JP2002069748A - 織物用ポリアミドモノフィラメントおよび工業用織物 - Google Patents

織物用ポリアミドモノフィラメントおよび工業用織物

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JP2002069748A
JP2002069748A JP2000253282A JP2000253282A JP2002069748A JP 2002069748 A JP2002069748 A JP 2002069748A JP 2000253282 A JP2000253282 A JP 2000253282A JP 2000253282 A JP2000253282 A JP 2000253282A JP 2002069748 A JP2002069748 A JP 2002069748A
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Tsutomu Kobayashi
勉 小林
Akira Kinoshita
明 木下
Akira Sakugi
朗 柵木
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Toray Monofilament Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた耐摩耗性および耐熱性を有し、工業用
織物用資材として有用なポリアミドモノフィラメントの
提供。 【解決手段】 ナイロン6/66共重合体100重量部
に対し、ヒンダードフェノール系化合物0.05〜1重
量部およびビスアミド系化合物0.1〜0.5重量部を
添加した組成物からなるポリアミドモノフィラメントか
らなり、定長熱処理後の摩耗破断試験における切断時間
が160分以上、破断強力保持率が50%以上である織
物用ポリアミドモノフィラメント。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、優れた耐摩耗性お
よび耐熱性を有し、工業用織物用資材として有用なポリ
アミドモノフィラメント、およびこのポリアミドモノフ
ィラメントを少なくとも一部に使用した工業用織物、特
に抄紙用織物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ポリアミドモノフィラメントは、抄紙ワ
イヤー(紙漉き用の網)、ドライヤーカンバスなどの抄
紙用織物、コンベヤベルトや脱水ベルトなどのベルト用
織物、および各種ベルトプレス用フィルターなどのフィ
ルター用織物などの各種工業用織物の素材として広く用
いられている。
【0003】そして、これら工業用織物は、実際に使用
される場合に、いずれも走行中の駆動ロールや制御ロー
ルなどに接触して摩耗を受けることから、織物用途に使
用されるモノフィラメントには、優れた耐摩耗性が要求
されている。
【0004】例えば、製紙業界においては、従来から酸
性紙が主として製造されていたが、紙の経日劣化の問題
が顕著となるにしたがい、中性紙への転換が盛んに行わ
れるようになってきている。この酸性製紙から中性製紙
への転換にともない、填料と呼ばれる紙への充填剤が、
タルクから炭酸カルシュウムに変更されたが、炭酸カル
シュウム粒子はタルク粒子に比較して硬いため、抄紙工
程において使用される抄紙ワイヤーの摩耗がはやく、ポ
リエステルモノフィラメントからなる織物などでは寿命
が短いという欠点があった。
【0005】そこで、ポリエステルモノフィラメントと
ナイロン6などのポリアミドモノフィラメントを交織す
ることによる工業用織物の摩耗寿命の改良が図られてき
た。
【0006】一般的に、製紙用織物においては、使用中
の織物の安定性と、使用寿命の延長の点で、走行面の経
糸が耐摩耗性のネックとなっていた。つまり、経糸が摩
耗すると織物の寸法変化が生じ、さらに経糸が摩耗切断
すると織物自体が直接切断してしまうため、織物として
の寿命が短くなるからである。
【0007】したがって、このような耐摩耗性を改良す
るために、経糸にポリエステルモノフィラメントを、ま
た緯糸の全部または一部に耐摩耗性の優れたポリアミド
モノフィラメントを、それぞれ用いて交織することによ
り、経糸が摩耗しないように工夫していたのである。
【0008】しかるに、製紙業界においては、近年製紙
スピードの高速化、填料の使用量の増大などの諸条件が
要求されていることから、ポリエステルモノフィラメン
トとポリアミドモノフィラメントとを交織した従来の製
紙用織物では、耐久寿命が短いという欠点が顕著となっ
てきており、ポリアミドモノフィラメントのさらなる耐
摩耗性の改良がしきりに望まれているのが実状である。
【0009】また、ポリアミドモノフィラメントは、熱
の影響をうけやすいため、織物に加工するときに熱によ
り糸質が低下するばかりか、耐摩耗性もが悪くなり、耐
久寿命が短くなること、および熱の影響によりモノフィ
ラメントが割れて、通気性が落ちるため、織物としての
機能が低下することなどの問題を有していることから、
耐熱性においても改善が求められていた。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した従
来のポリアミドモノフィラメントおよび工業用織物にお
ける問題点の解決を課題として検討した結果達成された
