JP2842365B2 - コンバイン等における旋回装置 - Google Patents
コンバイン等における旋回装置Info
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- JP2842365B2 JP2842365B2 JP8067641A JP6764196A JP2842365B2 JP 2842365 B2 JP2842365 B2 JP 2842365B2 JP 8067641 A JP8067641 A JP 8067641A JP 6764196 A JP6764196 A JP 6764196A JP 2842365 B2 JP2842365 B2 JP 2842365B2
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Links
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- 241000238558 Eucarida Species 0.000 claims 1
- 101100289061 Drosophila melanogaster lili gene Proteins 0.000 description 2
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- 239000002689 soil Substances 0.000 description 2
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 1
- 238000007599 discharging Methods 0.000 description 1
- 230000001050 lubricating effect Effects 0.000 description 1
- 238000009987 spinning Methods 0.000 description 1
Landscapes
- Non-Deflectable Wheels, Steering Of Trailers, Or Other Steering (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】この発明は、コンバイン等の
作業車輌をスピンタ−ンさせ得る旋回装置に係るもので
ある。
作業車輌をスピンタ−ンさせ得る旋回装置に係るもので
ある。
【従来の技術】従来公知の旋回装置としては、例えば、
特開昭62−292578号に公報に記載されたものが
知られている。この公報に記載された旋回装置は、油圧
左シリンダ及び油圧右シリンダに至る送油路を2分し
て、一方は油圧左シリンダ及び油圧右シリンダに、他方
は油圧式逆転機構の油圧クラッチ体に送油し、左クラッ
チ体及び右クラッチ体を切りにすると同時に油圧式逆転
機構の油圧クラッチ体を入になしうる構成について記載
されている。また、実願昭62−153204号のよう
に、回転するセンタ−ギヤに対して係合離脱自在に噛合
う左右のクラッチ体と、左右のクラッチ体をセンタ−ギ
ヤに係合離脱させる左右のシリンダと、左車軸及び右車
軸を反対回転させうる油圧クラッチ体を持つ油圧式逆転
機構とを有し、レバ−の傾倒操作によってセンタ−ギヤ
より左クラッチ体又は右クラッチ体が離脱し、その後、
油圧式逆転機構の油圧クラッチ体が入になるように構成
すると共に、前記左シリンダ及び右シリンダには左クラ
ッチ体及び右クラッチ体が切りになったとき油が排出さ
れる排出油路を設け、この排出油路中にはレバ−によっ
て排油流量が変更される可変絞り弁を設け、油圧クラッ
チ体は左右いずれか一方のクラッチ体がセンタ−ギヤよ
り離脱してから入になるよう排出油路に接続し、レバ−
を中立位置から左右方向に倒すと左右のクラッチ体がセ
ンタ−ギヤから離脱し、更にレバ−を倒すと油圧クラッ
チ体が半クラッチ状態になって旋回内側の車軸に制動力
が付与され、更に倒すと同側の車軸が逆転すべく構成し
たコンバイン等における旋回装置が試みられている。
特開昭62−292578号に公報に記載されたものが
知られている。この公報に記載された旋回装置は、油圧
左シリンダ及び油圧右シリンダに至る送油路を2分し
て、一方は油圧左シリンダ及び油圧右シリンダに、他方
は油圧式逆転機構の油圧クラッチ体に送油し、左クラッ
チ体及び右クラッチ体を切りにすると同時に油圧式逆転
機構の油圧クラッチ体を入になしうる構成について記載
されている。また、実願昭62−153204号のよう
に、回転するセンタ−ギヤに対して係合離脱自在に噛合
う左右のクラッチ体と、左右のクラッチ体をセンタ−ギ
ヤに係合離脱させる左右のシリンダと、左車軸及び右車
軸を反対回転させうる油圧クラッチ体を持つ油圧式逆転
機構とを有し、レバ−の傾倒操作によってセンタ−ギヤ
より左クラッチ体又は右クラッチ体が離脱し、その後、
油圧式逆転機構の油圧クラッチ体が入になるように構成
すると共に、前記左シリンダ及び右シリンダには左クラ
ッチ体及び右クラッチ体が切りになったとき油が排出さ
れる排出油路を設け、この排出油路中にはレバ−によっ
て排油流量が変更される可変絞り弁を設け、油圧クラッ
チ体は左右いずれか一方のクラッチ体がセンタ−ギヤよ
り離脱してから入になるよう排出油路に接続し、レバ−
を中立位置から左右方向に倒すと左右のクラッチ体がセ
ンタ−ギヤから離脱し、更にレバ−を倒すと油圧クラッ
チ体が半クラッチ状態になって旋回内側の車軸に制動力
が付与され、更に倒すと同側の車軸が逆転すべく構成し
たコンバイン等における旋回装置が試みられている。
【発明が解決しようとする課題】ところで、こうした従
来装置においては、一方の送油で左クラッチ体及び右ク
ラッチ体のいずれかを切りにし、他方の送油で油圧式逆
転機構の油圧クラッチ体を入になしうるように思える
