JP2840116B2 - ダイヤルイン着呼受信装置 - Google Patents

ダイヤルイン着呼受信装置

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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ボタン電話装置、構内交換機などのダイヤ
ルイン着呼装置に関するものである。
[従来の技術] 第6図に示すような、従来のボタン電話装置などにお
ける局線トランク回路では、呼出信号検出回路(着信検
出回路:601)と、ダイヤルインサービスを受けている時
の発呼側途中放棄による局線の極性反転を検出するため
の回路(602、603)を別々に設けていた。
第6図において符号1、2は局線を接続するための端
子、20は局線を捕捉するためのリレーの接点、21、22は
直流遮断と呼出信号に対し適当なインピーダンスを有す
るコンデンサと抵抗、23は整流スタック、24は音声信号
通過、直流遮断のためのコンデンサ、25はトランス、28
はダイヤルパルス送出回路、29は直流ループ形成回路、
30は各部の制御監視を司どる監視制御部である。
また、符号601、602、603、604はフォトカプラ、605
は装置を大地に接続するための端子、606、607は抵抗、
608はインバータ、609は603の負荷抵抗、610はダイオー
ド、611は601の負荷抵抗、612はコンデンサ、613は604
の負荷抵抗、614、615はダイオードである。
上記従来構成では、一般の呼出信号の検出は、フォト
カプラ601の出力を監視することにより行なっていた。
また、ダイヤルインサービスを受けているときの相手
途中放棄による局線極性反転の検出は、フォトカプラ60
2をONとした上でフォトカプラ603の出力を監視すること
により行なっていた。
さらに、直流ループ閉結時における局線極性の監視
は、フォトカプラ604の出力を監視することによって実
施していた。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、前述の従来例では、呼出信号の検出、
および、ダイヤルイン着呼時の発呼側の途中放棄の検出
のためにそれぞれ別々の回路が必要であった。
本発明の課題は、以上の問題を解決し、呼出信号とダ
イヤルイン着呼時の発呼側途中放棄を簡単安価な構成に
より確実に検出できるダイヤルイン発呼受信装置を提供
することにある。
[課題を解決するための手段] 以上の課題を解決するために、本発明においては、 局線上に直流ループを形成または開放する形成手段
と、 局線上の信号を検出する検出手段と、 局線の極性に応じた電圧により電荷が蓄積されるコン
デンサ手段と、 前記検出手段の出力により呼出信号が到来したことが
判断されると、局線上に直流ループが形成される様に前
記形成手段を制御し、ダイヤルイン着呼の付加番号が受
信された後に、局線上の直流ループが開放される様に前
記形成手段を制御する制御手段とを有し、 前記制御手段は、前記直流ループ開放状態において、
発呼側により発呼が途中放棄されたことを判断するため
に前記検出手段の感度を上げ、直流ループが開放された
状態で局線の極性が反転したことによって前記コンデン
サ手段が放充電したことが前記検出手段により検出され
ると、発呼側により発呼が途中放棄されたと判断する構
成を採用した。
[作用] 以上の構成によれば、局線上の信号を検出する検出手
段の出力を用いて、呼出信号が到来したこと、および発
呼側により発呼が途中放棄されたことを判断することが
できる。
[実施例] 以下、図面に示す実施例に基づき、本発明を詳細に説
明する。
第1図は本発明の一実施例を示す局線トランク回路の
構成図である。
第1図において、符号1、2は局線を接続するための
端子L1,L2、3、4はそれぞれフォトカプラPC1,PC2、
5、6、7、8は抵抗で前記PC1、PC2の負荷抵抗、9、
10はアナログスイッチで前記7、8の抵抗をPC1、PC2の
負荷として接続するか否かの選択手段となっている。
符号11、12は波形成形のためのシュミットトリガイン
バータ、13は抵抗、14はコンデンサで13、14により積分
回路を形成している。15はダイオード、16は波形成形の
ためのシュミットトリガインバータ、17はアナログスイ
ッチ、18はオアゲート、19はインバータ、20は局線捕捉
時に作動するリレーの接点、21はコンデンサ、22は抵抗
で、21と22は直流遮断と呼出信号に対し適当なインピー
ダンスを有している。
符号23はブリッジダイオードなどからなる整流スタッ
ク、24は音声信号を通過させるためのコンデンサ、25は
トランス、26はダイヤルインサービスを受けているとき
に付加番号を受信するためのPBレシーバ、27は交換部、
28はダイヤルパルス送出回路、29は直流ループ形成回
路、30は各部の動作を司どる監視制御部、31は内線トラ
ンク、32は内線電話機である。
本構成においてまず局線から通常の呼出信号が到来し
た時その検出動作について、第2図を用いて説明する。
呼出信号検出待機時には、マイクロプロセッサなどを
用いて構成された監視制御部30はアナログスイッチ9、
10をON、17をOFFとしているものとして、呼出信号が到
来すると、この交流信号は、局線端子1〜フォトカプラ
