JP2850925B2 - 油圧式無段変速機 - Google Patents

油圧式無段変速機

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JP2850925B2
JP2850925B2 JP4140406A JP14040692A JP2850925B2 JP 2850925 B2 JP2850925 B2 JP 2850925B2 JP 4140406 A JP4140406 A JP 4140406A JP 14040692 A JP14040692 A JP 14040692A JP 2850925 B2 JP2850925 B2 JP 2850925B2
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oil
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、斜板式の油圧ポンプと
斜板式の油圧モータとを油圧閉回路を介して接続し、モ
ータ用斜板の傾斜角度の変更により油圧モータの容量を
可変としている油圧式無段変速機に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の油圧式無段変速機の従来技術と
しては、特公昭59-38467号公報に記載されたものがあ
り、モータ用斜板に油圧サーボモータを連動連結してお
り、該油圧サーボモータによりモータ用斜板の傾斜角度
を変えて、無段変速制御を行うようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記油圧サーボモータ
でモータ用斜板を制御する方式では、構造が複雑で、部
品コストが高く、また、メンテナンスにも手間がかか
る。
【0004】
【発明の目的】本発明の目的は、安価で、信頼性が高
く、エンジン回転速度とモータ負荷に対応した変速比
を、自動的に決定でき、かつ、半クラッチを経てクラッ
チオンへのクラッチ操作を円滑に行える油圧式無段変速
機を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】斜板式の油圧ポンプPと
斜板式の油圧モータMとを油圧閉回路を介して接続し、
モータ用斜板19の傾斜角度の変更により油圧モータM
の容量を可変としている油圧式無段変速機において、上
記油圧閉回路を短絡させることによりクラッチオフとす
るクラッチ機構C1と、モータ用斜板19に連結するピ
ストン35及びこれが嵌合するシリンダ36を有し、エ
ンジンの回転速度の上昇に応じて上昇するガバナー油圧
をガバナー油圧源8から作動油圧としてシリンダ36内
に導入し、ガバナー油圧上昇時に、モータ用斜板19が
立直側へと動くようにピストン35をガバナー油圧によ
り直接作動させるガバナー油圧アクチュエータA1と、
上記ガバナー油圧源8とガバナー油圧アクチュエータA
1との間のガバナー油圧用油路136,137を開閉す
るガバナー油圧切り換え機構90と、ガバナー油圧源8
からのガバナー油圧を作動油圧として導入して、ガバナ
ー油圧上昇により作動して上記クラッチ機構C1をクラ
ッチオフから半クラッチを経てクラッチオン状態へと切
り換えるクラッチ弁作動用アクチュエータA2とを備
え、上記モータ用斜板19は、モータ用プランジャ18
の押し付け荷重により車輛負荷の増加に伴い傾斜方向へ
の傾転モーメントが増加するように、その回動軸22a
をモータ回転軸心から偏心させ、上記クラッチ機構C1
とガバナー油圧アクチュエータA1とを、クラッチ機構
C1がクラッチオフから半クラッチを経過するまでの間
は上記ガバナー油圧アクチュエータへの油路136,1
37を遮断し、半クラッチを概略終了しクラッチオンに
移る前後に上記油路136,137を開いてガバナー油
圧アクチュエータA1にガバナー油圧を供給するように
連動させている。
【0006】
【作用】入力軸の回転により、斜板式油圧ポンプを作動
させると、油圧ポンプから吐出された作動油は、自己隙
間補償機能をもつ油圧分配環により油圧モータへと圧送
される。吐出行程のポンプ用プランジャがポンプ用斜板
を介してモータ用シリンダブロックに与える反動トルク
と、膨張行程のモータ用プランジャがモータ用斜板から
受ける反動トルクとの和によって、モータ用シリンダブ
ロックは回転される。モータ用斜板は、エンジン回転速
度の上昇、たとえば、エンジン回転速度の二乗に略比例
して作動油圧が上昇するガバナー油圧アクチュエータに
よる立直側への作用力と、モータ用プランジャの押し付
け力による傾転モーメントとにより、エンジン回転速度
とモータ負荷に応じて傾斜角度が自動制御され、それに
より、油圧モータの回転は無段変速制御される。クラッ
チングは、クラッチ機構によって、油圧モータと油圧ポ
ンプとの間の閉回路を短絡させることにより、クラッチ
オフとするものであるが、クラッチオフ時には、ガバナ
ー油圧切り換え機構により、ガバナー油圧アクチュエー
タへのガバナー油圧は遮断されており、したがって、モ
ータ用斜板は最大傾斜状態、すなわち、最大減速比に保
たれている。クラッチング操作により、クラッチオフ状
態から半クラッチを経過するまでの間においても、上記
クラッチオフ時と同様、ガバナー油圧アクチュエータへ
のガバナー油圧は遮断されている。したがって、たとえ
モータ負荷が小さくて、モータ用斜板の傾転モーメント
が小さくとも、モータ用斜板は、最大傾斜状態、すなわ
ち、最大減速比に保たれ、スムースに油圧モータへの動
力伝達が開始され、油圧モータがスムースに作動し始め
る。さらに、半クラッチを概略終了しクラッチオンに移
る前後に、ガバナー油圧アクチュエータへガバナー油圧
が供給され、上記のようにエンジン回転速度とモータ負