が、完全ではない。例えば、左クラッチ体及び右クラッ
チ体のいずれかが、まだ半分しか切れていないうちに、
油圧式逆転機構の油圧式クラッチ体が入りになってしま
うことがあり、このような場合にはメカロックされるこ
とになる。これを防止するには、油圧回路を、左右クラ
ッチ体のいずれかが完全に切れないと油圧式逆転機構の
油圧クラッチ体は入りにならない構成にする必要があ
る。
来装置においては、一方の送油で左クラッチ体及び右ク
ラッチ体のいずれかを切りにし、他方の送油で油圧式逆
転機構の油圧クラッチ体を入になしうるように思える
が、完全ではない。例えば、左クラッチ体及び右クラッ
チ体のいずれかが、まだ半分しか切れていないうちに、
油圧式逆転機構の油圧式クラッチ体が入りになってしま
うことがあり、このような場合にはメカロックされるこ
とになる。これを防止するには、油圧回路を、左右クラ
ッチ体のいずれかが完全に切れないと油圧式逆転機構の
油圧クラッチ体は入りにならない構成にする必要があ
る。
【課題を解決するための手段】この発明は、前記した従
来技術の問題点に鑑みて提案するものであって、更に、
作業者が操向レバ−を傾倒操作して機体を旋回させる際
に、スピンタ−ンモ− ドとそれ以外の旋回モ−ドとを区
別しながら、スピンタ−ンが円滑に行なわれる旋回装置
を得ることを目的とする。このため、この発明は次のよ
うな技術的手段を講じた。即ち、油圧無段変速装置3に
より回転するセンタ−ギヤ15に対して係合離脱自在に
噛合う左右のクラッチ体20,21と、前記左右のクラ
ッチ体20,21を前記センタ−ギヤ15に係合離脱さ
せる左右のシリンダ60,61と、左車軸33及び右車
軸34を反対回転させうる油圧クラッチ体38を持つ油
圧式逆転機構62とを有し、レバ−68の傾倒操作によ
って前記センタ−ギヤ15より左クラッチ体20又は右
クラッチ体21が離脱し、その後、前記油圧式逆転機構
62の油圧クラッチ体38が入になるように構成すると
共に、前記左シリンダ60及び右シリンダ61には前記
左クラッチ体20及び右クラッチ体21が切りになった
とき油が排出される排出油路78を設け、この排出油路
78には油圧クラッチ体38側へ送油する状態と送油し
ない状態とに切り換える電磁弁66と前記レバ−68に
よってリリ−フ圧が変更されるリリ−フバルブ67とを
設け、前記油圧クラッチ体38は左右いずれか一方のク
ラッチ体20,21が前記センタ−ギヤ15より離脱し
てから入になるよう前記排出油路78に接続し、前記レ
バ−68を中立位置から左右方向に倒すと左右のクラッ
チ体20,21がセンタ−ギヤ15から離脱し、更にレ
バ−68を倒すと油圧クラッチ体38が半クラッチ状態
になって旋回内側の車軸に制動力が付与され、更に倒す
と同側の車軸が逆転すべく構成したことを特徴とするコ
ンバイン等における旋回装置の構成とする。この構成に
より、走行を行なう際には、油圧無段変速装置3の駆動
力によってセンタ−ギヤ15を回転させる。 そして、通
常の走行状態では、該センタ−ギヤ15に噛合う左右の
クラッチ体20,21を介して左右車軸33,34を駆
動して走行する。 しかして、機体をスピンタ−ン(左車
軸33と右車軸34とを反対に回転させ、その場で、タ
−ンさせること)モ−ドで旋回させるときは、例えば、
左旋回を行なう場合、まず、レバ−68を左側に傾倒操
作し、左シリンダ60に送油する。すると、左クラッチ
体20が図1で左側に移動し、左クラッチ体20とセン
タ−ギヤ15との係合が外れてこの側のクラッチが切り
となる。 そして、電磁弁66を油圧クラッチ体38側へ
送油する状態に切り換えた状態において、このように左
クラッチ体20がセンタ−ギヤ15から離脱すると、左
シリンダ60内の油は排出油路78を介して油圧クラッ
チ体38に送油される。 このようにして、油圧クラッチ
体38に油圧が掛ると、油圧式逆転機構62によって左
車軸33が右車軸34と反対方向に回転する。これによ
り、機体はスピンタ−ンする。 また、この油圧クラッチ
体38に作用する油圧は、可変リリ−フバルブ67によ
り任意に調節され、これによって、左右の車軸33,3
4の逆転状態が調節される。 即ち、この油圧クラッチ体
38に作用する油圧を調節すると、クラッチが完全につ
ながる前に半クラッチ状態が生じ、この半クラッチ状態
では、慣性で正転方向に回転している左車軸33に制動
力が付与され、回転速度が徐々に低下してゆく。これに
より、一方の車軸を制動するブレ−キタ−ン状態が実現
可能である。やがて、この後、左車軸33が右車軸34
と反対方向に回転し始める。これにより、機体はスピン
タ−ンする。 以上のように、例えば左側にスピンタ−ン
するときは、左車軸33への伝動系は通常の走行時とは
反対回転するのであるが、左車軸33への伝動系に反対
回転を伝達する油圧クラッチ体38は、左シリンダ60
が左クラッチ体20をセンタ−ギヤ15から離脱させた
のちに作用するものであるため、通常走行用の正転力と
スピンタ−ン用の逆転力とが、左車軸33への伝動系に
同時に作用することはない。 一方、機体を上記以外の状
態(例えば、左車軸33側への伝動を断って、機体を緩
旋回させること)で旋回させるときは、例えば、左旋回
を行なう場合、まず、レバ−68を左側に傾倒操作し、
左シリンダ60に送油する。すると、左クラッチ体20
が図1で左側に移動し、左クラッチ体20とセンタ−ギ
ヤ15との係合が外れてこの側のクラッチが切りとな
る。 この際には、電磁弁66が油圧クラッチ体38側へ
送油しない状態に切り換えられているため、油圧クラッ
チ体38側へは送油されず、左車軸33側へ逆転力が作
用せずに機体は緩旋回する。
来技術の問題点に鑑みて提案するものであって、更に、
作業者が操向レバ−を傾倒操作して機体を旋回させる際
に、スピンタ−ンモ− ドとそれ以外の旋回モ−ドとを区
別しながら、スピンタ−ンが円滑に行なわれる旋回装置
を得ることを目的とする。このため、この発明は次のよ
