JP2829799B2 - イソアミルグリコール酸の製造方法 - Google Patents
イソアミルグリコール酸の製造方法Info
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- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,香粧品,医薬品及び飲
食品用香料化合物の合成中間体として極めて有用なイソ
アミルグリコール酸の新規な製造方法に関し,更に詳し
くは金属ナトリウムを使用することなく、イソアミルア
ルコールと相間移動触媒又は反応系内で相間移動触媒を
形成可能な化合物を水酸化金属塩の存在下に反応させて
イソアミルアルコキシドを形成せしめ、次いでモノハロ
ゲン化酢酸と反応せしめるという安全で且つ工業的に極
めて有利なイソアミルグリコール酸の製造方法に関す
る。
食品用香料化合物の合成中間体として極めて有用なイソ
アミルグリコール酸の新規な製造方法に関し,更に詳し
くは金属ナトリウムを使用することなく、イソアミルア
ルコールと相間移動触媒又は反応系内で相間移動触媒を
形成可能な化合物を水酸化金属塩の存在下に反応させて
イソアミルアルコキシドを形成せしめ、次いでモノハロ
ゲン化酢酸と反応せしめるという安全で且つ工業的に極
めて有利なイソアミルグリコール酸の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】イソアミルグリコール酸は香料化合物の
重要な合成中間体であるが、従来かかる分枝アルコキシ
酢酸類の製法に関する研究は少なく,例えば分枝アルコ
ールを金属ナトリウムを用いてナトリウムアルコキシド
とし,該ナトリウムアルコキシドとモノクロロ酢酸との
脱塩反応により分枝アルコキシ酢酸を合成する方法(鈴
鹿工業高等専門学校紀要、21(1),109−113
(1988)が知られている程度である。
重要な合成中間体であるが、従来かかる分枝アルコキシ
酢酸類の製法に関する研究は少なく,例えば分枝アルコ
ールを金属ナトリウムを用いてナトリウムアルコキシド
とし,該ナトリウムアルコキシドとモノクロロ酢酸との
脱塩反応により分枝アルコキシ酢酸を合成する方法(鈴
鹿工業高等専門学校紀要、21(1),109−113
(1988)が知られている程度である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,金属ナ
トリウムを用いる反応は危険を伴い大規模な製造は困難
であり,更に反応収率が低く価格的にも非常に高価なも
のとなり工業的製法としては多くの課題がある。
トリウムを用いる反応は危険を伴い大規模な製造は困難
であり,更に反応収率が低く価格的にも非常に高価なも
のとなり工業的製法としては多くの課題がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らはかかる課題
を解決すべく鋭意研究を行った。その結果,イソアミル
アルコールと相間移動触媒又は反応系内で相間移動触媒
を形成可能な化合物を水酸化金属塩の存在下に反応させ
てイソアミルアルコキシドを形成せしめ且つ未反応の水
酸化金属塩類を可及的に少なくした後、次いでモノハロ
ゲン化酢酸と反応せしめることにより目的とするイソア
ミルグリコール酸が高純度、高収率をもって合成できる
ことが分かった。本発明方法によれば、金属ナトリウム
を使用することなく、従来の危険性を完全に回避するこ
とができ工業的に極めて有利且つ大規模な製造が可能で
ある。この工程を代表的な反応式で表すと下記の如くで
ある。
を解決すべく鋭意研究を行った。その結果,イソアミル
アルコールと相間移動触媒又は反応系内で相間移動触媒
を形成可能な化合物を水酸化金属塩の存在下に反応させ
てイソアミルアルコキシドを形成せしめ且つ未反応の水
酸化金属塩類を可及的に少なくした後、次いでモノハロ
ゲン化酢酸と反応せしめることにより目的とするイソア
ミルグリコール酸が高純度、高収率をもって合成できる
ことが分かった。本発明方法によれば、金属ナトリウム
を使用することなく、従来の危険性を完全に回避するこ
とができ工業的に極めて有利且つ大規模な製造が可能で
ある。この工程を代表的な反応式で表すと下記の如くで
ある。
【0005】
【化1】
【0006】次に本発明の実施態様を化1の反応式に従
って具体的に説明する。まずイソアミルアルコールと相
間移動触媒又は反応系内で相間移動触媒を形成可能な化
合物を水酸化金属塩類の存在下に反応せしめる。反応は
イソアミルアルコール1モルと,該アルコールに対し
て、例えばトリエチルベンジルアンモニウムクロリド、
トリエチルオクチルアンモニウムクロリド等の第四級ア
ンモニウム塩等の相間移動触媒を約0.01〜約0.1
重量%、またはこれに代えて反応系内で相間移動触媒を
形成可能な化合物として例えば、トリエチルアミン、ト
リメチルアミン、トリブチルアミン、トリオクチルアミ
ン等のアミン類をイソアミルアルコールに対して約0.
