JP2003096684A - 製紙機械用ドライヤーカンバス - Google Patents
製紙機械用ドライヤーカンバスInfo
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 製紙機械用ドヤイヤーカンバスにおいて、防
汚性の向上効果を一層有効なものとし、防汚効果を長期
間に亘って持続させる。 【解決手段】 経糸11および緯糸12(13,14,
15)として、接紙面側16の経糸18および/または
緯糸13に、多孔質繊維100%、または多孔質繊維と
他の繊維より成る撚り合わせ糸、もしくはカバードヤー
ンを使用し、接紙面側16の緯糸13以外の緯糸14,
15および経糸11,19に、合成繊維モノフィラメン
ントを使用すると共に、接紙面側16の経糸18および
/または緯糸13に、撥水性および撥油性に優れる樹脂
を吸着させた。
汚性の向上効果を一層有効なものとし、防汚効果を長期
間に亘って持続させる。 【解決手段】 経糸11および緯糸12(13,14,
15)として、接紙面側16の経糸18および/または
緯糸13に、多孔質繊維100%、または多孔質繊維と
他の繊維より成る撚り合わせ糸、もしくはカバードヤー
ンを使用し、接紙面側16の緯糸13以外の緯糸14,
15および経糸11,19に、合成繊維モノフィラメン
ントを使用すると共に、接紙面側16の経糸18および
/または緯糸13に、撥水性および撥油性に優れる樹脂
を吸着させた。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抄紙機のドライパ
ートで使用する、特に防汚性を向上させた製紙機械用ド
ライヤーカンバスに関する。
ートで使用する、特に防汚性を向上させた製紙機械用ド
ライヤーカンバスに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、製紙機械における抄紙機のドライ
パートでは、紙料原料中に含まれる粘着性油分のガム質
ピッチ、あるいは製紙用糊剤であるサイズ液、塗工液な
どが汚れとなってドライヤーカンバスの表面に付着す
る。これらのピッチあるいはサイズ液汚れは、カンバス
の接紙面側(湿紙と接する面側)が接するロール類に転
移付着し、徐々に蓄積して、ついにはロール類から剥離
して、湿紙に付着するケースがしばしばあった。また、
これらの汚れがカンバスに経時的に堆積すると、カンバ
スの目詰まりを引き起こし、通気性が著しく低下してそ
の乾燥作用を発揮し得なくなることから、ドライヤーカ
ンバスにおける汚れは従来から大きな問題であった。
パートでは、紙料原料中に含まれる粘着性油分のガム質
ピッチ、あるいは製紙用糊剤であるサイズ液、塗工液な
どが汚れとなってドライヤーカンバスの表面に付着す
る。これらのピッチあるいはサイズ液汚れは、カンバス
の接紙面側(湿紙と接する面側)が接するロール類に転
移付着し、徐々に蓄積して、ついにはロール類から剥離
して、湿紙に付着するケースがしばしばあった。また、
これらの汚れがカンバスに経時的に堆積すると、カンバ
スの目詰まりを引き起こし、通気性が著しく低下してそ
の乾燥作用を発揮し得なくなることから、ドライヤーカ
ンバスにおける汚れは従来から大きな問題であった。
【0003】そこで、防汚性改良のために、従来から種
々の方法が提案されている。その一つとして、例えば、
ドライヤーカンバス表面を、綿,レーヨン,ナイロンな
どの吸水性繊維で構成し、汚れを速やかに乾燥させてド
ライヤーカンバス表面にほとんど付着させないか、付着
したとしても一定以上は蓄積増大させない方法(実開昭
64−22800号公報)が提案されている。
々の方法が提案されている。その一つとして、例えば、
ドライヤーカンバス表面を、綿,レーヨン,ナイロンな
どの吸水性繊維で構成し、汚れを速やかに乾燥させてド
ライヤーカンバス表面にほとんど付着させないか、付着
したとしても一定以上は蓄積増大させない方法(実開昭
64−22800号公報)が提案されている。
【0004】また、他の方法として、カンバス表面に樹
脂を塗布してカンバス表面に汚れを付着させないように
するもの(樹脂加工法)が提案されており、この方法に
は、「撥水加工」または「撥油加工」といわれるもの
と、「親水加工」といわれるものの、2種類の方法が有
る。
脂を塗布してカンバス表面に汚れを付着させないように
するもの(樹脂加工法)が提案されており、この方法に
は、「撥水加工」または「撥油加工」といわれるもの
と、「親水加工」といわれるものの、2種類の方法が有
る。
【0005】「撥水加工」または「撥油加工」といわれ
るものは、カンバスの表面に撥水性樹脂または撥油性樹
脂を塗布することにより、カンバス表面を水または油に
対して濡れ難くし、水系または油系の汚れをはじくよう
にして汚れを付着し難くするものである。具体例とし
て、例えば特開昭57−171790号公報に、フッ素
樹脂,シリコーン系樹脂またはエポキシ系樹脂の3種の
樹脂のうち、少なくとも2種の樹脂の混合物で抄紙用布
の表面を被覆する方法が開示されている。
るものは、カンバスの表面に撥水性樹脂または撥油性樹
脂を塗布することにより、カンバス表面を水または油に
対して濡れ難くし、水系または油系の汚れをはじくよう
にして汚れを付着し難くするものである。具体例とし
て、例えば特開昭57−171790号公報に、フッ素
樹脂,シリコーン系樹脂またはエポキシ系樹脂の3種の
樹脂のうち、少なくとも2種の樹脂の混合物で抄紙用布
の表面を被覆する方法が開示されている。
【0006】「親水加工」といわれるものは、カンバス
の表面に親水性樹脂を塗布することにより、カンバス表
面を水または油に対して濡れ易くし、水系または油系の
汚れが付着しても汚れが落ち易くするものである。具体
例として、例えば特公昭57−58474号公報に、ス
ルホン化または硫酸化したホルマリン系樹脂の硬化防汚
被膜を抄紙用網の表面に設ける方法が開示されている。
の表面に親水性樹脂を塗布することにより、カンバス表
面を水または油に対して濡れ易くし、水系または油系の
汚れが付着しても汚れが落ち易くするものである。具体
例として、例えば特公昭57−58474号公報に、ス
ルホン化または硫酸化したホルマリン系樹脂の硬化防汚
被膜を抄紙用網の表面に設ける方法が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】防汚性を改良するため
の方法として、例えば、上記実開昭64−22800号
公報に開示の、綿,レーヨンなどの吸水性繊維は、耐熱
性,耐薬品性が充分ではなく、ドライヤーカンバスとし
ての耐久性が低く、一方、ナイロン系繊維は乾/湿時の
寸法変化が大きいため、ドライヤーカンバスとしての寸
法安定性に影響する問題点があった。
の方法として、例えば、上記実開昭64−22800号
公報に開示の、綿,レーヨンなどの吸水性繊維は、耐熱
性,耐薬品性が充分ではなく、ドライヤーカンバスとし
ての耐久性が低く、一方、ナイロン系繊維は乾/湿時の
寸法変化が大きいため、ドライヤーカンバスとしての寸
法安定性に影響する問題点があった。
【0008】また、上記ドライヤーカンバスの表面にス
ルホン化または硫酸化したホルマリン系樹脂などの親水
性樹脂を塗布する方法(特公昭57−58474号公
報)や、フッ素樹脂,シリコーン系樹脂またはエポキシ
系樹脂などの撥水性または撥油性樹脂を塗布する方法
(特開昭57−171790号公報)では、抄紙機での
使用時にドライヤーカンバスに屈曲や表面での摩擦が繰
り返し作用し、さらに、汚れ除去のために定期的に高圧
洗浄が行われるため、これら表面に塗布された樹脂(防
汚処理剤)がドライヤーカンバスの表面から離脱し易
く、防汚効果を長期間にわたって持続するためには更な
る改善が求められていた。
ルホン化または硫酸化したホルマリン系樹脂などの親水
性樹脂を塗布する方法(特公昭57−58474号公
報)や、フッ素樹脂,シリコーン系樹脂またはエポキシ
系樹脂などの撥水性または撥油性樹脂を塗布する方法
(特開昭57−171790号公報)では、抄紙機での
使用時にドライヤーカンバスに屈曲や表面での摩擦が繰
り返し作用し、さらに、汚れ除去のために定期的に高圧
洗浄が行われるため、これら表面に塗布された樹脂(防
汚処理剤)がドライヤーカンバスの表面から離脱し易
く、防汚効果を長期間にわたって持続するためには更な
る改善が求められていた。
【0009】加えて、近年では、環境保護および資源再
利用の観点から、製紙原料に古紙が多量に使われ始めた
のに伴い、古紙中に含まれる天然ゴムや合成ゴム等の粘
着性物質がカンバス表面に多く付着するという現象が問
題となっており、それ故、ドライヤーカンバスの防汚対
策には、従来にも増して一段と厳しいものが要求されて
きており、用途によっては上記従来方法でも充分な対応
が困難になってきているというのが現状である。
利用の観点から、製紙原料に古紙が多量に使われ始めた
のに伴い、古紙中に含まれる天然ゴムや合成ゴム等の粘
着性物質がカンバス表面に多く付着するという現象が問
題となっており、それ故、ドライヤーカンバスの防汚対
策には、従来にも増して一段と厳しいものが要求されて
きており、用途によっては上記従来方法でも充分な対応
が困難になってきているというのが現状である。
【0010】他方、上質紙や塗工原紙などを始めとする
高品質の用途で使用されるドライヤーカンバスには、湿
紙に接する接紙面側がソフトタッチの表面性を有し、か
つ、平滑であることが要求される。このため、これらの
用途で使用されるカンバスの接紙面側の表面の経糸およ
び/または緯糸には、紡績糸あるいはマルチフィラメン
ト糸より成る糸条が使用されることが多い。その場合、
湿紙に接する面にソフトタッチで平滑な表面性が得られ
る反面、紡績糸あるいはマルチフィラメント糸に上記の
汚れ物質が付着、堆積し易いため、その防汚対策は不可
欠であり、上記従来の方法を始めとして種々の試みがな
されてきているが、充分なる効果が得られていないのが
実状である。
高品質の用途で使用されるドライヤーカンバスには、湿
紙に接する接紙面側がソフトタッチの表面性を有し、か
つ、平滑であることが要求される。このため、これらの
用途で使用されるカンバスの接紙面側の表面の経糸およ
び/または緯糸には、紡績糸あるいはマルチフィラメン
