JP2984978B2 - 静流体圧式変速装置付クローラ走行装置 - Google Patents
静流体圧式変速装置付クローラ走行装置Info
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- JP2984978B2 JP2984978B2 JP6327359A JP32735994A JP2984978B2 JP 2984978 B2 JP2984978 B2 JP 2984978B2 JP 6327359 A JP6327359 A JP 6327359A JP 32735994 A JP32735994 A JP 32735994A JP 2984978 B2 JP2984978 B2 JP 2984978B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、不整地用運搬車、トラ
クター、コンバイン、収穫車等の農業用車両等の主とし
てクローラで走行する車両に適用される静流体圧式変速
装置付クローラ走行装置に関する。
クター、コンバイン、収穫車等の農業用車両等の主とし
てクローラで走行する車両に適用される静流体圧式変速
装置付クローラ走行装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、クローラで走行する上記の車両
は、エンジンで回転された可変容量形油圧ポンプとこれ
の吐出流体で回転される固定容量形油圧モータで構成し
た静流体圧式変速装置と、該固定容量形油圧モータの回
転をクローラへ伝達するギヤミッションとを組み合わせ
た走行装置で走行するようになっている。
は、エンジンで回転された可変容量形油圧ポンプとこれ
の吐出流体で回転される固定容量形油圧モータで構成し
た静流体圧式変速装置と、該固定容量形油圧モータの回
転をクローラへ伝達するギヤミッションとを組み合わせ
た走行装置で走行するようになっている。
【0003】この静流体圧式変速装置は、エンジンの回
転数が一定ならば、該固定容量形油圧モータの出力軸の
速度を該ポンプの吐出量を変化させることにより可変で
きるが、トルクを変化させることはできない。そのた
め、静流体圧式変速装置だけでは、速度とトルクが逆に
連動した場合の変速が不可能で、ギヤミッションにより
2段或いは3段のギヤ切換を行うか、無段変速プーリー
により変速を可能にしている。
転数が一定ならば、該固定容量形油圧モータの出力軸の
速度を該ポンプの吐出量を変化させることにより可変で
きるが、トルクを変化させることはできない。そのた
め、静流体圧式変速装置だけでは、速度とトルクが逆に
連動した場合の変速が不可能で、ギヤミッションにより
2段或いは3段のギヤ切換を行うか、無段変速プーリー
により変速を可能にしている。
【0004】また、このような車両では、旋回機能とし
て一側のクローラを中心として旋回するピボットターン
や、両側のクローラの中間を中心に旋回するスピンター
ンが要求され、この機能のために、ギヤミッションに左
右のクローラを駆動するクローラ回転軸に差動歯車装置
を設けると共にこれの歯車の係合を選択するための複雑
な機構が設けられ、左右へ夫々上記2種類の旋回を行う
ために4本のレバーが設けられている。
て一側のクローラを中心として旋回するピボットターン
や、両側のクローラの中間を中心に旋回するスピンター
ンが要求され、この機能のために、ギヤミッションに左
右のクローラを駆動するクローラ回転軸に差動歯車装置
を設けると共にこれの歯車の係合を選択するための複雑
な機構が設けられ、左右へ夫々上記2種類の旋回を行う
ために4本のレバーが設けられている。
【0005】更に、このような車両の駐車ブレーキは、
油圧モータ内の出力軸に多板ブレーキを噛み合わせ、ス
プリングでピストンを介して該ブレーキ板を押し付ける
構成、或いは該出力軸にディスク又はドラムブレーキを
組み付ける構成になっている。
油圧モータ内の出力軸に多板ブレーキを噛み合わせ、ス
プリングでピストンを介して該ブレーキ板を押し付ける
構成、或いは該出力軸にディスク又はドラムブレーキを
組み付ける構成になっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような走行装置で
は、速度を切換える場合、走行を停止するか低速にして
ギヤミッションのクラッチ歯を同期させて切換える必要
があり、作業効率が低下する。また、クラッチ歯の損
傷、抜け、ギヤ鳴りなどが生じやすく、変速のためのシ
フトレバーが旋回用のレバーの他に必要で運転操作が複
雑になる不都合がある。この固定容量形油圧ポンプの静
流体圧式変速装置に設けるギヤミッションは、変速のみ
でなくスピンターン等の旋回も制御する必要があるた
め、軸数が6〜7軸も設けられており、その上、差動歯
車装置を制御する機構が付加されるので複雑で重量も重
く、大型になる欠点がある。無段変速プーリーを設けた
場合は、レバーが不要になるが、重量の大きい車両では
該プーリーが大きくなり、旋回用の機構は省略できない
ので、走行装置はやはり大型になる。更に、駐車ブレー
キのために油圧モータの構造が複雑で大型化する欠点が
ある。
は、速度を切換える場合、走行を停止するか低速にして
ギヤミッションのクラッチ歯を同期させて切換える必要
があり、作業効率が低下する。また、クラッチ歯の損
傷、抜け、ギヤ鳴りなどが生じやすく、変速のためのシ
フトレバーが旋回用のレバーの他に必要で運転操作が複
雑になる不都合がある。この固定容量形油圧ポンプの静
流体圧式変速装置に設けるギヤミッションは、変速のみ
でなくスピンターン等の旋回も制御する必要があるた
め、軸数が6〜7軸も設けられており、その上、差動歯
車装置を制御する機構が付加されるので複雑で重量も重
く、大型になる欠点がある。無段変速プーリーを設けた
