JP2826502B2 - 弾性舗装材組成物、弾性舗装材構造物及びその施工方法 - Google Patents
弾性舗装材組成物、弾性舗装材構造物及びその施工方法Info
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- JP2826502B2 JP2826502B2 JP8054285A JP5428596A JP2826502B2 JP 2826502 B2 JP2826502 B2 JP 2826502B2 JP 8054285 A JP8054285 A JP 8054285A JP 5428596 A JP5428596 A JP 5428596A JP 2826502 B2 JP2826502 B2 JP 2826502B2
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、弾力性及び耐久性
に優れた弾性舗装材組成物、弾性舗装材構造物、並びに
その施工法に関するものである。
に優れた弾性舗装材組成物、弾性舗装材構造物、並びに
その施工法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】体育施設等においては、危険防止等を目
的としてセメントコンクリートやアスファルトコンクリ
ート(以下、アスコン等下地という。)の上に、弾性舗
装材を施工することが行われている。このような弾性舗
装材としては、たとえば、アスコン下地の表面にプライ
マーを塗布し、このプライマー塗布面にゴム粒子等の弾
性材をバインダーで結着させて弾性層を形成する方法が
あり、特開昭61−286403号公報、実開昭53−
107029号公報等に開示されている。このような弾
性舗装材構造物は、ゴム粒子がバインダー成分により相
互に結着されてゴム粒子間に多数の空隙が形成されてお
り、ゴム粒子自体の弾性と前記空隙により衝撃が吸収さ
れる。
的としてセメントコンクリートやアスファルトコンクリ
ート(以下、アスコン等下地という。)の上に、弾性舗
装材を施工することが行われている。このような弾性舗
装材としては、たとえば、アスコン下地の表面にプライ
マーを塗布し、このプライマー塗布面にゴム粒子等の弾
性材をバインダーで結着させて弾性層を形成する方法が
あり、特開昭61−286403号公報、実開昭53−
107029号公報等に開示されている。このような弾
性舗装材構造物は、ゴム粒子がバインダー成分により相
互に結着されてゴム粒子間に多数の空隙が形成されてお
り、ゴム粒子自体の弾性と前記空隙により衝撃が吸収さ
れる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の弾性舗装材のバ
インダー成分としては、通常、ポリウレタンプレポリマ
ー(以下、単にプレポリマーと略す。)、又はゴムラテ
ックスが使用される。しかし、プレポリマーは夏場には
高い気温のためにゲル化が速くなり、施工が難しくなる
という欠点を有するとともに、コスト的にも高価なもの
となる。一方、ゴムラテックスはコスト的には安価であ
るが乾燥性が悪く、形成されたゴム弾性層も引張り強さ
等の物理特性が低く、ゴム粒子が剥落するという欠点を
有していた。本発明は、このような事情に鑑みて成され
たものであり、乾燥性、物理特性、耐久性等に優れた弾
性舗装材を形成する組成物、この組成物により得られる
構造物、並びにその施工方法を提供するものである。
インダー成分としては、通常、ポリウレタンプレポリマ
ー(以下、単にプレポリマーと略す。)、又はゴムラテ
ックスが使用される。しかし、プレポリマーは夏場には
高い気温のためにゲル化が速くなり、施工が難しくなる
という欠点を有するとともに、コスト的にも高価なもの
となる。一方、ゴムラテックスはコスト的には安価であ
るが乾燥性が悪く、形成されたゴム弾性層も引張り強さ
等の物理特性が低く、ゴム粒子が剥落するという欠点を
有していた。本発明は、このような事情に鑑みて成され
たものであり、乾燥性、物理特性、耐久性等に優れた弾
性舗装材を形成する組成物、この組成物により得られる
構造物、並びにその施工方法を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の弾性舗装材組成
物は、構成成分として、 (A)ビニル系水分散樹脂、ジエン系水分散樹脂の少な
くとも1種以上、 (B)短繊維、 (C)イソシアネート基含有量が5〜15重量%である
ウレタンプレポリマーの疎水性溶剤溶液、 (D)平均粒子径が5mm以下のゴムチップ、 を含み、(A)、(B)、(C)、(D)の固形分重量
比率が、(A)100重量部に対し、(B)を10〜5
0重量部、(C)を2〜20重量部、(D)を100〜
800重量部であることを特徴とする。本発明の最も大
きな特徴は、バインダー成分としてビニル系水分散樹
脂、ジエン系水分散樹脂等の、いわゆるラテックスの少
なくとも1種以上、及びイソシアネート基含有量が5〜
15重量%であるウレタンプレポリマーの疎水性溶剤溶
液を使用し、このバインダー樹脂成分とともに短繊維を
使用することにある。ゴム粒子は、バインダーにより直
接ゴム粒子同志が結着されると共に短繊維との結着を介
しても結着される。結果として、ゴム粒子は空隙を維持
したまま結着の密度が増加し、物理強度に優れた弾性舗
装材が形成される。
物は、構成成分として、 (A)ビニル系水分散樹脂、ジエン系水分散樹脂の少な
くとも1種以上、 (B)短繊維、 (C)イソシアネート基含有量が5〜15重量%である
ウレタンプレポリマーの疎水性溶剤溶液、 (D)平均粒子径が5mm以下のゴムチップ、 を含み、(A)、(B)、(C)、(D)の固形分重量
比率が、(A)100重量部に対し、(B)を10〜5
0重量部、(C)を2〜20重量部、(D)を100〜
800重量部であることを特徴とする。本発明の最も大
