JP3211194B2 - 耐熱フェルト - Google Patents
耐熱フェルトInfo
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- JP3211194B2 JP3211194B2 JP09286694A JP9286694A JP3211194B2 JP 3211194 B2 JP3211194 B2 JP 3211194B2 JP 09286694 A JP09286694 A JP 09286694A JP 9286694 A JP9286694 A JP 9286694A JP 3211194 B2 JP3211194 B2 JP 3211194B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐熱性(高温での耐熱変
形性、耐熱劣化性;以下同じ)に優れた繊維を使用した
耐熱フェルトに関するものである。特に製紙抄造分野で
使用される抄紙用具用の繊維素材に於いて、詳しくはヤ
ンキ−ドライヤ−、多筒ドライヤ−で使用されるプレス
フェルトやホットプレッシング、プレスドライニング、
インパルスドライニング等の高温プレス用フェルト、あ
るいはドライパ−トで使用されるプレスドライ(ドライ
フェルト、カンバス)その他各種工業用に使用される耐
熱フェルトに関するものである
形性、耐熱劣化性;以下同じ)に優れた繊維を使用した
耐熱フェルトに関するものである。特に製紙抄造分野で
使用される抄紙用具用の繊維素材に於いて、詳しくはヤ
ンキ−ドライヤ−、多筒ドライヤ−で使用されるプレス
フェルトやホットプレッシング、プレスドライニング、
インパルスドライニング等の高温プレス用フェルト、あ
るいはドライパ−トで使用されるプレスドライ(ドライ
フェルト、カンバス)その他各種工業用に使用される耐
熱フェルトに関するものである
【0002】
【従来の技術】従来、製紙抄造分野で使用される抄紙用
具用繊維素材は、基布を製織する際に使用する紡毛糸や
モノフィラメント、マルチフィラメント等の繊維、及び
開繊された短繊維(ステ−プルファイバ−)をウェッブ
シ−トとして、基布の片面又は両面に積層し主にニ−ド
ルパンチングの際に使用されている。繊維素材の好適な
例として、脂肪族ポリアミドであるナイロン6、ナイロ
ン66、ナイロン46、ナイロン11、ナイロン12、
ナイロン610、ナイロン612、ナイロン1212、
あるいはナイロン6/66等の共重合ナイロン、ポリエ
チレンテレフタレ−ト(PET)等の熱溶融温度が比較
的低い汎用繊維が使われている。
具用繊維素材は、基布を製織する際に使用する紡毛糸や
モノフィラメント、マルチフィラメント等の繊維、及び
開繊された短繊維(ステ−プルファイバ−)をウェッブ
シ−トとして、基布の片面又は両面に積層し主にニ−ド
ルパンチングの際に使用されている。繊維素材の好適な
例として、脂肪族ポリアミドであるナイロン6、ナイロ
ン66、ナイロン46、ナイロン11、ナイロン12、
ナイロン610、ナイロン612、ナイロン1212、
あるいはナイロン6/66等の共重合ナイロン、ポリエ
チレンテレフタレ−ト(PET)等の熱溶融温度が比較
的低い汎用繊維が使われている。
【0003】一方、アクリル、アラミド、PPS、PE
EK、PI等の熱溶融温度の高い繊維では物理的・機械
的耐久性(コンパクション疲労、耐摩耗性、繊維の裂け
・割れ;以下同じ)に乏しく、特に高温プレスフェルト
用としてはいずれもその利用価値は著しく低いものであ
る。特開平5−214694号公報に於いて抄紙機用フ
ェルトを構成するウェッブとして、ナイロン10−T、
ナイロン12−Tが提案されているが耐熱性に貢献する
技術は得られていない。また、特開平4−41792号
公報に於いて、ナイロン6とナイロン6−Tとの共重合
ナイロンモノフィラメントを製織して成る、耐摩耗性無
端状製紙用織物が提案されているが、耐熱性を十分に引
き出すための手段を講じていない点で、いまだ十分なも
のとはいえなかった。
EK、PI等の熱溶融温度の高い繊維では物理的・機械
的耐久性(コンパクション疲労、耐摩耗性、繊維の裂け
・割れ;以下同じ)に乏しく、特に高温プレスフェルト
用としてはいずれもその利用価値は著しく低いものであ
る。特開平5−214694号公報に於いて抄紙機用フ
ェルトを構成するウェッブとして、ナイロン10−T、
ナイロン12−Tが提案されているが耐熱性に貢献する
技術は得られていない。また、特開平4−41792号
公報に於いて、ナイロン6とナイロン6−Tとの共重合
ナイロンモノフィラメントを製織して成る、耐摩耗性無
端状製紙用織物が提案されているが、耐熱性を十分に引
き出すための手段を講じていない点で、いまだ十分なも
のとはいえなかった。
【0004】一般に抄紙用具は、捲縮付与した繊維を開
繊して成るウェッブを、製織された基布上に積層し、ニ
−ドルパンチング法で交絡せしめたタイプが主流であ
り、その要求特性は極めて高度なプレス負荷と共に高速
走行に伴う耐摩擦摩耗性を具備しなければならない。他
方に於いて紙匹の乾燥性と地合いの向上を目指した、い
わゆる高温プレッシングの技術が発達して来ており、耐
熱性及び物理的、機械的耐久性を兼ね備えた抄紙用具が
求められている。
繊して成るウェッブを、製織された基布上に積層し、ニ
−ドルパンチング法で交絡せしめたタイプが主流であ
り、その要求特性は極めて高度なプレス負荷と共に高速
走行に伴う耐摩擦摩耗性を具備しなければならない。他
方に於いて紙匹の乾燥性と地合いの向上を目指した、い
わゆる高温プレッシングの技術が発達して来ており、耐
熱性及び物理的、機械的耐久性を兼ね備えた抄紙用具が
求められている。
【0005】然し乍ら、ヤンキ−ドライヤ−、多筒ドラ
−ヤ−で使用されるプレスフェルトやドライパ−トで使
用されるプレスドライ(ドライフェルト、カンバス)、
あるいは高温プレッシングに於いて従来から使われてい
るナイロン、ポリエステル(PET)、 アクリル、アラ
ミド、PPS、PEEK、PI等の汎用繊維あるいは従
来の耐熱性繊維等から成る抄紙用具では上述した耐熱性
の面ばかりでなく、物理的、機械的耐久性の面でも未だ
十分な機能を発揮しているとは言い難く、これらの要求
特性を併せ持つ抄紙用具の出現が待たれていた。
−ヤ−で使用されるプレスフェルトやドライパ−トで使
用されるプレスドライ(ドライフェルト、カンバス)、
あるいは高温プレッシングに於いて従来から使われてい
るナイロン、ポリエステル(PET)、 アクリル、アラ
ミド、PPS、PEEK、PI等の汎用繊維あるいは従
来の耐熱性繊維等から成る抄紙用具では上述した耐熱性
の面ばかりでなく、物理的、機械的耐久性の面でも未だ
十分な機能を発揮しているとは言い難く、これらの要求
特性を併せ持つ抄紙用具の出現が待たれていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上述した抄紙
用具等の工業用の耐熱フェルトとしての要求特性、すな
わち耐熱性及び物理的、機械的耐久性を高度に併せ持つ
新繊維からなる耐熱性繊維を使用した耐熱フェルトを提
供することを目的とするものである。
用具等の工業用の耐熱フェルトとしての要求特性、すな
わち耐熱性及び物理的、機械的耐久性を高度に併せ持つ
新繊維からなる耐熱性繊維を使用した耐熱フェルトを提
供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を遺憾なく達成するために鋭意検討した結果、脂肪族ポ
リアミド成分が1〜20重量%と、ナイロン6−T成分
が99〜80重量%とからなるブロック共重合体を主成分と
する熱可塑性樹脂を溶融紡糸して成る耐熱性繊維があら
ゆる面から抄紙用具、特に、耐熱フェルトとして製紙抄
造用等に好適であることを見いだし、本発明を完成し
た。
を遺憾なく達成するために鋭意検討した結果、脂肪族ポ
リアミド成分が1〜20重量%と、ナイロン6−T成分
が99〜80重量%とからなるブロック共重合体を主成分と
する熱可塑性樹脂を溶融紡糸して成る耐熱性繊維があら
ゆる面から抄紙用具、特に、耐熱フェルトとして製紙抄
造用等に好適であることを見いだし、本発明を完成し
た。
【0008】
【0009】すなわち、本発明に係る耐熱フェルトは、
基布と、該基布の片面又は両面に形成されたウェッブと
からなる耐熱フェルトにおいて、該ウェッブの一部又は
全部が、脂肪族ポリアミド(以下、PAという)成分が
1〜20重量%と、ナイロン6−T成分が99〜80重量%と
から成るブロック共重合体を主成分とする熱可塑性樹脂
を溶融紡糸してなる耐熱性繊維により構成されたもので
ある。なお、前記耐熱性繊維の化学構造は次の一般式で
示される。
基布と、該基布の片面又は両面に形成されたウェッブと
からなる耐熱フェルトにおいて、該ウェッブの一部又は
全部が、脂肪族ポリアミド(以下、PAという)成分が