場合は、レバーが不要になるが、重量の大きい車両では
該プーリーが大きくなり、旋回用の機構は省略できない
ので、走行装置はやはり大型になる。更に、駐車ブレー
キのために油圧モータの構造が複雑で大型化する欠点が
ある。
【0007】本発明は、小型軽量で多くのレバー操作を
必要とせず、構造も簡単で、油圧モータを大型化しない
駐車ブレーキを備えた旋回可能なクローラ走行装置を提
供することを目的とするものである。
必要とせず、構造も簡単で、油圧モータを大型化しない
駐車ブレーキを備えた旋回可能なクローラ走行装置を提
供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明では、可変容量形
油圧ポンプにより回転される可変容量形油圧モータの出
力軸に、左右一対のクローラへ夫々別個に回転を伝達す
る2系統の回転伝達系を有し且つそのいずれか一方の回
転伝達系を制動或いは逆転する回転制御装置を備えた旋
回用ギヤミッションを連結した静流体圧式変速装置付ク
ローラ走行装置に於いて、該旋回用ギヤミッションの各
回転伝達系を、該出力軸に連結した入力軸の入力歯車に
より回転されるクラッチ歯車に離脱自在に係合するシフ
ト歯車と、回転制御軸に遊嵌され且つ上記クローラの回
転軸に固定のクローラ歯車及び該シフト歯車に係合した
中間歯車とで構成し、該回転制御装置を、該シフト歯車
の上記離脱を行なう離脱手段と、該回転制御軸とこの軸
を制動する油圧ブレーキと、左右のクローラの回転軸間
に設けた差動歯車装置の減速大歯車に係合する該回転制
御軸に固定の制御歯車で構成することにより、小型軽量
で操作の容易な構造も簡単な旋回可能なクローラ走行装
置を提供するようにした。該旋回用ギヤミッションの各
回転伝達系を、該出力軸に連結した入力軸の入力歯車
と、該入力歯車に係合したスプライン軸上の中間歯車を
介して回転されるクラッチ歯車に離脱自在に係合するシ
フト歯車と、回転軸に遊嵌され且つ上記クローラの回転
軸に固定のクローラ歯車及び該シフト歯車に係合した中
間歯車とで構成し、上記回転制御装置を、該スプライン
軸に沿って移動自在の2個の旋回用歯車と、移動した該
旋回用歯車に係合する逆回転用歯車と、該逆転用歯車と
係合し且つ該シフト歯車のクラッチ歯車からの離脱作動
で接続するクラッチにより該シフト歯車と共に回転する
接続用歯車とで構成することにより、適切に上記目的を
達成できる。
油圧ポンプにより回転される可変容量形油圧モータの出
力軸に、左右一対のクローラへ夫々別個に回転を伝達す
る2系統の回転伝達系を有し且つそのいずれか一方の回
転伝達系を制動或いは逆転する回転制御装置を備えた旋
回用ギヤミッションを連結した静流体圧式変速装置付ク
ローラ走行装置に於いて、該旋回用ギヤミッションの各
回転伝達系を、該出力軸に連結した入力軸の入力歯車に
より回転されるクラッチ歯車に離脱自在に係合するシフ
ト歯車と、回転制御軸に遊嵌され且つ上記クローラの回
転軸に固定のクローラ歯車及び該シフト歯車に係合した
中間歯車とで構成し、該回転制御装置を、該シフト歯車
の上記離脱を行なう離脱手段と、該回転制御軸とこの軸
を制動する油圧ブレーキと、左右のクローラの回転軸間
に設けた差動歯車装置の減速大歯車に係合する該回転制
御軸に固定の制御歯車で構成することにより、小型軽量
で操作の容易な構造も簡単な旋回可能なクローラ走行装
置を提供するようにした。該旋回用ギヤミッションの各
回転伝達系を、該出力軸に連結した入力軸の入力歯車
と、該入力歯車に係合したスプライン軸上の中間歯車を
介して回転されるクラッチ歯車に離脱自在に係合するシ
フト歯車と、回転軸に遊嵌され且つ上記クローラの回転
軸に固定のクローラ歯車及び該シフト歯車に係合した中
間歯車とで構成し、上記回転制御装置を、該スプライン
軸に沿って移動自在の2個の旋回用歯車と、移動した該
旋回用歯車に係合する逆回転用歯車と、該逆転用歯車と
係合し且つ該シフト歯車のクラッチ歯車からの離脱作動
で接続するクラッチにより該シフト歯車と共に回転する
接続用歯車とで構成することにより、適切に上記目的を
達成できる。
【0009】該旋回用ギヤミッションのケーシングに設
けたクラッチ歯と係合して該入力軸の回転を停止させる
駐車用歯車を該入力軸の軸方向に移動自在に設けたこと
により、或いは、該旋回用歯車の側面に、該旋回用ギヤ
ミッションのケーシングに設けたクラッチ歯と係合して
上記スプライン軸の回転を停止させる駐車用歯を形成
し、該旋回用歯車を該スプライン軸に沿って段階的に移
動する操作杆に設けたシフタにより該逆転用歯車及び該
クラッチ歯との係合位置ヘ移動させたことにより、油圧
モータを大型化せずに駐車ブレーキを備えた旋回可能な
クローラ走行装置が提供できる。
けたクラッチ歯と係合して該入力軸の回転を停止させる
駐車用歯車を該入力軸の軸方向に移動自在に設けたこと
により、或いは、該旋回用歯車の側面に、該旋回用ギヤ
ミッションのケーシングに設けたクラッチ歯と係合して
上記スプライン軸の回転を停止させる駐車用歯を形成
し、該旋回用歯車を該スプライン軸に沿って段階的に移
動する操作杆に設けたシフタにより該逆転用歯車及び該
クラッチ歯との係合位置ヘ移動させたことにより、油圧
モータを大型化せずに駐車ブレーキを備えた旋回可能な
クローラ走行装置が提供できる。
【0010】
【作用】エンジンにより可変容量形油圧ポンプを駆動す
ると、その吐出流体が可変容量形油圧モータに流入して
これの出力軸が回転され、その回転は該出力軸に連結し
た2系統の回転伝達系を有する旋回用ギヤミッションを
介してクローラに伝達される。該エンジンの回転数が一
定の場合、該ポンプの容量を変更して吐出量を変更する
ことにより該モータの出力軸の回転数及び旋回用ギヤミ
ッションの回転数が変化し、これに伴なってクローラの
回転数が変化して走行速度が変化する。また、トルクの
