JPH04101051U - ギヤ変速装置 - Google Patents

ギヤ変速装置

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JPH04101051U
JPH04101051U JP1122291U JP1122291U JPH04101051U JP H04101051 U JPH04101051 U JP H04101051U JP 1122291 U JP1122291 U JP 1122291U JP 1122291 U JP1122291 U JP 1122291U JP H04101051 U JPH04101051 U JP H04101051U
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秀雄 実重
文雄 飯国
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三菱農機株式会社
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】ギヤ変速装置において、変速時のギヤ噛み合わ
せが外れないようにする。 【構成】第1変速軸1に前記第1大ギヤ79を軸方向摺
動可能かつ第1変速軸1と一体に回転するように取付
け、第1中ギヤ76及び第1小ギヤ77を夫々第2中ギ
ヤ15及び第2大ギヤ17に噛み合わせ、かつ第1変速
軸1に回転自在に取付けると共に、第1大ギヤ79の両
側部に第1中ギヤ76及び第1小ギヤ77の内側ギヤ端
部に夫々噛み合う内歯80及び81を設け、変速のとき
には、第1大ギヤ79と第2小ギヤ16とを噛み合わせ
て高速段を形成し、内歯80とギヤ76の内側端部とを
噛み合わせて中速段を形成し、内歯81とギヤ77の内
側端部とを噛み合わせて低速段を形成する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、動力伝達装置のギヤ変速装置に係り、特に、コンバイン等の走行系 伝動装置に用いて好適であり、詳しくは平行に配置された2本の軸の夫々に高中 位3速の変速ギヤ対夫々の一方と他方とが配設されている3速変速装置のギヤ比 切換構造に関する。
【0002】
【関連する技術】
一般に、コンバイン等の移動農機のクローラ走行装置において、左右のクロー ラ駆動方向を正転または逆転させて操向操作するものが知られている。
【0003】 このような走行装置に関し、本出願人は、図2及び図3に示すようなギヤ伝動 装置を提案している。図2及び図3において、ケース5には入力軸6が軸支され 、入力軸6の他端は、ケース5から突き出た部分に入力プーリ7が固定され、入 力軸6の他端は、ケース5の外側に取付けられた油圧無段変速装置9に接続され 、入力プーリ7を介して伝えられた入力軸6の回転は、油圧無段変速装置9によ り変速されて、出力軸10に出力されている。油圧無段変速装置9は変速レバー により変速操作されて、無段階に変速するようになっている。
【0004】 ケース5に支持されている出力軸10にはギヤ11が固定され、ギヤ11と歯 合わされているギヤ12を介して第1変速軸1に駆動力が伝達される。第1変速 軸1には軸1と一体回転する変速ギヤ13が、軸方向スライド自在に取付けられ ている。変速ギヤ13は3段変速するための3つの異なる径のギヤからなり、第 2変速軸2に固定されている3段変速ギヤ15,16,17の各ギヤと歯合する 。変速ギヤ15,16,17の小ギヤ16は駆動軸3に固定されたギヤ19とも 歯合しており、駆動軸3に駆動力を伝達する。