荷によって、自動的に変速制御される。
【0007】
【実施例】図1は、本発明を適用した油圧式無段変速機
の全体縦断面図(シフト部を除く)を示しており、理解
を容易にするために、軸方向の前後方向を図中に記載の
ように仮定している。
【0008】まず、全体のレイアウトを説明する。変速
用入力軸1の前端部は図示しないエンジンに連動連結さ
れており、入力軸1の外周には、前側から順に斜板式の
油圧モータ(アキシャル形プランジャモータ)Mと斜板
式の油圧ポンプ(アキシャル形プランジャポンプ)Pと
が前後方向(軸方向)に並ぶように直列配置されてい
る。さらに具体的には、前側から順に、モータ用斜板1
9、モータ用シリンダブロック4、ポンプ用斜板15及
びポンプ用シリンダブロック2が前後方向(軸方向)に
並ぶように直列配置され、ポンプ用シリンダブロック2
の半径方向外方にはこれを間隔をおいて覆う中間ドラム
5が配置され、該中間ドラム5と上記ポンプ用シリンダ
ブロック2の間に直結用油圧クラッチC2 が配置されて
いる。中間ドラム5及びポンプ用シリンダブロック2の
後側に、油圧回路を有するバルブボディ3が配置され、
バルブボディ3の後側には、リヤカバー23が固着され
ている。該リヤカバー23内には、リヤカバー23内の
空間部24を外方空間部24aと内方空間部24bに区
画する前後進切り換え用の油圧分配環29、これを支持
する分配環支持軸25及び主クラッチ切り換え用のスプ
ール30等が配置されている。モータ用斜板19の前上
方には、モータ用斜板19の傾斜角度を制御して、自動
変速制御を行うガバナー油圧アクチュエータA1 が配置
されている。
【0009】油圧ポンプPの概要を説明する。ポンプ用
シリンダブロック2は、その内周側が入力軸1の後端部
外周にスプライン嵌合しており、入力軸1と一体的に回
転する。ポンプ用シリンダブロック2には円周方向に等
間隔を置いて、奇数個、たとえば、5つの円筒穴71が
形成されており、各円筒穴71は入力軸1と平行に形成
されると共に、前方に向いて開口している。各円筒穴7
1には、それぞれ有底筒状のポンプ用プランジャ14が
軸方向摺動自在で前方へ突出可能に嵌合しており、各ポ
ンプ用プランジャ14の前端部には緩やかな球面形状部
14aが形成され、前側のポンプ用斜板15に当接して
いる。ポンプ用斜板15は、ポンプ用プランジャ14の
往復運動のガイドとなるものであり、スラスト軸受16
を介してモータ用シリンダブロック4の後端部斜面4a
に設置されている。各ポンプ用プランジャ14内にはこ
れを前方に付勢するコイルばね17が円筒穴後端面との
間に縮設されており、これにより、ポンプ用斜板15を
押さえてポンプ用斜板15の脱落を防止すると共に、ポ
ンプ用シリンダブロック2を後側のバルブボディ3に押
さえ付けて摺動シール面2bにおける低回転時のシール
性を向上させ、さらに、ポンプ用プランジャ14を前方
に付勢していることにより、自己吸引能力を油圧ポンプ
Pに付与している。
【0010】油圧モータMの概要を説明する。モータ用
シリンダブロック4は、中間ドラム5を介してバルブボ
ディ3に一体的に締結されると共に、その内周側が入力
軸1に対して環状油路101を隔てて回転自在に嵌合
し、ミッションケース22に軸受72等を介して支持さ
れている。モータ用シリンダブロック4には円周方向に
等間隔を置いて、奇数個、たとえば、9個の円筒穴73
が形成されており、該円筒穴73は、入力軸1と平行に
形成されると共に、前記油圧ポンプPの場合と同様に前
方に向いて開口している。各円筒穴73には、それぞれ
有底筒状のモータ用プランジャ18が軸方向摺動自在で
前方に突出可能に嵌合しており、各モータ用プランジャ
18の前端部には緩やかな球面形状部18aが形成さ
れ、前側のモータ用斜板19に当接している。モータ用
斜板19は、モータ用プランジャ18の往復運動のガイ
ドとなるものであり、転動体20を介して前側の斜板ホ
ルダー21に支持されている。各モータ用プランジャ1
8内にはこれを前方に付勢するコイルばね37が円筒穴
後端面との間に縮設されており、これにより、自己吸引
力を油圧モータMに付与している。
【0011】油路構造について説明する。図1におい
て、入力軸1の外周に形成された環状油路101の前端
部は、環状油室102を介して図示しないHSTチャー
ジング用フィードポンプ等に接続され、オイルパン等か
ら環状油室102を介して環状油路101へと作動油が
供給されるようになっている。環状油路101の後端部
には、入力軸1内を通って直結用油圧クラッチC2 に至
る直結用油圧クラッチ冷却用油路103と、モータ用シ
リンダブロック4内、中間ドラム5内及びバルブボディ
3内を通って直結用油圧クラッチC2 の作動油室105
に至る直結用油圧クラッチ作動油供給油路106と、図
2のようにモータ用シリンダブロック4内、中間ドラム
5内及びバルブボディ3内を通ってリヤカバー23内の
外方空間部24aに至るチャージング油路108が連通
している。
【0012】上記チャージング油路108の外方空間部
24aへの出口部分には、外方空間部24aへと開弁す
るチェック弁74が設けられおり、該チェック弁74
は、バルブボディ3にバルブシート部75を設け、該シ
ート部75に着座する鋼球45を組み込んでいる。ま
た、このチェック弁74は、バルブボディ3の回転によ
り鋼球45に発生する遠心力が、鋼球45を後方(開弁
方向)に作用するように、バルブシート部75に傾きを
与えている。上記チャージング油路108には、内方空
間部24bに至る枝油路108aが形成されており、枝
油路108aの内方空間部24bへの出口には、内部空
間部24b方向に開弁するチェック弁77が設けられて
いる。該チェック弁77は、バルブシート46、圧縮コ