1〜20重量%と、ナイロン6−T成分が99〜80重量%と
から成るブロック共重合体を主成分とする熱可塑性樹脂
を溶融紡糸してなる耐熱性繊維により構成されたもので
ある。なお、前記耐熱性繊維の化学構造は次の一般式で
示される。
【化1】 上記一般式で示される化学構造のうち、PAを除いた部
分の一般式は、ヘキサメチレンジアミンとテレフタル酸
とで重縮合されたナイロン−6Tを示す。ただし、PA
は一般式 −[−NH(CH2)m CO −]n − m:1〜11 n:繰返し単位 で示される環状ラクタムの開環重合物 又は一般式 −[−NH(CH2)m NH −CO(CH2)n CO −]l − l:繰返し単位 m:1〜11 n:1〜11 で示されるジアミンとジカルボン酸との重縮合物であ
る。
分の一般式は、ヘキサメチレンジアミンとテレフタル酸
とで重縮合されたナイロン−6Tを示す。ただし、PA
は一般式 −[−NH(CH2)m CO −]n − m:1〜11 n:繰返し単位 で示される環状ラクタムの開環重合物 又は一般式 −[−NH(CH2)m NH −CO(CH2)n CO −]l − l:繰返し単位 m:1〜11 n:1〜11 で示されるジアミンとジカルボン酸との重縮合物であ
る。
【0010】さらに、本発明は、ナイロン6−Tを主成
分とする熱可塑性樹脂を溶融紡糸して成る耐熱性繊維及
びPA成分が 1〜20重量%とナイロン6−T成分が99〜
80重量%とから成るブロック共重合体を主成分とする熱
可塑性樹脂を溶融紡糸して成る耐熱性繊維を混織して構
成した基布、及び/又は該耐熱性繊維を混合して基布の
片面又は両面に形成するウェッブの一部又は全部を構成
した耐熱フェルトである。
分とする熱可塑性樹脂を溶融紡糸して成る耐熱性繊維及
びPA成分が 1〜20重量%とナイロン6−T成分が99〜
80重量%とから成るブロック共重合体を主成分とする熱
可塑性樹脂を溶融紡糸して成る耐熱性繊維を混織して構
成した基布、及び/又は該耐熱性繊維を混合して基布の
片面又は両面に形成するウェッブの一部又は全部を構成
した耐熱フェルトである。
【0011】また、上記耐熱フェルトを構成する耐熱性
繊維はカルボキシル末端基量がアミノ末端基量よりも多
く、その差が 5〜30 meq/kgの範囲内である。そして、
上記耐熱フェルトはヒンダ−ドフェノ−ルで代表される
フェノ−ル系酸化防止剤を熱可塑性樹脂に配合する。
繊維はカルボキシル末端基量がアミノ末端基量よりも多
く、その差が 5〜30 meq/kgの範囲内である。そして、
上記耐熱フェルトはヒンダ−ドフェノ−ルで代表される
フェノ−ル系酸化防止剤を熱可塑性樹脂に配合する。
【0012】本発明に係る耐熱フェルトに使用される耐
熱性繊維を得るにあたっては、通常用いられる溶融紡糸
法が適し特に制約はないが、溶融紡糸に適し得る溶融粘
度が保てるかが鍵となっている。本発明者らは熱可塑性
プラスチックの流れ試験方法 JIS K7210 A法に従ったメ
ルトフロ−レ−ト(以下、MFRという)が適用し得る
溶融粘度の1つの指標となることを見いだしており、こ
れを次のように提案する。
熱性繊維を得るにあたっては、通常用いられる溶融紡糸
法が適し特に制約はないが、溶融紡糸に適し得る溶融粘
度が保てるかが鍵となっている。本発明者らは熱可塑性
プラスチックの流れ試験方法 JIS K7210 A法に従ったメ
ルトフロ−レ−ト(以下、MFRという)が適用し得る
溶融粘度の1つの指標となることを見いだしており、こ
れを次のように提案する。
【0013】すなわち鋼製ダイの長さ8mm 、ダイ内径 2
mm、試験荷重 1kgf 、設定温度350℃におけるMFRを
測定し、その測定値が1 〜100g/10min 好ましくは50〜
75 g/10min の範囲に入る熱可塑性樹脂となるような重
合度を持つ熱可塑性樹脂を準備する。当該ブロック共重
合体を主成分とする熱可塑性樹脂は耐熱性の面ばかりで
なく、物理的、機械的耐久性を考慮に入れて、後述する
ように当該ブロック共重合体を構成するPAセグメント
成分が 1〜20重量%、ナイロン6−T成分が99〜80重量
%の範囲内にあるように共重合しつつ、かつ重合度を該
MFRの範囲内にあるように調整することはもちろんで
ある。
mm、試験荷重 1kgf 、設定温度350℃におけるMFRを
測定し、その測定値が1 〜100g/10min 好ましくは50〜
75 g/10min の範囲に入る熱可塑性樹脂となるような重
合度を持つ熱可塑性樹脂を準備する。当該ブロック共重
合体を主成分とする熱可塑性樹脂は耐熱性の面ばかりで
なく、物理的、機械的耐久性を考慮に入れて、後述する
ように当該ブロック共重合体を構成するPAセグメント
成分が 1〜20重量%、ナイロン6−T成分が99〜80重量
%の範囲内にあるように共重合しつつ、かつ重合度を該
MFRの範囲内にあるように調整することはもちろんで
ある。
【0014】次に、ブロック共重合体を構成する脂肪族
ポリアミド(PAという)は一般式
ポリアミド(PAという)は一般式
【化2】 (m =3 〜11) で表されるε−カプラミド、ポリ−ω−ノナミド、ポリ
−ω−ラウリンアミド等のω−アミノ酸やω−ラクタム
からの開環重合によって得られるポリアミドであるか、
又はポリヘキサメチレンアジパミド、ポリテトラメチレ
ンアジパミド、ポリヘキサメチレンセバカミド等のジア
ミンとジカルボン酸とから得られるポリアミドである
か、あるいはこれらの構成成分の共重合体、若しくはこ
れらの各種共重合体のブレンド物等である。
−ω−ラウリンアミド等のω−アミノ酸やω−ラクタム
からの開環重合によって得られるポリアミドであるか、
又はポリヘキサメチレンアジパミド、ポリテトラメチレ
ンアジパミド、ポリヘキサメチレンセバカミド等のジア
ミンとジカルボン酸とから得られるポリアミドである
か、あるいはこれらの構成成分の共重合体、若しくはこ
れらの各種共重合体のブレンド物等である。
【0015】具体的にナイロンの呼称で例示すると、ナ
イロン4、ナイロン6、ナイロン8、ナイロン11、ナ
イロン12、ナイロン46、ナイロン66、ナイロン6
10、ナイロン612、ナイロン1212、等の脂肪族
ポリアミド、あるいはナイロン6/66,ナイロン6/
610等の脂肪族共重合ポリアミドが使用できる。
イロン4、ナイロン6、ナイロン8、ナイロン11、ナ
イロン12、ナイロン46、ナイロン66、ナイロン6
10、ナイロン612、ナイロン1212、等の脂肪族
ポリアミド、あるいはナイロン6/66,ナイロン6/
610等の脂肪族共重合ポリアミドが使用できる。
【0016】当該ブロック共重合体を構成するPAセグ
メント成分は 1〜20重量%、ナイロン6−T成分は99〜
80重量%の範囲内で共重合することは、本発明を達成す
るための重要な要件である。この範囲を逸脱するものは
耐熱性や物理的、機械的耐久性を具備しない。例えば、
PAセグメント成分の割合が20重量%を超えるものは耐
熱性が悪くなるとともに、該ブロック共重合体を溶融紡
糸法で繊維化する際に単糸切れ、断糸が起こる等、製糸
調子が悪化する。
メント成分は 1〜20重量%、ナイロン6−T成分は99〜
80重量%の範囲内で共重合することは、本発明を達成す
るための重要な要件である。この範囲を逸脱するものは
耐熱性や物理的、機械的耐久性を具備しない。例えば、
PAセグメント成分の割合が20重量%を超えるものは耐
熱性が悪くなるとともに、該ブロック共重合体を溶融紡
糸法で繊維化する際に単糸切れ、断糸が起こる等、製糸
調子が悪化する。
【0017】一方、当該ブロック共重合体を構成する成
分割合によって耐熱性と物理的、機械的耐久性との間に
は相反する傾向が認められる。これを具体化すると次の
ようになる。
分割合によって耐熱性と物理的、機械的耐久性との間に
は相反する傾向が認められる。これを具体化すると次の
ようになる。
【表1】 この理由は定かでないが、PAセグメントが当該ブロッ
ク共重合体の中で非結晶部位を形成しエラスチックなソ
フトセグメント的要素を担い、一方、ナイロン6−Tセ
グメトは結晶部位を形成してハ−ドセグメント的要素を
担っているものと推定できる。すなわち、耐熱性を具現
する要素はナイロン6−Tハ−ドセグメントであり、逆
に物理的・機械的耐久性を具現するのはPAソフトセグ
メントである。
ク共重合体の中で非結晶部位を形成しエラスチックなソ
フトセグメント的要素を担い、一方、ナイロン6−Tセ
グメトは結晶部位を形成してハ−ドセグメント的要素を
担っているものと推定できる。すなわち、耐熱性を具現
する要素はナイロン6−Tハ−ドセグメントであり、逆
に物理的・機械的耐久性を具現するのはPAソフトセグ
メントである。
【0018】本発明で使用できる当該ブロック共重合体
の各成分割合いは上述の範囲の通りであるが、特に製紙
抄造用途として、好ましくはヤンキ−ドライヤ−及び多
筒ドラ−ヤ−で使用されるプレスフェルトの場合PAセ