きな特徴は、バインダー成分としてビニル系水分散樹
脂、ジエン系水分散樹脂等の、いわゆるラテックスの少
なくとも1種以上、及びイソシアネート基含有量が5〜
15重量%であるウレタンプレポリマーの疎水性溶剤溶
液を使用し、このバインダー樹脂成分とともに短繊維を
使用することにある。ゴム粒子は、バインダーにより直
接ゴム粒子同志が結着されると共に短繊維との結着を介
しても結着される。結果として、ゴム粒子は空隙を維持
したまま結着の密度が増加し、物理強度に優れた弾性舗
装材が形成される。
【0005】また、本発明のバインダー成分としてプレ
ポリマーをラテックスに添加することにより、バインダ
ー樹脂自体の強度も高められ、またプレポリマーに含有
されるイソシアネート基がラテックス中の水と反応し、
ラテックス粒子間の融着が促進されることにより、弾性
舗装材の物理強度向上とその強度の早期発現に寄与して
いる。
ポリマーをラテックスに添加することにより、バインダ
ー樹脂自体の強度も高められ、またプレポリマーに含有
されるイソシアネート基がラテックス中の水と反応し、
ラテックス粒子間の融着が促進されることにより、弾性
舗装材の物理強度向上とその強度の早期発現に寄与して
いる。
【0006】バインダー成分は、上記のように構成成分
(A)、(B)、(C)を含むものであるが、全てを同
時に混合する必要はなく、例えば(A)、(B)をゴム
チップ(D)と混合し、基盤上に敷き均した層にプレポ
リマー(C)を塗工してもよい。
(A)、(B)、(C)を含むものであるが、全てを同
時に混合する必要はなく、例えば(A)、(B)をゴム
チップ(D)と混合し、基盤上に敷き均した層にプレポ
リマー(C)を塗工してもよい。
【0007】本発明は、構成成分として、 (A)ビニル系水分散樹脂、ジエン系水分散樹脂の少な
くとも1種以上、 (B)短繊維、 (C)イソシアネート基含有量が5〜15重量%である
ウレタンプレポリマーの疎水性溶剤溶液、 (D)平均粒子径が5mm以下のゴムチップ、 を含み、前記構成成分(A)、(B)、(C)、(D)
の固形分重量比率が、(A)100重量部に対し、
(B)を10〜50重量部、(C)を2〜20重量部、
(D)を100〜800重量部なる組成にて構成される
弾性舗装材構造物にも関するものである。かかる構成を
採ることにより、前記と同様の作用により、物理強度に
優れた弾性舗装材構造物が得られる。
くとも1種以上、 (B)短繊維、 (C)イソシアネート基含有量が5〜15重量%である
ウレタンプレポリマーの疎水性溶剤溶液、 (D)平均粒子径が5mm以下のゴムチップ、 を含み、前記構成成分(A)、(B)、(C)、(D)
の固形分重量比率が、(A)100重量部に対し、
(B)を10〜50重量部、(C)を2〜20重量部、
(D)を100〜800重量部なる組成にて構成される
弾性舗装材構造物にも関するものである。かかる構成を
採ることにより、前記と同様の作用により、物理強度に
優れた弾性舗装材構造物が得られる。
【0008】本発明の弾性舗装材構造物は、前記構成成
分(A)、(B)、(C)、(D)を含む材料、即ち、
請求項1に記載の組成物を、吹き付け塗工することによ
り形成される。本発明の弾性舗装材構造物は、前記構成
成分(D)のゴムチップを基盤上に敷き均し、この層に
前記構成成分(A)、(B)、(C)を含む混合物を吹
き付け塗工することによっても得られる。また、本発明
の弾性舗装材構造物は前記構成成分(A)、(B)、
(C)を含む混合物と、前記構成成分(D)を別個の塗
工手段を使用して、同一基盤上に塗工することによって
も形成される。本発明の弾性舗装材構造物は、所定厚み
まで1回で施工してもよいが、請求項3ないし5記載の
施工方法を2回以上繰り返して行い、所定の厚さまで積
層することにより得られるものであることが好ましい。
このように1層の厚さを薄くし、これを積層する工法を
採ることにより、太陽熱の吸収、空気との接触の機会を
多くし、1度に所定厚みに施工する場合よりもラテック
スの乾燥、硬化を速くすることができる。
分(A)、(B)、(C)、(D)を含む材料、即ち、
請求項1に記載の組成物を、吹き付け塗工することによ
り形成される。本発明の弾性舗装材構造物は、前記構成
成分(D)のゴムチップを基盤上に敷き均し、この層に
前記構成成分(A)、(B)、(C)を含む混合物を吹
き付け塗工することによっても得られる。また、本発明
の弾性舗装材構造物は前記構成成分(A)、(B)、
(C)を含む混合物と、前記構成成分(D)を別個の塗
工手段を使用して、同一基盤上に塗工することによって
も形成される。本発明の弾性舗装材構造物は、所定厚み
まで1回で施工してもよいが、請求項3ないし5記載の
施工方法を2回以上繰り返して行い、所定の厚さまで積
層することにより得られるものであることが好ましい。
このように1層の厚さを薄くし、これを積層する工法を
採ることにより、太陽熱の吸収、空気との接触の機会を
多くし、1度に所定厚みに施工する場合よりもラテック
スの乾燥、硬化を速くすることができる。
【0009】本発明の弾性舗装材構造物は、アスコン等
下地の基盤面に適当なプライマーを用いてプライマー層
を形成し、この上に本発明の組成物を請求項3〜5等の
方法により施工することにより作成することができる。
下地の基盤面に適当なプライマーを用いてプライマー層
を形成し、この上に本発明の組成物を請求項3〜5等の
方法により施工することにより作成することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の弾性舗装材組成物は、 (A)ビニル系水分散樹脂、ジエン系水分散樹脂の少な
くとも1種以上、 (B)短繊維、 (C)イソシアネート基含有量が5〜15重量%である
ウレタンプレポリマーの疎水性溶剤溶液、 (D)平均粒子径が5mm以下のゴムチップ、 を含む原料成分を、(A)/(B)/(C)/(D)を