うな技術的手段を講じた。即ち、油圧無段変速装置3に
より回転するセンタ−ギヤ15に対して係合離脱自在に
噛合う左右のクラッチ体20,21と、前記左右のクラ
ッチ体20,21を前記センタ−ギヤ15に係合離脱さ
せる左右のシリンダ60,61と、左車軸33及び右車
軸34を反対回転させうる油圧クラッチ体38を持つ油
圧式逆転機構62とを有し、レバ−68の傾倒操作によ
って前記センタ−ギヤ15より左クラッチ体20又は右
クラッチ体21が離脱し、その後、前記油圧式逆転機構
62の油圧クラッチ体38が入になるように構成すると
共に、前記左シリンダ60及び右シリンダ61には前記
左クラッチ体20及び右クラッチ体21が切りになった
とき油が排出される排出油路78を設け、この排出油路
78には油圧クラッチ体38側へ送油する状態と送油し
ない状態とに切り換える電磁弁66と前記レバ−68に
よってリリ−フ圧が変更されるリリ−フバルブ67とを
設け、前記油圧クラッチ体38は左右いずれか一方のク
ラッチ体20,21が前記センタ−ギヤ15より離脱し
てから入になるよう前記排出油路78に接続し、前記レ
バ−68を中立位置から左右方向に倒すと左右のクラッ
チ体20,21がセンタ−ギヤ15から離脱し、更にレ
バ−68を倒すと油圧クラッチ体38が半クラッチ状態
になって旋回内側の車軸に制動力が付与され、更に倒す
と同側の車軸が逆転すべく構成したことを特徴とするコ
ンバイン等における旋回装置の構成とする。この構成に
より、走行を行なう際には、油圧無段変速装置3の駆動
力によってセンタ−ギヤ15を回転させる。 そして、通
常の走行状態では、該センタ−ギヤ15に噛合う左右の
クラッチ体20,21を介して左右車軸33,34を駆
動して走行する。 しかして、機体をスピンタ−ン(左車
軸33と右車軸34とを反対に回転させ、その場で、タ
−ンさせること)モ−ドで旋回させるときは、例えば、
左旋回を行なう場合、まず、レバ−68を左側に傾倒操
作し、左シリンダ60に送油する。すると、左クラッチ
体20が図1で左側に移動し、左クラッチ体20とセン
タ−ギヤ15との係合が外れてこの側のクラッチが切り
となる。 そして、電磁弁66を油圧クラッチ体38側へ
送油する状態に切り換えた状態において、このように左
クラッチ体20がセンタ−ギヤ15から離脱すると、左
シリンダ60内の油は排出油路78を介して油圧クラッ
チ体38に送油される。 このようにして、油圧クラッチ
体38に油圧が掛ると、油圧式逆転機構62によって左
車軸33が右車軸34と反対方向に回転する。これによ
り、機体はスピンタ−ンする。 また、この油圧クラッチ
体38に作用する油圧は、可変リリ−フバルブ67によ
り任意に調節され、これによって、左右の車軸33,3
4の逆転状態が調節される。 即ち、この油圧クラッチ体
38に作用する油圧を調節すると、クラッチが完全につ
ながる前に半クラッチ状態が生じ、この半クラッチ状態
では、慣性で正転方向に回転している左車軸33に制動
力が付与され、回転速度が徐々に低下してゆく。これに
より、一方の車軸を制動するブレ−キタ−ン状態が実現
可能である。やがて、この後、左車軸33が右車軸34
と反対方向に回転し始める。これにより、機体はスピン
タ−ンする。 以上のように、例えば左側にスピンタ−ン
するときは、左車軸33への伝動系は通常の走行時とは
反対回転するのであるが、左車軸33への伝動系に反対
回転を伝達する油圧クラッチ体38は、左シリンダ60
が左クラッチ体20をセンタ−ギヤ15から離脱させた
のちに作用するものであるため、通常走行用の正転力と
スピンタ−ン用の逆転力とが、左車軸33への伝動系に
同時に作用することはない。 一方、機体を上記以外の状
態(例えば、左車軸33側への伝動を断って、機体を緩
旋回させること)で旋回させるときは、例えば、左旋回
を行なう場合、まず、レバ−68を左側に傾倒操作し、
左シリンダ60に送油する。すると、左クラッチ体20
が図1で左側に移動し、左クラッチ体20とセンタ−ギ
ヤ15との係合が外れてこの側のクラッチが切りとな
る。 この際には、電磁弁66が油圧クラッチ体38側へ
送油しない状態に切り換えられているため、油圧クラッ
チ体38側へは送油されず、左車軸33側へ逆転力が作
用せずに機体は緩旋回する。
【発明の効果】この発明においては、油圧無段変速装置
3により回転するセンタ−ギヤ15に対して係合離脱自
在に噛合う左右のクラッチ体20,21と、前記左右の
クラッチ体20,21を前記センタ−ギヤ15に係合離
脱させる左右のシリンダ60,61と、左車軸33及び
右車軸34を反対回転させうる油圧クラッチ体38を持
つ油圧式逆転機構62とを有し、レバ−68の傾倒操作
によって前記センタ−ギヤ15より左クラッチ体20又
は右クラッチ体21が離脱し、その後、前記油圧式逆転
機構62の油圧クラッチ体38が入になるように構成す
ると共に、前記左シリンダ60及び右シリンダ61には
前記左クラッチ体20及び右クラッチ体21が切りにな
ったとき油が排出される排出油路78を設け、この排出
油路78には油圧クラッチ体38側へ送油する状態と送
油しない状態とに切り換える電磁弁66と前記レバ−6
8によってリリ−フ圧が変更されるリリ−フバルブ67
とを設け、前記油圧クラッチ体38は左右いずれか一方
のクラッチ体20,21が前記センタ−ギヤ15より離
脱してから入になるよう前記排出油路78に接続し、前
記レバ−68を中立位置から左右方向に倒すと左右のク
ラッチ体20,21がセンタ−ギヤ15から離脱し、更
にレバ−68を倒すと油圧クラッチ体38が半クラッチ
状態になって旋回内側の車軸に制動力が付与され、更に
倒すと同側の車軸が逆転すべく構成したものであるか
ら、油圧クラッチ体38は、電磁弁66が送油状態に切
り換えられ、且つ、いずれか一方の左右クラッチ体2
0,21がセンタ−ギヤ15より離脱しないうちは入り
にならないので、走行伝動機構中のメカロックを防止で