イルばね48、該圧縮コイルばね48の弾性力により上
記バルブシート46に着座する鋼球49及び押さえ棒4
7等から構成され、バルブボディ3の概略中心部に配置
されている。
【0013】上述のチャージング油路108部分から空
間部24に供給される作動油が、図1の油圧ポンプPを
経て油圧モータMに至り、再度空間部24まで戻る閉回
路の油路の概要を説明する。油圧ポンプPに関して、バ
ルブボディ3には、図1の上側に示すように吸入行程の
ポンプ用円筒穴71と外方空間部24aとを連通して外
方空間部24aからポンプ用円筒穴71内に作動油を吸
入するためのポンプ側吸入用油路110と、下側に示す
ように吐出行程のポンプ用円筒穴71と内方空間部24
bとを連通してポンプ用円筒穴71から内方空間部24
bに作動油を吐出するためのポンプ側吐出用油路111
とが形成されている。油圧モータMに関して、バルブボ
ディ3、中間ドラム5及びモータ用シリンダブロック4
には、各モータ用円筒穴73に連通する9つのモータ側
油路113が形成されており、これらモータ側油路11
3は空間部24と各モータ用円筒穴73を連通している
が、モータ側油路113の後端ポートは回転軸心を中心
とした同一円周上に配列されており、モータ用シリンダ
ブロック4と一体に回転するバルブボディ3の回転によ
り、図1の下側に示すように膨張行程のモータ用円筒穴
73は、内方空間部24bに連通して内方空間部24b
からモータ用円筒穴73内に作動油を圧入し、一方、上
側に示すように排出行程のモータ用円筒穴73は、外方
空間部24aに連通してモータ用円筒穴73から外方空
間部24aに作動油を排出するようになっている。
【0014】図1の斜板ホルダー21は、入力軸1と直
角なトラニオン軸22aを介してミッションケース22
に支持され、トラニオン軸心を回動中心として傾動自在
となっており、自動変速制御用の前記ガバナー油圧アク
チュエータA1 及び後述するモータ用プランジャ18に
よる傾転モーメントによって入力軸心と直角な面に対す
る傾きが変化する。それにより、モータ用プランジャ1
8のストローク量を調整し、無段階にモータ容量を変化
させることができるようになっている。油圧ポンプPに
対する油圧モータMの変速比は次式で与えられる。 変速比=ポンプ回転数/モータ回転数 =1+モータ容量/ポンプ容量 上記式から明らかなように、モータ容量を0からある値
に変えれば、変速比は1からある必要な値まで変化させ
ることができる。モータ容量は、モータ用プランジャ1
8のストロークにより決定されるものであり、モータ用
斜板19が入力軸心と直角な姿勢の時は、上記ストロー
クが0になることにより、モータ容量は0となり、変速
比は1である。そして、図1のように傾斜して行くに従
い、モータ容量が増加することにより、変速比が増加し
て行く。
【0015】斜板ホルダー21の傾斜角度を制御するた
めの詳しい構造を説明する。ガバナー油圧アクチュエー
タA1 は、ミッションケース22に一体に形成されたシ
リンダ36内に、球面状の摺動部を有するピストン35
が摺動自在に嵌合しており、ピストン35は、シリンダ
36の後端ばね受けリングとの間に縮設されたコイルば
ね81により、前方に付勢されている。上記ピストン3
5には、ロッドが一体に形成されると共に、後方に突出
するロッドエンド34が連結されており、該ロッドエン
ド34は、球継ぎ手機構を介してモータ用斜板ホルダー
21の上端部に連結されている。シリンダ36内の油室
82は、流量調節用の絞り39を介してミッションケー
ス22の壁内の入り口油路120に連通している。該入
り口油路120は、後述する図5のガバナー油圧切り換
え機構90を介してガバナー油圧源8に接続しており、
ガバナー油圧切り換え機構90が開いている時には、上
記油室82には、エンジンの回転速度の二乗に略比例し
て圧力が変化するガバナー油圧が供給される。これによ
り、エンジン回転速度の上昇に対応(エンジン回転速度
の二乗に略比例)してシリンダ36の油室82の作動油
圧が上昇し、コイルばね81に抗してモータ斜板19を
入力軸1に対して直角な状態へと立ち上がらせる。
【0016】一方、斜板ホルダー21のトラニオン軸2
2aの位置は、モータ回転軸心に対して上記油圧アクチ
ュエータ側とは反対側(図中下側)に偏心すると共に、
モータ斜板19よりも後方に設定されており、これによ
り、モータ用プランジャ18の前方への押し付け荷重
で、モータ用斜板19に対して、これを傾斜させて減速
比を増大させるT1 方向に傾転モーメントが作用するよ
うになっている。該傾転モーメントは、モータ負荷が大
きくなってモータ用プランジャ18内の作動油圧が上昇
するにしたがって増加し、モータ斜板19の傾斜を増加
させて、変速比(減速比)を大きくするよう作動する。
すなわち、上記のように変速制御装置として、エンジン
回転速度の上昇に対応(エンジン回転速度の二乗に略比
例)してモータ斜板19を立ち上がらせるように作用す
るシリンダ油室82内のガバナー油圧と、モータ負荷の
増加に対応したモータ用プランジャ18の押し付け荷重
により傾斜するように偏心配置されたモータ斜板19
と、傾斜角が大きくなる方向にピストン35を付勢する
コイルばね81の3要素を備え、それらの釣り合いによ
り、エンジン回転速度とモータ負荷に対応する変速比に
自動的に制御することができるようになっている。
【0017】リヤカバー23内の構造を説明する。リヤ
カバー23は前述のようにバルブボディ3の後端面に一
体的に締結され、バルブボディ3と一体回転するように
なっており、バルブボディ3の後端面とリヤカバー23
の内面の間で前記空間部24を形成している。該空間部
24内に配置されている油圧分配環支持軸25は、入力