重量比にて100/10〜50/2〜20/100〜8
00の範囲で配合する。
くとも1種以上、 (B)短繊維、 (C)イソシアネート基含有量が5〜15重量%である
ウレタンプレポリマーの疎水性溶剤溶液、 (D)平均粒子径が5mm以下のゴムチップ、 を含む原料成分を、(A)/(B)/(C)/(D)を
重量比にて100/10〜50/2〜20/100〜8
00の範囲で配合する。
【0011】使用するビニル系水分散樹脂、ジエン系水
分散樹脂、即ちラテックスとしては、ビニル系水分散樹
脂として、例えば(メタ)アクリル酸エステル類の単独
もしくは共重合体、(メタ)アクリル酸エステル類/エ
チレン共重合体、酢酸ビニル/エチレン共重合体等のラ
テックス、スチレン/ブタジエン共重合体、アクリロニ
トリル/ブタジエン共重合体、スチレン/イソプレン共
重合体等のビニル系モノマーとジエン系モノマーの共重
合体ラテックス、ポリイソプレンラテックス、ポリクロ
ロプレンラテックス等の合成ゴムラテックス、天然ゴム
ラテックス等が例示でき、これらを、単独でまたは2種
以上を混合して使用することができる。
分散樹脂、即ちラテックスとしては、ビニル系水分散樹
脂として、例えば(メタ)アクリル酸エステル類の単独
もしくは共重合体、(メタ)アクリル酸エステル類/エ
チレン共重合体、酢酸ビニル/エチレン共重合体等のラ
テックス、スチレン/ブタジエン共重合体、アクリロニ
トリル/ブタジエン共重合体、スチレン/イソプレン共
重合体等のビニル系モノマーとジエン系モノマーの共重
合体ラテックス、ポリイソプレンラテックス、ポリクロ
ロプレンラテックス等の合成ゴムラテックス、天然ゴム
ラテックス等が例示でき、これらを、単独でまたは2種
以上を混合して使用することができる。
【0012】本発明において使用するプレポリマーは、
ポリイソシアネート化合物とポリオール(2以上の活性
水素を有するオリゴマー)を、イソシアネート基(NC
O)過剰にて反応させて得られる。このようなポリイソ
シアネート化合物としてはトルエンジイソシアネート、
ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソ
シアネート等の芳香族系ジイソシアネート類、ヘキサメ
チレンジイソシアネート、イソフォロンジイソシアネー
ト等の脂肪族系ジイソシアネート類、もしくはこれらの
誘導体、アダクト体等が使用できる。また、ポリオール
としてはポリウレタンの技術分野において一般に使用さ
れるポリエステル系ポリオール、ポリエーテル系ポリオ
ール、ポリカーボネート系ポリオール、ポリブタジエン
系ポリオール、ポリイソプレン系ポリオール等が使用で
きる。プレポリマー合成の際、ポリオール類と共に、鎖
延長剤を併用することも好ましい態様である。
ポリイソシアネート化合物とポリオール(2以上の活性
水素を有するオリゴマー)を、イソシアネート基(NC
O)過剰にて反応させて得られる。このようなポリイソ
シアネート化合物としてはトルエンジイソシアネート、
ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソ
シアネート等の芳香族系ジイソシアネート類、ヘキサメ
チレンジイソシアネート、イソフォロンジイソシアネー
ト等の脂肪族系ジイソシアネート類、もしくはこれらの
誘導体、アダクト体等が使用できる。また、ポリオール
としてはポリウレタンの技術分野において一般に使用さ
れるポリエステル系ポリオール、ポリエーテル系ポリオ
ール、ポリカーボネート系ポリオール、ポリブタジエン
系ポリオール、ポリイソプレン系ポリオール等が使用で
きる。プレポリマー合成の際、ポリオール類と共に、鎖
延長剤を併用することも好ましい態様である。
【0013】プレポリマーのNCO含有量は5〜15重
量%が好ましく、5重量%以下の場合は十分な耐久性が
得られず、15重量%以上の場合は舗装材が硬くなりす
ぎて使用感が悪くなる。
量%が好ましく、5重量%以下の場合は十分な耐久性が
得られず、15重量%以上の場合は舗装材が硬くなりす
ぎて使用感が悪くなる。
【0014】前記プレポリマーを希釈する疎水性有機溶
剤としては、キシレン、トルエン、エチルベンゼン等の
芳香族系炭化水素、ヘキサン、オクタン等の脂肪族系炭
化水素が使用でき、NCO基と反応せず、プレポリマー
と相溶性が良く、揮発性が高いものの使用が好ましい。
この溶剤は、プレポリマーの粘度を低下させる効果のほ
かに、ラテックス中の水とプレポリマーが含有するNC
Oとの反応を抑制する効果も有する。プレポリマーと前
記疎水性有機溶剤の混合比率は、重量比にてプレポリマ
ー/有機溶剤=2/1〜1/10の範囲が適当である。
有機溶剤が少ないと液粘度が高くなりすぎ、逆に多くす
るのは環境上好ましくなく、またコスト的に高くなり、
適切でない。
剤としては、キシレン、トルエン、エチルベンゼン等の
芳香族系炭化水素、ヘキサン、オクタン等の脂肪族系炭
化水素が使用でき、NCO基と反応せず、プレポリマー
と相溶性が良く、揮発性が高いものの使用が好ましい。
この溶剤は、プレポリマーの粘度を低下させる効果のほ
かに、ラテックス中の水とプレポリマーが含有するNC
Oとの反応を抑制する効果も有する。プレポリマーと前
記疎水性有機溶剤の混合比率は、重量比にてプレポリマ
ー/有機溶剤=2/1〜1/10の範囲が適当である。
有機溶剤が少ないと液粘度が高くなりすぎ、逆に多くす
るのは環境上好ましくなく、またコスト的に高くなり、
適切でない。
【0015】本発明において使用する短繊維は、無機材
料、有機材料のいずれを原料としたものでもよく、繊維
径は0.1〜100μm、長さは平均繊維長として10
〜1000μm、好ましくは20〜700μmである。
特に、同じ平均繊維長であっても、ばらつきが大きく、
