JP2835974B2 - 厚肉補強部付中空成形体及びその製造方法 - Google Patents
厚肉補強部付中空成形体及びその製造方法Info
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- B29C45/00—Injection moulding, i.e. forcing the required volume of moulding material through a nozzle into a closed mould; Apparatus therefor
- B29C45/17—Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
- B29C45/1703—Introducing an auxiliary fluid into the mould
- B29C45/1704—Introducing an auxiliary fluid into the mould the fluid being introduced into the interior of the injected material which is still in a molten state, e.g. for producing hollow articles
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Description
として利用される熱可塑性樹脂成形体であって、特に部
分的に厚肉の強度的に優れた箇所を必要とする中空成形
体及びその製造方法に関する。
た成形体のようなひけ、反り、捩れ等が生じにくい成形
体として、成形体全体を中空にした熱可塑性樹脂中空成
形体が知られている。
ィー内に溶融熱可塑性樹脂を射出し、キャビティー内が
この射出した溶融熱可塑性樹脂で満たされる前に加圧ガ
スをキャビティー内に圧入する方法が知られている(特
公昭57−14968号、特公昭61−59899号)。
体が中空で、全体の実質的肉厚が小さければひけ、反
り、捩れ等の不良が生じない利点がある。
実質的肉厚が小さくなるため、例えば中央部分に集中的
に荷重が加わる場合等においては、当該部分の強度が不
足し、破損しやすい問題がある。
ま残し、十分な強度を維持できるようにすればよいが、
このようにすると、その部分にひけ等の欠点を生じてし
まう問題を生じる。
用いる熱可塑性樹脂成形体を例にして更に具体的に説明
する。
形体は、風圧が加わっても反射面精度を維持できる剛性
を有するものとなるよう、厚肉のものとなっている。ま
た、厚肉の成形品とすると、ひけ、反り、捩れ等が発生
しやすくなるため、発泡成形体としてこれらを防止し、
これらの発生による反射面精度の低下を防いでいる。
る変形を押えて反射面精度を維持するためにその成形サ
イクルを長くとる必要があり、量産性を向上させにくい
ものとなっている。
とし、発泡成形によらずにひけ、反り、捩れ等を防止し
つつ成形できるようにすれば解決することができるが、
このようにすると反射体取付けのために必要な強度が維
持できなくなる問題を生じる。
結するためのボス等の取付部が設けられるが、上記のよ
うに中空成形体とすると、全体の肉厚が薄くなるため、
風圧等によってこの取付部に集中的に外力が加わると、
取付部付近で割れてしまう問題がある。
部付近に十分な強度を付与しようとすると、当該部分に
ひけ等を生じてしまい、高い反射面精度を維持できなく
なる。
塑性樹脂の中空成形品について、部分的に強度的に優れ
た厚肉部を残しても、それによってひけ等の欠点が生じ
ないようにすることをその解決すべき課題とするもので
ある。
いては、金型のキャビティー内に射出した溶融熱可塑性
樹脂中に加圧ガスを圧入することで形成される熱可塑性
樹脂製中空成形体であって、中空成形体の中空部1を挟
んだ表面部2と裏面部3の少なくとも一方の一部が中空
部3を押し潰して押し込まれ、当該押し込み部分の表面
部2と裏面部3が圧着されて厚肉補強部4を形成してい
る厚肉補強部付中空成形体とするという手段を講じてい
るものである(第1図及び第2図参照)。また、請求項
第3項の発明においては、金型5のキャビティー6内が
射出された溶融熱可塑性樹脂で満たされる前に、キャビ
ティー6内に加圧ガスを圧入して溶融熱可塑性樹脂内に
中空部1を形成した後、金型5の一部をキャビティー6
内へ突出させて中空部1を部分的に押し潰すことによっ
て、得られる中空成形体の中空部1を挟んだ表面部2と