グメントは約20重量%以下、ホットプレッシングやプレ
スドライニングあるいはインパルスドライニング等の高
温プレス用フェルトの場合、PAセグメントは約 5重量
%以下、更にドライパ−トで使用されるプレスドライ
(ドライフェルト、カンバス)の場合、約10重量%以下
が適当である。
の各成分割合いは上述の範囲の通りであるが、特に製紙
抄造用途として、好ましくはヤンキ−ドライヤ−及び多
筒ドラ−ヤ−で使用されるプレスフェルトの場合PAセ
グメントは約20重量%以下、ホットプレッシングやプレ
スドライニングあるいはインパルスドライニング等の高
温プレス用フェルトの場合、PAセグメントは約 5重量
%以下、更にドライパ−トで使用されるプレスドライ
(ドライフェルト、カンバス)の場合、約10重量%以下
が適当である。
【0019】更に本発明の効果を発揮させるための重要
な要素として、PA成分と、ナイロン6−Tとからなる
ブロック共重合体を主成分とする熱可塑性樹脂から溶融
紡糸法によって生産される耐熱性繊維のカルボキシル末
端基量とアミノ末端基量の調整がある。すなわち耐熱性
繊維においてカルボキシル末端基量がアミノ末端基量よ
りも多く、その差が 5〜30 meq/kgの範囲内とすること
が必要である。
な要素として、PA成分と、ナイロン6−Tとからなる
ブロック共重合体を主成分とする熱可塑性樹脂から溶融
紡糸法によって生産される耐熱性繊維のカルボキシル末
端基量とアミノ末端基量の調整がある。すなわち耐熱性
繊維においてカルボキシル末端基量がアミノ末端基量よ
りも多く、その差が 5〜30 meq/kgの範囲内とすること
が必要である。
【0020】通常、PAやナイロン6−Tや芳香族ポリ
アミド(以下、アラミドという)等のカルボキシル末端
基及びアミノ末端基のそれぞれの量は30〜100 meq /kg
の範囲でほぼ等量のであるため、いずれも熱酸化によ
り、黄変を起こすと共に熱分解反応や橋架け反応を起こ
しながら、その物性を大幅に低下することが広く知られ
ている。この様な劣化の機構は熱や光、酸素の作用の下
に水素引き抜き、開裂、そして分子切断に至るまでの複
雑な過程を経るが、その防止対策としては一般には後述
する酸化防止剤(耐熱安定剤)、すなわちラジカル連鎖
禁止剤の使用が適当とされている。然し乍ら、酸化防止
剤の使用だけでは、本発明の意図する所の耐熱性繊維を
使用した耐熱フェルトの機能を十分満足する事は出来な
い。すなわち本発明の耐熱フェルトはカルボキシル末端
基量がアミノ末端基量よりも多く、その差が 5〜30meq
/kgの範囲内にある耐熱性繊維を使用することによって
製紙抄造用具として十分満足するレベルにまでその機能
を充実できるに至ったものである。
アミド(以下、アラミドという)等のカルボキシル末端
基及びアミノ末端基のそれぞれの量は30〜100 meq /kg
の範囲でほぼ等量のであるため、いずれも熱酸化によ
り、黄変を起こすと共に熱分解反応や橋架け反応を起こ
しながら、その物性を大幅に低下することが広く知られ
ている。この様な劣化の機構は熱や光、酸素の作用の下
に水素引き抜き、開裂、そして分子切断に至るまでの複
雑な過程を経るが、その防止対策としては一般には後述
する酸化防止剤(耐熱安定剤)、すなわちラジカル連鎖
禁止剤の使用が適当とされている。然し乍ら、酸化防止
剤の使用だけでは、本発明の意図する所の耐熱性繊維を
使用した耐熱フェルトの機能を十分満足する事は出来な
い。すなわち本発明の耐熱フェルトはカルボキシル末端
基量がアミノ末端基量よりも多く、その差が 5〜30meq
/kgの範囲内にある耐熱性繊維を使用することによって
製紙抄造用具として十分満足するレベルにまでその機能
を充実できるに至ったものである。
【0021】本発明で達成する分子末端基量のコントロ
−ルは重合時に分子末端調整剤として、酢酸、安息香酸
等のモノカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、テレフ
タル酸等のジカルボン酸、及び/又はトリアジン類、ピ
ペラジン類、ピリミジン類等の複素環式化合物類、ある
いはN ,N −ジメチルホルムアミド、N ,N −ジメチル
アセトアミド、ヘキサメチレンアジパミド、ヘキサメチ
レンセバカミド、ヘキサメチレンテレフタラミド等のア
ミド化合物、モノ〜ビスカルボジイミド等のイミド化合
物が適当である。分子末端調整剤は一般的には当該熱可
塑性樹脂を重合する過程において、その終了直前に分子
末端調整剤を混入攪拌後、ポリマ−を重合釜から払い出
す方法がとられる。
−ルは重合時に分子末端調整剤として、酢酸、安息香酸
等のモノカルボン酸、アジピン酸、セバシン酸、テレフ
タル酸等のジカルボン酸、及び/又はトリアジン類、ピ
ペラジン類、ピリミジン類等の複素環式化合物類、ある
いはN ,N −ジメチルホルムアミド、N ,N −ジメチル
アセトアミド、ヘキサメチレンアジパミド、ヘキサメチ
レンセバカミド、ヘキサメチレンテレフタラミド等のア
ミド化合物、モノ〜ビスカルボジイミド等のイミド化合
物が適当である。分子末端調整剤は一般的には当該熱可
塑性樹脂を重合する過程において、その終了直前に分子
末端調整剤を混入攪拌後、ポリマ−を重合釜から払い出
す方法がとられる。
【0022】この様な分子末端基量をコントロ−ルする
調整剤は、それ自体公知の化合物であり、特公平3−4
7326号公報記載のごとくポリエステル繊維のカルボ
キシル末端基を封鎖する方法、あるいは明記しないがポ
リアミド繊維のアミノ末端基を封鎖する方法等は公知で
あり、これらカルボキシル末端基、アミノ末端基の調整
が化学的安定性を改善するのには有効ではあるが、本発
明とは作用、効果の面で本質を異にする。
調整剤は、それ自体公知の化合物であり、特公平3−4
7326号公報記載のごとくポリエステル繊維のカルボ
キシル末端基を封鎖する方法、あるいは明記しないがポ
リアミド繊維のアミノ末端基を封鎖する方法等は公知で
あり、これらカルボキシル末端基、アミノ末端基の調整
が化学的安定性を改善するのには有効ではあるが、本発
明とは作用、効果の面で本質を異にする。
【0023】すなわち、PA成分と、ナイロン6−Tと
からなるブロック共重合体を主成分とする熱可塑性樹脂
からなる耐熱性繊維のカルボキシル末端基量とアミノ末
端基量の調整がある。熱可塑性樹脂から成る耐熱性繊維
のカルボシキシル末端基量がアミノ末端基量よりも多
く、その分子末端基量の差が 5〜30meq /kgの範囲内で
ある耐熱性繊維を使用した本発明の耐熱フェルトは、熱
的条件の下でも黄変や熱分解反応、橋架け反応を起こす
事なく使用出来るメリットを有する点に大きな特徴があ
る。この理由は定かではないが、恐らく分子間相互作用
すなわちカルボシキル末端基量がアミノ末端基量よりも
多い状態では、アミノ末端基が隣接する分子のカルボキ
シル末端基によって封鎖される効果が考えられる。一
方、カルボキシル末端基量がアミノ末端基量よりも多
く、その分子末端基量の差が30meq /kg以上である耐熱
性繊維を使用した耐熱フェルトにあっては、分子間相互
作用にあずかるカルボキシル末端基が過剰であるため
に、当該耐熱性繊維中に残存する低重合物との間でのい
わゆるアミド交換反応を生じる可能性が高く、本発明を
実施するうえでは不向きである。
からなるブロック共重合体を主成分とする熱可塑性樹脂
からなる耐熱性繊維のカルボキシル末端基量とアミノ末
端基量の調整がある。熱可塑性樹脂から成る耐熱性繊維
のカルボシキシル末端基量がアミノ末端基量よりも多
く、その分子末端基量の差が 5〜30meq /kgの範囲内で
ある耐熱性繊維を使用した本発明の耐熱フェルトは、熱
的条件の下でも黄変や熱分解反応、橋架け反応を起こす
事なく使用出来るメリットを有する点に大きな特徴があ
る。この理由は定かではないが、恐らく分子間相互作用
すなわちカルボシキル末端基量がアミノ末端基量よりも
多い状態では、アミノ末端基が隣接する分子のカルボキ
シル末端基によって封鎖される効果が考えられる。一
方、カルボキシル末端基量がアミノ末端基量よりも多
く、その分子末端基量の差が30meq /kg以上である耐熱
性繊維を使用した耐熱フェルトにあっては、分子間相互
作用にあずかるカルボキシル末端基が過剰であるため
に、当該耐熱性繊維中に残存する低重合物との間でのい
わゆるアミド交換反応を生じる可能性が高く、本発明を
実施するうえでは不向きである。
【0024】本発明では、この様にして分子末端基量が
調整されたPA成分と、ナイロン6−Tとからなるブロ
ック共重合体を主成分とする熱可塑性樹脂からなる耐熱
性繊維に於いては、更にその耐熱性を一層向上させるべ
く、すなわち溶融紡糸による繊維製造に際しての耐熱安
定性付与、及び耐熱フェルトとしての耐熱性向上を兼ね
備えるべく、ヒンダ−ドフェノ−ルで代表されるフェノ
−ル系酸化防止剤を熱可塑性樹脂に配合することも出来
る。
調整されたPA成分と、ナイロン6−Tとからなるブロ