ト糸より成る糸条が使用されることが多い。その場合、
湿紙に接する面にソフトタッチで平滑な表面性が得られ
る反面、紡績糸あるいはマルチフィラメント糸に上記の
汚れ物質が付着、堆積し易いため、その防汚対策は不可
欠であり、上記従来の方法を始めとして種々の試みがな
されてきているが、充分なる効果が得られていないのが
実状である。
【0011】そこで、本発明は、上記樹脂加工法におけ
る問題点を改善し、防汚性の向上効果を一層有効なもの
とし、防汚効果を長期間にわたり持続させることを目的
とする。特には、カンバスの接紙面側の表面に紡績糸が
用いられた、平滑、かつ、ソフトタッチの表面性が求め
られる用途で使用されるドライヤーカンバスにおける防
汚対策の改善を図ることを目的とする。
る問題点を改善し、防汚性の向上効果を一層有効なもの
とし、防汚効果を長期間にわたり持続させることを目的
とする。特には、カンバスの接紙面側の表面に紡績糸が
用いられた、平滑、かつ、ソフトタッチの表面性が求め
られる用途で使用されるドライヤーカンバスにおける防
汚対策の改善を図ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め本発明は、合成繊維を経糸および緯糸に用いて織成し
た製紙機械用ドライヤーカンバスにおいて、接紙面側の
経糸および/または緯糸に、多孔質繊維100%、また
は多孔質繊維と他の繊維より成る撚り合わせ糸、または
カバードヤーンを使用し、接紙面側以外の緯糸および経
糸に合成繊維モノフィラメントを使用すると共に、接紙
面側の経糸および/または緯糸に撥水および撥油性樹脂
を吸着させたことを特徴とする(請求項1)。
め本発明は、合成繊維を経糸および緯糸に用いて織成し
た製紙機械用ドライヤーカンバスにおいて、接紙面側の
経糸および/または緯糸に、多孔質繊維100%、また
は多孔質繊維と他の繊維より成る撚り合わせ糸、または
カバードヤーンを使用し、接紙面側以外の緯糸および経
糸に合成繊維モノフィラメントを使用すると共に、接紙
面側の経糸および/または緯糸に撥水および撥油性樹脂
を吸着させたことを特徴とする(請求項1)。
【0013】また、本発明は、合成繊維を経糸および緯
糸に用いて織成した製紙機械用ドライヤーカンバスにお
いて、接紙面側の経糸および/または緯糸に、多孔質繊
維100%、または多孔質繊維と他の繊維より成る撚り
合わせ糸、またはカバードヤーンを使用し、接紙面側以
外の緯糸および経糸に合成繊維モノフィラメントを使用
すると共に、接紙面側の経糸および/または緯糸に、撥
水性および撥油性を有する第1の樹脂と親水性を有する
第2の樹脂を混合したものを吸着させたことを特徴とす
る(請求項2)。
糸に用いて織成した製紙機械用ドライヤーカンバスにお
いて、接紙面側の経糸および/または緯糸に、多孔質繊
維100%、または多孔質繊維と他の繊維より成る撚り
合わせ糸、またはカバードヤーンを使用し、接紙面側以
外の緯糸および経糸に合成繊維モノフィラメントを使用
すると共に、接紙面側の経糸および/または緯糸に、撥
水性および撥油性を有する第1の樹脂と親水性を有する
第2の樹脂を混合したものを吸着させたことを特徴とす
る(請求項2)。
【0014】また、本発明は、合成繊維を経糸および緯
糸に用いて織成した製紙機械用ドライヤーカンバスにお
いて、接紙面側の経糸および/または緯糸に、多孔質繊
維100%、または多孔質繊維と他の繊維より成る撚り
合わせ糸、またはカバードヤーンを使用し、接紙面側以
外の緯糸および経糸に合成繊維モノフィラメントを使用
すると共に、接紙面側の経糸および/または緯糸に、撥
水性および撥油性を有する第1の樹脂と撥水性および撥
油性を有する樹脂に親水基を付与した第2の樹脂を混合
したものを吸着させたことを特徴とする(請求項3)。
糸に用いて織成した製紙機械用ドライヤーカンバスにお
いて、接紙面側の経糸および/または緯糸に、多孔質繊
維100%、または多孔質繊維と他の繊維より成る撚り
合わせ糸、またはカバードヤーンを使用し、接紙面側以
外の緯糸および経糸に合成繊維モノフィラメントを使用
すると共に、接紙面側の経糸および/または緯糸に、撥
水性および撥油性を有する第1の樹脂と撥水性および撥
油性を有する樹脂に親水基を付与した第2の樹脂を混合
したものを吸着させたことを特徴とする(請求項3)。
【0015】また、本発明は、前記織組織として、緯糸
本数に相応する経糸の浮きの長さが沈みの長さよりも短
い織組織、または緯糸ロングクリンプ織組織のいずれか
の織組織を用いたことを特徴とする(請求項4)。
本数に相応する経糸の浮きの長さが沈みの長さよりも短
い織組織、または緯糸ロングクリンプ織組織のいずれか
の織組織を用いたことを特徴とする(請求項4)。
【0016】また、本発明は、前記織組織として、緯糸
本数に相応する経糸の浮きの長さが沈みの長さよりも長
い織組織、または接紙面側に経糸が主に表出する織組織
のいずれかの織組織を用いたことを特徴とする(請求項
5)。
本数に相応する経糸の浮きの長さが沈みの長さよりも長
い織組織、または接紙面側に経糸が主に表出する織組織
のいずれかの織組織を用いたことを特徴とする(請求項
5)。
【0017】また、本発明は、接紙面側の緯糸以外の緯
糸の全て、または反接紙面側の緯糸に、乾熱収縮率の高
いモノフィラメントを用いたことを特徴とする(請求項
6)。
糸の全て、または反接紙面側の緯糸に、乾熱収縮率の高
いモノフィラメントを用いたことを特徴とする(請求項
6)。
【0018】また、本発明は、前記多孔質繊維が、多孔
質のアクリル繊維であることを特徴とする(請求項
7)。
質のアクリル繊維であることを特徴とする(請求項
7)。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の実施においては、合成繊
維を経糸および緯糸に用いて織成した織成布から成る製
紙機械用ドライヤーカンバスを、接紙面側の経糸および
/または緯糸に、多孔質繊維100%、または多孔質繊
維と他の繊維より成る撚り合わせ糸、またはカバードヤ
ーンを使用し、接紙面側以外の緯糸および経糸に合成繊
維モノフィラメントを使用すると共に、前記接紙面側の
経糸および/または緯糸に、撥水性および撥油性に優れ
る樹脂,すなわち撥水および撥油性樹脂を吸着させて製
作する。または、前記接紙面側の経糸および/または緯
糸に撥水性および撥油性を有する第1の樹脂と、親水性
を有する第2の樹脂を混合したものを吸着させて製作す
る。または、前記接紙面側の経糸および/または緯糸
に、撥水性および撥油性を有する第1の樹脂と、撥水性
および撥油性を有する樹脂に親水基を付与した第2の樹
脂を混合したものを吸着させて製作する。
維を経糸および緯糸に用いて織成した織成布から成る製
紙機械用ドライヤーカンバスを、接紙面側の経糸および
/または緯糸に、多孔質繊維100%、または多孔質繊
維と他の繊維より成る撚り合わせ糸、またはカバードヤ
ーンを使用し、接紙面側以外の緯糸および経糸に合成繊
維モノフィラメントを使用すると共に、前記接紙面側の
経糸および/または緯糸に、撥水性および撥油性に優れ
る樹脂,すなわち撥水および撥油性樹脂を吸着させて製
作する。または、前記接紙面側の経糸および/または緯
糸に撥水性および撥油性を有する第1の樹脂と、親水性
を有する第2の樹脂を混合したものを吸着させて製作す
る。または、前記接紙面側の経糸および/または緯糸
に、撥水性および撥油性を有する第1の樹脂と、撥水性
および撥油性を有する樹脂に親水基を付与した第2の樹
脂を混合したものを吸着させて製作する。
【0020】接紙面側の経糸および/または緯糸に、後
述する構成の撚り合わせ糸もしくはカバードヤーンを使
用するので、湿紙に接する接紙面側の表面において、例
えば上質紙や塗工原紙などの用途で使用可能な、ソフト
タッチで平滑な表面性が得られる。また、接紙面側以外
の緯糸および経糸に使用する合成繊維モノフィラメント
は、ドライヤーカンバスに必要な強力、剛性、形態保持
性および走行安定性などの特性を確保するのに寄与する
と共に、汚れ除去についても効果的である。
述する構成の撚り合わせ糸もしくはカバードヤーンを使
用するので、湿紙に接する接紙面側の表面において、例
えば上質紙や塗工原紙などの用途で使用可能な、ソフト
タッチで平滑な表面性が得られる。また、接紙面側以外
の緯糸および経糸に使用する合成繊維モノフィラメント
は、ドライヤーカンバスに必要な強力、剛性、形態保持
性および走行安定性などの特性を確保するのに寄与する
と共に、汚れ除去についても効果的である。
【0021】また、接紙面側の経糸および/または緯糸
に、多孔質繊維100%、または多孔質繊維と他の繊維
より成る撚り合わせ糸、またはカバードヤーンを使用
し、さらに、接紙面側の経糸および/または緯糸に、撥
水性および撥油性に優れる撥水および撥油性樹脂を塗
布、含浸して吸着させるので、撚り合わせ糸またはカバ
ードヤーンを構成する繊維の表面ならびに繊維間に撥水
および撥油性樹脂が付着するのみならず、多孔質繊維が
有する微細空孔の中に撥水および撥油性樹脂が入り込
み、従来の合成繊維紡績糸から成る接紙面側の経糸や緯
糸に撥水および撥油性樹脂を塗布、含浸する場合よりも
樹脂の吸着性が向上すると同時に、使用時に繰り返し作
用する屈曲や表面での摩擦による樹脂の離脱も防げるの
で、撥水および撥油の効果を長期間にわたり持続するこ
とが可能となる。
に、多孔質繊維100%、または多孔質繊維と他の繊維
より成る撚り合わせ糸、またはカバードヤーンを使用
し、さらに、接紙面側の経糸および/または緯糸に、撥
水性および撥油性に優れる撥水および撥油性樹脂を塗
布、含浸して吸着させるので、撚り合わせ糸またはカバ
ードヤーンを構成する繊維の表面ならびに繊維間に撥水
および撥油性樹脂が付着するのみならず、多孔質繊維が
有する微細空孔の中に撥水および撥油性樹脂が入り込
み、従来の合成繊維紡績糸から成る接紙面側の経糸や緯
糸に撥水および撥油性樹脂を塗布、含浸する場合よりも
樹脂の吸着性が向上すると同時に、使用時に繰り返し作
用する屈曲や表面での摩擦による樹脂の離脱も防げるの
で、撥水および撥油の効果を長期間にわたり持続するこ
とが可能となる。
【0022】撥水および撥油性樹脂に代えて、同じく撥
