JP2827434B2 - 漁 網 - Google Patents
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- Braiding, Manufacturing Of Bobbin-Net Or Lace, And Manufacturing Of Nets By Knotting (AREA)
Description
アミド製漁網に関する。
性に優れているため、鮭、鱒などの刺し網に使用されて
いる。かかる漁網には、従来よりナイロン6の単独重合
体が用いられてきたが、強度の点で十分満足できるもの
ではなかった。
ようとする試みには種々なされてきており、例えば、漁
網用原糸のモノフィラメントの強度の向上のため、ε−
カプロラクタムを主成分とし、一定量の共重合成分を含
有したポリアミド共重合体を用いることについての検討
が行われてきた。しかし、編網後の120℃のスチーム下
の結節部の目締めのための工程(スチームセット)でス
チームによりポリアミド共重合体が劣化するため、モノ
フィラメントでは高強度のものが得られていても、漁網
にすると従来からのナイロン6製のものと同程度かそれ
よりも弱い強度の漁網しか得られないという問題があっ
た。
ない高強度ポリアミドモノフィラメントの開発検討を行
ったところ、特定の共重合ポリアミドに一般式(I)に
示される化合物のようなアミド基とヒンダードフェノー
ル基を分子内に同時に有する化合物をポリアミド共重合
体に含有させることにより、漁網のように延伸効果のあ
るような製品においては耐スチーム性の改良効果があ
り、更に柔軟性、透明性が向上することを見いだし、本
発明を完成した。即ち、本発明の要旨は、ε−カプロラ
クタムから誘導されるポリアミド形成単位を99〜75重量
%含有してなるポリアミド共重合体100重量部と、ヒン
ダードフェノール基とアミド基とを分子内に同時に有す
る化合物0.005〜1重量部からなるポリアミド樹脂組成
物からなる漁網、に存する。
タムから誘導される単位(以下、単にε−カプロラクタ
ム単位とする)を99〜75重量%含有するポリアミド共重
合体であり、即ちε−カプロラクタム単位99〜75重量%
とε−カプロラクタム以外のポリアミド形成単位1〜25
重量%とからなる共重合体である。
は、3員環以上のラクタム、重合可能なω−アミノ酸、
二塩基酸とジアミンなどの重縮合可能な成分から誘導さ
れるものであり、具体的には、アミノカプロン酸、エナ
ントラクタム、7−アミノヘプタン酸、カプリルラクタ
ム、ラウリルラクタム、11−アミノウンデカン酸、α−
ピロリドン、α−ピペリドンなどの重合体、ヘキサメチ
レンジアミン、ノナメチレンジアミン、ウンデカメチレ
ンジアミン、ドデカメチレンジアミン、メタキシレンジ
アミンなどのジアミンと、テレフタル酸、イソフタル
酸、アジピン酸、セバチン酸、ドデカン二塩基酸、グル
タール酸などのジカルボン酸との重縮合可能成分であ
る。このようなポリアミド共重合体としては、ナイロン
6/66、6/12、6/6T、6/6Iなどが特に好ましいものであ
る。
クタム単位が99〜75重量%であり、共重合成分が1〜25
重量%である必要があり、この範囲より共重合成分が多
くても少なくても高強度モノフィラメントの製造が困難
である。ε−カプロラクタム単位の含有率は、好ましく
は97.5〜80重量%である。
内に同時に含有する化合物とは、スチームによるモノフ
ィラメントの劣化を防止する効果を有するものであり、
一般式(I)の化合物が代表的なものである。
数を表わす。) 本化合物については、アミド基はポリアミド共重合体
との親和性があり、ヒンダードフェノール基は一般に酸
素劣化に効果があるため、酸化防止剤としてポリアミド
樹脂に用いられうることは知られているが、本発明のよ
うな共重合体ポリアミドにおいて、特に漁網のような延
伸処理を行なって得られる製品において用いられる場合
は、驚くべきことに、耐スチーム性の改良効果があり、
且つ柔軟性、透明性が向上する。
また、ポリアミドペレットからモノフィラメントを製造
するまでのいずれかの工程で配合しても良い。
対し0.005〜1重量部、さらに好ましくは0.01〜0.5重量
部である。この含有量が少なすぎると効果が発揮され
ず、また多すぎると強度に悪影響があり、さらにコスト
の上昇につながるので好ましくない。
式(II) または、一般式(III) (式中、R3は2価の炭化水素残基、R4およびR5は1価の
炭化水素残基、R6およびR7は水素原子または1価の炭化
水素残基を示す)で表されるビスアミド化合物を配合し
ても良い。
は、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、ブチレン
ジアミン、ヘキサメチレンジアミン、オクタメチレンジ
アミン、ドデカメチレンジアミンなどのアルキレンジア
ミン;フェニレンジアミン、ナフチレンジアミンなどの
アリーレンジアミン;キシリレンジアミンなどのアリー
レンジアルキルジアミンなどのジアミンと、ステアリン
酸、ヘキサン酸、オクタン酸、デカン酸、ウラリン酸、
ミリスチン酸、パルミチン酸、アラキジン酸、ベヘン
酸、オレイン酸、エライジン酸、モンタン酸などの脂肪
酸との反応等によって得られるアルキレンビス脂肪酸ア
ミド、アリーレンビス脂肪酸アミド、アリーレンジアル
キレンビス脂肪酸アミドなどが挙げられるが、中でもN,
N′−メチレンビスステアリン酸アミド、N,N′−エチレ
ンビスステアリン酸アミドが好ましい。
しては、エチルアミン、メチルアミン、ブチルアミン、
ヘキシルアミン、デシルアミン、ペンタデシルアミン、
オクタデシルアミン、ドデシルアミンなどのアルキルア
ミン;アニリン、ナフチルアミンなどのアリールアミ
ン;ベンジルアミンなどのアラルキルアミン;シクロヘ
キシルアミンなどのモノアミンと、テレフタル酸、p−
フェニレンジプロピオン酸、コハク酸、アジピン酸など
のジカルボン酸との反応によって得られるものなどが挙
げられるが、中でもN,N′−ジオクタデシルテレフタル
酸アミドのようなジオクタデシル二塩基酸アミドが代表
的なものとして用いられる。
I)で表される化合物の別なく単独あるいは混合物とし
て使用される。該ビスアミド化合物の含有量はポリアミ
ド樹脂組成物全体に対し0.05〜0.5重量%であり、この