軸1と概略同軸心に配置されると共に、ラジアル軸受2
7、28を介してリヤカバー23に回転自在に支持さ
れ、また、リヤカバー23の後側段部との間にはスラス
ト軸受26が配置されており、これにより回転を確保し
ながら軸方向後方への移動を規制している。支持軸25
の前端部には、支持軸心から偏心した円筒部25aが一
体に形成され、該偏心円筒部25aの外周面に前記有底
筒状の油圧分配環29が嵌合しており、これにより、リ
ヤカバー3内の空間部24を、前述のように分配環29
の外方側の外方空間部24aと、内方側の内方空間部2
4bとに区画している。油圧分配環29の前端面は、内
方空間部24bの作動油圧力によりバルブボディ3の後
端面に押し出されることにより摺接しており、圧力によ
り押し付け強さが自動的に変化することから、自己隙間
補償機能を有している。そして、この支持軸25の回動
により、油圧分配環29を、図4に示すような前進位置
Fと、中立位置Nと、後進位置Rとの間で位置変更自在
に切り換えられるようになっている。
【0018】図3のIV−IV断面拡大部分図を示す図4に
おいて、線22'a は、前記トラニオン軸22aと平行
で、入力軸心を通る線であり、この線22'a と直角な
垂直線(以下、仮に「前後進分離線」と称する)L上
に、モータ用プランジャ18の上死点(最収縮点)U1
と下死点(最伸長点)U2 が存在している。X1方向が
前進回転(正回転)方向とすると、分配環29の中立位
置Nは、分配環29の中心が上記前後進分離線L上を通
り、かつ、最も上死点U1側に偏った位置に設定されて
おり、前進位置Fは、上記中立位置Nから支持軸心回り
にモータ前進回転方向X1側へと概略90°回動した位
置に設定され、後進位置Rは、中立位置Nから支持軸心
回りにモータ後進回転方向X2 へと概略90°回動した
位置に設定されている。
【0019】ポンプ側油路110、111のうち、外方
空間部24aに連通するポンプ側吸入用油路110は2
個形成され、それらの後端ポートは、上側の外方端部に
位置して、分配環29が前進位置F、中立位置Nあるい
は後進位置Rのいずれの状態でも、常に外方空間部24
aに連通している。内方空間部24bに連通するポンプ
側吐出用油路111は3個形成され、それらの後端ポー
トは、軸心近傍の下側部分に位置し、分配環29が前進
位置F、中立位置Nあるいは後進位置Rのいずれの状態
でも、常に内方空間部24bに連通している。
【0020】一方、9つのモータ側油路113の後端ポ
ートは、半径方向中間位置に、同一円周上等間隔で配列
されている。下死点U2 から前進回転方向X1 回りで上
死点U1 までの範囲(図中右側範囲)をW1 、上死点U
1 から前進回転方向X1 回りで下死点U2 までの範囲
(図中左側範囲)をW2 とすると、分配環29が前進位
置Fの場合は、範囲W1内のモータ側油路113が外方
空間部24aに連通し、範囲W2 内のモータ側油路11
3が内方空間部24bに連通する。すなわち、前進回転
時においては、範囲W1 内のモータ側油路113は排出
行程のモータ用円筒穴73に連通しており、範囲W2 内
のモータ側油路113は膨張行程のモータ用円筒穴73
に連通しており、油圧モータMを前進回転方向X1 に回
転する。分配環29が中立位置Nの場合は、概ね線22'
a よりも下死点U2 側の範囲内のモータ側油路113
が外方空間部24aに連通し、上死点U1 側の範囲内の
モータ側油路113が内方空間部24bに連通し、油圧
モータMは回転しない。分配環29が後進位置Rの場合
は、範囲W1内のモータ側油路113が内方空間部24
bに連通し、範囲W2 内のモータ側油路113が外方空
間部24aに連通する。すなわち、後進時においては、
範囲W1 内のモータ側油路113は膨張行程のモータ用
円筒穴73に連通しており、範囲W2 内のモータ側油路
113は排出行程のモータ用円筒穴73に連通してお
り、油圧モータMを後進回転方向X2 に回転する。
【0021】なお、分配環29の前端面(摺接面)に
は、内周端側と外周端側にそれぞれ1対ずつ楔形の溝7
8a,78bが形成されている。各溝78a,78bの
形成位置は、分配環29が前進位置Fあるいは後進位置
Rに位置している時に、上死点U1 及び下死点U2 の近
傍に位置して、 上記両点U1 ,U2 に対して、内側と外
側からそれぞれ突出するような位置に形成されている。
これにより、上死点U1と下死点U2 を各モータ側油路
113が通過する時に、内外の一方の空間部から分配環
29より徐々に閉じられ、続いて他方の空間部に徐々に
開口するようになっている。
【0022】図3において、油圧ポンプPと油圧モータ
Mとの間の作動油の流れを断続する主クラッチC1 の構
造を説明する。主クラッチ用スプール30は、支持軸2
5の内周孔内に、支持軸25に対して回動可能に嵌合す
ると共に、スラスト荷重用のボール31、32により、
軸方向の荷重に対してもスムースに回動できるように支
持されている。スプール30の前端部には、内方空間部
24bに開口してスプール軸心を後方へと延びる縦油路
115と、該縦油路115の後端部から半径方向外方に
延びる油路116が形成され、一方、支持軸25には、
上記油路116と同一の軸方向位置に、外方へと延びて
外方空間部24aに開口する油路117が形成されてお
り、スプール30の回動により、上記油路116,11
7同士を遮断、連通することにより主クラッチC1 をオ
ン、オフするのである。
【0023】図3のVIIーVII断面を示す図7において、
スプール30内の半径方向の油路116は十字形に形成
されており、上下方向に延びる油路部分の上下両端部に
は、それぞれスプール円周方向両側に延びる拡張溝部1
16aが形成され、これによりクラッチ切り替え時の衝
