JP2846671B2 - 半導体装置の製造方法およびその装置 - Google Patents

半導体装置の製造方法およびその装置

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JP2846671B2
JP2846671B2 JP1255584A JP25558489A JP2846671B2 JP 2846671 B2 JP2846671 B2 JP 2846671B2 JP 1255584 A JP1255584 A JP 1255584A JP 25558489 A JP25558489 A JP 25558489A JP 2846671 B2 JP2846671 B2 JP 2846671B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明は、オゾンと有機ソースのガスとを反応させ
て、CVD法により基板表面上に酸化膜を形成する半導体
装置の製造方法およびその装置に関するものである。
[従来の技術] オゾンと有機ソースのガスとを反応させて、CVD法に
より基板上に酸化膜を形成する従来の装置として、第5
図に示すものがあった(たとえば「電気化学協会発行
電気化学 56.No.7,1988」P.527〜P.532)。
この従来の装置は、第5図を参照して、原料ガスを供
給するガス供給系1と酸化膜を形成するチャンバ部2か
らなる。ガス供給系1においては、流量制御器3で流量
調節された酸素がオゾン発生器4に供給され、発生した
オゾンは配管5を通ってディスパージョンヘッド9内に
導入される。
また、3種類の有機ソースである、TEOS(Silicon T
etra−Ethoxide:Si(OC2H5),TMPO(Phosphorus T
ri−Methoxide:PO(OCH3),TMB(Boron Tri−Meth
oxide:B(OCH3)がそれぞれバブリング装置6a,6b,6
cに蓄えられ、それぞれ流量制御器7a,7b,7cを介して供
給される窒素によりバブリングされる。それによりこれ
らの有機ソースはガス化されて、配管8を通ってディス
パージョンヘッド9内に導入される。
ディスパージョンヘッド9内に導入されたオゾンと有
機ソースガスは、インジェクター10に設けられた複数の
スリット状流路に、それぞれ別々に、一箇所おきに交互
に流され、ディスパージョンヘッド9のヘッド部11に導
かれる。
ディスパージョンヘッド9のヘッド部11に対向して、
基板12が載置されたサセプタ13が設置されている。この
サセプタ13には、基板12の表面を酸化膜堆積に必要な温
度に加熱するためヒータ14が備えられている。ディスパ
ージョンヘッド9のヘッド部11から吐出するオゾンガス
と有機ソースのガスは、基板12の表面付近で混合され、
気相反応により基板12の表面上に酸化膜が堆積される。
混合ガスはその後矢印A方向へ流れて、排気口15から排
気される。
なお、リンやほう素をドーピングしないNSG(Non−do
ped Silicate Glass)膜を形成する場合には、有機ソ
ースとしてTEOSのみが供給され、リンあるいはほう素を
ドーピングするPSG(Phospho Silicate Glass),BPSG
(Boro Phospho Silicate Glass)膜を形成する場合
には、TEOSガスに加えてTMPOガスあるいはTMBガスが供
給される。
第5図に示す従来の装置により、NSG膜を形成したと
きの電界の強さとリーク電流密度の関係を第6図に示す
(「電気化学協会発行 電気化学,56,No.7,1988」P.530
に掲載されたグラフより)。第6図のグラフは、酸化膜
堆積温度すなわち基板表面の温度が400℃の場合におい
て、TEOSガス流量に対するオゾンの流量の比を0.14〜2.