変更が必要になった場合には、可変容量形油圧モータの
容量を変化させることによりその出力軸のトルクを変更
でき、変更されたトルクで走行できる。
ると、その吐出流体が可変容量形油圧モータに流入して
これの出力軸が回転され、その回転は該出力軸に連結し
た2系統の回転伝達系を有する旋回用ギヤミッションを
介してクローラに伝達される。該エンジンの回転数が一
定の場合、該ポンプの容量を変更して吐出量を変更する
ことにより該モータの出力軸の回転数及び旋回用ギヤミ
ッションの回転数が変化し、これに伴なってクローラの
回転数が変化して走行速度が変化する。また、トルクの
変更が必要になった場合には、可変容量形油圧モータの
容量を変化させることによりその出力軸のトルクを変更
でき、変更されたトルクで走行できる。
【0011】スピンターンやピボットターンは、旋回用
ギヤミッションに設けた回転制御装置により一方のクロ
ーラを制動或いは逆転させることにより行うが、その制
動や逆転は、該旋回用ギヤミッションの回転伝達系のク
ラッチ歯車とシフト歯車の係合を制御すると共に、回転
制御軸を油圧ブレーキにより制動し或いは該旋回用ギヤ
ミッションのスプライン軸に沿って旋回用歯車を移動さ
せる簡単な操作により行なえる。
ギヤミッションに設けた回転制御装置により一方のクロ
ーラを制動或いは逆転させることにより行うが、その制
動や逆転は、該旋回用ギヤミッションの回転伝達系のク
ラッチ歯車とシフト歯車の係合を制御すると共に、回転
制御軸を油圧ブレーキにより制動し或いは該旋回用ギヤ
ミッションのスプライン軸に沿って旋回用歯車を移動さ
せる簡単な操作により行なえる。
【0012】旋回用ギヤミッションは、旋回専用であり
変速やトルク変更のための機構がないから、軽量小型に
構成でき、走行装置の操作が容易になる。
変速やトルク変更のための機構がないから、軽量小型に
構成でき、走行装置の操作が容易になる。
【0013】また、該旋回用ギヤミッションのケーシン
グに設けたクラッチ歯に入力軸の駐車用歯車又は旋回用
歯車を移動係合させることで該旋回用ギヤミッションの
各歯車は不動になり、駐車のために油圧モータの構造が
複雑化することがない。
グに設けたクラッチ歯に入力軸の駐車用歯車又は旋回用
歯車を移動係合させることで該旋回用ギヤミッションの
各歯車は不動になり、駐車のために油圧モータの構造が
複雑化することがない。
【0014】
【実施例】本発明の実施例を別紙図面に基づき説明する
と、図1に於いて、符号1はクローラで走行する不整地
用運搬車、コンバイン等の車両に搭載されたエンジンを
示し、該エンジン1の出力軸は可変容量形油圧ポンプ2
の駆動軸に連結される。該可変容量形油圧ポンプ2は、
斜板形や斜軸形ピストンポンプ等の吐出量の変更が自在
の公知のポンプであり、該ポンプ2の吐出回路に可変容
量形油圧モータ3が接続される。該油圧モータ3には斜
板形や斜軸形ピストンモータ等の容量が変更自在の公知
のモータが使用され、図示のものでは、制御シリンダ3
bにより出力軸3aに対して傾転するシリンダブロック
3cを備えた可変容量形アキシャルピストンモータを使
用した。該ポンプ2と該モータ3を接続する油圧回路
は、開回路のものを示したが、閉回路で接続してもよ
い。
と、図1に於いて、符号1はクローラで走行する不整地
用運搬車、コンバイン等の車両に搭載されたエンジンを
示し、該エンジン1の出力軸は可変容量形油圧ポンプ2
の駆動軸に連結される。該可変容量形油圧ポンプ2は、
斜板形や斜軸形ピストンポンプ等の吐出量の変更が自在
の公知のポンプであり、該ポンプ2の吐出回路に可変容
量形油圧モータ3が接続される。該油圧モータ3には斜
板形や斜軸形ピストンモータ等の容量が変更自在の公知
のモータが使用され、図示のものでは、制御シリンダ3
bにより出力軸3aに対して傾転するシリンダブロック
3cを備えた可変容量形アキシャルピストンモータを使
用した。該ポンプ2と該モータ3を接続する油圧回路
は、開回路のものを示したが、閉回路で接続してもよ
い。
【0015】該可変容量形油圧モータ3は旋回用ギヤミ
ッション4のケーシング5に取付け固定される。該モー
タ3の出力軸3aの先端は該旋回用ギヤミッション4の
入力軸6の端部の穴に挿入され、該出力軸3aと入力軸
6はスプラインにより回転係合する。該旋回用ギヤミッ
ション4は、該ケーシング5に夫々軸受で回転自在に支
持された前記入力軸6の他に2本の第1及び第2回転制
御軸7、8と2本のクローラ回転軸9、10を備えてお
り、各クローラ回転軸9、10は該ケーシング5に固定
のシャフトケース12に軸受により夫々支持した。該ク
ローラの回転軸9、10の先端には左右のゴム製や鋼鉄
製のクローラ11と噛み合って駆動するスプロケット1
3が固定される。
ッション4のケーシング5に取付け固定される。該モー
タ3の出力軸3aの先端は該旋回用ギヤミッション4の
入力軸6の端部の穴に挿入され、該出力軸3aと入力軸
6はスプラインにより回転係合する。該旋回用ギヤミッ
ション4は、該ケーシング5に夫々軸受で回転自在に支
持された前記入力軸6の他に2本の第1及び第2回転制
御軸7、8と2本のクローラ回転軸9、10を備えてお
り、各クローラ回転軸9、10は該ケーシング5に固定
のシャフトケース12に軸受により夫々支持した。該ク
ローラの回転軸9、10の先端には左右のゴム製や鋼鉄
製のクローラ11と噛み合って駆動するスプロケット1
3が固定される。
【0016】該第1回転制御軸7には、入力軸6に固定
の入力歯車14と常時噛合する伝達歯15aと両側面の
クラッチ歯15b、15cを有するクラッチ歯車15が
固定されると共に、該クラッチ歯15b、15cに夫々
離脱自在に係合するシフト歯車16、17がクラッチ歯
車の両側の回転軸に遊嵌され、各シフト歯車16、17
はばね18に抗して図2に示すようなシフタ19、20
