JP2841115B2 - 防菌防黴性樹脂用マスターバッチおよび防菌防黴性樹脂組成物 - Google Patents
防菌防黴性樹脂用マスターバッチおよび防菌防黴性樹脂組成物Info
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- JP2841115B2 JP2841115B2 JP2231917A JP23191790A JP2841115B2 JP 2841115 B2 JP2841115 B2 JP 2841115B2 JP 2231917 A JP2231917 A JP 2231917A JP 23191790 A JP23191790 A JP 23191790A JP 2841115 B2 JP2841115 B2 JP 2841115B2
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- Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、有機系防黴剤に欠如している防菌性を補填
する樹脂用のマスターバッチおよび防菌防黴性樹脂組成
物に関するもので、優れた防菌防黴性能を有した家庭用
品、建材、塗料、繊維、魚網などを提供できるものであ
る。
する樹脂用のマスターバッチおよび防菌防黴性樹脂組成
物に関するもので、優れた防菌防黴性能を有した家庭用
品、建材、塗料、繊維、魚網などを提供できるものであ
る。
（従来の技術） 銀化合物などを配合した防菌防黴性樹脂組成物は公知
である（特開昭64−46464号、特開平１−113051号な
ど）。これらは銀化合物などをそのまま樹脂に練り込む
というものである。しかし、銀化合物を樹脂に練込んだ
とき、十分な防黴性能を得るためには添加量を多くしな
ければならず、そうすると樹脂が変色し、著しく商品価
値を損なうという問題があった。銀化合物はそのままで
は取り扱いにくいという問題点もあった。
である（特開昭64−46464号、特開平１−113051号な
ど）。これらは銀化合物などをそのまま樹脂に練り込む
というものである。しかし、銀化合物を樹脂に練込んだ
とき、十分な防黴性能を得るためには添加量を多くしな
ければならず、そうすると樹脂が変色し、著しく商品価
値を損なうという問題があった。銀化合物はそのままで
は取り扱いにくいという問題点もあった。
また、安全性が高く、樹脂練り込みに必要な耐熱性と
防菌性を兼ね備えた有機系防黴剤は知られていない。
防菌性を兼ね備えた有機系防黴剤は知られていない。
（発明が解決しようとする課題） 本発明は、取扱い難く、変色の問題がある銀化合物と
有機系防黴剤とを組合わせ、取扱い容易なマスターバッ
チを作り、安全性が高く、防菌性・防黴性を兼ね備えた
樹脂組成物を提供することを目的としてなされたもので
ある。
有機系防黴剤とを組合わせ、取扱い容易なマスターバッ
チを作り、安全性が高く、防菌性・防黴性を兼ね備えた
樹脂組成物を提供することを目的としてなされたもので
ある。
（問題を解決する手段） 本発明者らは、銀化合物は、融点以下の樹脂練り込み
加工温度であれば、防菌性を示す程度の少量の添加量で
は、ほとんど樹脂を変色することがなく、有機系防黴剤
ともほとんど反応しないことを見出だした。そこで銀化
合物、有機系防黴剤、およびワックス類を混合してマス
ターバッチを作り、これを適量練り込んだ樹脂が、ほと
んど変色がなく安定して優れた防菌防黴性能を有するこ
とを見出だし、これら知見に基づいて本発明をなすに至
った。
加工温度であれば、防菌性を示す程度の少量の添加量で
は、ほとんど樹脂を変色することがなく、有機系防黴剤
ともほとんど反応しないことを見出だした。そこで銀化
合物、有機系防黴剤、およびワックス類を混合してマス
ターバッチを作り、これを適量練り込んだ樹脂が、ほと
んど変色がなく安定して優れた防菌防黴性能を有するこ
とを見出だし、これら知見に基づいて本発明をなすに至
った。
以下本発明について説明する。
本発明に用いる銀化合物は、融点が練り込み樹脂の加
工温度より高いものの中から選択するのが良い。銀化合
物を融点以上の加工温度で樹脂に練り込んだとき、銀化
合物は樹脂および樹脂中の添加剤等と反応し、防菌性を
著しく損なうとともに樹脂を著しく変色させる。そのた
め加工温度が約170℃の低密度ポリエチレン用には、例
えば硝酸銀（融点212℃）、硫酸銀（融点652℃）および
塩化銀（融点455℃）等が望ましい例として挙げられる
が、加工温度が約220℃となるポリプロピレンに硝酸銀