撃を和らげるようになっている。支持軸25内に形成さ
れた油路117はスプール軸心から半径方向外方へと延
びる放射線上にあって、支持軸25の偏心円筒部25a
の偏心方向とは直角方向に延びるように1対形成されて
おり、両油路117の内周側端部は、スプール30の外
周面において互いに概略180°の位相差で開口してい
る。
【0024】また、支持軸25の内周部には、図3に示
すように、高圧リリーフ弁33が設けられており、内方
空間部24bの圧力が設定値以上に大きくなった時に、
内方空間部24bから外方空間部24aへと油を逃がす
ようになっている。なお、該リリーフ弁33としては、
内方空間部24bから外方空間部24aあるいは外方空
間部24aから内方空間部24bへのいずれの方向へも
リリーフを行える構造としてもよい。
【0025】油圧分配環支持軸25を、前進位置F、中
立位置N及び後進位置Rに切り換えるための前後進切り
換え用シフト機構を説明する。図3において、支持軸2
5の後端部にはギヤ部25bが一体に形成されており、
該ギヤ部25bは扇形のシフトギヤ60に噛み合い、該
シフトギヤ60は、その上端部が切り換え軸56に回動
自在に支持されると共に、中間部に上下方向に長い長孔
60aを有している。長孔60aには中間ギヤ58の偏
心円筒突起部58aが係合している。中間ギヤ58は、
ミッションンケース22に固着された支持ピン59に回
転自在に支承されており、駆動ギヤ57に噛み合ってい
る。駆動ギヤ57は、スプリングピン等により切り換え
軸56と一体化されており、切り換え軸56は、ミッシ
ョンケース22のボス部に回動自在に支持されると共に
ミッションケース22外に延び出し、操作レバー等の適
宜の操作部材に連動連結されている。すなわち、切り換
え軸56を外部から回動操作することにより、中間ギヤ
58を回動して、偏心円筒突起部58aにより長孔60
aを介してシフトギヤ60を切り換え軸56回りに揺動
させ、ギヤ25bを介して前記支持軸25を回動するよ
うになっている。
【0026】中間ギヤ58は、支持軸25の後端部に回
転自在に支承されたカムプレート61に噛み合ってい
る。該カムプレート61には前進、中立及び後進の各シ
フト位置を明確にするためのディテント溝61aが設け
られ、該ディテント溝61aにはロック用の鋼球61b
が係脱自在に噛み合っている。該鋼球61bは、ミッシ
ョンンケース22に形成された孔22a内に嵌合すると
共に、圧縮コイルばね65によりカムプレート61側へ
と付勢され、上記圧縮コイルばね65の弾性力によりデ
ィテント溝61aに噛み合っている。
【0027】図5において、カムプレート61は、シフ
トの誤操作防止用及び中立位置にてクラッチ弁を開弁さ
せてポンプとモータ間の動力伝達を遮断するための凸状
のカム部61bを有すると共に、ニュートラルスイッチ
86を作動させるための凹状カム部61cを有してい
る。
【0028】主クラッチC1 の制御機構について説明す
る。図5において、スプール30の後端部にはレバー5
0が固着されており、該レバー50の自由端部に形成さ
れた円筒形状の突起部50aがクラッチ弁作動用アクチ
ュエータA2 のピストン51の先端溝部51aに係合し
ている。上記ピストン51は、ミッションケース22と
一体に形成されたシリンダ52内に、スプール軸心と直
角方向(左右方向)に移動自在に嵌合し、シリンダ52
内を左側油室125と右側油室126とに区画すると共
に、圧縮コイルばね53により右側(クラッチオフ側)
に付勢されている。シリンダ52の下端には左側油室1
25に連通する左側油孔127と右側油室126に連通
する右側油孔128が形成されている。両油孔127,
128の下側には、これらに連通すると共にシリンダ5
2と平行に左右に延びる制御スプール嵌合孔88が形成
されており、該嵌合孔88内には、シリンダ52内への
作動油の流入方向を切り換えるための制御スプール54
が左右方向移動可能に嵌合している。スプール54は外
周に環状油路131を有すると共に、圧縮コイルばね5
5より右側に付勢されている。嵌合孔88の下端中央部
には常時上記環状油路131に連通する作動油流入口1
32が形成されており、該作動油流入口132は、エン
ジンの回転速度の二乗に略比例して圧力が変化するいわ
ゆるガバナ油圧源に接続し、上記圧力のガバナー油圧が
供給される。したがって、スプール54の環状油路13
1が右側油孔128に連通している状態においては、エ
ンジン回転速度の上昇に対応(エンジン回転速度の二乗
に略比例)してシリンダ52の右側油室126内の作動
油圧が上昇し、コイルばね53に抗してピストン51を
左方に押し出し、レバー50を介してスプール30を回
動させ、クラッチオフから半クラッチを経てクラッチオ
ン状態へと切り換える。
【0029】クラッチ弁作動用のピストン51の左方に
は、ピストン51の動きを2段アクション形にすると共
に、前記ガバナー油圧アクチュエータA1 のガバナー油
圧を切り換えるためのダンパー兼ガバナー油圧切り換え
機構90が配置されている。該切り換え機構90は、ミ
ッションケース22に形成された円筒状の嵌合孔90a
内に、環状油路91aを有する切り換えスプール91を
軸方向移動自在に嵌合し、該スプール91を圧縮コイル
ばね92により右側(ピストン51側)へ付勢して、右
方のシート部94に着座させている。嵌合孔90a内に
は、ガバナー油圧源8に接続された入り口側ガバナー油
圧用油路136が開口すると共に、該入り口側ガバナー
油圧用油路136の左側に、出口側ガバナー油圧用油路
137が開口しており、出口側ガバナー油圧用油路13
7は前記ガバナー油圧アクチュエータA1 の入り口油路
120に連通している。すなわち、図7の(a)及び
