JP2832552B2 - オキシメチレン基を有する含フッ素3環型化合物 - Google Patents

オキシメチレン基を有する含フッ素3環型化合物

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、電気光学的表示材料として有用な新規液晶
性化合物に関するものである。特にその中でも強誘導性
を有する液晶材料を得る際に有用な素材となる化合物を
提供するものである。
〔従来技術〕
液晶表示素子は、その優れた特徴(低電圧作動、低消
費電力、薄型表示が可能、明るい場所でも使用でき、目
がつかれない。)によって、現在広く用いられている。
しかしながら、最も一般的であるTN型表示方式では、CR
Tなどの発行型表示方式の比較すると応答が極めて遅
く、かつ印加電場を切った場合の表示を記憶(メモリー
効果)が得られないため、高速応答の必要な光シャッタ
ー、プリンターヘッド、時分割駆動の必要なテレビ等の
動画面等への応用には多くの制約があり、適したものと
は言えなかった。
最近、メイヤーらにより強誘電性液晶を用いる表示方
式が報告され、これによるとTN型の100〜1000倍という
高速応答とメモリー効果が得られるため、次世代の液晶
表示素子として期待され、現在、盛んに研究、開発が進
められている。
強誘電性液晶の液晶相は、チルト系のキラルスメクチ
ック相に属するものであるが、実用的にはその中で最も
低粘性であるキラルスメクチックC(以下、SCと省略
する。)相が最も望ましい。
SC相を示す液晶化合物は、既に数多く合成され、検
討されているが、強誘電性表示素子として用いるための
条件としては、(イ)室温を含む広い温度範囲でSC
を示すこと、(ロ)良好な配向を得るために、SC相の
恒温側に適当な相系列を有し、かつその螺旋ピッチが大
きいこと、(ハ)適当なチルト角を有すること、(ニ)
粘性が小さいこと、(ホ)自発分極がある程度大きいこ
と、が好ましいが、これらを単独で満足するものは知ら
れていない。
そのため、現在では、SC相を示す液晶組成物(以
下、SC液晶組成物という。)として検討用等に用いら
れている。
これまで、SC相あるいはSC相の上限温度(Tc点)
を上昇させるために用いられてきた化合物には、下記一
般式(III)a〜(III)eで表わされる化合物のように
3個の芳香環が、直結した構造のものや、下記一般式
(IV)a〜(IV)bで表わされる化合物のように、エス
テル系のものなど、いずれもTc点の高いSC相(あるいは
SC相)を有する化合物が知られている。
しかしながら、上記一般式(III)a〜(III)eで表
わされる化合物等の3環直結型の化合物は他の液晶化合
物との相溶性が悪いため、析出が生じやすく、また融点
を低くすることが難しく、一方、上記一般式(IV)a,
(IV)bで表わされるエステル系化合物では粘度が大き
いという欠点があった。
また、下記一般式(V)で表わされる化合物のように
分子内にピリミジン環とオキシメチレン結合を有する化
合物では、 一般式(IV)a又は(IV)bで表わされる化合物等の
エステル系化合物と比較して、粘度の面ではかなり改善
されたが、まだ充分なものとは言えなかった。そこで、
さらに粘度が低く、相溶性にもすぐれ、かつTc点を上昇
させる効果の大きい化合物が望まれていた。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明が解決しようとする課題は、他の母体液晶用化
合物との相溶性に優れ、低粘度であって、かつ、SC相を
示し、混合によりSC相(あるいはSC相)の上限温度
(Tc点)を上昇させる効果が大きい化合物を提供し、ま
た、それを用いることによりTc点が高く、かつ、低粘度
のSC(あるいはSC)相を示す液晶組成物を提供し、ま
たそのような組成物を構成要素として用いた液晶表示素
子を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は上記課題を解決するために、下記一般式
(A)で表わされる化合物を提供する。