（融点212℃）を練り込むことは避けるべきである。ま
た、該銀化合物は0.5mm以下の粒子に粉砕して樹脂に練
り込むことが望ましい。
工温度より高いものの中から選択するのが良い。銀化合
物を融点以上の加工温度で樹脂に練り込んだとき、銀化
合物は樹脂および樹脂中の添加剤等と反応し、防菌性を
著しく損なうとともに樹脂を著しく変色させる。そのた
め加工温度が約170℃の低密度ポリエチレン用には、例
えば硝酸銀（融点212℃）、硫酸銀（融点652℃）および
塩化銀（融点455℃）等が望ましい例として挙げられる
が、加工温度が約220℃となるポリプロピレンに硝酸銀
（融点212℃）を練り込むことは避けるべきである。ま
た、該銀化合物は0.5mm以下の粒子に粉砕して樹脂に練
り込むことが望ましい。
本発明に用いる有機系防黴剤は、10,10′−オキシビ
スフェノキサアルシンなどフェノールエーテル誘導体、
シクロフルアニドなどＮ−ハロアルキルチオ系化合物、
２−（４−チアゾリル）ベンズイミダゾール（TBZと略
称）などイミダゾール誘導体、2,3,5,6−テトラクロル
−４−（メチルスルホニル）ピリジンなどスルホン誘導
体およびセシルジメチルエチルアンモニウムブロミドな
ど第４級アンモニウム塩などが挙げられるが、これらに
限定するものではない。
スフェノキサアルシンなどフェノールエーテル誘導体、
シクロフルアニドなどＮ−ハロアルキルチオ系化合物、
２−（４−チアゾリル）ベンズイミダゾール（TBZと略
称）などイミダゾール誘導体、2,3,5,6−テトラクロル
−４−（メチルスルホニル）ピリジンなどスルホン誘導
体およびセシルジメチルエチルアンモニウムブロミドな
ど第４級アンモニウム塩などが挙げられるが、これらに
限定するものではない。
本発明に用いるワックス類は、植物系天然ワックス
（カルナウバワックス、キャンデリラワックス、ライス
ワックス、木臘、ホホバ油など）、動物系天然ワックス
（密臘、ラノリンワックス、鯨臘など）、鉱物系天然ワ
ックス（モンタンワックス、オゾケライト、セレシンな
ど）、石油ワックス（パラフィンワックス、マイクロク
リスタリンワックス、ペトロラクタムなど）、合成炭化
水素ワックス（ポリエチレンワックス、ポリプロピレン
ワックス、フィッシャートロプシュワックスなど）、変
性ワックス（モンタンワックス誘導体、パラフィンワッ
クス誘導体、マイクロクリスタリンワックス誘導体な
ど）、高級脂肪酸（ステアリン酸、ラウリン酸など）、
炭素数12〜30の脂肪酸から誘導される金属石鹸（ステア
リン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛など）、帯電防止
剤（グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エス
テル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチ
レンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルエー
テル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、
ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステルなど）、
硬化ひまし油、硬化ひまし油誘導体、塩素兼炭化水素お
よび以上のワックス類を主成分とした配合ワックスから
なる群の少なくとも一種を用いることができる。
（カルナウバワックス、キャンデリラワックス、ライス
ワックス、木臘、ホホバ油など）、動物系天然ワックス
（密臘、ラノリンワックス、鯨臘など）、鉱物系天然ワ
ックス（モンタンワックス、オゾケライト、セレシンな
ど）、石油ワックス（パラフィンワックス、マイクロク
リスタリンワックス、ペトロラクタムなど）、合成炭化
水素ワックス（ポリエチレンワックス、ポリプロピレン
ワックス、フィッシャートロプシュワックスなど）、変
性ワックス（モンタンワックス誘導体、パラフィンワッ
クス誘導体、マイクロクリスタリンワックス誘導体な
ど）、高級脂肪酸（ステアリン酸、ラウリン酸など）、
炭素数12〜30の脂肪酸から誘導される金属石鹸（ステア
リン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛など）、帯電防止
剤（グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エス
