JPH05262698A - 光学活性トリフルオロメチルシクロプロパン誘導体、その合成中間体、それを含む液晶組成物及び液晶表示素子 - Google Patents

光学活性トリフルオロメチルシクロプロパン誘導体、その合成中間体、それを含む液晶組成物及び液晶表示素子

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JPH05262698A
JPH05262698A JP4065981A JP6598192A JPH05262698A JP H05262698 A JPH05262698 A JP H05262698A JP 4065981 A JP4065981 A JP 4065981A JP 6598192 A JP6598192 A JP 6598192A JP H05262698 A JPH05262698 A JP H05262698A
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carbon atoms
liquid crystal
optically active
formula
derivative
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Application number
JP4065981A
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English (en)
Inventor
Sadao Takehara
貞夫 竹原
Kayoko Nakamura
佳代子 中村
Tamejirou Hiyama
爲次郎 檜山
Tetsuo Kusumoto
哲生 楠本
Kenichi Sato
健一 佐藤
Manabu Kuroboshi
学 黒星
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DIC Corp
Sagami Chemical Research Institute
Original Assignee
Sagami Chemical Research Institute
Dainippon Ink and Chemicals Co Ltd
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Publication date
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
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    • Y02P20/55Design of synthesis routes, e.g. reducing the use of auxiliary or protecting groups

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  • Heterocyclic Compounds That Contain Two Or More Ring Oxygen Atoms (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Liquid Crystal Substances (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 一般式(I) の化合物、その合成中間体とその製造方法、これを含有
する特に強誘電性の液晶組成物及びそれを用いた液晶表
示素子。一般式Iの化合物とその合成中間体の具体例に
は式IIと式IIIの化合物がある。 【効果】 この化合物は、母体液晶中に少量添加するだ
けで、大きい自発分極を誘起でき、かつ粘度が低いの
で、これを用いて広い温度範囲で高速応答が可能な強誘
電性液晶組成物を得ることができる。得られた組成物は
配向性も良く、水、光等に対する化学的安定性にも優れ
ているので、表示用液晶光スイッチング素子の材料とし
て有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規な光学活性トリフ
ルオロメチルシクロプロパン誘導体とその合成中間体お
よび液晶材料に係わり、特に応答性、メモリー性に優れ
た強誘電性液晶表示用材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶表示素子は、その優れた特徴(低電
圧作動、低消費電力、薄型表示が可能、明るい場所でも
使用でき目が疲れない。)によって、現在広く用いられ
ている。しかしながらそのうち最も一般的な表示方式で
あるTN型においては、CRT等の他の発光型表示方式
と比較すると応答が極めて遅く、かつ印加電場を切った
場合の表示の記憶(メモリー効果)が得られないため、
高速応答の必要な光シャッター、プリンターヘッド、あ
るいはさらに時分割駆動の必要なテレビなど動画面への
応用には多くの制約があり、必ずしも適した表示方式と
はいえなかった。
【0003】最近になって、強誘電性液晶を用いる表示
方式が報告され、これによるとTN型液晶の100〜1
000倍という高速応答とメモリー効果とが得られるた
め、次世代液晶表示素子として期待され、現在盛んに研
究開発が進められている。
【0004】強誘電性液晶は液晶相としてはチルト系の
キラルスメクチック相に属するものであるがそのうちキ
ラルスメクチックC(以下SC*と省略する)相が最も
低粘性であり最も望ましい。SC*相を示す液晶化合物
は既に数多く合成され検討されているが強誘電性液晶素
子として用いるための以下の条件、すなわち(イ)室温
を含む広い温度範囲でSC*相を示すこと、(ロ)良好
な配向性を得るためにSC*相の高温側に適当な相系列
を有し、かつその螺旋ピッチが大きいこと、(ハ)適当
なチルト角を有すること、(ニ)粘性が小さいこと、
(ホ)自発分極がある程度大きいこと、(ヘ)高速応答
を示すこと、を単独で満足するような化合物は知られて
いない。そのため数種あるいはそれ以上の化合物を混合
してSC*相を示す液晶組成物(以下SC*液晶組成物と
省略する)として用いる必要がある。
【0005】SC*液晶組成物の調製方法としてはアキ
ラルな化合物からなり、スメクチックC(以下SCと省
略する)相を示す母体液晶に光学活性化合物からなるキ
ラルドーパントを添加する方法が、より低粘性の組成物
を得ることができ、高速応答が可能となるので、最も一
般的である。キラルドーパントとして用いる化合物は単
独では必ずしもSC*相を示す必要はなく、また液晶相
すら示す必要もないが、少量の添加で液晶組成物に充分
な自発分極を誘起することや、キラルドーパントとして
誘起する螺旋のピッチが充分大きいことなどの性質を示
すことが必要である。
【0006】キラルドーパントとして大きな自発分極を
誘起するためには、強い双極子モーメントを有する極性
基が化合物分子の中心骨格(コア)および不斉炭素にな
るべく近接し、固定されていることが必要であることは
既に知られている。このような考えに基づき本発明者ら
は一般式(VIII)
【0007】
【化9】
【0008】(式中、Mesは液晶骨格を表わし、Rは
アルキル基を表わす。)で表わされる光学活性シアノシ
クロプロパン誘導体を開発し、この化合物が、少量の添
加で充分大きな自発分極を誘起し、高速応答性のSC*
液晶組成物の調製が可能となることを見いだした。(第
16回液晶討論会予稿集36ページ、特開平3−236
365号公報、及びTetrahedron Letters 32巻 939ペ
ージ 1981年)
【0009】しかしながら、一般式(VIII)の化合
物では強い双極子モーメントを有する基としてシアノ基
が用いられてる。シアノ基を有する液晶化合物は、誘電
率異方性の絶対値を大きくする目的で、従来のネマチッ
ク液晶においてよく用いられており、強誘電性液晶にお
いてもキラルドーパント用光学活性化合物あるいは母体
液晶用としても知られているが、一般にその粘度がかな
り高いという欠点を有する。一般式(VIII)の化合
物においてもその粘度は決して低いとはいえなかった。
【0010】強誘電性液晶の応答時間(τ)はその粘度
に比例し、自発分極に反比例することが知られている。
したがって、応答時間を短くするには粘度を低くして、
自発分極を大きくすればよいことになる。しかしなが
ら、自発分極はあまり大きくするとメモリー性に悪影響
を及ぼし、また組成物の粘度を大きくしてしまうため、
実際にはある程度以上には大きくできないのが実状であ
る。そのため応答を高速にするには液晶の粘度を小さく
する必要がある。大きい双極子モーメントを有する基と
しては、シアノ基以外にもカルボニル基やフッ素あるい
は塩素原子等のハロゲン原子が知られているが、これら
のうちではフッ素原子が粘度の上昇が最も少ない。
【0011】そこで本発明者らは、一般式(VIII)
のシアノシクロプロパン誘導体と類似の構造を有しなが
らより低粘性の化合物を得ることを目的として、フッ素
原子がシクロプロパン環に直結した光学活性な化合物と
して、一般式(IX)
【0012】
【化10】
【0013】(式中、Mesは液晶骨格を表わし、Rは
アルキル基を表わす。)で表わされる光学活性ジフルオ
ロシクロプロパン誘導体(第17回液晶討論会予稿集1
00ページ、および特願平3−143621号公報)お
よび、一般式(X)
【0014】
【化11】
【0015】(式中、Mesは液晶骨格を表わし、R’
はアルキル基またはアルコキシル基を表わす。)で表わ
される光学活性フルオロシクロプロパン誘導体(特願平
3−212441号公報)を開発した。
【0016】しかしながら、これら一般式(IX)ある
いは一般式(X)の化合物は、一般式(VIII)のシ
アノシクロプロパン誘導体と比較すると、その粘性は低
くなり改善することができたものの、母体液晶に添加し
た場合に誘起する自発分極はかなり小さくなってしまっ
た。そのため、同程度の自発分極を得るために必要な添
加量が多くなり、組成物としての粘度はあまり小さくす
ることができず、その結果、応答性の改善も期待したほ
どではなかった。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、光学活
