JP2631769B2 - アリルイソアミルグリコレートの製造方法 - Google Patents

アリルイソアミルグリコレートの製造方法

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恒夫 川野辺
実 岩本
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はグリーン、アップル様の
フルーティーな香気またはガルバナム様の香気を有し、
香粧品、医薬品及び飲食品用香料化合物として有用なア
リルイソアミルグリコレートの新規な製造方法に関し、
更に詳しくはイソアミルアルコール、相間移動触媒また
は反応系内で相間移動触媒を形成可能な化合物および水
酸化金属塩の存在下にモノハロゲン化酢酸と反応せしめ
てイソアミルグリコール酸又はその金属塩とし、次いで
該グリコール酸をアリルアルコールと反応せしめるかま
たは該グリコール酸金属塩をハロゲン化アリル化合物と
反応せしめることからなるアリルイソアミルグリコレー
トの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アリルイソアミルグリコレートは前記の
如き好ましい芳香を有する有用な香料化合物であるが、
その具体的製造方法に関する報告は見当たらない。従
来、かかるエステル類の一般的な製法としては、例え
ば、イソアミルアルコールを金属ナトリウム又はナトリ
ウムメチラート等を用いてナトリウムアルコラートと
し、該アルコラートとモノクロロ酢酸等との脱塩反応に
よりイソアミルグリコール酸を得、次いで常法によりア
リルアルコールとのエステル化反応を行って製造されの
が一般的であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、金属ナ
トリウム又はナトリウムアルコラート等の金属ナトリウ
ムを用いる反応は危険を伴い、大規模な製造は困難であ
り、更に反応収率が低く価格的にも非常に高価なものと
なり工業的製法としては多くの課題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らはかかる課題
を解決すべく鋭意研究を行った。その結果、イソアミル
アルコールを相間移動触媒または反応系内で相間移動触
媒を形成可能な化合物および水酸化金属塩の存在下にモ
ノハロゲン化酢酸と反応せしめてイソアミルグリコール
酸又はその金属塩とし、次いで該グリコール酸をアリル
アルコールと反応せしめるかまたは該グリコール酸金属
塩をハロゲン化アリル化合物と反応せしめることによっ
て、目的とするアリルイソアミルグリコレートを高純
度、高収率をもって安価に且つ危険性のない方法によっ
て大規模な製造が可能となることを見いだし本発明を完
成した。この工程を代表的な反応式で表すと下記の如く
である。
【0005】[1] イソアミルグリコール酸金属塩を
経由する反応
【化1】 (式中、DMFはジメチルホルムアミドを表す) [2] イソアミルグリコール酸を経由する反応
【化2】
【0006】次に本発明の実施態様を上記反応式に従っ
て具体的に説明する。[1] イソアミルグリコール酸金属塩[式(3)の化
合物]またはイソアミルグリコール酸[式(2)化合
物]の合成 まず式(5)のイソアミルアルコールと式(4)のモノ
ハロゲン化酢酸を相間移動触媒または反応系内で相間移
動触媒を形成可能な化合物の存在下に水酸化金属塩類で
エーテル化する。反応はイソアミルアルコール1モル
と、該アルコールに対して、例えばトリエチルベンジル
アンモニウムクロリド、トリエチルオクチルアンモニウ
ムクロリド等の第四級アンモニウム塩等の相間移動触媒
を約0.01〜約0.1重量%、またはこれに代えて反
応系内で相間移動触媒を形成可能な化合物として例え
ば、トリエチルアミン、トリメチルアミン、トリブチル
アミン、トリオクチルアミン等のアミン類をイソアミル
アルコールに対して約0.01〜10重量%、好ましく
は約0.1〜約5重量%およびベンジルクロリド、ベン
ジルブロミド、ブチルクロリド、ブチルヨーダイド等の
有機ハロゲン化物を約0.01〜約10重量%、好まし
くは約0.1〜約5重量%加え、約0℃〜約200℃、
好ましくは約50℃〜約150℃で約10〜約60分間
加熱反応させて第四アンモニウムを形成せしめる。次い
で約0〜約100℃、好ましくは室温程度まで冷却した
後、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化
バリウム、水酸化カルシウム等の水酸化金属塩類約1.