(b)に示すように、クラッチオフ時及び半クラッチ時
には、切り換えスプール91はシート部94に着座し
て、入り口側ガバナー油圧用油路136と出口側ガバナ
ー油圧用油路137とを遮断し、一方、図7の(c)で
示すように、クラッチオン状態では、入り口側ガバナー
油圧用油路136と出口側ガバナー油圧用油路137と
を、環状油路91aを介して連通するようになってい
る。また、クラッチオフ状態から半クラッチまでは、ピ
ストン51は迅速に移動し、半クラッチ状態からクラッ
チオン状態間では、圧縮コイルばね92の抵抗により、
緩やかに移動するようになっている。
【0030】図5において、シフト操作機構とクラッチ
制御機構との間の関係について説明する。アクチュエー
タA2 のシリンダ52の上方には、スプール30と同一
高さで左右に延びるピン挿通孔68が形成され、該挿通
孔68には左右方向に移動自在にピン62が挿通され、
ピン62の左右端はそれぞれ挿入孔外に突出し、左端部
は、前記カムプレート61に当接している。ピン62の
右端部の右方には、車両の主制動装置に連動するカム軸
64が配置されている。カム軸64は左側に凸部64a
を一体に有すると共に、下側に切欠き平面部64bを一
体に有している。
【0031】シリンダ52の右方には支軸66を介して
アーム63が回動自在に支持されており、アーム63は
概略上下方向に延びると共に、サブアーム67を一体的
に有している。アーム63の上端部は、前記ピン62と
カム軸64の間に位置すると共に、左方にL形に折れ曲
がるストッパ部63dを一体に備え、また、上端部右側
には、段部63cを介して背面部63aが形成され、背
面部63aは前記カム軸64に対向している。アーム6
3の下端部は制御スプール54の右端縁に当接してい
る。サブアーム67は右上方へと延び、その上端平面部
がカム軸64の平面部64bに対向している。
【0032】上記アーム63により、スプール54の動
き、カム軸64の動き及びピン62の動きを規制する。
図6は前進位置状態を示しており、前記カム軸64の凸
部64aは、ブレーキオフ状態で左端に位置しており、
図6の前進位置から中立位置へと切り換え軸56を矢印
H2 方向に回動しようとしても、アーム63の上端部背
面部63aが凸部64aと干渉することにより、ピン6
2はアーム63側(右側)へは移動しない。したがっ
て、カムプレート61のカム部61bの段部がピン62
で係止された状態となり、カム61は矢印F方向には回
動せず、中立位置へは戻らない。
【0033】カムプレート61のカム部61bは、図5
で示す中立位置において、ピン62を右方へ押し込んで
レバー63の上端部を右方に傾けており、これによりス
プール54を左方へ押し込んで、作動油流入口132を
左側の油室125に連通させ、ピストン51を圧縮ばね
53及び左側油室125の作動油圧により、右方へと押
し付けている。すなわち、中立時にはエンジン回転速度
を上げても、ピストン51は左方に移動せず、レバー5
0は回動せず、常に減圧状態(クラッチオフ状態)を保
つようになっている。
【0034】カム軸64とレバー63との関係におい
て、図6のようにブレーキオフ状態においては、上述の
ようにカム軸64の凸部64aがレバー63の背面部6
3aに当接しているが、ブレーキペダルを踏んでカム軸
64が矢印B方向に回動することにより、図5のように
凸部64aが背面部63aから外れ、ピン62の係止状
態を解除するようになっている。すなわち、前進位置に
シフトしている時には、ブレーキを踏まなければ中立位
置あるいは後進位置にシフトできないようになってい
る。
【0035】また、図6の前進位置において、カム軸6
4の下端平面部64bは、サブレバー67の上端平面部
に対向しているが、ブレーキを踏んでカム軸64が矢印
B方向に回動することにより、カム軸64の円筒状外周
面がサブレバー67を押し下げ、レバー63の下端部を
左方へと回動して、制御スプール54を左方に押し、作
動油流入口132を左側油室125に連通するようにな
っている。それにより、左側油室125の作動油圧とコ
イルばね53の合成力により、ピストン51は急速に右
方に移動し、主クラッチ弁は急速にオフに切り換わる。
【0036】油圧変速機全体の作動及び本願発明に関連
する作動について説明する。入力軸1の回転によりポン
プ用シリンダブロック2を回転すると、吐出行程のポン
プ用プランジャ14を収容する円筒穴71から、ポンプ
側吐出用油路111を通って内方空間部24bに高圧の
作動油が吐出され、該高圧作動油は、一部のモータ側油
路113を通って膨張行程のモータ用プランジャ18を
収納する円筒穴73に圧入される。一方、排出行程のモ
ータ用プランジャ18を収納する円筒穴73から、残り
のモータ側油路113を通って外方空間部24aに排出
される作動油は、ポンプ側吸入用油路110を通って吸
入行程のポンプ用プランジャ14を有するポンプ用円筒
穴71に還流される。その間、吐出行程のポンプ用プラ
ンジャ14がポンプ用斜板15を介してモータ用シリン
ダブロック4に与える反動トルクと、膨張行程のモータ
用プランジャ18がモータ用斜板19から受ける反動ト
ルクとの和によって、モータ用シリンダブロック4は回
転される。モータ用斜板19は、エンジン回転速度の二
乗に略比例して作動油圧が上昇するガバナー油圧アクチ
ュエータA1 による立直側への作用力と、モータ用プラ
ンジャの押し付け荷重による傾転モーメントにより、エ
ンジン回転速度とモータ負荷に応じて傾斜角度が制御さ
れ、それにより、無段変速制御される。
【0037】クラッチング制御について説明する。図7
の(a)に示すようにクラッチオフ時には、両空間部2
4a,24b(図3)間は油路115,116,117
