリコン樹脂な
ど)で形成しておくと、長尺物の表面に雪の付着を助け
る水膜ができ難くなり、このため付着した雪は小さいう
ちに落下してしまい大きな筒雪に発達することがなくな
るので、風圧荷重だけでなく、着雪荷重も低減できるこ
とになる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明す
る。
図−1は本発明の一実施例に係る送電線を示す断面図、
図−2はその要部の拡大断面図である。この送電線2
は、鋼心撚線3の外周に断面円形のアルミ素線4を三層
に撚り合わせ、さらのその外周にPTFE(ポリテトラフル
オロエチレン)テープ5を巻きつけた後、そのPTFEテー
プ5をしごいて素線4間の谷間に落ち込ませたものであ
る。その結果、この送電線2の外周面は、図−2に示す
ように、PTFEテープよりなるフッ素樹脂被膜5で構成さ
れ、周方向に等間隔で多数の山部6と、それらの山部6
に挟まれた谷部7とを有し、山部6がまるみのある外凸
の曲面を、谷部7が丸みのある外凹の曲面をなすものと
なる。なお山部6の曲面と谷部7の曲面はなだらかに連
なっている(例えば半径R1の曲面と半径R2の曲面が共通
接線で連なっている)ことが好ましい。
このような送電線2を、山部の数、外径等を変えて多種
類製造し、風洞実験を行って、レイノルズ数Reと抗力係
数CDの関係を調べた。その結果を図−5および図−6に
示す。
図−5のbは最外層素線を12本(つまり山部の数N=1
2)として撚線外径を変化させた場合、cは最外層素線
を16本として撚線外径を変化させた場合、dは最外層素
線を24本として撚線外径を変化させた場合、eは最外層
素線を30本として撚線外径を変化させた場合である。い
ずれの場合も、表面に凹凸のない断面円形長尺物aより
抗力係数が小さくなっており、風圧が低くなることが明
らかである。また図−5によれば外周面の山部の数が少
なくなると抗力係数が大きくなることも分かり、山部の
数Nが12以上あれば確実に風圧低減効果が得られること
が明らかである。
なおこの風圧低減効果は送電線の外径Dが10mm<D<14
0mmの範囲でしか得られない。その理由は、規定風速40m
/secで、外径を10mmにすると、レイノルズ数が約0.3×1
05となり、断面円形長尺物aと変わらなくなり、また外
径を140mmにするとレイノルズ数が4×105、抗力係数が
0.65程度となり、やはり断面円形長尺物aと変わらなく
なるからである。
次に図−6は谷部の状態およびフッ素樹脂被膜の有無に
よる影響を調べた結果である。
fは谷部の曲率半径R2を約7mmとし、フッ素樹脂被膜を
設けた本発明の送電線であり、断面円形長尺物aに比
べ、大きな風圧低減効果が得られている。
gはR2=∞つまり谷部をなくしてフッ素樹脂被膜を設け
た場合(図−2の点線の状態)であり、谷部がないと風
圧低減効果が小さいことが分かる。
hはR2≒0つまりフッ素樹脂被膜を谷底まで完全に落ち
込ませた場合であり、このような形態では風圧低減効果
が小さいことが分かる。
iは外周面に凹凸のない断面円形長尺物にフッ素樹脂被
膜を設けた場合であり、これも風圧低減効果が小さい。
ただしフッ素樹脂被膜を設けると、設けない場合aに比
べ、若干の風圧低減効果があることが分かる。
jはR2≒0で、フッ素樹脂被膜のない場合、つまり裸の
撚線のままの場合であり、これも風圧低減効果が小さ
い。
kはR2≒7mmで、フッ素樹脂被膜のない本発明の撚線で
ある。この撚線は、最外層素線として図−3に示すよう
に撚線の外周面側になる面を1ピッチ分の波形に形成し
たセグメント形素線8を用い、これを撚線の最外層に撚
り合わせることにより図−2と同じ形の外周面を形成し
たものである。この撚線は、前記f(フッ素樹脂被膜の
ある場合)ほどではないが、大きな風圧低減効果が得ら
れる。
これらの結果から、各山部は丸みのある外凸の曲面に、
かつ各谷部は丸みのある外凸の曲面になっていること
が、風圧低減に大きな効果があり、さらに外周面にフッ
素樹脂被膜を設けると、風圧低減効果がより大きくなる
ことが分かる。
なお以上の実施例では、外周面にフッ素樹脂被膜を設け
た撚線として、外周面にPTFEテープを巻いてしごいたも
のを説明したが、外周面にフッ素樹脂被膜を設ける手段
はこれに限られるものではなく、例えば図−4に示すよ
うに、最外層素線として、撚線の外周面側になる面を1
ピッチ分の波形に形成し、かつ外周面にフッ素樹脂被膜
5を塗布したセグメント形素線8を使用し、これを撚線
の最外層に撚り合わせることによっても、外周面にフッ
素樹脂被膜を有する撚線を構成することができる。
またフッ素樹脂被膜の代わりにシリコン樹脂被膜、その
他の樹脂被膜を使用することもできる。
また前記実施例は送電線について説明したが、本発明は
これに限られるものではなく、各種のケーブルやワイヤ
ー等、架空布設される長尺物一般に適用できるものであ
る。
〔発明の効果〕
以上説明したように本発明によれば、風圧荷重の小さい
架空布設長尺物を得ることができ、また必要に応じその
架空布設長尺物に雪が付着し難くすることもできる。こ
のため鉄塔等の支持物を小型化でき、線路建設コストの
低減に大きく貢献できるものである。
【図面の簡単な説明】
図−1は本発明の一実施例に係る送電線の断面図、図−
2は同送電線の要部の拡大断面図、図−3および図−4
はそれぞれ本発明の他の実施例に係る送電線の要部の拡
大断面図、図−5および図−6はそれぞれ各種送電線の
試験結果を示すグラフ、図−7は本発明に係る長尺物の
断面形状と風の流れの状態を示す説明図、図−8および
図−9はそれぞれ断面円形長尺物と風の流れの状態を示
す説明図である。 2:送電線、3:鋼心撚線、4:アルミ素線、5:フッ素樹脂被
膜、6:山部、7:谷部、8:セグメント形素線

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外周面に周方向に等間隔で12以上の山部
    と、それらの山部に挟まれた谷部とを有し、各山部は丸
    みのある外凸の曲面に、各谷部は丸みのある外凹の曲面
    になっており、各山部の頂部に接する外接円の直径Dが
    10mm<D<140mmの範囲にあることを特徴とする架空布
    設長尺物。
  2. 【請求項2】請求項1記載の架空布設長尺物であって、
    外周面が撥水性の樹脂被膜で形成されていることを特徴
    とするもの。
JP32601589A 1989-05-18 1989-12-18 架空布設長尺物 Expired - Lifetime JPH0734328B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12298889 1989-05-18
JP1-122988 1989-05-18

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Publication Number Publication Date
JPH0374009A JPH0374009A (ja) 1991-03-28
JPH0734328B2 true JPH0734328B2 (ja) 1995-04-12

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JP2898903B2 (ja) * 1994-06-03 1999-06-02 古河電気工業株式会社 架空線

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