JP2839484B2 - 透明絶縁性被膜形成用低融点ガラス - Google Patents
透明絶縁性被膜形成用低融点ガラスInfo
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Description
わゆる低融点ガラスであって、液晶表示パネル、エレク
トロルミネッセンスパネル、蛍光表示パネル、エレクト
ロクロミック表示パネル、発光ダイオード表示パネル、
ガス放電式表示パネル等の透明基板に配した透明電極線
パターン、例えば酸化インジウム−錫系(酸化インジウ
ム、酸化錫を主成分とする導電性物質:IT0 )または酸
化錫(SnO2)系の膜を透明・透視性に富むガラス被膜で
被覆するうえで好適な透明絶縁性被膜形成用低融点ガラ
スに関する。
公報には、SiO2 1〜20wt%、B2O3 5〜25wt%、Al2O
31〜8wt%、ZnO 3〜15wt%、PbO 60〜80wt%からな
り、気体放電を利用した表示パネルにおける電極線を被
覆する絶縁ガラスであって、低い電圧で有効に発光でき
る表示パネル用絶縁ガラスが開示されている。
17wt%、B2O3 8〜15wt%、Al2O30.1 〜5wt%、ZnO
5〜12wt%、PbO 60〜70wt%からなり、熱膨張係数(室
温〜300℃)が62〜76×10-7/℃であるPDP基板に厚
膜を形成するうえで好適で、基板に塗布し焼成して厚膜
を形成した際に基板に反りや割れを発生し難いPDP用
のガラス組成物が開示されている。
た基板にそれら低融点ガラス混合ペーストを塗布し焼付
けした際に、電極線成分がガラスを侵食し、電極線の電
気抵抗を増大し易いという不具合がある。さらに、例え
ばガス放電式表示パネルにおいては焼付け後に駆動回路
配線部分の低融点ガラス被覆を希硝酸等の液で溶解・除
去するうえで、易溶性である必要がある。先行技術は発
光に適した絶縁性低融点ガラスや、基板の熱膨張性に整
合した低融点ガラスについて開示したものであって、こ
れらの課題について何ら示していない。
食、電気抵抗の増大等をはじめとする上記不具合を解消
し、表示パネル用基板に施すうえで好適な特性を有する
透明絶縁性被膜形成用低融点ガラスを提供するものであ
る。
基板に配した透明電極線パターン上に、透明な絶縁性被
膜を形成するための低融点ガラスであって、SiO2−B2O3
−PbO −ZnO 系基礎成分に前記透明電極線の成分をなす
酸化物を 0.5〜5wt%の範囲で含んでなる低融点ガラス
である。
1〜5、B2O3 15〜30、Al2O3 0〜5、ZnO 8〜25、Pb
O 30〜60、CaO、MgO、SrO、BaOより選ばれた1種又は2
種以上 0〜20、透明電極線の成分をなす酸化物を 0.5
〜5の範囲で含むものであり、かつ軟化点が 550℃以
下、常温〜 300℃までの熱膨張係数が77〜90×10ー7/℃
である。
ーンを被覆する透明な絶縁性ガラス被膜形成用低融点ガ
ラスであって、更にその上に重積する軟化点 480℃以下
の低融点ガラスからなる第2の透明絶縁性ガラス被膜の
下地層として形成させるとよい。
おいて、SiO2−B2O3−PbO −ZnO 系を基礎成分とし、あ
るいはこれらにAl2O3 、SrO 、BaO 、CaO 、MgO 等の1
種ないし2種以上を適宜加える公知例は少なからずある
が、本発明においては、それら成分系に透明電極線の成
分をなす酸化物、例えばITO 膜を電極線とする場合はIn
2O3 および/またはSnO2を、SnO2膜を電極線とする場合
はSnO2を予め低融点ガラス成分中に導入することによ
り、該ガラスの焼付けに際して透明電極線成分のガラス
への侵食、拡散を大幅に抑え、電極線の抵抗の増大(導
電性の低下)を極力抑制することができる。
成し、絶縁性被膜形成用低融点ガラスで被覆するケース
は、液晶表示パネル、エレクトロルミネッセンスパネ
ル、蛍光表示パネル、エレクトロクロミック表示パネ
ル、発光ダイオード表示パネル、ガス放電式表示パネル
等があるがいずれの物品も本発明の対象に含まれる。
本発明を詳述するが、本発明はこれに限定されるもので
はない。
示パネルの一部を示す概略側断面図である。1は透明な
前面基板ガラスで、ソーダ石灰系ガラスあるいはそれに