水性および撥油性に優れる、撥水性および撥油性を有す
る第1の樹脂と親水性を有する第2の樹脂を混合したも
の、または、撥水性および撥油性を有する第1の樹脂と
撥水性および撥油性を有する樹脂に親水基を付与した第
2の樹脂とを混合したものを塗布、含浸して吸着させる
場合にも、同じく、従来のものより樹脂の吸着性が向上
すると同時に、ドライヤーカンバス使用時の屈曲や摩擦
による樹脂の脱落が防止できるので、それら樹脂の特徴
である、ドライヤーカンバス使用中は撥水および撥油の
効果を示し、ドライヤーカンバス洗浄時には汚れ除去が
容易である効果を、長期間にわたり持続することが可能
となる。
水性および撥油性に優れる、撥水性および撥油性を有す
る第1の樹脂と親水性を有する第2の樹脂を混合したも
の、または、撥水性および撥油性を有する第1の樹脂と
撥水性および撥油性を有する樹脂に親水基を付与した第
2の樹脂とを混合したものを塗布、含浸して吸着させる
場合にも、同じく、従来のものより樹脂の吸着性が向上
すると同時に、ドライヤーカンバス使用時の屈曲や摩擦
による樹脂の脱落が防止できるので、それら樹脂の特徴
である、ドライヤーカンバス使用中は撥水および撥油の
効果を示し、ドライヤーカンバス洗浄時には汚れ除去が
容易である効果を、長期間にわたり持続することが可能
となる。
【0023】上記多孔質繊維は、繊維の製造段階で繊維
内部に多数の微細空孔が形成されており、この微細空孔
が互いに連通し、かつ、繊維の表面にも開口しているも
ので、撥水性および撥油性に優れる樹脂を一般の加工方
法により塗布、含浸すると、撥水および撥油性樹脂が毛
細管現象により微細空孔の奥深くまで浸透して吸着され
る。このような多孔質繊維には、繊維中心部が中空とな
っており、その周辺部に微細孔を含む繊維素材から成る
層をもつ構造のものもあるが、本発明の目的のために
は、むしろ、中心部が中空とならず微細孔を含む繊維素
材だけから成る構造のものが好ましい。このような多孔
質繊維には、多孔質アクリル繊維や多孔質ポリエステル
繊維が知られているが、ポリエステル繊維は加水分解や
湿熱脆化を起こし易いため、ドライヤーカンバス用途に
は、多孔質アクリル繊維が好ましい。多孔質アクリル繊
維には、例えば、「アクワロン」(商品名・鐘紡株式会
社製)、「コラックス」(商品名・三菱レーヨン株式会
社製)などがある。
内部に多数の微細空孔が形成されており、この微細空孔
が互いに連通し、かつ、繊維の表面にも開口しているも
ので、撥水性および撥油性に優れる樹脂を一般の加工方
法により塗布、含浸すると、撥水および撥油性樹脂が毛
細管現象により微細空孔の奥深くまで浸透して吸着され
る。このような多孔質繊維には、繊維中心部が中空とな
っており、その周辺部に微細孔を含む繊維素材から成る
層をもつ構造のものもあるが、本発明の目的のために
は、むしろ、中心部が中空とならず微細孔を含む繊維素
材だけから成る構造のものが好ましい。このような多孔
質繊維には、多孔質アクリル繊維や多孔質ポリエステル
繊維が知られているが、ポリエステル繊維は加水分解や
湿熱脆化を起こし易いため、ドライヤーカンバス用途に
は、多孔質アクリル繊維が好ましい。多孔質アクリル繊
維には、例えば、「アクワロン」(商品名・鐘紡株式会
社製)、「コラックス」(商品名・三菱レーヨン株式会
社製)などがある。
【0024】上記多孔質繊維の繊度は、綿番手で5S〜
40Sの範囲が望ましい。前記範囲よりも繊度が細い場
合は、撚糸時に繊維が切断し易く、製作時や使用時の毛
羽立ちや繊維の脱落も発生し易く、また、前記範囲より
も繊度が太い場合は、前記接紙面側の緯糸によるドライ
ヤーカンバス表面のソフトタッチで平滑な表面性に影響
が出易い。
40Sの範囲が望ましい。前記範囲よりも繊度が細い場
合は、撚糸時に繊維が切断し易く、製作時や使用時の毛
羽立ちや繊維の脱落も発生し易く、また、前記範囲より
も繊度が太い場合は、前記接紙面側の緯糸によるドライ
ヤーカンバス表面のソフトタッチで平滑な表面性に影響
が出易い。
【0025】また、多孔質繊維の微細空孔の直径寸法は
0.01μmφ〜3.0μmφの範囲であることが、毛
細管現象の働きによる吸着性が発揮される上で必要であ
り、微細空孔の直径寸法が3.0μmφを超えると、有
効な繊維の実質表面積が小さくなり、吸着量も減少す
る。また、前記微細空孔の直径寸法の範囲は、必要な繊
維強力を保持するためにも必要である。
0.01μmφ〜3.0μmφの範囲であることが、毛
細管現象の働きによる吸着性が発揮される上で必要であ
り、微細空孔の直径寸法が3.0μmφを超えると、有
効な繊維の実質表面積が小さくなり、吸着量も減少す
る。また、前記微細空孔の直径寸法の範囲は、必要な繊
維強力を保持するためにも必要である。
【0026】本発明における接紙面側の経糸および/ま
たは緯糸に使用する前記「多孔質繊維100%、または
多孔質繊維と他の繊維より成る撚り合わせ糸、またはカ
バードヤーン」とは、多孔質繊維100%の紡績糸、ま
たは多孔質繊維と他の繊維との混紡糸を1本もしくは複
数本撚り合わせた糸、または多孔質繊維100%の紡績
糸と他の繊維の紡績糸との混撚糸を1本もしくは複数本
撚り合わせた糸、あるいは、1ないし複数本のモノフィ
ラメントから成る芯糸に、多孔質繊維100%の紡績
糸、もしくは多孔質繊維と他の繊維との混紡糸を1本な
いし複数本つる巻き状もしくはコイル状に巻き付けた、
または多孔質繊維100%の紡績糸および他の繊維の紡
績糸を複数本つるまき状もしくはコイル状に巻き付け
た、芯−鞘構造を有するカバードヤーンのことをいう。
本発明の用途に適する糸の太さは、撚り合わせ糸の繊度
が綿番手で表して1S〜2Sの範囲のものである。
たは緯糸に使用する前記「多孔質繊維100%、または
多孔質繊維と他の繊維より成る撚り合わせ糸、またはカ
バードヤーン」とは、多孔質繊維100%の紡績糸、ま
たは多孔質繊維と他の繊維との混紡糸を1本もしくは複
数本撚り合わせた糸、または多孔質繊維100%の紡績
糸と他の繊維の紡績糸との混撚糸を1本もしくは複数本
撚り合わせた糸、あるいは、1ないし複数本のモノフィ
ラメントから成る芯糸に、多孔質繊維100%の紡績
糸、もしくは多孔質繊維と他の繊維との混紡糸を1本な
いし複数本つる巻き状もしくはコイル状に巻き付けた、
または多孔質繊維100%の紡績糸および他の繊維の紡
績糸を複数本つるまき状もしくはコイル状に巻き付け
た、芯−鞘構造を有するカバードヤーンのことをいう。
本発明の用途に適する糸の太さは、撚り合わせ糸の繊度
が綿番手で表して1S〜2Sの範囲のものである。
【0027】本発明のドライヤーカンバスの織組織とし
ては、接紙面側の経糸および/または緯糸に、前記多孔
質繊維100%、または多孔質繊維と他の繊維より成る
撚り合わせ糸、またはカバードヤーンを用いた緯2重織
以上の多重織の織組織が使用できる。例えば、接紙面側
が1/3破れ斜文・反接紙面側が3/1破れ斜文の緯3
重織(図1)が使用できる。また、接紙面側において緯
糸本数に相応する経糸の浮きの長さが沈みの長さよりも
長い織組織,すなわち接紙面側の経糸が3/1破れ斜文
の経2重織(図2)が使用できる。さらに、接紙面側が
1/3破れ斜文・反接紙面側が3/1破れ斜文の緯2重
織{図3(A)}、および接紙面側が2/2破れ斜文・
反接紙面側が3/1破れ斜文の緯2重織{図3(B)}
などの、ドライヤーカンバスに一般的に多用される緯2
重織以上の織組織が適用可能である。接紙面側16の緯
糸13に、前記「多孔質繊維100%、または多孔質繊
維と他の繊維より成る撚り合わせ糸、またはカバードヤ
ーン」を使用する。
ては、接紙面側の経糸および/または緯糸に、前記多孔
質繊維100%、または多孔質繊維と他の繊維より成る
撚り合わせ糸、またはカバードヤーンを用いた緯2重織
以上の多重織の織組織が使用できる。例えば、接紙面側
が1/3破れ斜文・反接紙面側が3/1破れ斜文の緯3
重織(図1)が使用できる。また、接紙面側において緯
糸本数に相応する経糸の浮きの長さが沈みの長さよりも
長い織組織,すなわち接紙面側の経糸が3/1破れ斜文
の経2重織(図2)が使用できる。さらに、接紙面側が
1/3破れ斜文・反接紙面側が3/1破れ斜文の緯2重
織{図3(A)}、および接紙面側が2/2破れ斜文・
反接紙面側が3/1破れ斜文の緯2重織{図3(B)}
などの、ドライヤーカンバスに一般的に多用される緯2
重織以上の織組織が適用可能である。接紙面側16の緯
糸13に、前記「多孔質繊維100%、または多孔質繊
維と他の繊維より成る撚り合わせ糸、またはカバードヤ
ーン」を使用する。
【0028】特に、例えば、接紙面側が1/3破れ斜文
・反接紙面側が3/1破れ斜文、もしくは接紙面側が1
/3斜文・反接紙面側が3/1斜文の織組織のように、
接紙面側において、経糸が緯糸を内部に織り込み緯糸の
上に表出する、いわゆる浮きの部分の長さが、経糸が緯
糸の下に沈む、いわゆる沈みの部分の長さよりも短く、
緯糸本数に相応する経糸の浮きの長さが沈みの長さより
も短い織組織は、緯糸が接紙面側により多く表出するた
め、前記撚り合わせ糸またはカバードヤーンを用いた効
果が促進されるので好適である。特に、緯糸本数に相応
する経糸の浮きの長さが緯糸1本分で沈みの長さが緯糸
3本もしくは4本分に相応する織組織が好適である。
・反接紙面側が3/1破れ斜文、もしくは接紙面側が1
/3斜文・反接紙面側が3/1斜文の織組織のように、
接紙面側において、経糸が緯糸を内部に織り込み緯糸の
上に表出する、いわゆる浮きの部分の長さが、経糸が緯
糸の下に沈む、いわゆる沈みの部分の長さよりも短く、
緯糸本数に相応する経糸の浮きの長さが沈みの長さより
も短い織組織は、緯糸が接紙面側により多く表出するた
め、前記撚り合わせ糸またはカバードヤーンを用いた効
果が促進されるので好適である。特に、緯糸本数に相応
する経糸の浮きの長さが緯糸1本分で沈みの長さが緯糸
3本もしくは4本分に相応する織組織が好適である。
【0029】さらに、例えば、接紙面側が1/7斜文・
反接紙面側が7/1斜文の緯2重織{図3(C)}もし
くは緯3重織{図3(D)}、接紙面側が1/6斜文・
反接紙面側が6/1斜文の緯2重織もしくは緯3重織、
および接紙面側が1/5斜文・反接紙面側が5/1斜文
の緯2重織もしくは緯3重織などの、接紙面側に緯糸が