テル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチ
レンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルエー
テル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、
ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステルなど）、
硬化ひまし油、硬化ひまし油誘導体、塩素兼炭化水素お
よび以上のワックス類を主成分とした配合ワックスから
なる群の少なくとも一種を用いることができる。
本発明に係わるマスターバッチは、銀化合物の少なく
とも１種、有機系防黴剤の少なくとも１種およびワック
ス類の少なくとも１種とを加えて混合し、混合により生
じる熱または／および加熱して、該ワックス類の一部ま
たは全部を溶かすことにより、該ワックス類をバインダ
ーとした銀化合物および有機系防黴剤のマスターバッチ
が得られる。通常は大気圧下空気中で混合を行うが、異
なる圧力下または不活性ガス中で混合しても良い。ま
た、マスターバッチの形状は、顆粒状、粉状、粒状、破
砕状などにすることが可能であり、用途に応じて選択で
きる。銀化合物まは有機系防黴剤のマスターバッチ全重
量に対する割合については、特に制限はない。該ワック
ス類のマスターバッチ全重量に対する割合についても、
特に制限はない。なお、マスターバッチに添加して有用
な添加剤、例えば充填剤、酸化チタン、酸化亜鉛、カー
ボンブラック、顔料、紫外線吸収剤（ベンゾトリアゾー
ル系、ベンゾフェノン系、アリールエステル系、オギザ
ニリド系、シアノアクリレート系、ホルムアミジン系お
よびニッケル系化合物など）、紫外線安定剤（ヒンダー
ドアミン系化合物など）、酸化防止剤（フェノール系、
ヒンダードフェノール系およびイオウ系化合物など）、
加工安定剤（リン系化合物など）および金属活性剤（ヒ
ドラジン系化合物など）などを含んでいても良い。
とも１種、有機系防黴剤の少なくとも１種およびワック
ス類の少なくとも１種とを加えて混合し、混合により生
じる熱または／および加熱して、該ワックス類の一部ま
たは全部を溶かすことにより、該ワックス類をバインダ
ーとした銀化合物および有機系防黴剤のマスターバッチ
が得られる。通常は大気圧下空気中で混合を行うが、異
なる圧力下または不活性ガス中で混合しても良い。ま
た、マスターバッチの形状は、顆粒状、粉状、粒状、破
砕状などにすることが可能であり、用途に応じて選択で
きる。銀化合物まは有機系防黴剤のマスターバッチ全重
量に対する割合については、特に制限はない。該ワック
ス類のマスターバッチ全重量に対する割合についても、
特に制限はない。なお、マスターバッチに添加して有用
な添加剤、例えば充填剤、酸化チタン、酸化亜鉛、カー
ボンブラック、顔料、紫外線吸収剤（ベンゾトリアゾー
ル系、ベンゾフェノン系、アリールエステル系、オギザ
ニリド系、シアノアクリレート系、ホルムアミジン系お
よびニッケル系化合物など）、紫外線安定剤（ヒンダー
ドアミン系化合物など）、酸化防止剤（フェノール系、
ヒンダードフェノール系およびイオウ系化合物など）、
加工安定剤（リン系化合物など）および金属活性剤（ヒ
ドラジン系化合物など）などを含んでいても良い。
本発明に用いる樹脂は、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹
脂、架橋ゴム類、合成繊維、半合成繊維および再生繊維
を単独または複合して用いることができ、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ABS樹脂、ナイロン、ポリアミ
ド、ポリエステル、塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、
ポリスチレン、ポリアセタール、ポリビニルアルコー
ル、ポリマーボネート、ビニリデン、エバ樹脂、アクリ
ル樹脂、弗素樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラ
ミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ウ
レタン樹脂、ポリウレタンエラストマー、ポリエステル
エラストマー、レーヨン、キュプラ、アセテート、天然
ゴムおよび合成ゴムからなる群から選ぶことができる。