ものである。
【0011】したがって、本発明の目的は、従来よりも
優れた耐摩耗性および耐熱性を有し、工業用織物用資材
として有用なポリアミドモノフィラメント、およびこの
ポリアミドモノフィラメントを少なくとも一部に使用し
た工業用織物、特に抄紙用織物を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の織物用ポリアミドモノフィラメントは、
カプロアミド単位(ナイロン6単位)とヘキサメチレン
アジパミド単位(ナイロン66単位)とからなるナイロ
ン6/66共重合体100重量部に対し、ヒンダードフ
ェノール系化合物0.05〜1重量部およびビスアミド
系化合物0.1〜0.5重量部を添加した組成物からな
るポリアミドモノフィラメントであって、このポリアミ
ドモノフィラメントを周長約1mのセット枠に0.44
cN/dtxの荷重下に固定した状態で180℃、10
分間定長熱処理した後、該モノフィラメントの先端に
0.22cN/dtexの荷重をかけ、これを1500
rpmで回転する直径15cmのセラミック製円筒表面
に、35±5℃の炭酸カルシュウム粉末0.5%水懸濁
液を、0.6リットル/分で滴下させながら連続接触さ
せたときの切断時間が160分以上、かつこの切断時間
と定長熱処理前の切断時間との比(定長熱処理後の切断
時間/未定長熱処理前の切断時間×100)が70%以
上であり、前記定長熱処理を180℃で16時間継続し
た後、JIS1013の規定に準じて破断強力を測定
し、この破断強力と前記定長熱処理前の破断強力とから
算出した破断強力保持率が50%以上であることを特徴
とする。
【0013】なお、本発明の織物用ポリアミドモノフィ
ラメントにおいては、前記ナイロン6/66共重合体
が、カプロアミド単位(ナイロン6単位)85〜95重
量%とヘキサメチレンアジパミド単位(ナイロン66単
位)15〜5重量%とからなること、および前記ビスア
ミド化合物がエチレンビスステアリルアミドであること
が好ましい。
【0014】また、本発明の工業用織物は、上記の織物
用ポリアミドモノフィラメントを少なくとも一部に使用
したことを特徴とし、なかでも上記のポリアミドモノフ
ィラメントとポリエステルモノフィラメントとを交織し
てなること、およびこれを抄紙用織物として用いること
が好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明についてさらに詳し
く説明する。
【0016】本発明の織物用ポリアミドモノフィラメン
トは、上記の方法により測定した切断時間が160分以
上であることから、極めて優れた耐摩耗性を有し、ま
た、上記の方法で測定した破断強力が50%以上である
ことから、極めて優れた耐熱性を有するものである。
【0017】したがって、本発明の織物用ポリアミドモ
ノフィラメントは、従来よりも優れた耐摩耗性および耐
熱性を有し、工業用織物用資材としての有用な特性を発
揮する。
【0018】本発明の織物用ポリアミドモノフィラメン
トにおいては、原料ポリマとしてナイロン6/66共重
合体を用いることが重要であり、ナイロン6やナイロン
66などの汎用ポリアミドを使用した場合には、例えこ
れにヒンダードフェノール系化合物およびビスアミド化
合物の所定量を添加したとしても、目的とする耐摩耗性
および耐熱性を満たすポリアミドモノフィラメントを得
ることはできない。
【0019】本発明で用いるナイロン6/66共重合体
は、カプロアミド単位(ナイロン6単位)85〜95重
量%とヘキサメチレンアジパミド単位(ナイロン66単
位)15〜5重量%とからなることことが好ましく、共
重合割合をこの範囲に設定することにより、耐摩耗性お
よび耐熱性を十分に満たすことが可能である。
【0020】なお、このナイロン6/66共重合体は、
98%濃硫酸を溶剤として測定した粘度より求めた相対
粘度が4.5以上、特に4.6以上であることが、耐摩
耗性向上の点でより好ましいといえる。
【0021】本発明で用いるヒンダードフェノール系化
合物とは、熱によるモノフィラメントの劣化を防止する
効果を有するものであり、その具体例としてはN,N´
−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)、トリエチレングリ
コール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4
−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]およびペンタ
エリスチル−テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]などが
挙げられる。これらのヒンダードフェノール系化合物と
しては、米国チバガイギー社から市販されている“イル
ガノックス”1098、“イルガノックス”245およ
び“イルガノックス”1010などを入手の上、実用に
供することが可能である。
【0022】ヒンダードフェノール系化合物は、ナイロ
ン6/66共重合体の重合中に添加するか、あるいはナ
イロン6/66共重合体に直接添加してもよいし、また
これを多量に添加したマスターチップとしてナイロン6
/66共重合体と混合してもよい。
【0023】ヒンダードフェノール系化合物の添加量
は、ナイロン6/66共重合体100重量部に対し0.