を介して短絡しており、一方、ガバナー油圧切り換え機
構90の切り換えスプール91は、シート部94に着座
しており、両ガバナー油圧用油路136,137間を遮
断している。ガバナー油圧アクチュエータA1 の油室8
2内は、入り口油路120及び出口側ガバナー油圧用油
路137を介してミッションケース22内に開放されて
いる。したがって、ガバナー油圧アクチュエータA1 の
ピストン35は、コイルばね81により前方位置に押し
付けられ、これにより、モータ用斜板19は最大傾斜状
態、すなわち、最大減速比に保たれている。図7の
(b)のような半クラッチ状態の時には、両空間部24
a,24b(図3)間は、部分的に遮断された状態にな
っているが、ガバナー切り換え機構90は、上記クラッ
チオフ時と同様、ガバナー油圧アクチュエータA1 への
ガバナー油圧を遮断している。したがって、たとえモー
タ負荷が小さくて、モータ用斜板19の傾転モーメント
が小さくとも、モータ用斜板19は、最大傾斜状態、す
なわち、最大減速比に保たれ、スムースに油圧モータM
への動力伝達が開始され、油圧モータMがスムースに作
動し始める。さらに、図7の(c)のように、クラッチ
オンへと操作すると、ガバナー油圧アクチュエータA1
へガバナー油圧が供給され、上記のようにエンジン回転
速度とモータ負荷によって、自動的に変速制御される。
【0038】
【別の実施例】図8はガバナー油圧アクチュエータA1
及びクラッチ制御機構の別の例を示しており、油圧シリ
ンダ36内のピストン35は連結リンク161を介して
斜板ホルダー21の上端部に連結し、該ピストン35に
より、油圧シリンダ36内は、前側の第1の油室82a
と、右側の油室82bに区画されており、それぞれ油孔
150、151を有している。油圧シリンダ36の上側
には、軸方向移動自在なスプール式の4ポート2位置方
向切り換え弁152が設けられており、該2位置方向切
り換え弁152の上側には、上記油孔150、151の
中間部に位置する入り口油孔153が形成されており、
切り換え弁152の軸方向移動により、入り口油孔15
3を、右側油室82bと左側油室82aとに、切り換え
自在に連通するようになっている。
【0039】切り換え弁152は、つば部152aを一
体に有し、該つば部152aと前方のばね受け板155
の間に縮設された圧縮コイルばね154により、後方に
付勢されている。2位置方向切り換え弁152には、両
端がミッションケース22内に開口し、図8の状態にお
いて左側油室82aに連通するドレン油路139が形成
されている。入り口油孔153は、油路156、2ポー
ト2位置開閉切り換え弁165を介して図5の出口側ガ
バナー油圧用油路137に連通している。上記油路15
6からは、パイロット油路156aが分岐し、該パイロ
ット油路156aは、切り換え弁152のつば部152
aにより構成されるパイロット油室157に連通してい
る。すなわち、2位置方向切り換え弁152は、入り口
油孔153にガバナー油圧が供給されていない状態ある
いはガバナー油圧が低い時には、図8に示すように圧縮
コイルばね154により後方に付勢された状態を保ち、
入り口油孔153を右側油室82bに連通すると共に、
左側油室82aをドレン油路139を介してミッション
ケース22内に連通する。一方、入り口油孔153に供
給されるガバナー油圧が一定値以上に高くなると、パイ
ロット油路156aからパイロット油室157に供給さ
れるガバナー油圧により、切り換え弁152が圧縮コイ
ルばね154に抗して前方に移動し、入り口油孔153
を左側油室82aに連通する。
【0040】2ポート2位置開閉切り換え弁165は、
たとえば、電磁ソレノイド160に接続されている。該
電磁ソレノイド160は,コントローラ166に接続さ
れ、コントローラ166はポテンションメータ167に
接続されている。該ポテンションメータ167は、油圧
ピストン35に連結されて、ピストン35の位置を測定
し、コントローラ166に入力するようになっている。
コントローラ166には、予め所定の変速比が設定され
ており、その変速比を検知すると、電磁ソレノイド16
0に信号をおくり、2ポート2位置開閉切り換え弁16
5を閉じ、左側油室82aに作動油を封じ込めることに
より、所定の変速比でロックするようになっている。ま
た、電磁ソレノイド160は、ブレーキ機構170にも
接続されており、ブレーキオン時に、電磁ソレノイド1
60をオフにして、ロックを解除するようになってい
る。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、上記油圧
閉回路を短絡させることによりクラッチオフとするクラ
ッチ機構C1と、モータ用斜板19に連結するピストン
35及びこれが嵌合するシリンダ36を有し、エンジン
の回転速度の上昇に応じて上昇するガバナー油圧をガバ
ナー油圧源8から作動油圧としてシリンダ36内に導入
し、ガバナー油圧上昇時に、モータ用斜板19が立直側
へと動くようにピストン35をガバナー油圧により直接
作動させるガバナー油圧アクチュエータA1と、上記ガ
バナー油圧源8とガバナー油圧アクチュエータA1との
間のガバナー油圧用油路136,137を開閉するガバ
ナー油圧切り換え機構90と、ガバナー油圧源8からの
ガバナー油圧を作動油圧として導入して、ガバナー油圧
上昇により作動して上記クラッチ機構C1をクラッチオ
フから半クラッチを経てクラッチオン状態へと切り換え
るクラッチ弁作動用アクチュエータA2とを備え、上記
モータ用斜板19は、モータ用プランジャ18の押し付
け荷重により車輛負荷の増加に伴い傾斜方向への傾転モ
ーメントが増加するように、その回動軸22aをモータ
回転軸心から偏心させ、上記クラッチ機構C1とガバナ
