JP2006077351A - 工業織物用ポリアミドモノフィラメントおよび工業織物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】脂肪酸ビスアミドとフェノール系酸化防止剤の特定量を含有するポリアミドモノフィラメントであって、80℃に保温した濃度3%の過酸化水素水中に24時間浸漬し、さらに水洗して24時間風乾した後の引張強度Aと、浸漬前の引張強度Bとから[(A/B)×100]で表される強度保持率が30%以上、かつ引掛強度が10cN/dtex以上である工業織物用ポリアミドモノフィラメントおよびそれを用いた工業織物。
【選択図】なし
Description
JIS L1013:1999の8.3に準じて測定した。
得られた工業織物用ポリアミドモノフィラメント試験片を、80℃に保温した濃度3%の過酸化水素水中に24時間浸漬し、さらに水洗して24時間風乾した後の引張強さ(N)をJIS L1013:1999の8.5に準じて10回測定し、その値をそれぞれ単位繊度当たりの強度に換算し、その引張強度の平均値をA(cN/dtex)とした。また、過酸化水素水中に浸漬する前のポリアミドモノフィラメント試験片の引張強度についても同じ方法で測定し、その平均値をB(cN/dtex)とした。そして、得られたそれぞれの引張強度から式[(A/B)×100]を用いて強度保持率(%)を求めた。強度保持率の値が高いほど耐過酸化水素性が高いことを示す。
JIS L1013:1999の8.7に準じて、試長250mm、引張速度300mm/分の条件で引掛強さ(N)を測定した。そして、測定試料の単位繊度当たりの強度に換算し、引掛強度(cN/dtex)を求めた。
ナイロン6樹脂として東レ(株)社製ナイロン6樹脂“アミラン”ポリアミドCM1021チップ(以下、ナイロン6チップという)、脂肪酸ビスアミドとしてエチレンビスステアリン酸アミドのアーモワックスEBS(ライオンアクゾ(株)社製)、さらにヒンダードフェノール系酸化防止剤としてイルガノックス1098(チバ・スペシャルケミカルズ(株)社製、登録商標)を使用した。
アーモワックスEBSの添加量を2重量%、イルガノックス1098の添加量を0.5重量%とした以外は、実施例1と同じ条件でポリアミドモノフィラメントを製糸したが、紡糸機内でポリマの押し出しが不安定となり、その結果、糸切れが多発したばかりか、得られたポリアミドモノフィラメント中にアーモワックスEBSの未溶解物が析出し、引張強度および引掛強度が極端に低下した。
アーモワックスEBSの添加量を0.15重量%、イルガノックス1098の添加量を8重量%とした以外は、実施例1と同じ条件でポリアミドモノフィラメントを製糸したが、紡糸機内でポリマの押し出しが不安定となり、その結果、糸切れが多発したばかりか、得られたポリアミドモノフィラメント中にイルガノックス1098の未溶解物が析出し、引張強度および引掛強度が極端に低下した。
実施例4のナイロン6の代わりに、ナイロン66として東レ(株)社製“アミラン”ポリアミドCM3001、ナイロン610として東レ(株)社製“アミラン”ポリアミドCM2001、ナイロン612としてダイセルテグサ(株)社製“ダイアミド”D18、ナイロン11としてATOFINA社製“RILSANR”B、ナイロン12としてダイセルテグサ(株)製“ダイアミド”L1840、ナイロン6/66共重合体として東レ(株)社製“アミラン”ポリアミドCM6021、ナイロン6/12共重合体として(株)エムス昭和電工社製CR8を使用した。
イルガノックス1098の代わりに、リン系酸化防止剤である旭電化工業(株)社製“アデカスタブ”PEP−36(化学名:ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリロールジホスファイト)、およびイオウ系酸化防止剤である住友化学工業(株)社製“スミライザー”TSP(化学名:ジステアリル−3,3‘−チオジプロピオネート)を使用したこと以外は、実施例4と同じ条件でポリアミドモノフィラメントを得た。得られたポリアミドモノフィラメントの引掛強度と引張強度、および耐過酸化水素性の試験結果を表3に示す。