3、4〜リレー接点20〜コンデンサ21〜抵抗22〜リレー
接点20〜局線端子2からなる交流的ループを流れ、フォ
トカプラ3、4の出力として第2図(b)、(c)に示
すパルスが得られる。
この出力はシュミットトリガインバータ11、12により
反転波形整形された後オアゲート18に導かれ、第2図
(d)の出力となり、抵抗13、コンデンサ14、シュミッ
トトリガインバータ16により構成される積分波形整形回
路に入力され第2図(e)の出力が得られる。
すなわち、呼出信号のリング〜サイレント周期に同期
した信号が監視制御部30で監視可能となり、呼出信号の
検出が可能となる。
ここでアナログスイッチ9、10をON、アナログスイッ
チ17をOFFとしているのはパルス性雑音に対する本検出
回路の感度を低下させるためである。
次にダイヤルインサービスを受けている時の発呼側途
中放棄による局線極性反転の検出動作について第3図の
フローチャートにしたがって説明する。図示の制御手順
は、監視制御部30が行なうもので、監視制御部30内のRO
Mなどにあらかじめ記憶させておく。
まず、ステップS301で局交換機から呼出信号が到来す
る。ステップS302で監視制御部30は前述の説明のとおり
呼出信号を監視して呼出信号を検知し、リレー20を作動
することにより呼出しに対して応答する。
ステップS303では、ダイヤルパルス送出回路28を介し
直流ループ形成回路29が直流ループを形成するので、局
線L1、L2の他端にある局交換機がこれを検知し、呼出信
号の送出を停止する。
ステップS304では、局交換機がPB(プッシュボタン)
信号にて付加電話番号を送出する。
この信号はコンデンサ24、トランス25を介してPBレシ
ーバ26に入力され、検知される。
監視制御部30はPBレシーバ26で検出した付加電話番号
を読み取った後、ステップS305でリレー20を復旧すると
ともに付加番号に該当する内線電話機に対して内線トラ
ンク31を介して呼出し信号の送出を開始する。
ここでリレー20が復旧することにより、直流ループが
消失し、21のコンデンサの両端には局線極性に応じた電
圧がかかり、コンデンサの容量に応じた電荷が蓄積され
る。
また、フォトカプラ3,4は電流が流れないためoffとな
っている。監視制御部30はステップS306で9,10をoff、1
7をonする。
この時、フォトカプラ3,4の感度は上昇し、またアナ
ログスイッチ17がonすることにより、13の抵抗と並列に
ダイオード15が挿入されることから、幅の狭いパルスに
対しても積分波形整形回路が感動するようになる。
すなわち、抵抗13、コンデンサ14、ダイオード15、お
よびシュミットトリガインバータ16によりワンショット
マルチバイブレータが構成される。
さらに、監視制御部30はステップS307において内線電
話機の応答を監視する。もし内線電話機が応答した場合
にはステップS308に進み、電話機への呼出信号送出を停
止するとともに、リレー20を再び作動し、ステップS309
で通話状態となる。
通話音声はコンデンサ24→トランス25→PBレシーバ26
→交換部27→内線トランク31→内線電話機32の経路で伝
達される。
通話終了後は、ステップS310で監視制御部30がリレー
20を復旧して通信を終了する。
ステップS307で、内線電話機が応答しない場合はステ
ップS311へ進みS307、S311のループで内線電話機の応答
または相手途中放棄の監視をすることになる。
ステップS311において発呼側途中放棄が発生した場合
には、局線の電圧極性が反転するため21のコンデンサに
充電された電荷が22の抵抗を介して放電し逆極性に充電
するまでの間、3または4のフォトカプラがonするため
に、18のオアゲートの出力としてパルス状出力が得られ
る。
抵抗13、コンデンサ14、ダイオード15、およびシュミ
ットトリガインバータ16で構成されるワンショットマル
チバイブレータは前記パルス出力のパルス幅を拡大する
ためのもので、幅の拡大されたパルス出力は監視制御部
30によって検出され、発呼側途中放棄により局線極性反
転を検知することができる。
監視制御部30が途中放棄を検知した場合には、ステッ
プS312へ進み内線電話機への呼出信号送出を停止して終
了する。
次に発信動作時、相手応答による局線極性の反転の検
出動作について第4図のフローチャートに従って説明す
る。
ステップS401において、監視制御部30はリレー20を作
動し、直流ループを形成する。ここで、直流ループが形
成されると、フォトカプラ3または4がon状態となりシ
ュミットトリガインバータ16の出力が“L"レベルとな
る。
ステップS402で、監視制御部30はこれを監視し、直流
ループが確かに形成されていることを確認することがで
きる。
ステップS403で監視制御部30は12の出力を監視して、
その出力の極性(“H"レベルか“L"レベルか)を記憶し
ておく、ステップS404で28を駆動してダイヤルパルスを
送出する。
ダイヤルパルス送出終了後、ステップS405へ進み再び
シュミットトリガインバータ12の出力を監視し、ステッ
プS406へ進み、ステップS403で記憶した極性と比較す
る。
比較した結果同一極性であれば相手未応答とし、S405
へ戻る。比較した結果異極性であればステップS407へ進
み相手応答による局線極性の反転を検知したことにな