主に表出する緯糸ロングクリンプ織組織が適用可能であ
り好適である
反接紙面側が7/1斜文の緯2重織{図3(C)}もし
くは緯3重織{図3(D)}、接紙面側が1/6斜文・
反接紙面側が6/1斜文の緯2重織もしくは緯3重織、
および接紙面側が1/5斜文・反接紙面側が5/1斜文
の緯2重織もしくは緯3重織などの、接紙面側に緯糸が
主に表出する緯糸ロングクリンプ織組織が適用可能であ
り好適である
【0030】さらには、接紙面側において緯糸本数に相
応する経糸の浮きの長さが沈みの長さよりも短い経2重
の織組織もしくは接紙面側に緯糸が主に表出する経2重
の緯糸ロングクリンプ織組織{図3(E)}が適用可能
であり好適である。接紙面側16の緯糸13または経糸
18に前記撚り合わせ糸、またはカバードヤーンを用い
るほか、接紙面側16の緯糸13および経糸18に前記
前記撚り合わせ糸、またはカバードヤーンを用いるの
が、より効果的であり好ましい。
応する経糸の浮きの長さが沈みの長さよりも短い経2重
の織組織もしくは接紙面側に緯糸が主に表出する経2重
の緯糸ロングクリンプ織組織{図3(E)}が適用可能
であり好適である。接紙面側16の緯糸13または経糸
18に前記撚り合わせ糸、またはカバードヤーンを用い
るほか、接紙面側16の緯糸13および経糸18に前記
前記撚り合わせ糸、またはカバードヤーンを用いるの
が、より効果的であり好ましい。
【0031】また、さらには、接紙面側において緯糸本
数に相応する経糸の浮きの長さが沈みの長さよりも長い
経2重以上の織組織、もしくは、接紙面側に経糸が主に
表出する経2重以上の織組織{図3(F)}が適用可能
であり、好適である。この場合には、接紙面側16に主
に表出する経糸18に、前記撚り合わせ糸、またはカバ
ードヤーンを用いるだけでも、効果があり望ましいが、
経糸18および緯糸13に用いるのがさらに望ましい。
数に相応する経糸の浮きの長さが沈みの長さよりも長い
経2重以上の織組織、もしくは、接紙面側に経糸が主に
表出する経2重以上の織組織{図3(F)}が適用可能
であり、好適である。この場合には、接紙面側16に主
に表出する経糸18に、前記撚り合わせ糸、またはカバ
ードヤーンを用いるだけでも、効果があり望ましいが、
経糸18および緯糸13に用いるのがさらに望ましい。
【0032】図4は、図2(C)に経糸方向の断面説明
図を示した、接紙面側が1/7斜文・反接紙面側が7/
1斜文の緯2重織の織組織において、断面四角形の扁平
モノフィラメントの経糸11aを用いた場合の、緯糸方
向の断面の説明図であり、緯糸13a,14aが長浮き
している。
図を示した、接紙面側が1/7斜文・反接紙面側が7/
1斜文の緯2重織の織組織において、断面四角形の扁平
モノフィラメントの経糸11aを用いた場合の、緯糸方
向の断面の説明図であり、緯糸13a,14aが長浮き
している。
【0033】一方、接紙面側16以外の緯糸14,15
および経糸11,11aもしくは19に使用する合成繊
維モノフィラメントとしては、ドライヤーカンバスに一
般に使用される、PET(ポリエチレンテレフタレー
ト)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)およびP
EN(ポリエチレンナフタレート)などのポリエステ
ル、またはPPS(ポリフェニレンサルファイド)、P
EEK(ポリエーテルエーテルケトン)などの耐熱性能
良好な素材を主体とする合成繊維モノフィラメントが適
用できる。また、例えばPTFE(ポリテトラフルオル
エチレン)モノフィラメントやフッ素系樹脂などの防汚
素材を、経糸11,11aおよび緯糸12(14,1
5)に必要な糸強力を損なわない範囲、例えば1〜5重
量%の範囲で含有したポリエステルモノフィラメントも
適用が可能である。
および経糸11,11aもしくは19に使用する合成繊
維モノフィラメントとしては、ドライヤーカンバスに一
般に使用される、PET(ポリエチレンテレフタレー
ト)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)およびP
EN(ポリエチレンナフタレート)などのポリエステ
ル、またはPPS(ポリフェニレンサルファイド)、P
EEK(ポリエーテルエーテルケトン)などの耐熱性能
良好な素材を主体とする合成繊維モノフィラメントが適
用できる。また、例えばPTFE(ポリテトラフルオル
エチレン)モノフィラメントやフッ素系樹脂などの防汚
素材を、経糸11,11aおよび緯糸12(14,1
5)に必要な糸強力を損なわない範囲、例えば1〜5重
量%の範囲で含有したポリエステルモノフィラメントも
適用が可能である。
【0034】接紙面側16の緯糸13以外の緯糸14,
15に使用するモノフィラメントには、例えば、直径寸
法が0.4mmφ〜1.2mmφの太さを有する断面円
形の合成繊維モノフィラメントを適用できる。前記太さ
の範囲は、織組織における経糸との交錯に際し、経糸の
太さに相応して、適度な緯糸のクリンプおよび経糸との
交錯箇所での接触度合いを得て、織成布の形態保持性を
確保するため、ならびに、緯糸方向の剛性を確保するた
めに必要かつ望ましい範囲である。
15に使用するモノフィラメントには、例えば、直径寸
法が0.4mmφ〜1.2mmφの太さを有する断面円
形の合成繊維モノフィラメントを適用できる。前記太さ
の範囲は、織組織における経糸との交錯に際し、経糸の
太さに相応して、適度な緯糸のクリンプおよび経糸との
交錯箇所での接触度合いを得て、織成布の形態保持性を
確保するため、ならびに、緯糸方向の剛性を確保するた
めに必要かつ望ましい範囲である。
【0035】さらに、接紙面側16の緯糸13,13a
以外の緯糸14,14a,15の全て、もしくは少なく
とも反接紙面側17の緯糸14,14aに、前記太さの
範囲の、乾熱収縮率の高いモノフィラメントを使用すれ
ば、ヒートセットを施した後に、接紙面側16の緯糸1
3,13aに用いた前記多孔質繊維100%、または多
孔質繊維と他の繊維よりなる撚り合わせ糸、またはカバ
ードヤーンが、接紙面側16に充分に表出することにな
るので好ましい。
以外の緯糸14,14a,15の全て、もしくは少なく
とも反接紙面側17の緯糸14,14aに、前記太さの
範囲の、乾熱収縮率の高いモノフィラメントを使用すれ
ば、ヒートセットを施した後に、接紙面側16の緯糸1
3,13aに用いた前記多孔質繊維100%、または多
孔質繊維と他の繊維よりなる撚り合わせ糸、またはカバ
ードヤーンが、接紙面側16に充分に表出することにな
るので好ましい。
【0036】特に、前記接紙面側16において緯糸本数
に相応する経糸11,11aの浮きの長さが沈みの長さ
よりも短い織組織、もしくは接紙面側16に緯糸13,
13aが主に表出する緯糸ロングクリンプ織組織におい
て、接紙面側16の緯糸13,13a以外の緯糸14,
14a,15の全て、もしくは少なくとも反接紙面側1
7の緯糸14,14aに、乾熱収縮率の高いモノフィラ
メントを使用すれば、より好適である。
に相応する経糸11,11aの浮きの長さが沈みの長さ
よりも短い織組織、もしくは接紙面側16に緯糸13,
13aが主に表出する緯糸ロングクリンプ織組織におい
て、接紙面側16の緯糸13,13a以外の緯糸14,
14a,15の全て、もしくは少なくとも反接紙面側1
7の緯糸14,14aに、乾熱収縮率の高いモノフィラ
メントを使用すれば、より好適である。
【0037】通常使用する緯糸の乾熱収縮率は、例えば
ポリエステルモノフィラメントの場合は160℃で1〜
5%、180℃で3〜7%の範囲であるのに対して、前
記「乾熱収縮率の高いモノフィラメント」とは、少なく
とも160℃において12%〜22%の範囲、180℃
において14%〜24%の範囲の乾熱収縮率を有するも
のを言い、ドライヤーカンバス用に一般に入手可能なも
のである。例えば、ポリエステルモノフィラメントで
は、一般の産業資材用途のものに比べて耐加水分解性能
が強化されたタイプで、Shakespeare社製の
PX−405等が知られている。
ポリエステルモノフィラメントの場合は160℃で1〜
5%、180℃で3〜7%の範囲であるのに対して、前
記「乾熱収縮率の高いモノフィラメント」とは、少なく
とも160℃において12%〜22%の範囲、180℃
において14%〜24%の範囲の乾熱収縮率を有するも
のを言い、ドライヤーカンバス用に一般に入手可能なも
のである。例えば、ポリエステルモノフィラメントで
は、一般の産業資材用途のものに比べて耐加水分解性能
が強化されたタイプで、Shakespeare社製の
PX−405等が知られている。
【0038】他方、経糸11や接紙面側16以外の経糸
19に使用するモノフィラメントの好ましい寸法の範囲
としては、例えば、断面円形モノフィラメントの場合に
は、断面の直径寸法が0.30mmφ〜0.60mmφ
の範囲を例示できる。また例えば、扁平断面モノフィラ
メント11aの場合には、断面の厚さ方向寸法が0.2
5mm〜0.60mmの範囲、かつ断面の幅方向寸法が
0.40mm〜1.20mmの範囲で、厚さ方向寸法と
幅方向寸法との比の値が1:1.6〜1:2.0の範囲
を例示できる。経糸の太さの範囲における前記下限は、
必要な経糸方向の強力を満たすため、また、前記上限
は、接紙面側の必要な表面平滑性を実現するために、必
要な前記範囲を規定する。
19に使用するモノフィラメントの好ましい寸法の範囲
としては、例えば、断面円形モノフィラメントの場合に
は、断面の直径寸法が0.30mmφ〜0.60mmφ
の範囲を例示できる。また例えば、扁平断面モノフィラ
メント11aの場合には、断面の厚さ方向寸法が0.2
5mm〜0.60mmの範囲、かつ断面の幅方向寸法が
0.40mm〜1.20mmの範囲で、厚さ方向寸法と
幅方向寸法との比の値が1:1.6〜1:2.0の範囲
を例示できる。経糸の太さの範囲における前記下限は、
必要な経糸方向の強力を満たすため、また、前記上限
は、接紙面側の必要な表面平滑性を実現するために、必
要な前記範囲を規定する。
【0039】前記「多孔質繊維100%、または多孔質
繊維と他の繊維より成る撚り合わせ糸、またはカバード
ヤーン」を用いた、接紙面側16の経糸18および/ま
たは緯糸13,13aに吸着させる撥水および撥油性樹