によりシフトされてその係合が離脱するようにした。各
シフト歯車16、17は、その一端に前記クラッチ歯1
4b、14cと噛み合うクラッチ歯16a、17aを有
すると共にその周面に後記中間歯車21、22と噛み合
う伝達歯16b、17bを有する。
の入力歯車14と常時噛合する伝達歯15aと両側面の
クラッチ歯15b、15cを有するクラッチ歯車15が
固定されると共に、該クラッチ歯15b、15cに夫々
離脱自在に係合するシフト歯車16、17がクラッチ歯
車の両側の回転軸に遊嵌され、各シフト歯車16、17
はばね18に抗して図2に示すようなシフタ19、20
によりシフトされてその係合が離脱するようにした。各
シフト歯車16、17は、その一端に前記クラッチ歯1
4b、14cと噛み合うクラッチ歯16a、17aを有
すると共にその周面に後記中間歯車21、22と噛み合
う伝達歯16b、17bを有する。
【0017】第2回転軸8には、これに対して回転自在
の遊嵌状態に前記中間歯車21、22が取付けられ、各
中間歯車には、上記シフト歯車の伝達歯16b、17b
に常時噛み合う大径の伝達歯21a、22aと、クロー
ラの回転軸9、10に固定したクローラ歯車23、24
と常時噛み合う伝達歯21b、22bとを設けるように
した。また、該第2回転制御軸8には、この軸に制動を
与える油圧ブレーキ25と、クローラの回転軸9、10
間に設けた差動歯車装置26の減速大歯車26aに噛み
合ってその回転を制御する制御歯車27とを取付けし
た。該油圧ブレーキ25は多板形のもので、ブレーキ板
と摩擦板を、該第2回転制御軸8に固定の歯車8aとケ
ーシング5とに軸方向に移動可能に設け、油圧ピストン
25aに油圧が作用するとブレーキ板と摩擦板が圧接し
て該第2回転制御軸8にブレーキがかかり、その油圧の
作用のないときは、ばね25cによりブレーキ板と摩擦
板が分離してブレーキが解除される。該差動歯車装置2
6は、各クローラ回転軸9、10に固定の傘歯車26
b、26cと、これら両傘歯車に同時に噛み合う中間傘
歯車26d、及び該中間傘歯車26dを公転させる上記
減速大歯車26aとで構成される。
の遊嵌状態に前記中間歯車21、22が取付けられ、各
中間歯車には、上記シフト歯車の伝達歯16b、17b
に常時噛み合う大径の伝達歯21a、22aと、クロー
ラの回転軸9、10に固定したクローラ歯車23、24
と常時噛み合う伝達歯21b、22bとを設けるように
した。また、該第2回転制御軸8には、この軸に制動を
与える油圧ブレーキ25と、クローラの回転軸9、10
間に設けた差動歯車装置26の減速大歯車26aに噛み
合ってその回転を制御する制御歯車27とを取付けし
た。該油圧ブレーキ25は多板形のもので、ブレーキ板
と摩擦板を、該第2回転制御軸8に固定の歯車8aとケ
ーシング5とに軸方向に移動可能に設け、油圧ピストン
25aに油圧が作用するとブレーキ板と摩擦板が圧接し
て該第2回転制御軸8にブレーキがかかり、その油圧の
作用のないときは、ばね25cによりブレーキ板と摩擦
板が分離してブレーキが解除される。該差動歯車装置2
6は、各クローラ回転軸9、10に固定の傘歯車26
b、26cと、これら両傘歯車に同時に噛み合う中間傘
歯車26d、及び該中間傘歯車26dを公転させる上記
減速大歯車26aとで構成される。
【0018】更に、該入力軸6の側方のケーシング5の
内面には、図3のようにクラッチ歯28を設け、これに
該入力軸6に形成したスプライン部に嵌着した駐車用歯
車29がシフタ30により移動されて噛み合い、旋回用
ギヤミッション4が不動になるようにした。該シフタ3
0はクリック機構33を有する操作杆34により移動さ
れる。
内面には、図3のようにクラッチ歯28を設け、これに
該入力軸6に形成したスプライン部に嵌着した駐車用歯
車29がシフタ30により移動されて噛み合い、旋回用
ギヤミッション4が不動になるようにした。該シフタ3
0はクリック機構33を有する操作杆34により移動さ
れる。
【0019】車両の走行速度を変速するときは、エンジ
ン1の回転数が一定であれば、該可変容量形油圧ポンプ
2の吐出流量を変化させて行ない、トルクを変更する必
要があるときは、可変容量形油圧モータ3の容量を変化
させることにより行なえ、この変化のための操作には、
車両を減速したり停止させる必要はないから、作業性が
向上し、歯車の損傷や抜け、ギヤ鳴りなどがないので操
作感も良く、吐出流量や容量を変化させるための操作も
簡単に行なえる。
ン1の回転数が一定であれば、該可変容量形油圧ポンプ
2の吐出流量を変化させて行ない、トルクを変更する必
要があるときは、可変容量形油圧モータ3の容量を変化
させることにより行なえ、この変化のための操作には、
車両を減速したり停止させる必要はないから、作業性が
向上し、歯車の損傷や抜け、ギヤ鳴りなどがないので操
作感も良く、吐出流量や容量を変化させるための操作も
簡単に行なえる。
【0020】該旋回用ギヤミッション4は、車両の直進
走行のとき、入力軸6の入力歯車14の回転がクラッチ
歯車15、シフト歯車16、中間歯車21及びクローラ
歯車23を介してクローラ回転軸9へ伝達する回転伝達
系と、該入力歯車14の回転をクラッチ歯車15、シフ
ト歯車17、中間歯車22及びクローラ歯車24を介し
てもう一方のクローラ回転軸10へ伝達する回転伝達系
の2系統を有する。そして、可変容量形油圧モータ3の
出力軸3aの回転は、直進走行するとき、図4に示すよ
うに2系統の回転伝達系31、32を完成させることに
より車両の左右のクローラ11に均等に伝達される。
走行のとき、入力軸6の入力歯車14の回転がクラッチ
歯車15、シフト歯車16、中間歯車21及びクローラ
歯車23を介してクローラ回転軸9へ伝達する回転伝達
系と、該入力歯車14の回転をクラッチ歯車15、シフ
ト歯車17、中間歯車22及びクローラ歯車24を介し