28に変えたときの特性が示されている。このグラフによ
れば、オゾンの流量比rが大きいほどリーク電流が減少
していることがわかる。
この従来例におけるオゾンとTEOSガスを用いたCVDに
よる膜成長は、上記文献にも記載されているように、次
のように考察される。
CVDにおける膜成長は、ソースガスの気相中での分解
による成膜種の生成、成膜種の基板表面への吸着、成膜
種の基板表面におけるマイグレーション、成膜種の表面
反応の4つの過程に分けて考えられる。このうちO3/TEO
S系CVDにおいてオゾンが関与するのは、気相中でのTEOS
ガスの分解と、成膜種による表面反応との2つの過程で
ある。オゾンによる気相中でのTEOSガスの分解反応とし
ては、たとえば が考えられる。またオゾンの関与する主な表面反応とし
ては、膜形成時の結合後に残ったエトキシ基(−OC
2H5)をO3が酸化する反応と、成長途中の膜表面にある
多数のSi−OH基のSi−OあるいはO−H結合をO3が切断
し、H2Oの形で抜取る脱水反応の2つが考えられる。
上記従来例において、O3/TEOS流量比(=r)の増加
に従ってリーク電流が減少しているのは、この脱水反応
によってOH基が減少し、Si−Oのボンドネットワークの
生成が進むためであると考えられる。
次に、第5図に示したような装置を用いたCVDの具体
的用途について、第7図に基づいて説明する。
第7図は4メガのDRAM(Dynamic Random Access M
emory)の断面を示している。同図のDRAMは、まずシリ
コン半導体基板21上に、厚い酸化絶縁膜からなる分離領
域22、LDD(Lightly−Doped Drain)構造を持つトラン
ジスタのゲート電極23とサイドウォール24が形成されて
いる。その上には、電荷を蓄積するストレージノード25
とセルプレート26が誘導体27を挾んで設けられ、さらに
その上を覆うように層間絶縁膜28を介してビット線29が
形成されている。またビット線29の表面全面は層間絶縁
膜30で覆われ、その上にアルミニウム導電線31が配され
ている。その後さらに層間絶縁膜32を介してアルミニウ
ム導電線33が形成されている。
以上のような工程で製造される4メガのDRAMにおい
て、酸化絶縁膜で形成されるサイドウォール24,層間絶
縁膜28,30,32は、いずれも第5図に示すCVD装置の適用
により形成することができる。たとえばサイドウォール
24は、ゲート電極23が形成された後に、その上を覆うよ
うに上記CVD装置によってSiO2膜を堆積させ、反応性イ
オンエッチングなどを施すことによって形成される。ま
た層間絶縁膜28,30,32は、上記CVD装置によりSiO2膜を
堆積させた後、平坦化などのための熱処理を施すことに
よって形成される。
なお、最上層のアルミニウム導電線33を保護するた
め、その上にパッシベーション膜が形成される場合があ
り、これにも上記CVD装置が適用可能である。パッシベ
ーション膜としては、PSG膜やBPSG膜もよく用いられ、
その場合には有機ソースとして、TEOSに加えてTMPOやTM
Bが供給される。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、上記従来のCVD装置により形成された
堆積膜では、第6図からわかるように低電界においても
高いリーク電流値を示し、必ずしも十分な絶縁特性を有
するとは言えない。
これは、上記従来のCVD装置が基板表面の近傍におい
て初めてオゾンとTEOSガスを混合するため、オゾンが関
与するエトキシ基の酸化反応あるいは脱水反応が十分に
は進行せず、Si−Oボンドネットワークの生成が不完全
であることによるものと考えられる。
本発明は上記問題点を解消するため、リーク電流値が
低く絶縁性の高い絶縁膜を形成することのできる半導体
装置の製造方法およびその装置を得ることを目的とす
る。
[課題を解決するための手段] 本発明のかかる半導体装置の製造方法は、オゾンと、
少なくともシリコン系アルコラートを含む有機ソースの
ガスとを反応させて、常圧CVD法により基板表面上にシ
リコン酸化膜を形成するものである。本発明の製造方法
の特徴は、基板表面近傍のみを成膜に必要な温度に加熱
し、この成膜に必要な温度に達していない、基板表面か
ら離れた位置における、オゾンを供給するオゾン配管と
有機ソースのガスを供給する有機ソースガス配管とが合
流する混合ガス配管において、オゾンと有機ソースガス
とを、シリコン酸化膜の成膜に必要な温度よりも低い、
シリコン系アルコラートガスのオゾンによる分解と重合
によってシリコン酸化膜の成膜材料の前駆体であるシリ
コン系アルコラートの2量体以上の多量体が形成される