ック共重合体を主成分とする熱可塑性樹脂からなる耐熱
性繊維に於いては、更にその耐熱性を一層向上させるべ
く、すなわち溶融紡糸による繊維製造に際しての耐熱安
定性付与、及び耐熱フェルトとしての耐熱性向上を兼ね
備えるべく、ヒンダ−ドフェノ−ルで代表されるフェノ
−ル系酸化防止剤を熱可塑性樹脂に配合することも出来
る。
【0025】本発明で使われる熱可塑性樹脂はいずれも
熱溶融温度が 300℃を超えるものが特に好ましいため、
酸化防止剤(耐熱安定剤)の選択には特に注意を払うべ
きであり、本発明者らは鋭意検討した結果、ヒンダ−ド
フェノ−ルで代表されるフェノ−ル系酸化防止剤の内、
2,2´−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチ
ルフェノ−ル)、2,6,−ジ−tert−ブチル−p クレ
ゾ−ル、2,2´−メチレンビス(4−エチル−6tert
−ブチルフェノ−ル)、好ましくは融点が200℃以上
の高耐熱性・高分子型ヒンダ−ドフェノ−ルが溶融紡糸
の際の添加剤として有用である事を知見した。一例とし
てジ−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tertブチル
フェニル)ブタン(商品名 旭電化製 アデカスカブAO
−40)、及び/又は1,3,5トリメチル−2,4,6
−トリ(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベ
ンジル)ベンゼン(商品名 旭電化製 アデカスタブAO
-330)が好ましい。
熱溶融温度が 300℃を超えるものが特に好ましいため、
酸化防止剤(耐熱安定剤)の選択には特に注意を払うべ
きであり、本発明者らは鋭意検討した結果、ヒンダ−ド
フェノ−ルで代表されるフェノ−ル系酸化防止剤の内、
2,2´−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチ
ルフェノ−ル)、2,6,−ジ−tert−ブチル−p クレ
ゾ−ル、2,2´−メチレンビス(4−エチル−6tert
−ブチルフェノ−ル)、好ましくは融点が200℃以上
の高耐熱性・高分子型ヒンダ−ドフェノ−ルが溶融紡糸
の際の添加剤として有用である事を知見した。一例とし
てジ−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tertブチル
フェニル)ブタン(商品名 旭電化製 アデカスカブAO
−40)、及び/又は1,3,5トリメチル−2,4,6
−トリ(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベ
ンジル)ベンゼン(商品名 旭電化製 アデカスタブAO
-330)が好ましい。
【0026】添加剤は紡糸機のホッパ−から紡糸口金に
至る間に、当該熱可塑性樹脂に内添されていれば良く、
従って添加剤の添加はホッパ−内でもそれ以前でもよ
い。例えば熱可塑性樹脂と添加剤をミキサ−で混合攪拌
後してホッパ−に供給する方法、当該熱可塑性樹脂を重
合する際、その終了直前に添加剤を混入、攪拌後、ポリ
マ−を重合釜から払い出す方法、あるいは重合終了後、
重合釜から払い出されたポリマ−をチップに成型する過
程で、添加剤を添加して紡糸原料用チップにして保存し
ておいてもよい。あるいは当該熱可塑性樹脂に添加剤を
配合するに当たって、添加剤を高濃度に含有するマスタ
−ペレットとし、更に樹脂で混合希釈溶融紡糸する、い
わゆるマスタ−バッチ法であってもよい。
至る間に、当該熱可塑性樹脂に内添されていれば良く、
従って添加剤の添加はホッパ−内でもそれ以前でもよ
い。例えば熱可塑性樹脂と添加剤をミキサ−で混合攪拌
後してホッパ−に供給する方法、当該熱可塑性樹脂を重
合する際、その終了直前に添加剤を混入、攪拌後、ポリ
マ−を重合釜から払い出す方法、あるいは重合終了後、
重合釜から払い出されたポリマ−をチップに成型する過
程で、添加剤を添加して紡糸原料用チップにして保存し
ておいてもよい。あるいは当該熱可塑性樹脂に添加剤を
配合するに当たって、添加剤を高濃度に含有するマスタ
−ペレットとし、更に樹脂で混合希釈溶融紡糸する、い
わゆるマスタ−バッチ法であってもよい。
【0027】但し、添加剤は溶融紡糸の際に均一に分散
していることが、紡糸の際の糸むらを防ぐために重要で
あるが、添加剤の配合割合はMFRの範囲内 1〜100g/
10min 好ましくは50〜100g/10min に収める事が溶融紡
糸の際の溶融粘度を適度に保つためにも重要であり、樹
脂に対して 0.5〜5 重量%の範囲で使用することが好ま
しい。
していることが、紡糸の際の糸むらを防ぐために重要で
あるが、添加剤の配合割合はMFRの範囲内 1〜100g/
10min 好ましくは50〜100g/10min に収める事が溶融紡
糸の際の溶融粘度を適度に保つためにも重要であり、樹
脂に対して 0.5〜5 重量%の範囲で使用することが好ま
しい。
【0028】本発明を実施するに当たっては、分子末端
基量を調整する工程、及び/又は酸化防止剤(添加剤)
を配合する工程、そして最終の溶融紡糸工程のそれぞれ
において、各工程の前後で分子末端基量、あるいは MFR
で代表される重合度等が変化することがあるので、本発
明を実施する上では所望の分子末端基量や当該MFRを
得るために、事前に各工程での斟酌を必要とすることは
言うまでもない。
基量を調整する工程、及び/又は酸化防止剤(添加剤)
を配合する工程、そして最終の溶融紡糸工程のそれぞれ
において、各工程の前後で分子末端基量、あるいは MFR
で代表される重合度等が変化することがあるので、本発
明を実施する上では所望の分子末端基量や当該MFRを
得るために、事前に各工程での斟酌を必要とすることは
言うまでもない。
【0029】本発明では酸化防止剤(耐熱安定剤)とし
てヒンダ−ドフェノ−ルで代表されるフェノ−ル系酸化
防止剤の効果をいっそう効率良く発揮させるために、他
の酸化防止剤(耐熱安定剤)を併用してもよい。例えば
ハロゲン化銅、酢酸銅、等の銅化合物、リン系酸化防止
剤、イオウ系酸化防止剤、あるいはヒンダ−ドアミン
(HALS)、ベンゾフェノン系化合物例えば2−ヒド
ロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、トリアゾ−ル系
化合物例えば2−(2´−ヒドロキシ−3´,5´−ジ
−tertブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾ−
ル、オキサゾ−ル系化合物、イミダゾ−ル化合物を併用
することも出来る。
てヒンダ−ドフェノ−ルで代表されるフェノ−ル系酸化
防止剤の効果をいっそう効率良く発揮させるために、他
の酸化防止剤(耐熱安定剤)を併用してもよい。例えば
ハロゲン化銅、酢酸銅、等の銅化合物、リン系酸化防止
剤、イオウ系酸化防止剤、あるいはヒンダ−ドアミン
(HALS)、ベンゾフェノン系化合物例えば2−ヒド
ロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、トリアゾ−ル系
化合物例えば2−(2´−ヒドロキシ−3´,5´−ジ
−tertブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾ−
ル、オキサゾ−ル系化合物、イミダゾ−ル化合物を併用
することも出来る。
【0030】本発明で使用するPA成分と、ナイロン6
−Tとからなるブロック共重合体を主成分とする熱可塑
性樹脂は、本発明の目的を損なわない範囲で上記熱可塑
性樹脂と他の熱可塑性樹脂、例えばポリフェニレンスル
フィド(PPS)、ポリエ−テルエ−テルケトン(PE
EK)、 全芳香族ポリエステル等の高融点を持つ熱可塑
性樹脂とを任意の割合でブレンドして成る熱可塑性樹脂
も含まれる。これら任意の割合でブレンドして成る熱可
塑性樹脂を溶融紡糸して成る耐熱性繊維で基布を製織
し、及び/又は基布の片面又は両面に形成するウェッブ
の一部又は全部を該耐熱性繊維で構成した耐熱フェルト
であってもよいが、ブレンド樹脂の相溶性、溶融粘度、
溶融紡糸法、溶融紡糸法で繊維化する際の製糸調子、及
び耐熱性、物理的機械的耐久性を本発明の趣旨に沿うよ
う斟酌しなければならない。
−Tとからなるブロック共重合体を主成分とする熱可塑
性樹脂は、本発明の目的を損なわない範囲で上記熱可塑
性樹脂と他の熱可塑性樹脂、例えばポリフェニレンスル
フィド(PPS)、ポリエ−テルエ−テルケトン(PE
EK)、 全芳香族ポリエステル等の高融点を持つ熱可塑
性樹脂とを任意の割合でブレンドして成る熱可塑性樹脂
も含まれる。これら任意の割合でブレンドして成る熱可
塑性樹脂を溶融紡糸して成る耐熱性繊維で基布を製織
し、及び/又は基布の片面又は両面に形成するウェッブ
の一部又は全部を該耐熱性繊維で構成した耐熱フェルト
