JP2845546B2 - 感光性記録素子 - Google Patents

感光性記録素子

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JP2845546B2
JP2845546B2 JP2041400A JP4140090A JP2845546B2 JP 2845546 B2 JP2845546 B2 JP 2845546B2 JP 2041400 A JP2041400 A JP 2041400A JP 4140090 A JP4140090 A JP 4140090A JP 2845546 B2 JP2845546 B2 JP 2845546B2
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    • G03F7/00Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
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Description

【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明は部分的に或はほぼ完全に加水分解されたポリ
(ビニルアルコールアルカンカルボン酸エステル)及び
/或は部分的に/或はほぼ完全に加水分解されたビニル
アルコールアルカンカルボン酸エステル/アルキレンオ
キシドグラフト共重合体、光重合開始剤、光重合可能モ
ノマー及び/或は上記ポリマーに側鎖基及び/或は末端
基として結合される光重合可能オレフィン性不飽和基及
び少なくとも2種類の助剤を有するレリーフ印刷版及び
フォトレジスト製造用の新規な感光性記録素子に関する
ものである。
(従来技術) 上述したタイプの感光性記録素子はつとに公知であ
る。レリーフ印刷版或はフォトレジストを形成するた
め、その光重合可能の記録層を化学線に画像露光して、
露出部分を光重合させ、現像剤に対して不溶性の架橋層
成分を形成する。次いで露光記録層の画像対応非露光部
分を適当な現像剤で洗除して光重合レリーフ層をもたら
す。
しかしながら、公知の感光性記録素子から形成され、
印刷技術分野で一般的な約1μmから0.5cmのレリーフ
高さ或は深さを有するレリーフ層は、一般的に好ましい
鮮明鋭利なレリーフ構造をもたらさず、しばしば傾斜が
ゆるやかな側面を形成する。これは画像露光の間の光重
合性記録層における化学線の高度の散乱によるものであ
る。このような欠点を克服し或は少なくとも軽減するた
めに、公知感光性記録素子の光重合性記録層に特定の助
剤を添加してレリーフ構造を改善しようとする試みがな
されて来た。このような助剤は周知のように感光度制御
剤と指称されている。
この点に関して、西独特許出願公開3248247号におい
ては、0.0001から1重量%のフェノキサジニウム、フェ
ナジニウム、アクリジニウム或はフェノチアジニウム染
料と、0.005から5重量%の、励起電子状態においての
みこの染料を還元し得る穏和な還元剤とを合併して使用
することが提案されており、これによりかなりの改善が
行われている。ここで使用される穏和な還元剤として好
ましいのは、アスコルビン酸、アネトール、チオ尿素、
ジエチルアリルチオ尿素、N−アルルチオ尿素、N−ニ
トロソシクロヘキシルヒドロキシルアミンもしくはヒド
ロキノンモノメチルエーテルの塩である。ことに好まし
い剤として上記西独公開公報3248247号は、染料サフラ
ニンT(C.I.50,240)とN−ニトロソシクロヘキシルヒ
ドロキシルアミンとの重量割合1:25の組合わせ、ヒドロ
キノンモノメチルエーテルならびにアスコルビン酸との
重量割合1:25の組合わせ、或はヒドロキノンモノメチル
エーテルとの重量割合1:15の組合わせを開示している。
さらに米国特許4,272,611号(ヨーロッパ特許出願公
開10,690号)は、染料エオシン及びN−ニトロソシクロ
ヘキシルヒドロキシルアミンを1:10或は1:20の重量割合
で含有する冒頭に述べたタイプの光重合性記録層を開示
している。
またヨーロッパ特許出願公開224,164号は、染料ジュ
アシン塩基性レッドTM(C.I.50,240)とN−ニトロソシ
クロヘキシルヒドロキシルアミンとの重量割合1:13:3の
組合わせを含有する冒頭に述べたタイプの光重合性記録
層を開示している。さらに西独特許出願P3808952.1号に
は、染料サフラニンT(C.I.50,240)及びクリスタルバ
イオレット(C.I.42,555)と、N−ニトロソシクロヘキ
シルヒドロキシルアミンとの重量割合1:5の組合わせを
含有する冒頭に述べたタイプの光重合性記録層が記述さ
れている。
しかしながら、ここで使用される染料も公知の画像形
成露光された感光性記録素子の光重合可能層を現像する
間に洗除され、使用された現像液を着色し、その再使用
を困難ならしめ、かつ/もしくはその廃棄を環境保全の
見地から困難ならしめる。さらに光重合性記録層を使用
して形成されるレリーフ印刷版及びフォトレジストの品
質に対する印刷産業及び電子産業の要求は近年着実に増
大しており、レリーフ構造を改善する方法の開発はいよ
いよ重要になって来ている。
なお、イソアロキサジン及びアロキサジンから成る類
の化合物が感光性記録素子による画像形成に関連して使
用され得ることが公知となっているが、イソアロキサジ
ン或はアロキサジンは、感可視光線性の光重合開始剤と
しての穏和な還元剤と共に使用される。
このタイプの光重合開始剤は、例えば米国特許3,556,
794号に開示されている。適当なイソアロキサジンはリ