温度で混合した後、混合ガス配管から供給される混合ガ
スを、内部がシリコン酸化膜の成膜に必要な温度よりも
低い温度に保持されたディスパージョンヘッドを通過さ
せ、混合ガス配管およびディスパージョンヘッドにおい
て気相重合により形成された、シリコン系アルコラート
の2量体以上の多量体を、ディスパージョンヘッドから
基板表面上に吹き出して、基板表面にシリコン酸化膜を
成膜させる点にある。
また本発明の半導体装置の製造装置は、常圧CVD法に
より半導体基板上に成膜を行なう半導体装置の製造装置
であって、オゾン発生器と、少なくともシリコン系アル
コラートを含む有機ソースをガス化する手段と、基板を
載置し、この基板表面近傍を成膜反応に必要な温度に加
熱する手段を有するサセプタとを有する。また、ガスを
混合させるための空間であるバッファ領域、および、基
板表面に対向し混合ガスを吹き出すヘッド部を含むディ
スパージョンヘッドを備える。さらに、オゾン発生器で
発生したオゾンを供給するオゾン用配管、ガス化された
有機ソースを供給する有機ソースガス配管、および、オ
ゾン用配管と前記有機ソース配管とが合流してオゾンと
有機ソースガスとの混合ガスをバッファ領域へ供給する
混合ガス配管を含む配管手段と、ディスパージョンヘッ
ドの内部および配管手段の内部を、シリコン酸化膜の成
膜に必要な温度よりも低い、シリコン系アルコラートガ
スのオゾンによる分解と重合によってシリコン酸化膜の
成膜材料の前駆体であるシリコン系アルコラートの2量
体以上の多量体が形成される温度に保持することによ
り、混合ガスを、ディスパージョンヘッドのヘッド部か
ら吹き出す前において、常圧CVD法によって気相重合さ
せ、シリコン系アルコラートの2量体以上の多量体を形
成する手段とを備える。
[作用] 本発明の半導体装置の製造方法およびその装置によれ
ば、常圧において、シリコン酸化膜の成膜に必要な温度
より低い、シリコン系アルコラートガスのオゾンによる
分解と重合によってシリコン酸化膜の成膜材料の前駆体
であるシリコン系アルコラートの2量体以上の多量体が
形成される温度で、配管内において、オゾンとガス化さ
れた有機ソースガスとを混合することにより、オゾン自
体の分解を防止しつつ、オゾンの作用による有機ソース
ガスの分解と気相重合が容易に進行して、シリコン系ア
ルコラートの2量体以上の多量体が形成される。形成さ
れた上記前駆体が成膜に必要な温度に加熱された基板表
面付近に近づくと、基板表面にその前駆体が吸着されて
表面重合し、シリコン酸化膜が形成される。その後、オ
ゾン雰囲気でのアニールによる酸化および脱水重合が進
行する。
また、この製造方法およびその装置においては、オゾ
ンを供給するオゾン配管と有機ソースのガスを供給する
有機ソースガス配管とが合流する混合ガス配管におい
て、オゾンと有機ソースガスとを、シリコン酸化膜の成
膜に必要な温度よりも低い温度で混合するため、オゾン
とガス化された有機ソースガスとがディスパージョンヘ
ッド内において始めて混合される場合に比べて、より早
く混合が開始するために多量体の生成がより十分に行な
われるとともに、比較的狭い配管内での混合によって、
ディスパージョンヘッドへ導入される時点での混合ガス
の均一化が促進され、その結果として成膜後の膜質が向
上するという利点がある。
[実施例] 本発明の一実施例にかかる半導体装置の製造装置の代
表的構成を模式的に表したものを第1図に示す。この装
置は、第1図に示すように、原料ガスを供給するガス供
給系1と酸化膜を形成するチャンバ部2とを備える。ガ
ス供給系1においては、流量制御器3で流量調節された
酸素がオゾン発生器4に供給され、発生したオゾンは配
管5を通ってディスパージョンヘッド9内に導入され
る。このディスパージョンヘッド9は、本実施例におい
て適用される常圧CVDを用いた成膜装置に固有のもので
ある。また、バブリング装置6a,6b,6cに蓄えられた3種
類の有機ソース、すなわち、シリコン系アルコラートの
一種であるTEOS,リンドープ用のTMPO、ほう素ドープ用
のTMBがそれぞれ流量制御器7a,7b,7cを介して供給され
る窒素によりバブリングされて、有機ソースのガスとな
り、配管8を通ってディスパージョンヘッド9内に導入
される。配管5と配管8はディスパージョンヘッド9内
に入る前の位置において合流点41を有する。したがって
オゾンと有機ソースガスは合流点41において供給され、
混合ガスとなってディスパージョンヘッド9のバッファ
領域42内に導入される。このバッファ領域42内に導入さ
れた混合ガスは、分散板43によって整流されて、ディス
パージョンヘッド9のヘッド部11に導かれる。このヘッ
