JP2843863B2 - 酸化物超電導体厚膜の製造方法 - Google Patents

酸化物超電導体厚膜の製造方法

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JP2843863B2 JP63292404A JP29240488A JP2843863B2 JP 2843863 B2 JP2843863 B2 JP 2843863B2 JP 63292404 A JP63292404 A JP 63292404A JP 29240488 A JP29240488 A JP 29240488A JP 2843863 B2 JP2843863 B2 JP 2843863B2
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弘 前田
栄治 柳沢
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KAGAKU GIJUTSUCHO KINZOKU ZAIRYO GIJUTSU KENKYU SHOCHO
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KAGAKU GIJUTSUCHO KINZOKU ZAIRYO GIJUTSU KENKYU SHOCHO
Asahi Glass Co Ltd
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    • Y02E40/60Superconducting electric elements or equipment; Power systems integrating superconducting elements or equipment

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  • Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
  • Superconductors And Manufacturing Methods Therefor (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、酸化物超電導体厚膜の製造方法に関するも
のである。
[従来の技術] 従来、酸化物超電導体厚膜を作製する方法として、セ
ラミックス製プリント基板の製造に実用化されているド
クターブレード法の応用が知られている。この方法は、
酸化物超電導体微粉に分散剤・結合剤・可塑剤の役割を
有する有機溶媒を加えてスラリー状の原料とし、これを
1〜300μm程度の隙間から離型性の良好なフィルム上
に連続的に流し出すことによりグリーンシートを形成
し、目的形状に加工した後、熱処理により有機溶媒の蒸
発・酸化除去、酸化物超電導体微粉の焼結を行って最終
形状を得る方法である。
[発明の解決しようとする問題点] 従来のドクターブレード法は、前述のような構成を有
しているので、グリーンシート中の酸化物超電導体の体
積分率が高められず、また有機溶媒を蒸発・酸化除去す
るために酸化物超電導体粒子相互の接触状態が悪いた
め、焼結性の高い微粉を用いても多孔質で、機械的強度
が著しく小さく表面の凹凸が激しい膜となっていた。こ
のため、電気的な接触も弱く、さらには酸化物超電導体
は一般に結晶方位によって電流の流れ易さが異なるが、
焼結中に成長する結晶粒は各々無秩序な配置を取るた
め、配向性を有した厚膜を構成することは困難であっ
た。その結果、ドクターブレード法による厚膜は非常に
脆弱で、コイル状の小さい径に曲げることや取扱いが困
難で、表面あらさが粗く、かつ臨界電流密度が小さいと
いった問題点を有していた。
[課題を解決するための手段] 本発明は、前述の問題点を解決すべくなされたもので
あり、酸化物超電導体粉末を含むスラリーを、板状に成
形した後、脱灰熱処理および焼結熱処理を行なうことに
より酸化物超電導体を得る方法において、脱灰熱処理お
よび/または焼結熱処理後に、ロール圧延処理を行い、
それに続く熱処理を行なうことを特徴とする酸化物超電
導体厚膜の製造方法を提供するものである。
本発明は、酸化物超電導体のいずれの系に対しても有
効である。
本発明においては、酸化物超電導体粉末のスラリー
は、従来のドクターブレード法に用いられるものと同様
に、粉末と分散剤・結合剤・可塑剤・溶媒などを均一に
混合したものを好適に用いることができる。該スラリー
を板状に成形する方法は、従来知られているようなドク
ターブレード法が最も好ましい。
該スラリーを板状に成形して得られるグリーンシート
は、次に脱灰熱処理を施される。脱灰熱処理は、スラリ
ー中の有機物を蒸発・酸化除去する工程であり、この工
程の板状成形体は、粒子間の接触が不充分で、多孔質な
状態である。本発明においては、この段階で、少なくと
も1度板状成形体にロール圧延処理を行う。ロール圧延
処理の後、板状成形体には、それに続く熱処理を行なう
必要がある。スラリーを板状に成形した後、脱灰熱処理
して、ロール圧延処理を行なった場合は、それに続く熱
処理で、焼結熱処理を兼ねることができる。
焼結熱処理は、その超電導体で行なわれる通常の条件
で行なうことが好ましい。焼結熱処理後においても、ロ
ール圧延処理とそれに続く熱処理を行なう場合は、本発
明の効果が増大するので、好ましい。
ロール圧延処理およびそれに続く熱処理は、脱灰熱処
理および/または焼結熱処理後に、それぞれ複数回行な
うことができ、さらに本発明の効果を高めることができ