2〜3mmの長さの繊維が含まれているものも使用可能
である。無機材料の繊維としては、シリカ、酢酸アルミ
ニウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化亜
鉛、チタン酸カリウム等の鉱物繊維やガラス繊維等が例
示でき、有機材料の繊維としては、ポリエステル、ポリ
アミド、ポリビニルアセタール(ビニロン)、ポリアラ
ミド等の繊維が使用でき、また炭素繊維も使用可能であ
る。これらの繊維のサイズは種類により異なるが、例え
ば、チタン酸カリウムウィスカーでは繊維径が0.1〜
0.2μmで平均繊維長は10〜20μm、ガラス繊維
ミルドファイバーの場合は、繊維径は10μm、平均繊
維長は300μm程度である。これらの短繊維は、単独
で使用しても、また、2種以上を混合して使用してもよ
い。短繊維を、あらかじめ薬剤により処理し、バインダ
ーとの接着力を高めることは好ましい態様であり、この
ような処理として無機繊維のシランカップリング剤等の
カップリング剤による処理、無機・有機繊維のプライマ
ーによる処理等が例示できる。
料、有機材料のいずれを原料としたものでもよく、繊維
径は0.1〜100μm、長さは平均繊維長として10
〜1000μm、好ましくは20〜700μmである。
特に、同じ平均繊維長であっても、ばらつきが大きく、
2〜3mmの長さの繊維が含まれているものも使用可能
である。無機材料の繊維としては、シリカ、酢酸アルミ
ニウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化亜
鉛、チタン酸カリウム等の鉱物繊維やガラス繊維等が例
示でき、有機材料の繊維としては、ポリエステル、ポリ
アミド、ポリビニルアセタール(ビニロン)、ポリアラ
ミド等の繊維が使用でき、また炭素繊維も使用可能であ
る。これらの繊維のサイズは種類により異なるが、例え
ば、チタン酸カリウムウィスカーでは繊維径が0.1〜
0.2μmで平均繊維長は10〜20μm、ガラス繊維
ミルドファイバーの場合は、繊維径は10μm、平均繊
維長は300μm程度である。これらの短繊維は、単独
で使用しても、また、2種以上を混合して使用してもよ
い。短繊維を、あらかじめ薬剤により処理し、バインダ
ーとの接着力を高めることは好ましい態様であり、この
ような処理として無機繊維のシランカップリング剤等の
カップリング剤による処理、無機・有機繊維のプライマ
ーによる処理等が例示できる。
【0016】これらの繊維の作用の一例を図1にモデル
的に示した。ゴムチップ1、1はバインダー7により相
互に結着されると同時に、短繊維3を介してバインダー
5によりさらに連結されるようにも結着され、結果とし
てゴムチップは強固に結着されて舗装材層を形成すると
考えられる。
的に示した。ゴムチップ1、1はバインダー7により相
互に結着されると同時に、短繊維3を介してバインダー
5によりさらに連結されるようにも結着され、結果とし
てゴムチップは強固に結着されて舗装材層を形成すると
考えられる。
【0017】ゴム弾性層の母材となるゴムチップは、ス
チレン−ブタジエンゴム、ニトリル−ブタジエンゴム、
ポリウレタンゴム、エチレン−プロピレンゴム等の合成
ゴム、天然ゴム、等の未加硫ゴムや加硫ゴムを粉砕した
チップもしくは粉末ゴム、天然ゴム製もしくは合成ゴム
製のファイバー状ゴム、などが使用でき、これらを単独
で、もしくは2種以上を混合して使用する。ゴムチップ
の粒子径は、用途により、また製法により異なるが、平
均粒子径が5mm以下のゴムチップ、好ましくは1〜5
mmの平均粒子径のもの、特に2〜4mmのものが好ま
しい。1mm以下になると粒子間の空隙が十分とれず、
施工後の構造物の弾性が満足できるものでなく、5mm
以上になると表面の凹凸が大きくなる。このようなゴム
チップは、加硫ゴム製品、特に使用済みのタイヤをチッ
ピングあるいは粉砕したものを使用することが好まし
い。ただし、廃棄タイヤは黒色であり、陸上競技のトラ
ック等の外観品質が重視される用途にそのまま使用する
ことはできない。このような場合は、下層には使用済み
のタイヤを粉砕したゴムチップを使用し、表面層に所定
の色彩に着色したゴムチップを使用すること、又は表面
に弾性塗料を塗装して仕上げをすることが好ましい。
チレン−ブタジエンゴム、ニトリル−ブタジエンゴム、
ポリウレタンゴム、エチレン−プロピレンゴム等の合成
ゴム、天然ゴム、等の未加硫ゴムや加硫ゴムを粉砕した
チップもしくは粉末ゴム、天然ゴム製もしくは合成ゴム
製のファイバー状ゴム、などが使用でき、これらを単独
で、もしくは2種以上を混合して使用する。ゴムチップ
の粒子径は、用途により、また製法により異なるが、平
均粒子径が5mm以下のゴムチップ、好ましくは1〜5
mmの平均粒子径のもの、特に2〜4mmのものが好ま
しい。1mm以下になると粒子間の空隙が十分とれず、
施工後の構造物の弾性が満足できるものでなく、5mm
以上になると表面の凹凸が大きくなる。このようなゴム
チップは、加硫ゴム製品、特に使用済みのタイヤをチッ
ピングあるいは粉砕したものを使用することが好まし
い。ただし、廃棄タイヤは黒色であり、陸上競技のトラ
ック等の外観品質が重視される用途にそのまま使用する
ことはできない。このような場合は、下層には使用済み
のタイヤを粉砕したゴムチップを使用し、表面層に所定
の色彩に着色したゴムチップを使用すること、又は表面
に弾性塗料を塗装して仕上げをすることが好ましい。
【0018】本発明に使用する材料の配合比は、ラテッ
クス/プレポリマー/短繊維/ゴムチップ=100/2
〜20/10〜50/100〜800(重量部)の範囲
であることが、乾燥性、耐久性、経済性のバランス上適
切である。ラテックスに対するプレポリマー量が2以下
の場合は硬化後のバインダー層の強度が不足し、20以
上にすると硬度が高くなり、弾性が低下すると共に、コ