裏面部3を部分的に圧着させて厚肉補強部4とするとい
う手段の講じているものである(第3図参照)。
2と裏面部3が合わさった厚肉の強度的に優れた箇所と
なるものである。そして、表面部2と裏面部の少なくと
も一方の一部が中空部1を押し潰して押し込まれ、当該
押し込み部分の表面部2と裏面部3が圧着されることで
この厚肉補強部4が形成されているのは、中空部1の形
成時から厚肉部として残されたものではなく、一旦中空
部1を形成した後に形成されたものとすることによっ
て、ひけ等の発生を防止するためのものである。
中空部1を押し潰して厚肉補強部4を形成しているの
は、上記と同様にひけ等の発生を防止するためのもので
あるが、これを更に説明すると、一旦中空部1を形成し
た後、射出された溶融熱可塑性樹脂がやや冷却された状
態で厚肉補強部4が形成されることによって、ひけ等の
発生なくこれを形成できるものである。
の一実施例を説明する。
アンテナ用反射体の基材として用いられる成形体であっ
て、その裏面部3側には、この成形体を用いて構成した
反射体を支柱や支持具等に連結するための取付部7が設
けられている。本実施例におけるこの取付部7は、図示
されるように、背面側に突出したボスとなっている。
る。この厚肉補強部4は、裏面部3の取付部7付近が、
中空部1を押し潰して押し込まれ、この押し込み部分が
表面部2と圧着されたものとなっている。
材として用いられる成形体を対象としているので、反射
面となる表面部2の平滑性を得るため、厚肉補強部4は
上述のように裏面部3側が押し込まれて形成されてい
る。しかし、表面部2の平滑性を厳格に維持する必要の
ない成形体を対象とする場合には、表面部2側を押し込
んだり、表面部2と裏面部3の両者を押し込んで厚肉補
強部4とすることもできる。
少なくとも押し込む側を加熱軟化状態にして厚肉補強部
4の形成のための押し込みを行い、これによって表面部
2と裏面部3を圧接させて両者を融着させることで行う
ことができる。
て、補強の必要な箇所を選択すればよい。本実施例にお
いては、各取付部7の上下に厚肉補強部4を設けている
が、これは取付部7の左右や取付部7の周囲全体であっ
てもよい。
で、中空部1も全体に亘って形成されている。しかし、
部分的に厚肉部分が生じる成形体においては、当該厚肉
部分のみに中空部1を形成すれば足る。
(表面部2と裏面部3の各肉厚)が0.8〜8.0mm、更に好
ましくは1.0〜3.0mm程度となるよう形成することが好ま
しい。この実質的肉厚が大き過ぎるとひけ等を十分防止
しにくくなり、また小さ過ぎると必要な強度を維持しに
くくなる。
り、この熱可塑性樹脂としては、一般に射出成形可能な
熱可塑性樹脂であればよく、通常使用されている難燃化
剤、可塑剤、酸化防止剤、安定化剤、紫外線吸収剤、補
強用フィラー類、炭酸カルシウム、タルク、クレー等の
添加剤や充填材を加えて用いることができる。
ンエーテル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂(ポリエチレ
ン、ポリプロピレン又はこれらを用いた共重合体等)、
ポリスチレン系樹脂、AS樹脂、ABS樹脂、PMMA系樹脂、P
C樹脂、AAS樹脂、ACS樹脂、ポリアミド系樹脂、POM系樹
脂等が挙げられる。
用反射体の基材として用いる成形体の場合、上記熱可塑
性樹脂の中でも、強度及び経時変化しにくいことから、
ポリフェニレンエーテル系の樹脂が好ましい。このポリ
フェニレンエーテル系の樹脂としては、ポリ(2・6ジ
メチル1・4フェニレン)エーテル、ポリ(2・6ジメ
チル1・4フェニレン)エーテルと2・3・6−トリメ
チルフェノールとの共重合体等を挙げることができる。
また、これらをスチレン系化合物と共重合可能な化合物
又はゴム質重合体で変性したものであってもよい。更に
は、例えば無水マレイン酸等の相溶化剤を用いて、ポリ
フェニレンエーテルと他の樹脂とを混合したポリマーア
ロイ類であってもよい。この他の樹脂としては、例えば
ポリオレフィン系樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、ポリアミ
ド、水素化スチレン−ブタジエン共重合体、ポリフェニ
レンサルファイド等が挙げられる。
側に導電性皮膜を積層し、更に表面を化粧層で仕上げて
パラボラアンテナの反射体とされるものである。
用反射体の基材として用いられる成形体を製造する場合
を例に、第3図ないし第5図によって請求項第3項及び