であってもよいが、ブレンド樹脂の相溶性、溶融粘度、
溶融紡糸法、溶融紡糸法で繊維化する際の製糸調子、及
び耐熱性、物理的機械的耐久性を本発明の趣旨に沿うよ
う斟酌しなければならない。
【0031】
【作用】本発明では上述した当該耐熱性繊維の耐熱フェ
ルトとしての耐久性が分子末端基量の調整、すなわちカ
ルボキシル末端基量がアミノ末端基量よりも多く、その
差が 5〜30 meq/kgの範囲であるように、当該耐熱性繊
維の分子末端基量をコントロ−ルすること、及び/又は
酸化防止剤(耐熱安定剤)の使用によってその耐熱性を
飛躍的に向上させる事ができる。
ルトとしての耐久性が分子末端基量の調整、すなわちカ
ルボキシル末端基量がアミノ末端基量よりも多く、その
差が 5〜30 meq/kgの範囲であるように、当該耐熱性繊
維の分子末端基量をコントロ−ルすること、及び/又は
酸化防止剤(耐熱安定剤)の使用によってその耐熱性を
飛躍的に向上させる事ができる。
【0032】なお、特開平4−2849号公報では、ε
−カプロラクタムから誘導されるポリアミド形成単位を
99〜75重量%含有してなるポリアミド共重合体 100重量
部と、ヒンダ−ドフェノ−ル基とアミド基とを分子内に
同時に有する化合物 0.005〜1 重量部とからなるポリア
ミド樹脂組成物から形成された漁網が公知であるが、本
発明の目的、用途並びに作用は本発明とは全く異なる。
すなわち、前記特開平4−2849号公報の目的はポリ
アミド製漁網(編網)の目締め工程(スチ−ミング)で
損失する物性を、高度に維持するものである。これに対
し、本発明はPA成分と、ナイロン6−T成分とからな
るブロック共重合体による繊維に関してその分子末端基
量を調整する事、及び/又はヒンダ−ドフェノ−ルで代
表される酸化防止剤の作用はポリアミドに対しての化学
結合性を有するものではない点が上記公報の発明と異な
るものである。
−カプロラクタムから誘導されるポリアミド形成単位を
99〜75重量%含有してなるポリアミド共重合体 100重量
部と、ヒンダ−ドフェノ−ル基とアミド基とを分子内に
同時に有する化合物 0.005〜1 重量部とからなるポリア
ミド樹脂組成物から形成された漁網が公知であるが、本
発明の目的、用途並びに作用は本発明とは全く異なる。
すなわち、前記特開平4−2849号公報の目的はポリ
アミド製漁網(編網)の目締め工程(スチ−ミング)で
損失する物性を、高度に維持するものである。これに対
し、本発明はPA成分と、ナイロン6−T成分とからな
るブロック共重合体による繊維に関してその分子末端基
量を調整する事、及び/又はヒンダ−ドフェノ−ルで代
表される酸化防止剤の作用はポリアミドに対しての化学
結合性を有するものではない点が上記公報の発明と異な
るものである。
【0033】すなわち、本発明では次式で示すヘキサメ
チレンジアミンとテレフタル酸とで重縮合されたナイロ
ン6−Tを主成分とする熱可塑性樹脂
チレンジアミンとテレフタル酸とで重縮合されたナイロ
ン6−Tを主成分とする熱可塑性樹脂
【化3】 及び次式で示す、PA成分とナイロン6−T成分とから
成るブロック共重合体を主成分とする熱可塑性樹脂
成るブロック共重合体を主成分とする熱可塑性樹脂
【化4】 を任意の割合でブレンドして成る熱可塑性樹脂を溶融紡
糸し、耐熱性繊維を得るものである。そして、耐熱性繊
維を使用して、ウェッブの一部又は全部を構成したもの
である。なお、本発明に係る耐熱フェルトとして、該耐
熱性繊維を用いて、基布の一部又は全部と、ウェッブの
一部又は全部を構成することも可能である。
糸し、耐熱性繊維を得るものである。そして、耐熱性繊
維を使用して、ウェッブの一部又は全部を構成したもの
である。なお、本発明に係る耐熱フェルトとして、該耐
熱性繊維を用いて、基布の一部又は全部と、ウェッブの
一部又は全部を構成することも可能である。
【0034】本発明で使用する耐熱性繊維の繊度はウェ
ッブに使用する短繊維の場合は 1〜50デニ−ル、好まし
くは 3〜25デニ−ルである。一方、製織される基布の一
部又は全部に使用する場合は 3〜50デニ−ルの短繊維か
ら成る紡毛糸あるいはマルチフィラメント、又は0.1 〜
1.0mm のモノフィラメントである。短繊維の場合は 1デ
ニ−ル未満では製糸性の面で問題が多く、50デニ−ルを
超えるものは特に製紙抄造の分野では紙匹への影響を考
えると不向きである。更に、本発明では耐熱性繊維の形
状として、製紙抄造の用具では特に短繊維(ステ−プル
ファイバ−)が望ましい。この理由は製紙抄造用具は必
要とする嵩高性すなわち繊維の持つ捲縮性に基づくもの
である。
ッブに使用する短繊維の場合は 1〜50デニ−ル、好まし
くは 3〜25デニ−ルである。一方、製織される基布の一
部又は全部に使用する場合は 3〜50デニ−ルの短繊維か
ら成る紡毛糸あるいはマルチフィラメント、又は0.1 〜
1.0mm のモノフィラメントである。短繊維の場合は 1デ
ニ−ル未満では製糸性の面で問題が多く、50デニ−ルを
超えるものは特に製紙抄造の分野では紙匹への影響を考
えると不向きである。更に、本発明では耐熱性繊維の形
状として、製紙抄造の用具では特に短繊維(ステ−プル
ファイバ−)が望ましい。この理由は製紙抄造用具は必
要とする嵩高性すなわち繊維の持つ捲縮性に基づくもの
である。
【0035】本発明の耐熱フェルトは本発明の目的を損
なわない範囲で、他の耐熱性繊維、例えばガラス繊維、
炭素繊維、セラミック繊維等の無機繊維、ポリフェニレ
ンスルフィド(PPS),ポリエ−テルエ−テルケトン
(PEEK)、ポリエ−テルイミド(PEI)、ポリイ
ミド(PI)、メタ系、パラ系で代表される芳香族ポリ
アミド(アラミド)、全芳香族ポリエステル等の有機繊
維との混用でも差し支えないが、耐熱フェルトに占める
これらの他の耐熱性繊維の割合は40重量%、好ましくは
25重量%以下である事が肝要である。
なわない範囲で、他の耐熱性繊維、例えばガラス繊維、
炭素繊維、セラミック繊維等の無機繊維、ポリフェニレ
ンスルフィド(PPS),ポリエ−テルエ−テルケトン
(PEEK)、ポリエ−テルイミド(PEI)、ポリイ
ミド(PI)、メタ系、パラ系で代表される芳香族ポリ
アミド(アラミド)、全芳香族ポリエステル等の有機繊
維との混用でも差し支えないが、耐熱フェルトに占める
これらの他の耐熱性繊維の割合は40重量%、好ましくは
25重量%以下である事が肝要である。
【0036】
【実施例】以下、実施例をもって本発明を説明する。本
実施例で規定する測定値の測定方法は次の条件によるも
のとするが、これらによって本発明を限定するものでは
ない。メルトフロ−レ−トの測定 JIS K7210 A法に従っ
たメルトフロ−レ−ト(MFR)である。鋼製ダイの長
さ8mm 、ダイ内径2mm 、試験荷重1kgf,設定温度350℃
におけるMFRを測定し、その測定値が 1〜100g/10mi
n 、好ましくは50〜75g /min の範囲に入るような重合
度を持つ熱可塑性樹脂を準備する事が必要である。
実施例で規定する測定値の測定方法は次の条件によるも
のとするが、これらによって本発明を限定するものでは
ない。メルトフロ−レ−トの測定 JIS K7210 A法に従っ
たメルトフロ−レ−ト(MFR)である。鋼製ダイの長
さ8mm 、ダイ内径2mm 、試験荷重1kgf,設定温度350℃
におけるMFRを測定し、その測定値が 1〜100g/10mi
n 、好ましくは50〜75g /min の範囲に入るような重合
度を持つ熱可塑性樹脂を準備する事が必要である。
【0037】末端基量の定量:アミノ末端基量及びカル
ボキシル末端基量は溶媒としてそれぞれフェノ−ル及び
アニリンを用いて試料(耐熱性繊維)を溶解し、塩酸又
は水酸化ナトリウムで滴定し、伝導測定をもって末端基
量を求める(高分子学会編「高分子試験講座6、高分子
の重合度測定」共立(1957)P.223)。あるいは汎用され
る以下の方法によるものでもよい。 アミノ末端基量の定量 0.5gの試料を m−クレゾ−ルに溶解し、指示薬のもとに
1/10N パラトルエンスルホン酸で滴定する方法 カルボキシル末端基量の定量 0.5gの試料をベンジルアルコ−ル/メタノ−ルの混合溶
媒(9:1)に溶解し、指示薬のもとに1 /10N 水酸化カリ
ウムで滴定する方法
ボキシル末端基量は溶媒としてそれぞれフェノ−ル及び
アニリンを用いて試料(耐熱性繊維)を溶解し、塩酸又
は水酸化ナトリウムで滴定し、伝導測定をもって末端基
量を求める(高分子学会編「高分子試験講座6、高分子
の重合度測定」共立(1957)P.223)。あるいは汎用され
る以下の方法によるものでもよい。 アミノ末端基量の定量 0.5gの試料を m−クレゾ−ルに溶解し、指示薬のもとに
1/10N パラトルエンスルホン酸で滴定する方法 カルボキシル末端基量の定量 0.5gの試料をベンジルアルコ−ル/メタノ−ルの混合溶
媒(9:1)に溶解し、指示薬のもとに1 /10N 水酸化カリ