ボフラビンである。芳香族或は脂肪族スルフィン酸、そ
の無機塩、有機エステル、スルフィン酸ハロゲン化物、
スルフィンアミド、スルフィン酸とカルボニル化合物、
トリアリルならびにトリアルキル置換ホスフィン及びア
ルシンとの付加物が穏和還元剤として使用される。非芳
香族カルボン酸或はその塩の存在下において、これら感
可視光線光重合開始剤は、ことに上記米国特許3,556,79
4号の第7表、第27及び28欄に関連して、実施例8、第2
6欄第14行から明らかであるように、紫外線露光では機
能しない。
さらに日本国特許出願公開昭52−96102号は、印刷版
作製のために使用される光重合性組成物を開示してい
る。この光重合可能な組成物はカルボキシル基を有す
る。ポリマー(GAF社のGanterz AN−119、メチルビニ
ルエーテル及びマレイン酸無水物の共重合体)、ポリエ
チレンオキシドのような水溶性ポリマー、例えばメチレ
ンビスアクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド
のような光重合性モノマー、p−メトキシフェノールの
ような助剤を含有する。この光重合性組成物は、光重合
開始剤として、リボフラビン−5′−ホスファート(フ
ラビンモノヌクレオチド、FMN)のナトリウム塩とアリ
ルチオウレアの組合わせを含有する。
日本国特許出願公開昭60−165647号公報は、ブチルメ
タクリラート/2−エチルヘキシルメタクリラート/メチ
ルメタクリラート/メタクリル酸共重合体のような結合
剤、テトラエチレングリコールジアクリラートのような
光重合性モノマー、ヒドロキノンのような助剤、ビクト
リアスカイブルーのような染料を含有する組成物を開示
している。ここで使用される光重合開始剤は、4−ジメ
チルアミノベンゾインのような芳香族アミノ化合物及び
リボフラビンテトラブチラート(RFTB)のようなイソア
ロキサジンの組合わせである。
また、国際特許出願WO 83/3687号に開示されており、
結合剤としてポリメチルメタクリラートを含有する光重
合可能組成物においては、光重合開始剤として1,3−ジ
ペンチルアロキサジンとトリエチルアミンとの混合物が
使用される。
また可視光線に対して特に鋭敏な感光性を示す光重合
性混合物が、日本国特許出願公開昭60−57832号に開示
されているが、ここでは前述の芳香族アミノ化合物の代
りに、イソアミル−p−ジメチルアミノベンゾアートの
ようなアミノ安息香酸誘導体が使用されている。
さらに、同国公開昭61−725138号公報に記載の光重合
性組成物は、上述の公開昭60−165647号に開示のものと
同様に、可視光線に対し特に鋭敏に感応する。
リボフラビンテトラブチラート(RFTB)のようなイソ
アロキサジン誘導体とさらに他の協働開始剤との組合わ
せは、同公開昭62−156103号の光重合性組成物における
感可視光線光重合開始剤にも使用されている。これは結
合剤としてエチルアクリラート/メタクリル酸/メチル
メタクリラート共重合体、光重合性モノマーとしてペン
タエリトリトールトリアクリラート及びヒドロキノンモ
ノメチルエーテル、助剤としてビクトリアスカイブルー
を含有する。ただ既述の特許文献と異なり、ここでは協
働開始剤として有機過酸化物が使用されている。
なお、日本国公開昭62−123450号は、前述したところ
に対比し得る光重合性組成物を開示しているが、ここで
は協働開始剤としてN−フェニルグリシンのようなN−
アクリルアミノ酸が使用されている。
上述したこれら公知の、イソアロキサジン誘導体或は
アロキサジン誘導体を含有する光重合開始剤に共通する
特徴は、可視光線に対して著しく鋭敏な感光性を示すこ
とである。
これら従来技術は、部分的或はほぼ完全に加水分解さ
れたポリ(ビニルアルコールアルカンカルボキシラー
ト)及び/或は部分的或はほぼ完全に加水分解されたビ
ニルアルコールアルカンカルボキシラート/アルキレン
オキシドグラフト共重合体を結合剤として含有する光重
合性記録層に、レリーフ構造を改善するために、助剤又
は感光度制御剤として、イソアロキサジン及びアロキサ
ジンの類から選ばれる化合物を特別に選定される穏和な
還元剤と共に使用し得ることについて全く示すところが
ない。むしろ、可視光線に対する露光の間における光重
合開始剤としての秀れた作用は、上述のような光重合性
記録層に使用する場合には有用な効果を示さず、種々の
欠点、ことに処理性について不利な性向を示すとしてい
る。
そこで本発明の目的は、結合剤として少なくとも1種
類の部分的或はほぼ完全に加水分解されたポリ(ビニル
アルコールアルカンカルボキシラート)及び/或は少な
くとも1種類の部分的或はほぼ完全に加水分解されたビ
ニルアルコールアルカンカルボキシラート/アルキレン
オキシドグラフト共重合体と、上記結合剤と相容性の少
なくも1種類の光重合可能のオレフィン性不飽和化合物
(モノマー)及び/或は上記結合剤に側鎖基及び/或は
末端基として結合される、光重合可能のオレフィン性不
飽和基と、少なくとも2種類の助剤とを含有する新規な
感光性記録層であって、これによりこの記録層が著しく
微細な画像構成の場合にも原画に忠実に形成された鮮明
なレリーフ構造を有するレリーフ印刷版及びフォトレジ
ストをもたらし得るものを提供することである。
この新規な感光性記録素子は、前述した各公知技術の
諸欠点をもたらすものであってはならず、短波長化学線
に画像形成露光し、適当な現像剤で現像した場合に、こ
とに改善されたレリーフ構造を有するレリーフ印刷版及
びフォトレジストをもたらすものでなければならない。
(発明の要約) しかるに、上述の目的は前述したタイプの少なくとも