上記一般式中、R1及びR2は各々独立的に炭素原子数1
〜18の直鎖状又は分岐状のアルキル基を表わすが、好ま
しくはR1及びR2は各々独立的に炭素原子数4〜12の直鎖
状アルキル基を表わす。Xは−CH2O−又は−OCH2−を表
わすが好ましくは−CH2O−表わす。
はフッ素置換された1,4フェニレン基を表わすが、好ま
しくは を表わす。
また、本発明は、上記一般式(A)で表わされる化合
物の少なくとも1種を含有する液晶組成物を提供する。
特に本発明による組成物は、強誘電性液晶表示用キラル
スメクチック液晶、あるいはキラルスメクチック液晶調
製用のSC相を示す母体液晶として用いることが好ましい
ものであり、組成物中に一般式(A)で示される化合物
の占める割合が2〜60重量%であることが好ましく5〜
50重量%であることが特に好ましい。
さらに、本発明は上記組成物を構成要素とする液晶表
示素子を提供するものであり、特に低温域から高温域ま
での広い温度範囲において高速応答の可能な強誘電液晶
表示素子を提供する。
本発明に係わる式(A)の化合物は、例えば次の製造
方法に従って製造することができる。
(i) Xが−CH2O−の場合 (上記反応中、R1,R2及び は一般式(A)における各々同じ意味を表わし、Yは塩
素、臭素、ヨウ素、あるいはp−トルエンスルホニルオ
キシ基等の脱離基を表わす。) 即ち、式(B−1)の化合物と式(C−1)の化合物
とを塩基の存在下に反応させることによって、本発明に
係わる式(A)の化合物を製造する。
ここで式(B−1)の化合物は、既知の化合物である をエステル化するか、あるいは酸クロリドし、ついで水
素化アルミニウムリチウムで還元して とし、これをハロゲン化あるいは塩化p−トルエンスル
ホニルと反応させることにより容易に得ることができ
る。
式(C−1)の化合物は、その多くが既知化合物であ
り、例えばアニソール誘導体 をアシル化した後還元するか、 をグリニヤール化合物とを反応させた後還元するなどの
方法により得ることができる。
(ii)Xが−OCH2−である場合 (上記反応中、R1,R2, 及びYは前述と同じ意味を表わす。) 即ち、(i)における式(B−1)、式(C−1)の
化合物に代えて式(B−2)及び式(C−2)の各化合
物を用いることにより、(i)と同様にして合成するこ
とが可能である。
式(B−2)の化合物はその多くが既知であるが、例
えば、4−フェニルフェノールをアシル化した後還元す
るなどの方法により得ることができる。
式(C−2)の化合物は、例えば、式 の化合物をシュウ酸クロリドと反応させ、次いで水素化
アルミニウムリチウムと反応させ、次いで水素化アルミ
ニウムリチウムと反応させることにより式 の化合物を得て、これをハロゲン化するか、あるいは塩
化p−トルエンスルホニル等と反応させればよい。
斯くして製造される式(A)の化合物の代表的なもの
の相転移温度を第1表に示す。
ここで、Crは結晶相を、Nはネマチック相を、SFはス
メクチックF相を、SGはスメクチックG相を、SAはスメ
クチックA相を、SCはスメクチックC相を、Iは等方性
液体相を表わす。(ただし、SF相及びSG相は他のスメク
チック相の可能性もある。) 上記から明らかなように、式(A)の化合物は高い温
度域でSC相を示し、混合により液晶組成物のSC相あるい
はSC相の上限温度を高くする効果を有する。
一般に液晶化合物の粘度を小さくするには、両側鎖を
アルキル鎖にしたり、連結基の−COO−をより極性に弱
−CH2O−や−CH2CH2−に代える等の方法がなされている
が、こうして得られた低粘性の液晶化合物にはSC相を示
す化合物はほとんど知られていない。例えば、一般式
(A)において であり、Xが−CH2O−の化合物である。
はスメクチックE(以下、SEという。)相及びスメクチ
ックB(以下、SBという)相のみを示し、SC相は示さな
い。
前述の式(V)の化合物がこうした条件を満たしては
いるが、式(V)の化合物では、混合により、液晶組成
物のTc点を上昇させることはできるが、その応答性を改
善することはなく、むしろ粘性を大きくして悪影響を与
えた。