01〜10重量%、好ましくは約0.1〜約5重量%及
びベンジルクロリド,ベンジルブロミド、ブチルクロリ
ド、ブチルヨーダイド等の有機ハロゲン化物を約0.0
1〜約10重量%、好ましくは約0.1〜約5重量%加
え、約0℃〜約200℃、好ましくは約50〜約150
℃で約10〜約60分間加熱反応させることにより第四
級アンモニウム塩を形成せしめることができる。
って具体的に説明する。まずイソアミルアルコールと相
間移動触媒又は反応系内で相間移動触媒を形成可能な化
合物を水酸化金属塩類の存在下に反応せしめる。反応は
イソアミルアルコール1モルと,該アルコールに対し
て、例えばトリエチルベンジルアンモニウムクロリド、
トリエチルオクチルアンモニウムクロリド等の第四級ア
ンモニウム塩等の相間移動触媒を約0.01〜約0.1
重量%、またはこれに代えて反応系内で相間移動触媒を
形成可能な化合物として例えば、トリエチルアミン、ト
リメチルアミン、トリブチルアミン、トリオクチルアミ
ン等のアミン類をイソアミルアルコールに対して約0.
01〜10重量%、好ましくは約0.1〜約5重量%及
びベンジルクロリド,ベンジルブロミド、ブチルクロリ
ド、ブチルヨーダイド等の有機ハロゲン化物を約0.0
1〜約10重量%、好ましくは約0.1〜約5重量%加
え、約0℃〜約200℃、好ましくは約50〜約150
℃で約10〜約60分間加熱反応させることにより第四
級アンモニウム塩を形成せしめることができる。
【0007】次いで約0〜約100℃、好ましくは室温
程度まで冷却した後,例えば水酸化ナトリウム,水酸化
カリウム,水酸化バリウム,水酸化カルシウム等の水酸
化金属塩類約0.1〜約1モルを約1〜約60分間、好
ましくは約1〜約30分間で加え、イソアミルアルコキ
シドを形成せしめる。この際、アルコキシドの形成に伴
って生成する水を強制的に系外に除去し、未反応の水酸
化金属塩類を可及的に少なくすることが望ましい。かか
る反応系外への水の除去は既知の任意の手段を採用する
ことができるが、例えば加熱蒸留法、減圧蒸留法、水と
共沸する溶剤を加える共沸蒸留法等を挙げることができ
るが、比較的低温で該反応を行える共沸蒸留法を好まし
く挙げることができる。かかる共沸蒸留法の具体例とし
ては、例えばシクロヘキサン,ベンゼン、トルエン、キ
シレン等の水と共沸する溶媒を反応混合物に対して約
0.1〜約100重量%添加し、例えば反応温度約10
0〜約140℃、好ましくは約120〜約130℃で約
2〜約10時間共沸蒸留して水を除去することによって
効率よくイソアミルアルコキシドを形成せしめる方法を
例示することができる。
程度まで冷却した後,例えば水酸化ナトリウム,水酸化
カリウム,水酸化バリウム,水酸化カルシウム等の水酸
化金属塩類約0.1〜約1モルを約1〜約60分間、好
ましくは約1〜約30分間で加え、イソアミルアルコキ
シドを形成せしめる。この際、アルコキシドの形成に伴
って生成する水を強制的に系外に除去し、未反応の水酸
化金属塩類を可及的に少なくすることが望ましい。かか
る反応系外への水の除去は既知の任意の手段を採用する
ことができるが、例えば加熱蒸留法、減圧蒸留法、水と
共沸する溶剤を加える共沸蒸留法等を挙げることができ
るが、比較的低温で該反応を行える共沸蒸留法を好まし
く挙げることができる。かかる共沸蒸留法の具体例とし
ては、例えばシクロヘキサン,ベンゼン、トルエン、キ
シレン等の水と共沸する溶媒を反応混合物に対して約
0.1〜約100重量%添加し、例えば反応温度約10
0〜約140℃、好ましくは約120〜約130℃で約
2〜約10時間共沸蒸留して水を除去することによって