1層の光重合性記録層を有する感光性記録素子であっ
て、この記録層が前述し、また以下に詳述されるべきタ
イプの少なくとも2種類の助剤の組合わせを感光度制御
剤として含有する記録素子により達成され得ることが見
出された。
すなわち、本発明は、(A)寸法安定性担体と、
(B)(b1)結合剤として少なくとも1種類の部分的或
はほぼ完全に加水分解されたポリ(ビニルアルコールア
ルカンカルボン酸エステル)及び/或は少なくとも1種
類の部分的或はほぼ完全に加水分解されたビニルアルコ
ールアルカンカルボン酸エステル/アルキレンオキシド
グラフト共重合体、(b2)短波長化学線による露光で光
重合を開始させるラジカル基をもたらす、少なくとも1
種類の光重合開始剤、(b3)少なくとも1種類の、上記
結合剤(b1)と相容性の、光重合可能オレフィン性不飽
和化合物(モノマー)及び/或は上記結合剤(b1)に側
鎖基及び/或は末端基として結合される光重合可能オレ
フィン性不飽和基及び(b4)少なくとも2種類の助剤を
含有する、少なくとも1層の光重合可能記録層とを有す
るレリーフ印刷版及びフォトレジスト製造用の感光性記
録素子であって、その光重合可能記録層(B)が、助剤
(b4)として、(b41)イソアロキサジンの類及び/或
はアロキサジンの類から選ばれる少なくとも1種類の化
合物及び(b42)N−ニトロソシクロヘキシルヒドロキ
シルアミンカリウム塩、N−ニトロソジフェニルアミン
及び/或はヒドロキノンモノメチルエーテルからなる少
なくとも感光度制御剤(b4)を光重合可能記録層(B)
に対して0.01から6重量%含有し、重量割合(b41):
(b42)が1:2から1:1000であることを特徴とする新規な
感光性記録素子に関するものである。
本発明に関して「相容性の」と称するのは、関連する
組成分が、光重合性記録層(B)中において分子分散形
態で分配されることができ、かつ/もしくは混濁をもた
らし或は層脈を形成することなく、記録層から経時的に
分離しないことを意味する。
また、ここで「助剤」と称するのは、感光性記録層、
ことに光重合可能な記録層におけるパーフォマンス特性
の変性、一般的には改善をもたらすために極めて一般的
に使用される化合物を意味する。この改善はこの助剤を
含有する感光性記録層を使用して構成されるレリーフ印
刷版及びフォトレジストにおいてもたらされる。
本発明によりレリーフ印刷版或はフォトレジスト用の
新規な感光性記録素子は、以下において簡略化のため新
規記録素子と略称される。
この新規記録素子の本質的特徴は、新規な光重合性記
録層(B)にある。
本発明による特徴的な新規光重合性記録層(B)の組
成分は、感光度制御剤(b4)である。
本発明により使用されるべき感光度制御剤(b4)は助
剤(b41)の少なくとも1種類と助剤(b42)の少なくと
も1種類から構成される。
(発明の構成) 本発明により使用されるべき助剤(b41)は、イソア
ロキサジン類或はアロキサジン類から選ばれる化合物で
ある。感光度制御剤(b4)は、イソアロキサジン類から
選ばれる少なくとも1種類の化合物或はアロキサジン類
から選ばれる少なくとも1種類の化合物を含有する。こ
の制御剤(b4)はイソアロキサジン類の化合物とアロキ
サジン類の化合物とを併せ含有することができる。
本発明により使用されるアロキサジン或はイソアロキ
サジン及びアロキサジンは、アルキル、例えばメチル、
エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、n
−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチ
ル、n−ノニル、n−デシル、n−ウンデシル、n−ト
リデシル、n−テトラデシル、n−ヘプタデシル、n−
ヘキサデシル、n−ヘプタデシル、n−オクタデシル、
n−ノナデシル或はn−エイコサニルにより、3,5,6,7,
8及び/或は9位においてモノ、ジ、トリ、エトラ、ペ
ンタ或はヘキサ置換された、例えば6,7−ジメチル−9
−(D−1′−リビチル)−フラビン(リボフラビン、
RF)、リボフラビンテトラエステル、例えばテトラアセ
タート、テトラプロピオナート及びテトラバレアート、
そのアロキサジン、そのアロキサジン、7,8−ジメチル
アロキサジン、7,8,9−トリメチルイソオキサゾリン、
リボフラビン(RF)、リボフラビンテトラブチラート
(RFTB)、フラビンモノヌクレオチド(FMN)及びその
ナトリウム塩がことに適当である。
本発明により使用されるべき感光度制御剤は少なくと
も1種類の助剤(b4)を含有する。これは特に選定され
た穏和還元剤、すなわちN−ニトロソシクロヘキシルヒ
ドロキシルアミンカリウム塩、N−ニトロソジフェニル
アミン及びヒドロキノンモノメチルエーテルである。こ
れら3化合物のうち少なくとも1種類が感光度制御剤
(b4)に含有される。本発明において使用されるべき制
御剤(b4)には、助剤(b41):(b42)の重量割合が1:
2から1:1000の範囲において含有される。この1:2から1:
1000の範囲において、重量割合(b41):(b42)はそれ
ぞれの使用光重合性記録層(B)に応じて変えられ、適
合せしめられ得る。この範囲中、好ましいのは1:10から
1:100、ことに1:10から1:50である。この範囲において
新規光重合性記録層(B)のことに好ましいパフォーマ
ンス特性が発揮されるからである。
本発明に使用されるべき感光度制御剤(b4)中におけ
る助剤(b41)と(b42)の重量割合がどのようであるか
にかかわらず、制御剤(b4)は新規光重合性記録層
(B)中において0.01から6重量%の割合で含有され