性シクロプロパン環上に強い双極子モーメントを有する
極性基が固定された化合物は、キラルドーパントとして
優れた性能を示しうるけれども、その極性基が一般式
(VIII)の化合物のようにシアノ基である場合には
その粘性に問題があり、一般式(IX)あるいは(X)
の化合物のようにフッ素原子である場合にはその誘起す
る自発分極が充分とは言えなかった。そのため、他の極
性基がシクロプロパン環上に固定された光学活性化合物
が望まれた。シアノ基よりも低粘性であり、かつ、フッ
素原子よりも双極子モーメントが大きい基としてはトリ
フルオロメチル基が考えられる。しかしながら、光学活
性なシクロプロパン環上に、トリフルオロメチル基が置
換したような化合物はこれまで知られていなかった。
【0018】本発明が解決しようとする課題は、キラル
ドーパントとして母体液晶に少量添加することにより、
高速応答が可能となるような新規光学活性化合物を提供
することにあり、そのため、特に、一般式(VIII)
の化合物より低粘性であって、一般式(IX)あるいは
(X)の化合物より誘起する自発分極が大きい光学活性
トリフルオロメチルシクロプロパン誘導体を提供するこ
とにある。また、その合成のための中間体およびその合
成方法を提供し、さらに得られた化合物を用いて上記の
性質を示すような強誘電性液晶表示用材料を提供するこ
とにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために、一般式(I)
【0020】
【化12】
【0021】(式中、R1はフッ素原子または炭素原子
数1〜10のアルコキシル基により置換されていてもよ
い炭素原子数1〜18の直鎖状または分岐状アルキル基
を表わすが、好ましくは炭素原子数2〜12の直鎖状ア
ルキル基を表わす。Xは単結合、−O−、−COO−、
−OCO−、−CO−または−OCOO−を表わすが、
好ましくは単結合または−O−を表わす。mは0または
1を表わし、環A及び環Bはそれぞれ独立的に、1個ま
たは2個のフッ素原子により置換されていてもよい1,
4−フェニレン基、トランス−1,4−シクロヘキシレ
ン基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,
5−ジイル基、ピラジン−2,5−ジイル基、ピリダジ
ン−3,6−ジイル基または1,3−ジオキサン−2,
5−ジイル基を表わすが、m=0の場合、環Aは好まし
くは1個または2個のフッ素原子により置換されていて
もよい1,4−フェニレン基を表わし、m=1の場合、
環Bは好ましくは1,4−フェニレン基を表わし、環A
は好ましくは1個または2個のフッ素原子により置換さ
れていてもよい1,4−フェニレン基を表わす。R2
炭素原子数1〜18の直鎖状または分岐状アルキル基ま
たはアルコキシル基を表わすが、好ましくはアルコキシ
ル基を表わし、炭素原子数1〜10の直鎖状アルコキシ
ル基が特に好ましい。シクロプロパン環の1位および2
位の不斉炭素原子は各々独立的に、(R)または(S)
配置である。)で表わされる光学活性フルオロシクロプ
ロパン誘導体を提供するものである。
【0022】本発明はまたこれらの一般式(I)で表わ
される光学活性フルオロシクロプロパン誘導体を用いた
液晶組成物を提供するものである。本発明にいうところ
の液晶組成物は、上記一般式(I)の化合物の少なくと
も1種を構成成分として含有するものであり、特に強誘
電性液晶表示用としては、主成分であるSC相を示す母
体液晶中に上記一般式(I)の化合物の少なくとも1種
をキラルドーパントの一部または全部として添加してな
るSC*液晶組成物が適している。また本発明の一般式
(I)の化合物をネマチック液晶に少量添加することに
より、TN型液晶としていわゆるリバースドメインの防
止に、あるいはSTN型液晶としての用途などにも利用
できる。
【0023】本発明に係わる一般式(I)の化合物は、
例えば、次の製造方法に従って製造することができる。
一般式(VIa)
【0024】
【化13】
【0025】(式中、R3は炭素原子数1〜10のアル
キル基を表わすが、メチル基が好ましく、R5’は炭素
原子数1〜10のアルキル基を表わすがエチル基が好ま
しい。)で表わされるトリフルオロメチルシクロプロパ
ンカルボン酸エステル誘導体をアルカリ加水分解して、
一般式(VIb)
【0026】
【化14】
【0027】(式中、R3は一般式(VIa)における
と同じ意味を表わす。)で表わされるカルボン酸とす
る。次いで、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DC
C)等の縮合剤存在下に、光学活性なアルコールR4
H(式中、R4は炭素原子数4〜16の光学活性なアル
キル基またはアラルキル基を表わす。)と反応させるこ
とにより、トリフルオロメチルシクロプロパンカルボン
酸の光学活性アルコールエステル誘導体が得られる。こ
れはシクロプロパン環上の絶対配置の違いによる4種類
のジアステレオマー混合物であるが、カラムクロマトグ
ラフィー等の通常の精製方法により、各異性体の分離が
可能であって、一般式(V)
【0028】
【化15】
【0029】(式中、R3は一般式(VIa)における
と同じ意味を表わし、R4は炭素原子数4〜16の光学
活性なアルキル基またはアラルキル基を表わすが、1−
フェニルエチル基が好ましく、シクロプロパン環の1位
および2位の不斉炭素原子は各々独立的に、(R)また
は(S)配置である。)で表わされる光学活性トリフル
オロメチルシクロプロパン誘導体を得ることができる。
【0030】次に、これを水素化アルミニウムリチウム
等の還元剤と反応させ一般式(IV)
【0031】
【化16】
【0032】(式中、R3の意味およびシクロプロパン
環の絶対配置は一般式(V)におけると同様である。)
で表わされる光学活性トリフルオロメチルシクロプロパ
ン誘導体を得ることができる。
【0033】次に、この化合物を塩基存在下に、ハロゲ
ン化アルキルと反応させることにより、一般式(II
I)
【0034】
【化17】
【0035】(式中、R3の意味およびシクロプロパン
環の絶対配置は、一般式(V)におけると同様であり、
2は炭素原子数1〜18の直鎖状または分岐状アルキ
ル基またはアルコキシル基を表わすが、炭素原子数1〜
8の直鎖状アルキル基が好ましい。)で表わされる光学
活性トリフルオロメチルシクロプロパン誘導体のうち、
2がアルコキシル基である化合物を得ることができ
る。また一般式(IV)の化合物をトシル化した後、ア
ルキル銅リチウム錯体あるいは触媒存在下にアルキルグ
リニヤール化合物またはアルキルリチウム化合物と反応
させることにより、一般式(III)の化合物のうち、
2がアルキル基である化合物を得ることができる。
【0036】さらに、得られた一般式(III)の化合
物を塩化アルミニウム−ジメチルスルフィド等により脱
アルキル化することによって、一般式(II)
【0037】
【化18】
【0038】(式中、R2の意味、およびシクロプロパ
ン環絶対配置は一般式(III)におけると同じ意味を
表わす。)で表わされる光学活性トリフルオロメチルシ
クロプロピルフェノール誘導体を得ることができる。
【0039】この化合物を一般式(XI)
【0040】
【化19】
【0041】(式中、R1、X、環A、環B、mは一般
式(I)におけると同じ意味を表わす。)で表わされる
カルボン酸と、DCC等の縮合剤存在下に反応させる
か、あるいは一般式(XI)のカルボン酸を塩化チオニ
ル等の塩素化剤と反応させて酸クロリドとし、これと一
般式(II)の化合物を反応させるかすることにより、
一般式(I)の化合物を得ることができる。
【0042】ここで、原料である一般式(VIa)の化
合物、および中間体である一般式(VIb)、(V)、
(IV)、(III)、(II)の各化合物はすべて新
規な化合物であり、本発明は、光学活性液晶性化合物等
の合成上の重要中間体として、これらの化合物をも提供
する。
【0043】さらに、新規化合物である一般式(VI
a)の化合物は以下のようにして合成することができ、
本発明はその合成方法をも提供する。
【0044】即ち、一般式(VIa)の化合物は、一般
式(VII)
【0045】
【化20】
【0046】(式中、R3は一般式(V)におけると同
じ意味を表わす。)で表わされる化合物にジアゾ酢酸エ
ステルを反応させることにより、容易に得ることができ
る。
【0047】ここで出発原料である一般式(VII)の
化合物は一般式(XII)
【0048】
【化21】
【0049】(式中、R3は式(V)におけると同じ意
味をもち、Halは塩素、臭素またはヨウ素原子を表わ
す。)で表わされる4−アルコキシフェニルハライド誘
導体をマグネシウムと反応させてグリニヤール化合物と
し、これを1,1,1−トリフルオロアセトンと反応さ
せた後、酸により脱水させることにより得ることができ
る。
【0050】また、一般式(I)の化合物の他の合成原
料として用いた一般式(XI)の化合物は、液晶化合物
の合成原料としてよく用いられているものであり、一部
は市販されており、市販されていない化合物も通常の合
成化学的手法により容易に得ることができる。
【0051】上記のようにして本発明の一般式(I)、
(II)、(III)、(IV)、(V)、(VI
a)、(VIb)の各化合物を得ることができるが、こ
れらに属する個々の具体的な化合物は、融点などの相転
移温度、赤外吸収スペクトル(IR)、核磁気共鳴スペ
クトル(NMR)、質量スペクトル(MS)等の手段に
より確認することができる。
【0052】斯くして得られた一般式(I)の化合物の
代表的なものの例を下記に掲げる。
【0053】
【化22】
【0054】
【化23】
【0055】(上記中、Crは結晶相を、SAはスメク
チックA相を、Iは等方性液体相をそれぞれ表わす。)
【0056】一般式(I)の化合物の優れた特徴の第一
としては、その自発分極が非常に大きいことをあげるこ
とができる。上記のように、No.1の化合物は68.
5℃以下でSC*相を示すが、この化合物の転移点の5
゜低温側(63.5℃)における自発分極は63.5n
C/cm2であった。この時のチルト角がわずかに1.