05〜1.0重量部、特に0.1〜0.5重量部の範囲
から選択される。ヒンダードフェノール系化合物の添加
量が上記の範囲であれば、ポリアミドモノフィラメント
の他の特性を阻害することなく、十分な耐熱性を発現さ
せることができる。
【0024】また、本発明で用いるビスアミド系化合物
とは、140℃以上の融点を有するワックスの一種であ
り、一般にポリアミドに代表される成型用プラスチック
における内部平滑剤や離型性向上剤、鋳型における平滑
剤、鉄線引き抜き加工における潤滑剤および接着テープ
におけるブロッキング防止剤などとして用いられている
化合物である。このビスアミド系化合物の具体例として
は、メチレンビスステアリルアミド、エチレンビスステ
アリルアミド、N,N´−ジオクタデシルテレフタルア
ミド、N,N´−ジエチレンジオクタデシルテレフタル
アミドおよびN,N´−ジオクタデシル−p−フェニレ
ンジプロピオニルアミドなどが挙げられ、なかでもエチ
レンビスステアリルアミドが好ましく使用される。
【0025】ビスアミド系化合物は、ナイロン6/66
共重合体の重合中に添加するか、あるいはナイロン6/
66共重合体に直接添加してもよいし、またこれを多量
に添加したマスターチップとしてナイロン6/66共重
合体と混合してもよい。
【0026】ビスアミド系化合物の添加量は、ナイロン
6/66共重合体100重量部に対し0.1〜0.5重
量部、特に0.15〜0.3重量部の範囲から選択され
る。ビスアミド系化合物の添加量が上記の範囲であれ
ば、紡糸ノズルの汚れや、糸押出機スクリューヘの原料
押し込み性の悪化を招くことなく、十分な耐摩耗性の発
現を期待することができる。
【0027】本発明の織物用ポリアミドモノフィラメン
トの製造方法には、特に限定はないが、下記の方法によ
り製造することが望ましい。
【0028】すなわち、相対粘度4.5以上のナイロン
6/66共重合体に、所定量のヒンダードフェノール系
化合物とビスアミド系化合物とを添加したポリアミド組
成物を、1軸または2軸エクストルダーに供給し、26
5〜290℃で2分〜10分間、好ましくは2分〜5分
間溶融混練した後、エクストルダー先端に設けられた紡
糸パック・フィルターを経由して紡糸口金から押し出
し、冷却温水槽で冷却する。次いで、この未延伸糸を延
伸域に導いて延伸した後、熱セットすることにより、ト
ータル延伸倍率が3〜7倍のポリアミドモノフィラメン
トを得る。
【0029】上記の方法において、1段目の延伸域はス
チーム雰囲気であることが望ましく、スチーム雰囲気を
採用することによって、熱水雰囲気にした場合と比較し
て、一層の耐摩耗性向上効果を期待することができるば
かりか、糸切れの発生を少なくすることもできる。
【0030】本発明における織物用ポリアミドモノフィ
ラメントは、1本の単糸からなる連続糸であって、この
モノフィラメントの断面形状はいかなるものでもよく、
例えば丸、楕円、3角、T、Y、H、+、5葉、6葉、
7葉、8葉などの多葉形状、正方形、長方形、菱形およ
び繭型などを挙げることができる。また、これらの形状
を一部変更してもよい。耐摩耗性、姿勢安定性、平滑性
の観点からは、丸断面であることが好ましい。なお、断
面の直径は用途によって選択できるが、通常は0.01
〜3mmの範囲が最もよく使用される。
【0031】本発明の工業用織物とは、上記の織物用ポ
リアミドモノフィラメントを少なくとも一部に使用した
ものであり、具体的には、経糸および緯糸の全てに本発
明のポリアミドモノフィラメントに使用したもの、経糸
または緯糸のいずれか一方に本発明のポリアミドモノフ
ィラメントを使用し、他方に他のモノフィラメント素材
を使用して交織したもの、経糸および/または緯糸の一
部に本発明のポリアミドモノフィラメントを使用して交
織したものなどが挙げられるが、本発明のポリアミドモ
