JPH04140191A - 熱転写シートおよび印刷マスターの製版方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、印刷用の画線を熱転写によって形成するオフ
セット印刷に用いる印刷マスターの製造において、特に
印刷用の画線をレーザー光を照射することにより印刷マ
スターのベースシート上に熱転写させて直接印刷用画線
として形成するようにした印刷マスター製版用の熱転写
シートおよび印刷マスターの製版方法に関する。

従来の技術 現在、商業印刷、企業内印刷に代表される軽印刷分野に
おいて、コンピューター内で編集した印刷原稿や画像を
直接マスターと呼ばれる刷版材に出力し、このマスター
を用いてオフセット平版印刷を行う手法がある。

上記マスター上に印刷原稿や画像を形成する方法（以下
製版と呼ぶ）として銀塩を用いる方法、電子写真を利用
した方法およびサーマル熱転写方法等がある。

発明が解決しようとする課題 このような従来の熱転写シートおよび印刷マスターの製
版方法では、コスト、操作性、解像度の点に問題がある
。

まず銀塩を使用した製版方法では、マスターのベースシ
ート自体高価な銀塩を使用するため、マスター自体のコ
ストが高くなる。また、露光後の現像が液体現像である
ため操作性が悪い。

次に、電子写真を用いる製版方法においては、マスター
自体は銀塩に比べて安価であるが、現像時には液体トナ
ーを使用するため操作性が悪くなる。また、操作性を良
好にするため、乾式トナーにて現像する方法が試みられ
ているが、乾式トナーではトナー粒径が大きいため解像
度に限界がある。

さらに、サーマル熱転写による製版方法では、コスト、
操作性においては良好であるが、マスターの解像度はサ
ーマルヘッドの解像度に起因するため、オフセット平版
印刷に適した解像度を得ることはできない。

本発明は上記課題を解決するもので、安価で、操作性に
富み、高解像度の印刷マスターが得られる熱転写シート
と印刷マスターの製版方法を提供することを目的として
いる。

課題を解決するための手段 本発明は上記目的を達成するために、ベースシート上に
少なくとも親油性の画像形成材料と近赤外吸収色素を同
一層に有する発熱層が形成された熱転写シートとその熱
転写シートにレーザー光を照射して、熱転写シートの画
像形成材料を印刷マスターのベースシート上に直接、印
刷用画線として形成するものである。

作用 本発明は上記構成により、親油性の画線形成材料と近赤
外吸収色素を同一層にしているので、レーザー光を照射
した部分は発熱し、その部分の画線形成材料は熱溶融し
印刷マスターのベースシート上に転写される。すなわち
、画線形成材料と近赤外吸収色素を同一層にすることに
より熱伝導を伴わずにレーザー光を照射した部分は発熱
しかつ画線形成材料は熱溶融して転写されるので高解像
度の印刷マスターが得られる。

実施例 以下に本発明の熱転写シートおよびその熱転写シートを
用いた印刷マスターの製版方法について第１図から第８
図を参照しながら説明する。

第１図は本発明の印刷マスター製造用の熱転写シートの
断面図である。第１図において、１０は熱転写シートで
ベースシート１１の片面に親油性の画線形成材料１２と
近赤外吸収色素１３よりなる発熱層１４が形成されてい
る。

ベースシート１１は耐熱性を有した高分子フィルムであ
れば特に限定されるものではない。例えば、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリエチレンフタレート、ポリカー
ボネート等のエステル系高分子、アセチルセルロース、
セロハン等のセルロース誘導体、ポリオキシメチレン、
ポリアセタール等のエーテル系高分子、ポリフッ化ビニ
リデンテフロン等のフッ素系高分子等を用いることがで
きる。

親油性の画線形成材料１２は、例えば顔料、カルナウバ
ワックス、エステルワックス、オイル等を混合したもの
は優れた親油性があり、耐酸性。

耐アルカリ性についても安定している。しかし本発明に
おいてその他多くの画線形成材料が使用できることはも
ちろんのことである。

近赤外吸収色素１３については、レーザー光を吸収して
発熱する化合物であれば特に限定するものではない。例
えば、ニトロ化合物、スクワリリウム系色素、チオール
ニッケル系錯塩、ベンゼンチオールニッケル系錯塩、フ
タロシアニン系色素、アントラキノン系色素等が用いら
れる。

発熱層１４は親油性の画線形成材料１２と近赤外吸収色
素１３を共に製膜して形成される。

第２図は本発明の熱転写シートを用いた印刷マスターの
製版の一例を説明する図である。第２図において、１０
は熱転写シートである。２１は巻取りローラであり、熱
転写シート１０を巻取る。