きる。また、スピンタ−ンを行なう際に、レバ−68を
倒すと、まず、サイドクラッチが切れた状態となり、更
にレバ−68を倒すと油圧クラッチ体38が半クラッチ
状態となって旋回内側の車軸33ないし34に制動力が
付与されてブレ−キタ−ンのごとく旋回し、更にレバ−
68を倒すとスピンタ−ンに至るため、レバ−68の倒
し量に応じてリリ−フ圧を変化させながら機体の旋回状
態を滑らかに変更することができ、旋回性能を向上させ
ることができる。 また、排出油路78に電磁弁66を介
装し、この電磁弁66を切り換えることにより、油圧ク
ラッチ体38側に油を供給するスピンタ−ン状態とこれ
以外の旋 回状態とに切り替えられるので、旋回モ−ドの
切替、選択が容易に行なえ、操作性が向上する。
3により回転するセンタ−ギヤ15に対して係合離脱自
在に噛合う左右のクラッチ体20,21と、前記左右の
クラッチ体20,21を前記センタ−ギヤ15に係合離
脱させる左右のシリンダ60,61と、左車軸33及び
右車軸34を反対回転させうる油圧クラッチ体38を持
つ油圧式逆転機構62とを有し、レバ−68の傾倒操作
によって前記センタ−ギヤ15より左クラッチ体20又
は右クラッチ体21が離脱し、その後、前記油圧式逆転
機構62の油圧クラッチ体38が入になるように構成す
ると共に、前記左シリンダ60及び右シリンダ61には
前記左クラッチ体20及び右クラッチ体21が切りにな
ったとき油が排出される排出油路78を設け、この排出
油路78には油圧クラッチ体38側へ送油する状態と送
油しない状態とに切り換える電磁弁66と前記レバ−6
8によってリリ−フ圧が変更されるリリ−フバルブ67
とを設け、前記油圧クラッチ体38は左右いずれか一方
のクラッチ体20,21が前記センタ−ギヤ15より離
脱してから入になるよう前記排出油路78に接続し、前
記レバ−68を中立位置から左右方向に倒すと左右のク
ラッチ体20,21がセンタ−ギヤ15から離脱し、更
にレバ−68を倒すと油圧クラッチ体38が半クラッチ
状態になって旋回内側の車軸に制動力が付与され、更に
倒すと同側の車軸が逆転すべく構成したものであるか
ら、油圧クラッチ体38は、電磁弁66が送油状態に切
り換えられ、且つ、いずれか一方の左右クラッチ体2
0,21がセンタ−ギヤ15より離脱しないうちは入り
にならないので、走行伝動機構中のメカロックを防止で
きる。また、スピンタ−ンを行なう際に、レバ−68を
倒すと、まず、サイドクラッチが切れた状態となり、更
にレバ−68を倒すと油圧クラッチ体38が半クラッチ
状態となって旋回内側の車軸33ないし34に制動力が
付与されてブレ−キタ−ンのごとく旋回し、更にレバ−
68を倒すとスピンタ−ンに至るため、レバ−68の倒
し量に応じてリリ−フ圧を変化させながら機体の旋回状
態を滑らかに変更することができ、旋回性能を向上させ
ることができる。 また、排出油路78に電磁弁66を介
装し、この電磁弁66を切り換えることにより、油圧ク
ラッチ体38側に油を供給するスピンタ−ン状態とこれ
以外の旋 回状態とに切り替えられるので、旋回モ−ドの
切替、選択が容易に行なえ、操作性が向上する。
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいてこの発明の
実施の形態を説明する。まず、構成から説明すると、1
はコンバイン等のミッションケ−スで、上部位置に入力
軸2を横設し、入力軸2の一端には油圧無段変速装置3
を取付け、入力軸2の他端には刈取部に至る出力プ−リ
−4を取付けている。前記入力軸2には、大歯車5と中
歯車6と小歯車7よりなる切替歯車8を軸方向に摺動自
在に嵌合支持して設け、切替歯車8にシフタ−9を係合
させている。10はシフタ−9を取付けているシフタ−
軸である。11は中間軸であり、中間軸11には前記大
歯車5と噛合う小歯車12と、中歯車6に噛合う中歯車
13と、小歯車7に噛合う大歯車14を夫々固定する。
中歯車13と大歯車14の中間にはセンタ−ギヤ15に
係合する固定歯車16を固定している。17はサイドク
ラッチ軸であり、このサイドクラッチ軸17の左右中央
位置において、前記センタ−ギヤ15を回転自在に遊嵌
している。このセンタ−ギヤ15の左右両側には左内歯
18と右内歯19とを夫々形成している。サイドクラッ
チ軸17には左内歯18に対して係合離脱自在の左クラ
ッチ体20と、右内歯19に対して係合離脱自在の右ク
ラッチ体21とをそれぞれ摺動自在に設けている。20
a,21aは前記左右内歯18,19と噛合う左右歯車
であり、この左右歯車20a,21aは左右内歯18,
19と噛合っても一部は外側に突き出る幅に形成してい
る。22は左クラッチ体20に形成したシフタ−溝、2
3は右クラッチ体21に形成したシフタ−溝であり、前
記シフタ−溝22には左シフタ−24が係合し、前記シ
フタ−溝23には右シフタ−25が係合する。左右クラ
ッチ体20,21の外側には左ブレ−キ26と右ブレ−
キ27とを設ける。左右のブレ−キ26,27は、前記
ミッションケ−ス1側に固定した左環状ドラム48と右
環状ドラム49側に夫々固定した左ディスク50と右デ
ィスク51とから形成される。左右環状ドラム48,4
9には左内歯52と右内歯53を夫々一体的に形成し、
左右内歯52,53を前記左右クラッチ体20,21の
左右歯車20a,21aの外側に形成した左歯車54及
び右歯車55に噛合させる。前記左右クラッチ体20,
21は、左右シフタ−24,25の操作により軸の外方
向に移動させると、左右内歯18,19との係合が解除
され、更に外側に移動すると、左右環状ドラム48,4
9と当接して、左右環状ドラム48,49を夫々押圧し
て左右ディスク50,51を左右ディスク46,47に
夫々圧接させて左右のブレ−キを作動させる。前記左右
クラッチ体20,21の左歯車20a,右歯車21aに
は左減速歯車28と右減速歯車29が噛合う。30は左
減速歯車28と右減速歯車29の減速軸である。左減速