【0005】 まず、正転(前進)伝動系について説明すると、前記駆動軸3にはギヤ19の 他に、ギヤ19より小径のギヤ20が固定され、該ギヤ20は操向軸21に固定 されているセンターギヤ22と歯合している。センターギヤ22の左右両側面に は内歯23,25が形成され、これら内歯23,25にサイドクラッチギヤ26 ,27が係脱自在に噛み合わされている。サイドクラッチギヤ26,27は操向 軸21に同一軸心上に外装されたサイドクラッチ軸29,30に一体回動・スラ イド自在に取付けられ、該サイドクラッチ軸29,30上を左右にスライドする ことにより、センターギヤ22の内歯23,25との歯合が係脱される。左右各 サイドクラッチギヤ26,27には左右車軸31,32に設けられている出力ギ ヤ33,35が歯合わされている。従って、センターギヤ22の駆動力は左右サ イドクラッチギヤ26,27が内歯23,25と係合している場合に車軸31, 32に伝達される。車軸31,32はケース5から左右方向に延び、先端にはス プロケット36が取付けられており、スプロケット36にはクローラ帯37が巻 き掛けられている。かくして、サイドクラッチギヤ26,27を入状態とし、後 記する摩擦クラッチ50,51を切状態とすると、駆動軸3、ギヤ20、センタ ーギヤ22、サイドクラッチギヤ26,27、出力ギヤ33,35、車軸31, 32の順に動力が伝達されて、機体は前進する。
【0006】 次に、逆転(後進)伝動系について説明する。左右のサイドクラッチ軸29, 30はケース5の左右外側まで達し、突出端には逆転伝動ギヤ39,40がそれ ぞれ固定されている。また、この左右逆転伝動ギヤ39,40の内側にはベアリ ング軸受けからなる支持部41,42が設けられており、サイドクラッチ軸29 ,30と操向軸21とを同時にかつ同一軸心上に支持している。
【0007】 一方、駆動軸3のギヤ19には逆転軸43に回動自在に支持されたフリー回転 ギヤ45が噛み合わされている。また、同じく逆転軸43には切換クラッチ46 が軸支され、切換クラッチ46は逆転軸43と一体回転かつ軸方向スライド自在 に設けられている。切換クラッチ46は噛み合いクラッチで、切換クラッチ46 の両側にクラッチ爪が設けられており、切換クラッチ46のクラッチ爪と噛み合 うクラッチ爪は、前記フリー回転ギヤ45とケース5の内側に設けられている。 そして、切換クラッチ46は常時フリー回転ギヤ45側のクラッチ爪49または ケース5側のクラッチ爪47に係合されるようになっている。切換クラッチ46 がフリー回転ギヤ45のクラッチ爪49と係合している場合には、駆動軸3の動 力がフリー回転ギヤ45を介して逆転軸43に伝達され、切換クラッチ46がク ラッチ爪47と係合されている場合には、逆転軸43の回転は規制されることと なる。
【0008】 逆転軸43の両端はケース5の外側まで達し、該両端には摩擦クラッチ50, 51の入力側が取付けられている。摩擦クラッチ50,51は多板クラッチで、 摩擦クラッチ50,51の外側にはクラッチケース52,53が形成されている 。摩擦クラッチ50,51の出力側にはギヤ55,56が形成され、これらギヤ 55,56に上述の逆転伝動ギヤ39,40がそれぞれ歯合している。クラッチ ケース52,53の外側にはクラッチレバー57,59が揺動自在に設けられ、 クラッチレバー57,59の揺動操作によって、摩擦クラッチ50,51が入切 操作される。切換クラッチ46をフリー回転ギヤ45側に係合させ、サイドクラ ッチギヤ26,27を切状態とし、摩擦クラッチ50,51を入状態とすれば、 駆動軸3、ギヤ19、フリー回転ギヤ45、切換クラッチ46、逆転軸43、摩 擦クラッチ50,51、ギヤ55,56、逆転伝動ギヤ39,40、サイドクラ ッチ軸29,30、サイドクラッチギヤ26,27、出力ギヤ33、35、車軸 31,32の順で動力が伝達されて、機体は後進する。
【0009】 次に、走行中の走行操作について説明する。
【0010】 駐車ブレーキをかける場合には、切換クラッチ46をケース5側のクラッチ爪 47に係合せしめて、逆転軸43の回転を規制し、左右摩擦クラッチ50,51 を入状態とする。これにより、車軸31,32には制動力が働き、機体は動かな い。また、切換クラッチ46をフリー回転ギヤ45側に係合せしめると、駆動軸 3に対して正転伝動系と逆転伝動系から逆方向に回転力が加わることとなり、車 軸31,32は回転不能となり、制動されることとなる。この場合には正転伝動 系と逆転伝動系の変速比が同じであることが望ましく、摩擦クラッチ46,47 を駐車ブレーキとしても利用できることとなり、特別な駐車ブレーキ構造が不要 となる。