てもう一方のクローラ回転軸10へ伝達する回転伝達系
の2系統を有する。そして、可変容量形油圧モータ3の
出力軸3aの回転は、直進走行するとき、図4に示すよ
うに2系統の回転伝達系31、32を完成させることに
より車両の左右のクローラ11に均等に伝達される。
【0021】これらの回転伝達系31、32のいずれか
一方は、該旋回用ギヤミッション4の回転制御装置によ
り制動或いは逆転され、該回転制御装置を、該シフト歯
車16、17の上記離脱を行なうシフタ19、20で構
成された係脱手段と、該第2回転制御軸8とこの軸を制
動する油圧ブレーキ25と、左右のクローラ回転軸9、
10間に設けた差動歯車装置26の減速大歯車26a係
合する該第2回転制御軸8に固定の制御歯車27で構成
した。
一方は、該旋回用ギヤミッション4の回転制御装置によ
り制動或いは逆転され、該回転制御装置を、該シフト歯
車16、17の上記離脱を行なうシフタ19、20で構
成された係脱手段と、該第2回転制御軸8とこの軸を制
動する油圧ブレーキ25と、左右のクローラ回転軸9、
10間に設けた差動歯車装置26の減速大歯車26a係
合する該第2回転制御軸8に固定の制御歯車27で構成
した。
【0022】例えば車両が右側へピボットターンすると
きは、図5に示すように、該旋回用ギヤミッション4の
ターン方向のシフタ20を操作してシフト歯車17をク
ラッチ歯車15との係合から離脱させ、油圧ブレーキ2
5に第2回転制御軸8が多少とも回転する程度の比較的
低圧の油圧を作用させて制動する。これによりターン側
でない回転伝達系31は中間歯車21が第2回転軸8に
対してフリーであるために完全に存続し、ターン側の回
転伝達系32のクローラ歯車24には、第2回転制御軸
8が多少とも回転するために差動歯車装置26を介して
回転伝達系31のクローラ歯車23の回転が減速されて
伝えられ、左右のクローラ11、11に回転差が生じて
車両はピボットターン(信地旋回)する。
きは、図5に示すように、該旋回用ギヤミッション4の
ターン方向のシフタ20を操作してシフト歯車17をク
ラッチ歯車15との係合から離脱させ、油圧ブレーキ2
5に第2回転制御軸8が多少とも回転する程度の比較的
低圧の油圧を作用させて制動する。これによりターン側
でない回転伝達系31は中間歯車21が第2回転軸8に
対してフリーであるために完全に存続し、ターン側の回
転伝達系32のクローラ歯車24には、第2回転制御軸
8が多少とも回転するために差動歯車装置26を介して
回転伝達系31のクローラ歯車23の回転が減速されて
伝えられ、左右のクローラ11、11に回転差が生じて
車両はピボットターン(信地旋回)する。
【0023】更に、該シフト歯車17をクラッチ歯車1
5との係合から離脱させた前記の状態で該油圧ブレーキ
25に作用する油圧を高圧にすると、第2回転軸8はロ
ック状態になり、これの制御歯車27が減速大歯車26
aをロックするので、図6に示すように、ターン側でな
い回転伝達系31のクローラ歯車23の回転が差動歯車
装置26により逆転してターン側のクローラ歯車24に
伝達され、その結果、左右のクローラ11、11は互い
に逆転するために車両はスピンターン(超信地旋回)す
る。
5との係合から離脱させた前記の状態で該油圧ブレーキ
25に作用する油圧を高圧にすると、第2回転軸8はロ
ック状態になり、これの制御歯車27が減速大歯車26
aをロックするので、図6に示すように、ターン側でな
い回転伝達系31のクローラ歯車23の回転が差動歯車
装置26により逆転してターン側のクローラ歯車24に
伝達され、その結果、左右のクローラ11、11は互い
に逆転するために車両はスピンターン(超信地旋回)す
る。
【0024】該油圧ブレーキ25の油圧は、可変容量形
油圧ポンプ2から導くことが可能である。車両を左側へ
旋回させるときは、シフト歯車16をクラッチ歯車15
との係合から離脱させ、油圧ブレーキ25へ油圧を導入
することにより行なえる。該クラッチ歯車15との係合
から両方のシフト歯車16、17を離脱させると、2系
統の回転伝達系31、32はフリーになり、クローラ1
1は自由回転できるから、車両を牽引することができ
る。駐車に際しては、両シフト歯車16、17をクラッ
チ歯車15に係合させると共に、旋回ギヤミッション4
のケーシング5に設けたクラッチ歯28にシフタ30に
より入力軸6の駐車用歯車29を係合させると、各回転
伝達系がロックされ、クローラ11は不動になる。
油圧ポンプ2から導くことが可能である。車両を左側へ
旋回させるときは、シフト歯車16をクラッチ歯車15
との係合から離脱させ、油圧ブレーキ25へ油圧を導入
することにより行なえる。該クラッチ歯車15との係合
から両方のシフト歯車16、17を離脱させると、2系
統の回転伝達系31、32はフリーになり、クローラ1
1は自由回転できるから、車両を牽引することができ
る。駐車に際しては、両シフト歯車16、17をクラッ
チ歯車15に係合させると共に、旋回ギヤミッション4
のケーシング5に設けたクラッチ歯28にシフタ30に
より入力軸6の駐車用歯車29を係合させると、各回転
伝達系がロックされ、クローラ11は不動になる。
【0025】該旋回用ギヤミッション4は、図1の構成
を変更して図7に示すように、その入力軸6の入力歯車
14と係合する中間歯車37を取付けたスプライン軸3
8を増設すると共に、該スプライン軸38にこれに沿っ
て2個の旋回用歯車35、36を移動自在に設け、各旋
回用歯車の移動位置に於いてこれと係合する逆転用歯車
39、40、及び接続用歯車41、42を設けた構成と
し、一方の旋回用歯車に駐車ブレーキのための駐車用歯
47を形成することも可能である。この場合の歯車は、
いずれも安価な平歯車であり、該接続用歯車41、42
は、図8に明示するように、外周に歯が形成され、内周