ー油圧アクチュエータA1とを、クラッチ機構C1がク
ラッチオフから半クラッチを経過するまでの間は上記ガ
バナー油圧アクチュエータへの油路136,137を遮
断し、半クラッチを概略終了しクラッチオンに移る前後
に上記油路136,137を開いてガバナー油圧アクチ
ュエータA1にガバナー油圧を供給するように連動させ
ているので、次のような利点がある。 (1)クラッチオン状態で走行中は、モータ用斜板の傾
動軸心の変位と、ガバナー油圧アクチュエータへのガバ
ナー油圧との要素により、エンジン回転速度とモータ負
荷に対応する変速比が自動的に決定される。すなわち、
エンジン回転速度とモータ負荷に対応した変速比を、自
動的に決定でき、かつ、安価で信頼性の高い油圧式無段
変速機を提供することができる。詳しく説明すると、減
速比制御のためにモータ用斜板19を駆動する手段とし
ては、ガバナー油圧を直接利用して立直側へと動かすガ
バナー油圧アクチュエータA1と、モータ用プランジャ
の押し付け荷重を利用して傾斜側へと動かす偏心(オフ
セット)構造とを備え、クラッチC1の開閉駆動する手
段用としては、ガバナー油圧で作動するクラッチ弁作動
用アクチュエータA2を備え、また上記切換機構90の
駆動手段としては、上記クラッチ弁作動用アクチュエー
タA2を利用しており、これにより、サーボモータ等の
高価な油圧機器を設ける必要がなくなり、構造の簡素
化、低コスト化並びにメンテナンスの容易化を達成して
いるのである。 (2)半クラッチを経てクラッチオンへのクラッチ操作
を円滑に行える。すなわち、クラッチング制御の際、半
クラッチ状態にした場合においても、ガバナー油圧アク
チュエータへのガバナー油圧は遮断されるため、たとえ
モータ負荷が小さくて、モータ用斜板の傾転モーメント
が小さくとも、モータ用斜板は、最大傾斜状態となり、
最大減速比に保たれた状態で半クラッチが行われるた
め、スムースに油圧モータが起動される。 (3)クラッチ機構C1は、ガバナー油圧アクチュエー
タA1と同様にガバナー油圧で直接駆動するクラッチ弁
作動用アクチュエータA2により切り換えられるので、
ガバナー油圧で作動するアクチュエータA1,A2同士
を容易に連動させることができ、最終的にクラッチ機構
C1とモータ用斜板9の立直側へと回動との連動操作が
円滑に行える。 (4)クラッチ弁作動用アクチュエータA2はガバナー
油圧により直接駆動してクラッチ機構C1を切り換える
ので、エンジン回転が低くなれば、モータ用斜板19の
傾斜角に関係なく、クラッチが切れ、エンストなどの心
配がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用した油圧式無段変速機の全体縦
断面図である。
【図2】 図1と同じ油圧変速機のチャージング油路回
路部分の縦断面拡大部分図である。
【図3】 図1のIII部分の拡大部分図である。
【図4】 図3のIV−IV断面図である。
【図5】 中立位置でのクラッチ制御機構の縦断面図で
ある。
【図6】 前進位置でのクラッチ制御機構の縦断面図で
ある。
【図7】 図3のVII−VII断面に相当し、クラッチ制御
機構の作動説明図である。
【図8】 ガバナー油圧アクチュエータの変形例を示す
縦断面拡大図である。
【符号の説明】
1 入力軸 19 モータ用斜板 90 ガバナー油圧切り換え機構 136 入り口側ガバナー油圧用油路 137 出口側ガバナー油圧用油路 A1 ガバナー油圧アクチュエータ C1 主クラッチ P 斜板式油圧ポンプ M 斜板式油圧モータ

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 斜板式の油圧ポンプPと斜板式の油圧モ
    ータMとを油圧閉回路を介して接続し、モータ用斜板1
    9の傾斜角度の変更により油圧モータMの容量を可変と
    している油圧式無段変速機において、 上記油圧閉回路を短絡させることによりクラッチオフと
    するクラッチ機構C1と、 モータ用斜板19に連結するピストン35及びこれが嵌
    合するシリンダ36を有し、エンジンの回転速度の上昇
    に応じて上昇するガバナー油圧をガバナー油圧源8から
    作動油圧としてシリンダ36内に導入し、ガバナー油圧
    上昇時に、モータ用斜板19が立直側へと動くようにピ
    ストン35をガバナー油圧により直接作動させるガバナ
    ー油圧アクチュエータA1と、 上記ガバナー油圧源8とガバナー油圧アクチュエータA
    1との間のガバナー油圧用油路136,137を開閉す
    るガバナー油圧切り換え機構90と、 ガバナー油圧源8からのガバナー油圧を作動油圧として
    導入して、ガバナー油圧上昇により作動して上記クラッ
    チ機構C1をクラッチオフから半クラッチを経てクラッ
    チオン状態へと切り換えるクラッチ弁作動用アクチュエ
    ータA2とを備え、 上記モータ用斜板19は、モータ用プランジャ18の押
    し付け荷重により車輛負荷の増加に伴い傾斜方向への傾
    転モーメントが増加するように、その回動軸22aをモ
    ータ回転軸心から偏心させ、 上記クラッチ機構C1とガバナー油圧アクチュエータA
    1とを、クラッチ機構C1がクラッチオフから半クラッ
    チを経過するまでの間は上記ガバナー油圧アクチュエー
    タへの油路136,137を遮断し、半クラッチを概略
    終了しクラッチオンに移る前後に上記油路136,13
    7を開いてガバナー油圧アクチュエータA1にガバナー
    油圧を供給するように連動させていることを特徴とする
    油圧式無段変速機。
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