組成、熱物性等が類似したガラスからなる。2はパター
ニングされた透明電極線であり、通常は酸化インジウム
−錫 (ITO)系、または酸化錫(SnO2)系のものが使用さ
れる。3αは一態様としての本発明にかかる低融点ガラ
スよりなる透明絶縁性被膜(以下「誘電体層」とも称す
る)で、予め製造、整粒した低融点ガラス粉とペースト
オイルからなる混合物をスクリーン印刷等により前面基
板1および透明電極線2上に塗布し、570 〜600 ℃程度
で焼付けて厚み30μm 程度の厚膜を形成する。前記30μ
m 程度の厚みはガス放電による表示性能、長期安定性を
発揮させるうえで必要かつ充分な厚みとされる。
(I) 3、膜厚10μm 前後と、それより軟化点が低い( 4
80℃以下)誘電体層(II)4、膜厚20μm 前後とを積層し
形成するのがより好ましいが、それについては後述す
る。
したマグネシア層で、誘電体層3αまたは誘電体層4を
放電に際してスパッタリングから保護するものであり、
このように保護マグネシア層を被覆することはガス放電
式表示パネルの形成における常套手段である。
に対向するアドレス電極7、および所望色調に発光する
蛍光体8が配され、また各画素を区画するセラミック質
の隔壁9が形成される。これら前面基板ガラス1と背面
基板(ガラス)6は、それら周辺部を低融点ガラス10に
より封着せしめる。低融点ガラス10はシールが主目的で
透明性、透視性等は問題とするものではなく、PbO −Si
O2系低融点ガラス粉とペーストオイルからなる混合物を
略 450℃で焼成することにより完全にシールすることが
できる。前面基板ガラス1と背面基板(ガラス)6の間
の空間 (放電空間) には希ガス11、例えばNeガス等が封
入される。
にスパッタリング法等により透明電極線パターンを形成
し、あるいは更に金属電極(例えばクロム−銅−クロ
ム)をバス電極として形成し、次いで誘電体層3αをス
クリーン印刷等で形成、焼付けし、更に透明電極線にお
ける駆動回路配線部分直上部の被覆した誘電体層3αの
みを希硝酸で溶解除去し、該駆動回路配線部分を露呈さ
せ配線できるようにすることにより完成する。
と焼付けに際して流動性が増大し、透明電極線の成分の
侵食が顕著となるので、軟化点は 490℃以上とするのが
望ましい。他方、上記の如き軟化点であると、焼付けに
際して泡抜けが容易とはいえず、充分クリアーな被膜が
得られ難く、また希硝酸による溶解に際しても層厚を極
力薄くしないと非能率的となる。従って誘電体層は好適
には本発明にかかる誘電体層(I) 3、膜厚10μm 前後
と、それより軟化点が低く( 480℃以下)泡抜けが容易
な誘電体層(II)4、膜厚20μm 前後との積層形態とする
のが好ましい。
等により透明電極線パターン、バス電極としての金属電
極を形成し、次いで誘電体層(I) 3をスクリーン印刷等
で被覆形成、焼付けし、更に透明電極線の駆動回路配線
部分直上部を除いて誘電体層(II)4をスクリーン印刷等
で被覆形成し焼付け後、駆動回路配線部分を被覆する誘
電体層(I) 3を希硝酸で溶解除去し、該駆動回路配線部
分を露呈させる工程とするのが望ましい。
し希ガスを封入してガス放電式表示パネルを形成し、電
圧印加により透明電極2とアドレス電極7の間に電位差
を生じさせ、希ガス11を励起して紫外線を放射させ、そ
れが蛍光体8を刺激して発光、色表示せしめ、これを前
面基板側より視認するものである。
記したように本発明における透明絶縁性被膜形成用低融
点ガラスは、SiO2−PbO −B2O3−ZnO 系成分を基礎と
し、透明電極線の成分をなす酸化物を含むものである
が、ガス放電式表示パネル等ソーダ石灰系または類似の
ガラスを基板とする表示パネルに適用する透明絶縁性被
膜形成用低融点ガラスにおいては、更に以下のごとく熱
物性、成分組成範囲を限定するのが好ましい。
107.6 ポイズとなる温度) は 530℃以下とするもので、
それにより、先述 570〜600 ℃での焼付け、誘電体層3
αの形成に際してある程度流動的で泡抜けも可能とな
る。なお、軟化点が 530℃を越えると泡抜けが不充分と
なり易く、他方泡抜けを充分とすべく焼成温度を上げる
と基板ガラスの耐熱温度を越え、基板ガラスが収縮、変