にはシフト歯車16、17がシフタ19、20によりク
ラッチ歯車15から離脱されたときに押されて接続する
多板形のクラッチ43、44を備えた環状の歯車で構成
される。尚、図面上では、中間歯車37はクラッチ歯車
15と離れているが、実際はこれらの歯車37、38は
常時係合している。
を変更して図7に示すように、その入力軸6の入力歯車
14と係合する中間歯車37を取付けたスプライン軸3
8を増設すると共に、該スプライン軸38にこれに沿っ
て2個の旋回用歯車35、36を移動自在に設け、各旋
回用歯車の移動位置に於いてこれと係合する逆転用歯車
39、40、及び接続用歯車41、42を設けた構成と
し、一方の旋回用歯車に駐車ブレーキのための駐車用歯
47を形成することも可能である。この場合の歯車は、
いずれも安価な平歯車であり、該接続用歯車41、42
は、図8に明示するように、外周に歯が形成され、内周
にはシフト歯車16、17がシフタ19、20によりク
ラッチ歯車15から離脱されたときに押されて接続する
多板形のクラッチ43、44を備えた環状の歯車で構成
される。尚、図面上では、中間歯車37はクラッチ歯車
15と離れているが、実際はこれらの歯車37、38は
常時係合している。
【0026】該旋回用歯車35、36は、図9に示すよ
うに、クリック機構49により4段階に往復動自在の操
作杆48に設けたシフタ45、46によりスプライン軸
38上を移動して逆転用歯車39、40と係脱し、図示
の例では、その移動で一方の旋回用歯車36の側面に形
成した駐車用歯47がケーシング5のクラッチ歯28と
係合して駐車ブレーキとなる。
うに、クリック機構49により4段階に往復動自在の操
作杆48に設けたシフタ45、46によりスプライン軸
38上を移動して逆転用歯車39、40と係脱し、図示
の例では、その移動で一方の旋回用歯車36の側面に形
成した駐車用歯47がケーシング5のクラッチ歯28と
係合して駐車ブレーキとなる。
【0027】この図7の構成の旋回用ギヤミッション4
も、車両の直進走行のとき、入力軸6の入力歯車14の
回転が中間歯車37、クラッチ歯車15、シフト歯車1
6、中間歯車21及びクローラ歯車23を介してクロー
ラ回転軸9へ伝達する回転伝達系50と、該入力歯車1
4の回転を中間歯車36、クラッチ歯車15、シフト歯
車17、中間歯車22及びクローラ歯車24を介しても
う一方のクローラ回転軸10へ伝達する回転伝達系51
の2系統を有する。そして、可変容量形油圧モータ3の
出力軸3aの回転は、直進走行するとき、図10に示す
ように2系統の回転伝達系50、51を完成させること
により車両の左右のクローラ11に均等に伝達される。
も、車両の直進走行のとき、入力軸6の入力歯車14の
回転が中間歯車37、クラッチ歯車15、シフト歯車1
6、中間歯車21及びクローラ歯車23を介してクロー
ラ回転軸9へ伝達する回転伝達系50と、該入力歯車1
4の回転を中間歯車36、クラッチ歯車15、シフト歯
車17、中間歯車22及びクローラ歯車24を介しても
う一方のクローラ回転軸10へ伝達する回転伝達系51
の2系統を有する。そして、可変容量形油圧モータ3の
出力軸3aの回転は、直進走行するとき、図10に示す
ように2系統の回転伝達系50、51を完成させること
により車両の左右のクローラ11に均等に伝達される。
【0028】これらの回転伝達系50、51のいずれか
一方は、該旋回用ギヤミッション4の回転制御装置によ
り制動或いは逆転され、この場合、該回転制御装置を、
該スプライン軸38に沿って移動自在の2個の旋回用歯
車35、36と、移動した該旋回用歯車に係合する逆回
転用歯車39、40と、該逆転用歯車と係合し且つ該シ
フト歯車16、17のクラッチ歯車15からの離脱作動
で接続するクラッチ43、44により該シフト歯車と共
に回転する接続用歯車41、42とで構成した。
一方は、該旋回用ギヤミッション4の回転制御装置によ
り制動或いは逆転され、この場合、該回転制御装置を、
該スプライン軸38に沿って移動自在の2個の旋回用歯
車35、36と、移動した該旋回用歯車に係合する逆回
転用歯車39、40と、該逆転用歯車と係合し且つ該シ
フト歯車16、17のクラッチ歯車15からの離脱作動
で接続するクラッチ43、44により該シフト歯車と共
に回転する接続用歯車41、42とで構成した。
【0029】例えば車両が右側へスピンターンするとき
は、図11に示すように、該旋回用ギヤミッション4の
ターン方向のシフタ46を操作して旋回用歯車36と逆
転用歯車40を係合させると共に、シフタ20を小さく
操作してシフト歯車17をクラッチ歯車15との係合か
ら離脱させる。このシフト歯車17の移動により接続用
歯車42のクラッチ44はつながらず、右のクローラ回
転軸10はフリー回転となるが、もう一方の回転伝達系
50は左のクローラ回転軸9に回転を通常通り伝達する
ので、車両は左のクローラ11の前進回転によりスピン
ターンする。
は、図11に示すように、該旋回用ギヤミッション4の
ターン方向のシフタ46を操作して旋回用歯車36と逆
転用歯車40を係合させると共に、シフタ20を小さく
操作してシフト歯車17をクラッチ歯車15との係合か
ら離脱させる。このシフト歯車17の移動により接続用
歯車42のクラッチ44はつながらず、右のクローラ回
転軸10はフリー回転となるが、もう一方の回転伝達系
50は左のクローラ回転軸9に回転を通常通り伝達する
ので、車両は左のクローラ11の前進回転によりスピン
ターンする。
【0030】更に、この状態でシフタ20を大きく操作
して該シフト歯車17をクラッチ歯車15との係合から
離脱させると、クラッチ44がつながり、図12に示す
ような伝達経路をとってクローラ回転軸10へ逆回転が
伝わる。もう一方の回転伝達系50は正回転をもう一方
のクローラ回転軸9に伝達するので、車両はピボットタ