る。
[実施例] 実施例1 Bi:Pb:Sr:Ca:Cu=0.7:0.3:1:1:1.8の組成比となるよ
うな共沈粉末を800℃大気中で仮焼きし、845℃大気中で
焼結熱処理を行なって超電導特性を付与した酸化物微粉
末をトリクロルエチレン、ポリビニルブチラール、ソル
ビタントリオレエートなどの有機溶媒と混合してドクタ
ーブレード法により厚さ100μmのグリーンシートテー
プを成形した。このテープから幅2mm,長さ100mmの試料
を切出し500℃で熱処理して有機溶媒を蒸発・酸化除去
したのち、試料1は845℃で焼結熱処理を行なった。試
料2は500℃で熱処理ロール圧延を行なったのち、845℃
で焼結熱処理を行なった。その結果試料1は、膜厚90μ
mで相対比重が3.0、臨界電流密度(77k,OT)が4A/cm2
で可撓性のない脆弱な試料になったのに対して試料2で
は、圧延処理により膜厚が35μmに圧縮され相対比重が
5.8と高密度化されて臨界電流密度が2000A/cm2に改善さ
れた。また曲げ応力によるJc劣化開始歪、εdが0.0005
%から0.1%まで向上するなどの改善が得られた。
実施例2 Bi:Pb:Sr:Ca:Cu=1.84:0.34:1.91:2.03:3.06の組成比
となるような共沈粉末を800℃,大気中で仮焼きし、835
℃、1/13atmO2,12/13atmAr雰囲気中で焼結熱処理を行な
って超電導特性を付与した酸化物微粉末を用いて実施例
1と同様の方法により作製した厚さ50μmのグリーンシ
ートテープから試料を切出し有機溶媒を除去したのち、
試料1は、ロール圧延をおこなったのち835℃で焼結熱
処理を行なった。試料2は試料1を再度ロール圧延し83
5℃で焼結熱処理を繰返した。その結果、試料1は、膜
厚17μm、相対比重5.8となり臨界電流密度は4000A/cm2
であったのに対し、試料2は膜厚15μm、相対比重5.9
となり、臨界電流密度が7000A/cm2に改善された。ま
た、曲げ応力によるJc劣化開始歪、εdが0.1%から0.1
5%の間で向上するなどの改善が得られた。
実施例3 Ba2Cu3Ox,CaO,Ti2O3の高純度粉末試薬をT1:Ca:Ba:Cu
=2:2:2:3となるよう混合し、920℃O2雰囲気中で焼成を
行なって、超電導特性を付与した酸化物微粉末を用いて
実施例1(試料2)と同様の方法により、圧延処理を行
なって試料を作製し、500℃および920℃酸素雰囲気中で
短時間(それぞれ10〜30分)焼成することにより臨界電
流密度3000A/cm2、Jc劣化開始歪、εd=0.2%の試料が
得られた。
実施例4 Y:Ba:Cu=1:2:3の組成比となるような共沈法粉末を88
0℃で仮焼きし、930℃酸素雰囲気中で焼結熱処理を行な
って超電導特性を付与した酸化物微粉末を用いて実施例
1(試料2)と同様の方法により、圧延処理を行なって
試料を作成し、500℃および930℃の酸素雰囲気中で熱処
理を行なうことにより、臨界電流密度2500A/cm2、Jc劣
化開始歪、εd=0.1%の試料が得られた。
[発明の効果] 本発明はドクターブレード法の脱媒熱処理後あるいは
その両者において複数回の圧延あるいは加圧処理を行な
うことにより、酸化物超電導体厚膜を高密度化させ、さ
らには膜内組織の結晶粒を配向させて、結晶粒相互の接
触状態を良好にし、拡散反応を容易にする結果、その後
の最終熱処理によって形成される酸化物超電導体厚膜の
密度を高め、機械的強度(可撓性)および超電導特性を
著しく改善できることが極めて容易となる効果がある。
また、従来のドクターブレード法による厚膜に比べて
機械的強度が著しく優れているために、ハンドリング時
の破損などが減少して作製時の歩留りが向上するととも
に、加圧処理するため、厚膜表面の平坦度を高めること
が容易で、平滑表面仕上げを必要とする場合、研磨工程
が簡略化でき、コスト減になる等の効果もある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森本 剛 神奈川県横浜市港南区日限山3―20―25 (56)参考文献 特開 平2−84302(JP,A) 特開 平2−49316(JP,A) 特開 平1−275006(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C01G 1/00 - 57/00 C04B 35/00 - 35/64 H01L 39/00 - 39/24 H01B 12/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸化物超電導体粉末を含むスラリーを板状
    に成形した後、脱灰熱処理および焼結熱処理を行なうこ
    とにより酸化物超電導体を得る方法において、脱灰熱処
    理および/または焼結熱処理後に、ロール圧延処理を行
    い、それに続く熱処理を行なうことを特徴とする酸化物
    超電導体厚膜の製造方法。
  2. 【請求項2】ロール圧延処理およびそれに続く熱処理
    が、脱灰熱処理および/または焼結熱処理後に、複数回
    行なわれることを特徴とする請求項1記載の酸化物超電
    導体厚膜の製造方法。
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JP2002111210A (ja) * 2000-09-28 2002-04-12 Kyocera Corp 配線基板およびその製造方法

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