なお、これら樹脂に添加して有用な添加剤、例えば、充
填剤、可塑剤、安定剤、滑剤、酸化防止剤、紫外線吸収
剤、帯電防止剤、金属不活性剤および顔料などを含んで
いても良い。
脂、架橋ゴム類、合成繊維、半合成繊維および再生繊維
を単独または複合して用いることができ、ポリエチレ
ン、ポリプロピレン、ABS樹脂、ナイロン、ポリアミ
ド、ポリエステル、塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、
ポリスチレン、ポリアセタール、ポリビニルアルコー
ル、ポリマーボネート、ビニリデン、エバ樹脂、アクリ
ル樹脂、弗素樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラ
ミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、ウ
レタン樹脂、ポリウレタンエラストマー、ポリエステル
エラストマー、レーヨン、キュプラ、アセテート、天然
ゴムおよび合成ゴムからなる群から選ぶことができる。
なお、これら樹脂に添加して有用な添加剤、例えば、充
填剤、可塑剤、安定剤、滑剤、酸化防止剤、紫外線吸収
剤、帯電防止剤、金属不活性剤および顔料などを含んで
いても良い。
本発明に係わる防菌防黴性樹脂組成物は、形状的に分
離すると成型品（フィルム、シート、パイプ、型物な
ど）、発泡体、塗料、接触剤、樹脂コーティング、繊
維、複合材などに応用できるが、その形状および大きさ
は特に限定されるものではない。繊維の場合には、防菌
防黴性樹脂組成物でない異種の繊維と組合わせて織物、
紙および不織布などとして用いることができる。また、
銀化合物の組成物全重量に対する割合は銀換算で、0.01
重量％未満では防菌性が認められず、10重量％を越える
と樹脂の特性を著しく損なうので用いることができな
い。より好ましくは0.05〜５重量％の範囲とするのが良
い。また、有機系防黴剤の組成物全重量に対する割合は
0.01重量％未満では防黴性がほとんどなく、５重量％を
越えるとブルームするなどの不具合がある。より好まし
くは0.05〜１重量％の範囲とするのが良い。該ワックス
の組成物全重量に対する割合は0.01重量％〜30重量％が
望ましい。
離すると成型品（フィルム、シート、パイプ、型物な
ど）、発泡体、塗料、接触剤、樹脂コーティング、繊
維、複合材などに応用できるが、その形状および大きさ
は特に限定されるものではない。繊維の場合には、防菌
防黴性樹脂組成物でない異種の繊維と組合わせて織物、
紙および不織布などとして用いることができる。また、
銀化合物の組成物全重量に対する割合は銀換算で、0.01
重量％未満では防菌性が認められず、10重量％を越える
と樹脂の特性を著しく損なうので用いることができな
い。より好ましくは0.05〜５重量％の範囲とするのが良
い。また、有機系防黴剤の組成物全重量に対する割合は
0.01重量％未満では防黴性がほとんどなく、５重量％を
越えるとブルームするなどの不具合がある。より好まし
くは0.05〜１重量％の範囲とするのが良い。該ワックス
の組成物全重量に対する割合は0.01重量％〜30重量％が
望ましい。
また、本発明に係わる防菌防黴性樹脂組成物は、本発
明によるマスターバッチを、例えば押出機で樹脂に練り
込むことにより得られる。
明によるマスターバッチを、例えば押出機で樹脂に練り
込むことにより得られる。
（発明の効果） 本発明の銀化合物、有機系防黴剤およびワックス類よ
りなるマスターバッチは、銀化合物および有機系防黴剤
がワックス類で被覆されているので、手で直接触れても
皮膚を侵されることはなく、取扱いも容易であり、樹脂
に練り込んだとき分散斑も無く、均一な防菌防黴性樹脂
組成物を提供できる。また、本発明のマスターバッチを
用いた防菌防黴性樹脂組成物は、広く身の回りの生活用
品（例えば繊維製品、台所用品、衛生用品、建築などの
内装資材など）に防菌防黴性機能を付与することがで
き、資するところ大である。
りなるマスターバッチは、銀化合物および有機系防黴剤
がワックス類で被覆されているので、手で直接触れても
皮膚を侵されることはなく、取扱いも容易であり、樹脂
に練り込んだとき分散斑も無く、均一な防菌防黴性樹脂
組成物を提供できる。また、本発明のマスターバッチを
用いた防菌防黴性樹脂組成物は、広く身の回りの生活用
品（例えば繊維製品、台所用品、衛生用品、建築などの
内装資材など）に防菌防黴性機能を付与することがで
き、資するところ大である。