形する等の不具合が生ずる。
低きに過ぎると焼付けに際して流動性が増大し、透明電
極線パターンからの侵食が顕著となり、透明電極線の抵
抗が増大するので、前記した如く望ましくは 490℃以上
で泡抜けも容易な薄い層とし(前記誘電体層(I) 3の形
成)、別に軟化点 480℃以下の低融点ガラスからなる誘
電体層(前記誘電体層(II)4の形成)を重積するのが好
ましい。
層(II)4)といえども、軟化点450℃未満であると、先
述のシール用低融点ガラス9により封着すべく450 ℃程
度で焼付けする際に、前記低融点ガラス(誘電体層(II)
4)の流動性が増大し、その上に成膜したマグネシア層
に亀裂が生ずる等の不具合が生ずるので好ましくなく、
従って軟化点を 450℃以上とするものである。
て、例えばSiO2 4wt%、B2O3 17wt%、Al2O3 2wt
%、ZnO 10wt%、PbO 67wt%からなり、軟化点 460℃の
ガラス、あるいはSiO2 4wt%、B2O3 22wt%、ZnO 6
wt%、PbO 68wt%からなり、軟化点 470℃のガラス等が
好適に採用できる。
ラス等の透明ガラスは熱膨張係数 (常温〜 300℃) がお
およそ80〜90×10-7/℃であり、従って本発明の低融点
ガラスからなる誘電体層3α、または誘電体層(I) 3も
それに近似した熱膨張係数を採るようにする。具体的に
は77〜90×10-7/℃とするもので、その範囲未満あるい
はその範囲を越えると、基板ガラスに反りや割れを与え
たり、誘電体層自体亀裂が生じたりする。
て、SiO2、B2O3、PbO およびZnO 成分は不可欠のもので
あり、これらがガラス中に計75wt%以上含まれることが
必要である。
20〜30wt%含むことにより、ガラス形成を容易とし、安
定したガラス相を得ることができる。
75wt%含むことにより、ガラスの軟化点を適度に低く
し、先述の焼成等に際して泡抜けを容易とし、また熱膨
張係数を適当範囲に調整することができる。
ス中に 0.5〜5wt%含ませることにより、透明電極線の
侵食を抑制し抵抗の増大を抑え、導電性能を維持するこ
とができる。より好ましくは前記酸化物を1〜5wt%の
範囲で含有させる。
ある。すなわち、SiO2はガラス形成成分であり、それに
よりガラス化範囲を拡大し安定化することができる。Si
O2導入量は好ましくは1〜5wt%の範囲とする。1wt%
未満ではその作用が発揮できず、5wt%を越えるとガラ
ス粘度が上昇し、焼付けに際して泡抜けが困難となると
ともに、耐酸性が増大し前記希硝酸での溶解・除去が困
難となる。さらに好ましくは2〜4wt%の範囲とする。
係数を調整するうえで導入するもので、その範囲は好ま
しくは8〜25wt%とする。8wt%未満ではその作用を発
揮し得ず、25wt%を越えるとガラスが不安定となり、結
晶化し易くなる。さらに好ましくは8〜20wt%の範囲と
する。
して導入するもので、B2O3導入量は好ましくは15〜30wt
%の範囲とする。15wt%未満ではガラス形成が不安定で
失透、結晶を生じ易くなる。他方30wt%を越えるとガラ
スの粘度が上昇し焼付けに際する泡抜けが困難となる。
さらに好ましくは15〜25wt%の範囲で、且つZnO に対す
る比率を 1.2以上とする。前記比率を 1.2以上とするこ
とによりガラスの安定性が増し、結晶の析出による光散
乱率の低下を抑制できる。
を下げ、流動性を与えるうえで必要な成分であり、好ま
しくは30〜60wt%の範囲で導入する。40wt%未満ではそ
の作用が十分発揮できず、また焼成に際する泡抜けが不
充分となる。60wt%を越えると透明電極線の侵食が顕著
となり、また熱膨張係数が過大となる。好ましくは35〜
60wt%の範囲とする。
を調整するうえで適宜導入する。但し5wt%を越える導
入はガラスの粘度を上昇させ、泡抜けが困難となるとと
もに耐酸性が大きくなり、希硝酸での溶解・除去が困難
となる。
2O3 、SnO2等)は焼付けに際して透明電極線の成分(IT
O またはSnO2系等)の低融点ガラス中への侵食拡散を抑
制し、透明電極線の導電性能を保持するうえできわめて
重要な成分であり、0.5 〜5wt%の範囲で導入する。0.