ノフィラメントと、ポリエステルモノフィラメントとを
交織してなるもの、特に経糸としてポリエステルモノフ
ィラメントを、また緯糸として本発明のポリアミドモノ
フィラメントを用いて交織したものにおいては、著しい
効果の発現が期待できる。
【0032】本発明の工業用織物の具体的用途として
は、抄紙ワイヤー、ドライヤーカンバスなどの抄紙用織
物、コンベヤベルトや脱水ベルトなどのベルト用織物、
および各種ベルトプレス用フィルターなどのフィルター
用織物などが挙げられる。
【0033】ここで、抄紙ワイヤーとは、一重織、二重
織、三重織などの様々な織物として、紙の漉き上げ工程
で使用される織物のことであり、長網あるいは丸網など
として用いられる。このような抄紙用織物において、裏
側のローラー、サクションボックスおよびホイルなどと
接触する部分では、紙原料中に添加されている炭酸カル
シウム、タルク、クレーなどの無機填料による影響と相
まって、特に緯糸が激しい摩耗を受けることになるが、
本発明のポリアミドモノフィラメントを少なくとも一部
の構成素材として使用した抄紙用織物は、摩耗が著しく
抑制されたものとなることから、係る用途において特に
好適な性能を発揮する。
【0034】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
説明する。なお、実施例の各種特性の評価は以下に記載
の方法に準じて行った。 [耐摩耗性]ポリアミドモノフィラメントの両端をフリ
ーにし、周長約1mのセット枠に0.44cN/dtx
の荷重下に固定した状態で180℃、10分間定長熱処
理した後、該モノフィラメントの先端に0.22cN/
dtexの荷重をかけ、これを1500rpmで回転す
る直径15cmのセラミック製円筒表面に、中性紙抄紙
用の填料として用いられる三共製薬(株)製の炭酸カル
シュウム粉末“エスカロン”(登録商標)#800の
0.5%水懸濁液を、30±5℃の温度、0.6リット
ル/分の滴下量で滴下しながら接触させて、ポリアミド
モノフィラメントが切断するまでの時間(切断時間)を
測定した。なお、耐摩耗性は、本評価における切断時間
が長い方が好ましい。
【0035】また、上記の試験を、定長熱処理前のポリ
アミドモノフィラメント(未熱処理品)についても同様
に行って未熱処理品の切断時間を測定し、これらの測定
値から定長熱処理後の切断時間と定長熱処理前の切断時
間との比(定長熱処理後の切断時間/未定長熱処理前の
切断時間×100)を求めた。 [耐熱性]ポリアミドモノフィラメントの両端を50c
mのセット枠に固定し、これを熱風乾燥機に入れて18
0℃にて16時間処理した後、破断強力をJISL10
13の規定に準じて測定し、破断強力保持率を次の式で
求めた。
【0036】なお、破断強力保持率の高い方が耐熱性が
好ましい。
【0037】破断強力保持率(%)=(処理後の強力÷
処理前の強力)×100 [相対粘度]JISK6810の98%濃硫酸を溶剤と
して測定した方法で測定した。 [操業性]連続押出し紡糸を行う際の状態を観察し、糸
切れおよび原料の紡糸機への押し込み安定性を次の基準
で評価した。
【0038】○…全て良好 △…糸切れがややあり、原料押し込みやや不安定性であ
るが操業可能 ×…糸切れが多発し、原料押し込み不安定性であるため
操業不可能。 [実施例1〜4、比較実施例1〜8]ナイロン6とナイ
ロン66の共重合比率を、表1に示したように種々変更
したポリアミド(主ポリマー)100重量部に対し、ヒ
ンダードフェノール系化合物(チバガイギー社製・イル
ガノックス1098)およびエチレン・ビスステアリル
アミド(EBA)を表1に示した割合で配合した組成物
を、それぞれ1軸エクストルダーに供給して、溶融混練
した後に270℃の温度で溶融紡糸し、20℃の冷却浴
で冷却固化した後、引き続き101℃のスチームで3.