スト的にも高くなり好ましくない。ラテックスに対する
短繊維の量が10以下では繊維の添加効果が十分得られ
ず、50以上添加するとバインダー成分の柔軟性が低下
し、耐久性が低下する。ラテックスに対するゴムチップ
の量が100以下の場合は舗装材構造物中の空隙が減少
し、目的とする弾性が得られず、800以上になるとラ
テックスとプレポリマーによる補強効果が得られない。
クス/プレポリマー/短繊維/ゴムチップ=100/2
〜20/10〜50/100〜800(重量部)の範囲
であることが、乾燥性、耐久性、経済性のバランス上適
切である。ラテックスに対するプレポリマー量が2以下
の場合は硬化後のバインダー層の強度が不足し、20以
上にすると硬度が高くなり、弾性が低下すると共に、コ
スト的にも高くなり好ましくない。ラテックスに対する
短繊維の量が10以下では繊維の添加効果が十分得られ
ず、50以上添加するとバインダー成分の柔軟性が低下
し、耐久性が低下する。ラテックスに対するゴムチップ
の量が100以下の場合は舗装材構造物中の空隙が減少
し、目的とする弾性が得られず、800以上になるとラ
テックスとプレポリマーによる補強効果が得られない。
【0019】本発明の弾性舗装材を施工する前に、アス
コン等下地基盤面にプライマーを塗布し、プライマー層
を形成することは基盤と弾性舗装材層の接着を強固にす
る上で好ましい。このようなプライマー層の形成に使用
されるプライマーとしては、一般的にコンクリート、ア
スコン等に使用されるプライマーを使用することができ
るが、特に水系のプライマーを使用することが、好まし
く、ポリウレタン系、エポキシ樹脂系、(メタ)アクリ
ル酸エステル共重合体系、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、ポリアミド系、ポリエステル系等のエマルジョン又
はラテックスが例示できる。これらのラテックスは、バ
インダーに使用するラテックスと共通したものであって
も構わない。
コン等下地基盤面にプライマーを塗布し、プライマー層
を形成することは基盤と弾性舗装材層の接着を強固にす
る上で好ましい。このようなプライマー層の形成に使用
されるプライマーとしては、一般的にコンクリート、ア
スコン等に使用されるプライマーを使用することができ
るが、特に水系のプライマーを使用することが、好まし
く、ポリウレタン系、エポキシ樹脂系、(メタ)アクリ
ル酸エステル共重合体系、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、ポリアミド系、ポリエステル系等のエマルジョン又
はラテックスが例示できる。これらのラテックスは、バ
インダーに使用するラテックスと共通したものであって
も構わない。
【0020】本発明の弾性舗装材構造物は、 (A)ビニル系水分散樹脂、ジエン系水分散樹脂の少な
くとも1種以上、 (B)短繊維、 (C)イソシアネート基含有量が5〜15重量%である
ウレタンプレポリマーの疎水性溶剤溶液、 (D)平均粒子径が5mm以下のゴムチップ、 を含み、前記構成成分(A)、(B)、(C)、(D)
の固形分重量比率が、(A)100重量部に対し、
(B)を10〜50重量部、(C)を2〜20重量部、
(D)を100〜800重量部なる組成により構成され
る。本発明によれば、前記と同様の作用により、物理強
度に優れた弾性舗装材構造物が得られる。本発明の弾性
舗装材構造物は、前記構成成分(A)、(B)、
(C)、(D)を含む材料、即ち、請求項1に記載の組
成物を混合して製作し、吹き付け塗工することにより形
成される。本発明の弾性舗装材構造物は、構成成分
(D)のゴムチップを基盤上に敷き均し、この層に構成
成分(A)、(B)、(C)を含む混合物を吹き付け塗
工することによっても得られる。また、本発明の弾性舗
装材構造物は(A)、(B)、(C)を含む混合物と、
(D)を別個の塗工手段を使用して、同一基盤上に塗工
することによっても形成される。本発明の弾性舗装材構
造物は、所定厚みまで1回で施工してもよいが、請求項
3ないし5記載の施工方法を2回以上繰り返して行い、
所定の厚さまで積層することにより得られるものである
ことが好ましい。このように1層の厚さを薄くすること
によりラテックスの乾燥、硬化を速くすることができ
る。積層して所定厚みを有する弾性舗装材構造物を形成
する場合、各層の厚さは2〜5mmであることが好まし
く、これはゴムチップの平均粒子径に相当する。
くとも1種以上、 (B)短繊維、 (C)イソシアネート基含有量が5〜15重量%である
ウレタンプレポリマーの疎水性溶剤溶液、 (D)平均粒子径が5mm以下のゴムチップ、 を含み、前記構成成分(A)、(B)、(C)、(D)
の固形分重量比率が、(A)100重量部に対し、
(B)を10〜50重量部、(C)を2〜20重量部、
(D)を100〜800重量部なる組成により構成され
る。本発明によれば、前記と同様の作用により、物理強
度に優れた弾性舗装材構造物が得られる。本発明の弾性
舗装材構造物は、前記構成成分(A)、(B)、
(C)、(D)を含む材料、即ち、請求項1に記載の組
成物を混合して製作し、吹き付け塗工することにより形
成される。本発明の弾性舗装材構造物は、構成成分
(D)のゴムチップを基盤上に敷き均し、この層に構成
成分(A)、(B)、(C)を含む混合物を吹き付け塗
工することによっても得られる。また、本発明の弾性舗
装材構造物は(A)、(B)、(C)を含む混合物と、
(D)を別個の塗工手段を使用して、同一基盤上に塗工
することによっても形成される。本発明の弾性舗装材構
造物は、所定厚みまで1回で施工してもよいが、請求項
3ないし5記載の施工方法を2回以上繰り返して行い、
所定の厚さまで積層することにより得られるものである
ことが好ましい。このように1層の厚さを薄くすること