5 wt%未満ではその作用が十分発揮できず、透明電極線
が侵食しその電気抵抗値が上昇する。例えばSnO2が2wt
%を越えるとガラスが不安定となり、結晶化し易くな
り、他方In2O3 が3wt%を越えるとガラスの粘度が上昇
し、泡抜けが困難となる傾向を示し、またそれ自体非常
に高価な原料であるので必要以上に加えるべきではな
い。総じてそれら透明電極線の成分を為す酸化物を5wt
%以下とするものである。好ましくは1〜4wt%の範囲
とする。
本発明における溶融、泡抜け性、熱物性、希硝酸溶解性
等を損なわない範囲でCaO 、SrO 、MgO 、BaO より選ば
れる1種又は2種以上を0〜20wt%の範囲で導入でき
る。好ましくは2〜17wt%の範囲で導入するのがよい。
の混入量は、希ガス空間中にR20 成分が混入するとパネ
ル寿命の短縮を来す恐れがあるため、1wt%以下とする
ことが望ましい。
る。 〔低融点ガラス混合ペーストの作製〕SiO2源として微粉
珪砂を、B2O3源としてほう酸を、Al2O3 源として水酸化
アルミニウムを、ZnO 源として亜鉛華を、PbO 源として
酸化鉛を、CaO 源として炭酸カルシゥムを、SrO 源とし
て炭酸ストロンチウムを、BaO 源として炭酸バリウム
を、In2O3 源として酸化インジウムを、SnO2源として酸
化スズを使用し、これらを所望の低融点ガラス組成とな
るべく調合したうえで、白金ルツボに投入し、電気加熱
炉内で1000〜1100℃、1〜2時間で加熱溶融して、表1
の実施例1〜6の組成のガラス、表2の実施例7〜11の
ガラスを得た。また、比較のために酸化インジウムおよ
び酸化スズを含有しない組成のガラス(比較例1〜4)
を同様に調製した。ガラスの一部は型に流し込み、ブロ
ック状にして熱物性 (熱膨張係数、軟化点) 測定用に供
した。残余のガラスは急冷双ロール成形機にてフレーク
状とし、粉砕装置で平均粒径2〜4μm 、最大粒径15μ
m未満の粉末状に整粒した。
ールアセテートからなるペーストオイルにバインダーと
してのエチルセルロースと上記ガラス粉を混合し、粘度
300±50ポイズ程度のスクリーン印刷に適するペースト
を調製した。
150mm□のソーダ石灰系基板ガラスに、焼付け後の膜厚
が8〜12μm となるべく勘案して目の開き#250のスクリ
ーンを用いて前記ペーストをスクリーン印刷により塗布
した。
で10分間焼付け(実施例1〜6、比較例1〜3)、また
は 590℃で10分間焼付け(実施例7〜11、比較例4)
て、第Iの誘電体ガラスよりなるクリアーな厚膜を形成
した。
O 6wt%、PbO 68wt%の組成で、軟化点 470℃の低融点
ガラスからなる第IIの誘電体を焼き付け後の膜厚が第
I、第IIの合計で30μm 程度となるべく勘案して目の開
き#250のスクリーンを用いて印刷・塗布し、140 ℃で15
分間乾燥した後、580 ℃で10分間焼付けて誘電体ガラス
のクリアーな厚膜を形成した。得られた試料について以
下の試験に供した。
ラスブロックを所定寸法に切断、研磨して熱膨張係数測
定試料を作製し、これを熱膨張計にセットして5℃/分
の速度で昇温して伸び量を測定、記録し、室温〜300 ℃
の平均熱膨張係数を算出した。
ックからのガラスを加熱して所定太さ、寸法のガラスビ
ームを作製し、リトルトン粘度計にセットして昇温し、
粘度係数η=107.6 に達したときの温度、すなわち軟化
点を測定した。
を形成した基板ガラス(厚み3mm) について常法によ
り、ヘーズメーターによりヘーズ値を測定した。基板ガ
ラスに微小泡が残存するとヘーズ値が著しく増大するも
ので、ヘーズ値は2%以下が良好とされる。