第4項の発明について説明する。
れるもので、第3図はその手順を示す説明図である。
融熱可塑性樹脂を金型5のキャビティー6内に射出す
る。この熱可塑性樹脂は前述した通りのものである。
ー6内が完全に溶融熱可塑性樹脂で満たされる前に、
(b)に示されるように、射出ノズル8に内蔵されたガ
スノズル9から加圧ガスをキャビティー6内に圧入す
る。圧入された加圧ガスは溶融熱可塑性樹脂内に入り込
み、これを押し広げるようにして中空部1を形成するこ
とになる。
入時の圧力で液化せず、溶融熱可塑性樹脂と反応しない
ものであればよく、例えば空気や、窒素ガス等の不活性
ガスを用いることができ、特に不活性ガスが好適であ
る。
て、加圧ガスのみ単独で行ってもよいが、溶融熱可塑性
樹脂の射出を継続したまま溶融熱可塑性樹脂の射出と同
時に行ったり、両者を組合わせて行ってもよい。
スノズル9で行う他、キャビティ6内にパイプ状のニー
ドル(図示されていない)を差し込んで、このニードル
を介して加圧ガスの圧入を行うこともできる。
(c)に示されるように、中空部1の形成が完了すると
共に、加圧ガスの圧力によって溶融熱可塑性樹脂がキャ
ビティー6内面に密着し、成形体の基本的形状が定ま
る。特に加圧ガスの圧力によって、溶融熱可塑性樹脂の
キャビティー6内面への密着状態が向上するので、良好
な型再現性が得られる。従って、成形対象が、パラボラ
アンテナ用反射体の基材として用いられる成形体の場
合、その反射面の精度が向上する。
にあるうちに、(d)に示されるように、成形体の取付
部7付近に位置し、金型5の一部を構成しているスライ
ド部10をキャビティー6内に突出させる。すると、中空
部1を挟んで位置する表面部2と裏面部3のうち、この
スライド部10側に位置する裏面部3の取付部7付近が中
空部1内に押し込まれ、表面部2と圧着されて厚肉補強
部4が形成されることになる。第4図(a)及び(b)
は、このスライド部10のキャビティー6内への突出前後
の状態を拡大して示したものである。また、第5図は、
成形体の取付部7とスライド部10の位置関係を示す図で
ある。
3側に設けられているが、スライド部10を表面部2側に
設けたり、前面部2側と背面部3側の両者に設けたりす
ることもできる。即ち、厚肉補強部4の形成に際し、背
面部3を中空部1に押し込むだけでなく、前面部2や、
前面部1と背面部3の両者を中空部1内に押し込むよう
にすることもできる。
の箇所に形成することもできる。
十分冷却固化させ、中空部1内の加圧ガスを排出してか
らスライド部10を元の位置に後退させ、金型5を開いて
取り出せば、本厚肉補強部付中空成形体を得ることがで
きる。中空部1内の加圧ガスの排出は、射出ノズル8を
金型5から離すことでも行えるが、射出ノズル8を金型
5に密着させたまま、ガスノズル9から逆流させて適宜
回収することによっても行うことができる。
す。
ンテナ用反射体の基材として用いられる直径45cmの成形
体の金型を射出成形機に取付けて成形を行った。射出成
形機はガスノズル内蔵型のものとし、ガスノズルは200k
gf/cm2の窒素ガスを放出できるものとした。
ル系樹脂(旭化成工業株式会社製「ザイロン220Z」、耐
熱性:90℃、UL95V-0)である。
ビティー体積の90%が充填された時に、窒素ガスを200k
gf/cm2で圧入して中空部を形成した。
たまま、成形体の裏面部側の取付部(ボス)付近に位置
するスライド部を中空部内に突出させて、成形体の裏面
部を中空部内に押し込み、裏面部と表面部を圧着させて
厚肉補強部を形成した。
図に明示されるような状態で厚肉補強部を形成した。
てから、金型を開放して成形体を取り出し、表面部側の
面精度(Root Mean Square: を三次元測定器によって測定した。また、4箇所の取付
部にM6−10のメタルを圧入して固定治具に取付け、面圧
10kgの負荷をかけて、その変位(振れ)を測定した。
例1と同様にして成形を行い、得られた成形体の測定を
行った。
1」)を用い、樹脂温度250℃、射出圧力260kgf/cm2とし
た以外は実施例1と同様にして成形と測定を行った。
を用い、樹脂温度235℃、射出圧力210kgf/cm2とした以
外は実施例1と同様にして成形と測定を行った。
ンドを用い、樹脂温度200℃、射出圧力200kgf/cm2とし
た以外は実施例1と同様にして成形と測定を行った。
に成形を行った。
塑性樹脂に0.5重量%の発泡剤(粉末のアゾジカーボン
アミド)をブレンドしたものを入れ、混練溶融させた
