JP2826902B2 - プレス成形性、化成処理性に優れた亜鉛系めっき鋼板の製造方法 - Google Patents
プレス成形性、化成処理性に優れた亜鉛系めっき鋼板の製造方法Info
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Description
めっき鋼板の製造方法に関するものである。
して、例えば特開昭62−185883号公報記載の如く、めっ
き鋼板表面に電解クロメート処理を施し、Cr2O3の酸化
物皮膜を生成せしめる方法や、特開昭62−192597号公報
記載の如く、鉄亜鉛合金めっきを施す方法等の亜鉛系め
っき鋼板上に硬い皮膜を形成し、プレス時のめっきとダ
イスのかじりを防止してプレスの潤滑性の向上をはかる
ことが開示されている。
板の表面に有機潤滑皮膜や潤滑油等の有機物を塗布また
は被覆し、プレス成形性を向上させることが開示されて
いる。
用において、以下のような不十分な点がある。
浄する工程、プレス工程、脱脂工程、化成処理工程、塗
装工程からなっているので、電解クロメート処理鋼板の
場合は、化成処理工程で化成処理皮膜が形成せず、また
潤滑油や潤滑皮膜などを塗布した鋼板の場合は、洗浄工
程で油が落ちるので十分な潤滑性能を発揮しない。さら
には、化成処理前の脱脂工程に負荷がかかりコストが高
くなる。一方、亜鉛系めっき鋼板に鉄−亜鉛合金フラッ
シュめっきを施したものは電解クロメート処理に比較し
て鋼板のコストが高くなる等の問題点がある。
が可能で、脱脂等の工程に負荷をかけずに製造し得るプ
レス成形性、化成処理性に優れた亜鉛系めっき鋼板を提
供することを目的とする。
に密着し、その変形に追随して被覆を維持する凝着防止
機能と、金型とめっき層間のコロガリ潤滑機能とを併せ
もつ無機系被覆層2〜1000mg/m2(金属として)を成形
せしめるプレス成形性、化成処理性に優れた亜鉛系めっ
き鋼板の製造方法において、亜鉛系めっき鋼板をMn,Mo,
Co,Ni,Ca,Cr,V,W,Ti,Al,Znの1種または2種以上の金属
イオンを含有し、かつP,Bの1種または2種の酸素酸を
含有するpH5以下の酸性水溶液に接触させるか、あるい
は該酸性水溶液中で陰極電解することを特徴とするプレ
ス成形性、化成処理性に優れた亜鉛系めっき鋼板の製造
方法。
濃度以上とし、凝着防止機能をめっき層との界面に強
く、コロガリ潤滑機能を被覆層表面に強く傾斜被覆せし
めることを特徴とする前項1記載のプレス成形性、化成
処理性に優れた亜鉛系めっき鋼板の製造方法。
ン,ClO3 -イオン,H2O2,F-イオンの1種または2種以上の
亜鉛溶解促進剤を含有せしめることを特徴とする前項1
または2記載のプレス成形性、化成処理性に優れた亜鉛
系めっき鋼板の製造方法。
に密着し、その変形に追随して被覆を維持する凝着防止
機能と、金型とめっき層間のコロガリ潤滑機能とを併せ
もつ無機系被覆層2〜1000mg/m2(金属として)を形成
せしめるプレス成形性、化成処理性に優れた亜鉛系めっ
き鋼板の製造方法において、亜鉛系めっき鋼板をMn,Mo,
Co,Ni,Ca,Cr,V,W,Ti,Al,Znの1種または2種以上の金属
イオンを含有し、かつSi,Al,Tiの1種または2種以上の
酸化物コロイドを含有するpH5以上の酸性水溶液に接触
させるか、あるいは該溶液中で陰極電解することを特徴
とするプレス成形性、化成処理性に優れた亜鉛系めっき
鋼板の製造方法。
ン,ClO3 -イオン,H2O2,F-イオンの1種または2種以上の
亜鉛溶解促進剤を含有せしめることを特徴とする前項4
記載のプレス成形性、化成処理性に優れた亜鉛系めっき
鋼板の製造方法。
融めっき法、電気めっき法、蒸着めっき法、溶射法など
の各種の製造方法によるものがあり、めっき組成として
は純Znの他、ZnとFe,ZnとNi,ZnとAl,ZnとMn,ZnとCr,Zn