る。この感光度制御剤(b4)の新規記録層(B)中にお
ける量割合を6重量%以上とすることは必ずしも有利で
はない。その貯蔵中及び処理中に、また画像形成露光の
間或はその後に好ましくない副次的反応が生起する場合
があるからである。他方においてこの記録層(B)中に
おける制御剤(b4)の量を0.01重量%以下とするべきで
はない。その制御剤(b4)の技術的効果が目的とされる
要求を必ずしも充分に満足させないからである。
従って0.01から6重量%の範囲は、それぞれの場合の
新規光重合性記録層(B)中において感光度制御剤(b
4)の使用量を適当に変え得る理想的範囲である。この
範囲内でさらに0.03から4重量%がさらに好ましい。新
規記録層(B)がこの範囲の重量割合いで制御剤(b4)
を含有する場合にことに有効に目的を果たし、すぐれた
レリーフ構造を有するレリーフ層(B)をもたらすから
である。
本発明においてはこの範囲の中でさらに0.1から1重
量%とするのがことに好ましい。この量範囲における制
御剤(b4)が新規光重合性記録層(B)の特に好ましい
パフォーマンス特性を発揮させるからである。
新規記録層(B)はその全量に対して10乃至99重量
%、好ましくは20から80、ことに30から70重量%の、少
なくとも1種類の、部分的に或はほぼ完全に加水分解さ
れたポリ(ビニルアルコールアルカンカルボキシラー
ト)及び/或は少なくとも1種類の、部分的に或はほぼ
完全に加水分解されたビニルアルコールアルカンカルボ
キシラート/アルキレンオキシドグラフト共重合体を結
合剤(b1)として含有する。この場合、新規記録層
(B)は上述した結合剤(b1)のいずれか1種類を、或
は若干種類の結合剤(b1)を或は上述したあらゆる種類
の結合剤(b1)をすべて含有することができる。
この結合剤(b1)として適当であるのは、それ自体公
知の水溶性或は水分散性の加水分解ポリ(ビニルアルコ
ールアルカンカルボキシラート)であって、連鎖中に繰
返し単位1−ヒドロキシ−1,2−エチリデン を含有し、数平均分子量n104から105、ことに1.5×10
4から5×104であり、加水分解度60から99.9%、好まし
くは70から99%、ことに75から95%のものである。中で
も部分的或はほぼ完全に加水分解されたポリビニルアセ
タート或はプロピオナートがことに好ましい。これらは
一般にポリビニルアルコールとも指称される。
他の適当な結合剤(b1)としては、ビニルアセタート
もしくはビニルプロピオナートをポリエチレンオキシド
にグラフト共重合させ、次いでこれを加水分解して形成
され、10から30重量%の1−オキサ−1,3−プロピリデ
ン単位 CH2−CH2−O− と、0.01から30重量%の1−アセチル−或は1−プロピ
オニル−1,2−エチリデン単位 と、89.99から40重量%の1−ヒドロキシ−1,2−エチリ
デン単位とから構成(各パーセントはグラフト共重合体
に対するものである)される、部分的に或はほぼ完全に
加水分解されたビニルアルコールアルカンカルボキシラ
ート/アルキレンオキシドグラフト共重合体が挙げられ
る。この種の共重合体は、ヨーロッパ特許出願公開10,6
90号或は224,164号に開示されている。
上述したポリビニルアルコールならびに加水分解され
たビニルアルコールアルカンカルボキシラート/アルキ
レンオキシドグラフト共重合体は、共に適当なポリマー
鎖に側鎖基として或は末端基として結合される、重合可
能オレフィン性不飽和基(b3)を含有する。これら光重
合可能のオレフィン性不飽和基(b3)は、側鎖のアルケ
ンカルボン酸基、例えばアクリル酸基、メタクリル酸基
或はマレイン酸基、或はアルケンカルボニルアミノ−N
−メチレンエーテル基、例えばアクリルアミドもしくは
メタクリルアミド−N−メチレンエーテル基である。こ
れら基(b3)は、関連無水物或はメチロール化アルケン
カルボキシアミドと、ポリビニルアルコール或は加水分
解されたビニルアルコールアルカンカルボキシラート/
アルキレンオキシドグラフト共重合体との、公知慣用の
重合類似反応により製造され得る。一般に関連ポリマー
中のヒドロキシル基の0.1から10モル%、好ましくは0.5
から8、ことに1から6モル%が転化される。
上述した態様で結合剤(b1)に結合される光重合可能
オレフィン性不飽和基(b3)は、新規光重合性記録層の
唯一の光重合性組成分であってもよい。しかしながら、
この記録層(B)は、さらに少なくとも1種類の光重合
可能オレフィン性不飽和化合物(モノマー)(b3)を含
有することもできる。このようなモノマー(b3)を少な
くとも1種類含有するのが好ましい。この場合には光重
合可能オレフィン性不飽和基(b3)の併用は行わなくて
もよい。
適当なモノマー(b3)は結合剤(b1)と相容性であ
る。これは一般に100℃以上の沸点を有し、3,000以下、
ことに2,000以下の分子量を有する。
適当なモノマー(b3)を例示すれば、アクリル酸もし
くはメタクリル酸と一価もしくは多価アルコールのエス
テル、例えばブチルアクリラート、ブチルメタクリラー
ト、2−ヘキシルアクリラート、ラウリルアクリラー
ト、ラウリルメタクリラート、エチレングリコールジ
(メタ)アクリラート、ブタン−1,5−ジオールジ(メ
タ)アクリラート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)
アクリラート、3−メチルペンタンジオールジ(メタ)
アクリラート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリ
ラート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリラート、
ヘキサン−1,6−ジオールジ(メタ)アクリラート、1,
1,1−トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリラー
ト、ジ、トリ及びテトラエチレングリコールジ(メタ)
アクリラート、3,12−ジヒドロキシ−1,5−10,14−テト
ラオキサテトラデク−1,14−ジイル−ジ(メタ)アクリ
ラート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メ
タ)アクリラート、及びエチレングリコール−、ジエチ
レングリコール−、トリエチレングリコール−、テトラ
エチレングリコール−、プロピレングリコール−、ジプ
ロピレングリコール−、ブタン−1,4−ジオールペンタ
ン−1,5−ジオール−及びヘキサン−1,6−ジオール−ジ
グリシジルエーテルジ(メタ)アクリラートなどであ
る。さらに適当なモノ−(b3)としては、脂肪族モノカ
ルボン酸のビニルエステル、例えばビニルオレアート、
ジビニルエーテル、例えばオクタデシルビニルエーテル
及びブタンジオール−1,4−ジビニルエーテル、フマー
ル酸もしくはマレイン酸のジエステル、或はOH末端基を
有するオリゴブタジエンとマレイン酸及び/或はアクリ
ル酸との反応生成物、アルケンカルボニルアミノ−N−
メチレンエーテル、例えばエチレングリコール−ビス
−、プロパンジオール−ビス−、ブタンジオール−ビス
−、ジエチレングリコール−ビス−、グリセロール−ビ
ス−、グリセロール−トリス−或はペンタエリトリトー
ル−テトラキス−(メタクリルアミド−N−メチレンエ
ーテル)ならびに相当するアクリルアミド−N−メチレ
ンエーテルが挙げられる。
モノマー(b3)が使用される場合、新規光重合性記録
層(B)中において10から70重量%、好ましくは20から
60、ことに25から55重量%の量で使用される。
新規光重合性記録層(B)のさらに他の本質的組成分
は、少なくとも1種類の光重合開始剤(b2)である。こ
れは短波長化学線、すなわち紫外線による露光の際に、
これはモノマー(b3)及び/或はオレフィン性不飽和基
(b3)のラジカル重合を開始させかつこれを維持する基
を形成する。新規光重合性記録素子(B)において、こ
の光重合開始剤(b2)は0.01から10重量%、好ましくは
0.1から8、ことに0.5から5重量%の量において存在す
る。
好ましい光重合開始剤(b2)はベンゾイン及びその誘
導体、例えばメチル、イソプロピル、n−ブチル或はイ
ソブチルエーテル、対称的或は非対称的置換ベンジルア
セタール、例えばベンジルジメチルアセタール或は1−
メチル−1−エチルアセタール、アシルジアリールホス
フィンオキシド及びアシルアリールホスフィン酸誘導
体、例えば2,6−ジメトキシベンゾイルジフェニルホス
フィンオキシド、2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニ
ルホスフィン或はエチル−2,4,6−トリメチルベンゾイ
ルフェニルホスフィナート、もしくはエチル−2,4,6−
トリメチルベンゾイルフェニルホスフィナート、置換も
しくは非置換キノン、例えばエチルアントラキノン、ベ
ンズアントラキノン、ベンゾフェノンもしくは4,4′−
ビス−(ジメチルアミノ)−ベンゾフェノンである。こ
れらは単独で或は相互の混合物として使用され得る。
新規光重合性記録層(B)は、さらに他の公知慣用の
添加剤(b4)、例えば熱重合禁止剤、可塑剤、帯電防止
剤、染料、顔料、吸光変色防止剤、還元剤、レリーフ構
造改善剤、酸化防止剤、充填剤、補強充填剤、流動性改
善剤、離型剤、架橋剤、粘着剤及びゴムなどを含有でき
る。これら添加剤(b4)は単独でも混合物としてでもよ
く、新規光重合性記録層(B)中において、必須の感光
度制御剤(b4)に加えて、50重量%を超えない量で添加
され得る。
新規の本発明記録素子は、上述した新規光重合性記録
層(B)を少なくとも1層含有するが、組成を同じくし
或は異にするこの記録層(B)を2層以上相互に重ね、
接着することもできる。さらにまたこの新規記録素子は
公知の記録層を追加的に有することもできる。しかしな
がら、本発明記録素子は、新規光重合性記録層(B)を
1層のみ含有するのが好ましい。
本発明記録素子をその他の重要な構成要素は寸法安定
性の良好な基体(A)である。この基体(A)として
は、スチール、アルミニウム、銅、ニッケルなどの金
属、ポリエチレンテレフタラート、ポリブチレンテレフ
タラート、ポリアミド、ポリカルボナートなどのポリマ
ーから成る板体、フィルム或は円錐状もしくは円筒状リ
ーブなどが挙げられる。織布或は不織布、例えばガラス
繊維布或はガラス繊維とポリエチレンテレフタラートの
ようなポリマーとの複合材料布なども適当である。
本発明記録素子は、上記した寸法安定性基体(A)と
新規記録層(B)との両本質的構成要素のほかに、その
機能上有用な他の層を含有することもできる。この追加
的な層としては、例えば寸法安定性基体(A)と新規光
重合性記録層(B)とを強力に接着するための接着強化
層が挙げられる。この接着強化層のことに適当な例は、
例えば西独特許出願P3719844.0号に開示されている。な
お、本発明記録素子の新規光重合性記録層(B)におけ
る自由面は表面層(C)及び/或は被覆シート(D)で
被覆され得る。
この表面層(C)は、例えば可溶性、非粘着性の透明
強化なフィルムを形成し得るポリマー、例えばポリアミ
ド、コポリアミド、ポリウレタン、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド或は