効率よくイソアミルアルコキシドを形成せしめる方法を
例示することができる。
【0008】得られた反応混合物に例えばモノクロロ酢
酸,モノブロモ酢酸,モノクロロ酢酸エチル、モノクロ
ロ酢酸イソアミル等から選ばれた少なくとも1種のモノ
ハロゲン化酢酸約0.01〜約1モルを約50〜約15
0℃、好ましくは約40〜約80℃にて約5分〜約3時
間、好ましくは約10分〜約30分で加え,更に還流条
件下に約1〜約50時間、一般的には約2〜約40時間
反応させる。反応終了後,常圧条件下に過剰のイソアミ
ルアルコールを回収し,さらに反応液中に使用したイソ
アミルアルコールの約1.5重量倍の水を滴下し,水と
共沸させてイソアミルアルコールを完全に回収すること
によりイソアミルグリコール酸のアルカリ金属塩を得る
ことができる。
酸,モノブロモ酢酸,モノクロロ酢酸エチル、モノクロ
ロ酢酸イソアミル等から選ばれた少なくとも1種のモノ
ハロゲン化酢酸約0.01〜約1モルを約50〜約15
0℃、好ましくは約40〜約80℃にて約5分〜約3時
間、好ましくは約10分〜約30分で加え,更に還流条
件下に約1〜約50時間、一般的には約2〜約40時間
反応させる。反応終了後,常圧条件下に過剰のイソアミ
ルアルコールを回収し,さらに反応液中に使用したイソ
アミルアルコールの約1.5重量倍の水を滴下し,水と
共沸させてイソアミルアルコールを完全に回収すること
によりイソアミルグリコール酸のアルカリ金属塩を得る
ことができる。
【0009】イソアミルグリコール酸のアルカリ金属塩
は既知の脱塩反応を利用し,例えば塩酸,硫酸,燐酸等
の無機酸を加えて酸性とすることにより遊離の酸を形成
させ,例えばトルエン,ベンゼン,キシレン、シクロヘ
キサン等の溶媒で抽出することによりイソアミルグリコ
ール酸を得ることができる。該カルボン酸はさらに減圧
蒸留などにより精製することができる。
は既知の脱塩反応を利用し,例えば塩酸,硫酸,燐酸等
の無機酸を加えて酸性とすることにより遊離の酸を形成
させ,例えばトルエン,ベンゼン,キシレン、シクロヘ
キサン等の溶媒で抽出することによりイソアミルグリコ
ール酸を得ることができる。該カルボン酸はさらに減圧
蒸留などにより精製することができる。
【0010】上記反応は、イソアミルアルコールと相間
移動触媒又は反応系内で相間移動触媒を形成可能な化合
物及びモノハロゲン化酢酸を水酸化金属塩の存在下に反
応させることによっても行うことが可能であるが、その
際には水酸化金属塩類とモノハロゲン化酢酸が反応して
モノヒドロキシ酢酸が生成し、収率を著しくが低下させ
る原因となるので好ましくない。以下実施例により本発
明の態様をさらに詳しく説明する。
移動触媒又は反応系内で相間移動触媒を形成可能な化合
物及びモノハロゲン化酢酸を水酸化金属塩の存在下に反
応させることによっても行うことが可能であるが、その
際には水酸化金属塩類とモノハロゲン化酢酸が反応して
モノヒドロキシ酢酸が生成し、収率を著しくが低下させ
る原因となるので好ましくない。以下実施例により本発
明の態様をさらに詳しく説明する。
【0011】
【実施例1 1lの4径フラスコにイソアミルアルコール352g
(4モル),トリエチルアミン3g及びベンジルクロリ
ド2.5gを仕込み,約110℃で30分間加熱反応さ
せ,80℃以下に冷却後水酸化ナトリウム48g(1.
2モル)を10分間で加えた。次いで冷却器付き側管を
取り付け、混合物を約135〜145℃に加熱し約10
時間かけて水を留出させた。反応混合物を冷却し約55
〜65℃に保ちながらモノクロロ酢酸47.3g(0.