8゜にすぎないことを考えるとこの値は非常に大きいこ
とがわかる。即ち、チルト角をθとすると、自発分極は
sinθに比例することから、No.1の化合物の自発分
極を通常のチルト角である20〜25゜の場合に換算す
ると、600〜700nC/cm2という極めて大きな
値に相当すると考えられる。これは、これまで液晶にお
ける不斉源として最も普通に用いらてきた(S)−2−
メチルブタノール由来のSC*液晶化合物、例えば4−
デシルオキシ安息香酸4−[(S)−2−メチルブトキ
シ]フェニルの自発分極が1〜2nC/cm2程度であ
り、より大きい自発分極が得られることが知られている
光学活性2−オクタノール由来のSC*液晶化合物、例
えば4−(4−デシルオキシフェニル)安息香酸4−
[(R)−1−メチルヘプチルオキシ]フェニルにおい
ても、その自発分極は50nC/cm2程度(チルト角
は約20゜)にすぎないことと比較すると明らかであ
る。
【0057】一般式(I)の化合物は単独ではSC*
を示さないものも多く、前述のようにSC相を示す母体
液晶にキラルドーパントとして少量添加して用いられる
ことが望ましいが、この場合にも大きい自発分極を誘起
することができる。例えばNo.1の化合物わずか5重
量%とSC相を示すフェニルピリミジン系の母体液晶9
5重量%から成るSC*液晶組成物では、25℃におけ
る自発分極は2.6nC/cm2という値を示す。これ
に対し、上述の4−(4−デシルオキシフェニル)安息
香酸4−[(R)−1−メチルヘプチルオキシ]フェニ
ルを、同じ母体液晶に同量添加して得られたSC*液晶
組成物の25℃における自発分極は0.1nC/cm2
以下にすぎなかった。
【0058】一般式(I)の化合物の優れた特徴として
は、粘性が低いこともあげることができる。No.1の
化合物5重量%とフェニルピリミジン系母体液晶95重
量%から成る上述のSC*液晶組成物は、室温(25
℃)において、90μ秒以下という高速応答性を示した
が、この組成物の自発分極が2.6nC/cm2程度で
あることを考慮すると、この化合物がかなり低粘性であ
ることがわかる。
【0059】このように、一般式(I)の化合物は自発
分極が大きくかつ低粘性であるので、高速応答を得るた
めに必要な母体液晶への添加量は少量で充分である。そ
のため、一般式(I)の化合物は単独では液晶相を示さ
ないものも多いにもかかわらず、その添加によって、液
晶相、特にSC*相の温度範囲を狭くすることも少な
く、キラルドーパントとして好適に使用することができ
る。
【0060】本発明の一般式(I)の化合物をキラルド
ーパントとして添加する母体液晶に用いられるSC化合
物としては、例えば、下記一般式(A)
【0061】
【化24】
【0062】(式中、RaおよびRbは直鎖状または分岐
状アルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル
基、アルカノイルオキシ基またはアルコキシカルボニル
オキシ基を表わし、同一であっても異なっていてもよ
い。)で表わされるフェニルベンゾエート系化合物や一
般式(B)
【0063】
【化25】
【0064】(式中、RaおよびRbは式(A)における
と同じ意味を表わす。)で表わされるフェニルピリミジ
ン系化合物をあげることができる。
【0065】また式(A)、(B)を含めて一般式
(C)
【0066】
【化26】
【0067】(式中、RaおよびRbは式(A)における
と同じ意味を表わし、環Lおよび環Mはそれぞれ1,4
−フェニレン基、1,4−シクロヘキシレン基、ピリジ
ン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル
基、ピラジン−2,5−ジイル基、ピリダジン−3,6
−ジイル基、1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基あ
るいはこれらのハロゲン置換体を表わし、同一であって
も異なっていてもよく、Zaは−COO−、−OCO
−、−CH2O−、−OCH2−、−CH2CH2−、−C
≡C−または単結合を表わす。)で表わされる化合物も
同様の目的に使用することができる。
【0068】またSC相の温度範囲を高温域に拡大する
目的には一般式(D)
【0069】
【化27】
【0070】(式中、RaおよびRbは式(A)における
と同じ意味を表わし、環L、環Mおよび環Nは前記式
(C)における環L、環Mと同じ意味を表わし、同一で
あっても異なっていてもよく、ZaおよびZbはそれぞれ
前記式(C)のZaと同じ意味を表わし、同一であって
も異なっていてもよい。)で表わされる3環の化合物を
用いることができる。
【0071】これらの化合物は混合してSC液晶組成物
として用いるのが効果的であるが組成物としてSC相を
示せばよいのであって、個々の化合物については必ずし
もSC相を示す必要はない。
【0072】こうして得られたSC液晶組成物に本発明
の一般式(I)の化合物、および必要とあれば他の光学
活性化合物をキラルドーパントとして加えることによ
り、容易に室温を含む広い温度範囲でSC*相を示すよ
うな液晶組成物を得ることができる。
【0073】つぎに、本発明の一般式(I)の化合物
を、上記SC母体液晶に添加して得られた液晶組成物
は、2枚の透明ガラス電極間に1〜20μm程度の薄膜
として封入することにより、表示用セルとして使用する
ことができる。良好なコントラストを得るためには均一
に配向したモノドメインとする必要がある。このため多
くの方法が試みられているが、良好な配向性を示すため
には液晶材料としては、高温側からI相−N*(キラル
ネマチック)相−SA(スメクチックA)相−SC*
またはI相−SA相−SC*相の相系列を示し、N*相お
よびSC*相における螺旋ピッチを大きくすることが必
要であるといわれている。螺旋ピッチを大きくするに
は、一般には互いに捩れの向きが逆のキラル化合物を適
量混合する方法が用いられているが、本発明の化合物で
は誘起する螺旋ピッチはかなり大きいうえに、高速応答
のために必要な添加量は少ないので、その調整は非常に
容易である。
【0074】
【実施例】以下に実施例をあげて、本発明を具体的に説
明するが、勿論本発明の主旨、および適用範囲は、これ
らの実施例により制限されるものではない。
【0075】なお、化合物の構造はNMR、IR、MS
及び元素分析により確認した。相転移温度の測定は温度
調節ステージを備えた偏光顕微鏡および示差走査熱量計
(DSC)を併用して行った。IRにおける(nea
t)は液膜による測定を、(KBr)は錠剤成形による
測定を表わす。NMRにおけるCDCl3は溶媒を表わ
し、sは1重線、dは2重線、tは3重線、qは4重
線、quintetは5重線、mは多重線を表わし、ま
た例えばdtは2重の3重線を表わし、bは幅広い吸収
を表わす。また、Jはカップリング定数を表わす。MS
におけるM+は親ピークを表わし、( )内の数値はそ
のピークの相対強度を表わす。温度は℃を表わし、組成
物中における「%」はすべて「重量%」を表わす。
【0076】(参考例1) 2−(4−メトキシフェニ
ル)−1,1,1−トリフルオロプロパン−2−オール
の合成
【0077】
【化28】
【0078】マグネシウム2.4g(0.10モル)に
4−ブロモアニソール12.5ml(0.10モル)の
エーテル溶液70mlを滴下した後、室温で1時間攪拌
した。この溶液に1,1,1−トリフルオロアセトン1
8ml(0.20モル)を滴下し、一晩攪拌した。反応
液を濃塩酸50mlと500gの氷に注ぎ、エーテル層
を分離後、エーテル抽出(100ml×2)し、硫酸マ
グネシウムで乾燥した後、減圧濃縮した。濃縮液を減圧
蒸留して2−(4−メトキシフェニル)−1,1,1−
トリフルオロプロパン−2−オール15.6g(収率7
0%)を得た。
【0079】油状物質 bp:85〜90℃/0.8mmHg IR(KBr) 3100〜3700,3000,28
40,1608,1512,1250,1120〜12
10,1103,1085,822cm-1 1 H NMR(CDCl3) δ 1.73(s,3
H),2.45(s,1H),3.80(s,3H),
6.89(d,J=9Hz,2H),7.49(d,J
=9Hz,2H) MS m/z 220(M+,15),151(5
6),43(100)
【0080】(参考例2) 2−(4−メトキシフェニ
ル)−1,1,1−トリフルオロ−2−プロペンの合成
【0081】
【化29】
【0082】(参考例1)で得られた2−(4−メトキ
シフェニル)−1,1,1−トリフルオロプロパン−2
−オール12.1g(55ミリモル)のジエチレングリ
コールジメチルエーテル溶液(25ml)に50%硫酸
10mlを加え、封管中、180℃で30分加熱攪拌し
た。反応液を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液300ml
に注ぎ、エーテル100mlで3回抽出し、飽和食塩水
50mlで2回洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥
し、減圧濃縮した。濃縮液をカラムクロマトグラフィー
(Kieselgel 60、ヘキサン/酢酸エチル=
20/1)を用いて精製して、2−(4−メトキシフェ
ニル)−1,1,1−トリフルオロ−2−プロペン8.