高環化度の環化ゴムから形成される、0.5から20μm厚
さのものである。この層(C)はマットであってもよ
い。
それ自体公知の被覆シート(D)は、例えばポリアミ
ド、ポリエチレンテレフタラートのようなポリマーから
形成される、20から150μm厚さのものである。表面層
(C)或は新規記録層(B)に対向するこのシートの表
面には、それ自体公知慣用の0.1から0.5μm厚さの非接
着層、例えばシリコーン樹脂層を設けることができる。
表面層(C)及び被覆シート(D)の両者を設ける場
合には、新規光重合性記録層(B)に表面層(C)を重
ね、その上にシート(D)を重ねる。この場合の表面層
(C)と被覆シート(D)の組成は、表面層(C)が被
覆シート(D)よりも新規記録層(B)に対して強固に
接着される。このため被覆シート(D)が記録素子に損
傷を与えることなく記録層(B)から容易に剥離され得
るように公知慣用の方法により選択される。
本発明記録素子が、寸法安定性基板として高反射性シ
ートもしくはフィルムを有する場合には、これは公知慣
用のハレーション防止剤、例えばカーボンブラック或は
二酸化マンガンを含有し得る。ただしこのハレーション
防止剤は、寸法安定性基体(A)上に別個の層を形成
し、或は新規光重合性記録層(B)自体の中に添加され
ることもできる。
本発明記録素子の製造自体は、なんら特別の方法を必
要とすることなく、感光性記録素子製造のための公知慣
用の方法により行われ得る。本発明記録素子の製造は、
一般的に新規感光性記録層(B)の形成から出発する。
このために該層の組成分(b1)、(b2)、(b3)及び
(b4)を慣用の混合、混練、溶解技術により混和し、新
規光重合性混合物(B)を形成する、次いでこの混合物
を溶液形態においてホットプレス、カレンダー処理或は
押出しにより慣用の態様で所望の厚さに成形する。その
厚さは一次的には本発明感光性記録素子の使用目的によ
り決定される。本発明においてことに好適な用途である
が、これがレリーフ印刷版或はフォトレジスト作製のた
めであるならば、この記録層(B)の厚さは1μmから
0.5cmの範囲が好ましい。この厚さの記録層(B)は寸
法安定性基体(A)の表面上に直接的に形成してもよ
く、或は基体(A)上にある接着性増強剤層上に形成し
てもよく、その後において記録層の他方の面、すなわち
自由面上に上述表面層(C)及び/或は被覆シート
(D)を接着する。しかしながら、また新規光重合性記
録層(B)をまず表面層(C)を重ねた側の被覆シート
(D)の表面に形成し、次いで記録層(B)の他方の側
の自由面を、必要に応じ接着性強化層を介して、寸法安
定性基体(A)に接着することもできる。
本発明記録素子は、公知慣用の方法で新規レリーフ層
(B)を有する光重合されたレリーフ印刷版及びフォト
レジストに転化され得る。その転化のためにはなんら特
別の処理は必要なく、必要に応じて前処理してから、新
規記録素子を波長λ300から450nmの短波長化学線に、表
面に重ねられたネガチブを介して露光させ、次いで画像
形成露光された記録層(b)の非露光部分、すなわち非
光重合部分を適当な現像剤で洗除することにより、新規
レリーフ層(B′)に転化する。その後一般的に乾燥に
付される。
上記前処理としては、本発明記録素子に場合により施
されている被覆シート(D)を剥離すること、新規感光
性記録層(B′)及び/或は場合により形成されている
接着性増強層を裏面及び/或は表面から化学線に均斉に
予備露光させることが挙げられる。
適当な化学線源は、例えば市販の紫外線蛍光灯、中
圧、高圧及び低圧水銀灯、超化学線蛍光灯、パルスキセ
ノン灯、沃化金属ドーピング灯、炭素電弧灯などであ
る。
現像剤としては、水、アルコール水溶液、アルカリ水
溶液が有利に使用され、これら界面活性剤など適当な添
加剤を含有し得る。
新規レリーフ層(B)は、乾燥後、慣用の後処理、例
えば化学線に対する均斉な前面露光に付され得る。
新規レリーフ層(B)の厚さは、使用目的に応じて1
μmから0.5cmの範囲で適宜に選択され得る。
このようにして得られたレリーフ印刷版は、慣用の態
様で印刷シリンダーに装着され、連続印刷に使用され得
る。またこのようにして得られたフォトレジストはプリ
ント回路板の形態における回路形成に使用され得る。
上述のレリーフ印刷版及びフォトレジストの作製にお
いて本発明記録素子は著しく広い露光許容度で特に迅速
に露光処理することができ、原画ネガチブが極めて微細
な画素から成るものであっても原画の極めて精密な再生
が可能であり、作製されたレリーフ印刷版もしくはフォ
トレジストのレリーフ構造、ことにそのジャドウ凹陥部
構造が極めて秀れており、洗除が極めて安定的に行われ
ることができ、従って現像時間短縮のために現像条件を
心配なく苛酷に設定し得る。
その結果レリーフ印刷版及びフォトレジスト作製のサ
イクル時間を短縮し得るが、これは工業的見地から、こ
とに印刷版製造において、極めて有益である。
上述したところのみが本発明の利点ではなく、その結
果として得られるレリーフ印刷版及びフォトレジスト及
びこれらを使用する場合においてさらに有利な影響がも
たらされる。例えば、本発明記録素子から作製されたレ
リーフ印刷版体は著しく長時間の印刷続行後において依
然として鮮明な印刷物をもたらし、またフォトレジスト
として使用する場合のプリント回路板の不良品質率が著
しく低減される。
実施例 以下の実施例及び対比例において、本発明記録素子及
び従来技術による記録素子の画像形成露光のため、それ
自体公知慣用の標準ネガチブが使用された。本発明及び
