JP2826917B2 - シート給送装置 - Google Patents

シート給送装置

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JP2826917B2
JP2826917B2 JP3273579A JP27357991A JP2826917B2 JP 2826917 B2 JP2826917 B2 JP 2826917B2 JP 3273579 A JP3273579 A JP 3273579A JP 27357991 A JP27357991 A JP 27357991A JP 2826917 B2 JP2826917 B2 JP 2826917B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ファクシミリ,複写機
等の原稿給送系に用いられるシート給送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図13(A),(B)は従来のシート給送
装置を示している。シート積載台100は水平に設けら
れており、シート積載台100の下方には反時計方向に
正回転する分離ローラ101を設けてある。この正回転
は図示しない駆動源の駆動力を、図示しない一方向クラ
ッチを介して伝達される。また、積載台100の上方で
あって分離ローラ101と対向する位置には、反時計方
向に正回転する逆転ローラ102を設けてある。
【0003】一方、分離ローラ101よりも給送方向の
下流側には、反時計方向に正回転する送りローラ103
と、送りローラ103に追従回転するピンチローラ10
4とを設けてある。
【0004】上記構成において、分離ローラ101が正
回転するとともに、逆転ローラ102も正回転する。そ
の結果、分離ローラ101により最下位のシート105
のみが矢印のように下流側へと給送され、その他のシー
ト106,107は逆転ローラ102によって給送が規
制される。
【0005】更に、送りローラ103の周速度を分離ロ
ーラ101の周速度よりも大きく設定することにより、
下流側シート105の後端と上流側シート106の先端
との間隔を確実にあける構成となっている。
【0006】更にまた、シート105が送りローラ10
3,ピンチローラ104により給送している間は、分離
ローラ101は一方向クラッチによる駆動力の伝達は解
除されており、シートとの摩擦抵抗によって追従回転し
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記従来例にお
いては、(B)のようにシートの後端が分離ローラ10
1と逆転ローラ102との接点から抜けた直後から、分
離ローラ101へ一方向クラッチを介して駆動力が伝達
されるまでのわずかの間に、分離ローラ101は逆転ロ
ーラ102に追従して時計方向へと逆回転してしまう。
【0008】そのため、分離ローラ101が給送待機中
のシートを上流側へと押し戻してしまう結果となり、シ
ートの積載不良,給送不良,斜行等を引き起すことがあ
った。
【0009】本発明は上記課題を解決するためのもの
で、分離ローラの逆回転によるシートの押し戻し量を可
及的に減少したシート給送装置を提供することを目的と
している。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、外周面をシートに接触する分離ローラと、前
記シートを所定方向に給送すべく、前記分離ローラを正
回転駆動する一方向クラッチとを有し、前記分離ローラ
を、その外周面がシート積載台から突出する位置に配置
し、かつ、前記分離ローラと対向する位置に、正回転す
る逆転ローラを設けるとともに、前記分離ローラよりも
給送方向の下流側に、正方向に回転する送りローラを設
けたシート給送装置において、前記送りローラの周速度
を、前記分離ローラの周速度よりも大きく設定し、か
つ、前記逆転ローラの周速度に対する前記分離ローラの
周速度の比をαとし、該分離ローラの突出部の外周面で
あって、該分離待機中のシートの先端から突出部の給送
方向最上流位置までの領域が、該分離ローラの軸心を中
心としてなす角度をθ0 とし、前記一方向クラッチの非
駆動伝達角度をθBKとしたとき、 θBK<(α+1)θ0 としたことを特徴とする。
【0011】また、一方向クラッチとしてばねのクラッ
チを用いてもよい。
【0012】
【作用】上記構成に基づく本発明は、分離ローラ,逆転
ローラが正回転し、積載台上の一枚のシートのみが分離
ローラとの摩擦抵抗により下流側へと給送される。シー
トの先端が送りローラに接触した時点から、送りローラ