5モル)を約10分間かけて滴下し,加え終わった後さ
らに約120〜約130℃で3時間反応した。反応終了
後過剰のイソアミルアルコールを回収し,さらに水25
0mlを加え共沸によってイソアミルアルコールを除去
した。冷却後,水250mlを加え濃塩酸で酸性とした
後,トルエン150mlを用いて抽出した。抽出液から
トルエンを除去し,次いで粗蒸留を行って沸点93〜9
8℃/2mmHgのイソアミルグリコール酸留分65.
9gを得た(収率90.3%)。 【0012】
(4モル),トリエチルアミン3g及びベンジルクロリ
ド2.5gを仕込み,約110℃で30分間加熱反応さ
せ,80℃以下に冷却後水酸化ナトリウム48g(1.
2モル)を10分間で加えた。次いで冷却器付き側管を
取り付け、混合物を約135〜145℃に加熱し約10
時間かけて水を留出させた。反応混合物を冷却し約55
〜65℃に保ちながらモノクロロ酢酸47.3g(0.
5モル)を約10分間かけて滴下し,加え終わった後さ
らに約120〜約130℃で3時間反応した。反応終了
後過剰のイソアミルアルコールを回収し,さらに水25
0mlを加え共沸によってイソアミルアルコールを除去
した。冷却後,水250mlを加え濃塩酸で酸性とした
後,トルエン150mlを用いて抽出した。抽出液から
トルエンを除去し,次いで粗蒸留を行って沸点93〜9
8℃/2mmHgのイソアミルグリコール酸留分65.
9gを得た(収率90.3%)。 【0012】
【実施例2】5lの4径フラスコにイソアミルアルコー
ル2816g(32モル),トリエチルアミン24g及
びベンジルクロリド20gを仕込み,約110℃で30
分間加熱反応させ,80℃以下に冷却後水酸化ナトリウ
ム384g(9.6モル)を30分間で加えた。次いで
冷却器付き側管を取り付け、トルエン350mlを加え
た後混合物を約125〜130℃に加熱し約10時間か
けて水を留出させた。反応混合物を冷却し約55〜65
℃に保ちながらモノクロロ酢酸378g(4モル)を約
10分間かけて滴下し,加え終わった後さらに約120
〜約130℃で12時間反応させた。反応終了後過剰の
イソアミルアルコールを回収し,さらに水2.5lを加
え共沸によってイソアミルアルコールを除去した。冷却
後,水1.5lを加え濃塩酸で酸性とした後,トルエン
を用いて抽出した。抽出液からトルエンを除去し,次い
で粗蒸留を行って沸点93〜98℃/2mmHgのイソ
アミルグリコール酸留分505gを得た(収率87
%)。
ル2816g(32モル),トリエチルアミン24g及
びベンジルクロリド20gを仕込み,約110℃で30
分間加熱反応させ,80℃以下に冷却後水酸化ナトリウ
ム384g(9.6モル)を30分間で加えた。次いで
冷却器付き側管を取り付け、トルエン350mlを加え
た後混合物を約125〜130℃に加熱し約10時間か
けて水を留出させた。反応混合物を冷却し約55〜65
℃に保ちながらモノクロロ酢酸378g(4モル)を約
10分間かけて滴下し,加え終わった後さらに約120
〜約130℃で12時間反応させた。反応終了後過剰の
イソアミルアルコールを回収し,さらに水2.5lを加
え共沸によってイソアミルアルコールを除去した。冷却
後,水1.5lを加え濃塩酸で酸性とした後,トルエン
を用いて抽出した。抽出液からトルエンを除去し,次い
で粗蒸留を行って沸点93〜98℃/2mmHgのイソ
アミルグリコール酸留分505gを得た(収率87
%)。
【0013】
【比較例1】実施例1と同様に、1lの4径フラスコに
イソアミルアルコール352g(4モル),トリエチル
アミン3g及びベンジルクロリド2.5gを仕込み,約
110℃で30分間加熱反応させ,80℃以下に冷却後
水酸化ナトリウム48g(1.2モル)を10分間で加
えた。次いで還流冷却器を取り付け混合物を約135〜
145℃に加熱し、水を留出させることなく約10時間
反応させた。反応混合物を冷却し約55〜65℃に保ち
ながらモノクロロ酢酸47.3g(0.5モル)を約1
0分間かけて滴下し,加え終わった後さらに約120〜
約130℃で3時間反応した。反応終了後過剰のイソア
ミルアルコールを回収し,さらに水250mlを加え共
沸によってイソアミルアルコールを除去した。冷却後,
水250mlを加え濃塩酸で酸性とした後,トルエン1
50mlを用いて抽出した。抽出液からトルエンを除去
し,次いで粗蒸留を行い沸点93〜98℃/2mmHg
のイソアミルグリコール酸39g(収率53%)を得
た。
イソアミルアルコール352g(4モル),トリエチル
アミン3g及びベンジルクロリド2.5gを仕込み,約
110℃で30分間加熱反応させ,80℃以下に冷却後
水酸化ナトリウム48g(1.2モル)を10分間で加