ド部11に対向して、基板12が載置されたサセプタ13が設
置されている。このサセプタ13には、基板12の表面近傍
のみを酸化膜堆積に必要な温度に加熱するためのヒータ
14が備えられている。基板12の表面に酸化膜を堆積させ
るためには、その表面近傍を少なくとも200℃以上に加
熱する必要があり、通常400℃程度の温度に加熱され
る。ヘッド部11から吐出する混合ガスは、基板12の表面
において成膜反応を行なう。
なおディスパージョンヘッド9のヘッド部11を出た混
合ガスは、矢印A方向に流れて排気口15から排気され
る。またサセプタ13が矢印B方向に移動されることによ
り、基板12表面での膜厚の均一化を図っている。
本発明の半導体装置の製造装置として、第1図に示す
ものの他に、第2図に示す構成も可能である。第2図に
示す装置構成は、全体として第1図に示すものとほぼ同
様であるが、配管5と配管8がディスパージョンヘッド
9より前で合流することなく、それぞれ別々にバッファ
領域42において開口している点で異なっている。したが
って、この装置の場合オゾンと有機ソースガスはそれぞ
れ配管5と配管8を通って別々にバッファ領域42に導入
され、その中で混合されて分散板で整流され、ヘッド部
11から吐出される。
本実施例の製造方法によれば、オゾンと有機ソースガ
スが成膜に必要な温度より低い温度の位置で混合される
ため、混合直後から基板表面近傍に至る前の間におい
て、有機ソースのうちのシリコン系アルコラートガスの
オゾンによる分解と重合による2量体の生成反応が起こ
る。この反応は次の式で表わされる。
分解反応 気相重合による2量体生成 オゾンは、成膜に必要な温度である約200℃以上では
極めて寿命が短く、400℃では99.99%以上が分解する。
したがってこの温度より十分低い温度、すなわち高くと
も200℃以下でオゾンと有機ソースガスを混合すること
により、ディスパージョンヘッド内の壁面への膜の堆積
が防止され、むしろ上記反応が容易に進行する。その結
果、2量体のみでなく、それ以上の重合が進んで3量体
以上の多量体も生成しているものと考えられる。
上記2量体以上の多量体(いわゆる前駆体)が基板表
面近傍に吐出されると、成膜に必要な温度に加熱されて
いるため、この多量体が基板表面に吸着されて表面重合
し、酸化膜が形成される。その後オゾン雰囲気でのアニ
ールによる酸化および脱水重合が進行する。
このように本発明の場合には成膜位置近傍に至る前の
低温位置において予めオゾンと有機ソースガスを混合す
ることにより、基板表面に至る前において既に成膜重合
の前段階である2量体あるいはそれ以上の多量体が生成
されている。そのため、成膜後のアニールにおいて酸化
脱水反応がより進行しやすく、従来法に比べてより完全
なSi−Oボンドネットワークが生成される。
次に、第1図に示した装置を用いて基板表面上にNSG
膜を形成した実施例を示す。本実施例の実施条件は第1
表に示すとおりである。
本実施例において、O3/TEOS流量比rは次のように求
められ、その値が約3.0である。
本実施例により形成した酸化絶縁膜の絶縁特性の評価
は、第3C図に示すように、MOS型キャパシタに電圧を印
加した時のリーク電流値を測定することにより行なっ
た。すなわち、比抵抗10Ω・cmのP型シリコン基板51上
に厚さ200nmのO3/TEOS酸化膜52を堆積後、厚さ500nm/面
積1mm2のアルミニウム電極53を形成し、これに負電圧を
印加して電流計54によりリーク電流を測定した。
なお比較例として、第5図に示す従来の装置を用い
て、第1表に示す条件で同様の酸化絶縁膜を形成し、第
3C図の試験片を製作して同様の評価を行なった。測定結
果を第3A図に示す。
次に、上記の測定を終えた後、試験片をN2雰囲気中に
置いて、450℃で30分間のアニールを施した。その後に
上記と同様にリーク電流の測定を行なった結果を第3B図
に示す。
第3A図,第3B図に示す測定結果からわかるように、ア
ニール処理の前後いずれにおいても、比較例に比べて本
実施例の方がリーク電流値が低くなっている。このこと
から、オゾンとTEOSガスを基板表面近傍で混合する従来
法に比べて、予め基板表面温度よりも十分低温の位置で
両者を混合して基板表面に供給する本実施例の方が、Si
−Oボンドネットワークがより完全な酸化絶縁膜が形成
されていると考察される。またこの差異はアニールによ
っても解消していないことがわかる。
また、本実施例と比較例により形成された酸化絶縁膜
のアニール前後のエッチングレートおよび収縮率は、第
2表に示すとおりであった。
なお、アニールは450℃のN2雰囲気で30分間行ない、
エッチング液としては、熱酸化膜に対して50nm/minのエ