ウムで滴定する方法
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】
【0042】実施例1 ヘキサメチレンジアミンとテレフタル酸とを化学量論的
必要量配合して成るナイロン塩を形成した後、ε−カプ
ロラクタムの適当量を加えて常法により重縮合し、次式
で示す脂肪族ポリアミド(PA.6)成分とナイロン6
−T成分から成るブロック共重合体を得た。
必要量配合して成るナイロン塩を形成した後、ε−カプ
ロラクタムの適当量を加えて常法により重縮合し、次式
で示す脂肪族ポリアミド(PA.6)成分とナイロン6
−T成分から成るブロック共重合体を得た。
【化5】 この重縮合工程に於いて、得られた熱可塑性樹脂のMF
Rがその測定値50〜100 g /10min の範囲に入るようイ
ソフタル酸でカルボキシル末端基を封鎖し重合停止せし
めた。得られたブロック共重合体のMFRは75 g/10mi
n ,カルボキシル末端基量はアミノ末端基量よりも多
く、その差は30 meq/kgであり、ブロック共重合体を形
成するPAセグメント成分は20重量%、ナイロン6−T
成分は80重量%であった。
Rがその測定値50〜100 g /10min の範囲に入るようイ
ソフタル酸でカルボキシル末端基を封鎖し重合停止せし
めた。得られたブロック共重合体のMFRは75 g/10mi
n ,カルボキシル末端基量はアミノ末端基量よりも多
く、その差は30 meq/kgであり、ブロック共重合体を形
成するPAセグメント成分は20重量%、ナイロン6−T
成分は80重量%であった。
【0043】この熱可塑性樹脂を一旦ストランド状に押
出し、チップ状にカッティング後、水洗、乾燥して溶融
紡糸用樹脂を得た。溶融紡糸機内の予熱温度230 ℃、中
間部温度300 ℃、溶融部温度330 ℃、紡糸頭温度335 ℃
とし、その他の条件は実施例1と同じ条件で溶融紡糸し
て13デニ−ルで繊維長76mmの耐熱性繊維を得た。得られ
た耐熱製繊維のカルボキシル末端基量はアミノ末端基量
よりも多く、その差は27 meq/kgでありこの耐熱性繊維
の発揮し得る物性を表2に記載した。次に、この耐熱性
繊維をカ−ド方式で開繊されたウエッブシ−トとし、ナ
イロン6を製織して成る基布上に積層しつつ、ニ−ドル
パンチ法によって交絡せしめ、最終目付1000 g/m2で構
成された耐熱フェルトを得た。この耐熱フェルトの発揮
し得る耐久性を表3に記載した。
出し、チップ状にカッティング後、水洗、乾燥して溶融
紡糸用樹脂を得た。溶融紡糸機内の予熱温度230 ℃、中
間部温度300 ℃、溶融部温度330 ℃、紡糸頭温度335 ℃
とし、その他の条件は実施例1と同じ条件で溶融紡糸し
て13デニ−ルで繊維長76mmの耐熱性繊維を得た。得られ
た耐熱製繊維のカルボキシル末端基量はアミノ末端基量
よりも多く、その差は27 meq/kgでありこの耐熱性繊維
の発揮し得る物性を表2に記載した。次に、この耐熱性
繊維をカ−ド方式で開繊されたウエッブシ−トとし、ナ
イロン6を製織して成る基布上に積層しつつ、ニ−ドル
パンチ法によって交絡せしめ、最終目付1000 g/m2で構
成された耐熱フェルトを得た。この耐熱フェルトの発揮
し得る耐久性を表3に記載した。
【0044】
【0045】
【0046】
【0047】
【0048】
【0049】実施例2 ヘキサメチレンジアミンとテレフタル酸とを化学量論的
必要量配合して成るナイロン塩を形成した後、ε−カプ
ロラクタムの適当量を加えて常法により重縮合し、実施
例1と同様にして脂肪族ポリアミド(PA.6)成分と
ナイロン6−T成分から成るブロック共重合体を得た。
この重縮合工程に於いて、得られた熱可塑性樹脂のMF
Rがその測定値50〜100g /10min の範囲に入るようイ
ソフタル酸でアミノ末端基を封鎖し重合停止せしめ、次
いでヘキサヒドロピラジンをもってカルボキシル末端基
を封鎖した。
必要量配合して成るナイロン塩を形成した後、ε−カプ
ロラクタムの適当量を加えて常法により重縮合し、実施
例1と同様にして脂肪族ポリアミド(PA.6)成分と
ナイロン6−T成分から成るブロック共重合体を得た。
この重縮合工程に於いて、得られた熱可塑性樹脂のMF
Rがその測定値50〜100g /10min の範囲に入るようイ
ソフタル酸でアミノ末端基を封鎖し重合停止せしめ、次
いでヘキサヒドロピラジンをもってカルボキシル末端基
を封鎖した。
【0050】得られたブロック共重合体樹脂のMFRは
50 g/10min 、カルボキシル末端基量はアミノ末端基量
よりも多く、その差は10 meq/kgであり、ブロック共重
合体を構成するPAセグメント成分は20重量%、ナイロ
ン6−T成分は80重量%であった。この熱可塑性樹脂を
一旦ストランド状に押出し、チップ状にカッテング後、
水洗〜乾燥して得た樹脂 100倍に対してヒンダ−ドフェ
ノ−ルである ジ−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5
−tertブチルフェニル)ブタン(旭電化製 アデカスタ
ブAO−40)1部をホッパ−内で混合攪拌して溶融紡糸樹
脂を得た。
50 g/10min 、カルボキシル末端基量はアミノ末端基量
よりも多く、その差は10 meq/kgであり、ブロック共重
合体を構成するPAセグメント成分は20重量%、ナイロ
ン6−T成分は80重量%であった。この熱可塑性樹脂を
一旦ストランド状に押出し、チップ状にカッテング後、
水洗〜乾燥して得た樹脂 100倍に対してヒンダ−ドフェ
ノ−ルである ジ−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5
−tertブチルフェニル)ブタン(旭電化製 アデカスタ
ブAO−40)1部をホッパ−内で混合攪拌して溶融紡糸樹
脂を得た。
【0051】以下、実施例1と同じ条件で溶融紡糸して
13デニ−ルで繊維長76mmの耐熱性繊維を得た。得られた
耐熱製繊維のカルボキシル末端基量はアミノ末端基量よ
りも多く、その差は7meq/kgでありこの耐熱性繊維の発
揮し得る物性を表2に記載した。
13デニ−ルで繊維長76mmの耐熱性繊維を得た。得られた
耐熱製繊維のカルボキシル末端基量はアミノ末端基量よ
りも多く、その差は7meq/kgでありこの耐熱性繊維の発
揮し得る物性を表2に記載した。
【0052】次に、この耐熱性繊維をカ−ド方式で開繊
されたウエッブシ−トとし、ナイロン6を製織して、成
る基布上に積層しつつ、ニ−ドルパンチ法によって交絡
せしめ、最終目付1000g /m2で構成された耐熱フェルト
を得た。この耐熱フェルトの発揮し得る耐久性を表3に
記載した。
されたウエッブシ−トとし、ナイロン6を製織して、成
る基布上に積層しつつ、ニ−ドルパンチ法によって交絡
せしめ、最終目付1000g /m2で構成された耐熱フェルト
を得た。この耐熱フェルトの発揮し得る耐久性を表3に
記載した。
【0053】実施例3 ヘキサメチレンジアミンとテレフタル酸とを化学量論的
必要量配合して成るナイロン塩を形成した後、ヘキサメ
チレンアジパミドの適当量を加えて常法により重縮合し
て得た、脂肪族ポリアミド(PA.66)成分とナイロ
ン6−T成分とから成る次式で示されるブロック共重合
体を得るに当たり、重縮合工程に於いて、得られた熱可
塑性樹脂のMFRがその測定値50〜100g/10min の範囲
に入るようイソフタル酸でカルボキシル末端基を封鎖し
重合停止せしめた。得られたブロック共重合体樹脂のM
FRは65g /10min 、カルボキシル末端基量はアミノ末
端基量よりも多く、その差は30meq /kgであり、ブロッ
ク共重合体を構成するPAセグメント成分は10重量%、
ナイロン6−T成分は90重量%であった。
必要量配合して成るナイロン塩を形成した後、ヘキサメ
チレンアジパミドの適当量を加えて常法により重縮合し
て得た、脂肪族ポリアミド(PA.66)成分とナイロ
ン6−T成分とから成る次式で示されるブロック共重合
体を得るに当たり、重縮合工程に於いて、得られた熱可
塑性樹脂のMFRがその測定値50〜100g/10min の範囲
に入るようイソフタル酸でカルボキシル末端基を封鎖し
重合停止せしめた。得られたブロック共重合体樹脂のM
FRは65g /10min 、カルボキシル末端基量はアミノ末
端基量よりも多く、その差は30meq /kgであり、ブロッ
ク共重合体を構成するPAセグメント成分は10重量%、
ナイロン6−T成分は90重量%であった。
【化6】
【0054】以下、実施例1と同じ条件で溶融紡糸用樹
脂を得た後、同じ条件で溶融紡糸して13デニ−ルで繊維
長76mmの耐熱性繊維を得た。得られた耐熱性繊維のカル
ボキシル末端基量はアミノ末端基量よりも多く、その差
は25 meq/kgでありこの耐熱性繊維の発揮し得る物性を
表2に記載した。次に、この耐熱性繊維をカ−ド方式で