【0011】 次に、左信地旋回する場合について説明する。まず、前記した前近状態から左 信地旋回する場合には、左サイドクラッチギヤ26を切状態とし、切換クラッチ 46をケース5側に設けられたクラッチ爪47と係合させる。切換クラッチ46 の切り換えによって逆転軸43は制止状態となる。ここで、右クローラ37は前 進駆動されているため、左クローラは右クローラ37による前進によって連れ回 りし機体は徐々に左に旋回する。操作部の操作量を増して、クラッチレバー57 を揺動せしめ、摩擦クラッチ50を入状態とすると、逆転軸43が制止されてい るため左側の伝動系が停まり、左クローラ37は停まる。これにより、機体は左 クローラを中心にして左信地旋回を行うことができる。右信地旋回する場合には 、同じく切換クラッチ46をケース5側クラッチ爪47に係合せしめて、右側の サイドクラッチギヤ27を切状態とし摩擦クラッチ51を入状態とする。切換ク ラッチ46をケース5側のクラッチ爪47に係合せしめた場合には、逆転軸43 は制止されているので、信地旋回のみが可能となる。
【0012】 次に、左信地旋回及び左超信地旋回する場合について説明する。前進状態から 、左信地旋回する場合には、左サイドクラッチギヤ26を切状態とし、切換クラ ッチ46をフリー回転ギヤ45側に設けられたクラッチ爪49と係合させる。切 換クラッチ46の切り換えによって逆転軸43は常時逆転状態となる。ここで右 クローラ37は前進駆動しているため、左クローラ37は右クローラ37による 前進によって連れ回りし機体は徐々に左旋回する。操作部の操作量を増して、ク ラッチレバー57を揺動せしめ、摩擦クラッチ50を半クラッチ状態とすると、 逆転している逆転軸43側の摩擦板との滑り摩擦によって、出力側のギヤ55の 正回転が制止され、左側の伝動系が停まって左クローラは停止する。これにより 、機体は左クローラ37を中心にして左信地旋回を行うことができる。更に操作 部の操作量を増やして摩擦クラッチ50を完全なクラッチ入状態とすると、左側 の伝動系は、逆転軸43、摩擦クラッチ50、ギヤ55、逆転伝動ギヤ39、サ イドクラッチギヤ26、出力ギヤ33、車軸31の順で、逆転の動力が伝動され る。これにより左右のクローラ駆動方向が逆となり、機体は超信地旋回する。
【0013】 なお、各軸の配置は図2のケース5を左右に分割した状態を示した側面図であ る図3に示されている。逆転軸43は駆動軸3からギヤ19、フリー回転ギヤ4 5、切換クラッチ46を介して断接され、後進または信地旋回を行うものである 。
【0014】 そして、前進時の動力は、駆動軸3から、軸21,29,30を介して車軸3 1,32に伝達されるものである。図2では、この意味をギヤ20からセンター ギヤ22に向う矢印Aにより表示している。
【0015】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、前記図2に示す提案の第1変速軸1、第2変速軸2の周辺を拡 大した図4により示して、更に詳細に説明すると、第1軸1にスプライン60等 により回転方向は軸1と共に回転し、軸心方向には摺動自在に取付けられたギヤ 13は中央部の第1大ギヤ61の両側に第1中ギヤ62及び第1小ギヤ63が一 体に取付けられており、第2変速軸2にはこれ等ギヤ62,61,63と夫々噛 み合わされる第2中ギヤ17、第2小ギヤ16、第2大ギヤ15が軸2のスプラ イン65等により軸2と共に回転するように取付けられると共に、スペーサ66 ,67、ベアリング69,70を介してケース5により軸方向に移動しないよう に取付けられている。
【0016】 そして、ギヤ15,17はボス部15a,17bの端部に偏心して一体に形成 されている。また、ギヤ62,63も一体のギヤ13のボス部に対して夫々両端 側に偏心されて設けられている。