ッチングレートを与えるバッファ−ドフッ酸を用いた。
また収縮率は、アニール前の膜厚に対するアニール後の
膜厚減少量の割合を%で表わしたものである。
エッチングレートが低いほど、酸化絶縁膜がより緻密
であることを示し、収縮率が低いほど耐クラック性に優
れているといえる。
したがって第2表から、比較例に比べて本実施例によ
り形成した酸化絶縁膜の方が、膜の緻密さおよび耐クラ
ック性のいずれも優れていることがわかる。
以上のことから、たとえば第7図に示すDRAMの製造に
本実施例を適用すれば、膜質の良いサイドウォールや各
層間絶縁膜を形成することが可能である。
層間絶縁膜の絶縁特性が向上すると、それに応じてそ
の厚さを薄くすることが可能になる。その結果形成され
る半導体装置全体の厚さが薄くなるばかりでなく、スル
ーホールの深さがより浅くなり、層間のコンタクト特性
が向上する。すなわち、本実施例を適用した場合と比較
例を適用した場合とでは、第4A図と第4B図に示すような
層間絶縁膜61の厚さに差が生じる。そのため、比較例を
適用した場合には第4B図のようにスルーホール62が比較
的深くなる。よってスルーホール62の金属配線層63が下
部において薄くなり易く、断線や高抵抗の原因となる。
それに対し本実施例を適用した場合には、スルーホール
62が比較的浅くなるため、そのような問題は生じにく
い。よって導電金属層64とのコンタクト特性が良好であ
るとともに信頼性が向上する。
なお上記実施例においては、O3とTEOSを混合してNSG
膜を形成した場合についてのみ示したが、有機ソースガ
スとしてさらにTMPOやTMBを混合し、PSG膜やBPSG膜を形
成した場合にも、ほぼ同様の膜質の向上が見られること
が確認されている。これは、リンやほう素などのドーピ
ング成分に影響されることなく、本実施例の方法によっ
てより完全なSi−Oボンドネットワークが形成されるこ
とによるものと考えられる。したがってPSG膜やBPSG膜
からなるスムースコートやパッシベーション膜の形成な
どに適用しても、良質の膜の形成が可能である。
さらに上記実施例においては、第1図に示した製造装
置の構成、すなわち配管5と配管8がディスパージョン
ヘッド9に入る前の位置において合流点41を有する構成
を適用した場合について示したが、第2図に示す構成す
なわち配管5と配管8が別々にディスパージョンヘッド
9のバッファ領域42に開口する構成でも同様の効果が得
られることが確認されている。このことにより、オゾン
と有機ソースガスがディスパージョンヘッド9に導入さ
れる前に混合されずに、バッファ領域42において初めて
混合されても同様の作用効果を奏するためであるためと
考えられる。すなわち、バッファ領域42は基板表面から
ある程度離れているため、成膜温度よりも十分に低い温
度となり、ディスパージョンヘッド9内で成膜重合が生
じることなく、かつ2量体あるいはそれ以上の多量体の
生成が十分に進行するためと考えられる。
ただし、ディスパージョンヘッド9のバッファ領域42
においてオゾンとガス化された有機ソースガスとが始め
て混合する場合には、その前の配管内において混合され
る場合に比べて、バッファ領域42という比較的広い範囲
内で始めて混合されることになり、混合ガスの均一性と
いう点においては、第1図に示された実施例のように、
比較的狭い配管内で混合される方がより均一な混合ガス
を生成しやすく、その結果として成膜後の膜質もより良
好なものとなる。また、第1図に示した実施例の方がよ
り早く混合が開始されることから、多量体生成の進行度
合いが第2図の参考例の場合よりも促進される。したが
って、第1図に記載の本発明の実施例は、第2図に示し
た参考例とは本質的に相違しており、特許請求の範囲に
記載の発明は、第2図に示した製造方法および装置を包
含するものではない。
[発明の効果] 以上述べたように本発明によれば、オゾンと有機ソー
スガスを基板表面より十分低温の位置において予め混合
して基板表面に供給することにより、より完全なSi−O
ボンドネットワークが形成され、絶縁特性や硬さ、耐ク
ラック性などにおいて優れた特性を有する酸化絶縁膜が
形成される。
したがって本発明を適用すれば、信頼性の高い半導体
装置を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の半導体装置の製造装置の代表的な構成
を模式的に示す図、第2図は、特許請求の範囲に記載の
発明には包含されないが、本発明にとって参考となる半
導体装置の製造方法およびその装置を模式的に示す図で
ある。 第3A図および第3B図は、本発明の一実施例により形成さ
れた酸化絶縁膜の電界とリーク電流の関係を示す図、第
