JP2850467B2 - 印刷用版材及びその製版方法 - Google Patents

印刷用版材及びその製版方法

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JP2850467B2 JP2086219A JP8621990A JP2850467B2 JP 2850467 B2 JP2850467 B2 JP 2850467B2 JP 2086219 A JP2086219 A JP 2086219A JP 8621990 A JP8621990 A JP 8621990A JP 2850467 B2 JP2850467 B2 JP 2850467B2
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美紀 守満
貴雄 田口
ゆか 今井
浩光 伊藤
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41CPROCESSES FOR THE MANUFACTURE OR REPRODUCTION OF PRINTING SURFACES
    • B41C2210/00Preparation or type or constituents of the imaging layers, in relation to lithographic printing forme preparation
    • B41C2210/16Waterless working, i.e. ink repelling exposed (imaged) or non-exposed (non-imaged) areas, not requiring fountain solution or water, e.g. dry lithography or driography

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  • Printing Plates And Materials Therefor (AREA)
  • Manufacture Or Reproduction Of Printing Formes (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本発明は、露光,現像などの複雑な工程を必要とせ
ず、熱印字装置により簡単に製版でき、さらに湿し水を
必要とせず、簡易に平版印刷が出来る印刷用版材に関す
るもので、特に、コンピュータ等から直接製版,印刷が
出来る、いわゆるダイレクト製版用の印刷用版材に関す
るものである。
<従来の技術> 従来、ワードプロセッサやデスクトップパブリッシン
グシステム等により、作成,編集した文書や画像の、デ
ジタル信号から直接製版できるシステムとしては、
(a)電子写真法とレーザースキャニング露光とを組合
わせたもの、(b)銀塩感材を半導体又はHe−Neレーザ
ーで露光するもの、(c)支持体上の親水性表面層を放
電破壊するもの、(d)親水性表面を有する支持体上
に、熱転写により親インキ性層を設けるもの、(e)熱
溶融性物質を含む親水性層を、マーサルヘッドで熱印字
して親インキ化するもの、(f)多孔質支持体上の熱可
塑性樹脂フィルム層を、サーマルヘッドで熱印字して孔
版とするもの等が、多数提案されている。
<発明が解決しようとする課題> しかしながら、(a),(b)のシステムでは、レー
ザー露光装置が複雑で大かがりであり、続いて現像処理
を行わねばならず、工程が複雑であるうえに、コストが
高いという欠点がある。さらに、湿式現像処理は労働衛
生上も危険性上も好ましくない。
この問題を解決したシステムが、(c),(d),
(e)であり、乾式で現像処理が出来るために、工程が
簡単で装置も小型である。しかしながら、次工程の印刷
方式が、湿し水を必要とする平版印刷方式であるため
に、湿し水と油性インキとの供給バランスの調整に熟練
を要し、毎日のメンテナンスや後始末が煩雑であり、製
版の簡易性が意味を持たなくなる。
以上の問題点を解決した方法として、(f)がある
が、孔版方式であるために、画像のエッジ部がシャープ
でなく文字が読みづらい、また画像濃度も低い等、印刷
画質は満足出来るものではない。
<課題を解決するための手段> 本発明は、耐水性支持体上に、インキ吸収層と、イン
キ反発性メッシュ層と、熱溶融層と、熱接着性剥離層
と、カバーフィルムとを、順次積層した印刷用版材を、
カバーフィルム側から熱印字装置を用いて熱印字して、
非画像部の熱溶融層を溶融させてカバーフィルムに接着
させた後に、カバーフィルムを機械的に剥離して取除く