【0017】 従って、例えば、ギヤ17とギヤ62とが噛み合って回転力が伝わっていると きには、スプライン65,60のガタだけ、軸1,2に対して、ギヤ13のボス 部とボス部17aとが互に反対方向に傾斜した状態になるため、ギヤ62とギヤ 17とが傾いて当りながら互に噛み合っているので、ギヤ62とギヤ17とが片 当り状態となる。この結果、両ギヤ62,17共にインボリュート歯型から外れ たギヤ同士の噛み合いとなり、相互の回転と共に伝達回転力に振動が生起し、そ の振動により両ギヤ62,17間に衝撃が発生する。更にギヤ62の歯面はギヤ 17から内側に外れる方向に傾斜している。これ等の理由によりギヤ62がギヤ 17から外れ易い。ギヤ63と15とに対しても同様である。
【0018】 なお、ギヤ15,17が軸2に一体に固定されている場合でも、ギヤ63,6 2はギヤ15,17から外れる方向に傾斜して噛み合うので、やはり外れ易くな るという欠点があった。
【0019】 そこで、本考案は、第2変速軸の中央に固定された第2小ギヤに噛み合いかつ 第1変速軸に、軸方向に摺動可能に、第1大ギヤを設け、第2変速軸の第2小ギ ヤの両側に固定された第2中ギヤ及び第2大ギヤに噛み合い、第1変速軸に対し 回転可能かつ軸方向には固定された第1中ギヤ、第1小ギヤを設け、更に、第1 中ギヤ及び第1小ギヤの内側面に設けられたドッグに係合可能なドッグを第1大 ギヤの両側面に設けることにより、第1大ギヤのドッグを第1中ギヤまたは第1 小ギアのドッグに係合させて、中速段または低速段の変速中に、これ等ドッグ同 士の係合が外れないギヤ変速装置を提供することを目的とするものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本考案は、上述の事情に鑑みてなされたものであって、例えば図1を参照して 示すと、ケース(5)に互に平行に軸支された第1変速軸(1)及び第2変速軸 (2)と、該第2変速軸(2)に夫々固定された第2左ギヤ(15)、第2中ギ ヤ(16)、第2右ギヤ(17)と、前記第1変速軸(1)に設けられ、かつ前 記第2左ギヤ(15)、第2中ギヤ(16)、第2右ギヤ(17)に夫々噛合い 可能な第1左ギヤ(76)、第1中ギヤ(79)、第1右ギヤ(77)を有する ギヤ変速装置において、前記第2左ギヤ(15)と第2右ギヤ(17)とに夫々 噛み合う第1左ギヤ(76)と第1右ギヤ(77)とを前記第1中ギヤ(79) の両側部にて、前記第1変速軸(1)に対して回転可能に支持し、前記第1中ギ ヤ(79)を前記第1変速軸(1)と一体に回転し、かつ軸方向に摺動可能に支 持し、前記第1左ギヤ(76)と第1右ギヤ(77)との内側面にドッグを設け ると共に、前記第1中ギヤ(79)の両側面にこれら第1左、右ギヤ(76), (77)のドッグ(76,77)に噛み合せ可能なドッグ(80,81)を設け 、たことを特徴とする。
【0021】
【作用】
以上の構成に基づき、第1変速軸(1)の第1中ギヤ(79)を第2変速軸( 2)の第2中ギヤ(16)に噛み合わせて、高速段変速をし、第1左ギヤ(76 )を第2左ギヤ(15)に噛み合わせて中速段変速をし、第1右ギヤ(77)を 第2右ギヤ(17)に噛み合わせて低速段変速をする。
【0022】 この際、第1中ギヤ(79)を第1変速軸(1)の中間にセットして第2変速 軸(2)の第2中ギヤ(16)と噛み合わせ、高速段変速をし、第1中ギヤ(7 9)のドッグ(80)を第1左ギヤ(76)のドッグ(76)に噛み合わせて、 中速段変速をし、第1中ギヤ(79)のドッグ(81)を第1右ギヤ(77)の ドッグ(77)に噛み合わせて、低速段変速をする。
【0023】 なお、前記カッコ内の符号は例示であって、何等構成を限定するものではない 。
【0024】
【実施例】
以下、図1を参照して、本考案の実施例を説明する。
【0025】 図1は関連する技術の項において説明した図2の一部の拡大図であり、図2と 共通の部材には同符号を付す。
【0026】 図1においては、出力軸10から、ギヤ11,12を介して高速に、ギヤ71 ,72を介して低速に、2段変速して第1変速軸に回転力が伝達されるように、 ドッグクラッチ73が設けられており、また、第1変速軸1のケース5外の突出 部にプーリ75が固定されていて、このプーリ75から前処理部に2つの回転数 を供給するようになっている。また、このために走行速度も6段に選択できるよ うに改善されている。