8倍に延伸し、引き続き180℃の熱風の雰囲気中で再
延伸することにより、トータル5.3倍の延伸を行っ
た。次いで0.9倍で弛緩熱セットをし、それぞれ直径
0.220mmのポリアミドモノフィラメントを得た。
【0039】このようにして得られた各ポリアミドモノ
フィラメントの耐摩耗性、耐熱性(破断強力保持率)お
よび製糸工程における操業性について評価した結果を表
1に併せて示す。
【0040】
【表1】 表1の結果から明らかなように、本発明のポリアミドモ
ノフィラメント(実施例1〜4)は、耐摩耗性および耐
熱性が飛躍的に向上しており、安定した操業性のもとに
製造することができる。 [実施例5]実施例2で得たポリアミドモノフィラメン
トを緯糸に使用して2重織りの抄紙用ワイヤーを作成し
た。この抄紙用ワイヤーを抄紙工程での実用に供したと
ころ、従来のポリアミドモノフィラメントヲ緯糸に使用
した抄紙用ワイヤーに比較して、はるかに耐久性の優れ
るものであった。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のポリアミ
ドモノフィラメントは、従来よりも優れた耐摩耗性およ
び耐熱性を有し、工業用織物用資材として有用である。
【0042】また、本発明のポリアミドモノフィラメン
トを使用した抄紙ワイヤー、ドライヤーカンバスなどの
抄紙用織物、コンベヤベルトや脱水ベルトなどのベルト
用織物、および各種ベルトプレス用フィルターなどのフ
ィルター用織物などの各種工業用織物は、耐久性に優
れ、工業的に極めて有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) D03D 15/00 D03D 15/00 E D21F 1/10 D21F 1/10 7/08 7/08 A (72)発明者 柵木 朗 愛知県岡崎市昭和町字河原1番地 東レ・ モノフィラメント株式会社内 Fターム(参考) 4L035 BB57 BB76 BB80 BB91 DD06 DD14 EE01 EE08 FF01 JJ16 JJ20 KK08 LC03 4L048 AA20 AA24 AA47 AA53 AA56 AB10 AC09 AC14 BA02 BA09 CA01 CA06 CA09 DA24 DA38 DA39 DA40 4L055 CE27 CE31 CF27 CF30 EA19 EA20 EA24 EA27 EA32 FA13 FA19

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カプロアミド単位(ナイロン6単位)と
    ヘキサメチレンアジパミド単位(ナイロン66単位)と
    からなるナイロン6/66共重合体100重量部に対
    し、ヒンダードフェノール系化合物0.05〜1重量部
    およびビスアミド系化合物0.1〜0.5重量部を添加
    した組成物からなるポリアミドモノフィラメントであっ
    て、このポリアミドモノフィラメントを周長約1mのセ
    ット枠に0.44cN/dtxの荷重下に固定した状態
    で180℃、10分間定長熱処理した後、該モノフィラ
    メントの先端に0.22cN/dtexの荷重をかけ、
    これを1500rpmで回転する直径15cmのセラミ
    ック製円筒表面に、35±5℃の炭酸カルシュウム粉末
    0.5%水懸濁液を、0.6リットル/分で滴下させな
    がら連続接触させたときの切断時間が160分以上、か
    つこの切断時間と定長熱処理前の切断時間との比(定長
    熱処理後の切断時間/未定長熱処理前の切断時間×10
    0)が70%以上であり、前記定長熱処理を180℃で
    16時間継続した後、JIS1013の規定に準じて破
    断強力を測定し、この破断強力と前記定長熱処理前の破
    断強力とから算出した破断強力保持率が50%以上であ
    ることを特徴とする織物用ポリアミドモノフィラメン
    ト。
  2. 【請求項2】 前記ナイロン6/66共重合体が、カプ
    ロアミド単位(ナイロン6単位)85〜95重量%とヘ
    キサメチレンアジパミド単位(ナイロン66単位)15
    〜5重量%とからなることを特徴とする請求項1に記載
    の織物用ポリアミドモノフィラメント。
  3. 【請求項3】 前記ビスアミド化合物がエチレンビスス
    テアリルアミドであることを特徴とする請求項1または
    2に記載の織物用ポリアミドモノフィラメント。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の織
    物用ポリアミドモノフィラメントを少なくとも一部に使
    用したことを特徴とする工業用織物。
  5. 【請求項5】 請求項1〜3のいずれか1項に記載のポ
    リアミドモノフィラメントとポリエステルモノフィラメ
    ントとを交織してなることを特徴とする請求項4に記載
    の工業用織物。
  6. 【請求項6】 抄紙用織物であることを特徴とする請求
    項4または5に記載の工業用織物。
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