4g(収率75%)を得た。
【0083】油状物質 沸点 100℃(bath temp.)/1mmHg IR(KBr) 3020,2960,2850,16
10,1512,1290,1142〜1210,11
23,1030,835cm-1 1 H NMR(CDCl3) δ 3.80(s,3
H),5.66(s,1H),5.84(s,1H),
6.89(d,J=9Hz,2H),7.39(d,J
=9Hz,2H) MS m/z 202(M+,100),133(7
6),109(23)
【0084】(実施例1) 2−(4−メトキシフェニ
ル)−2−トリフルオロメチルシクロプロパンカルボン
酸エチル(一般式(VIa)の化合物)の合成
【0085】
【化30】
【0086】参考例2で得られた2−(4−メトキシフ
ェニル)−1,1,1−トリフルオロ−2−プロペン
1.01g(5.0ミリモル)のイソオクタン5ml溶
液にビス(2,4−ペンタンジオナト)銅(II)13
mg(0.05ミリモル)を加え、加熱還流させなが
ら、ジアゾ酢酸エチル4.0g(35ミリモル)のイソ
オクタン5ml溶液を5時間かけて滴下した後、さらに
0.5時間還流した。反応混合物をセライト濾過した
後、減圧濃縮し、カラムクロマトグラフィー(Kies
elgel 60、ヘキサン/酢酸エチル=20/1)
を用いて精製して、2−(4−メトキシフェニル)−2
−トリフルオロメチルシクロプロパンカルボン酸エチル
0.84g(収率58%、異性体比=1/1)を得た。
なお、この異性体は高速液体クロマトグラフィー(東ソ
ー、Silica 60、ヘキサン/エタノール=20
/1)で分取可能であった。
【0087】非極性成分 油状物質 IR(KBr) 3020,2960,2870,17
40(CO),1618,1520,1300,125
2,1200,1130〜1190,1032,830
cm-1 1 H NMR(CDCl3) δ 1.08(t,J=
7.1Hz,3H),1.68(dd,J=8.7an
d5.4Hz,1H),1.82(ddq,J=6.
3,5.4and1.7Hz,1H),2.45(d
d.J=8.7and6.3Hz,1H),3.94
(dq,J=10.8and7.1Hz,1H),3.
98(dq,J=10.8and7.1Hz,1H),
6.85(d,J=8.8Hz,2H),7.27
(d,J=8.8Hz,2H) MS m/z 288(M+,44),268(5
8),215(100),195(40),145(4
1) 元素分析:C141533として 計算値:C,58.33;H,5.25% 実測値:C,58.42;H,5.39%
【0088】極性成分 油状物質 IR(KBr) 3010,2930,2870,17
43(CO),1618,1519,1300,125
2,1200,1122〜1190,1030,832
cm-1 1 H NMR(CDCl3) δ 1.31(t,J=
7.1Hz,3H),1.45(ddq,J=8.8,
5.7and1.8Hz,1H),2.00(dd,J
=7.2and5.7Hz,1H),2.22(dd
q,J=8.8,7.2and0.7Hz,1H),
4.21(dq,J=10.8and7.1Hz,1
H),4.29(dq,J=10.8and7.1H
z,1H),6.88(d,J=8.8Hz,2H),
7.41(d,J=8.8Hz,2H) MS m/z 288(M+,34),268(5
7),243(38),215(100),195(4
0),145(43) 元素分析:C141533として 計算値:C,58.33;H,5.25% 実測値:C,58.23;H,5.29%
【0089】(実施例2) 2−(4−メトキシフェニ
ル)−2−トリフルオロメチルシクロプロパンカルボン
酸(S)−1−フェニルエチル(一般式(V)の化合
物)の合成
【0090】
【化31】
【0091】(実施例1)で得られた2−(4−メトキ
シフェニル)−2−トリフルオロメチルシクロプロパン
カルボン酸エチル(異性体比=1/1)2.8g(9.
8ミリモル)のメタノール20ml溶液に、2M水酸化
カリウム水溶液15ml(30ミリモル)を加え、室温
で3時間攪拌した。反応液を2M塩酸水溶液50mlに
注いだ後、塩化メチレン50mlで3回抽出した。抽出
液を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮して2−
(4−メトキシフェニル)−2−トリフルオロメチルシ
クロプロパンカルボン酸(一般式(VIb)の化合物)
2.4gを得た。この粗生成物の塩化メチレン15ml
溶液にジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)1.
96g(9.5ミリモル)を加え、更に(S)−1−フ
ェニルエタノール1.2ml(10ミリモル)と4−
(N,N−ジメチルアミノ)ピリジン(DMAP)0.
12g(1ミリモル)を加えて室温で1晩攪拌した。反
応液を減圧濃縮した後、エーテル100mlを加え、セ
ライト濾過した。エーテル溶液を1M塩酸水溶液30m
l、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液30ml、飽和食塩
水30mlで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した
後、減圧濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー
(Kieselgel 60、ヘキサン/酢酸エチル=
10/1)を用いて精製して、無色油状の2−(4−メ
トキシフェニル)−2−トリフルオロメチルシクロプロ
パンカルボン酸(S)−1−フェニルエチル3.04g
(収率86%、ジアステレオマー比=1:1:1:1)
を得た。更に分取高速液体クロマトグラフィー(東ソー
Silica 60、ヘキサン/酢酸エチル=10/
1)で4異性体を分離精製し、極性の低い方からa
0.57g(16%),b 0.64g(18%),c
0.51g(14%),d 0.57g(16%)を
得た。なお、a,bは2−(4−メトキシフェニル)−
2−トリフルオロメチルシクロプロパンカルボン酸エチ
ル非極性成分より、c,dは極性成分より合成できる。
【0092】a(推定1R,2R) [α]D −70.9゜(c=1.14,CHCl3,2
0℃) IR(KBr) 3045,2990,2940,28
50,1735(CO),1610,1515,129
2,1248,1192,1158,1070,102
5,698cm-1 1 H NMR(CDCl3) δ 1.47(d,J=
6.6Hz,3H),1.66(dd,J=8.7an
d5.4Hz,1H),1.81(ddq,J=6.
3,5.4and1.7Hz,1H),2.49(d
d,J=8.7and6.3Hz,1H),3.77
(s,3H),5.70(q,J=6.6Hz,1
H),6.79(d,J=8.8Hz,2H),7.1
5〜7.17(m,2H),7.23〜7.30(m,
5H) MS m/z 364(M+,2),105(100) 元素分析:C141533として 計算値:C,65.93;H,5.26% 実測値:C,65.79;H,5.26%
【0093】b(推定1S,2S) [α]D −101.6゜(c=1.24,CHCl3
20℃) IR(KBr) 3045,2990,2940,28
50,1735(CO),1610,1515,129
2,1248,1190,1158,1070,102
5,698cm-1 1 H NMR(CDCl3) δ 1.28(d,J=
6.6Hz,3H),1.67(dd,J=8.7an
d5.4Hz,1H),1.80(ddq,J=6.
3,5.4and1.7Hz,1H),2.47(d
d,J=8.7and6.3Hz,1H),3.74
(s,3H),5.67(q,J=6.6Hz,1
H),6.64(d,J=8.8Hz,2H),7.0
8(d,J=8.8Hz,2H),7.24〜7.27
(m,2H),7.32〜7.37(m,3H)MS
m/z 364(M+,1),105(100) 元素分析:C141533として 計算値:C,65.93;H,5.26% 実測値:C,65.69;H,5.22%
【0094】c(推定1R,2S) [α]D −87.7゜(c=1.19,CHCl3,2
0℃) IR(KBr) 3045,2990,2940,28
50,1737(CO),1610,1512,135
2,1248,1190,1162,1062,102
5,827,698cm-1 1 H NMR(CDCl3) δ 1.44(ddq,J
=7.2,5.7and1.8Hz,1H),1.59
(d,J=6.6Hz,3H),1.99(dd,J=
7.2and5.7Hz,1H),2.24(tq,J
=7.2and0.7Hz,1H),3.80(s,3
H),5.98(q,J=6.6Hz,1H),6.8
8(d,J=8.8Hz,2H),7.30〜7.43
(m,5H) MS m/z 364(M+,0.5),105(10
0) 元素分析:C141533として 計算値:C,65.93;H,5.26% 実測値:C,65.89;H,5.30%
【0095】d(推定1S,2R) [α]D +94.3゜(c=1.41,CHCl3,2
0℃) IR(KBr) 3045,2990,2940,28
50,1740(CO),1615,1518,139
7,1357,1250,1170,1030,83
0,700cm-1 1 H NMR(CDCl3) δ 1.45(ddq,J
=7.3,5.7and1.8Hz,1H),1.59
(d,J=6.6Hz,3H),2.01(dd,J=
7.3and5.7Hz,1H),2.24(tq,J
=7.2and0.7Hz,1H),3.80(s,3
H),5.97(q,J=6.6Hz,1H),6.8
7(d,J=8.8Hz,2H),7.27〜7.43
(m,5H) MS m/z 364(M+,0.6),105(10
0) 元素分析:C141533として 計算値:C,65.93;H,5.26% 実測値:C,65.84;H,5.27%
【0096】(実施例3) 2−ヒドロキシメチル−1
−(4−メトキシフェニル)−1−トリフルオロメチル
シクロプロパン(一般式(IV)の化合物)の合成
【0097】(3−a) (+)−2−ヒドロキシメチ
ル−1−(4−メトキシフェニル)−1−トリフルオロ
メチルシクロプロパンの合成(b由来、推定1S,2
S)
【0098】
【化32】
【0099】−78℃で水素化アルミニウムリチウム1
07mg(2.8ミリモル)のエーテル3ml懸濁液に
(実施例2)で得られた2−(4−メトキシフェニル)
−1−トリフルオロメチルシクロプロパンカルボン酸
(S)−1−フェニルエチル(b、推定1S,2S)5
11mg(1.4ミリモル)のエーテル3ml溶液を滴
下し、2時間攪拌した。反応液を1M塩酸50mlに注
ぎ、エーテル30mlで3回抽出した後、飽和炭酸水素
ナトリウム水溶液30ml、飽和食塩水30mlで洗浄
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。抽出液を減圧濃縮
し、残渣を薄層クロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキ
サン/酢酸エチル=3/1)を用いて精製して、(+)
−2−ヒドロキシメチル−1−(4−メトキシフェニ
ル)−1−トリフルオロメチルシクロプロパン(推定1
S,2S)321mg(収率93%)を得た。
【0100】油状物質 [α]D +0.49゜(c=0.81,CHCl3,2
0℃) IR(KBr) 3100〜3700(OH),295
0,2850,1610,1513,1295,124
8,1158,1130,1045,1020,825
cm-1 1 H NMR(CDCl3) δ 1.00〜1.04
(m,1H),1.32(bs,1H),1.48(d
d,J=9.4and5.5Hz,1H),1.82〜
1.89(m,1H),3.31(dd,J=11.4
and7.7Hz,1H),3.42(dd,J=1
1.4and5.9Hz,1H),3.81(s,3
H),6.89(d,J=8.8Hz,2H),7.3
7(d,J=8.8Hz,2H) MS m/z 246(M+,75),215(10
0),202(40),159(28),133(3
9) 元素分析:C121332として 計算値:C,58.54;H,5.32% 実測値:C,58.26;H,5.47%
【0101】(3−b) (−)−2−ヒドロキシメチ
ル−1−(4−メトキシフェニル)−1−トリフルオロ
メチルシクロプロパンの合成(c由来、推定1S,2
R)
【0102】
【化33】
【0103】上記(3−a)と同様にして、2−(4−
メトキシフェニル)−2−トリフルオロメチルシクロプ
ロパンカルボン酸(S)−1−フェニルエチル(c,推
定1R,2S)374mg(1.0ミリモル)から、
(−)−2−ヒドロキシメチル−1−(4−メトキシフ
ェニル)−1−トリフルオロメチルシクロプロパン(推
定1S,2R)220mg(収率86%)を得た。 油状物質 [α]D −36.9゜(c=1.27,CHCl3,2
0℃) IR(KBr) 3100〜3700(OH),303
0,2970,2900,2855,1612,151
5,1358,1300,1250,1172,115
0,1130,1038,830cm-1 1 H NMR(CDCl3) δ 1.29〜1.35
(m,1H),1.36(dd,J=6.9and5.