開繊されたウエッブシ−トとし、ナイロン6を製織して
成る基布上に積層しつつ、ニ−ドルパンチ法によって交
絡せしめ、最終目付1000g /m2で構成された耐熱フェ
ルトを得た、この耐熱フェルトの発揮し得る耐久性を表
3に記載した。
脂を得た後、同じ条件で溶融紡糸して13デニ−ルで繊維
長76mmの耐熱性繊維を得た。得られた耐熱性繊維のカル
ボキシル末端基量はアミノ末端基量よりも多く、その差
は25 meq/kgでありこの耐熱性繊維の発揮し得る物性を
表2に記載した。次に、この耐熱性繊維をカ−ド方式で
開繊されたウエッブシ−トとし、ナイロン6を製織して
成る基布上に積層しつつ、ニ−ドルパンチ法によって交
絡せしめ、最終目付1000g /m2で構成された耐熱フェ
ルトを得た、この耐熱フェルトの発揮し得る耐久性を表
3に記載した。
【0055】
【0056】
【0057】比較例1 ヘキメチレンジアミンとテレフタル酸とを化学量論的必
要量配合して成るナイロン塩を形成した後、ε−カプロ
ラクタムの適当量を加えて常法により重縮合し、実施例
1と同様にして脂肪族ポリアミド(PA.6)成分とナ
イロン6−T成分とから成るブロック共重合体を得た。
この熱可塑性樹脂のMFRは 90g/10min 、カルボキシ
ル末端基量はアミノ末端基量と等量であって、ブロック
共重合体を構成するPAセグメント成分は30重量%、ナ
イロン6−T成分は70重量%であった。
要量配合して成るナイロン塩を形成した後、ε−カプロ
ラクタムの適当量を加えて常法により重縮合し、実施例
1と同様にして脂肪族ポリアミド(PA.6)成分とナ
イロン6−T成分とから成るブロック共重合体を得た。
この熱可塑性樹脂のMFRは 90g/10min 、カルボキシ
ル末端基量はアミノ末端基量と等量であって、ブロック
共重合体を構成するPAセグメント成分は30重量%、ナ
イロン6−T成分は70重量%であった。
【0058】この熱可塑性樹脂 100部に対してヒンダ−
ドフェノ−ルである ジ−(2−メチル−4−ヒドロキ
シ−5−tertブチルフェニル)ブタン(旭電化製 アデ
カスタブAO−40)1部をホッパ−内で混合攪拌して溶融
紡糸用樹脂を得た。以下、実施例1と同じ条件で溶融紡
糸して13デニ−ルで繊維長76mmの耐熱性繊維を得た。得
られた耐熱性繊維のカルボキシル末端基量はアミノ末端
基量と等量であり、この熱性繊維の発揮し得る物性を表
2に記載した。次に、この耐熱性繊維をカ−ド方式で開
繊されたウエッブシ−トとし、ナイロン6を製織して成
る基布上に積層しつつ、ニ−ドルパンチ法によって交絡
せしめ、最終目付1000g /m2で構成された耐熱フェル
トを得た。この耐熱フェルトの発揮し得る耐久性を表3
に記載した。
ドフェノ−ルである ジ−(2−メチル−4−ヒドロキ
シ−5−tertブチルフェニル)ブタン(旭電化製 アデ
カスタブAO−40)1部をホッパ−内で混合攪拌して溶融
紡糸用樹脂を得た。以下、実施例1と同じ条件で溶融紡
糸して13デニ−ルで繊維長76mmの耐熱性繊維を得た。得
られた耐熱性繊維のカルボキシル末端基量はアミノ末端
基量と等量であり、この熱性繊維の発揮し得る物性を表
2に記載した。次に、この耐熱性繊維をカ−ド方式で開
繊されたウエッブシ−トとし、ナイロン6を製織して成
る基布上に積層しつつ、ニ−ドルパンチ法によって交絡
せしめ、最終目付1000g /m2で構成された耐熱フェル
トを得た。この耐熱フェルトの発揮し得る耐久性を表3
に記載した。
【0059】従来例 市販されている耐熱性繊維ポリパラフェニレンテレフタ
ルアミド(PPTA;ケブラ−49)、ポリメタフェニレ
ンイソフタルアミド(PMIA;ノ−メックス)、ポリ
ベンゾイミダゾ−ル(PBI;セラニ−ズ)、ポリフェ
ニレンスルフィド(PPS;PROCON)、ポリエ−
テルエ−テルケトン(ポリオキシ−1,4,−フェニレ
ンオキシ−1,4,フェニレンカルボニル−1,4,フ
ェニレン;PEEK;IYEX)を各々カ−ド方式で開
繊されたウエッブシ−トとし、ナイロン6を製織して成
る基布上に積層しつつ、ニ−ドルパンチ法によって交絡
せしめ、最終目付1000 g/m2で構成された耐熱フェルト
を得た。この耐熱性繊維及び耐熱フェルトの発揮し得る
耐久性をそれぞれ表2、表3に記載した。
ルアミド(PPTA;ケブラ−49)、ポリメタフェニレ
ンイソフタルアミド(PMIA;ノ−メックス)、ポリ
ベンゾイミダゾ−ル(PBI;セラニ−ズ)、ポリフェ
ニレンスルフィド(PPS;PROCON)、ポリエ−
テルエ−テルケトン(ポリオキシ−1,4,−フェニレ
ンオキシ−1,4,フェニレンカルボニル−1,4,フ
ェニレン;PEEK;IYEX)を各々カ−ド方式で開
繊されたウエッブシ−トとし、ナイロン6を製織して成
る基布上に積層しつつ、ニ−ドルパンチ法によって交絡
せしめ、最終目付1000 g/m2で構成された耐熱フェルト
を得た。この耐熱性繊維及び耐熱フェルトの発揮し得る
耐久性をそれぞれ表2、表3に記載した。
【0060】
【表2】 (注)1.繊維強伸度はJIS L−1015化学繊維
ステープル試験法による 2.高温暴露条件は200℃のオーブン中に連続500
時間晒したものである 3.繊維強度保持率(%)=処理後の残存強度/未処理
の切断強度
ステープル試験法による 2.高温暴露条件は200℃のオーブン中に連続500
時間晒したものである 3.繊維強度保持率(%)=処理後の残存強度/未処理
の切断強度
【0061】
【表3】 (注)1.摩耗試験JIS L−0849摩耗に対する
染色堅牢度試験方法(試験機JIS L−0823 I
I型)において、摩擦往復回数を1000回に変更した
もの 2.熱プレス疲労JIS L−0850ホットプレッシ
ングに対する染色堅牢度試験方法A−3法において、圧
力条件を100kgf/cm2に変更したもの 3.比容積JIS L−1097合成繊維ふとんわた試
験方法で規定する比容積(かさ高性)
染色堅牢度試験方法(試験機JIS L−0823 I
I型)において、摩擦往復回数を1000回に変更した
もの 2.熱プレス疲労JIS L−0850ホットプレッシ
ングに対する染色堅牢度試験方法A−3法において、圧
力条件を100kgf/cm2に変更したもの 3.比容積JIS L−1097合成繊維ふとんわた試
験方法で規定する比容積(かさ高性)
【0062】
【発明の効果】本発明は上記構成としたので、抄紙用具
等の工業用の耐熱フェルトとしての要求特性、すなわち
表2および3に示すように、耐熱性及び物理的、機械的
耐久性である耐摩耗性に優れ、しかも熱プレス疲労に対
する耐久性をも具備しており、本発明の意図する製紙抄
造分野等で使われる耐熱フェルトとして新繊維からなる
耐熱性繊維の一部又は全部を基布及び/又はウェッブに
使用した不織布状耐熱フェルトを得ることができる。ま
た、本発明で得られたPA成分が1〜20重量%と、ナ
イロン6−T成分が99〜80重量%とからなるブロッ
ク共重合体を主成分とする熱可塑性樹脂を溶融紡糸して
成る耐熱性繊維は、分子末端基量が調整され、また好適
な酸化防止剤が配合されているため、高温暴露後の繊維
強度保持率が高くなる。
等の工業用の耐熱フェルトとしての要求特性、すなわち
表2および3に示すように、耐熱性及び物理的、機械的
耐久性である耐摩耗性に優れ、しかも熱プレス疲労に対
する耐久性をも具備しており、本発明の意図する製紙抄
造分野等で使われる耐熱フェルトとして新繊維からなる
耐熱性繊維の一部又は全部を基布及び/又はウェッブに
使用した不織布状耐熱フェルトを得ることができる。ま
た、本発明で得られたPA成分が1〜20重量%と、ナ
イロン6−T成分が99〜80重量%とからなるブロッ
ク共重合体を主成分とする熱可塑性樹脂を溶融紡糸して
成る耐熱性繊維は、分子末端基量が調整され、また好適
な酸化防止剤が配合されているため、高温暴露後の繊維
強度保持率が高くなる。
【0063】
【0064】
【0065】本発明の脂肪族ポリアミド成分が 1〜20重
量%とナイロン6−T成分が99〜80重量%とから成るブ
ロック共重合体を主成分とする熱可塑性樹脂を溶融紡糸
して成る耐熱性繊維は200 ℃のオ−ブン中に連続 500時
間晒したものであっても、繊維強度の保持率が高く、耐
熱性の効果は十分である。
量%とナイロン6−T成分が99〜80重量%とから成るブ
ロック共重合体を主成分とする熱可塑性樹脂を溶融紡糸
して成る耐熱性繊維は200 ℃のオ−ブン中に連続 500時
間晒したものであっても、繊維強度の保持率が高く、耐
熱性の効果は十分である。
【0066】このブロック共重合体を主成分とする熱可
塑性樹脂を溶融紡糸して成る耐熱性繊維を開繊されたウ
ェッブシ−トとし、基布上に積層しつつニ−ドルパンチ
法によって交絡せしめた耐熱フェルトにあっては、市販
されている耐熱性繊維(PPTA、PMIA、PBI、
PPS、PEEK)を開繊されたウェッブシ−トとし、
