JP2846251B2 - 薄物鋼帯コイルの巻き取り方法 - Google Patents

薄物鋼帯コイルの巻き取り方法

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JP2846251B2
JP2846251B2 JP6215506A JP21550694A JP2846251B2 JP 2846251 B2 JP2846251 B2 JP 2846251B2 JP 6215506 A JP6215506 A JP 6215506A JP 21550694 A JP21550694 A JP 21550694A JP 2846251 B2 JP2846251 B2 JP 2846251B2
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将史 星野
節雄 柿原
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Kawasaki Steel Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、薄物鋼帯の冷間圧延工
程におけるコイル巻き取り設備において、巻き取り終了
後にコイル内径部分に発生するつぶれを防止する薄物鋼
帯コイルの巻き取り方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、鋼帯の冷間圧延工程におけるコイ
ル巻き取り設備においては、拡縮式マンドレルを使用し
て巻き取りを行うのが一般的である。特に鋼帯が薄物
で、かつ巻き取り張力の高い場合、巻き取り終了後マン
ドレルを収縮させた際に、巻き締まりを起こしていた内
径部分の張力が開放されるために、コイル内径部分が内
側につぶれる(突出する)現象が知られている。このた
め、マンドレルに円筒状のスリーブを装着してその外周
に鋼帯を巻き付け、マンドレルからコイルを抜き取る際
はスリーブごと抜き取るようにしてつぶれ発生を防止す
ることが行われている。
【0003】しかし、巻き取り開始前にスリーブを装着
する作業を行うため、圧延前の段取り時間が長くなり、
また、次工程でスリーブを取り外す作業が必要となるな
ど、生産能率や作業性の点で問題点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
問題点を解消し、内径つぶれの発生を防止した薄物鋼帯
の巻き取り方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、薄物鋼帯の冷
間圧延工程におけるコイル巻き取り方法において、巻き
取り開始から所定の巻き数に到達するまでの間のみ、巻
き取られる鋼帯の層間で鋼帯幅方向の略中央部に、鋼帯
の鋼種、板厚、操業条件等により決定される最低値以上
かつ鋼帯幅よりも小さい幅の紙テープを挿入して巻き込
むことを特徴とする薄物鋼帯コイルの巻き取り方法で
【0006】
【作 用】薄物鋼帯の巻き取り時における内径つぶれ
は、コイル内径付近における鋼帯の層間接線応力が鋼帯
の限界座屈応力を上回った時に発生する。図3は、巻き
取り張力とコイル層間接線応力との関係、図4はコイル
層間摩擦係数および鋼帯板厚と鋼帯の限界座屈応力の関
係を示すグラフで、t1、t2、t3は鋼帯の板厚(ただしt1
<t2<t3)である。
【0007】これらの関係から、スリーブを使用せずに
内径つぶれを防止するには、巻き取り張力を低減する
か、コイル層間の摩擦係数を大きくしなければならない
ことがわかる。しかし、巻き取り張力を低減させるため
に単にライン全体の張力を低減したのでは、圧延能率を
低下させてしまう。そこで、たとえば圧延機と巻き取り
機の中間にピンチロール等を設置して張力段差を設け、
圧延機における張力(フロントテンション)は高く保持
しつつ巻き取り張力のみを低くすることも可能ではある
が大幅な設備投資を伴い、現実的でない。
【0008】したがって、本発明者らは、コイル内径付
近における鋼帯層間の摩擦係数を大きくすることによ
り、つぶれを防止することを目的として実験を行った。
一般に、圧延機の巻き取り機付近においては、圧延油等
の油が付着して鋼帯表面の摩擦係数はかなり低下してい
る。本発明によれば、巻き取り開始から所定の巻き数に
到達する間のみ、巻き取られる鋼帯の層間で鋼帯幅方向
の略中央部に、鋼帯の鋼種、板厚、操業条件等により決
定される最低値以上かつ鋼帯幅よりも小さい幅の紙テー
プを挿入して巻き込むことにより、鋼帯層間の摩擦係数
を増大させ、限界座屈応力を向上させて内径つぶれを防
止することができる。
【0009】
【実施例】図1は、本発明の実施例を示す斜視図で、1
は鋼帯、2はテープ、3は巻き取り機のマンドレルであ
り、巻き取られる鋼帯1の層間で鋼帯幅方向の略中央部
にシート状のテープ2を挿入して巻き込んでいる状況を
示している。なお、この例におけるテープの材質は紙で
ある。
【0010】図2は、テープ幅/鋼帯幅と、限界座屈応
力の関係を示すグラフの一例であり、表1は異なる鋼種
について、板厚ごとに有効なテープ幅を示したものであ
る。
【0011】
【表1】
【0012】表1からわかるように、板厚 1.0mm以上の
鋼帯に対してはテープの挿入は必要がないので、本発明
は板厚 1.0mm未満の薄物鋼帯に対して適用される。巻き
取り開始から、シートの挿入を必要とするコイルの巻き
数は、板厚および板面粗度等によって相違がある。本実
施例では、板厚 0.8mm以上、板面粗度Ra=0.2μm のス
テンレス鋼板において、シートの挿入を必要とするのは
およそ10巻きである。
【0013】このように、つぶれ防止に有効なテープの
幅の最低値は、鋼種、板厚、張力等の操業条件により異
なるので一概に規定できないが、もっとも座屈の発生し
やすい鋼種でかつ薄物の場合、少なくともおよそ鋼帯幅
の70%必要であり、板厚が大きくなるほどテープは幅の
狭いものでよい。具体的なテープの幅の最低値は、実機
によって決定する必要がある。
【0014】テープの材質は、油分の吸収や摩擦係数の
安定性、経済性、入手の容易性等から紙がもっとも望ま
い。
【0015】
【発明の効果】本発明によれば、スリーブを挿入するこ
となく内径つぶれの発生を防止できるので、圧延能率や
作業性を損なわずに薄物鋼帯の巻き取りを行うことがで
きるという、すぐれた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す斜視図である。
【図2】本発明におけるテープ幅の鋼帯幅に対する割合
と限界座屈応力の関係を示すグラフである。
【図3】本発明に係わる巻き取り張力とコイル層間接線
応力との関係を示すグラフである。
【図4】本発明に係わるコイル層間摩擦係数と限界座屈
応力との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 鋼帯 2 テープ 3 マンドレル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清野 芳一 千葉県千葉市中央区川崎町1番地 川崎 製鉄株式会社 鉄鋼開発・生産本部 千 葉製鉄所内 (56)参考文献 特開 平8−24949(JP,A) 特開 平3−81016(JP,A) 特開 昭59−1019(JP,A) 実開 平2−1503(JP,U) 実開 昭61−82713(JP,U) 実公 平2−1302(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B21C 45/00 - 49/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 薄物鋼帯の冷間圧延工程におけるコイル
    巻き取り方法において、巻き取り開始から所定の巻き数
    に到達するまでの間のみ、巻き取られる鋼帯の層間で鋼
    帯幅方向の略中央部に、鋼帯の鋼種、板厚、操業条件等
    により決定される最低値以上かつ鋼帯幅よりも小さい幅
    の紙テープを挿入して巻き込むことを特徴とする薄物鋼
    帯コイルの巻き取り方法。
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