しかるに、本発明者らは、この式(A)の化合物をSC
相を示す液晶組成物に添加したところ、その粘度を低下
させて応答性を向上させた上、Tc点を高くしてSC相の温
度範囲を拡大しうることを見い出した。
即ち、SC相を示す下記母体液晶(B)は57℃以下でSC
相を、64.5℃以下でSA相を、69℃以下でN相を各々示
し、それ以上の温度で等方性液体(I)相となるが、こ
の母体液晶(B)84重量%とキラルドーパント(C)16
重量%からなるSC液晶組成物は、58℃以下でSC相を
示しその電気光学応答速度は42μ秒である。
然るに、この母体液晶(B)を75.6重量%とし、化合
物(A−1)8.4重量%を加え、キラルドーパント
(C)16.0重量%からSC液晶組成物を調製したとこ
ろ、SC相の上限温度は61℃に上昇し、同様にしてその
電気光学応答速度を測定したところ、38μ秒とより高速
応答性を示すことが確認できた。
ここで用いた母体液晶(B)は から成るものであり、キラルドーパント(C)は、 から成るものであり、70℃付近でN相に誘起する螺旋
ピッチは長く、かつSC相に誘起する自発分極が非常に
大きい液晶組成物である。
また、式(A−1)の化合物に代えて、式(A−2)
の化合物を用いた場合にもほぼ同様の結果が得られた。
用いた母体液晶(B)自体が2環化合物からなり、か
なり低粘性の母体液晶であるのに、このように、それに
加えることによって、その温度範囲と応答性の両者を同
時に改善できるような化合物はこれまで知られていなか
ったものである。
〔実施例〕
以下に実施例をあげて、本発明を具体的に説明する
が、勿論、本発明の主旨及び適用範囲はこれらの実施例
によって制限されるものではない。
実施例1 4−(2−フルオロ−4−ノニル)フェノキ
シメチル−4′−ヘキシルビフェニル(式(A−1)の
化合物)の合成 1a 4−ヒドロキシメチル−4′−ヘキシルビフェニル
の合成 4′−ヘキシルビフェニル−4−カルボン酸クロリド
(この化合物は市販の4−シアノ−4′−ヘキシルビフ
ェニルをアルカリ加水分解した後、塩化チオニルと反応
させることにより合成した。)5.3gを乾燥テトラヒドロ
フラン(以下、THFと言う。)50mlに溶解した。
次に、この溶液を、水素化アルミニウムリチウム1.35
gの乾燥THF20mlの懸濁液中に、氷冷下、30分間かけて滴
下した。滴下終了後、さらに30分間撹拌した後、飽和食
塩水を加えて過剰の水素化物を分解した。生成した沈澱
を傾斜で除去した後、沈澱をエーテルで洗滌し、有機層
をあわせて、飽和食塩水で洗浄した後、無水硫酸ナトリ
ウムで脱水乾燥した。溶媒を留去した得られた粗組成物
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溜出溶媒:ヘ
キサン−酢酸エチル混合系)を用いて精製し、更にヘキ
サンから再結晶させて4−ヒドロキシメチル−4′−ヘ
キシルベンゼンの油状物4.30gを得た。(収率91%) 1−b 4−ブロモメチル−4′−ヘキシルビフェニル
の合成 1−aで得た4−ヒドロキシメチル−4′−ヘキシル
ビフェニル4.30gをジクロロメタン50mlに溶解した。氷
冷下、この溶液に三臭化リン1.75gを10分間かけて滴下
した。室温でさらに3時間撹拌した後、水をゆっくり加
え、過剰の三臭化リンを分解した。有機層を炭酸水素ナ
トリウム水溶液、水、さらに飽和食塩水で洗滌した後、
無水硫酸ナトリウムで脱水、乾燥した。溶媒を留去して
得られた粗生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ー(溜出力溶媒:ヘキサン−酢酸エチル混合系)を用い
て精製して、4−ブロモメチル−4′−ヘキシルビフェ
ニルの白色結晶4.57gを得た。(収率86%) 1−c 2−フルオロ−4−ノナノイルアニソールの合
成 無水塩化アルミニウム25.4gをジクロルメタン100ml中
に懸濁させた。この懸濁液に氷冷下、ジクロロメタン50
mlに溶解した2−フルオロアソニールを加えた。次い
で、氷冷下ノナン酸クロリド28.1gをジクロルメタン50m