【0027】 次に、本考案の要部を説明する。
【0028】 第2変速軸2にはスプライン2a等が設けられており、このスプライン2aに より第2中ギヤ15、第2小ギヤ16、第2大ギヤ17が軸2に対し回軸しない ように、また、これらギヤ15,16が軸心方向には軸2の肩82とベアリング 83とにより移動しないように取付けられている。そして、ギヤ15はボス15 aの外側に、ギヤ17はボス17aの外側に偏心されている。
【0029】 また、第1変速軸1には、第2中ギヤ15と噛み合う第1中ギヤ76がニード ルベアリング76aにより回転自在に取付けられていると共に、第2大ギヤ17 と噛み合う第1小ギヤ77がニードルベアリング77aにより回転自在に取付け られている。
【0030】 そして、第1変速軸1のギヤ76,77の中間部に設けられたスプライン1a に噛み合わされた第1大ギヤ79が軸心方向移動自在に軸1に取付けられている と共に、ギヤ79は第2小ギヤ16に噛み合うようになっている。
【0031】 そして、この第1大ギヤ79のギヤ76側にはギヤ79に噛み合う内歯80が 設けられていると共に、この第1大ギヤ79のギヤ77側にはギヤ77に噛み合 う内歯81が設けられている。
【0032】 かくして、第1大ギヤ79が図示の位置(スプライン1aの略々中央)におい て、第2小ギヤ16と噛み合うときには、第1変速軸1から第2変速軸2に高速 回転が伝わり、第1大ギヤ79の内歯80が第1中ギヤ76に噛み合うときには 、軸1からスプライン1aギヤ79、内歯80、ギヤ76、ギヤ15を介して軸 2に中速回転が伝わり、同様に、ギヤ79の内歯81を第1小ギヤ77に噛み合 わすときには、軸1から軸2に低速回転が伝わる。
【0033】 上記において、第1大ギヤ79の内歯80が第1中ギヤ76に噛み合った場合 には、軸1からスプライン1aを介してギヤ79から全周の内歯80を介して、 第1中ギヤ76に全周的に回転力が伝達されるため、その反力は完全な回軸力と してギヤ79に作用するので、ギヤ79とスプライン1aとの間にガタがある場 合でも、ギヤ79を傾斜させる外力が働かない。この結果、内歯80はギヤ76 に正確に当って、ギヤ76からギヤ79が外れることを防止できる。内歯81が ギヤ77に噛み合う場合も全く同様である。
【0034】 また、本実施例ではドッグを内歯80,81とギヤ76,77とにより形成し たが、例えば内歯80,81の歯を1本飛びに欠落させると、ギヤ76,77と の噛み合うチャンス(確率)を多くするので、ギヤ同士の噛み合いよりも噛み合 わせ易くすることができる。一般のドッグクラッチの場合でも、上記の理由によ りギヤ同士の噛み合わせよりも噛み合わせ易くすることができる。
【0035】 また、ドッグ噛み合わせ方式の方がギヤ噛み合わせ方式よりもギヤのスライド 量が少なくなるので、ギヤ装置をコンパクトにできる。
【0036】 次に、他の実施例を説明する。
【0037】 図1において、第1大ギヤ79のギヤ中心線Bに対してギヤ79のギヤ心の中 心を合わせる。即ち、d1=d2とする。。
【0038】 また、第2小ギヤ16のギヤ中心線にボス16aの中心を合わせる。即ち、L 1=L2とする。
【0039】 かくすることにより、第1大ギヤ79と第2小ギヤ16とが噛み合って回転力 を伝達しているとき、その反力を軸1,2のスプライン1a,2aに及ぼすが、 スプライン1a,2aにガタがあってもギヤ79,16は傾くとがなくギヤ面同 士が正確に当るため、高速段変速時にギヤ79がギヤ16から外れることを防止 できる。
【0040】 次に、他の実施例を説明する。
【0041】 図1において、第2小ギヤの幅をT、第1大ギヤ79の幅をtとすると、T> tとするように形成されている。
【0042】 かくすることにより、第1大ギヤ79の摺動幅を小さくして、ギヤ装置をコン パクトにできると共にギヤ79のシフト力を小さくできる(なお、ギヤ79は反 力が少ないためギヤ幅tを小さくできる)。