4Hz,1H),1.68(bt,J=5.8Hz,1
H),1.69〜1.77(m,1H),3.80
(s,3H),3.83〜3.90(m,1H),3.
95〜4.04(m,1H),6.86(d,J=8.
8Hz,2H),7.36(d,J=8.8Hz,2
H) MS m/z 246(M+,54),215(10
0),202(47),159(25),133(3
8) 元素分析:C121332として 計算値:C,58.54;H,5.32% 実測値:C,58.48;H,5.51%
【0104】(実施例4) 2−ヘキシルオキシメチル
−1−(4−メトキシフェニル)−1−トリフルオロメ
チルシクロプロパン(一般式(III)の化合物)の合
【0105】(4−a) (−)−2−ヘキシルオキシ
メチル−1−(4−メトキシフェニル)−1−トリフル
オロメチルシクロプロパンの合成(b由来、推定1S,
2S)
【0106】
【化34】
【0107】上記(3−a)で得られた(+)−2−ヒ
ドロキシメチル−1−(4−メトキシフェニル)−1−
トリフルオロメチルシクロプロパン(b由来、推定1
S,2S)321mg(1.3ミリモル)のジメチルホ
ルムアミド(DMF)5ml溶液に、0℃で1−ヨード
ヘキサン0.57ml(4.0ミリモル)と水素化ナト
リウム310mg(13ミリモル)を加え、2時間攪拌
した。反応液を2M塩酸50mlに注ぎ、エーテル30
mlで3回抽出した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液
30ml、飽和食塩水30mlで洗浄し、無水硫酸ナト
リウムで乾燥した。抽出液を減圧濃縮し、残渣をカラム
クロマトグラフィー(Kieselgel60、ヘキサ
ン/酢酸エチル=10/1)を用いて精製して、(−)
−2−ヘキシルオキシメチル−1−(4−メトキシフェ
ニル)−1−トリフルオロメチルシクロプロパン(推定
1S,2S)411mg(収率95%)を得た。 油状物質 [α]D −25.2゜(c=1.28,CHCl3,2
0℃) IR(KBr) 2940,2870,,1612,1
518,1300,1250,1158,1132,1
108,1030,825cm-1 1 H NMR(CDCl3) δ 0.89(t,J=
7.1Hz,3H),0.94(tq,J=6.0an
d1.6Hz,1H),1.22〜1.40(m,6
H),1.48(dd,J=9.4and5.4Hz,
1H),1.50〜1.56(m,2H),1.83〜
1.91(m,1H),2.98(dd,J=10.2
and7.8Hz,1H),3.13(dd,J=1
0.2and5.9Hz,1H),3.21(dt,J
=9.2and6.7Hz,1H),3.31(dt,
J=9.2and6.5Hz,1H),3.81(s,
3H),6.86(d,J=8.9Hz,2H),7.
38(d,J=8.8Hz,2H) MS m/z 330(M+,28),202(10
0),43(54) 元素分析:C182532として 計算値:C,65.44;H,7.63% 実測値:C,65.63;H,7.71%
【0108】(4−b) (−)−2−ヘキシルオキシ
メチル−1−(4−メトキシフェニル)−1−トリフル
オロメチルシクロプロパンの合成(c由来、推定1S,
2R)
【0109】
【化35】
【0110】上記(3−b)で得られた(−)−2−ヒ
ドロキシメチル−1−(4−メトキシフェニル)−1−
トリフルオロメチルシクロプロパン(c由来、推定1
S,2R)184mg(0.75ミリモル)から、上記
(4−a)と同様にして、(−)−2−ヘキシルオキシ
メチル−1−(4−メトキシフェニル)−1−トリフル
オロメチルシクロプロパン(推定1S,2R)225m
g(収率91%)を得た。 油状物質 [α]D −38.9゜(c=1.42,CHCl3,2
0℃) IR(KBr) 2950,2880,1617,15
18,1470,1360,1300,1250,11
70,1150,1130,1108,1038,83
0cm-1 1 H NMR(CDCl3) δ 0.90(t,J=
6.9Hz,3H),1.28〜1.42(m,8
H),1.61(dd,J=8.5and6.7Hz,
1H),1.60〜1.70(m,1H),3.47
(dt,J=9.2and6.8Hz,1H),3.5
3(dt,J=9.2and6.6Hz,1H),3.
67(ddq,J=10.6,7.4and1.7H
z,1H),3.74(dd,J=10.6and7.
8Hz,1H),3.80(s,3H),6.85
(d,J=8.8Hz,2H),7.36(d,J=
8.8Hz,2H) MS m/z 330(M+,4),202(10
0),43(56) 元素分析:C182532として 計算値:C,65.44;H,7.63% 実測値:C,65.37;H,7.55%
【0111】(実施例5) 2−ヘキシルオキシメチル
−1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−トリフルオロ
メチルシクロプロパン(一般式(II)の化合物)の合
【0112】(5−a) (−)−2−ヘキシルオキシ
メチル−1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−トリフ
ルオロメチルシクロプロパンの合成(b由来、推定1
S,2S)
【0113】
【化36】
【0114】上記(4−a)で得られた(−)−2−ヘ
キシルオキシメチル−1−(4−メトキシフェニル)−
1−トリフルオロメチルシクロプロパン(b由来、推定
1S,2S)344mg(1.04ミリモル)の塩化メ
チレン3ml溶液に0℃で塩化アルミニウム696mg
(5.2ミリモル)とジメチルスルフィド0.76ml
(10.4ミリモル)を加え、室温で3時間攪拌した。
反応液を減圧濃縮し、エーテル30mlを加えた後、飽
和食塩水50mlに注ぎ、セライト濾過した。有機層を
分離後、エーテル10mlで2回抽出し、無水硫酸ナト
リウムで乾燥した。抽出液を減圧濃縮し、残渣を薄層ク
ロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン/酢酸エチル
=5/1)を用いて精製して、(−)−2−ヘキシルオ
キシメチル−1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−ト
リフルオロメチルシクロプロパン(推定1S,2S)2
27mg(収率69%)を得た。
【0115】油状物質 [α]D −22.0゜(c=1.22,CHCl3,2
0℃) IR(KBr) 3100〜3700,2950,28
80,1618,1520,1305,1270,11
60,1137,1100,1030,832cm-1 1 H NMR(CDCl3) δ 0.89(t,J=
7.1Hz,3H),0.94(tq,J=6.0an
d1.6Hz,1H),1.23〜1.38(m,6
H),1.48(dd,J=9.4and5.5Hz,
1H),1.50〜1.57(m,2H),1.83〜
1.91(m,1H),2.99(dd,J=10.2
and7.8Hz,1H),3.14(dd,J=1
0.2and5.6Hz,1H),3.22(dt,J
=9.2and6.8Hz,1H),3.33(dt,
J=9.2and6.5Hz,1H),5.11(s,
1H),6.79(d,J=8.7Hz,2H),7.