ことによって、乾式で、露光,現像等の複雑な工程を必
要とせず、ワードプロセッサーやデスクトップパブリッ
シングシステム等からの、デジタル信号から直接製版で
きて、さらに湿し水を必要とせず、複写機と同等の簡易
さで平版印刷ができる、印刷画質の優れた印刷用版材及
びその製版方法を提供するものである。
本発明の耐水性支持体としては、感熱記録に用いられ
ている、5〜100μmの厚みをもつポリエチレンテレフ
タレート(PET)フィルムや、耐水処理された紙などが
使用できる。
本発明のインキ吸収層としては、三洋化成製サンウエ
ットや住友化成製スミカゲル等の吸水ポリマーが、単独
又は他の合成樹脂との複合体として使用できる。他の合
成樹脂としては、前述の吸水ポリマーとの相溶性が高
い、塩化ビニル樹脂やポリエチレン樹脂などの使用が好
ましい。吸水ポリマーと他の合成樹脂との、複合体とし
た場合の混合比率は、吸水性を確保するために吸水ポリ
マーが50重量%以上、好ましくは70重量%以上である。
本発明の熱溶融層としては、熱印字装置による加熱に
よって溶融し、製版後の印刷に耐えうる機械的強度とイ
ンキ受容性とが必要であり、ガラス転移点温度が50〜11
0℃の範囲にあるポリエステル系樹脂,塩ビ系樹脂,ア
クリル系樹脂,ビニル系樹脂などが使用できる。
ポリエステル系樹脂としては飽和ポリエステル樹脂、
塩ビ系樹脂としてはポリ塩化ビニル樹脂やポリ塩酢ビ樹
脂の使用が好ましい。また、アクリル系樹脂としては、
ポリエチルアクリレート、ポリクロロアクリル酸メチ
ル、ポリメチルメタクリレート、ポリメタクリロニトリ
ル、ポリアクリロニトリル、エチレン−エチルアクリレ
ートコポリマー、アクリル−スチレンコポリマー等、ビ
ニル系樹脂としては、ポリスチレン、ポリジビニルベン
ゼン、ポリビニルトルエン、スチレン−ブタジエンコポ
リマー等を、単独又は組合わせての使用が好ましい。な
お、製版後の検版性付与のために、0.01〜20重量%の着
色顔料や染料を添加しても良い。
本発明の熱接着性剥離層は、サーマルヘッド等で熱印
字した時に、熱印字された部分の熱溶融層は接着する
が、熱印字されない部分の熱溶融層はそのまま剥離して
しまう働きが必要であり、熱接着性剥離層としては、熱
溶融層よりも高い熱軟化点とガラス転移点を持つポリ塩
化ビニル系樹脂やポリエステル樹脂等の、熱可塑性樹脂
を用いて形成することが出来る。また、熱印字されない
部分の剥離性を向上させるために、塗料用のシリコーン
オイルを、数%添加しても良い。
本発明のインキ反発性メッシュ層としては、一般にス
クリーン印刷に用いられる、ポリエステル製又はステン
レス製のメッシュの表面を、シリコーン樹脂でコーティ
ングしたものが使用される。
本発明のカバーフィルムとしては、サーマルヘッド等
の熱印字によって溶融しない耐熱性が必要であり、サー
マルヘッドのスティッキング防止層を外側に設けた、0.
5〜50μmの厚みを持つPETフィルムが使用できる。
本発明の印刷用版材の積層方法は、耐水性支持体上
に、インキ吸収層である吸水ポリマーを、単独又は他の
合成樹脂と混合して、適当な有機溶剤に溶解又は分散さ
せた塗布液を、乾燥膜厚が50〜500μmとなるように塗
布して、表面をシリコーン樹脂でコーティングしたイン
キ反発性スクリーンメッシュを重ねて、乾燥させる。そ
の上に、適当な有機溶剤に溶解又は分散させた熱溶融層
及び熱接着性剥離層の塗布液を、それぞれ塗布,乾燥し
て、カバーフィルムを圧着させ印刷用版材を作製する。
この場合に、熱溶融層の膜厚は1〜20μmが好まし
い。熱溶融層の膜厚が1μm以下であると、印刷時の耐
刷力が不足し、20μm以上であると、熱印字時の熱溶融
層下部の熱溶融が不足して、熱溶融層のカバーフィルム
への接着が不完全となり、非画像部の印刷汚れの原因に
なる。また、熱接着性剥離層の膜厚は0.5〜5μmが好
ましい。
本発明の印刷用版材の製版方法は、通常の感熱プリン
ターのサーマルヘッドなどを使用して、カバーフィルム
側から熱印字した後に、カバーフィルムを機械的に取除
くものである。すなわち、印刷用版材の熱印字された部
分では、熱溶融層が溶融して、熱接着性剥離層を介して
カバーフィルムと接着し、カバーフィルムと共に取除か
れ、インキ反発性メッシュ層が現れて非画像部となる。
また、印刷用版材の熱印字されない部分では、熱溶融層
が溶融しないので、カバーフィルムに付着した熱接着性
剥離層と、熱溶融層との間が剥離して、熱溶融層はその
まま残って画像部となる。
<作用> 本発明の印刷用版材を用いて、本発明の製版方法で製
版された印刷版については、水性のペースト状インキを
用いた印刷が好ましい。この場合に、非熱印字の画像部
では、熱溶融層がそのまま残されているために、熱溶融