の周速度は分離ローラの周速度よりも大きいため、シー
トは一枚一枚間隔があけて給送される。
【0013】また、下流側に給送されるシートの後端が
分離ローラと逆転ローラとの接点から抜け出すと、分離
ローラは一方向クラッチにより駆動力が伝達されるまで
の間逆転ローラに追従して逆回転するが、θBK<(α+
1)θ0 の関係により逆回転量が小さく、シートが分離
ローラ外周面から離れない。
【0014】
【実施例】次に、本発明を図面に基づいて説明する。図
1は本発明を適用したファクシミリ装置の平面図、図2
(A)は図1のA−A線における断面図、図2(B)は
図1の矢印B方向から見た部分正面図である。図におい
て、29はシート積載台としての下原稿ガイドであり、
給送方向上流側の傾斜部29aと、傾斜部29aの下流
側に接続した水平部29bとを有する。
【0015】傾斜部29aの下方には、支軸27を中心
として回転する分離ローラ25を設けてあり、水平部2
9bの下方には支軸28を中心として回転する送りロー
ラ26を設けてある。この分離ローラ25と送りローラ
26とはシリコンゴムで作ってある。また、分離ローラ
25と送りローラ26は図示しない駆動源によって矢印
方向、即ち、反時計方向に正回転される。さて、図8
(A)に示すように分離ローラ25のスリーブ54に
は、同ローラの紙葉繰り出し方向へのオーバーランニン
グ回転を許すばねクラッチ34bが組み込まれている。
また駆動軸37にはキー38で固定した歯車36を取り
付けてあり、この歯車36は軸27に取り付けた歯車3
5と噛み合っている。紙葉31が分離ローラ25よりも
速い周速をもつ送りローラ26によって送られていると
きは分離ローラ25が紙葉31に連れて回転するように
なっている。
【0016】一方、前記下原稿ガイド29の上方には、
下原稿ガイド29の形状に対応して略弓形に形成した板
状の上原稿ガイド17を設けてある。上原稿ガイド17
の下流側は支点33を本体フレーム(図示せず)に接続
してあり、図示しないロック手段により図2(A)のよ
うに下原稿ガイド29に対し一定の高さに保持される。
また、ロック手段を解除すると、上原稿ガイド17は支
点33を中心として図3のように上方に持ち上げること
ができる。
【0017】上原稿ガイド17の上面には、一対の側板
12,13を対向して設けてある。この側板12,13
はポリアセタール製であり、ステー14により接続し、
該ステー14はネジ16b,16dにより側板12,1
3に対して固定してある。
【0018】前記分離ローラ25と対向する位置、即
ち、側板12,13の間には、逆転ローラ1を設けてあ
る。逆転ローラ1はシリコンゴム製であり、ステー14
と平行な軸8に対して相対回転自在に取り付けてある。
また該軸8の両端はネジ16a,16cにより側板1
2,13へと固定してある。
【0019】また、送りローラ26と対向する位置に
は、シリコンゴム製のピンチローラ2を設けてある。ピ
ンチローラ2は軸9へと取付けてあり、軸9は側板1
2,13で両端を回転自在に支持した。軸9はコロ15
a,15b内に挿入してある。
【0020】前記ピンチローラ2の軸9には歯車3を取
付けてあり、歯車4と噛み合っている。この歯車4は側
板13に取り付けた軸10へ回転自在に取り付けてあ
る。また、歯車4には、歯車4よりも小径の歯車4aを
一体に取り付けてある。
【0021】一方、側板13には軸11を回転自在に取
り付けてあり、軸11の一端には歯車5をピン固定して
ある。この歯車5は前記歯車4aと噛み合っている。ま
た、軸11の他端には歯車6を設けてあり、この歯車6
は軸8に取り付けた歯車7と噛み合っている。歯車6と
軸11との間にはトルクリミッタ32が内蔵されてい
て、逆転ローラ1に設定値TR 以上のトルクがかかると
滑るようになっている。以上の逆転ローラ1〜ネジ16
a,16b,16c,16dおよびトルクリミッタ32
により独立した逆転ローラユニットYを構成している。
【0022】前記上原稿ガイド17と下原稿ガイド29
の下流側には、搬送ローラ50,51を設けてある。搬
送ローラ50は軸52に対して回転自在に取り付けてあ
る。18a,18bは給送方向に沿って設けた板バネ後
であり、板バネ後18a,18bの一端側はコロ15
a,15b上にのせてあり、他端側は軸52上にのせて
ある。
【0023】また、ピンチローラ2と搬送ローラ50と
の間には板バネステー後19を設けてあり、この板バネ
ステー後19はネジ20によって上原稿ガイド17へと
固定してある。そして、一端で板バネ後18bの中央を
下方に押圧することにより、ピンチローラ2を送りロー
ラ26側へと押圧している。
【0024】また、上原稿ガイド17にはネジ23によ