33(d,J=8.8Hz,2H) MS m/z 316(M+,7),188(10
0),43(76) 高分解能MS(M+):C172332として 計算値:316.1649 実測値:316.1649
【0116】(5−b) (−)−2−ヘキシルオキシ
メチル−1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−トリフ
ルオロメチルシクロプロパンの合成(c由来、推定1
S,2R)
【0117】
【化37】
【0118】上記(4−b)で得られた(−)−2−ヘ
キシルオキシメチル−1−(4−メトキシフェニル)−
1−トリフルオロメチルシクロプロパン(c由来、推定
1S,2R)170mg(0.51ミリモル)から、上
記(5−a)と同様にして、(−)−2−ヘキシルオキ
シメチル−1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−トリ
フルオロメチルシクロプロパン(推定1S,2R)12
4mg(収率77%)を得た。
【0119】粘凋性液体 [α]D −37.5゜(c=0.56,CHCl3,2
0℃) IR(KBr) 3100〜3700,2950,28
80,1618,1520,1360,1275,11
60,1140,1108,835cm-1 1 H NMR(CDCl3) δ 0.89(t,J=
7.0Hz,3H),1.27〜1.42(m,8
H),1.62(dd,J=8.5and6.8Hz,
1H),1.60〜1.68(m,2H),4.49
(dt,J=9.3and6.8Hz,1H),3.5
5(dd,J=9.3and6.6Hz,1H),3.
69(ddq,J=10.6,7.3and1.7H
z,1H),3.74(dd,J=10.6and7.
7Hz,1H),5.39(s,1H),6.77
(d,J=8.7Hz,2H),7.30(d,J=
8.7Hz,2H) MS m/z 316(M+,2),188(94),
43(100) 高分解能MS(M+):C172332として 計算値:316.1649 実測値:316.1643
【0120】(実施例6) (−)−2−ヘキシルオキ
シメチル−1−[4−[4−(4−オクチルオキシフェ
ニル)フェニルカルボニルオキシ]フェニル]−1−ト
リフルオロメチルシクロプロパン(一般式(I)、N
o.2の化合物)の合成(b由来、推定1S,2S)
【0121】
【化38】
【0122】4−(4−オクチルオキシフェニル)安息
香酸44mg(0.14ミリモル)の塩化メチレン2m
l溶液に、DCC31mg(0.15ミリモル)を加
え、10分間攪拌した後、上記(5−a)で得られた
(−)−2−ヘキシルオキシメチル−1−(4−ヒドロ
キシフェニル)−1−トリフルオロメチルシクロプロパ
ン(b由来、推定1S,2S)43mg(0.14ミリ
モル)と少量のDMAPを加えて室温で1晩攪拌した。
反応液を減圧濃縮した後、エーテル50mlを加え、セ
ライト濾過した。濾液を飽和塩化アンモニウム水溶液2
0mlで洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減
圧濃縮した。残渣を薄層クロマトグラフィー(シリカゲ
ル、ヘキサン/酢酸エチル=10/1)を用いて精製し
て、(−)−2−ヘキシルオキシメチル−1−[4−
[4−(4−オクチルオキシフェニル)フェニルカルボ
キシ]フェニル]−1−トリフルオロメチルシクロプロ
パン(推定1S,2S)49mg(収率59%)を得
た。
【0123】 相転位温度 63(Cr→I)36(SA−I) [α]D −20.0゜(c=0.30,CHCl3,2
0℃) IR(KBr) 2940,2870,1732(C
O),1602,1512,1300,1268,11
95,1155,1138,1108,1072,82
5,765cm-1 1 H NMR(CDCl3) δ 0.89(t,J=
7.1Hz,3H),0.90(t,J=7.0Hz,
3H),1.01(t,J=5.6Hz,1H),1.
23〜1.42(m,14H),1.48(quint
et,J=7.1Hz,2H),1.54(dd,J=
9.4and5.6Hz,1H),1.50〜1.57
(m,2H),1.82(quintet,J=6.7
Hz,2H),1.89〜1.97(m,1H),3.
01(dd,J=10.2and8.0Hz,1H),
3.20(dd,J=10.2and6.0Hz,1
H),3.23(dt,J=9.2and6.7Hz,
1H),3.33(dt,J=9.2and6.5H
z,1H),4.02(t,J=6.6Hz,2H),
7.01(d,J=8.8Hz,2H),7.23
(d,J=8.7Hz,2H),7.54(d,J=
8.7Hz,2H),7.59(d,J=8.8Hz,
2H),7.69(d,J=8.6Hz,1H),8.
23(d,J=8.6Hz,2H) MS m/z 624(M+,3),309(10
0),43(26) 元素分析:C384734として 計算値:C,73.05;H,7.58% 実測値:C,73.17;H,7.57%
【0124】(実施例7) (−)−2−ヘキシルオキ
シメチル−1−[4−[4−(4−オクチルオキシフェ
ニル)フェニルカルボニルオキシ]フェニル]−1−ト
リフルオロメチルシクロプロパン(一般式(I)、N
o.1の化合物)の合成(c由来、推定1S,2R)
【0125】
【化39】
【0126】実施例6の(−)−2−ヘキシルオキシメ
チル−1−[4−[4−(4−オクチルオキシフェニ
ル)フェニルカルボニルオキシ]フェニル]−1−トリ
フルオロメチルシクロプロパン(b由来、推定1S,2
S)の合成と同様にして上記(5−b)で得られた
(−)−2−ヘキシルオキシメチル−1−(4−ヒドロ
キシフェニル)−1−トリフルオロメチルシクロプロパ
ン(c由来、推定1S,2R)17mg(0.05ミリ
モル)から(−)−2−ヘキシルオキシメチル−1−
[4−[4−(4−オクチルオキシフェニル)フェニル
カルボニルオキシ]フェニル]−1−トリフルオロメチ
ルシクロプロパン(推定1S,2R)14mg(収率4
1%)を得た。
【0127】相転位温度 97(Cr→I)58.5
(SC*−SA)88.5(SA−I) [α]D −26.7゜(c=0.33,CHCl3,2
0℃) IR(KBr) 2940,2860,1732(C
O),1602,1508,1360,1272,11
93,1135,1072,828,768cm-1 1
NMR(CDCl3) δ 0.89(t,J=7.
0Hz,3H),0.90(t,J=7.1Hz,3
H),1.26〜1.44(m,15H),1.48
(quintet,J=7.2Hz,2H),1.62
(dd,J=8.5and6.7Hz,1H),1.5
9〜1.66(m,2H),1.67〜1.77(m,
1H),1.82(quintet,J=6.8Hz,
2H),3.48(dt,J=9.3and6.7H
z,1H),3.54(dt,J=9.3and6.6
Hz,1H),3.67〜3.77(m,2H),4.
02(t,J=6.6Hz,2H),7.00(d,J
=8.8Hz,1H),7.20(d,J=8.7H
z,2H),7.51(d,J=8.7Hz,2H),
7.59(d,J=8.8Hz,2H),7.69
(d,J=8.6Hz,2H),8.22(d,J=
8.6Hz,1H) MS m/z 624(M+,3),309(10
0),43(27) 元素分析:C384734として 計算値:C,73.05;H,7.58% 実測値:C,73.00;H,7.76%
【0128】(実施例8) (−)−2−ヘキシルオキ
シメチル−1−[4−(4−オクチルオキシフェニルカ
ルボニルオキシ)フェニル]−1−トリフルオロメチル
シクロプロパン(一般式(I)、No.4の化合物)の
合成(b由来、推定1S,2S) 4−オクチルオキシ安息香酸25mg(0.1ミリモ
ル)および上記(5−a)で得られた(−)−2−ヘキ
シルオキシメチル−1−(4−ヒドロキシフェニル)−
1−トリフルオロメチルシクロプロパン(b由来、推定
1S,2S)32mg(0.1ミリモル)から実施例6
と同様にして、無色油状の(−)−2−ヘキシルオキシ
メチル−1−[4−(4−オクチルオキシフェニルカル
ボニルオキシ)フェニル]−1−トリフルオロメチルシ
クロプロパン(推定1S,2S)37mg(収率67
%)を得た。
【0129】粘凋性液体 [α]D −16.2゜(c=0.52,CHCl3,2
0℃) IR(KBr) 2950,2930,2860,17
38(CO),1610,1515,1260,120
5,1168,1140,1068,765cm-1 1 H NMR(CDCl3) δ 0.89(t,J=
7.0Hz,3H),0.90(t,J=6.9Hz,
3H),1.00(t,J=5.5Hz,1H),1.
23〜1.41(m,14H),1.48(quint
et,J=7.0Hz,2H),1.54(dd,J=
9.5and5.5Hz,1H),1.49〜1.57
(m,2H),1.82(quintet,J=6.6
Hz,2H),1.89〜1.96(m,1H),3.