ガラス(厚み3mm)について常法により、分光光度計によ
り透過率を測定し、可視域における平均透過率を算定し
た。なお、可視光透過率は85%以上が良好とされる。
成した基板ガラスを7%硝酸液中に浸漬し、完全に溶解
・除去できる時間を計測。なお、3分間未満で除去でき
るものを良、3分間以上要するものを悪として評価し
た。
のついたガラス基板に誘電体層を形成し、7%硝酸液中
で誘電体層を溶解・除去した後、4探針法にてITO 薄膜
の電気抵抗値を測定した。なお、電気抵抗値の上昇が誘
電体層形成前の値の2倍以下のものを良、2倍を越える
ものを悪として評価した。
透の有無を観察した。
mm□のソーダ石灰系基板ガラスに、同様に誘電体ガラス
よりなるクリアーな厚膜を形成し、誘電体膜形成基板ガ
ラスについて非接触式真直度・厚み測定機により反りの
状態を測定し、たわみ深さが50μm /300mmL以下のもの
を良、たわみ深さが50μm /300mmLを越えるものを悪と
した。
は、基板を薄板とすることにより、より反りを生じ易く
し、厳しい区分評価を行えるようにするためである。
ス組成および、各種試験結果を表1、表2に示す。な
お、表1に示す実施例の低融点ガラスは、比較的 PbO
系で低軟化点(490℃以下)のガラスで、表1の比較例
の低融点ガラスに対比し、いずれも 580℃10分間焼付け
したもの、表2に示す実施例の低融点ガラスは、前記に
比べ低 PbO系で高軟化点( 490℃超過、但し 550℃以
下)のガラスで、表2の比較例の低融点ガラスに対比
し、いずれも 590℃10分間焼付けしたものある。
かかる実施例においては、透明電極線の非侵食性をはじ
め、熱物性、光学特性、希硝酸による溶解・除去特性等
において良好であり、透明絶縁性被膜形成用低融点ガラ
ス、特にガス放電式表示パネル用の該低融点ガラスとし
て好適である。
によりその電気抵抗値が上昇し、あるいは更に熱物性、
光学特性が適性範囲を外れ、または希硝酸への溶解性に
劣り、被膜の除去が困難となる等の不都合点を有する。
スと同組成であるが、焼付け温度を異にする。
制されるという顕著な効果を奏する。また、熱物性、光
学特性その他において良好であり、表示パネル基板にお
ける透明絶縁性被膜形成用低融点ガラス、特にガス放電
式表示パネルにおける透明絶縁性被膜形成用低融点ガラ
スとして好適である。
Claims (3)
- 【請求項1】表示パネル用基板に配した透明電極線パタ
ーン上に、透明な絶縁性被膜を形成するための低融点ガ
ラスであって、SiO2−B2O3−PbO −ZnO 系基礎成分に前
記透明電極線の成分をなす酸化物を 0.5〜5wt%の範囲
で含んだことを特徴とする透明絶縁性被膜形成用低融点
ガラス。 - 【請求項2】ガラスの成分組成がwt%で、SiO2 1〜
5、B2O3 15〜30、Al2O3 0〜5、ZnO 8〜25、PbO 30
〜60、CaO、MgO、SrO、BaOより選ばれた1種又は2種以
上を0〜20、透明電極線の成分をなす酸化物を 0.5〜5
の範囲で含み、かつ軟化点が 530℃以下、常温〜 300℃
までの熱膨張係数が77〜90×10ー7/℃であることを特徴
とする請求項1記載の透明絶縁性被膜形成用低融点ガラ
ス。 - 【請求項3】透明電極線パターンを被覆する第1の透明
な絶縁性ガラス被膜形成用低融点ガラスであって、更に
その上に重積する軟化点 480℃以下の低融点ガラスから
なる第2の透明絶縁性ガラス被膜の下地層として形成さ
せたことを特徴とする請求項1または2記載の透明絶縁
性被膜形成用低融点ガラス。
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