２２は加圧ローラ、２３はレーザー光照射装置であり、
画像信号に応じてレーザー光が照射される。２４は親水
性の印刷マスターのベースシートである。

第３図はその細部を説明した図である。

熱転写シート１０に画像信号に応じてレーザー光を照射
すると、その照射部分２５が発熱し、その照射部分２５
の画線形成材料１２は溶解し、加圧ローラ２２により加
圧され印刷マスターのベースシート２４の表面に選択的
に親油性の画線形成材料２６を転写する。従って、印刷
マスターのベースシート２４上に親油性を有する画線部
２７と親水性を有する非画線部２８が形成される。

本発明の熱転写シートは画線形成材料１２と近赤外吸収
色素１３が同一層として発熱層１４を形成しているので
、レーザー光の照射部分が発熱し熱伝導なしに照射部分
２５の画線形成材料１２が溶融して転写され、印刷マス
ターのベースシート２４上に形成される画線部はレーザ
ー光照射部分２５とほぼ同等の解像度となる。

第４図〜第８図は上記印刷マスターのベースシート２４
を使用した印刷工程を説明するための図である。第４図
は印刷マスターのベースシート２４の表面を湿し水で濡
らしている様子を示す。

第４図において、２９は湿し水ローラ、３０は湿し水の
層である。この湿し水ローラ２９の表面には水および少
しの添加物からなる湿し水が薄く付着している。そして
印刷マスターのベースシート２４の表面に湿し水ローラ
２９を通すことで、親水性を有する非画線部２８の表面
に薄い湿し水の層３０が吸着形成される。ここで画線部
２７０表面は親油性のため湿し水ローラ２９が通過して
も画線部２７の表面に湿し水は付着しない。

第５図はマスターの表面にインキを付着させている様子
を示す。第５図において、３１はインキローラであり、
このインキローラ３１の表面には印刷インキ３２が薄い
被膜状に付着している。この印刷インキ３２はアマニ油
等の油を主成分としたものにカーボンブラック等の顔料
を分散させたものからできているため、インキローラ３
１が親油性を有する画線部２７の上を通過する時、画線
部２７に印刷インキ３２を付着させる。一方、インキロ
ーラ３１が親水性を有する部分である非画線部２８の上
を通過する時、非画線部２８には表面に形成された薄い
湿し水の層３０があるため、印刷インキ３２の層は付着
しない。

第６図はマスターの表面に印刷インキ３２を付着させた
後の様子を示すものである。

第７図はマスターから印刷インキ３２をブランケット胴
３３に転移する様子を示すもので、第８図はブランケッ
ト胴３３より紙上に印刷インキ３２を転写する様子を示
す。第８図において、３４は紙、３５は圧胴である。す
なわちブランケット胴３３と圧胴３５の間に紙３４を通
すことにより、ブランケット胴３３に付着した印刷イン
キ３２は紙３４に転写されオフセット印刷が完了する。

なお、上述の実施例では、印刷マスター製版用の熱転写
シートについて述べたが、その他の目的の熱転写シート
にも適用できる。

発明の効果 以上の実施例から明らかなように本発明によれば、ベー
スシート上に少なくとも親油性の画像形成材料と近赤外
吸収色素を同一層に有する発熱層が形成された熱転写シ
ートとその熱転写シートにレーザー光を照射して熱転写
シートの画像形成材料を印刷マスターのベースシート上
に直接、印刷用画線として形成するので、安価で、操作
性に冨み、高解像度の印刷マスターが得られる熱転写シ
ートと印刷マスターの製版方法を提供できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の熱転写シートの断２図の部
分拡大断面図、第４図〜第８図は第３図で得られた印刷
マスターのベースシートを使用した印刷工程を説明する
ための図である。 １０・・・・・・熱転写シート、１１・・・・・・ベー
スシート、１２・・・・・・親油性の画線形成材料、１
３・・・・・・近赤外吸収色素、１４・・・・・・発熱
層。 代理人の氏名　弁理士小蝦治明　ほか２名Ｈｏ−９ｅＡ
ｈ’；ソ斗 ｕ　−、−Ｑ’−スンート ｎ−−−ＨＡ漕桧ｆ１１瞭形入■糾

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）ベースシート上に少なくとも親油性の画像形成材
   料と近赤外吸収色素を同一層に有する発熱層が形成され
   た熱転写シート。
2. （２）請求項１記載の熱転写シートにレーザー光を照射
   して前記熱転写シートの画像形成材料を印刷マスターの
   ベースシート上に直接、印刷用画線として形成する印刷
   マスターの製版方法。