によりラテックスの乾燥、硬化を速くすることができ
る。積層して所定厚みを有する弾性舗装材構造物を形成
する場合、各層の厚さは2〜5mmであることが好まし
く、これはゴムチップの平均粒子径に相当する。
【0021】本発明の弾性舗装材構造物の施工方法に使
用される塗工方法としては、レーキを使用した方法、ス
プレー法、コテ塗り等の、一般的に使用される方法はす
べて使用可能である。
用される塗工方法としては、レーキを使用した方法、ス
プレー法、コテ塗り等の、一般的に使用される方法はす
べて使用可能である。
【0022】本発明の弾性舗装材構造物の表面に、さら
に保護層としてトップコート層を設けることは好ましい
態様である。このようなトップコートは、弾性舗装材の
太陽光や水による劣化や変色、ゴムチップの剥落防止等
の効果を有する。トップコートに使用される塗料として
は、一般に弾性トップコート材として使用されるものが
使用可能であり、特に、下地である弾性層の変形に追従
して変形可能なものが好ましく、アクリル系、ウレタン
系等のものが知られている。この塗料には前述のように
着色の機能を付与してもよい。
に保護層としてトップコート層を設けることは好ましい
態様である。このようなトップコートは、弾性舗装材の
太陽光や水による劣化や変色、ゴムチップの剥落防止等
の効果を有する。トップコートに使用される塗料として
は、一般に弾性トップコート材として使用されるものが
使用可能であり、特に、下地である弾性層の変形に追従
して変形可能なものが好ましく、アクリル系、ウレタン
系等のものが知られている。この塗料には前述のように
着色の機能を付与してもよい。
【0023】本発明においては、必須構成成分としての
前記(A)〜(D)以外に、必要に応じて他の成分を添
加してもよい。例えば、バインダー成分に着色するため
の酸化鉄等の顔料の添加、バインダー成分への粘度調整
剤、親水性有機溶剤、酸化防止剤等の添加、また、組成
物に対する無機系の充填材等の添加が挙げられる。
前記(A)〜(D)以外に、必要に応じて他の成分を添
加してもよい。例えば、バインダー成分に着色するため
の酸化鉄等の顔料の添加、バインダー成分への粘度調整
剤、親水性有機溶剤、酸化防止剤等の添加、また、組成
物に対する無機系の充填材等の添加が挙げられる。
【0024】
【実施例】〔バインダー成分製造例〕 ラテックスとして、ビニルピリジン変成スチレン−ブタ
ジエン共重合体ラテックスであるニッポール12518
FS(Nipol−12518FS、日本ゼオン(株)
製)100重量部、鉱物繊維エスファイバーFF(林化
成(株)製)10重量部、酸化鉄5重量部、ブチルセロ
ソルブ5重量部、水40重量部を加えて均一に混合し、
バインダー成分(a)を作成した。
ジエン共重合体ラテックスであるニッポール12518
FS(Nipol−12518FS、日本ゼオン(株)
製)100重量部、鉱物繊維エスファイバーFF(林化
成(株)製)10重量部、酸化鉄5重量部、ブチルセロ
ソルブ5重量部、水40重量部を加えて均一に混合し、
バインダー成分(a)を作成した。
【0025】〔プライマー層の形成〕 アスコン上にプライマーとしてニッポール12518F
Sを、ローラー刷毛を用いて300g/m2 の厚さに塗
布、乾燥し、プライマー層を形成した。
Sを、ローラー刷毛を用いて300g/m2 の厚さに塗
布、乾燥し、プライマー層を形成した。
【0026】〔実施例1〕 プライマー層を形成したアスコン基盤上に、廃タイヤを
粉砕して得た粒子径1〜4mmのゴムチップを、約2m
mの厚さにレーキ等を使用して均一に敷き均した。MD
I系プレポリマーKBK−FWA(NCO=9wt%、
カネボウNSC(株)製)をキシレンと重量比にて1:
1で混合し、この混合液を〔バインダー成分製造例〕に
より製造したバインダー成分(a)に対し5重量%添加
した。これにより最終的なバインダー成分となる。敷き
均したゴムチップの層に、前記プレポリマーを添加した
バインダー成分をスプレーガンを使用して、1.0kg
/m2 の割合で吹きつけ、薄い弾性層を得た。この弾性
層の上に再びゴムチップを1層敷き均し、同様にプレポ
リマーを添加したバインダー成分を吹きつけた。この工
程を5回繰り返し、最終的に厚さ13mmの弾性舗装材
を形成した。耐候性を向上させるために、アクリル樹脂
系のトップコートを0.3kg/m2 の厚さとなるよう
に塗布した。
粉砕して得た粒子径1〜4mmのゴムチップを、約2m
mの厚さにレーキ等を使用して均一に敷き均した。MD
I系プレポリマーKBK−FWA(NCO=9wt%、
カネボウNSC(株)製)をキシレンと重量比にて1:
1で混合し、この混合液を〔バインダー成分製造例〕に
より製造したバインダー成分(a)に対し5重量%添加
した。これにより最終的なバインダー成分となる。敷き
均したゴムチップの層に、前記プレポリマーを添加した
バインダー成分をスプレーガンを使用して、1.0kg
/m2 の割合で吹きつけ、薄い弾性層を得た。この弾性
層の上に再びゴムチップを1層敷き均し、同様にプレポ
リマーを添加したバインダー成分を吹きつけた。この工
程を5回繰り返し、最終的に厚さ13mmの弾性舗装材
を形成した。耐候性を向上させるために、アクリル樹脂
系のトップコートを0.3kg/m2 の厚さとなるよう
に塗布した。
【0027】〔実施例2〕 〔バインダー製造例〕に従って得たバインダー成分
(a)100重量部、ゴムチップ300重量部をモルタ
ルミキサーを使用して混合した。次いで実施例1におい
て使用したプレポリマーをキシレンで希釈した液を5重
量部添加し、さらに混合攪拌した。このようにして得た
組成物を、プライマー層を設けたアスコン基盤上に、厚
さが約2mmとなるようにスプレー塗工し、薄い弾性舗
装材層を形成した。この層が概ね乾燥したのち、この上
に同じ組成物を同様にして塗工し、この操作を5回繰り