従来技術による記録素子から形成されたレリーフ印刷版
のシャドウ凹陥構造部の評価は公知慣用の方法で顕微鏡
使用下に肉眼的観察によって行った。実施例1乃至8及
び対比例V1、V2において、トーン値50%で解像度60ライ
ン/cm〔=tz(50)〕におけるスクリーン用シャドウ凹
陥部深さ及び0.4mm径ネガチブポイント(=tNP)におけ
る凹陥部深さが測定された(μm)。さらにレリーフ印
刷版におけるレリーフ層(B′)の全体的な品質を評価
した。このための本質的基準は、洗除されることのない
鮮鋭で垂直に近い側壁、縁辺が崩壊することのない直線
状レリーフ縁辺及び明確に形成されているシャドウ凹陥
部構造である。
印刷版レリーフ層(B′)の肉眼的評価の後、これを
印刷シリンダに装着し、連続印刷に使用した。このため
に公知慣用の印刷機、印刷インキを使用した。使用され
たそれぞれの印刷版の品質評価基準は、それにより達成
され得た鮮明な印刷物の部数とした。
実施例1−7及び対比例V1 本発明記録素子の形成(実施例1−7)及び従来技術に
よる記録素子の形成(対比例V1)及び印刷版作製のため
のこれらの使用、一般的な形成法 60℃において、重合割合40:60の水及びメタノール混
合液中における、それぞれの光重合性記録素子用組成分
(b1)、(b2)、(b3)及び(b4)の50%濃度溶液を調
製した。
それぞれの溶液をポリエチレンテレフタラート被覆シ
ート(D)上に注下して、室温で溶解を蒸散させること
により0.5mm厚さの光重合可能記録層を形成した。この
ようにして形成された記録層を、容積比1:1のエタノー
ル及び水の混合液を使用して0.2mm厚さのポリエチレン
テレフタラートフィルム(A)上に、西独特許出願P380
8952.1号に記録された接着性増強層を介して重ね合わせ
強固に接着させた。
しかる後、上記ポリエチレンテレフタラート被覆シー
ト(D)を除去し、光重合可能記録層(B)に標準ネガ
チブを重ね合わせ、蛍光灯(λ=350nmにおいて最大限
放射量)を有する市販の露光装置において化学線に対し
3分間画像形成露光し、次いで同じく市販の噴霧洗除装
置により、40℃で4バールの水圧下に3分間現像し、乾
燥した。
このようにして得られたレリーフ印刷版(B′)を視
覚的に評価し、次いで印刷版を印刷シリンダに装着し、
連続印刷に付した。
下掲の表1は上述したように作製されさらに処理され
た光重合性記録層の組成を示している。レリーフ層
(B′)の視覚的観察結果は下表2に掲記される。
表1中の略示記号はそれぞれ以下のものを指称する。
(b11)40重量%のエチレンオキシド分を含有し、重
量平均分子量w3.5×104を有する、ヨーロッパ特許出
願公開224,164号によるビニルアルコール/エチレンオ
キシドグラフト共重合体、 (b21)ベンジルジメチルアセタール、 (b31)2−ヒドロキシ−3−フェニルオキシプロピ
ルアクリラート、 (RF)ヒボフラビン (RFTB)ヒボフラビンテトラブチラート、 (FMN)フラビンモノヌクレオチド 表2に集約されている実験結果は、本発明により使用
される特徴的な感光度制御剤(b4)が、新規光重合性記
録層(B)(実施例1−7)から作製されたレリーフ印
刷版の微細なレリーフ構造を本質的改善をもたらすこと
を示している。なお、印刷版の洗浄のために印刷処理を
中断する必要なく、鮮明な印刷物をもたらしつつ極めて
長時間にわたり連続印刷することができた。
実施例8及び対比例V2 新規記録素子(実施例8)及び従来記録素子(対比例V
2)の形成、実験方法 実施例8の新規記録素子及び対比例V2の従来の記録素
子は、80℃において、重量比3:1の水及びn−プロパノ
ールから成る混合溶媒を使用して、実施例1−7と同様
にして製造された。
両記録素子の光重合性記録層の厚さは0.5mmとした。
実施例8による新規重合性記録層(B)は、ヘキスト
社の市販ビニルアルコール/エチレンオキシドグラフト
共重合体(Mowiol 04−MI)26重量%、加水分解度80
%、重合度400、遊離ヒドロキシル基4モル%がメタク
リル酸でエステル化されている部分的加水分解ポリビニ
ルアセタート41.808重量%、ブタン−1,4−ジオールジ
グリシジルエーテルアクリラート30.462%、ベンジルジ
メチルアセタール1.2重量%、N−ニトロソシクロヘキ
シルアミンカリウム塩(b42)0.5重量%及びリボフラビ
ンテトラブチラート(b41)0.03重量%から構成され
た。
また対比例V2の従来技術による記録素子における光重
合性記録層は、実施例8のグラフト共重合体26.08重量
%、実施例8のポリビニルアルコール41.734重量%、実
施例8のモノマー30.486重量%、実施例8の光重合開始
剤1.2重量%及びN−ニトロソシクロヘキシルヒドロキ
シルアミンカリウム塩(b42)0.5重量%から構成され
た。
これらの両記録素子から実施例1−7に述べた方法に
よりレリーフ印刷版を作製した。ここでは露光時間をほ
ぼ6分間とした。
実施例8の新規レリーフ層(B′)は極めて良好に形
成されたレリーフ構造を示した。シャドウ凹陥構造深さ
tzは55μm、シャドウ凹陥構造深さtNPは235μmであっ
た。レリーフ側壁は垂直に近く、かつ平滑であり、レリ
ーフ縁辺は直線状でああり全く崩壊を示さなかった。従
来慣用の印刷機による連続印刷の結果、本発明によるレ
リーフ印刷版は秀れた印刷物を200,000部連続印刷し
た。
これに対して従来技術による記録素子から作製された
レリーフ層のレリーフ構造は劣悪なるものである。例え
ばシャドウ凹陥構造深さtzは24μmであり、シャドウ凹
陥構造深さtNPは34μmであった。さらにレリーフ側壁