脂としては、フッ素系樹脂が好ましい。フッ素系樹脂は
そのフルオロカーボン基の表面エネルギが非常に小さい
ため良好な撥水性と撥油性を呈し、このフッ素系樹脂が
接紙面側の経糸や緯糸に十分吸着された上記の織組織よ
り成るドライヤーカンバス、特に、前記接紙面側におい
て緯糸本数に相応する経糸の浮きの長さが沈みの長さよ
りも短い織組織、もしくは接紙面側に緯糸が主に表出す
る緯糸ロングクリンプ織組織より成るドライヤーカンバ
スや、前記接紙面側において緯糸本数に相応する経糸の
浮きの長さが沈みの長さよりも長い経2重以上の織組
織、もしくは、接紙面側に経糸が主に表出する経2重以
上の織組織よりなるドライヤーカンバスは、湿紙に接す
る接紙面側表面に、前記多孔質繊維100%、または多
孔質繊維と他の繊維より成る撚り合わせ糸、またはカバ
ードヤーンの緯糸が多く表出して、ソフトタッチな表面
性が得られる上に、フッ素系樹脂を吸着させた前記経糸
もしくは緯糸が接紙面側表面に多く表出して、接紙面側
表面を覆うため、カンバス表面が撥水性および撥油性に
優れ、防汚性の向上が図れる上に、防汚性を長期間にわ
たり持続させることが出来て好適である。
繊維と他の繊維より成る撚り合わせ糸、またはカバード
ヤーン」を用いた、接紙面側16の経糸18および/ま
たは緯糸13,13aに吸着させる撥水および撥油性樹
脂としては、フッ素系樹脂が好ましい。フッ素系樹脂は
そのフルオロカーボン基の表面エネルギが非常に小さい
ため良好な撥水性と撥油性を呈し、このフッ素系樹脂が
接紙面側の経糸や緯糸に十分吸着された上記の織組織よ
り成るドライヤーカンバス、特に、前記接紙面側におい
て緯糸本数に相応する経糸の浮きの長さが沈みの長さよ
りも短い織組織、もしくは接紙面側に緯糸が主に表出す
る緯糸ロングクリンプ織組織より成るドライヤーカンバ
スや、前記接紙面側において緯糸本数に相応する経糸の
浮きの長さが沈みの長さよりも長い経2重以上の織組
織、もしくは、接紙面側に経糸が主に表出する経2重以
上の織組織よりなるドライヤーカンバスは、湿紙に接す
る接紙面側表面に、前記多孔質繊維100%、または多
孔質繊維と他の繊維より成る撚り合わせ糸、またはカバ
ードヤーンの緯糸が多く表出して、ソフトタッチな表面
性が得られる上に、フッ素系樹脂を吸着させた前記経糸
もしくは緯糸が接紙面側表面に多く表出して、接紙面側
表面を覆うため、カンバス表面が撥水性および撥油性に
優れ、防汚性の向上が図れる上に、防汚性を長期間にわ
たり持続させることが出来て好適である。
【0040】フッ素系樹脂は、フッ素樹脂を水やアセト
ンなどの各種溶媒に溶かしたもので、1分子中にフルオ
ロカーボン基とエチレンオキサイド基とが内在したもの
である。フッ素樹脂とはエチレンの水素原子が一個以上
フッ素原子と置き換えられた単量体の重合によって合成
される熱可塑性樹脂のことで、PTFE(ポリテトラフ
ルオルエチレン)および塩素を含むポリトリフルオルク
ロルエチレンがその代表的なものであるが、他に、フッ
化ビニル、フッ化ビニリデン、ジクロルジフルオルエチ
レンなどの重合体および共重合体も含む。
ンなどの各種溶媒に溶かしたもので、1分子中にフルオ
ロカーボン基とエチレンオキサイド基とが内在したもの
である。フッ素樹脂とはエチレンの水素原子が一個以上
フッ素原子と置き換えられた単量体の重合によって合成
される熱可塑性樹脂のことで、PTFE(ポリテトラフ
ルオルエチレン)および塩素を含むポリトリフルオルク
ロルエチレンがその代表的なものであるが、他に、フッ
化ビニル、フッ化ビニリデン、ジクロルジフルオルエチ
レンなどの重合体および共重合体も含む。
【0041】本発明者らは、例えば、多孔質アクリル繊
維1g当りの吸水量が10.5gの場合に、同種同量の
多孔質アクリル繊維にフッ素系樹脂5%水溶液が10.
5g以上吸着されるとの知見を有している。
維1g当りの吸水量が10.5gの場合に、同種同量の
多孔質アクリル繊維にフッ素系樹脂5%水溶液が10.
5g以上吸着されるとの知見を有している。
【0042】一方、接紙面側16の経糸18および/ま
たは緯糸13,13aに吸着させる、「撥水性および撥
油性を有する第1の樹脂と親水性を有する第2の樹脂を
混合したもの」、または、「撥水性および撥油性を有す
る第1の樹脂と撥水性および撥油性を有する樹脂に親水
基を付与した第2の樹脂を混合したもの」としては、撥
水性および撥油性を有する第1の樹脂が、パーフルオロ
アルキルエチルアクリレート系共重合体と、その他のア
クリル酸エステル二重結合含有単量体の共重合体(例え
ば、アルキルアクリレート)とを混合もしくは共重合さ
せたもの、親水性を有する第2の樹脂または撥水性およ
び撥油性を有する樹脂に親水基を付与した第2の樹脂
が、パーフルオロアルキルエチルアクリレート系共重合
体と、ポリアルキレングリコール部位を含むアクリレー
トの共重合体{例えば、ポリエチレングリコール(PE
G)}とを混合もしくは共重合させたものであって、前
記第1の樹脂、第2の樹脂および水を混合したものが好
ましい。また、前記第1の樹脂、第2の樹脂および水の
混合比率は、1〜5:1〜5:90〜98(重量%)の
範囲が望ましい。なお、上記の「アクリル酸エステル」
には、「メタアクリル酸」も含まれる。また、上記の
「アクリレート」には、「メタアクリレート」も含まれ
る。
たは緯糸13,13aに吸着させる、「撥水性および撥
油性を有する第1の樹脂と親水性を有する第2の樹脂を
混合したもの」、または、「撥水性および撥油性を有す
る第1の樹脂と撥水性および撥油性を有する樹脂に親水
基を付与した第2の樹脂を混合したもの」としては、撥
水性および撥油性を有する第1の樹脂が、パーフルオロ
アルキルエチルアクリレート系共重合体と、その他のア
クリル酸エステル二重結合含有単量体の共重合体(例え
ば、アルキルアクリレート)とを混合もしくは共重合さ
せたもの、親水性を有する第2の樹脂または撥水性およ
び撥油性を有する樹脂に親水基を付与した第2の樹脂
が、パーフルオロアルキルエチルアクリレート系共重合
体と、ポリアルキレングリコール部位を含むアクリレー
トの共重合体{例えば、ポリエチレングリコール(PE
G)}とを混合もしくは共重合させたものであって、前
記第1の樹脂、第2の樹脂および水を混合したものが好
ましい。また、前記第1の樹脂、第2の樹脂および水の
混合比率は、1〜5:1〜5:90〜98(重量%)の
範囲が望ましい。なお、上記の「アクリル酸エステル」
には、「メタアクリル酸」も含まれる。また、上記の
「アクリレート」には、「メタアクリレート」も含まれ
る。
【0043】上記第1の樹脂および第2の樹脂と水とを
混合したものを、前記接紙面側16の経糸18や緯糸1
3,13aに吸着させることによって、ドライヤーカン
バス使用中は、カンバスが空気に接するため、第1の樹
脂に含まれる撥水・撥油基がカンバス表面に並んで撥水
性および撥油性を示し、汚れ物質のカンバスへの付着を
防止することが出来ると共に、ドライヤーカンバスを水
等で洗浄する際には、撥水・撥油基が内部に隠れ、第2
の樹脂の親水基がカンバス表面を覆うことになるので、
表面に付着した汚れが落ち易くなる効果が期待できる。
混合したものを、前記接紙面側16の経糸18や緯糸1
3,13aに吸着させることによって、ドライヤーカン
バス使用中は、カンバスが空気に接するため、第1の樹
脂に含まれる撥水・撥油基がカンバス表面に並んで撥水
性および撥油性を示し、汚れ物質のカンバスへの付着を
防止することが出来ると共に、ドライヤーカンバスを水
等で洗浄する際には、撥水・撥油基が内部に隠れ、第2
の樹脂の親水基がカンバス表面を覆うことになるので、
表面に付着した汚れが落ち易くなる効果が期待できる。
【0044】上記パーフルオロアルキルエチルアクリレ
ート系共重合体としては、例えばパーフルオロアルキル
エチルアクリレート、すなわち、一般式として、次の化
学式で表されるものが例示できる。
ート系共重合体としては、例えばパーフルオロアルキル
エチルアクリレート、すなわち、一般式として、次の化
学式で表されるものが例示できる。
【0045】
【化1】
(ただし、nは1〜8の整数である)
【0046】また、アルキルアクリレートは、一般式と
して、次の化学式で表されるものである。
して、次の化学式で表されるものである。
【0047】
【化2】
(ただし、nは1〜10の整数である)
【0048】また、ポリエチレングリコールは、一般式
として、次の化学式で表されるものである。
として、次の化学式で表されるものである。
【0049】
【化3】
(ただし、nは1〜10の整数である)。
【0050】
【実施例】本発明の実施例および比較例を、図1,図2
および表1,表2を参照して、以下に説明する。なお、
図1,図2および表1,表2において、TMはポリエス
テルモノフィラメント、ASはアクリル繊維の紡績糸、
ACは多孔質アクリル繊維の紡績糸、表またはPSは接
紙面側、裏またはBSは反接紙面側、中は接紙面側と反
接紙面側の中間層を表す。
および表1,表2を参照して、以下に説明する。なお、
図1,図2および表1,表2において、TMはポリエス
テルモノフィラメント、ASはアクリル繊維の紡績糸、
ACは多孔質アクリル繊維の紡績糸、表またはPSは接
紙面側、裏またはBSは反接紙面側、中は接紙面側と反
接紙面側の中間層を表す。
【0051】
【表1】
【0052】(実施例1)実施例1のドライヤーカンバ
ス10を、表1および図1に示す仕様および織組織に基
づき製作した。すなわち、経糸11は断面の厚さ方向寸
法×幅方向寸法が0.30mm×0.56mmの扁平断
面ポリエステルモノフィラメント(TM)を用い、緯糸
12は、接紙面側16の緯糸13に繊度が36Sの多孔
質アクリル繊維の紡績糸(AC)14本を撚り数2.5
回/2.54cmのS撚りに撚り合わせた糸、反接紙面
側17の緯糸14および中間層の緯糸15に、乾熱収縮
率が160℃で13.5%、180℃で18.0%の乾
熱収縮率の高い、直径寸法が0.60mmφの断面円形
ポリエステルモノフィラメント(TM)を用いて、接紙
面側16において緯糸本数に相応する経糸の浮きの長さ
が沈みの長さよりも短い織組織、すなわち接紙面側が1
/3破れ斜文・反接紙面側が3/1破れ斜文織の緯3重
織組織で織成し、ヒートセット加工を施して、経糸密度