えた。次いで還流冷却器を取り付け混合物を約135〜
145℃に加熱し、水を留出させることなく約10時間
反応させた。反応混合物を冷却し約55〜65℃に保ち
ながらモノクロロ酢酸47.3g(0.5モル)を約1
0分間かけて滴下し,加え終わった後さらに約120〜
約130℃で3時間反応した。反応終了後過剰のイソア
ミルアルコールを回収し,さらに水250mlを加え共
沸によってイソアミルアルコールを除去した。冷却後,
水250mlを加え濃塩酸で酸性とした後,トルエン1
50mlを用いて抽出した。抽出液からトルエンを除去
し,次いで粗蒸留を行い沸点93〜98℃/2mmHg
のイソアミルグリコール酸39g(収率53%)を得
た。
【0014】
【発明の効果】本発明によれば、イソアミルアルコール
と相間移動触媒又は反応系内で相間移動触媒を形成可能
な化合物を水酸化金属塩の存在下に反応させてイソアミ
ルアルコキシドを形成せしめる際に、該反応を、生成す
る水を除去しながら行うことによって未反応の水酸化金
属塩類が極めて少なくなり、次いでモノハロゲン化酢酸
と反応せしめることにより目的とするイソアミルグリコ
ール酸を高純度、高収率をもって合成することができ
る。さらに本発明によれば従来の金属ナトリウム又はナ
トリウムアルコキシド等を用いる危険性の高い方法では
不可能であった大規模製造が可能になり,かかる従来法
に比較して原料費及び製造コストを大幅に低減すること
ができる。本発明によって得られるイソアミルグリコー
ル酸は香料化合部の合成中間体としてに極めて有用であ
る。
と相間移動触媒又は反応系内で相間移動触媒を形成可能
な化合物を水酸化金属塩の存在下に反応させてイソアミ
ルアルコキシドを形成せしめる際に、該反応を、生成す
る水を除去しながら行うことによって未反応の水酸化金
属塩類が極めて少なくなり、次いでモノハロゲン化酢酸
と反応せしめることにより目的とするイソアミルグリコ
ール酸を高純度、高収率をもって合成することができ
る。さらに本発明によれば従来の金属ナトリウム又はナ
トリウムアルコキシド等を用いる危険性の高い方法では
不可能であった大規模製造が可能になり,かかる従来法
に比較して原料費及び製造コストを大幅に低減すること
ができる。本発明によって得られるイソアミルグリコー
ル酸は香料化合部の合成中間体としてに極めて有用であ
る。
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07C 59/125 B01J 31/02 102 C07C 51/367 C07B 61/00 300
Claims (1)
- 【請求項1】 イソアミルアルコールと相間移動触媒又
は反応系内で相間移動触媒を形成可能な化合物を水酸化
金属塩の存在下に反応せしめてイソアミルアルコキシド
を形成せしめ、次いでモノハロゲン化酢酸と反応せしめ
ることを特徴とするイソアミルグリコール酸の製造方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3174809A JP2829799B2 (ja) | 1991-06-20 | 1991-06-20 | イソアミルグリコール酸の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3174809A JP2829799B2 (ja) | 1991-06-20 | 1991-06-20 | イソアミルグリコール酸の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05996A JPH05996A (ja) | 1993-01-08 |
JP2829799B2 true JP2829799B2 (ja) | 1998-12-02 |
Family
ID=15985048
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3174809A Expired - Fee Related JP2829799B2 (ja) | 1991-06-20 | 1991-06-20 | イソアミルグリコール酸の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2829799B2 (ja) |
-
1991
- 1991-06-20 JP JP3174809A patent/JP2829799B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH05996A (ja) | 1993-01-08 |
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