00(dd,J=10.2and8.0Hz,1H),
3.18(dd,J=10.2and5.9Hz,1
H),3.22(dt,J=9.2and6.7Hz,
1H),3.32(dt,J=9.2and6.5H
z,1H),4.05(t,J=6.6Hz,2H),
6.97(d,J=8.9Hz,2H),7.19
(d,J=8.7Hz,2H),7.52(d,J=
8.7Hz,2H),8.13(d,J=8.9Hz,
2H) MS m/z 548(M+,0.1),233(10
0),121(36) 元素分析:C324334として 計算値:C,70.05;H,7.90% 実測値:C,69.90;H,7.89%
【0130】(実施例9) (−)−2−ヘキシルオキ
シメチル−1−[4−(4−オクチルオキシフェニルカ
ルボニルオキシ)フェニル]−1−トリフルオロメチル
シクロプロパン(一般式(I)、No.3の化合物)の
合成(c由来、推定1S,2R) 実施例8の(−)−2−ヘキシルオキシメチル−1−
[4−(4−オクチルオキシフェニルカルボニルオキ
シ)フェニル]−1−トリフルオロメチルシクロプロパ
ン(b由来、推定1S,2S)の合成と同様にして、上
記(5−b)で得られた(−)−2−ヘキシルオキシメ
チル−1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−トリフル
オロメチルシクロプロパン(c由来、推定1S,2R)
32mg(0.1ミリモル)から(−)−2−ヘキシル
オキシメチル−1−[4−(4−オクチルオキシフェニ
ルカルボニルオキシ)フェニル]−1−トリフルオロメ
チルシクロプロパン(推定1S,2R)28mg(収率
52%)を得た。
【0131】粘凋性物質 [α] D−26.9゜(c=0.95,CHCl3,2
0℃) IR(KBr) 2940,2875,1740(C
O),1610,1512,1260,1205,11
65,1139,1070cm-1 1 H NMR(CDCl3) δ 0.89(t,J=
7.0Hz,3H),0.90(t,J=7.0Hz,
3H),1.25〜1.43(m,15H),1.48
(quintet,J=7.0Hz,2H),1.62
(dd,J=8.5and6.7Hz,1H),1.5
9〜1.66(m,2H),1.67〜1.75(m,
1H),1.82(quintet,J=6.6Hz,
2H),3.47(dt,J=9.2and6.7H
z,1H),3.54(dt,J=9.2and6.6
Hz,1H),3.65〜3.77(m,2H),4.
04(t,J=6.6Hz,2H),6.97(d,J
=8.9Hz,1H),7.17(d,J=8.6H
z,2H),7.49(d,J=8.6Hz,2H),
8.12(d,J=8.9Hz,1H) MS m/z 548(M+,0.1),233(10
0),121(50),43(30) 元素分析:C324334として 計算値:C,70.05;H,7.90% 実測値:C,69.94;H,7.89%
【0132】(実施例10) (−)−2−ヘキシルオ
キシメチル−1−[4−(3−フルオロ−4−オクチル
オキシフェニルカルボニルオキシ)フェニル]−1−ト
リフルオロメチルシクロプロパン(一般式(I)、N
o.6の化合物)の合成(b由来、推定1S,2S) 3−フルオロ−4−オクチルオキシ安息香酸27.5m
g(0.1ミリモル)の塩化メチレン1ml溶液に、D
CC23mg(0.11ミリモル)を加え、10分間攪
拌した後、上記(5−a)で得られた(−)−2−ヘキ
シルオキシメチル−1−(4−ヒドロキシフェニル)−
1−トリフルオロメチルシクロプロパン(b由来、推定
1S,2S)32mg(0.1ミリモル)と少量のDM
APを加えて室温で1晩攪拌した。反応液を減圧濃縮し
た後、エーテル50mlを加え、セライト濾過した。濾
液を飽和塩化アンモニウム水溶液20mlで洗浄し、無
水硫酸ナトリウムで乾燥した後、減圧濃縮した。残渣を
薄層クロマトグラフィー(シリカゲル、ヘキサン/酢酸
エチル=5/1、10/1)を用いて精製して、無色油
状の(−)−2−ヘキシルオキシメチル−1−[4−
(3−フルオロ−4−オクチルオキシフェニルカルボニ
ルオキシ)フェニル]−1−トリフルオロメチルシクロ
プロパン(推定1S,2S)37mg(収率77%)を
得た。
【0133】粘凋性液体 [α]D −16.3゜(c=0.48,CHCl3,2
0℃) IR(KBr) 2940,2870,1740(C
O),1617,1512,1432,1285,12
05,1190,1162,1135,1070,75
5cm-1 1 H NMR(CDCl3) δ 0.89(t,J=
7.0Hz,3H),0.90(t,J=6.9Hz,
3H),1.00(t,J=5.5Hz,1H),1.
23〜1.41(m,14H),1.49(quint
et,J=7.3Hz,2H),1.59(dd,J=
9.6and5.6Hz,1H),1.50〜1.57
(m,2H),1.87(quintet,J=6.6
Hz,2H),1.89〜1.96(m,1H),2.
97(dd,J=10.1and8.0Hz,1H),
3.20(dd,J=10.1and6.1Hz,1
H),3.22(dt,J=9.2and6.7Hz,
1H),3.32(dt,J=9.2and6.5H
z,1H),4.12(t,J=6.6Hz,2H),
7.03(t,J=8.4Hz,1H),7.19
(d,J=8.7Hz,2H),7.53(d,J=
8.7Hz,2H),7.89(dd,J=11.5a
nd2.1Hz,1H),7.95(d,J=8.4H
z,1H) MS m/z 566(M+,0.4),251(10
0),139(96), 43(40) 元素分析:C324244として 計算値:C,67.83;H,7.47% 実測値:C,67.73;H,7.58%
【0134】(実施例11) (−)−2−ヘキシルオ
キシメチル−1−[4−(3−フルオロ−4−オクチル
オキシフェニルカルボキシ)フェニル]−1−トリフル
オロメチルシクロプロパン(一般式(I)、No.5の
化合物)の合成(c由来、推定1S,2R) 実施例10の(−)−2−ヘキシルオキシメチル−1−
[4−(3−フルオロ−4−オクチルオキシフェニルカ
ルボニルオキシ)フェニル]−1−トリフルオロメチル
シクロプロパン(b由来、推定1S,2S)の合成と同
様にして、上記(5−b)で得られた(−)−2−ヘキ
シルオキシメチル−1−(4−ヒドロキシフェニル)−
1−トリフルオロメチルシクロプロパン(c由来、推定
1S,2R)30mg(0.095ミリモル)から
(−)−2−ヘキシルオキシメチル−1−[4−(3−
フルオロ−4−オクチルオキシフェニルカルボニルオキ
シ)フェニル]−1−トリフルオロメチルシクロプロパ
ン(推定1S,2R)39mg(収率68%)を得た。
【0135】粘凋性物質 [α]D −26.5゜(c=0.95,CHCl3,2
0℃) IR(KBr) 2920,2860,1735(C
O),1615,1512,1282,1202,11
85,1162,1138cm-1 1 H NMR(CDCl3) δ 0.89(t,J=
7.0Hz,3H),0.90(t,J=7.0Hz,
3H),1.25〜1.43(m,15H),1.49
(quintet,J=7.3Hz,2H),1.62
(dd,J=8.5and6.7Hz,1H),1.6
7〜1.76(m,1H),1.87(quinte
t,J=6.6Hz,2H),3.47(dt,J=
9.2and6.7Hz,1H),3.54(dt,J
=9.2and6.6Hz,1H),3.64〜3.7
7(m,2H),4.12(t,J=6.6Hz,2
H),7.03(t,J=8.4Hz,1H),7.1
7(d,J=8.6Hz,2H),7.50(d,J=
8.6Hz,2H),7.88(dd,J=11.5a
nd2.1Hz,1H),7.94(d,J=8.6H
z,1H) MS m/z 566(M+,0.3),251(10
0),139(94),43(44) 元素分析:C324244として 計算値:C,67.83;H,7.47% 実測値:C,67.88;H,7.55%
【0136】(実施例12) SC*組成物の調製 以下の組成からなるSC相を示す母体液晶(H−1)を
調製した。
【0137】
【化40】
【0138】この母体液晶の相転移温度は以下の通りで
あった。なお、以下の相転移温度におけるNはネマチッ
ク相、N*はキラルネマチック相をそれぞれ表わし、例
えば、SC−SAはスメクチックC相−スメクチックA
相転移温度(SC→SA)と、スメクチックA相−スメ
クチックC相転移温度(SA→SC)とが同じ温度であ
ることを示す。以下同様。) 12.5℃(Cr→SC)、55.5℃(SC−S
A)、64.5℃(SA−N)、70℃(N−I)
【0139】この母体液晶(H−1)95%および実施
例7のNo.1の化合物5%からなるSC*液晶組成物
(M−1)を調製した。その相転移温度は以下の通りで
あった。 45.5℃(SC*−SA)、69.5℃(SA−
*)、70.5℃(N*−I)融点は明瞭でなかった。
【0140】つぎに、母体液晶(H−1)95%および
実施例6のNo.2の化合物5%からなるSC*液晶組
成物(M−2)を調製した。その相転移温度は以下の通
りであった。 42.5℃(SC*−SA)、69.5℃(SA−
*)、70.5℃(N*−I)
【0141】また、以下の組成からなるSC相を示す母
体液晶(H−2)を調製した。
【0142】
【化41】
【0143】この母体液晶の相転移温度は以下の通りで
あった。 13℃(Cr→SC)、68.5℃(SC−SA)、7
3.5℃(SA−N)、83.5℃(N−I)
【0144】この母体液晶(H−2)90%および実施
例6のNo.2の化合物10%からなるSC*液晶組成
物(M−3)を調製した。その相転移温度は以下の通り
であった。 43℃(SC*−SA)、78.5℃(SA−I) 融点は明瞭でなかった。
【0145】つぎに、母体液晶(H−1)95%および
実施例9のNo.3の化合物5%からなるSC*液晶組
成物(M−4)を調製した。その相転移温度は以下の通
りであった。 45℃(SC*−SA)、64℃(SA−N*)、67℃
(N*−I)
【0146】つぎに、母体液晶(H−1)95%および
実施例8のNo.4の化合物5%からなるSC*液晶組
成物(M−5)を調製した。その相転移温度は以下の通
りであった。 37.5℃(SC*−SA)、61.5℃(SA−
*)、65℃(N*−I)
【0147】つぎに、母体液晶(H−1)95%および
実施例11のNo.5の化合物5%からなるSC*液晶
組成物(M−6)を調製した。その相転移温度は以下の
通りであった。 47.5℃(SC*−SA)、60.5℃(SA−
*)、66℃(N*−I)
【0148】また、母体液晶(H−1)90%およびN
o.5の化合物10%からなるSC *液晶組成物(M−
7)を調製した。その相転移温度は以下の通りであっ
た。 38℃(SC*−SA)、57℃(SA−N*)、61℃
(N*−I)
【0149】つぎに、母体液晶(H−1)95%および
実施例10のNo.6の化合物5%からなるSC*液晶
組成物(M−8)を調製した。その相転移温度は以下の
通りであった。 38.5℃(SC*−SA)、58.5℃(SA−
*)、64.5℃(N*−I)
【0150】(実施例13) 液晶表示素子の作成 実施例12で得られたSC*液晶組成物(M−1)を等
方性液体(I)相まで加熱し、これを厚さ2μmの2枚
の透明電極板(ポリイミドコーティング−ラビングによ
る配向処理を施してある)からなるガラスセルに充填し
て、表示用素子を作成した。これを室温まで徐冷したと
ころ均一に配向したSC*相のセルを得た。
【0151】このセルに電界強度10Vp-p/μm、5
0Hzの矩形波を印加して、その電気光学的応答速度を
測定したところ、25℃で88μ秒という高速応答が確
認できた。このときのチルト角は14.8゜であり、コ
ントラストは良好であった。また、この自発分極は2.