って板バネステー前22を固定してある。また、板バネ
ステー前22には板バネ前21a,21bをネジ53に
より固定してあり、板バネ前21a,21bの弾性力に
より軸8,逆転ローラ1を分離ローラ25側へ押圧して
いる。
【0025】逆転ローラ1の上流であり上原稿ガイド1
7の下面には、逆転ローラ1の左右にガイド24a,2
4bを設けてある。このガイド24a,24bは低剛性
部材よりなる。
【0026】上記構成において、下原稿ガイド29上面
のシート、即ち、紙葉31は最下面のものから分離ロー
ラ25の反時計方向への回転によって下流側へと給送さ
れる。そして、この紙葉31はピンチローラ2、送りロ
ーラ26との間を通過し、更に下流側へと搬送される。
【0027】そして、本発明においては分離ローラ25
が下原稿ガイド29の表面から上方へと突出している。
また、逆転ローラ1の周速度に対する分離ローラ25の
周速度の比をαとし、図4(A),(B)のように該分離
ローラ25の突出部の外周面であって、該分離待機中の
5後紙葉の先端Cから突出部の給送方向最上流位置Dま
での領域が、該分離ローラ25の軸心を中心としてなす
角度をθ0 とし、前記ばねクラッチの非駆動伝達角度、
即ち、バックラッシ角をθBKとしたとき、 θBK<(α+1)θ0 とした。
【0028】一方、各ローラ間あるいはローラ・紙葉間
等の摩擦力を 逆転ローラ1と分離ローラ25間 …F1 ピンチローラ2と送りローラ26間…F2 逆転ローラ1と紙葉31間 …F3 分離ローラ25と紙葉31間 …F4 2枚の紙葉31間 …F5 ピンチローラ2と紙葉31間 …F6 送りローラ26と紙葉31間 …F7 とし、逆転ローラ1,ピンチローラ2の半径をそれぞれ
1 ,r2 、また、ピンチローラ2から逆転ローラ1ま
での減速比をηとすると、各値は各ローラの摩擦係数お
よび板バネ18a,18b,21a,21bによって、 F11 >TR … (i) F31 >TR >F51 …(ii) F4 >F5 …(iii) ηF22 >TR …(iv) ηF62 >TR … (v) ηF72 >TR …(vi) となるよう設定してあるので、下原稿ガイド29への紙
葉のセットに応じて本自動給紙装置は次のように動作す
る。 (1) 紙葉無しの場合(図5参照) i) ,iv)により逆転ローラ1およびピンチローラ2はそ
れぞれ分離ローラ25,送りローラ26に連れて回転
し、トルクリミッタ32は滑る。 (2) 紙葉が1枚の場合(図6参照) ii) (F31 >TR ),v) ,vi) により逆転ローラ1
およびピンチローラ2は 紙葉31を介してそれぞれ分
離ローラ25,送りローラ26に連れて回転し、 トル
クリミッタ32は滑る((1) と同じ動作をする)。 (3) 紙葉が2枚以上の場合(図7参照) ii) ,iii) ,v) ,vi)により、ピンチローラ2は紙葉を介
して送りローラ26に連れて回転し、逆転ローラ1は正
回転して最下位以外の紙葉を紙葉搬送方向上 流に戻
す。トルクリミッタ32は滑らず、紙葉間が滑る。
【0029】いま、逆転ローラ1の半径をrR ,角速度
をωR,分離ローラ25の半径をrB ,分離ローラ軸2
7の角速度をωB とし、先紙葉31aの後端が後紙葉3
1b先端の位置C点を抜けてからt秒後、分離ローラ2
5が逆転ローラ1に連れてθ(rad)逆転したところでば
ねクラッチ34bが効いて分離ローラ25の逆転が図8
(B)のように止まるとすると、このt秒間の各ロー
ラ、軸の変位量は (逆転ローラ1の回転量)=rR ωR t … (分離ローラ25の逆転量)=rB θ … (分離ローラ軸27の回転角)=ωB t … と表される。ところが、 (逆転ローラ1の回転量)=(分離ローラ25の逆転量) … (分離ローラ軸27の回転角)+θ=θBK … の関係があるので、〜を,にあてはめると、結
局 rB θ=rR ωR t … ωB t+θ=θBK … となり、,を連立して解くと、
【0030】
【数1】 となる。
【0031】さて、後紙葉31b先端の戻し量は分離ロ
ーラ25の逆転量rB θ()に等しいが、後紙葉31
bのセット状態が乱れず送り不良を発生しないために
は、後紙葉31bが戻されてもその先端が分離ローラ2
5に接している状態が望ましく、この条件は θ<θ0 …10 で表される。仮にθ>θ0 であるとすると、後紙葉31
bの先端は図中のD点まで戻され、不送り等の原因に
なってしまうからである。式10にを代入すると
【0032】
【数2】 となり、この式11が前記した送り不良の発生を防止す
るためのα,θ0,θBKの間の一定の関係である。本実
施例においてはα,θBK,θ0 の値はそれぞれ1,0.