（実施例） 次に実施例により本発明をさらに詳細に説明する。な
お、有機系防黴剤としては、安全性が高く、耐熱性に優
れ、プラスチック練り込み用として最も多く使用されて
いるTBZ（イミダゾール誘導体）を例として説明する。
お、有機系防黴剤としては、安全性が高く、耐熱性に優
れ、プラスチック練り込み用として最も多く使用されて
いるTBZ（イミダゾール誘導体）を例として説明する。
実施例１（マスターバッチの調製） 乳鉢で擂り潰し、フルイ（100メッシュ）にかけた硫
酸銀10g、TBZ（三愛石油、サンアイゾール100）10gおよ
びポリエチレンワックス（ヘキストジャパン、PE520）1
80gを高速ミキサー（涛和化学製）に入れ、毎分約5000
回転で撹拌し、１〜5mmφの顆粒状のマスターバッチを
得た。
酸銀10g、TBZ（三愛石油、サンアイゾール100）10gおよ
びポリエチレンワックス（ヘキストジャパン、PE520）1
80gを高速ミキサー（涛和化学製）に入れ、毎分約5000
回転で撹拌し、１〜5mmφの顆粒状のマスターバッチを
得た。
参考実施例１（銀化合物とワックス類とからなるマスタ
ーバッチの調製） 乳鉢で擂り潰し、フルイ（100メッシュ）にかけた硫
酸銀を20gとポリエチレンワックス（ヘキストジャパ
ン、PE520）180gを高速ミキサー（涛和化学製）に入
れ、毎分約5000回転で撹拌し、１〜5mmφの顆粒状の銀
化合物とワックス類とからなるマスターバッチを得た。
ーバッチの調製） 乳鉢で擂り潰し、フルイ（100メッシュ）にかけた硫
酸銀を20gとポリエチレンワックス（ヘキストジャパ
ン、PE520）180gを高速ミキサー（涛和化学製）に入
れ、毎分約5000回転で撹拌し、１〜5mmφの顆粒状の銀
化合物とワックス類とからなるマスターバッチを得た。
参考実施例２（TBZとワックス類とからなるマスターバ
ッチの調製） TBZ（三愛石油、サンアイゾール100）20gおよびポリ
エチレンワックス（ヘキストジャパン、PE520）180gを
高速ミキサー（涛和化学製）に入れ、毎分約5000回転で
撹拌し、１〜5mmφの顆粒状のマスターバッチを得た。
ッチの調製） TBZ（三愛石油、サンアイゾール100）20gおよびポリ
エチレンワックス（ヘキストジャパン、PE520）180gを
高速ミキサー（涛和化学製）に入れ、毎分約5000回転で
撹拌し、１〜5mmφの顆粒状のマスターバッチを得た。
実施例２（マスターバッチの銀イオン溶出試験） 実施例１および参考実施例１で得たマスターバッチを
乳鉢で擂り潰し、その0.1gを純水50mlに入れ、30分間ス
ターラーで撹拌したのち過し、その液について銀イ
オンの濃度をイオンメータ（電気化学計器製IOL−30
型）で測定した結果を表１に示す。この測定結果より、
硫酸銀はワックス類で良好に被覆されていることが分か
る。
乳鉢で擂り潰し、その0.1gを純水50mlに入れ、30分間ス
ターラーで撹拌したのち過し、その液について銀イ
オンの濃度をイオンメータ（電気化学計器製IOL−30
型）で測定した結果を表１に示す。この測定結果より、
硫酸銀はワックス類で良好に被覆されていることが分か
る。
実施例３（マスターバッチ練込み試験） 実施例１、参考実施例１および参考実施例２で得たマ
スターバツチについて硫酸銀および／またはTBZが0.1重
量％（銀イオン換算では0.07重量％）となるように射出
成形機（設定温度220℃）を使ってポリプロピレン樹脂
（三井石油化学Ｊ−700P）に練込み、60×49×2.5mmの
テストピース（テストピース記号をそれぞれＡ、Ｂ、Ｃ
とする）を得た。このテストピースの初期変色およびフ
ェードオメータによる耐光試験（63℃で40時間）の結果
を表２に示す。
スターバツチについて硫酸銀および／またはTBZが0.1重
量％（銀イオン換算では0.07重量％）となるように射出
成形機（設定温度220℃）を使ってポリプロピレン樹脂
（三井石油化学Ｊ−700P）に練込み、60×49×2.5mmの
テストピース（テストピース記号をそれぞれＡ、Ｂ、Ｃ
とする）を得た。このテストピースの初期変色およびフ
ェードオメータによる耐光試験（63℃で40時間）の結果
を表２に示す。
実施例４（抗菌性試験） 実施例３で得た60×49×2.5mmのテストピースが丁度
入るようにポリエチレンフィルム（製鉄化学、フローセ
ンＭ）をヒートシールして袋を作った。この袋に先のテ
ストピースおよび同じ大きさのブランクのポリプロピレ
ン樹脂のテストピースを入れたものについて、大腸菌