3C図はリーク電流の測定方法を説明するための図であ
る。 第4A図と第4B図は、それぞれ本発明の一実施例により製
造した半導体装置の断面と従来法により製造した半導体
装置の断面を模式的に示す図である。 第5図はオゾン供給による常圧CVD装置の構成を模式的
に示す図、第6図は同装置により形成された酸化絶縁膜
のリーク電流密度特性を示す図である。 第7図は、オゾンと有機ソースガスをディスパージョン
ヘッドを用いて供給する方式の常圧CVDの具体的な適用
例を説明するため、4メガDRAMの断面を模式的に示す図
である。 図において1はガス供給系、2はチャンバ部、4はオゾ
ン発生器、5は配管、6a,6b,6cはバブリング装置、8は
配管、9はディスパージョンヘッド、11はヘッド部、12
は基板、13はサセプタ、14はヒータ、41は合流点、42は
バッファ領域、43は分散板である。 なお図において、同一符号を付したものは、同一または
相当の要素を示す。
フロントページの続き (72)発明者 藤井 淳弘 兵庫県伊丹市瑞原4丁目1番地 三菱電 機株式会社エル・エス・アイ研究所内 (72)発明者 松浦 正純 兵庫県伊丹市瑞原4丁目1番地 三菱電 機株式会社エル・エス・アイ研究所内 (56)参考文献 特開 平1−294868(JP,A) 特開 平1−212442(JP,A) 特開 平1−217927(JP,A) Inorganic chemist ry,5[11](1966−11)p.1975− 1978

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】オゾンと、少なくともシリコン系アルコラ
    ートを含む有機ソースのガスとを反応させて、常圧CVD
    法により基板表面上にシリコン酸化膜を形成する半導体
    装置の製造方法において、 前記基板表面近傍のみを成膜に必要な温度に加熱し、 この成膜に必要な温度に達していない、前記基板表面か
    ら離れた位置における、オゾンを供給するオゾン配管と
    有機ソースのガスを供給する有機ソースガス配管とが合
    流する混合ガス配管において、オゾンと有機ソースガス
    とを、シリコン酸化膜の成膜に必要な温度よりも低い、
    シリコン系アルコラートガスのオゾンによる分解と重合
    によってシリコン酸化膜の成膜材料の前駆体であるシリ
    コン系アルコラートの2量体以上の多量体が形成される
    温度で混合した後、 前記混合ガス配管から供給される混合ガスを、内部がシ
    リコン酸化膜の成膜に必要な温度よりも低い温度に保持
    されたディスパージョンヘッドを通過させ、 前記混合ガス配管および前記ディスパージョンヘッドに
    おいて形成されたシリコン系アルコラートの2量体以上
    の多量体を、前記ディスパージョンヘッドから前記基板
    表面上に吹き出して、前記基板表面にシリコン酸化膜を
    成膜させることを特徴とする、半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】常圧CVD法により半導体基板上に成膜を行
    なう半導体装置の製造装置であって、 オゾン発生器と、 少なくともシリコン系アルコラートを含む有機ソースを
    ガス化する手段と、 基板を載置し、この基板表面近傍を成膜反応に必要な温
    度に加熱する手段を有するサセプタと、 ガスを混合させるための空間であるバッファ領域、およ
    び、基板表面に対向し混合ガスを吹き出すヘッド部を含
    むディスパージョンヘッドと、 前記オゾン発生器で発生したオゾンを供給するオゾン用
    配管、ガス化された有機ソースを供給する有機ソースガ
    ス配管、および、前記オゾン用配管と前記有機ソース配
    管とが合流してオゾンと有機ソースガスとの混合ガスを
    前記バッファ領域へ供給する混合ガス配管を含む配管手
    段と、 前記ディスパージョンヘッドの内部および前記配管手段
    の内部を、シリコン酸化膜の成膜に必要な温度よりも低
    い、シリコン系アルコラートガスのオゾンによる分解と
    重合によってシリコン酸化膜の成膜材料の前駆体である
    シリコン系アルコラートの2量体以上の多量体が形成さ
    れる温度に保持することにより、前記混合ガスを、前記
    ディスパージョンヘッドのヘッド部から吹き出す前にお
    いて、常圧CVD法によって気相重合させ、シリコン系ア
    ルコラートの2量体以上の多量体を形成する手段と を備えた半導体装置の製造装置。
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