4rad (23°),0.7rad (40°)なので、条件
式11は 0.4<(1+1)×0.7=1.4 と満たされ、図4(B)のように後紙葉31bの先端が
戻されすぎず(分離ローラ25に接触)良好な給紙を実
現している。従って、紙葉31の積載不良,給送不良,
斜行は発生しない。
【0033】また、本例において逆転ローラ1とピンチ
ローラ2と分離ローラ25と送りローラ26とは同一の
シリコンゴムにて形成されているため、F1 ,F2 ,F
3 ,F4 ,F6 ,F7 の管理を一元的に行うことができ
条件 (i)〜(vi)の維持が容易である。仮に各ローラの
材質がバラバラであるとした場合、製造上のばらつきや
種々の給紙紙葉に対する摩擦係数の違い、経時的変化の
違いなどによって各ローラの摩擦力がまちまちに変動し
てしまい、条件 (i)〜(vi) の維持が困難になってしま
う。
【0034】なお、本例においては、下原稿ガイド29
にはしかるべき傾斜がつけられており、セットされた紙
葉が自重にて分離ローラまで滑り落ちるようになってい
る。また、ガイド24a,24bによりカールした紙葉
でも先端がめくれることなくセットできる。
【0035】また、逆転ローラユニットAは上原稿ガイ
ド17とともに持ち上げられる。逆に、上原稿ガイド1
7を下ろせば逆転ローラユニットAも下りて再び逆転ロ
ーラ1,ピンチローラ2がそれぞれ分離ローラ25,送
りローラ26と接触し、逆転式ADFを構成する。この
ように各ローラ間の解放を複雑な機構を用いることなく
容易に実現しているので故障率,製造コストが低い。
【0036】本例においてはトルクリミッタ32の使用
により逆転ローラ1と分離ローラ25との滑り、あるい
は逆転ローラ1と紙葉との間の滑りを解消したので、逆
転ローラ1および分離ローラ25の摩耗が非常に少な
く、装置の耐久性が向上している。また、側板12,1
3をポリアセタール製としてピンチローラ2の軸受を兼
ねさせたので、コストが低く組立性が向上している。ま
た、各ローラをシリコンゴムとしたので、複写紙に付着
しているシリコンオイルに対しても摩擦係数の低下が少
なく、シリコンオイルが付着した複写紙も安定して給紙
することができるという効果がある。 (第二実施例)前述した実施例ではトルクリミッタ32
を使用したが、トルクリミッタは無くてもよい。この場
合、各ローラ間あるいはローラ・紙葉間の摩擦力を各ロ
ーラの摩擦係数および板バネ18a,18b,21a,
21bによって ηF2 >F1 …(vii) F4 >F3 …(viii) ηF7 >F3 …(ix) ηF6 >F3 …(x) F3 >F5 …(xi) となるよう設定しておくと、自動給紙装置は次のように
動作する。 (1) 紙葉なしの場合(図9参照) (vii) により逆転ローラ1と分離ローラ25の間が滑
る。送りローラ26が滑ると摩耗による送り精度の低下
が起こるので良くない。 (2) 紙葉が1枚の場合(図10参照) (viii)〜(x) により、逆転ローラ1と紙葉31の間が滑
る。 (3) 紙葉が2枚以上の場合(図11参照) (viii) ,(xi)により、最下位以外の紙葉31が紙葉搬送
方向上流に戻され、最下位の紙葉31のみが分離されて
送りローラ26により送られる。以上(1) 〜(3) のいず
れの場合も逆転ローラ1は常に逆転を続ける。
【0037】さて本例においても前記の条件式11は満
たされている。ただし、トルクリミッタを使用していな
いので待機中の後紙葉の先端位置が若干異なり、図12
(A)のようにθ0 がやや小さな値となっていることに
は注意が必要である。ちなみにこのときのθ0 は本例で
は0.4rad (23°)で、条件式11は 0.4<(1+1)×0.4=0.8 のとおり満たされている。
【0038】本実施例の摩擦力の条件のうちの(viii)を
実現するには、F4 (分離ローラ25と紙葉31間の摩
擦力)をF3 (逆転ローラ1と紙葉31間の摩擦力)よ
りも大きくしなければならない。逆転ローラ1と分離ロ
ーラ25は紙葉31をはさんで互いに圧接しているた
め、両ローラの摩擦係数の大小がそのまま摩擦力の大小
となるので、結局、分離ローラ25と紙葉31との摩擦
係数を逆転ローラ1と紙葉31との摩擦係数より大きく
しなければならない。
【0039】この大小関係を安定的に維持するには両ロ
ーラの材質を同じ種類のゴム(例えばシリコン)にして
硬度を変えてやるとよい。一般にゴムは硬度が低い方が
摩擦係数が高いので、分離ローラ25の方をより柔らか
く作れば良いことになる。