とTi,ZnとMgなどZnを主成分として、あるいは耐食性な
ど諸機能の向上のためFe,Ni,Co,Al,Pb,Sn,Sb,Cu,Ti,Si,
B,P,N,S,O等の1種ないし2種以上の合金元素および不
純物元素を含み、またSiO2,Al2O3などのセラミックス微
粒子、TiO2,BaCrO4などの酸化物、アクリル樹脂などの
有機高分子をめっき層中に分散させたものがあり、めっ
き層の厚み方向で単一組成のもの、連続的あるいは層状
に組成が変化するものがあり、さらに多層めっき鋼板で
は、最上層に、めっき組成としては純Znの他、ZnとFe,Z
nとNi,ZnとAl,ZnとMn,ZnとCr,ZnとTi,ZnとMgなどZnを主
成分として、耐食性など諸機能の向上のため1種ないし
2種以上の合金元素および不純物元素を含み、またSi
O2,Al2O3などのセラミックス微粒子、TiO2,BaCrO4など
の酸化物、アクリル樹脂などの有機高分子をめっき層中
に分散させたものがある。
鉄−亜鉛合金化溶融亜鉛めっき鋼板、亜鉛を主とするア
ルミニウム、鉄などの合金溶融亜鉛めっき鋼板、めっき
層断面方向で下層が合金化されている合金化溶融亜鉛め
っき鋼板(一般にハーフアロイと称する)、片面鉄−亜
鉛合金化溶融亜鉛めっき層、他面溶融亜鉛めっき層から
なるめっき鋼板、これらのめっき層上に電気めっき、蒸
着めっき等により亜鉛、または亜鉛を主成分とし、鉄、
ニッケルを含有する金属をめっきした鋼板、あるいは電
気亜鉛めっき鋼板、亜鉛、ニッケル、クロム等合金電気
めっき鋼板等、さらに単一合金層または多層合金電気め
っき鋼板、亜鉛および亜鉛含有金属の蒸着めっき鋼板等
がある。その他、SiO2,Al2O3などのセラミックス微粒
子、TiO2酸化物微粒子および有機高分子などを亜鉛また
は亜鉛合金めっき中に分散させた分散めっき鋼板があ
る。
っき金属凝着防止剤と潤滑剤を被覆することにより、プ
レス成形性、化成処理性を向上しようとするものであ
る。
レス成形時に容易に塑性変形して金型の表面粗さプロフ
ィルに嵌合し、金型との真実接触面積が増加し、摩擦力
が増大する結果、めっき層がひきちぎられ、剥離しため
っき片がバインダーとなって次々にめっき層をひきちぎ
り、金型に蓄積し、遂には材料破断を引き起こす傾向が
強い。
り、場合によってはプレス油を塗布してプレス加工され
る。油膜の作用は金型とめっき表面の間に流動層を形成
して、金属の直接接触を抑制することにあり、上記現象
は軽減されるが、金型との摺動面で油膜が切れやすく、
十分に解決されない。
て油膜強度を高める試みも実施されており、摩擦力低減
にはそれなりの効果はあるが、成形後脱脂、化成処理、
塗装の工程で、脱脂不良を起こしたり、脱脂液を汚染し
て寿命を縮め、化成皮膜がつかないか、あるいはその耐
食性能を劣化させる不利益を判うことが問題である。
ッシュめっきする方法は、軟質な亜鉛系めっきの上に被
覆することにより、複合系としての硬度を高めて金型と
の真実接触面積を低下させる作用であるから、効果を発
揮するには0.5μm程度以上の厚い表層めっきをする必
要があり、コスト高となる。
働く新規な皮膜を亜鉛系めっき鋼板上に形成させるもの
である。即ち、亜鉛系めっき表面に1〜500mg/m2(金属
として)の金属酸化物あるいは及び水酸化物から主とし
て構成される凝着防止機能を有する皮膜と、1〜500mg/
m2(金属として)の酸素酸あるいは及び金属酸化物コロ
イドから主として構成されるコロガリ潤滑機能を有する
皮膜を形成させるものである。この皮膜は金属−酸素結
合を主体として構成させる非晶質構造であって、凝着防
止機能を有する皮膜構造とコロガリ潤滑機能を有する皮
膜構造は酸素結合を介して互いに混在しているものであ
って、層構造として分離できるものではなく、プレス成
形に際して機能として識別できるものである。