6nC/cm2であり、その極性は−(マイナス)であ
った。
【0152】同様にして、SC*液晶組成物(M−2)
〜(M−8)を用いて表示用素子を作成し、その電気光
学的応答速度等を測定した。その結果を以下に示す。
【0153】 (M−2):応答190μ秒、自発分極0.8nC/c
2(極性−)、チルト角15.8゜、コントラスト良
好 (M−3):応答80μ秒、自発分極4.9nC/cm
2(極性−)、チルト角11.3゜、コントラスト良好 (M−4):応答175μ秒、自発分極1.3nC/c
2(極性−)、チルト角17.7゜、コントラスト良
好 (M−5):応答117μ秒、自発分極2.7nC/c
2(極性−)、チルト角13.9゜、コントラスト良
好 (M−6):応答128μ秒、自発分極1.7nC/c
2(極性−)、チルト角19.3゜、コントラスト良
好 (M−7):応答83μ秒、自発分極0.3nC/cm
2(極性−)、チルト角15.0゜、コントラスト良好 (M−8):応答128μ秒、自発分極2.3nC/c
2(極性−)、チルト角15.5゜、コントラスト良
【0154】つぎに、SC*液晶組成物に代えて、実施
例7で得られたNo.1の化合物のみを用いて表示用素
子を作成し、63.5℃において同様の測定を行ったと
ころ、応答は84μ秒、チルト角は1.8゜であり、自
発分極は56.3nC/cm 2(極性−)であった。
【0155】
【発明の効果】本発明の一般式(I)で表される光学活
性トリフルオロメチルシクロプロパン誘導体は、他の母
体液晶組成物にキラルドーパントとして少量添加するこ
とにより、大きい自発分極を誘起することができ、広い
温度範囲で使用でき、粘度が低いので高速応答が可能な
液晶組成物を提供することができる。
【0156】また本発明の一般式(I)の化合物は、工
業的にも容易に製造でき、無色で水、光等に対する化学
的安定性に優れており実用的である。さらに、本発明に
おけるキラルスメクチック液晶組成物では100μ秒以
下の高速応答を実現することも容易であり、表示用光ス
イッチング素子として極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 62/12 8827−4H 67/343 69/757 A 9279−4H C 9279−4H 69/773 9279−4H 69/90 9279−4H 69/92 9279−4H 69/94 9279−4H C07D 239/26 8615−4C 319/06 C09K 19/46 7457−4H 19/58 7457−4H G02F 1/13 500 (72)発明者 楠本 哲生 神奈川県相模原市南台1−9−2−102 (72)発明者 佐藤 健一 神奈川県相模原市上溝35−11 (72)発明者 黒星 学 神奈川県相模原市西大沼4−4−1

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(I) 【化1】 (式中、R1はフッ素原子または炭素原子数1〜10の
    アルコキシル基により置換されていてもよい炭素原子数
    1〜18のアルキル基を表わし、Xは単結合、−O−、
    −COO−、−OCO−、−CO−または−OCOO−
    を表わし、環A及び環Bはそれぞれ独立的にフッ素原子
    により置換されていてもよい1,4−フェニレン基、ト
    ランス−1,4−シクロヘキシレン基、ピリジン−2,
    5−ジイル基、ピリミジン−2,5−ジイル基、ピラジ
    ン−2,5−ジイル基、ピリダジン−3,6−ジイル基
    または1,3−ジオキサン−2,5−ジイル基を表わ
    し、mは0または1を表わし、R2は炭素原子数1〜1
    8のアルキル基またはアルコキシル基を表わし、シクロ
    プロパン環の1位および2位の不斉炭素原子は各々独立
    的に、(R)または(S)配置である。)で表わされる
    光学活性トリフルオロメチルシクロプロパン誘導体。
  2. 【請求項2】 R2が炭素原子数1〜10の直鎖状アル
    コキシル基である請求項1記載の光学活性トリフルオロ
    メチルシクロプロパン誘導体。
  3. 【請求項3】 環Aおよび環Bがそれぞれ独立的に、フ
    ッ素原子により置換されていてもよい1,4−フェニレ
    ン基である請求項2記載の光学活性トリフルオロメチル
    シクロプロパン誘導体。
  4. 【請求項4】 Xが単結合または−O−であり、R1
    炭素原子数2〜12の直鎖状アルキル基である請求項3
    記載の光学活性トリフルオロメチルシクロプロパン誘導
    体。
  5. 【請求項5】 一般式(II) 【化2】 (式中、R2は炭素原子数1〜18のアルキル基または
    アルコキシル基を表わし、シクロプロパン環の1位およ
    び2位の不斉炭素原子は各々独立的に、(R)または
    (S)配置である。)で表わされる光学活性トリフルオ
    ロメチルシクロプロピルフェノール誘導体。
  6. 【請求項6】 一般式(III) 【化3】 (式中、R3は炭素原子数1〜10のアルキル基を表わ
    し、R2は炭素原子数1〜18のアルキル基またはアル
    コキシル基を表わし、シクロプロパン環の1位および2
    位の不斉炭素原子は各々独立的に、(R)または(S)
    配置である。)で表わされる光学活性トリフルオロメチ
    ルシクロプロパン誘導体。
  7. 【請求項7】 一般式(IV) 【化4】 (式中、R3は炭素原子数1〜10のアルキル基を表わ
    し、シクロプロパン環の1位および2位の不斉炭素原子
    は各々独立的に、(R)または(S)配置である。)で
    表わされる光学活性トリフルオロメチルシクロプロパン
    誘導体。
  8. 【請求項8】 一般式(V) 【化5】 (式中、R3は炭素原子数1〜10のアルキル基を表わ
    し、R4は炭素原子数4〜16の光学活性なアルキル基
    またはアラルキル基を表わし、シクロプロパン環の1位
    および2位の不斉炭素原子は各々独立的に、(R)また
    は(S)配置である。)で表わされる光学活性トリフル
    オロメチルシクロプロパンカルボン酸エステル誘導体。
  9. 【請求項9】 一般式(VI) 【化6】 (式中、R3は炭素原子数1〜10のアルキル基を表わ
    し、R5は水素または炭素原子数1〜10のアルキル基
    を表わす。)で表わされるトリフルオロメチルシクロプ
    ロパンカルボン酸誘導体。
  10. 【請求項10】 一般式(VII) 【化7】 (式中、R3は炭素原子数1〜10のアルキル基を表わ
    す。)で表わされる化合物にジアゾ酢酸エステルを反応
    させることを特徴とする一般式(VI) 【化8】 (式中、R3は炭素原子数1〜10のアルキル基を表わ
    す。)で表わされるトリフルオロメチルシクロプロパン
    カルボン酸誘導体の製造方法。
  11. 【請求項11】 請求項1記載の光学活性トリフルオロ
    メチルシクロプロパン酸誘導体を含有する液晶組成物。
  12. 【請求項12】 強誘電性キラルスメクチック相を示す
    請求項11記載の液晶組成物。
  13. 【請求項13】 請求項11または12記載の液晶組成
    物を用いた液晶素子。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2003053915A3 (en) * 2001-12-20 2003-09-18 Schering Corp Compounds for the treatment of inflammatory disorders
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