lに溶解して1時間で滴下した。反応混合物を、氷−稀
塩酸中にあけた。水層はジクロロメタン200mlで抽出
し、有機層をあわせて水で洗滌した後、無水硫酸ナトリ
ウムで乾燥した。溶媒を留去して得られた粗結晶41.4g
をヘキサンから再結晶させて、精製して2−フルオロ−
4−ノナノイルアニソール31.7gを得た。(収率75%) IR;1680,1620,1585,1290,1230,1140,1125,1020,905,82
0,800,765cm-1 融点:71.4℃ 1−d 2−フルオロ−4−ノニルフェノールの合成 ジエチレングリコール400ml中に、1−cで得た2−
フルオロ−4−ノナノイルアニソール30g、水酸化カリ
ウム21.4g、ヒドラジン1水和物20mlを溶解した。
共沸してくる水を除去しながら140℃で1.5時間、次い
で200℃で4時間撹拌した。放冷後、反応混合物に水200
mlを加え稀塩酸で酸性とした後、酢酸エチルで抽出し
た。有機層は水で洗滌後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し
た。溶媒を留去して得られた粗生成物をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(留去溶媒:ヘキサン/酢酸エチ
ル=10/1)を用いて精製して、油状の2−フルオロ−4
−ノニルフェノール17.6gを得た。(収率66%) 1−e 表記化合物の合成 2−フルオロ−4−ノニルフェノール0.431gをジメチ
ルホルムアミド(DMF)10mlに溶解し、これにt−ブト
キシカリウム0.204gを加えて撹拌した。これに(1−
b)で得た臭化物0.500gをDMF5mlに溶解し、氷冷下に、
10分間かけて滴下した。室温で6時間撹拌した後、酢酸
エチル50mlおよび水50mlを加え、水層が弱酸性となるま
で稀塩酸を加えた。有機層を分離し、さらに洗液が中性
となるまで水で洗滌し、さらに飽和食塩水で洗滌し、無
水硫酸ナトリウムを加えて脱水した。
溶媒を留去して得られた粗組成物をシリカゲルカラム
クロマトグラフィー(溜出溶媒:ヘキサン−酢酸エチ
ル)を用いて精製し、さらにエタノールから再結晶させ
て、表記化合物の白色結晶0.443gを得た。(収率50%) 構造は、赤外吸収スペクトル(IR)及び核磁気共鳴ス
ペクトル(NMR)により確認した。
IR:1590,1520,1280,1220,1125,1010,960,810cm-1 NMR:δ 6.80〜7.60(m,1H,芳香族水素), この化合物の融点は70.5℃で、93℃までSC相を示し、
それ以上の温度でI相となった。
なお、相転移温度は温度調節ステージ(メトラー社EP
82)を備えた偏光顕微鏡による光学組織の観察及び、示
差走査熱量計(DSC)を併用して行った。
実施例2〜5 実施例1において、4−ブロモメチル−4′−ヘキシ
ルビフェニル及び2−フルオロ−4−ノニルフェノール
に代えて、これらの化合物のアルキル基のみが異なった
同族体を用いた以外は、実施例1と同様にして、前記第
1表に記載の式(A−2)〜(A−5)の化合物を得
た。これらの化合物の相転移温度は、前記第1表にまと
めて示した。
実施例6 4−(3−フルオロ−4−オクチル)フェノ
キシメチル−4′−ヘキシルビフェニル(式A−6の化
合物)の合成 6−a 3−フルオロ−4−オクチルフェノールの合成 1−ブロモヘプタン30.9gとマグネシウム4.11gからTH
F50ml中でグリニヤール化合物を調製した。これに、3
−フルオロ−4−シアノフェノール10gをTHF15ml及びベ
ンゼン70mlに溶解した溶液を滴下し、70℃で12時間反応
させた。
放冷後、反応混合物に6N塩酸を加え、反応混合物を酸
性として室温で4時間撹拌した。
反応混合物に酢酸エチル200mlを加え、有機層を分離
し、水で洗滌後、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒
を留去して得られた粗結晶をヘキサンから再結晶させて
精製し、3−フルオロ−4−オクタノイルフェノール7.