51.8本/2.54cm、緯糸密度16.0本×3/
2.54cmの織成布を製作した。
ス10を、表1および図1に示す仕様および織組織に基
づき製作した。すなわち、経糸11は断面の厚さ方向寸
法×幅方向寸法が0.30mm×0.56mmの扁平断
面ポリエステルモノフィラメント(TM)を用い、緯糸
12は、接紙面側16の緯糸13に繊度が36Sの多孔
質アクリル繊維の紡績糸(AC)14本を撚り数2.5
回/2.54cmのS撚りに撚り合わせた糸、反接紙面
側17の緯糸14および中間層の緯糸15に、乾熱収縮
率が160℃で13.5%、180℃で18.0%の乾
熱収縮率の高い、直径寸法が0.60mmφの断面円形
ポリエステルモノフィラメント(TM)を用いて、接紙
面側16において緯糸本数に相応する経糸の浮きの長さ
が沈みの長さよりも短い織組織、すなわち接紙面側が1
/3破れ斜文・反接紙面側が3/1破れ斜文織の緯3重
織組織で織成し、ヒートセット加工を施して、経糸密度
51.8本/2.54cm、緯糸密度16.0本×3/
2.54cmの織成布を製作した。
【0053】多孔質アクリル繊維は、「コラックス」
(商品名:三菱レーヨン株式会社製)を用いた。さら
に、上記織成布の接紙面側から、後述の第1の樹脂、第
2の樹脂および水を、混合割合(重量比)=5%:5
%:90%で混合してなる樹脂含有物を、キッシングロ
ールの周速度を30m/minに保持しつつ、裏面側ま
で浸透するまで塗布した後、乾燥処理を行って、ドライ
ヤーカンバス10を製作した。
(商品名:三菱レーヨン株式会社製)を用いた。さら
に、上記織成布の接紙面側から、後述の第1の樹脂、第
2の樹脂および水を、混合割合(重量比)=5%:5
%:90%で混合してなる樹脂含有物を、キッシングロ
ールの周速度を30m/minに保持しつつ、裏面側ま
で浸透するまで塗布した後、乾燥処理を行って、ドライ
ヤーカンバス10を製作した。
【0054】上記第1の樹脂は、撥水性および撥油性を
有するもので、アサヒガードAG−930(商品名:旭
硝子株式会社製)を用いた。また、上記第2の樹脂は、
撥水性および撥油性を有する樹脂に親水基を付与したも
ので、GS−1(商品名:旭硝子株式会社製)を用い
た。
有するもので、アサヒガードAG−930(商品名:旭
硝子株式会社製)を用いた。また、上記第2の樹脂は、
撥水性および撥油性を有する樹脂に親水基を付与したも
ので、GS−1(商品名:旭硝子株式会社製)を用い
た。
【0055】このようにして製作したドライヤーカンバ
ス10は、厚さが1.87mm、通気度が1,360c
m3/cm2・minであった。
ス10は、厚さが1.87mm、通気度が1,360c
m3/cm2・minであった。
【0056】(実施例2)実施例2のドライヤーカンバ
ス20を、表1および図1に示す仕様および織組織に基
づき製作した。すなわち、ドライヤーカンバス20は、
実施例1のドライヤーカンバス10とは、接紙面側16
の緯糸13に、繊度が6Sのアクリル繊維の紡績糸(A
S)2本と繊度が36Sの多孔質アクリル繊維の紡績糸
(AC)7本を撚り数2.5回/2.54cmのS撚り
に撚り合わせた糸とを用いたこと、ならびに、緯糸密度
を15.9本×3/2.54cmとしたことが異なり、
その他は同様に織成布を製作し、実施例1と同じに樹脂
含有物を塗布した後、乾燥処理を行って製作した。
ス20を、表1および図1に示す仕様および織組織に基
づき製作した。すなわち、ドライヤーカンバス20は、
実施例1のドライヤーカンバス10とは、接紙面側16
の緯糸13に、繊度が6Sのアクリル繊維の紡績糸(A
S)2本と繊度が36Sの多孔質アクリル繊維の紡績糸
(AC)7本を撚り数2.5回/2.54cmのS撚り
に撚り合わせた糸とを用いたこと、ならびに、緯糸密度
を15.9本×3/2.54cmとしたことが異なり、
その他は同様に織成布を製作し、実施例1と同じに樹脂
含有物を塗布した後、乾燥処理を行って製作した。
【0057】このようにして製作したドライヤーカンバ
ス20は、厚さが1.88mm、通気度が1,350c
m3/cm2・minであった。
ス20は、厚さが1.88mm、通気度が1,350c
m3/cm2・minであった。
【0058】(実施例3)実施例3のドライヤーカンバ
ス30を、表1および図1に示す仕様および織組織に基
づき製作した。すなわち、ドライヤーカンバス30は、
実施例1のドライヤーカンバス10と同じ織成布を用い
て、織成布の接紙面側16から、フッ素系樹脂(大日本
インキ化学工業株式会社製・商品名「ディックガードF
−90」)の5%水溶液を、キッシングロールの周速度
を20m/minに保持しつつ、裏面側まで浸透するま
で塗布した後、乾燥処理を行って、ドライヤーカンバス
30を製作した。
ス30を、表1および図1に示す仕様および織組織に基
づき製作した。すなわち、ドライヤーカンバス30は、
実施例1のドライヤーカンバス10と同じ織成布を用い
て、織成布の接紙面側16から、フッ素系樹脂(大日本
インキ化学工業株式会社製・商品名「ディックガードF
−90」)の5%水溶液を、キッシングロールの周速度
を20m/minに保持しつつ、裏面側まで浸透するま
で塗布した後、乾燥処理を行って、ドライヤーカンバス
30を製作した。
【0059】このようにして製作したドライヤーカンバ
ス30は、厚さが1.87mm、通気度が1,370c
m3/cm2・minであった。
ス30は、厚さが1.87mm、通気度が1,370c
m3/cm2・minであった。
【0060】(実施例4)実施例4のドライヤーカンバ
ス40を、表2および図2に示す仕様および織組織に基
づき製作した。
ス40を、表2および図2に示す仕様および織組織に基
づき製作した。
【0061】
【表2】
【0062】すなわち、径糸11は、接紙面側16の経
糸18に繊度が6Sのアクリル繊維(AS)の紡績糸2
本と繊度が36Sの多孔質アクリル繊維の紡績糸(A
C)7本を撚り数5.0回/2.54cmのS撚りに撚
り合わせた糸、反接紙面側17の経糸19に直径寸法が
0.55mmφの断面円形ポリエステルモノフィラメン
ト(TM)を用い、緯糸12は、接紙面側16の緯糸1
3に繊度が36Sの多孔質アクリル繊維の紡績糸(A
C)14本を撚り数2.5回/2.54cmのS撚りに
撚り合わせた糸、反接紙面側17の緯糸14および中間
層の緯糸15に、直径寸法が0.55mmφの断面円形
ポリエステルモノフィラメント(TM)を用いて、接紙
面側において緯糸本数に相応する経糸の浮きの長さが沈
みの長さよりも長い織組織、すなわち接紙面側16の経
糸18が3/1破れ斜文の経2重の織組織で織成し、ヒ
ートセット加工を施して、経糸密度75.0本/2.5
4cm、緯糸密度12.5本×3/2.54cm織組織
を製作した。
糸18に繊度が6Sのアクリル繊維(AS)の紡績糸2
本と繊度が36Sの多孔質アクリル繊維の紡績糸(A
C)7本を撚り数5.0回/2.54cmのS撚りに撚
り合わせた糸、反接紙面側17の経糸19に直径寸法が
0.55mmφの断面円形ポリエステルモノフィラメン
ト(TM)を用い、緯糸12は、接紙面側16の緯糸1
3に繊度が36Sの多孔質アクリル繊維の紡績糸(A
C)14本を撚り数2.5回/2.54cmのS撚りに
撚り合わせた糸、反接紙面側17の緯糸14および中間
層の緯糸15に、直径寸法が0.55mmφの断面円形
ポリエステルモノフィラメント(TM)を用いて、接紙
面側において緯糸本数に相応する経糸の浮きの長さが沈
みの長さよりも長い織組織、すなわち接紙面側16の経
糸18が3/1破れ斜文の経2重の織組織で織成し、ヒ
ートセット加工を施して、経糸密度75.0本/2.5
4cm、緯糸密度12.5本×3/2.54cm織組織
を製作した。
【0063】さらに、上記織成布の接紙面側から、後述
の第1の樹脂、第2の樹脂および水を、混合割合(重量
比)=5%:5%:90%で混合してなる樹脂含有物
を、キッシングロールの周速度を25m/minに保持
しつつ、裏面側まで浸透するまで塗付した後、乾燥処理
を行って、ドライヤーカンバス40を製作した。上記多
孔質アクリル繊維、ならびに、第1の樹脂、第2の樹脂
は、実施例1と同じものを用いた。
の第1の樹脂、第2の樹脂および水を、混合割合(重量
比)=5%:5%:90%で混合してなる樹脂含有物
を、キッシングロールの周速度を25m/minに保持
しつつ、裏面側まで浸透するまで塗付した後、乾燥処理
を行って、ドライヤーカンバス40を製作した。上記多
孔質アクリル繊維、ならびに、第1の樹脂、第2の樹脂
は、実施例1と同じものを用いた。
【0064】このようにして製作したドライヤーカンバ
ス40は、厚さが4.01mm、通気度が2,750c
m3/cm2・minであった。
ス40は、厚さが4.01mm、通気度が2,750c
m3/cm2・minであった。
【0065】(比較例1)比較例1のドライヤーカンバ
ス50を、表1および図1に示す仕様および織組織に基
づき製作した。すなわち、経糸11は断面の厚さ方向寸
法×幅方向寸法が0.30mm×0.56mmの扁平断
面ポリエステルモノフィラメント(TM)を用い、緯糸
12は、接紙面側16の緯糸13に繊度が6Sのアクリ
ル繊維の紡績糸(AS)4本を撚り数2.5回/2.5
4cmのS撚りに撚り合わせた糸、反接紙面側17の緯
糸14および中間層の緯糸15に、乾熱収縮率が160
℃で13.5%、180℃で18.0%の乾熱収縮率の
高い、直径寸法0.60mmφの断面円形ポリエステル
モノフィラメント(TM)を用いて、接紙面側16が1
/3破れ斜文・反接紙面側17が3/1破れ斜文織の緯
3重織組織で織成し、ヒートセット加工を施して、経糸
密度51.9本/2.54cm、緯糸密度15.9本×
3/2.54cmの織成布を製作した。
ス50を、表1および図1に示す仕様および織組織に基
づき製作した。すなわち、経糸11は断面の厚さ方向寸
法×幅方向寸法が0.30mm×0.56mmの扁平断
面ポリエステルモノフィラメント(TM)を用い、緯糸
12は、接紙面側16の緯糸13に繊度が6Sのアクリ
ル繊維の紡績糸(AS)4本を撚り数2.5回/2.5
4cmのS撚りに撚り合わせた糸、反接紙面側17の緯
糸14および中間層の緯糸15に、乾熱収縮率が160
℃で13.5%、180℃で18.0%の乾熱収縮率の