歯車28の外側には左小減速歯車31を固定し、右減速
歯車29の外側には右小減速歯車32を固定する。減速
軸30の近傍には左車軸33と右車軸34とを軸装す
る。左車軸33には前記左減速歯車31と噛合う左駆動
歯車35を固定し、右車軸34には前記右小減速歯車3
2と噛合う右駆動歯車36を固定する。左右車軸33,
34の近傍にはクラッチ軸37を軸装し、クラッチ軸3
7にはスピンタ−ン用の油圧クラッチ体38を設ける。
この油圧クラッチ体38はクラッチ軸37に対して固定
の固定環状体39とクラッチ軸37に対して遊嵌の摺動
環体40とから形成され、油圧が作用すると、固定環体
39と摺動環体40が摩擦結合して一体回転する。前記
摺動環体40には歯車41を一体的に形成し、この歯車
41を右駆動歯車36に噛合させる。クラッチ軸37の
右側には中間歯車42を固定し、クラッチ軸37の近傍
位置にはカウンタ−軸43を設け、カウンタ−軸43の
左側には前記左駆動歯車35と噛合う左中間歯車44
を、カウンタ−軸43の右側には中間歯車42と噛合う
右中間歯車45を固定する。前記駆動歯車36に噛合さ
せた歯車41から、油圧クラッチ体38を介して左駆動
歯車35に噛合せた左中間歯車44までの伝動機構が、
スピンタ−ン用の油圧式逆転機構62となる。しかし
て、図2は、左右クラッチ体20,21と油圧クラッチ
体38を制御する油圧回路を示しており、図中、56は
油圧タンク、57は油圧ポンプ、58はリリ−フバル
ブ、59はサイドクラッチバルブ、60は左シリンダ、
61は右シリンダ、64は操舵リリ−フバルブ、65は
操舵レバ−、66は2位置切換式の電磁弁で形成された
スピンタ−ンバルブ、67はスピンタ−ンリリ−フバル
ブ(リリ−フバルブ)、68はスピンタ−ンレバ−であ
る。前記操舵レバ−65及びスピンタ−ンレバ−68
は、右側、中立、左側の「3位置」に切替え可能なレバ
−で、前記操舵レバ−65を左右側に切替えると、前記
サイドクラッチバルブ59が左右側に切替わり、前記ス
ピンタ−ンレバ−68を左右側に切替えると、前記サイ
ドクラッチバルブ59が左右側に切替わるとともに、前
記スピンタ−ンバルブ66が右側に切替わり、スピンタ
−ンによる旋回が可能となるように構成している。スピ
ンタ−ンレバ−68の倒し角度に応じてスピンタ−ンリ
リ−フバルブ67のリリ−フ圧が変わり、スピンタ−ン
レバ−68の倒し角度が大になるほどリリ−フ圧が高く
なる。しかして、前記左右シリンダ60,60は複動シ
リンダであり、左シリンダ60の主室69とサイドクラ
ッチバルブ59とを送油ダクト70により接続し、右シ
リンダ61の主室71とサイドクラッチバルブ59とを
送油ダクト72により接続し、各副室73,74には油
戻りダクト75を接続する。しかして、前記主室69,
71には別途開口部76,77を夫々形成し、該開口部
76,77に排出油路78を接続する。前記開口部7
6,77は常時はピストン79,80により内側より閉
ざされているが、主室69,71に送油され、左右クラ
ッチ体20,21を左右内歯18,19から離脱させる
位置までピストン79,80が移動すると、開口部7
6,77は開口するように形成する。そして、前記開口
部76,77が開口して、排出油路78に排油すると、
始めて油圧クラッチ体38が入になるように、排出油路
78に油圧クラッチ体38を接続する。また、各副室7
3,74に接続した油戻りダクト75は、前記排出油路
78に接続し、ピストン79,80の移動を固定するよ
うに構成する。次に作用を述べる。以上の構成により、
通常の走行では、油圧無段変速装置3の回転が、大歯車
5と中歯車6と小歯車7のいずれかから小歯車12、中
歯車13、大歯車14のいずれかに伝達されて、中間軸
11を回転させ、中間軸11に固定した固定歯車16を
介してセンタ−ギヤ15を回転させる。センタ−ギヤ1
5はその左右内歯18,19に左右クラッチ体20,2
1が係合離脱状態に噛合しているため、左右クラッチ体
20,21を介して左右減速歯車28,29が回転し、
左右減速歯車28,29に固定された左右小減速歯車3
1,32が回転し、左右小減速歯車31,32に常時噛
合っている左右駆動歯車35,36が回転し、左右車軸
33,34が回転して走行する。以上の状態では、油圧
クラッチ体38には油圧が掛っていないので、固定環体
39と摺動環体40とは空回りしている。しかして、こ
の状態で、機体をスピンタ−ン(左車軸33と右車軸3
4とを反対に回転させ、その場で、タ−ンさせること)
させるときは、図2のスピンタ−ンレバ−68を左右側
に切替える。即ち、スピンタ−ンレバ−68を例えば、
左側に倒すと、サイドクラッチバルブ59は右側に移動
し、スピンタ−ンバルブ66は右側に切り替わり、油圧
ポンプ57より左シリンダ60の主室69に送油し、ピ
ストン79の軸を伸長させる。すると、左シフタ−24
を介して左クラッチ体20が図1で左側に移動し、左ク
ラッチ体20と左内歯18との係合は外れ、左側のサイ
ドクラッチが切れた状態になる。また、左クラッチ体2
0を左内歯18から離脱させる位置までピストン79の
軸が伸長すると、開口部76が開くため、主室69内の
油は排出油路78、操舵リリ−フバルブ64、スピンタ
−ンバルブ66を介して油圧クラッチ体38に送油され
る。油圧クラッチ体38に油圧が掛ると、油圧クラッチ
体38の固定環体39と摺動環体40が圧接し、この状
態では、右駆動歯車36と噛合って回転していた摺動環
体40の回転が固定環体39に伝わり、クラッチ軸37
を回転させ、中間歯車42、右中間歯車45を介してカ
ウンタ−軸43を回転させ、カウンタ−軸43に固定し
た左中間歯車44を回転させる。左中間歯車44は左駆
動歯車35に係合しているため、左駆動歯車35は回転
し、左車軸33を右車軸34とは反対方向に回転させ
る。このとき、油圧クラッチ体38は多板摩擦式のクラ
ッチで構成されているために、クラッチが完全につなが