ーンする。各クラッチ43、44には、シフタ19、2
0の操作量が大きくなったとき油圧ポンプ2から油圧を
導入してクラッチの接続を行なうようにしてもよい。
して該シフト歯車17をクラッチ歯車15との係合から
離脱させると、クラッチ44がつながり、図12に示す
ような伝達経路をとってクローラ回転軸10へ逆回転が
伝わる。もう一方の回転伝達系50は正回転をもう一方
のクローラ回転軸9に伝達するので、車両はピボットタ
ーンする。各クラッチ43、44には、シフタ19、2
0の操作量が大きくなったとき油圧ポンプ2から油圧を
導入してクラッチの接続を行なうようにしてもよい。
【0031】この場合も該クラッチ歯車15との係合か
ら両方のシフト歯車16、17を離脱すれば、2系統の
回転伝達系50、51はフリーになり、クローラ11は
自由回転できるから、車両を牽引することができ、また
駐車に際しては、両シフト歯車16、17をクラッチ歯
車15に係合させると共に、旋回用歯車36をシフタ4
6でその駐車用歯47がケーシング5のクラッチ歯28
と噛み合うように移動させると、各回転伝達系がロック
され、クローラ11は不動になる。
ら両方のシフト歯車16、17を離脱すれば、2系統の
回転伝達系50、51はフリーになり、クローラ11は
自由回転できるから、車両を牽引することができ、また
駐車に際しては、両シフト歯車16、17をクラッチ歯
車15に係合させると共に、旋回用歯車36をシフタ4
6でその駐車用歯47がケーシング5のクラッチ歯28
と噛み合うように移動させると、各回転伝達系がロック
され、クローラ11は不動になる。
【0032】
【発明の効果】以上のように本発明によるときは、可変
容量形油圧ポンプにより回転される可変容量形油圧モー
タの出力軸に、左右のクローラへ夫々別個に回転を伝達
する2系統の回転伝達系を有し、そのいずれか一方の回
転伝達系を制動或いは逆転する回転制御装置を備えた旋
回用ギヤミッションを連結し、該旋回用ギヤミッション
の各回転伝達系を、該出力軸に連結した入力軸の入力歯
車により回転されるクラッチ歯車に離脱自在に係合する
シフト歯車と、回転制御軸に遊嵌され且つ上記クローラ
の回転軸に固定のクローラ歯車及び該シフト歯車に係合
した中間歯車とで構成し、該回転制御装置を、該シフト
歯車の上記離脱を行なう離脱手段と、該回転制御軸とこ
の軸を制動する油圧ブレーキと、左右のクローラの回転
軸間に設けた差動歯車装置の減速大歯車に係合する該回
転制御軸に固定の制御歯車とで構成することにより、車
両を減速や停止せずに走行速度やトルクの変更を行な
え、作業性と操作性が向上し、回転軸の本数が少なくな
って、ギヤミッションの構造が簡単になり、小型軽量化
が達成できるのみならず、スピンターンとピボットター
ンを必要に応じて選択できて便利であり、更に駐車ブレ
ーキも簡単な構成で設け得るので走行装置が小型にな
り、請求項3の構成によれば、前記効果に加えてギヤを
平歯車で製作できて安価になり、駐車用ブレーキのため
の構造も簡単に設備できて有利である等の効果がある。
容量形油圧ポンプにより回転される可変容量形油圧モー
タの出力軸に、左右のクローラへ夫々別個に回転を伝達
する2系統の回転伝達系を有し、そのいずれか一方の回
転伝達系を制動或いは逆転する回転制御装置を備えた旋
回用ギヤミッションを連結し、該旋回用ギヤミッション
の各回転伝達系を、該出力軸に連結した入力軸の入力歯
車により回転されるクラッチ歯車に離脱自在に係合する
シフト歯車と、回転制御軸に遊嵌され且つ上記クローラ
の回転軸に固定のクローラ歯車及び該シフト歯車に係合
した中間歯車とで構成し、該回転制御装置を、該シフト
歯車の上記離脱を行なう離脱手段と、該回転制御軸とこ
の軸を制動する油圧ブレーキと、左右のクローラの回転
軸間に設けた差動歯車装置の減速大歯車に係合する該回
転制御軸に固定の制御歯車とで構成することにより、車
両を減速や停止せずに走行速度やトルクの変更を行な
え、作業性と操作性が向上し、回転軸の本数が少なくな
って、ギヤミッションの構造が簡単になり、小型軽量化
が達成できるのみならず、スピンターンとピボットター
ンを必要に応じて選択できて便利であり、更に駐車ブレ
ーキも簡単な構成で設け得るので走行装置が小型にな
り、請求項3の構成によれば、前記効果に加えてギヤを
平歯車で製作できて安価になり、駐車用ブレーキのため
の構造も簡単に設備できて有利である等の効果がある。
【図1】 本発明の実施例の截断平面図
【図2】 図1の2−2線部分の断面図
【図3】 図1の3−3線部分の断面図
【図4】 図1の作動状態の説明図
【図5】 図1の作動状態の説明図
【図6】 図1の作動状態の説明図
【図7】 本発明の他の実施例の截断平面図
【図8】 図7の8−8線部分の断面図
【図9】 図7の9−9線部分の断面図
【図10】 図7の作動状態の説明図
【図11】 図7の作動状態の説明図
【図12】 図7の作動状態の説明図
1 エンジン 2 可変容量形油圧
ポンプ 3 可変容量形油圧モータ 3a 出力軸 4 旋回用ギヤミッション 5 ケーシング 6 入力軸 8 回転制御軸 9、10 クローラの回転軸 11 クローラ 14 入力歯車 15 クラッチ歯車 16、17 シフト歯車 19、20 シフタ 21、22 中間歯車 23、24 クロー
ラ歯車 25 油圧ブレーキ 26 差動歯車装置 26a 減速大歯車 27 制御歯車 28 クラッチ歯 29 駐車用歯車 30 シフタ 31、32 回転伝
達系 35、36 旋回用歯車 37 中間歯車 38 スプライン軸 39、40 逆転用
歯車 41、42 接続用歯車 43、44 クラッ
チ 47 駐車用歯