り、通話時間の計数などの処理を開始して他の処理に移
行する。
以上の実施例によれば、ダイヤルイン着信サービスを
受けている時の発呼側途中放棄によるライン極性反転の
検出素子はフォトカプラとし、ライン−大地間でなく、
2本の導線よりなる外線および交流的ループに直列に設
ける構造を採用しており、上記検出素子を一般の呼び出
し信号検出のための素子として、また、直流ループ形成
時における局線極性反転の検出素子としても共用できる
ことから、装置の構成を著しく単純化できるという利点
がある。
したがって、ボタン電話装置などの局線トランク回路
に、ダイヤルイン着信サービスを受けるための機能が容
易に付加できる。
また、装置の設置時には局線極性が問題となる他の装
置、あるいは局線との接続工事を容易に行なえ、また大
地へのアースが必ずしも必要でないことから、設置工事
を簡略化できる。
なお、第1図では、フォトカプラ3、4の感度切替え
手段として、アナログスイッチ9、10を設けているが、
第5図のようにダイオード501、502とインバータ19によ
り、シュミットトリガインバータ11、12の入力電位を制
御することにより、同様の機能を達成することが可能で
ある。
また、第1図のアナログスイッチ17は、第5図におけ
る出力スリーステートコントロール付きバッファ503に
置換してもよい。
[発明の効果] 以上から明らかなように、本発明によれば、局線上に
直流ループを形成または開放する形成手段と、局線上の
信号を検出する検出手段と、局線の極性に応じた電圧に
より電荷が蓄積されるコンデンサ手段を設けることによ
り、呼出信号が到来したことと、直流ループが開放され
た状態で発呼側により発呼が途中放棄されたことを簡単
安価な構成により判断することができ、さらに、前記直
流ループ開放状態において、発呼側により発呼が途中放
棄されたことを判断するために前記検出手段の感度を上
げることにより、呼出信号と雑音を区別することができ
るとともに、発呼側により発呼が途中放棄されたこと
を、局線の極性が反転したことによって前記コンデンサ
手段が放充電したことを検出することにより、確実に判
断することができるという優れた利点がある。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明による局線トランク回路の一実施例を示
す回路図、第2図(a)〜(e)は本発明の一実施例に
おける呼出信号検出時の動作を説明するためのタイミン
グチャート図、第3図は本発明の一実施例における発呼
側途中放棄による局線極性反転の検出動作を説明するた
めのフローチャート図、第4図は本発明の一実施例にお
ける局線捕捉時の局線極性反転の検出動作を説明するた
めのフローチャート図、第5図は本発明の他の実施例を
示した回路図、第6図は従来の局線トランク回路の構成
を示した回路図である。 3、4……フォトカプラ 5,6,7,8……抵抗 9、10、……アナログスイッチ 11,12……シュミットトリガインバータ 13……抵抗、14……コンデンサ 15……ダイオード 16……シュミットトリガインバータ 17……アナログスイッチ 18……オアゲート 19……インバータ 20……リレー接点 21……コンデンサ、22……抵抗 23……整流スタック、24……コンデンサ 25……トランス、26……PBレシーバ 27……交換部 28……ダイヤルパルス送出回路 29……直流ループ形成回路 30……監視制御部 31……内線トランク 32……内線電話機 501、502……ダイオード 503……スリーステート出力バッファ

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】局線上に直流ループを形成または開放する
    形成手段と、 局線上の信号を検出する検出手段と、 局線の極性に応じた電圧により電荷が蓄積されるコンデ
    ンサ手段と、 前記検出手段の出力により呼出信号が到来したことが判
    断されると、局線上に直流ループが形成される様に前記
    形成手段を制御し、ダイヤルイン着呼の付加番号が受信
    された後に、局線上の直流ループが開放される様に前記
    形成手段を制御する制御手段とを有し、 前記制御手段は、前記直流ループ開放状態において、発
    呼側により発呼が途中放棄されたことを判断するために
    前記検出手段の感度を上げ、直流ループが開放された状
    態で局線の極性が反転したことによって前記コンデンサ
    手段が放充電したことが前記検出手段により検出される
    と、発呼側により発呼が途中放棄されたと判断すること
    を特徴とするダイヤルイン着呼受信装置。
  2. 【請求項2】前記検出手段は、相互に極性の異なる複数
    の電流検出手段からなることを特徴とする請求項1に記
    載のダイヤルイン着呼受信装置。
  3. 【請求項3】前記制御手段は、受信されたダイヤルイン
    着呼の付加番号に応じて、該付加番号に該当する内線に
    呼出し信号を送出し、呼出された内線が応答するまでに
    発呼が途中放棄されたことを判断することを特徴とする
    請求項1に記載のダイヤルイン着呼受信装置。
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