る前に半クラッチになる状態が存在する。この油圧クラ
ッチ体38の半クラッチ状態は、慣性で正転方向に回転
している左車軸33に制動力を付与することになり、左
車軸33の回転を徐々に落す。その後、油圧クラッチ体
38が完全につながって、左車軸33は逆転する。しか
して、以上のように機体がスピンタ−ンするときは、左
駆動歯車35は通常の走行時とは反対回転するのである
が、左駆動歯車35に反対回転を伝達する油圧クラッチ
体38は、左シリンダ60のピストン79が左クラッチ
体20を左内歯18から離脱させたのちに作用するた
め、通常走行用の正転力とスピンタ−ン用の反転力と
が、左駆動歯車35に同時に作用することはない。しか
して、スピンタ−ン時には、油圧クラッチ体38に掛る
油圧の一部は油戻りダクト75を介して、左シリンダ6
0の副室73に作用するため、ピストン79は左クラッ
チ体20を左内歯18から離脱させ、開口部76を開放
させると、その場で停止し、それ以上伸長しない。した
がって、左クラッチ体20は左内歯18から離脱するの
みで、左ブレ−キ26を作用させる位置まで移動しな
い。以上により、油圧クラッチ体38は、電磁弁66が
送油状態に切り換えられ、且つ、いずれか一方の左右ク
ラッチ体20,21がセンタ−ギヤ15より離脱しない
うちは入りにならないので、走行伝動機構中のメカロッ
クを防止できる。また、スピンタ−ンを行なう際に、レ
バ−68を倒すと、まず、サイドクラッチが切れた状態
となり、更にレバ−68を倒すと油圧クラッチ体38が
半クラッチ状態となって旋回内側の車軸33ないし34
に制動力が付与されてブレ−キタ−ンのごとく旋回し、
更にレバ−68を倒すとスピンタ−ンに至るため、レバ
−68の倒し量に応じてリリ−フ圧を変化させながら機
体の旋回状態を滑らかに変更することができ、旋回性能
を向上させることができる。 また、排出油路78に電磁
弁66を介装し、この電磁弁66を切り換えることによ
り、油圧クラッチ体38側に油を供給するスピンタ−ン
状態とこれ以外の旋回状態とに切り替えられるので、旋
回モ−ドの切替、選択が容易に行なえ、操作性が向上す
る。
実施の形態を説明する。まず、構成から説明すると、1
はコンバイン等のミッションケ−スで、上部位置に入力
軸2を横設し、入力軸2の一端には油圧無段変速装置3
を取付け、入力軸2の他端には刈取部に至る出力プ−リ
−4を取付けている。前記入力軸2には、大歯車5と中
歯車6と小歯車7よりなる切替歯車8を軸方向に摺動自
在に嵌合支持して設け、切替歯車8にシフタ−9を係合
させている。10はシフタ−9を取付けているシフタ−
軸である。11は中間軸であり、中間軸11には前記大
歯車5と噛合う小歯車12と、中歯車6に噛合う中歯車
13と、小歯車7に噛合う大歯車14を夫々固定する。
中歯車13と大歯車14の中間にはセンタ−ギヤ15に
係合する固定歯車16を固定している。17はサイドク
ラッチ軸であり、このサイドクラッチ軸17の左右中央
位置において、前記センタ−ギヤ15を回転自在に遊嵌
している。このセンタ−ギヤ15の左右両側には左内歯
18と右内歯19とを夫々形成している。サイドクラッ
チ軸17には左内歯18に対して係合離脱自在の左クラ
ッチ体20と、右内歯19に対して係合離脱自在の右ク
ラッチ体21とをそれぞれ摺動自在に設けている。20
a,21aは前記左右内歯18,19と噛合う左右歯車
であり、この左右歯車20a,21aは左右内歯18,
19と噛合っても一部は外側に突き出る幅に形成してい
る。22は左クラッチ体20に形成したシフタ−溝、2
3は右クラッチ体21に形成したシフタ−溝であり、前
記シフタ−溝22には左シフタ−24が係合し、前記シ
フタ−溝23には右シフタ−25が係合する。左右クラ
ッチ体20,21の外側には左ブレ−キ26と右ブレ−
キ27とを設ける。左右のブレ−キ26,27は、前記
ミッションケ−ス1側に固定した左環状ドラム48と右
環状ドラム49側に夫々固定した左ディスク50と右デ
ィスク51とから形成される。左右環状ドラム48,4
9には左内歯52と右内歯53を夫々一体的に形成し、
左右内歯52,53を前記左右クラッチ体20,21の
左右歯車20a,21aの外側に形成した左歯車54及
び右歯車55に噛合させる。前記左右クラッチ体20,
21は、左右シフタ−24,25の操作により軸の外方
向に移動させると、左右内歯18,19との係合が解除
され、更に外側に移動すると、左右環状ドラム48,4
9と当接して、左右環状ドラム48,49を夫々押圧し
て左右ディスク50,51を左右ディスク46,47に
夫々圧接させて左右のブレ−キを作動させる。前記左右
クラッチ体20,21の左歯車20a,右歯車21aに
は左減速歯車28と右減速歯車29が噛合う。30は左
減速歯車28と右減速歯車29の減速軸である。左減速
歯車28の外側には左小減速歯車31を固定し、右減速
歯車29の外側には右小減速歯車32を固定する。減速
軸30の近傍には左車軸33と右車軸34とを軸装す
る。左車軸33には前記左減速歯車31と噛合う左駆動
歯車35を固定し、右車軸34には前記右小減速歯車3
2と噛合う右駆動歯車36を固定する。左右車軸33,
34の近傍にはクラッチ軸37を軸装し、クラッチ軸3
7にはスピンタ−ン用の油圧クラッチ体38を設ける。
この油圧クラッチ体38はクラッチ軸37に対して固定
の固定環状体39とクラッチ軸37に対して遊嵌の摺動
環体40とから形成され、油圧が作用すると、固定環体
39と摺動環体40が摩擦結合して一体回転する。前記
摺動環体40には歯車41を一体的に形成し、この歯車
41を右駆動歯車36に噛合させる。クラッチ軸37の
右側には中間歯車42を固定し、クラッチ軸37の近傍
位置にはカウンタ−軸43を設け、カウンタ−軸43の
左側には前記左駆動歯車35と噛合う左中間歯車44
を、カウンタ−軸43の右側には中間歯車42と噛合う
右中間歯車45を固定する。前記駆動歯車36に噛合さ