高い、直径寸法0.60mmφの断面円形ポリエステル
モノフィラメント(TM)を用いて、接紙面側16が1
/3破れ斜文・反接紙面側17が3/1破れ斜文織の緯
3重織組織で織成し、ヒートセット加工を施して、経糸
密度51.9本/2.54cm、緯糸密度15.9本×
3/2.54cmの織成布を製作した。
【0066】さらに、上記織成布の接紙面側16から、
実施例1と同じ第1の樹脂、第2の樹脂および水を、混
合割合(重量比)=5%:5%:90%で混合してなる
樹脂含有物を、キッシングロールの周速度を30m/m
inに保持しつつ、裏面側まで浸透するまで塗布した
後、乾燥処理を行って、ドライヤーカンバス50を製作
した。
実施例1と同じ第1の樹脂、第2の樹脂および水を、混
合割合(重量比)=5%:5%:90%で混合してなる
樹脂含有物を、キッシングロールの周速度を30m/m
inに保持しつつ、裏面側まで浸透するまで塗布した
後、乾燥処理を行って、ドライヤーカンバス50を製作
した。
【0067】このようにして製作したドライヤーカンバ
ス50は、厚さが1.89mm、通気度が1,345c
m3/cm2・minであった。
ス50は、厚さが1.89mm、通気度が1,345c
m3/cm2・minであった。
【0068】なお、前述した通気度は、JIS L10
96−1999 一般繊維試験法のフラジール形法に準
拠した測定装置を用い、規定の測定面積を有する空気孔
を介して規定の圧力(水柱125Pa)のもとで、試験
片を通過する空気量(cm3/cm2・min)を測定した
ものである。
96−1999 一般繊維試験法のフラジール形法に準
拠した測定装置を用い、規定の測定面積を有する空気孔
を介して規定の圧力(水柱125Pa)のもとで、試験
片を通過する空気量(cm3/cm2・min)を測定した
ものである。
【0069】(粘着テープ剥離試験)上記の実施例1〜
4および比較例1における各ドライヤーカンバス10,
20,30,40,50の表面の防汚性を推定するた
め、粘着テープ剥離試験を下記の要領で行った。すなわ
ち、実施例1〜4および比較例1の各ドライヤーカンバ
ス10,20,30,40,50について、樹脂加工後
のカンバスから試料−1、試料−2、試料−3、試料−
4および試料−5を切り取り、各試料に幅5cmの市販
の粘着テープ(アリコンテープ)を、上面から5kgの
錘で1往復押さえて貼り付けた後、粘着テープの一端辺
をインストロン5568型万能試験装置に連結した冶具
で把持し、粘着テープを貼り付け面に平行に100mm
/minの一定速度で剥がす(180°剥離法)際の抗
力を測定し、任意の50cmの間における抗力の平均値
を剥離強力とした。測定は、各試料についてそれぞれ3
回ずつ行い、その平均値(単位dN)を用いた。
4および比較例1における各ドライヤーカンバス10,
20,30,40,50の表面の防汚性を推定するた
め、粘着テープ剥離試験を下記の要領で行った。すなわ
ち、実施例1〜4および比較例1の各ドライヤーカンバ
ス10,20,30,40,50について、樹脂加工後
のカンバスから試料−1、試料−2、試料−3、試料−
4および試料−5を切り取り、各試料に幅5cmの市販
の粘着テープ(アリコンテープ)を、上面から5kgの
錘で1往復押さえて貼り付けた後、粘着テープの一端辺
をインストロン5568型万能試験装置に連結した冶具
で把持し、粘着テープを貼り付け面に平行に100mm
/minの一定速度で剥がす(180°剥離法)際の抗
力を測定し、任意の50cmの間における抗力の平均値
を剥離強力とした。測定は、各試料についてそれぞれ3
回ずつ行い、その平均値(単位dN)を用いた。
【0070】その結果を図5に示す。剥離強力は、試料
−5>試料−4>試料−3>試料−2≒試料−1の順に
小さくなり、試料−3は試料−2および試料−1に近
く、また、試料−2と試料−1とはほぼ同じ剥離強力で
あった。また、試料−4は試料−3に近い剥離強力であ
った。
−5>試料−4>試料−3>試料−2≒試料−1の順に
小さくなり、試料−3は試料−2および試料−1に近
く、また、試料−2と試料−1とはほぼ同じ剥離強力で
あった。また、試料−4は試料−3に近い剥離強力であ
った。
【0071】したがって、同等の経糸、経糸密度、緯糸
密度および織組織で接紙面側の緯糸を変えて織成した織
成布に、同じ樹脂含有物、すなわち撥水性および撥油性
を有する第1の樹脂、撥水性および撥油性を有する樹脂
に親水基を付与した第2の樹脂および水を混合した樹脂
含有物を塗布、乾燥した実施例1、実施例2および比較
例1の各ドライヤーカンバスにおいては、接紙面側の緯
糸に、多孔質アクリル繊維100%、または多孔質アク
リル繊維と通常のアクリル繊維より成る撚り合わせ糸を
用いた実施例1および実施例2の方が、通常のアクリル
繊維より成る撚り合わせ糸を用いた比較例1よりも、粘
着テープの剥離強力が小さいので、接紙面側の表面に、
例えば粘着性油分等の汚れ物質が付着し難く、防汚性に
優れると言える。
密度および織組織で接紙面側の緯糸を変えて織成した織
成布に、同じ樹脂含有物、すなわち撥水性および撥油性
を有する第1の樹脂、撥水性および撥油性を有する樹脂
に親水基を付与した第2の樹脂および水を混合した樹脂
含有物を塗布、乾燥した実施例1、実施例2および比較
例1の各ドライヤーカンバスにおいては、接紙面側の緯
糸に、多孔質アクリル繊維100%、または多孔質アク
リル繊維と通常のアクリル繊維より成る撚り合わせ糸を
用いた実施例1および実施例2の方が、通常のアクリル
繊維より成る撚り合わせ糸を用いた比較例1よりも、粘
着テープの剥離強力が小さいので、接紙面側の表面に、
例えば粘着性油分等の汚れ物質が付着し難く、防汚性に
優れると言える。
【0072】また、多孔質アクリル繊維100%より成
る撚り合わせ糸を接紙面側の緯糸に用いた実施例1と、
多孔質アクリル繊維と通常のアクリル繊維より成る撚り
合わせ糸を用いた実施例2とでは、粘着テープの剥離強
力に差は無く、必ずしも多孔質アクリル繊維100%と
しなくても、良好な防汚性を発揮できることが確認でき
た。
る撚り合わせ糸を接紙面側の緯糸に用いた実施例1と、
多孔質アクリル繊維と通常のアクリル繊維より成る撚り
合わせ糸を用いた実施例2とでは、粘着テープの剥離強
力に差は無く、必ずしも多孔質アクリル繊維100%と
しなくても、良好な防汚性を発揮できることが確認でき
た。
【0073】さらに、フッ素系樹脂を吸着させた実施例
3においても、比較例1より接紙面側の表面に汚れ物質
が付着し難く、良好な防汚性を有することが確認でき
た。さらに、接紙面側に長浮きする経糸および接紙面側
の緯糸に前記第1の樹脂、第2の樹脂および水を混合し
た樹脂含有物を吸着させた実施例4も、比較例に比べ良
好な防汚性を有することが確認できた。
3においても、比較例1より接紙面側の表面に汚れ物質
が付着し難く、良好な防汚性を有することが確認でき
た。さらに、接紙面側に長浮きする経糸および接紙面側
の緯糸に前記第1の樹脂、第2の樹脂および水を混合し
た樹脂含有物を吸着させた実施例4も、比較例に比べ良
好な防汚性を有することが確認できた。
【0074】(水滴および油滴による撥水、撥油試験)
上記の実施例1〜4および比較例1における各ドライヤ
ーカンバス10,20,30,40,50の表面の撥水
性および撥油性を確認するため、水滴および油滴による
撥水、撥油試験を行った。すなわち、実施例1〜4およ
び比較例1の各ドライヤーカンバス10,20,30,
40,50から作成した試料の樹脂加工前の織成布なら
びに樹脂加工後におけるカンバスの接紙面側の表面上
に、同量の水滴と油滴(デカリンを使用)とをそれぞれ
滴下させて、各試料表面の水滴および油滴をはじく状況
を観察した。
上記の実施例1〜4および比較例1における各ドライヤ
ーカンバス10,20,30,40,50の表面の撥水
性および撥油性を確認するため、水滴および油滴による
撥水、撥油試験を行った。すなわち、実施例1〜4およ
び比較例1の各ドライヤーカンバス10,20,30,
40,50から作成した試料の樹脂加工前の織成布なら
びに樹脂加工後におけるカンバスの接紙面側の表面上
に、同量の水滴と油滴(デカリンを使用)とをそれぞれ
滴下させて、各試料表面の水滴および油滴をはじく状況
を観察した。
【0075】その結果、樹脂加工前の織成布の表面で
は、実施例1〜4および比較例1の全てにおいて、水滴
および油滴は織成布にしみ込み、水滴および油滴が形成
されなかった。一方、樹脂加工後のカンバスの表面で
は、実施例1〜4および比較例1の全てで、水滴および
油滴がはじかれて、やや高さ方向に扁平な球形状の水滴
および油滴が形成された。
は、実施例1〜4および比較例1の全てにおいて、水滴
および油滴は織成布にしみ込み、水滴および油滴が形成
されなかった。一方、樹脂加工後のカンバスの表面で
は、実施例1〜4および比較例1の全てで、水滴および
油滴がはじかれて、やや高さ方向に扁平な球形状の水滴
および油滴が形成された。
【0076】したがって、接紙面側の緯糸、もしくは経
糸と緯糸に、多孔質アクリル繊維100%、または多孔
質アクリル繊維と通常のアクリル繊維より成る撚り合わ
せ糸を用い、撥水性および撥油性を有する第1の樹脂、
撥水性および撥油性を有する樹脂に親水基を付与した第
2の樹脂および水を混合した樹脂含有物を吸着させた実
施例1,実施例2および実施例4のドライヤーカンバス
10,20,40、ならびに、撥水および撥油性樹脂を
吸着させた実施例3のドライヤーカンバス30は、良好
な撥水性および撥油性を有し、防汚性に優れることが判
った。
糸と緯糸に、多孔質アクリル繊維100%、または多孔
質アクリル繊維と通常のアクリル繊維より成る撚り合わ
せ糸を用い、撥水性および撥油性を有する第1の樹脂、
撥水性および撥油性を有する樹脂に親水基を付与した第
2の樹脂および水を混合した樹脂含有物を吸着させた実
施例1,実施例2および実施例4のドライヤーカンバス
10,20,40、ならびに、撥水および撥油性樹脂を
吸着させた実施例3のドライヤーカンバス30は、良好
な撥水性および撥油性を有し、防汚性に優れることが判
った。
【0077】
【発明の効果】本発明のドライヤーカンバスは、接紙面
側の経糸および/または緯糸に、多孔質繊維100%、