（IFO 3301）およびブドウ球菌（IFO 3060）を用い加圧
密着法により抗菌性試験を行った。これらのテストピー
スを入れたポリエチレン袋の中に菌液を0.3ml滴下した
後、テストピースの両面に菌液が隈なく行き渡るように
した後、フィルム内部の空気を排出し密閉した。その
後、重しで加圧してふ卵器に入れ、24時間後にリン酸緩
衝液（10ml）で袋中の生残菌を洗い出し、この洗い出し
液1mlについて、SCDLP寒天培地を用い混釈平板培養法に
より生残菌数を測定した。その結果（表３）、TBZだけ
を練り込んだテストピース（Ｃ）を除き、顕著な抗菌効
果が認められた。
入るようにポリエチレンフィルム（製鉄化学、フローセ
ンＭ）をヒートシールして袋を作った。この袋に先のテ
ストピースおよび同じ大きさのブランクのポリプロピレ
ン樹脂のテストピースを入れたものについて、大腸菌
（IFO 3301）およびブドウ球菌（IFO 3060）を用い加圧
密着法により抗菌性試験を行った。これらのテストピー
スを入れたポリエチレン袋の中に菌液を0.3ml滴下した
後、テストピースの両面に菌液が隈なく行き渡るように
した後、フィルム内部の空気を排出し密閉した。その
後、重しで加圧してふ卵器に入れ、24時間後にリン酸緩
衝液（10ml）で袋中の生残菌を洗い出し、この洗い出し
液1mlについて、SCDLP寒天培地を用い混釈平板培養法に
より生残菌数を測定した。その結果（表３）、TBZだけ
を練り込んだテストピース（Ｃ）を除き、顕著な抗菌効
果が認められた。
実施例５（カビ抵抗性試験） 予め滅菌しておいたポテトデキストロース寒天培地を
シャーレに入れ固化させた。その寒天培地の上に実施例
３で得た60×49×2.5mmのテストピースを置いた。0.005
％スルホコハク酸ジオクチルナトリウム水溶液10mlに別
途培養したアスペルギルス・ニガー（IFO 4414）を５白
金耳取り、遠心分離により胞子を分離する。その胞子を
GPLP培地10mlに入れた菌液をシャーレのテストピースの
上に噴霧し、25℃、７日間ふ卵器で培養した。その結果
（表４）から、硫酸銀だけまたはTBZだけを練り込んだ
もの（Ｂ・Ｃ）に比較して、硫酸銀およびTBZを練り込
んだもの（Ａ）は、相乗効果からか、顕著なカビ抵抗性
が認められた。
シャーレに入れ固化させた。その寒天培地の上に実施例
３で得た60×49×2.5mmのテストピースを置いた。0.005
％スルホコハク酸ジオクチルナトリウム水溶液10mlに別
途培養したアスペルギルス・ニガー（IFO 4414）を５白
金耳取り、遠心分離により胞子を分離する。その胞子を
GPLP培地10mlに入れた菌液をシャーレのテストピースの
上に噴霧し、25℃、７日間ふ卵器で培養した。その結果
（表４）から、硫酸銀だけまたはTBZだけを練り込んだ
もの（Ｂ・Ｃ）に比較して、硫酸銀およびTBZを練り込
んだもの（Ａ）は、相乗効果からか、顕著なカビ抵抗性
が認められた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平２−255844（ＪＰ，Ａ) 特開 平２−298517（ＪＰ，Ａ) 特開 平３−271208（ＪＰ，Ａ) 特開 昭52−66553（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.6，ＤＢ名) C08J 3/22 A01N 25/10,25/26
Claims (2)
- 【請求項１】銀化合物の少なくとも１種、有機系防黴剤
の少なくとも１種およびワックス類の少なくとも１種と
から主としてなる防菌防黴性樹脂用マスターバッチ。 - 【請求項２】請求項１記載のマスターバッチを含む防菌
防黴性樹脂組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2231917A JP2841115B2 (ja) | 1990-09-03 | 1990-09-03 | 防菌防黴性樹脂用マスターバッチおよび防菌防黴性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2231917A JP2841115B2 (ja) | 1990-09-03 | 1990-09-03 | 防菌防黴性樹脂用マスターバッチおよび防菌防黴性樹脂組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
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