鉛めっき層の新生表面に追随して酸素結合を介して亜鉛
と密着し、金型への亜鉛凝着を防止する。一方、皮膜の
一部は破壊され、粉状となって金型との摺動面でコロガ
リ潤滑機能を果たすことが、極めて薄い無機系皮膜であ
りながら、画期的潤滑性を示す理由であると考えられ
る。
らなる非晶質酸化物系皮膜を形成させた電子顕微鏡写真
を第1図に示す。亜鉛めっき結晶が見えるだけで、薄い
表面皮膜は全く見えない。電子プローブマイクロアナラ
イザーで線分析すると、第2図に示す如くMn,Pの存在が
確認できる。この鋼板をドロービード摺動試験にかけた
後の電子顕微鏡での表面状態を第3図に示すが、亜鉛め
っき表面は金型ビート部で擦られて元の亜鉛結晶は痕跡
もとどめない。処理をしない電気亜鉛めっき鋼板では板
破断を起こす条件であるが、本発明の皮膜を形成させる
と摩擦係数は0.17であり、良好な潤滑状態を維持してい
る。第4図にドロービード摺動試験後の電子プローブマ
イクロアナライザー線分析チャートを示す。皮膜のMn,P
とも存在量は摺動試験前に比べて減少しているが、皮膜
に切れ目がなく、ほぼ均一に残存している。摺動により
新しい亜鉛面が出現しても皮膜が再構成されていると解
せられる。ここで。Mn/P比に注目すると、摺動前に比べ
てPが相対的に減少していることがわかる。皮膜中のP
は選択的に破壊され、粉状となってコロガリ潤滑に寄与
したと考えられる。
a,Cr,V,W,Ti,Al,Zn等の金属酸化物あるいは及び水酸化
物を主体とする非晶質構造が主として機能し、コロガリ
潤滑機能を有する皮膜としては、P,Bとなる酸素酸およ
び/またはSi,Al,Ti等からなる酸化物コロイドが上記非
晶質構造に酸素結合を媒介して結合している構造が主と
して機能すると考えられる。しかしながら、皮膜の形成
反応は水溶液中から界面のpH上昇を利用して渾然一体と
して析出させるので、厳密に作用機能を選別できもので
はなく、皮膜の一部が凝着防止機能の担い、他の一部が
コロガリ潤滑機能を担うと解するほうが妥当である。
脱脂液には負荷をかけず、化成処理に際してはpHの低下
によって溶解するので、化成皮膜は正常に成形できる。
Mn,Mo,Co,Ni,Ca,Cr,V,W,Ti,Al,Zn等の1種または2種以
上の金属イオンを含有し、コロガリ潤滑機能を有する皮
膜成分となるPあるいは及びBの酸素酸を含有するpH5
以下の酸性水溶液に亜鉛系めっき鋼板を浸漬するか、あ
るいは陰極電解処理することにより、確実に皮膜形成で
きる。金属イオンとしては、Mnは過マンガン酸塩(MnO4
-)の形態で建浴することが工業的に有利であり、MnO4 -
イオンの酸化力を利用して亜鉛の溶解を促進できる利点
もある。Mo,W,Vはそれぞれモリブテン酸塩(MnO4 -2)、
タングステン酸塩(WO4 -2)、バナジン酸塩(VO4 -3)あ
るいはそのポリ塩の形態で安定に建浴できる。CrはCr3+
イオンで適用することが好ましい。Cr,Ti,AlはpH2以下
の酸性中で溶解できる。これら金属イオンの濃度は1g/
以上溶解限まで適用できる。P,Bの酸素酸はそれぞれ
リン酸、ホウ酸および/またはその塩として適用する。
溶液のpHは5以下が好ましく、5を越えると事実上反応
は進行しない。溶液のpHはリン酸、ホウ酸で調整しても
よいが、皮膜形成に与からない酸、例えば硫酸、塩酸、
硝酸、酢酸、過塩素酸等を加えて調整することは皮膜量
と皮膜成分比を独立に制御する手段として有利である。
る皮膜成分となるMn,Mo,Co,Ni,Ca,Cr,V,W,Ti,Al,Znの1
種または2種以上の金属イオンを含有し、コロガリ潤滑
機能を有する皮膜成分となるSi,Al、Tiの1種または2
種以上の酸化物コロイドを含有するpH5以下の酸性水溶
液に亜鉛系めっき鋼板を浸漬するか、あるいは陰極電解
処理することも可能である。酸化物コロイドは粒子径0.