5モルを約1〜約60分間、好ましくは約1〜30分間
で加える。
【0007】この反応混合物にイソアミルアルコール1
モルと、例えばモノクロロ酢酸、モノブロモ酢酸、モノ
クロロ酢酸エチル、モノクロロ酢酸イソアミル等から選
ばれた少なくとも一種のモノハロゲン化酢酸類0.5モ
ルの混合物を、約50〜約150℃にて約10分〜約3
時間、好ましくは約30分〜約2時間で加え、更に還流
条件下に約1〜約5時間一般的には約2〜約4時間反応
させる。反応終了後、常圧条件下に過剰のイソアミルア
ルコールを回収し、さらに反応液中に使用したイソアミ
ルアルコールの約1.5重量倍の水を滴下し、水と共沸
させてイソアミルアルコールを完全に回収することによ
り、式(3)で表されるイソアミルグリコール酸のアル
カリ金属塩を得ることができる。なお、上記説明におい
ては、イソアミルアルコールを2段階に分けて添加し反
応を進めたが、反応初期にイソアミルアルコールを全量
加える1段階法であってもよい。
【0008】上記のようにして得られたエーテル化反応
終了後の式(3)化合物含有反応液に水を加えて希釈
し、例えば塩酸、硫酸、燐酸等の無機酸を加えて酸性と
することにより遊離の酸を形成させ、例えばトルエン、
ベンゼン、キシレン、シクロヘキサン等の溶媒で抽出す
ることにより、式(2)で表されるイソアミルグリコー
ル酸を得ることができる。該グリコール酸は容易に精製
できかつ純度が高いものを得易いので、アリルイソアミ
ルグリコレート製造用中間体として好ましい。精製には
例えば減圧蒸留法などが採用される。
【0009】[2]アリルイソアミルグリコレート[式
(1)化合物]の合成 上記式(3)化合物であるイソ
アミルグリコール酸の金属塩は既知の脱塩反応を利用
し、例えばジメチルホルムアミド、トルエン、テトラヒ
ドロフラン等の溶媒中で、例えばヨウ化カリウム、臭化
カリウム等の存在下に、例えばアリルクロリド、アリル
ブロミド等のハロゲン化アリル化合物と反応させること
により、式(1)で表される目的化合物アリルイソアミ
ルグリコレートに導くことができる。
【0010】また上記式(2)化合物であるイソアミル
グリコール酸は、既知の方法によりアリルアルコールと
エステル化反応させることにより、目的とするエステル
を得ることができる。例えば、式(2)のグリコール酸
1モルに対してアリルアルコール約1〜約3モルを加
え、例えば塩酸、硫酸、燐酸、ケイ酸、ホウ酸等の無機
酸あるいはパラトルエンスルホン酸等の有機酸触媒を該
グリコール酸に対して約0.1〜10重量%添加し、さ
らにベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサン等
の水と共沸する溶媒を上記反応混合物全量の約0.2〜
約20倍重量を加えて、共沸条件下に生成する水を系外
に除去しながら約1〜約20時間反応させることによ
り、式(1)化合物を得ることができる。
【0011】反応終了後は常法によりアルカリ又は酸を
用いて中和し、洗浄後溶媒回収、減圧蒸留することによ
り式(1)で表されるアリルイソアミルグリコレートを
高純度、高収率をもって得ることができる。以下実施例
により本発明の態様をさらに詳しく説明する。
【0012】
【実施例】実施例1 1lの4口フラスコにイソアミルアルコール176g
(2モル)、トリエチルアミン6g及びベンジルクロリ
ド5gを仕込み、約110℃で30分間加熱反応させ、
60〜70℃に冷却後そこへ水酸化ナトリウム120g
(3モル)を5〜10分間で加えた。次いで混合物を9
0〜100℃に保ちながらイソアミルアルコール176
g(2モル)及びモノクロロ酢酸94.5g(1モル)
の混合物を約1時間かけて滴下し、加え終わった後約1
18℃約120℃の還流条件で3時間反応した。反応終
了後過剰のイソアミルアルコールを回収し、さらに水5
00mlを加えてイソアミルアルコールと共沸させて完
全に除去して、イソアミルグリコール酸のナトリウム塩
である式(3)の化合物を得た。
【0013】冷却後、水500ml及び濃塩酸200m
lを加えて酸性とし、トルエン300mlを用いて式
(2)のイソアミルグリコール酸を抽出した。抽出液か
らトルエンを除去し、次いで粗蒸留を行って沸点108
℃/2mmHgまでの留分111.4gを得た。
【0014】上記のようにして得られた粗イソアミルグ
リコール酸(式(2)の化合物)390g(2.67モ
ル)、アリルアルコール279g(4.8モル)、トル
エン780g及び濃塩酸19.5g(式(2)化合物の
2重量%)を仕込み、Dwen Strak trap
を取り付けて共沸法により、沸点温度82〜95℃にて
9.5時間反応し、72.5mlの留出水を得た。
【0015】反応混合液を常温まで冷却後、水500m
lおよび炭酸ナトリウム粉末35gを加えて中和した。
次いで水層を分離し、トルエンを回収して式(1)化合
物の粗製物640gを得た。得られた粗製物を約1mm
Hgで減圧蒸留し、沸点73〜75℃の留分465gを
得た。この留分を充てん蒸留塔を用いて再度精密蒸留
し、沸点73℃〜75℃/1mmHgの式(1)化合物
437g(収率88%)を得た。
【0016】
【発明の効果】本発明によれば、イソアミルアルコール
を相間移動触媒または反応系内で相間移動触媒形成可能
な化合物および水酸化金属塩の存在下にモノハロゲン化
酢酸と反応せしめてイソアミルグリコール酸又はその金
属塩とし、次いで該グリコール酸をアリルアルコールと
反応せしめるか又は該グリコール酸金属塩をハロゲン化
アリル化合物と反応せしめるという極めて安全で工業的
に有利な方法によってアリルイソアミルグリコレートを
高純度、高収率をもって製造することが可能になる。さ
らに本発明によれば従来の金属ナトリウム又はナトリウ
ムアルコラート等を用いる危険性の高い方法では不可能
であった大規模製造が可能になり、かかる従来法に比較
して原料費及び製造コストを大幅に低減することができ
る。
【0017】本発明によって得られるアリルイソアミル
グリコレートはシャンプー、ヘアケア製品、石けん、洗
剤、芳香剤などのトイレタリー製品に有用な香料とし
て、また他の香料化合物、天然精油等と共に調合香料組
成物調製に極めで有用である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 67/10 C07C 67/10 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イソアミルアルコールを相間移動触媒ま
    たは反応系内で相間移動触媒を形成可能な化合物および
    水酸化金属塩の存在下にモノハロゲン化酢酸と反応せし
    めてイソアミルグリコール酸またはその金属塩とし、次
    いで該グリコール酸をアリルアルコールと反応せしめる
    かまたは該グリコール酸金属塩をハロゲン化アリル化合
    物と反応せしめることを特徴とするアリルイソアミルグ
    リコレートの製造方法。
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