せた歯車41から、油圧クラッチ体38を介して左駆動
歯車35に噛合せた左中間歯車44までの伝動機構が、
スピンタ−ン用の油圧式逆転機構62となる。しかし
て、図2は、左右クラッチ体20,21と油圧クラッチ
体38を制御する油圧回路を示しており、図中、56は
油圧タンク、57は油圧ポンプ、58はリリ−フバル
ブ、59はサイドクラッチバルブ、60は左シリンダ、
61は右シリンダ、64は操舵リリ−フバルブ、65は
操舵レバ−、66は2位置切換式の電磁弁で形成された
スピンタ−ンバルブ、67はスピンタ−ンリリ−フバル
ブ(リリ−フバルブ)、68はスピンタ−ンレバ−であ
る。前記操舵レバ−65及びスピンタ−ンレバ−68
は、右側、中立、左側の「3位置」に切替え可能なレバ
−で、前記操舵レバ−65を左右側に切替えると、前記
サイドクラッチバルブ59が左右側に切替わり、前記ス
ピンタ−ンレバ−68を左右側に切替えると、前記サイ
ドクラッチバルブ59が左右側に切替わるとともに、前
記スピンタ−ンバルブ66が右側に切替わり、スピンタ
−ンによる旋回が可能となるように構成している。スピ
ンタ−ンレバ−68の倒し角度に応じてスピンタ−ンリ
リ−フバルブ67のリリ−フ圧が変わり、スピンタ−ン
レバ−68の倒し角度が大になるほどリリ−フ圧が高く
なる。しかして、前記左右シリンダ60,60は複動シ
リンダであり、左シリンダ60の主室69とサイドクラ
ッチバルブ59とを送油ダクト70により接続し、右シ
リンダ61の主室71とサイドクラッチバルブ59とを
送油ダクト72により接続し、各副室73,74には油
戻りダクト75を接続する。しかして、前記主室69,
71には別途開口部76,77を夫々形成し、該開口部
76,77に排出油路78を接続する。前記開口部7
6,77は常時はピストン79,80により内側より閉
ざされているが、主室69,71に送油され、左右クラ
ッチ体20,21を左右内歯18,19から離脱させる
位置までピストン79,80が移動すると、開口部7
6,77は開口するように形成する。そして、前記開口
部76,77が開口して、排出油路78に排油すると、
始めて油圧クラッチ体38が入になるように、排出油路
78に油圧クラッチ体38を接続する。また、各副室7
3,74に接続した油戻りダクト75は、前記排出油路
78に接続し、ピストン79,80の移動を固定するよ
うに構成する。次に作用を述べる。以上の構成により、
通常の走行では、油圧無段変速装置3の回転が、大歯車
5と中歯車6と小歯車7のいずれかから小歯車12、中
歯車13、大歯車14のいずれかに伝達されて、中間軸
11を回転させ、中間軸11に固定した固定歯車16を
介してセンタ−ギヤ15を回転させる。センタ−ギヤ1
5はその左右内歯18,19に左右クラッチ体20,2
1が係合離脱状態に噛合しているため、左右クラッチ体
20,21を介して左右減速歯車28,29が回転し、
左右減速歯車28,29に固定された左右小減速歯車3
1,32が回転し、左右小減速歯車31,32に常時噛
合っている左右駆動歯車35,36が回転し、左右車軸
33,34が回転して走行する。以上の状態では、油圧
クラッチ体38には油圧が掛っていないので、固定環体
39と摺動環体40とは空回りしている。しかして、こ
の状態で、機体をスピンタ−ン(左車軸33と右車軸3
4とを反対に回転させ、その場で、タ−ンさせること)
させるときは、図2のスピンタ−ンレバ−68を左右側
に切替える。即ち、スピンタ−ンレバ−68を例えば、
左側に倒すと、サイドクラッチバルブ59は右側に移動
し、スピンタ−ンバルブ66は右側に切り替わり、油圧
ポンプ57より左シリンダ60の主室69に送油し、ピ
ストン79の軸を伸長させる。すると、左シフタ−24
を介して左クラッチ体20が図1で左側に移動し、左ク
ラッチ体20と左内歯18との係合は外れ、左側のサイ
ドクラッチが切れた状態になる。また、左クラッチ体2
0を左内歯18から離脱させる位置までピストン79の
軸が伸長すると、開口部76が開くため、主室69内の
油は排出油路78、操舵リリ−フバルブ64、スピンタ
−ンバルブ66を介して油圧クラッチ体38に送油され
る。油圧クラッチ体38に油圧が掛ると、油圧クラッチ
体38の固定環体39と摺動環体40が圧接し、この状
態では、右駆動歯車36と噛合って回転していた摺動環
体40の回転が固定環体39に伝わり、クラッチ軸37
を回転させ、中間歯車42、右中間歯車45を介してカ
ウンタ−軸43を回転させ、カウンタ−軸43に固定し
た左中間歯車44を回転させる。左中間歯車44は左駆
動歯車35に係合しているため、左駆動歯車35は回転
し、左車軸33を右車軸34とは反対方向に回転させ
る。このとき、油圧クラッチ体38は多板摩擦式のクラ
ッチで構成されているために、クラッチが完全につなが
る前に半クラッチになる状態が存在する。この油圧クラ
ッチ体38の半クラッチ状態は、慣性で正転方向に回転
している左車軸33に制動力を付与することになり、左
車軸33の回転を徐々に落す。その後、油圧クラッチ体
38が完全につながって、左車軸33は逆転する。しか
して、以上のように機体がスピンタ−ンするときは、左
駆動歯車35は通常の走行時とは反対回転するのである
が、左駆動歯車35に反対回転を伝達する油圧クラッチ
体38は、左シリンダ60のピストン79が左クラッチ
体20を左内歯18から離脱させたのちに作用するた
め、通常走行用の正転力とスピンタ−ン用の反転力と
が、左駆動歯車35に同時に作用することはない。しか
して、スピンタ−ン時には、油圧クラッチ体38に掛る
油圧の一部は油戻りダクト75を介して、左シリンダ6
0の副室73に作用するため、ピストン79は左クラッ
チ体20を左内歯18から離脱させ、開口部76を開放
させると、その場で停止し、それ以上伸長しない。した
がって、左クラッチ体20は左内歯18から離脱するの
みで、左ブレ−キ26を作用させる位置まで移動しな