は急峻でなく、場合により洗除される場合があった。ま
たレリーフ縁辺は崩壊を示した。これら実験結果本発明
記録素子に使用されるべき感光度制御剤(b4)の有利な
技術的効果を裏付けるものである。
実施例9及び対比例V3、V4 新規記録素子(実施例9)及び従来の記録素子(対比例
V3、V4)の形成及び処理、実験方法 実施例9としては、部分的に加水分解されたポリビニ
ルアセタート(加水分解度82%、重合度約500)50重量
部及びエチレンオキシド分22重量%、重量平均分子量
w2.5×104乃至3×104、加水分解度82%の部分的加水分
解ビニルアセタート/エチレンオキシドグラフト共重合
体20重量部を、90℃において水70重量部に溶解させた。
生成溶液を70℃に冷却した後、ブタン−1,4−ジオール
−ジメタクリラート10重量部、2−ヒドロキシエチルメ
タクリラート53重量部、2,4,6−トリメチルベンゾイル
ジフェニルホスフィンオキシド1重量部、ヒドロキノン
0.01重量部、ヒドロキノンモノメチルエーテル(b42)
0.01重量部、リボフラビン(b41)0.014重量部及びさら
に穏和還元剤N−ニトロソジフェニルアミン(b42)0.0
3重量部を撹拌しつつ添加した。
対比例V3において、添加剤としてリボフラビン(b4
1)を使用しない点を除いて、実施例9と同様の処理が
反覆された。
対比例V4において、トリメチルベンゾイルジフェニル
ホスフィンオキシド(b2)の添加が省略されたほかは、
実施例9と同様の処理を反覆した。
減圧下において脱気した後、上述の3種類の溶液をそ
れぞれ、ハレーション防止層と公知慣用の接着力強化剤
混合物で被覆されたスチール板上に塗布した。空気中、
室温において24時間の乾燥後、それぞれ0.5mm厚さの非
粘着性光重合性記録層を有する3種類の感光性記録素子
を得た。
これら感光性記録素子を、それぞれ鉄ドーピング水銀
灯に2.5秒間均斉予備露光し、次いで標準ネガチブを重
ね合せて30秒間画像形成露光した。この間において、さ
らに露光時間10分間以上としても、対比例V4の記録層に
おいては光重合が生起しなかった。そこで画像形成露光
された実施例9及び対比例V3のみを、市販の噴霧洗除装
置により40℃、4バールの水圧で2.5分間現像し、乾燥
した。
このようにして得られたレリーフ印刷版のレリーフ層
につき、ネガチブポイントTNPのシャドウ凹陥構造部深
さと、トーン値30%〔tz(30)〕、50%〔tz(50)〕〕
及び70%〔tz(70)〕でスクリーン幅24line/cmを有す
るスクリーンのシャドウ凹陥部構造深さを測定した。同
時にレリーフ構造の質を視覚的に評価した。次いで両レ
リーフ印刷版を印刷シリンダーに装着し、連続印刷処理
に付した。
下表3の結果は、実施例9の新規記録素子が、あらゆ
る点において対比例V3の記録素子に比し秀れていること
を示す。
フロントページの続き (72)発明者 ディーター、リトマン ドイツ連邦共和国、6800、マンハイム、 1、ネカルプロメナーデ、36 (56)参考文献 特開 昭62−123450(JP,A) 特開 昭61−103150(JP,A) 特開 昭60−122937(JP,A) 特開 昭64−33103(JP,A) 特開 昭64−33108(JP,A) 特開 昭63−178227(JP,A) 特開 昭59−135458(JP,A) 特開 昭62−121447(JP,A) 特開 昭58−174940(JP,A) 特開 昭59−55427(JP,A) 特公 昭60−57057(JP,B2) 特表 昭60−502125(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G03F 7/004 - 7/031

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)寸法安定性担体と、(B)(b1)結
    合剤として少なくとも1種類の部分的或はほぼ完全に加
    水分解されたポリ(ビニルアルコールアルカンカルボン
    酸エステル)及び/或は少なくとも1種類の部分的或は
    ほぼ完全に加水分解されたビニルアルコールアルカンカ
    ルボン酸エステル/アルキレンオキシドグラフト共重合
    体、(b2)短波長化学線による露光で光重合を開始させ
    るラジカル基をもたらす、少なくとも1種類の光重合開
    始剤、(b3)上記結合剤(b1)と相容性の、少なくとも
    1種類の光重合可能オレフィン性不飽和化合物(モノマ
    ー)及び/或は上記結合剤(b1)に側鎖基及び/或は末
    端基として結合されている光重合可能オレフィン性不飽
    和基及び(b4)少なくとも2種類の助剤を含有する少な
    くとも1層の光重合可能記録層とを有する、レリーフ印
    刷版及びフォトレジスト製造用の感光性記録素子であっ
    て、その光重合可能記録層(B)が、助剤(b4)とし
    て、(b41)イソアロキサジンの類及び/或はアロキサ
    ジンの類から選ばれる少なくとも1種類の化合物及び
    (b42)N−ニトロソシクロヘキシルヒドロキシルアミ
    ンカリウム塩、N−ニトロソジフェニルアミン及び/或
    はヒドロキノンモノメチルエーテルからなる少なくとも
    感光度制御剤(b4)を、光重合可能記録層(B)に対し
    て0.01から6重量%含有し、重量割合(b41):(b42)
    が1:2から1:1000であることを特徴とする感光性記録素
    子。
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