【0040】また、一方向クラッチを図12(B)に示
すようなニードルクラッチとしても良い。バネクラッチ
に比べてやや高価ではあるが、バックラッシ角θBKが非
常に小さいため後紙葉の戻し量がほとんど0となり、給
紙性能がより安定する。
【0041】上記実施例ではα=1としたが、分離性能
の許す範囲でαを大きくする、すなわち逆転ローラ1の
周速を遅くすることで条件式11は容易に満たされるよ
うになる。αを大きくするには、分離ローラ25と送り
ローラ26との間の距離を大きくして、逆転ローラ1に
よって複数枚の重なった紙葉を戻して最下位の1枚のみ
を送りローラ26まで繰り出すまでの時間を稼げるよう
にすればよい。α=2あるいはα=3といった大きな値
もこの距離のとり方によっては十分可能である。
【0042】前記実施例では一方向クラッチ34aまた
は34bを分離ローラ軸27上に配したが、駆動系のさ
らに上流に配することで見かけのバックラッシを小さく
することができる。すなわち、一方向クラッチを配した
地点から分離ローラ25までの減速比をKとすれば、分
離ローラ25の見かけのバックラッシ角θ′BK
【0043】
【数3】 となる。この方法によれば、比較的バックラッシの大き
いばねクラッチを用いる場合も見かけのバックラッシを
小さくして条件式11を容易に満たすことができる。
【0044】
【発明の効果】本発明は以上のように構成したものであ
るから、シートの後端が逆転ローラと分離ローラの接触
点から抜けた直後から分離ローラが正方向に回転するま
での間に、分離ローラが逆転ローラに追従回転してもシ
ートの戻し量は少く、待機シートの先端は分離ローラの
外周面に接触している。
【0045】従って、積載不良,給送不良,斜行は発生
せず、安定した給送機能を維持できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明をファクシミリの自動給紙装置に適用し
た平面図。
【図2】(A)は図1のA−A線における断面図、
(B)は図1を矢印B方向から見た部分的側面図。
【図3】図2の上原稿ガイドを持ち上げた状態の図。
【図4】(A),(B)は逆転ローラと分離ローラとの接
点付近を示す略示的断面図。
【図5】第一実施例において紙葉なしの動作を示す断面
図。
【図6】第一実施例において紙葉が一枚の状態の動作を
示す断面図。
【図7】第一実施例において紙葉が二枚以上の動作動を
示す断面図。
【図8】(A)は第一実施例で用いたばねクラッチの断
面図、(B)は第一実施例の上原稿ガイド側の透視図。
【図9】第二実施例の紙葉なし状態の断面図。
【図10】第二実施例の紙葉一枚の状態の断面図。
【図11】第二実施例の紙葉二枚以上の状態の断面図。
【図12】(A)は第一実施例の分離ローラと逆転ロー
ラとの接点付近を示す断面図、(B)はニードルクラッ
チを用いた他の実施例を示す断面図。
【図13】(A),(B)は従来のシート給送装置を示す
略示的断面図。
【符号の説明】
1 逆転ローラ 25 分離ローラ 26 送りローラ 29 下原稿ガイド 34a ばねクラッチ C 接点 D 最上流位置 θ0 角度

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周面をシートに接触する分離ローラ
    と、前記シートを所定方向に給送すべく、前記分離ロー
    ラを正回転駆動する一方向クラッチとを有し、前記分離
    ローラを、その外周面がシート積載台から突出する位置
    に配置し、かつ、前記分離ローラと対向する位置に、正
    回転する逆転ローラを設けるとともに、前記分離ローラ
    よりも給送方向の下流側に、正方向に回転する送りロー
    ラを設けたシート給送装置において、 前記送りローラの周速度を、前記分離ローラの周速度よ
    りも大きく設定し、かつ、前記逆転ローラの周速度に対
    する前記分離ローラの周速度の比をαとし、該分離ロー
    ラの突出部の外周面であって、該分離待機中のシートの
    先端から突出部の給送方向最上流位置までの領域が、該
    分離ローラの軸心を中心としてなす角度をθ0 とし、前
    記一方向クラッチの非駆動伝達角度をθBKとしたとき、 θBK<(α+1)θ0 としたことを特徴とするシート給送装置。
  2. 【請求項2】 前記一方向クラッチはばねクラッチであ
    る請求項1記載のシート給送装置。
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