返し、厚さ13mmの弾性舗装材を得た。実施例1と同
様にこの上にアクリル樹脂系のトップコートを塗布し
た。
(a)100重量部、ゴムチップ300重量部をモルタ
ルミキサーを使用して混合した。次いで実施例1におい
て使用したプレポリマーをキシレンで希釈した液を5重
量部添加し、さらに混合攪拌した。このようにして得た
組成物を、プライマー層を設けたアスコン基盤上に、厚
さが約2mmとなるようにスプレー塗工し、薄い弾性舗
装材層を形成した。この層が概ね乾燥したのち、この上
に同じ組成物を同様にして塗工し、この操作を5回繰り
返し、厚さ13mmの弾性舗装材を得た。実施例1と同
様にこの上にアクリル樹脂系のトップコートを塗布し
た。
【0028】〔実施例3〕 〔バインダー成分製造例〕に従って得たバインダー成分
(a)100重量部、ゴムチップ300重量部をモルタ
ルミキサーを使用して混合した。この混合物と実施例1
において使用したプレポリマーをキシレンで希釈した液
を、別個のスプレー装置を使用してプライマー層を設け
たアスコン基盤上に、厚さが約2mmとなるようにスプ
レー塗工し、薄い弾性舗装材層を形成した。この層が概
ね乾燥したのち、この上に同じ組成物を同様にして塗工
し、この操作を5回繰り返して、厚さ13mmの弾性舗
装材を得た。実施例1と同様にこの上にアクリル樹脂系
のトップコートを塗布した。
(a)100重量部、ゴムチップ300重量部をモルタ
ルミキサーを使用して混合した。この混合物と実施例1
において使用したプレポリマーをキシレンで希釈した液
を、別個のスプレー装置を使用してプライマー層を設け
たアスコン基盤上に、厚さが約2mmとなるようにスプ
レー塗工し、薄い弾性舗装材層を形成した。この層が概
ね乾燥したのち、この上に同じ組成物を同様にして塗工
し、この操作を5回繰り返して、厚さ13mmの弾性舗
装材を得た。実施例1と同様にこの上にアクリル樹脂系
のトップコートを塗布した。
【0029】〔比較例1〕 〔バインダー製造例〕において、鉱物繊維に変えて炭酸
カルシウム粉末を使用してバインダーを製造した。この
バインダーを使用して実施例1と同様に厚さ13mmの
弾性舗装材を得た。
カルシウム粉末を使用してバインダーを製造した。この
バインダーを使用して実施例1と同様に厚さ13mmの
弾性舗装材を得た。
【0030】〔比較例2〕 MDIプレポリマーKBK−FWAに変えてTDIプレ
ポリマー(NCO=3wt%)を使用した以外は、実施
例1と全く同様にして厚さ13mmの弾性舗装材を得
た。
ポリマー(NCO=3wt%)を使用した以外は、実施
例1と全く同様にして厚さ13mmの弾性舗装材を得
た。
【0031】〔評価〕 実施例1〜3、比較例1,2に従って得られた弾性舗装
材構造物について、室温にて7日間養生後、引張り強
さ、伸びの測定、耐摩耗性試験を行った。引張り強さ、
伸びの測定はJIS K 6301に準拠して行い、耐
摩耗性試験はテーバー摩耗試験機を使用し、試験機にス
パイクピンを20本装着し、2kgの荷重を掛けて10
00回転させた後の摩耗減量を測定した。結果を表1に
示した。
材構造物について、室温にて7日間養生後、引張り強
さ、伸びの測定、耐摩耗性試験を行った。引張り強さ、
伸びの測定はJIS K 6301に準拠して行い、耐
摩耗性試験はテーバー摩耗試験機を使用し、試験機にス
パイクピンを20本装着し、2kgの荷重を掛けて10
00回転させた後の摩耗減量を測定した。結果を表1に
示した。
【0032】
【表1】
【0033】この結果より、本発明の弾性舗装材組成
物、構造物の特徴が明らかである。即ち、短繊維に代え
て粉末を使用した場合、またはバインダー成分に使用す
るプレポリマーのNCO含有量を低下させた場合は、い
ずれも物理強度、耐摩耗性は本発明に比べて劣ってい
る。
物、構造物の特徴が明らかである。即ち、短繊維に代え
て粉末を使用した場合、またはバインダー成分に使用す
るプレポリマーのNCO含有量を低下させた場合は、い
ずれも物理強度、耐摩耗性は本発明に比べて劣ってい
る。
【0034】
【発明の効果】本発明の弾性舗装材組成物により得られ
る弾性舗装材構造物は、安価なラテックスを使用してい
ながら、弾力性、耐久性に優れた特性を有する。従っ
て、本発明の弾性舗装材構造物を、例えば競技場に使用
すれば、使用頻度の高い部分においてもほとんど摩耗が
生じないため、特別のメンテナンスや補修をすることな
く長期使用が可能になり、さらに全面的な改修工事の回
数も減少することができる。また、本発明の弾性舗装材
構造物の施工方法によれば、乾燥が促進される結果工事
の期間が短縮でき、さらに寒冷時においてもラテックス
を乾燥することが可能であるため、従来の工法では施工
できなかった冬季の工事も可能となる。
る弾性舗装材構造物は、安価なラテックスを使用してい
ながら、弾力性、耐久性に優れた特性を有する。従っ
て、本発明の弾性舗装材構造物を、例えば競技場に使用
すれば、使用頻度の高い部分においてもほとんど摩耗が
生じないため、特別のメンテナンスや補修をすることな
く長期使用が可能になり、さらに全面的な改修工事の回
数も減少することができる。また、本発明の弾性舗装材
構造物の施工方法によれば、乾燥が促進される結果工事
の期間が短縮でき、さらに寒冷時においてもラテックス
を乾燥することが可能であるため、従来の工法では施工
できなかった冬季の工事も可能となる。
【図1】ゴムチップが短繊維を介しても結合されている
ことを示す模式図。
ことを示す模式図。
1 ゴムチップの粒子 3 短繊維 5、7 バインダー樹脂
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C08L 7/00 - 21/02 C08L 75/04 - 75/16 C08K 7/02
Claims (6)