層部分に水性インキが付着し、熱印字の非画像部では、
表面を表面張力の低いシリコーン樹脂でコーティングし
た、インキ反発性メッシュ層が露出しているために、水
性インキを効果的に反発して、水性インキが付着しな
い、また、ごく僅かにインキ反発性メッシュ層に付着し
た水性インキについては、インキ反発性メッシュ層を通
してインキ吸収層に水性インキが吸収され、印刷版表面
に水性インキが残らず、非画像部の地汚れの少ない、印
刷画質の優れた印刷物が得られるものである。
<実施例1> インキ吸収層として、吸水ポリマー(住友化学製スミ
カゲルSP−520)70重量部と、ポリエチレン樹脂(東洋
紡製バイロン200)30重量部と、トルエン150重量部と
を、ペイントシェーカーで約30分間分散して、厚さ50μ
mのPETフィルム上に、乾燥膜厚100μmになるようにバ
ーコーターで塗布し、完全に乾燥する前に、表面をシリ
コーン樹脂(東芝シリコーン製TSW811)でコーティング
した、70メッシュのポリエステル製スクリーンメッシュ
を積層し乾燥した。
その上に、熱溶融層として、カーボンブラック20重量
部と、アクリル系樹脂(三菱レイヨン製BR−64 Tg=55
℃)60重量部と、メチルエチルケトン60重量部と、トル
エン60重量部とを、ペイントシェーカーで約1時間分散
して、乾燥膜厚10μmになるようにバーコーターで塗布
し乾燥した。
次に、ポリエステル樹脂(東洋紡製バイロン200 Tm=
163℃)50重量部と、シリコーンオイル(東芝シリコー
ン製TSF4701)0.5重量部と、メチルエチルケトン100重
量部とを、同様に分散し、塗布,乾燥して、2μmの熱
接着性剥離層とした。その上に、カバーフィルムとし
て、予めスティッキング防止層を設けてある5μmのPE
Tフィルムを圧着させて、印刷用版材を作製した。
この印刷用版材を、カバーフィルム側からサーマルシ
ュミレーター(印字電圧0.45W/dotパルス幅2.5.sec/on
〜off)にかけて熱印字をした後に、カバーフィルムを
手で剥離するだけで、簡単に印刷版の製版が完了した。
本実施例の印刷用版材を用いて、本実施例の製版方法
で製版した印刷版を使用して、リョービイマジクス製オ
フセット印刷機AD−80にて、水性インキ用いて印刷した
ところ、非画像部に全く地汚れのない、印刷画質の優れ
た印刷物が得られた。
<効果> 本発明の印刷用版材及びその製版方法でよると、乾式
で、露光,現像などの複雑な工程や、特殊なインキや転
写リボンなどを必要とせず、コンピューター等から直接
製版,印刷が出来る、いわゆるダイレクト製版用の印刷
用版材と、湿し水不要の平版印刷版が得られた。また、
この平版印刷版を使用して、水性インキ用いて印刷した
ところ、複写機と同等の簡易さで、非画像部に全く地汚
れのない、印刷画質の優れた印刷物が得られた。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明の印刷用版材の層構成を示す説明図、
第2図は、本発明の印刷用版材の製版方法を示す説明図
である。 1……耐水性支持体 2……インキ吸収層 3……熱溶融層 4……熱接着性剥離層 5……インキ反発性メッシュ層 6……カバーフィルム
フロントページの続き (72)発明者 飯野 良一 東京都台東区台東1丁目5番1号 凸版 印刷株式会社内 審査官 中澤 俊彦 (56)参考文献 特開 平3−79393(JP,A) 特開 平2−117895(JP,A) 特開 平1−264844(JP,A) 特開 平1−192555(JP,A) 特開 平1−168450(JP,A) 特開 平1−159292(JP,A) 特開 昭63−293091(JP,A) 特開 昭52−6204(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B41N 1/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】耐水性支持体上に、インキ吸収層と、イン
    キ反発性メッシュ層と、熱溶融層と、熱接着性剥離層
    と、カバーフィルムとを、順次積層して成ることを特徴
    とする印刷用版材。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項に記載の印刷用版材
    を、カバーフィルム側から熱印字装置を用いて熱印字し
    て、非画像部の熱溶融層を溶融させてカバーフィルムに
    接着させた後に、カバーフィルムを機械的に剥離して取
    除くことを特徴とする印刷用版材の製版方法。
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