1μm以下のSiO2,Al2O3,TiO2コロイドを酸性水溶液に添
加すると表面のOH-基の静電力により安定に分散する。
酸化物コロイドの総濃度は60g/以下が好ましい。溶液
のpHはリン酸、ホウ酸の他、硫酸、塩酸、硝酸、酢酸、
過塩素酸等でも調整できる。
昇し、その結果金属イオンは水酸化物あるいは酸化物と
なって析出する。P,Bの酸素酸は金属−酸素結合の非晶
質ネットワークの中に酸素結合を介して取り込まれる。
酸化物コロイドもpH上昇に伴って析出し、酸素結合のネ
ットワークの中に入る。酸化物コロイドはコロガリ潤滑
機能型に働くが、皮膜中にクラスター状に分布すること
がその一因ではなかろうかと推測される。溶解したZnそ
の他のめっき層成分も皮膜中に混入する。酸化還元反応
を利用することもできる。Znの溶解は酸化反応であり、
それに対応して酸化型の金属イオンは不溶解性の還元型
酸化物となって析出する。前述した過マンガン酸塩はそ
の例である。
ての表面が被覆されれば自動的に反応は完結する。処理
時間は反応が速いものでは0.1秒で被覆が終了し、一般
的には1分以内で十分である。処理液の温度は常温から
80℃までで容易に処理できる。皮膜量は素地亜鉛の溶解
量で制御できる。亜鉛の溶解がカソード反応とすれば、
皮膜析出はカソード反応であるからである。従って、フ
リー酸濃度の増加、即ちpHの低下は皮膜量を増大させ
る。またスプレー処理、コーティング処理等によって亜
鉛系めっき鋼板表面に供給する水膜の厚さを調整し、pH
上昇を早める方法も皮膜量制御に有効である。
増大させる効果がある。印加電流密度は10A/dm2以下で
十分である。10A/dm2を越えると、金属が析出しやすく
なり、潤滑性能が劣化するか、あるいは皮膜量が短時間
処理でも1000mg/m2を越えるので好ましくない。
する方法も皮膜量制御に有効である。溶解促進剤として
は、NO3 -イオン、ON2 -イオン、ClO3 -1イオン、H2O2、F-
イオンの1種または2種以上が適用できる。これら溶解
促進剤の添加量は10g/以下で十分である。
の処理液との接触処理あるいは陰極電解処理をした後、
水洗し、乾燥する。必要な場合は防錆油を塗布して製品
加工工程に備える。
金属として2〜1000mg/m2が適当である。2mg/m2未満で
は明確な潤滑効果が認知できず、1000mg/m2を越える
と、皮膜が塊状で剥離する危険があり、また化成処理皮
膜形成に悪影響がでる場合もあるので好ましくない。凝
着防止機能とコロガリ潤滑機能を併せ持つ被覆を形成す
る態様として、金属酸化物あるいは及び水酸化物を主体
とする非晶質構造皮膜と酸素酸あるいは及び金属酸化物
コロイド皮膜を形成させる場合には、皮膜量は両者とも
に金属として1〜500mg/m2が適当である。1mg/m2未満で
は明確な潤滑効果が認知できない。500mg/m2を越える
と、皮膜が塊状で剥離する危険があり、また化成処理皮
膜形成に悪影響がでる場合もあるので好ましくない。
構造皮膜と酸素酸あるいは及び金属酸化物コロイド皮膜
は上記浸漬法や陰極電解処理法の如く界面の化学反応で
析出させる場合には、一般には混合皮膜として皮膜生成
される。しかるに、凝着防止機能を亜鉛めっきとの界面
により強く、コロガリ潤滑機能を皮膜の表面により強
く、傾斜機能的に皮膜形成させることも可能である。か
くすることにより、摩擦係数で表示される潤滑性能には
顕著な効果は見られないが、難成形部品をプレス加工す
る場合のように、亜鉛めっき鋼板の局部に高面圧がかか
るとき、カジリが発生する限界面圧が向上する効果があ
る。所謂プレス成形荷重範囲が広く採れるので、実用上
は金型設計が容易になり、プレス作業も安定するので大
きな利益を享受できる。
を相違を利用して、各成分のイオン濃度、流速、溶液温
度、めっき鋼板を陰極とする陰極電解処理の場合には電
流密度等を調整することにより、界面のイオン濃度を制
御することからなる。特に効果的な方法は、酸素酸の総
モル濃度を金属イオンの総モル濃度以上に配合すること
である。つまり、皮膜析出反応は界面でのpH上昇に伴っ
て溶解度積の最も小さい析出物から優先して析出する
が、一般に反応が速いので混合皮膜になりやすい。しか
るに、皮膜形成後、酸による再溶解反応と付随して起こ
る置換析出反応を利用するのである。皮膜形成後の界面