基布上に積層しつつニ−ドルパンチ法によって交絡せし
めた耐熱フェルトに比べて、摩耗試験における摩耗量が
少なく、しかも熱プレス疲労性が少ないため、各種工業
用に使用される耐熱フェルト、特に抄紙用フェルトとし
ての機能の持続性、すなわち物理的・機械的耐久性が高
い。
塑性樹脂を溶融紡糸して成る耐熱性繊維を開繊されたウ
ェッブシ−トとし、基布上に積層しつつニ−ドルパンチ
法によって交絡せしめた耐熱フェルトにあっては、市販
されている耐熱性繊維(PPTA、PMIA、PBI、
PPS、PEEK)を開繊されたウェッブシ−トとし、
基布上に積層しつつニ−ドルパンチ法によって交絡せし
めた耐熱フェルトに比べて、摩耗試験における摩耗量が
少なく、しかも熱プレス疲労性が少ないため、各種工業
用に使用される耐熱フェルト、特に抄紙用フェルトとし
ての機能の持続性、すなわち物理的・機械的耐久性が高
い。
【0067】ブロック共重合体の構成成分である脂肪族
ポリアミドは環状ラクタムの開環重合物(PA.6)ま
たはジアミンとジカルボン酸との重縮合物(PA.6
6)であっても本発明の機能を十分発揮する。
ポリアミドは環状ラクタムの開環重合物(PA.6)ま
たはジアミンとジカルボン酸との重縮合物(PA.6
6)であっても本発明の機能を十分発揮する。
【0068】
【0069】
【0070】脂肪族ポリアミド成分が30重量%とナイロ
ン6−T成分が70重量%とから成るブロック共重合体を
主成分とする熱可塑性樹脂を溶融紡糸して成る耐熱繊維
であって、更に該繊維のカルボキシル末端基量とアミノ
末端基量が等量である、本発明の要件を逸脱した繊維に
あっては繊維の融点が低く、しかも200 ℃のオ−ブン中
に連続 500時間晒したものの繊維強度の保持率が低い
等、耐熱性の効果は不十分である。
ン6−T成分が70重量%とから成るブロック共重合体を
主成分とする熱可塑性樹脂を溶融紡糸して成る耐熱繊維
であって、更に該繊維のカルボキシル末端基量とアミノ
末端基量が等量である、本発明の要件を逸脱した繊維に
あっては繊維の融点が低く、しかも200 ℃のオ−ブン中
に連続 500時間晒したものの繊維強度の保持率が低い
等、耐熱性の効果は不十分である。
【0071】脂肪族ポリアミド成分が30重量%とナイロ
ン6−T成分が70重量%とから成るブロック共重合体を
主成分とする熱可塑性樹脂を溶融紡糸して成る耐熱性繊
維であって、更に該繊維のカルボキシル末端基量とアミ
ノ末端基量が等量である、本発明の要件を逸脱した繊維
を開繊されたウェッブとし、基布上に積層しつつニ−ド
ルパンチ法によって交絡せしめた耐熱フェルトにあって
は、熱プレス疲労性が大きく、各種工業用に使用される
耐熱フェルト、特に抄紙用フェルトとしての機能の持続
性、すなわち物理的・機械的耐久性は低い。
ン6−T成分が70重量%とから成るブロック共重合体を
主成分とする熱可塑性樹脂を溶融紡糸して成る耐熱性繊
維であって、更に該繊維のカルボキシル末端基量とアミ
ノ末端基量が等量である、本発明の要件を逸脱した繊維
を開繊されたウェッブとし、基布上に積層しつつニ−ド
ルパンチ法によって交絡せしめた耐熱フェルトにあって
は、熱プレス疲労性が大きく、各種工業用に使用される
耐熱フェルト、特に抄紙用フェルトとしての機能の持続
性、すなわち物理的・機械的耐久性は低い。
【0072】
【0073】耐熱フェルトのウエッブ最外層部は、高温
の熱を直接うけて高温となり、かつ直接摩耗をうけるの
で、ウエッブの最外層部を耐熱繊維で構成した本発明の
耐熱フェルトは、特に摩耗耐久性が効率よく高められ
る。
の熱を直接うけて高温となり、かつ直接摩耗をうけるの
で、ウエッブの最外層部を耐熱繊維で構成した本発明の
耐熱フェルトは、特に摩耗耐久性が効率よく高められ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D21F 7/08 D01F 1/00 - 6/94
Claims (5)
- 【請求項1】 基布と、該基布の片面又は両面に形成さ
れたウェッブとからなる耐熱フェルトにおいて、該ウェ
ッブの一部又は全部が、脂肪族ポリアミド成分が1〜20
重量%と、ナイロン6−T成分が99〜80重量%とから成
るブロック共重合体を主成分とする熱可塑性樹脂を溶融
紡糸して成る耐熱性繊維により構成されたことを特徴と
する耐熱フェルト。 - 【請求項2】 基布と、該基布の片面又は両面に形成さ
れたウェッブとからなる耐熱フェルトにおいて、前記基
布の一部又は全部と、前記ウェッブの一部又は全部が、
脂肪族ポリアミド成分が1〜20重量%と、ナイロン6−
T成分が99〜80重量%とから成るブロック共重合体を主
成分とする熱可塑性樹脂を溶融紡糸してなる耐熱性繊維
により構成されたことを特徴とする耐熱フェルト。 - 【請求項3】 前記耐熱性繊維はカルボキシル末端基量
がアミノ末端基量よりも多く、その差が 5〜30 meq/kg
の範囲内であることを特徴とする請求項1又は2記載の
耐熱フェルト。 - 【請求項4】 ヒンダ−ドフェノ−ルで代表されるフェ
ノ−ル系酸化防止剤を熱可塑性樹脂に配合することを特
徴とする請求項1、2又は3記載の耐熱フェルト。 - 【請求項5】 前記ウェッブの最外層の一部又は全部が
前記耐熱性繊維であることを特徴とする請求項1、2、
3又は4記載の耐熱フェルト。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09286694A JP3211194B2 (ja) | 1994-04-07 | 1994-04-07 | 耐熱フェルト |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09286694A JP3211194B2 (ja) | 1994-04-07 | 1994-04-07 | 耐熱フェルト |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07279084A JPH07279084A (ja) | 1995-10-24 |
JP3211194B2 true JP3211194B2 (ja) | 2001-09-25 |
Family
ID=14066361
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP09286694A Expired - Fee Related JP3211194B2 (ja) | 1994-04-07 | 1994-04-07 | 耐熱フェルト |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3211194B2 (ja) |
Families Citing this family (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2003096684A (ja) * | 2001-09-27 | 2003-04-03 | Shikibo Ltd | 製紙機械用ドライヤーカンバス |
JP2006070411A (ja) * | 2004-09-06 | 2006-03-16 | Ichikawa Co Ltd | 抄紙用フェルト |
JP2006257568A (ja) * | 2005-03-16 | 2006-09-28 | Toray Monofilament Co Ltd | 工業布帛用ポリアミドステープルおよび工業布帛 |
JP4725144B2 (ja) * | 2005-03-16 | 2011-07-13 | 東レ・モノフィラメント株式会社 | 抄紙プレスフェルト基布 |
JP4595061B2 (ja) * | 2005-03-24 | 2010-12-08 | 東レ・モノフィラメント株式会社 | 工業布帛用ポリアミドステープルおよび工業布帛 |
JP2006265777A (ja) * | 2005-03-24 | 2006-10-05 | Toray Monofilament Co Ltd | 工業布帛用ポリアミドステープルおよび工業布帛 |
DE202018103522U1 (de) | 2018-06-21 | 2018-09-14 | Heimbach Gmbh & Co. Kg | Bespannung für Papiermaschinen oder Zellstoffentwässerungsmaschinen sowie Verwendung einer solchen |
-
1994
- 1994-04-07 JP JP09286694A patent/JP3211194B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07279084A (ja) | 1995-10-24 |
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