イルガノックス1098の代わりに、銅塩系の酸化防止剤である日本化学産業(株)社製“TOC No.2”(化学名:ヨウ化第1銅:CuI)を0.01重量%使用したこと以外は、実施例4と同じ条件でポリアミドモノフィラメントを得た。得られたポリアミドモノフィラメントの引掛強度は10.9cN/dtexであったが、過酸化水素による劣化が著しく、耐過酸化水素性の評価における引張強度の測定が不可能であった。
比較例3で得られた直径0.30mmのポリアミドモノフィラメント6本を合糸した撚糸を作成し、この撚糸を経糸および緯糸に使用した平織りの織物を製織した。この織物の両端の経糸を折り返し接合用のループを作り、さらに、この平織りを基布としてナイロン66のステープルをニードルパンチし、ジョイントタイプのフェルト(A)(比較例9)を作成した。同じく実施例4で得られた直径0.30mmのポリアミドモノフィラメントを使用し、同じ方法でジョイントタイプのフェルト(B)(実施例16)を作成した。このフェルトを抄紙機に掛け、酸素系漂白剤として過酸化水素を用いたパルプのプレス工程で使用し、フェルト(A)の性能を基準として比較評価を行った。その結果、実施例4のポリアミドモノフィラメントで製織されたフェルト(B)は耐過酸化水素性および接合部の耐久性に優れ、ライフサイクルはフェルト(A)の1.7倍と高かった。
比較例1で得られた直径0.30mmのポリアミドモノフィラメントを使用したこと以外は、比較例9と同じ方法でジョイントタイプのフェルト(C)を作成し、同じパルプのプレス工程で使用した。その結果、フェルト(C)の耐過酸化水素性は低く、そのライフサイクルは実施例16のフェルト(B)に対して62%と低かった。
比較例4で得られた直径0.30mmのポリアミドモノフィラメントを使用したこと以外は、比較例9と同じ方法でジョイントタイプのフェルト(D)を作成し、同じパルプのプレス工程で使用した。その結果、フェルト(D)は耐過酸化水素性が高いものの、引掛強度が低いために接合部に十分な耐久性が得られず、比較例9のフェルト(A)のライフサイクルに対して1割に満たない短い時間で接合部が破断し、使用できなくなった。
比較例6で得られた直径0.30mmのポリアミドモノフィラメントを使用したこと以外は、比較例9と同じ方法でジョイントタイプのフェルト(E)を作成し、同じパルプのプレス工程で使用した。その結果、フェルト(E)は、過酸化水素による劣化と引掛強度不足のために接合部の耐久性が低下し、比較例9のフェルト(A)のライフサイクルに対して1割に満たない短い時間で接合部が破断し、使用できなくなった。
Claims (3)
- 脂肪酸ビスアミド0.01〜1重量%およびフェノール系酸化防止剤0.01〜5重量%を含有するポリアミドからなるモノフィラメントであって、80℃に保温した濃度3%の過酸化水素水中に24時間浸漬し、さらに水洗して24時間風乾した後の引張強度Aと、過酸化水素水中に浸漬する前の引張強度Bとから式[(A/B)×100]で表される強度保持率が30%以上であり、かつJIS L1013:1999の8.7に準じて測定した引掛強度が10cN/dtex以上であることを特徴とする工業織物用ポリアミドモノフィラメント。
- 前記ポリアミドがナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン612、ナイロン11、ナイロン12、ナイロン6/66共重合体およびナイロン6/12共重合体から選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする請求項1に記載の工業織物用ポリアミドモノフィラメント。
- 請求項1または2に記載の工業織物用ポリアミドモノフィラメントを少なくとも一部に使用した工業織物。
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