【0043】 また、第2小ギヤ16の幅Tを大きくすることによりギヤ16からギヤ79が 外れる場合の余裕を持たせることができると共に、第2小ギヤ16の耐久性を増 大できる。
【0044】 なお、ギヤ15,16,17は軸2にスプライン2a等により嵌め込まれてい るが、軸2に圧入してもよく、また一体形成されてもよい。
【0045】
【考案の効果】
以上説明したように、本考案によれば、第2変速軸(2)の中間部に第2中ギ ヤ(16)を固定し、該第2中ギヤ(16)の両側に第2左ギヤ(15)及び第 2右ギヤ(17)を固定して、第1変速軸(1)の両端部に第2左ギヤ(76) 及び第2右ギヤ(77)に夫々噛み合う第1左ギヤ(76)及び第1右ギヤ(7 7)を回転自在に固定し、第1変速軸(1)の中間部に第1中ギヤ(79)を軸 心方向に摺動可能かつ第1変速軸(1)と一体的に回転するように取付けると共 に、第1中ギヤ(79)の両側に、第1左ギヤ(76)及び第1右ギヤ(77) に設けられたドッグ(76,77)と噛み合うドッグ(80,81)が設けられ ているので、第1中ギヤ(79)のドッグ(80,81)を第1左ギヤ(76) または第1右ギヤ(77)のドッグ(79,77)に噛み合わせて中速変速また は低速変速中に、第1中ギヤ(79)のドッグ(80,81)に第1左ギヤ(7 6)または第1右ギヤ(77)のドッグ(76,77)から反力が純回転力とし て作用し、第1中ギヤ(79)のドッグ(80,81)は傾斜することなく正確 に第1左ギヤ(76)または第1右ギヤ(77)のドッグ(76,77)に噛み 合うため、第1中ギヤ(79)が第1左ギヤ(76)または第1右ギヤ(77) から外れることを防止できる。
【0046】 また、第1中ギヤ(79)が第1変速軸(1)の中間に設けられており、第2 中ギヤ(16)に偏心することなく噛み合わすことができるので、第1中ギヤ( 79)と第2中ギヤ(16)との噛み合わせが外れることも防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の実施例を示すギヤ変速装置の断面正面
図。
【図2】本出願人が既に提案したクローラ走行用動力伝
達装置を示す断面展開図。
【図3】そのケースを半割りにした正面図。
【図4】その変速装置部を示す拡大縦断側面図。
【符号の説明】
1 第1変速軸 2 第2変速軸 5 ケース 15 第2左ギヤ(第2中ギヤ) 16 第2中ギヤ(第2小ギヤ) 17 第2右ギヤ(第2大ギヤ) 76 第1左ギヤ(第1中ギヤ) 77 第1中ギヤ(第1小ギヤ) 79 第1中ギヤ(第1大ギヤ) 76,77 ドッグ(ギヤ76,77の内側端部) 80,81 ドッグ(内歯)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケースに互に平行に軸支された第1変速
    軸及び第2変速軸と、該第2変速軸に夫々固定された第
    2左ギヤ、第2中ギヤ、第2右ギヤと、前記第1変速軸
    に設けられ、かつ前記第2左ギヤ、第2中ギヤ、第2右
    ギヤに夫々噛合い可能な第1左ギヤ、第1中ギヤ、第1
    右ギヤと、を有するギヤ変速装置において、前記第2左
    ギヤと第2右ギヤとに夫々噛合う第1左ギヤと第1右ギ
    ヤとを、前記第1中ギヤの両側部にて前記第1変速軸に
    対して回転可能に支持し、前記第1中ギヤを前記第1変
    速軸と一体に回転しかつ軸心方向に摺動可能に支持し、
    前記第1左ギヤと第1右ギヤとの内側面にドッグを設け
    ると共に、前記第1中ギヤの両側面にこれら第1左、右
    ギヤのドッグに噛み合せ可能なドッグを設けた、ことを
    特徴とするギヤ変速装置。
JP1991011222U 1991-02-07 1991-02-07 ギヤ変速装置 Expired - Fee Related JP2593072Y2 (ja)

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