の金属イオン濃度より酸素酸の総モル濃度が高ければ、
金属酸化物ないし水酸化物が溶解し、P,B等酸素酸に置
換する。
げる。
%,残Zn)、EG:電気亜鉛めっき鋼板、GI:溶融亜鉛めっ
き鋼板(Al:0.3%,Fe:0.8%,Pb:0.1%,残Zn)、 Zn/Zn−Cr:下層Cr10%含有20g/m2亜鉛合金めき鋼板、
上層Zn2g/m2、鋼板厚はいずれも0.8mmの普通鋼。
n、角ビート肩R:1.0/3.0mm、摺動長:200mm、塗油:ノッ
クスラスト530F−40(パーカー興産株式会社)塗油量1g
/m2の条件で、面圧を100〜600Kgfの間で数点試験を行
い、引き抜き加重を測定し、面圧と引き抜き加重の傾き
から摩擦係数を求めた。
示。傾斜機能型皮膜については皮膜の下半層と上半層の
金属量をそれぞれ示した。
00(日本ペイント社製)を用い、処方どおり脱脂、表面
調整を行った後化成処理を行った。化成処理皮膜の判定
は、SEM(2次電子線像)により、均一に皮膜が形成さ
れているものは○、部分的に皮膜が形成されているもの
は△、皮膜が形成されていないものは×と判定した。
板並以上に向上し、かつ化成処理皮膜も形成可能な亜鉛
系めっき鋼板の製造方法を提供し得るので、従来より低
コストで、ユーザーの工程における負荷を低減でき、プ
レス成形に際しての生産性を向上させることができるな
ど、本発明は産業上極めて有用である。
物系皮膜の結晶構造を示す電子顕微鏡写真、第2図は電
気亜鉛めっき鋼板表面に形成した非晶質酸化物系皮膜の
電子プローブマイクロアナライザー線分析図、第3図は
第1図の鋼板をドロービード摺動試験にかけた後の表面
皮膜の結晶構造を示す電子顕微鏡写真、第4図は第3図
に示す鋼板の表面の電子プローブマイクロアナライザー
線分析図である。
Claims (5)
- 【請求項1】めっき層表面に、プレス成形時にめっき層
表面に密着し、その変形に追随して被覆を維持する凝着
防止機能と、金型とめっき層間のコロガリ潤滑機能とを
併せもつ無機系被覆層2〜1000mg/m2(金属として)を
形成せしめるプレス成形性、化成処理性に優れた亜鉛系
めっき鋼板の製造方法において、亜鉛系めっき鋼板をM
n,Mo,Co,Ni,Ca,Cr,V,W,Ti,Al,Znの1種または2種以上
の金属イオンを含有し、かつP,Bの1種または2種の酸
素酸を含有するpH5以下の酸性水溶液に接触させるか、
あるいは該酸性水溶液中で陰極電解することを特徴とす
るプレス成形性、化成処理性に優れた亜鉛系めっき鋼板
の製造方法。 - 【請求項2】前記酸素酸の総モル濃度を金属イオンの総
モル濃度以上とし、凝着防止機能をめっき層との界面に
強く、コロガリ潤滑機能を被覆層表面に強く傾斜被覆せ
しめることを特徴とする請求項1記載のプレス成形性、
化成処理性に優れた亜鉛系めっき鋼板の製造方法。 - 【請求項3】前記酸性水溶液中に更にNO3 -イオン,NO2 -
イオン,ClO3 -イオン,H2O2,F-イオンの1種または2種以
上の亜鉛溶解促進剤を含有せしめることを特徴とする請
求項1または2記載のプレス成形性、化成処理性に優れ
た亜鉛系めっき鋼板の製造方法。 - 【請求項4】めっき層表面に、プレス成形時にめっき層
表面に密着し、その変形に追随して被覆を維持する凝着
防止機能と、金型とめっき層間のコロガリ潤滑機能とを
併せもつ無機系被覆層2〜1000mg/m2(金属として)を
形成せしめるプレス成形性、化成処理性に優れた亜鉛系
めっき鋼板の製造方法において、亜鉛系めっき鋼板をM
n,Mo,Co,Ni,Ca,Cr,V,W,Ti,Al,Znの1種または2種以上
の金属イオンを含有し、かつSi,Al,Tiの1種または2種
以上の酸化物コロイドを含有するpH5以下の酸性水溶液
に接触させるか、あるいは該溶液中で陰極電解すること
を特徴とするプレス成形性、化成処理性に優れた亜鉛系
めっき鋼板の製造方法。 - 【請求項5】前記酸性水溶液中に更にNO3 -イオン、NO2 -
イオン,ClO3 -イオン,H2O2,F-イオンの1種または2種以
上の亜鉛溶解促進剤を含有せしめることを特徴とする請
求項4記載のプレス成形性、化成処理性に優れた亜鉛系
めっき鋼板の製造方法。
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