ポンプ 3 可変容量形油圧モータ 3a 出力軸 4 旋回用ギヤミッション 5 ケーシング 6 入力軸 8 回転制御軸 9、10 クローラの回転軸 11 クローラ 14 入力歯車 15 クラッチ歯車 16、17 シフト歯車 19、20 シフタ 21、22 中間歯車 23、24 クロー
ラ歯車 25 油圧ブレーキ 26 差動歯車装置 26a 減速大歯車 27 制御歯車 28 クラッチ歯 29 駐車用歯車 30 シフタ 31、32 回転伝
達系 35、36 旋回用歯車 37 中間歯車 38 スプライン軸 39、40 逆転用
歯車 41、42 接続用歯車 43、44 クラッ
チ 47 駐車用歯
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤本 俊一 茨城県土浦市中貫町5−1 内田油圧機 器工業株式会社土浦事業所内 (72)発明者 福嶋 賢一 神奈川県厚木市上依知3030番地 大久保 歯車工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−268526(JP,A) 実開 平4−34555(JP,U) 実開 平6−60322(JP,U) 実開 昭62−61729(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B60K 17/00 - 23/08
Claims (4)
- 【請求項1】 可変容量形油圧ポンプにより回転される
可変容量形油圧モータの出力軸に、左右一対のクローラ
へ夫々別個に回転を伝達する2系統の回転伝達系を有し
且つそのいずれか一方の回転伝達系を制動或いは逆転す
る回転制御装置を備えた旋回用ギヤミッションを連結し
た静流体圧式変速装置付クローラ走行装置に於いて、該
旋回用ギヤミッションの各回転伝達系を、該出力軸に連
結した入力軸の入力歯車により回転されるクラッチ歯車
に離脱自在に係合するシフト歯車と、回転制御軸に遊嵌
され且つ上記クローラの回転軸に固定のクローラ歯車及
び該シフト歯車に係合した中間歯車とで構成し、該回転
制御装置を、該シフト歯車の上記離脱を行なう離脱手段
と、該回転制御軸とこの軸を制動する油圧ブレーキと、
左右のクローラの回転軸間に設けた差動歯車装置の減速
大歯車に係合する該回転制御軸に固定の制御歯車で構成
したことを特徴とする静流体圧式変速装置付クローラ走
行装置。 - 【請求項2】 上記旋回用ギヤミッションは、これのケ
ーシングに設けたクラッチ歯と係合して上記入力軸の回
転を停止させる駐車用歯車を該入力軸の軸方向に移動自
在に設けたことを特徴とする請求項1に記載の静流体圧
式変速装置付クローラ走行装置。 - 【請求項3】 上記旋回用ギヤミッションの各回転伝達
系を、上記出力軸に連結した入力軸の入力歯車と、該入
力歯車に係合したスプライン軸上の中間歯車を介して回
転されるクラッチ歯車に離脱自在に係合するシフト歯車
と、回転軸に遊嵌され且つ上記クローラの回転軸に固定
のクローラ歯車及び該シフト歯車に係合した中間歯車と
で構成し、上記回転制御装置を、該スプライン軸に沿っ
て移動自在の2個の旋回用歯車と、移動した該旋回用歯
車に係合する逆回転用歯車と、該逆転用歯車と係合し且
つ該シフト歯車のクラッチ歯車からの離脱作動で接続す
るクラッチにより該シフト歯車と共に回転する接続用歯
車とで構成したことを特徴とする請求項1に記載の静流
体圧式変速装置付クローラ走行装置。 - 【請求項4】 上記旋回用歯車の側面に、上記旋回用ギ
ヤミッションのケーシングに設けたクラッチ歯と係合し
て上記スプライン軸の回転を停止させる駐車用歯を形成
し、該旋回用歯車を該スプライン軸に沿って段階的に移
動する操作杆に設けたシフタにより上記逆転用歯車及び
該クラッチ歯との係合位置ヘ移動させたことを特徴とす
る請求項3に記載の静流体圧式変速装置付クローラ走行
装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6327359A JP2984978B2 (ja) | 1994-12-28 | 1994-12-28 | 静流体圧式変速装置付クローラ走行装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6327359A JP2984978B2 (ja) | 1994-12-28 | 1994-12-28 | 静流体圧式変速装置付クローラ走行装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08175204A JPH08175204A (ja) | 1996-07-09 |
JP2984978B2 true JP2984978B2 (ja) | 1999-11-29 |
Family
ID=18198268
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6327359A Expired - Fee Related JP2984978B2 (ja) | 1994-12-28 | 1994-12-28 | 静流体圧式変速装置付クローラ走行装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2984978B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR102209798B1 (ko) * | 2020-12-21 | 2021-02-05 | 박민규 | 전기 자동차용 변속 장치 |
-
1994
- 1994-12-28 JP JP6327359A patent/JP2984978B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08175204A (ja) | 1996-07-09 |
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