範囲より多いと強度低下を起こすので好ましくない。ま
た、ビスアミド化合物が少なすぎる場合は、機械的特性
がやや低い傾向にあるので好ましくない。該ビスアミド
化合物の含有量は、さらには0.08〜0.3重量%の範囲か
ら選ぶのが、バランスのよい漁網を作るのに好ましい。
以外の添加物、例えば耐候性向上剤、帯電防止剤、滑
剤、可塑剤および展着剤を添加することが出来る。
に対して上記各成分を添加することにより得られるが、
添加法としては、重合後のポリアミドに対して周知の方
法で均一に分散するように添加すればよい。
ントを製造するが、これは周知の方法で可能であり、す
なわち溶融紡糸された糸状物を冷却した後、適宜倍率
で、たとえば3〜8倍に延伸し、更に必要に応じて熱固
定することにより所望の漁網用モノフィラメントが得ら
れる。モノフィラメントの直径は0.05〜20mmが好適であ
り、漁網の用途に応じてその太さが選択できる。
で可能であり、すなわちダブル、またはトリプル結節に
編網後、染色し、緊張下または無緊張下で120℃前後の
スチームで熱セットする事により製造される。
本発明はその要旨を越えない限り、以下の実施例に限定
されるものでない。
通りである。
L 1013に準じて測定した。
0;ナイロン66成分5重量%含有、相対粘度3.5)100重量
部、N,N′−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナミド)(チバガイギー
社製、IRGANOX1098)0.05重量部およびエチレンビスス
テアリルアミド(EBS)0.15重量部をドライブレンド混
合後、30mm押出機260℃で溶融紡糸をした。引続き5℃
の水で冷却し、糸状物を得た。100℃のスチームで3.5倍
に延伸をし、引続き200℃の熱風の雰囲気下で1.63倍の
再延伸を行った。ついで200℃で2%の弛緩をしながら
熱固定をし、1700デニールの漁網用モノフィラメントを
得た。このモノフィラメントに対してJIS L 1013に
従って釣り糸の機械的特性を測定した。また、このモノ
フィラメントをトリプル結節に編網し、所定の工程で漁
網に仕上げた。これに対し、引掛強度、柔軟性、透明性
を測定・評価し、その結果を表−1に併記した。
対粘度3.5)を用いた以外、実施例1と同様にモノフィ
ラメント、漁網への製造を行い、各種物性の測定を行っ
た。結果を表−1に示す。
実施例2のナイロン6/6T(比較例2)にIRGANOX1098を
加えずにEBSを0.15重量部配合し、実施例1と同様にモ
ノフィラメントおよび漁網の製造及び物性の測定を行っ
た。結果を表−1に示す。
例と同様に1.63倍に延伸しようとしたところ、糸切れを
起こし、または伸度が小さくなって漁網として不適であ
った。そして、2段目の延伸倍率を1.3倍にし、それ以
外は実施例1と同様にしてモノフィラメントおよび漁網
の製造並びに物性の測定を行った。結果を表−1に示
す。
て、実施例1と同様にモノフィラメントおよび漁網の製
造および物性の測定を行った。結果を表−1に示す。
強度であり、且つスチームセットによる強度低下がな
く、更に漁網にとっては重要な性質である柔軟性及び透
明性が改良されたものである。
Claims (2)
- 【請求項1】ε−カプロラクタムから誘導されるポリア
ミド形成単位を99〜75重量%含有してなるポリアミド共
重合体100重量部と、ヒンダードフェノール基とアミド
基とを分子内に同時に有する化合物0.005〜1重量部と
からなるポリアミド樹脂組成物からなる漁網。 - 【請求項2】ヒンダードフェノール基とアミド基とを分
子内に同時に有する化合物が一般式(I) (R1,R2は炭素数1〜5のアルキル基,nは1〜8の整数
を表わす。) で示される化合物であることを特徴とする特許請求の範
囲第1項記載の漁網
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10075190A JP2827434B2 (ja) | 1990-04-17 | 1990-04-17 | 漁 網 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10075190A JP2827434B2 (ja) | 1990-04-17 | 1990-04-17 | 漁 網 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH042849A JPH042849A (ja) | 1992-01-07 |
JP2827434B2 true JP2827434B2 (ja) | 1998-11-25 |
Family
ID=14282229
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10075190A Expired - Lifetime JP2827434B2 (ja) | 1990-04-17 | 1990-04-17 | 漁 網 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2827434B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3246059B2 (ja) * | 1993-04-14 | 2002-01-15 | 東レ株式会社 | ポリアミドモノフィラメント |
JP2006077351A (ja) * | 2004-09-09 | 2006-03-23 | Toray Monofilament Co Ltd | 工業織物用ポリアミドモノフィラメントおよび工業織物 |
JP4595060B2 (ja) * | 2005-03-24 | 2010-12-08 | 東レ・モノフィラメント株式会社 | 工業織物用ポリアミドモノフィラメントおよび工業織物 |
-
1990
- 1990-04-17 JP JP10075190A patent/JP2827434B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH042849A (ja) | 1992-01-07 |
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