い。以上により、油圧クラッチ体38は、電磁弁66が
送油状態に切り換えられ、且つ、いずれか一方の左右ク
ラッチ体20,21がセンタ−ギヤ15より離脱しない
うちは入りにならないので、走行伝動機構中のメカロッ
クを防止できる。また、スピンタ−ンを行なう際に、レ
バ−68を倒すと、まず、サイドクラッチが切れた状態
となり、更にレバ−68を倒すと油圧クラッチ体38が
半クラッチ状態となって旋回内側の車軸33ないし34
に制動力が付与されてブレ−キタ−ンのごとく旋回し、
更にレバ−68を倒すとスピンタ−ンに至るため、レバ
−68の倒し量に応じてリリ−フ圧を変化させながら機
体の旋回状態を滑らかに変更することができ、旋回性能
を向上させることができる。 また、排出油路78に電磁
弁66を介装し、この電磁弁66を切り換えることによ
り、油圧クラッチ体38側に油を供給するスピンタ−ン
状態とこれ以外の旋回状態とに切り替えられるので、旋
回モ−ドの切替、選択が容易に行なえ、操作性が向上す
る。
【図1】ミッションケ−スの展開図である。
【図2】油圧回路図である。
【図3】要部の拡大図である。
1 ミッションケ−ス 2 入力軸 3 油圧無段変速装置 4 出力プ−リ− 5 大歯車 15 センタ−ギヤ 20 左クラッチ体 21 右クラッチ体 33 左車軸 34 右車軸 38 油圧クラッチ体 60 油圧左シリンダ 61 油圧右シリンダ 62 油圧式逆転機構 67 リリ−フバルブ 66 電磁弁 68 レバ− 78 排出油路
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭63−46973(JP,A) 特開 昭62−152980(JP,A) 特開 昭62−286875(JP,A) 特開 昭62−292578(JP,A) 実開 平1−57964(JP,U) 特公 昭58−9035(JP,B2) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B62D 11/04 - 11/08
Claims (1)
- 【請求項1】 油圧無段変速装置3により回転するセン
タ−ギヤ15に対して係合離脱自在に噛合う左右のクラ
ッチ体20,21と、前記左右のクラッチ体20,21
を前記センタ−ギヤ15に係合離脱させる左右のシリン
ダ60,61と、左車軸33及び右車軸34を反対回転
させうる油圧クラッチ体38を持つ油圧式逆転機構62
とを有し、レバ−68の傾倒操作によって前記センタ−
ギヤ15より左クラッチ体20又は右クラッチ体21が
離脱し、その後、前記油圧式逆転機構62の油圧クラッ
チ体38が入になるように構成すると共に、前記左シリ
ンダ60及び右シリンダ61には前記左クラッチ体20
及び右クラッチ体21が切りになったとき油が排出され
る排出油路78を設け、この排出油路78には油圧クラ
ッチ体38側へ送油する状態と送油しない状態とに切り
換える電磁弁66と前記レバ−68によってリリ−フ圧
が変更されるリリ−フバルブ67とを設け、前記油圧ク
ラッチ体38は左右いずれか一方のクラッチ体20,2
1が前記センタ−ギヤ15より離脱してから入になるよ
う前記排出油路78に接続し、前記レバ−68を中立位
置から左右方向に倒すと左右のクラッチ体20,21が
センタ−ギヤ15から離脱し、更にレバ−68を倒すと
油圧クラッチ体38が半クラッチ状態になって旋回内側
の車軸に制動力が付与され、更に倒すと同側の車軸が逆
転すべく構成したことを特徴とするコンバイン等におけ
る旋回装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8067641A JP2842365B2 (ja) | 1996-03-25 | 1996-03-25 | コンバイン等における旋回装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8067641A JP2842365B2 (ja) | 1996-03-25 | 1996-03-25 | コンバイン等における旋回装置 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63147519A Division JPH0725330B2 (ja) | 1988-06-15 | 1988-06-15 | コンバイン等におけるスピンターン用油圧装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08253167A JPH08253167A (ja) | 1996-10-01 |
JP2842365B2 true JP2842365B2 (ja) | 1999-01-06 |
Family
ID=13350842
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8067641A Expired - Lifetime JP2842365B2 (ja) | 1996-03-25 | 1996-03-25 | コンバイン等における旋回装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2842365B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH079738Y2 (ja) * | 1987-10-06 | 1995-03-08 | 株式会社クボタ | 装軌車両の操向装置 |
-
1996
- 1996-03-25 JP JP8067641A patent/JP2842365B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08253167A (ja) | 1996-10-01 |
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