27gを得た。(収率42%) この化合物3.03gを実施例1の1−dと同様に反応さ
せることにより3−フルオロ−4−オクチルフェノール
の油状物1.26gを得た。(収率44%) IR:3350,1700,1625,1600,1520,1290,1120,970,850cm-1 6−b 表記化合物の合成 6−aで得られた3−フルオロ−4−オクチルフェノ
ール及び、実施例1の1−bで得た4−ブロモメチル−
4′−ヘキシルビフェニルとを、実施例1の1−eと同
様に反応させることにより表記化合物を得た。
この化合物は結晶化しないため、その融点は不明であ
るが、76.5℃までSG相を、90℃までSF相を、91.5℃まで
SC相を、112.5℃までSA相を各々示し、それ以上の温度
でI相となった。
IR:1625,1590,1515,1265,1160,1125,1140,970,835,810,
760,cm-1 NMR:δ 6.66〜7.61(m,11H,芳香族水素)5.05(s,2H,O
CH2実施例7 (SC液晶組成物、及び表示用素子の作成) 実施例1で得た式(A−1)の化合物8.4%及び前述
の母体液晶(B)75.6%及びキラルドーパント(C)1
6.0%からなるSC液晶組成物を調製した。
このSC液晶組成物は61%以下でSC相を、65.5℃以
下でSA相を、66.5℃以下でN相を各々示し、それ以上
の温度でI相となった。
このSC液晶組成物を配向処理(ポリイミドコーティ
ング−ラビング)を施した2枚のガラス透明電極板から
なる厚さ約2μmのセルに充填した。I相から室温まで
除冷を行いSC相を均一に配向させた。これに電解強度
10Vpp/μmの50Hzの矩形波を印加して、その電気光学応
答速度を測定したところ、25℃で38μ秒の高速応答性を
示した。その時のチルト角は、27.4゜であり、コントラ
ストも良好であった。
比較例 実施例7において式(A−1)の化合物を用いず、母
体液晶(B)84.0%とキラルドーパント(C)16.0%か
ら調製したSC液晶組成物は、58℃以下でSC相を、6
3.5℃以下でSA相を、65℃以下でN相を各々示し、そ
れ以上の温度でI相となり、SC相の上限温度は3℃も
低くなった。
また、実施例7と同様にして測定した電気光学応答速
度は25℃で42μ秒であり、遅くなった。
〔発明の効果〕
本発明の式(A)の化合物は、高い温度域まで広い温
度範囲でSC相を示し、液晶組成物に混合して加えること
により温度範囲が特に高温域まで広がったSC相を示す液
晶組成物、あるいはSC液晶組成物を得ことができる。
また、本発明の式(A)の化合物は、分子中に極性の
強いエステル結合等が存在しい低粘度の化合物であるの
で、上記SC液晶組成物においても高速応答が可能であ
る。
また、実施例にも示した如く、工業的にも容易に製造
でき、化合物自体無色であり、かつ、化学的に非常に安
定である。
よって、本発明の式(A)の化合物は高速応答性に優
れた強誘電液晶材料として有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 栗山 毅 千葉県佐倉市六崎1549―1―301 (72)発明者 中村 佳代子 千葉県鎌ケ谷市鎌ケ谷1―7―18―507 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07C 43/225 C09K 19/20 G02F 1/13 CA(STN) CAOLD(STN) REGISTRY(STN)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 (式中、R1及びR2は各々独立的に炭素原子数1〜18の直
    鎖状又は分岐状のアルキル基を表わし、Xは−CH2O−又
    は−OCH2−を表わし、 はフッ素置換された1,4−フェニレン基を表わす。) で表わされる化合物。
  2. 【請求項2】Xが−CH2O−である請求項1記載の化合
    物。
  3. 【請求項3】 である請求項2記載の化合物。
  4. 【請求項4】請求項1,2又は3記載の化合物を含有する
    液晶組成物。
  5. 【請求項5】強誘電性キラルスメクチック相を示す請求
    項4記載の液晶組成物。
  6. 【請求項6】請求項4又は5記載の液晶組成物を構成要
    素とする液晶表示素子。
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