後、樹脂温度240℃、射出圧力320kgf/cm2の条件で射出
し、冷却時間を180秒として発泡成形を行い、発泡倍率
1.05の成形体を得た。
け、実施例1と同様の測定を行った。
成形と測定を行った。
を使用した以外は比較例1と同様にして成形と測定を行
った。
を使用した以外は比較例1と同様にして成形と測定を行
った。
を圧入して中空部を形成し、サイクル時間を110秒とし
た以外は比較例1と同様にして成形と測定を行った。
を奏するものである。
の要所に厚肉補強部4を有することから、中空部1を有
することで表面部2及び背面部3の肉厚が薄くても、肉
厚補強部4によって必要な強度の維持ができ、強度的に
優れた成形体とすることができる。また、ひけ等の発生
もなく、良好な外観が得られる。
付近が厚肉補強部4によって補強されるので、本成形体
を基材として形成したパラボラアンテナ用反射体をこの
取付部7によって支柱や支持具に取付けたときの安定性
がよく、風によって大きく揺れることがなく、また取付
部7に加わる力で本成形体が割れるおそれがない。
えた金型5を用いることで、中空成形体の成形と同時に
厚肉補強部4も形成することができ、厚肉補強部4を形
成するための工程数の増大を防止できる。
ことで、パラボラアンテナ用反射体の基材として用いら
れる成形体を効率よく製造することができ、またその反
射面の精度も向上させることができる。
す縦断面図、第2図はその背面図、第3図(a)〜
(d)は(a)から(d)の順で行われる請求項第3項
及び第4項の発明の手順を示す説明図、第4図(a)及
び(b)はスライド部の中空部内付き出し前後の状態を
示す拡大図、第5図はスライド部と取付部の位置関係を
示す拡大図である。 1:中空部、2:表面部、3:背面部、4:厚肉補強部、5:金
型、6:キャビティー、7:取付部、8:射出ノズル、9:ガス
ノズル、10:スライド部。
Claims (4)
- 【請求項1】金型のキャビティー内に射出した溶融熱可
塑性樹脂中に加圧ガスを圧入することで形成される熱可
塑性樹脂製中空成形体であって、中空成形体の中空部を
挟んだ表面部と裏面部の少なくとも一方の一部が中空部
を押し潰して押し込まれ、当該押し込み部分の表面部と
裏面部が圧着されて厚肉補強部を形成していることを特
徴とする厚肉補強部付中空成形体。 - 【請求項2】パラボナアンテナ用反射体の基材として用
いられる成形体であって、裏面部に他の部材と連結する
ための取付部が設けられており、この裏面部の取付部付
近が、中空部を押し潰して押し込まれて厚肉補強部を形
成していることを特徴とする請求項第1項の厚肉補強部
付中空成形体。 - 【請求項3】金型のキャビティー内が射出された溶融熱
可塑性樹脂で満たされる前に、キャビティー内に加圧ガ
スを圧入して溶融熱可塑性樹脂内に中空部を形成した
後、金型の一部をキャビティー内へ突出させて中空部を
部分的に押し潰すことによって、得られる中空成形体の
中空部を挟んだ表面部と裏面部を部分的に圧着させて厚
肉補強部とすることを特徴とする厚肉補強部付中空成形
体の製造方法。 - 【請求項4】パラボナアンテナ用反射体の基材として用
いられる成形体成形用の金型を用い、成形体の裏面部に
形成される、他の部材と連結するための取付部の周囲の
金型部分をキャビティー内に突出させることを特徴とす
る請求項第3項の厚肉補強部付中空成形体の製造方法。
Priority Applications (1)
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Publications (2)
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Family Applications (1)
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CN104319490A (zh) * | 2014-11-03 | 2015-01-28 | 中国工程物理研究院应用电子学研究所 | 一种可变焦毫米波反射面天线 |
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1990
- 1990-03-09 JP JP5652090A patent/JP2835974B2/ja not_active Expired - Fee Related
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