- 【請求項1】構成成分として、 (A)ビニル系水分散樹脂、ジエン系水分散樹脂の少な
くとも1種以上、 (B)短繊維、 (C)イソシアネート基含有量が5〜15重量%である
ウレタンプレポリマーの疎水性溶剤溶液、 (D)平均粒子径が5mm以下のゴムチップ、 を含み、前記成分(A)、(B)、(C)、(D)の固
形分重量比率が、(A)100重量部に対し、(B)を
10〜50重量部、(C)を2〜20重量部、(D)を
100〜800重量部である弾性舗装材組成物。 - 【請求項2】構成成分として、 (A)ビニル系水分散樹脂、ジエン系水分散樹脂の少な
くとも1種以上、 (B)短繊維、 (C)イソシアネート基含有量が5〜15重量%である
ウレタンプレポリマーの疎水性溶剤溶液、 (D)平均粒子径が5mm以下のゴムチップ、 を含み、前記成分(A)、(B)、(C)、(D)の固
形分重量比率が、(A)100重量部に対し、(B)を
10〜50重量部、(C)を2〜20重量部、(D)を
100〜800重量部なる組成にて構成される弾性舗装
材構造物。 - 【請求項3】前記成分(A)、(B)、(C)、(D)
を含む材料を混合し、吹き付け塗工する、請求項2記載
の弾性舗装材構造物の施工方法。 - 【請求項4】前記成分(D)を下地に敷き均し、この層
に前記成分(A)、(B)、(C)を含む混合物を吹き
付け塗工する、請求項2記載の弾性舗装材構造物の施工
方法。 - 【請求項5】前記成分(A)、(B)、(C)を含む混
合物と、前記成分(D)を別個の塗工手段を使用して、
同一下地上に塗工する、請求項2記載の弾性舗装材構造
物の施工方法。 - 【請求項6】組成物の吹き付け塗工、もしくは前記成分
(D)の敷き均しと吹き付け塗工を2回以上繰り返して
行い、積層する、請求項3、4又は5のいずれかに記載
の弾性舗装材構造物の施工方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8054285A JP2826502B2 (ja) | 1996-03-12 | 1996-03-12 | 弾性舗装材組成物、弾性舗装材構造物及びその施工方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8054285A JP2826502B2 (ja) | 1996-03-12 | 1996-03-12 | 弾性舗装材組成物、弾性舗装材構造物及びその施工方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09241435A JPH09241435A (ja) | 1997-09-16 |
JP2826502B2 true JP2826502B2 (ja) | 1998-11-18 |
Family
ID=12966301
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8054285A Expired - Lifetime JP2826502B2 (ja) | 1996-03-12 | 1996-03-12 | 弾性舗装材組成物、弾性舗装材構造物及びその施工方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2826502B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100779230B1 (ko) | 2007-08-23 | 2007-11-28 | 주식회사 아테콘 | 수용성 폴리머 탄성체 조성물 및 이를 이용한 도로포장방법 |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002021011A (ja) * | 2000-07-10 | 2002-01-23 | Ohtsu Tire & Rubber Co Ltd :The | 弾性舗装構造体 |
JP2002020538A (ja) * | 2000-07-13 | 2002-01-23 | Denki Kagaku Kogyo Kk | 粉末加硫ゴム組成物 |
JP2002020544A (ja) * | 2000-07-13 | 2002-01-23 | Denki Kagaku Kogyo Kk | 粉末加硫ゴム組成物 |
JP2012180437A (ja) * | 2011-03-01 | 2012-09-20 | Denki Kagaku Kogyo Kk | ポリクロロプレンラテックス組成物 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5433654A (en) * | 1977-08-22 | 1979-03-12 | Hitachi Ltd | Zigzag winder |
JPH0688305A (ja) * | 1991-02-21 | 1994-03-29 | Dyflex Corp | 全天候型舗装体 |
JPH0680241A (ja) * | 1992-09-01 | 1994-03-22 | Sandvik Kk | 移動物体案内装置 |
-
1996
- 1996-03-12 JP JP8054285A patent/JP2826502B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100779230B1 (ko) | 2007-08-23 | 2007-11-28 | 주식회사 아테콘 | 수용성 폴리머 탄성체 조성물 및 이를 이용한 도로포장방법 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09241435A (ja) | 1997-09-16 |
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