または多孔質繊維と他の繊維より成る撚り合わせ糸、ま
たはカバードヤーンを使用し、接紙面側以外の緯糸およ
び経糸に、合成繊維モノフィラメントを使用すると共
に、前記接紙面側の経糸および/または緯糸に、撥水性
および撥油性に優れる樹脂、すなわち撥水および撥油性
樹脂、または、撥水性および撥油性を有する第1の樹脂
と親水性を有する第2の樹脂を混合したもの、または、
撥水性および撥油性を有する第1の樹脂と撥水性および
撥油性を有する樹脂に親水基を付与した第2の樹脂を混
合したものを吸着させたドライヤーカンバスであるか
ら、湿紙に接する接紙面側の表面において、例えば上質
紙や塗工原紙を始めとする高品質の用途で使用可能な、
ソフトタッチで平滑な表面の特性が得られると共に、従
来のものに比べて、前記樹脂の吸着性が向上して撥水性
および撥油性が強化され、粘着性物質やその他の汚れに
対する優れた防汚効果を発揮出来る上に、その効果を長
期間にわたり持続することが出来る。
側の経糸および/または緯糸に、多孔質繊維100%、
または多孔質繊維と他の繊維より成る撚り合わせ糸、ま
たはカバードヤーンを使用し、接紙面側以外の緯糸およ
び経糸に、合成繊維モノフィラメントを使用すると共
に、前記接紙面側の経糸および/または緯糸に、撥水性
および撥油性に優れる樹脂、すなわち撥水および撥油性
樹脂、または、撥水性および撥油性を有する第1の樹脂
と親水性を有する第2の樹脂を混合したもの、または、
撥水性および撥油性を有する第1の樹脂と撥水性および
撥油性を有する樹脂に親水基を付与した第2の樹脂を混
合したものを吸着させたドライヤーカンバスであるか
ら、湿紙に接する接紙面側の表面において、例えば上質
紙や塗工原紙を始めとする高品質の用途で使用可能な、
ソフトタッチで平滑な表面の特性が得られると共に、従
来のものに比べて、前記樹脂の吸着性が向上して撥水性
および撥油性が強化され、粘着性物質やその他の汚れに
対する優れた防汚効果を発揮出来る上に、その効果を長
期間にわたり持続することが出来る。
【0078】さらに、前記撚り合わせ糸またはカバード
ヤーンよりなる経糸もしくは緯糸が接紙面側により多く
表出する織組織を用いた本発明のドライヤーカンバス
は、またさらには、それら織組織に加えて、接紙面側の
緯糸以外の緯糸の全て、もしくは少なくとも反接紙面側
の緯糸に、乾熱収縮率の高いモノフィラメントを用いた
本発明のドライヤーカンバスは、上記の効果が一層顕著
となる。
ヤーンよりなる経糸もしくは緯糸が接紙面側により多く
表出する織組織を用いた本発明のドライヤーカンバス
は、またさらには、それら織組織に加えて、接紙面側の
緯糸以外の緯糸の全て、もしくは少なくとも反接紙面側
の緯糸に、乾熱収縮率の高いモノフィラメントを用いた
本発明のドライヤーカンバスは、上記の効果が一層顕著
となる。
【図1】 本発明の実施例1〜3および比較例に係る織
組織を示した経糸方向の断面説明図である。
組織を示した経糸方向の断面説明図である。
【図2】 本発明の実施例4に係る織組織を示した経糸
方向の断面説明図である。
方向の断面説明図である。
【図3】 本発明の実施に係る各種の織組織を示した経
糸方向の断面説明図であり、(A)は表1/3破れ斜文
・裏3/1破れ斜文緯2重織組織の断面説明図、(B)
は表2/2破れ斜文・裏3/1破れ斜文緯2重織組織の
断面説明図、(C)は表1/7斜文・裏7/1斜文緯2
重織組織の断面説明図、(D)は表1/7斜文・裏7/
1斜文緯3重織組織の断面説明図、(E)は経2重の緯
糸ロングクリンプ織組織の一例の断面説明図、(F)は
接紙面側(表)に経糸が主に表出する経2重の織組織の
一例の断面説明図である。
糸方向の断面説明図であり、(A)は表1/3破れ斜文
・裏3/1破れ斜文緯2重織組織の断面説明図、(B)
は表2/2破れ斜文・裏3/1破れ斜文緯2重織組織の
断面説明図、(C)は表1/7斜文・裏7/1斜文緯2
重織組織の断面説明図、(D)は表1/7斜文・裏7/
1斜文緯3重織組織の断面説明図、(E)は経2重の緯
糸ロングクリンプ織組織の一例の断面説明図、(F)は
接紙面側(表)に経糸が主に表出する経2重の織組織の
一例の断面説明図である。
【図4】 本発明の実施に係る表1/7斜文・裏7/1
斜文緯2重織組織の緯糸方向の断面説明図である。
斜文緯2重織組織の緯糸方向の断面説明図である。
【図5】 本発明の実施例および比較例における粘着テ
ープの剥離試験の結果を示す特性図である。
ープの剥離試験の結果を示す特性図である。
10,20,30,40,50 : ドライヤーカ
ンバス 11 : 断面が円形の経糸 11a : 断面が四角形(扁
平)の経糸 12 : 緯糸 13,13a : 接紙面側の緯糸 14,14a : 反接紙面側の緯糸 15 : 中間層の緯糸 16 : 接紙面側 17 : 反接紙面側
ンバス 11 : 断面が円形の経糸 11a : 断面が四角形(扁
平)の経糸 12 : 緯糸 13,13a : 接紙面側の緯糸 14,14a : 反接紙面側の緯糸 15 : 中間層の緯糸 16 : 接紙面側 17 : 反接紙面側
─────────────────────────────────────────────────────
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Fターム(参考) 4L048 AA16 AA21 AA40 AB01 AB07
AB10 AB16 AB19 BA09 CA00
CA08 DA39
4L055 CF26 CF27 CF30 EA40 FA20
FA30
Claims (7)
- 【請求項1】合成繊維を経糸および緯糸に用いて織成し
た製紙機械用ドライヤーカンバスにおいて、 接紙面側の経糸および/または緯糸に、多孔質繊維10
0%、または多孔質繊維と他の繊維より成る撚り合わせ
糸、またはカバードヤーンを使用し、接紙面側以外の経
糸および緯糸に合成繊維モノフィラメントを使用すると
共に、接紙面側の経糸および/または緯糸に撥水および
撥油性樹脂を吸着させたことを特徴とする製紙機械用ド
ライヤーカンバス。 - 【請求項2】合成繊維を経糸および緯糸に用いて織成し
た製紙機械用ドライヤーカンバスにおいて、 接紙面側の経糸および/または緯糸に、多孔質繊維10
0%、または多孔質繊維と他の繊維より成る撚り合わせ
糸、またはカバードヤーンを使用し、接紙面側以外の緯
糸および経糸に合成繊維モノフィラメントを使用すると
共に、接紙面側の経糸および/または緯糸に、撥水性お
よび撥油性を有する第1の樹脂と、親水性を有する第2
の樹脂を混合したものを吸着させたことを特徴とする製
紙機械用ドライヤーカンバス。 - 【請求項3】合成繊維を経糸および緯糸に用いて織成し
た製紙機械用ドライヤーカンバスにおいて、 接紙面側の経糸および/または緯糸に、多孔質繊維10
0%、または多孔質繊維と他の繊維より成る撚り合わせ
糸、またはカバードヤーンを使用し、接紙面側以外の緯
糸および経糸に合成繊維モノフィラメントを使用すると
共に、接紙面側の経糸および/または緯糸に、撥水性お
よび撥油性を有する第1の樹脂と、撥水性および撥油性
を有する樹脂に親水基を付与した第2の樹脂を混合した
ものを吸着させたことを特徴とする製紙機械用ドライヤ
ーカンバス。 - 【請求項4】前記織組織として、緯糸本数に相応する経
糸の浮きの長さが沈みの長さよりも短い織組織、または
緯糸ロングクリンプ織組織のいずれかの織組織を用いた
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の製紙
機械用ドライヤーカンバス。 - 【請求項5】前記織組織として、緯糸本数に相応する経
糸の浮きの長さが沈みの長さよりも長い織組織、または
接紙面側に経糸が主に表出する織組織のいずれかの織組
織を用いたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに
記載の製紙機械用ドライヤーカンバス。 - 【請求項6】接紙面側の緯糸以外の緯糸の全て、または
反接紙面側の緯糸に、乾熱収縮率の高いモノフィラメン
トを用いたことを特徴とする請求項1〜5のいずれか記
載の製紙機械用ドライヤーカンバス。 - 【請求項7】前記多孔質繊維が、多孔質のアクリル繊維
であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか記載の
製紙機械用ドライヤーカンバス。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001296950A JP2003096684A (ja) | 2001-09-27 | 2001-09-27 | 製紙機械用ドライヤーカンバス |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001296950A JP2003096684A (ja) | 2001-09-27 | 2001-09-27 | 製紙機械用ドライヤーカンバス |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003096684A true JP2003096684A (ja) | 2003-04-03 |
Family
ID=19118105
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001296950A Pending JP2003096684A (ja) | 2001-09-27 | 2001-09-27 | 製紙機械用ドライヤーカンバス |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003096684A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
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- 2001-09-27 JP JP2001296950A patent/JP2003096684A/ja active Pending
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