JP2822565B2 - 硬化性樹脂組成物 - Google Patents
硬化性樹脂組成物Info
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Description
共役ジエン系重合体ブロックとN−置換マレイミド重合
体ブロックとがエーテル結合を介して結合した共重合体
と、熱硬化性樹脂および/またはビニルモノマーとから
なる硬化性樹脂組成物に関する。
耐湿性、電気特性等の優れた硬化物を与えることから、
電気電子材料分野を始めとする広範な分野での利用が期
待できる。
ル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等の熱硬化性樹脂が、
従来から広く採用されている。たとえばプリント配線板
用の積層板の含浸用樹脂として、エポキシ樹脂、フェノ
ール樹脂、ポリイミド樹脂等が、また半導体素子、ダイ
オード、コンデンサー、リレー、スイッチ等の電気電子
部品封止用として、エポキシ樹脂、シリコン系等の低圧
成形材料、エポキシ系、アクリル系、シリコン系等の熱
または光硬化性の液状材料が使用されている。
脂をラジカル硬化させた硬化物は、電気特性、耐水性、
耐湿性等に極めて優れていることが知られている。たと
えば数平均分子量が1,000〜5,000程度の常温で液状の1,
2−ポリブタジエン樹脂とラジカル重合開始剤とからな
る樹脂組成物を用いた積層板および成形材料の製造法
(特公昭47−051952号公報、特公昭48−014428号公報等
参照)、数平均分子量が50,000〜200,000程度の常温で
固体の1,2−ポリブタジエン樹脂とラジカル重合開始剤
とからなる樹脂組成物を用いた積層板の製造法(特公昭
58−021925号公報、特公昭58−021926号公報等参照)、
ブタジエン−ビニル芳香族化合物コポリマーとシアン酸
エステル系樹脂組成物とからなる硬化性樹脂組成物(特
開昭61−233060号公報等参照)などが開示されている。
が、それに伴い電気電子部品の高性能化、高信頼性が要
求されている。たとえば高速演算回路や高周波回路に用
いるプリント配線板用の基板(積層板)には、低誘電
率、低誘電正接等の誘電特性の優れた材料が要求されて
いる。また電気電子回路部品の封止用材料には、接着
性、耐湿性、耐熱性、耐熱衝撃性、電気特性等のバラン
スのとれた材料が要求されている。
おいては、要求される誘電特性を満足せず、また封止材
料においても、要求される諸特性、特に耐熱衝撃性およ
び電気特性の双方を満足するものはない。
れた誘電特性を有するが、液状ポリブタジエン樹脂を使
用した積層板の製造法においては、基材に含浸、乾燥さ
せて得たプリプレグが粘着性を有することから、その積
層成形が困難であった。また固形ポリブタジエン樹脂を
使用した積層板の製造法においては、汎用溶媒への溶解
性が悪く、かつ含浸用ワニスの粘度が著しく高いことか
らこれも積層板製造の作業性が極めて悪い。さらに両者
に共通して銅箔等の金属箔への接着性が悪いため、工業
的な実用化に到っていない。
た場合、極めて優れた耐熱性、耐湿性および電気特性が
得られるが、硬化時の収縮率が著しく大きく、且つ接着
性が劣ることから、液状封止材料として一部の特殊用途
を除いては使用されていない。
相溶性が極めて悪く、それを改良する方法として前記ブ
タジエン−ビニル芳香族化合物コポリマーを用いる方法
が提案されているが、十分な相溶性を得るためにはビニ
ル芳香族化合物の共重合比率を高める必要があり、その
場合耐熱性が低下する。
性、電気特性等に優れ、かつ熱硬化時の収縮の小さい作
業性に優れた硬化性樹脂組成物を提供することを、その
目的とする。
果、共役ジエン系重合体ブロックとN−置換マレイミド
系重合体ブロックとからなる特定の共重合体が、他の熱
硬化性樹脂類との相溶性に優れ、この共重合体と熱硬化
性樹脂および/またはビニルモノマーとからなる硬化性
樹脂組成物が、低収縮性、機械的強度、耐熱性、耐湿
性、耐熱衝撃性、電気特性等に硬化物を与えることを見
出し本発明を完成した。
する硬化性樹脂組成物 成分A:下記一般式(1) X(O−Y)n ……(1) (ここに、Xは共役ジエン系重合体ブロック、YはN−
置換マレイミド重合体ブロックを表し、nは1〜5の正
数である。)で表されるN−置換マレイミド重合体ブロ
ック:Yが、共役ジエン系重合体ブロック:Xの分子内にエ
ーテル結合を介して結合しており、XとYとの重量比が
20/80≦X/Y≦90/10、数平均分子量が500〜100,000であ
る共重合体 成分B:熱硬化性樹脂および/またはビニルモノマー である。
が、2種以上の共役ジエンのコポリマーおよび/または
2種以上の共役ジエンとビニルモノマーとのコポリマー
である共役ジエン系重合体ブロックであり、式中のY
が、下記一般式(2) (ここに、Rは、炭素数1〜20のアルキル基、シクロア
ルキル基、アリール基または置換アリール基を表す。)
で表されるN−置換マレイミドの1種または2種以上の
重合体ブロックであり、YがXの分子内にエーテル結合
を介して結合した共重合体である。
一般的であり、たとえば1,3−ブタジエン,イソプレン,
2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン,1,3−ペンタジエン,2
−メチル−1,3−ペンタジエン,1,3−ヘキサジエン,4,5
−ジエチル−1,3−オクタジエン,3−ブチル−1,3−オク
タジエン等が挙げられ、特に1,3−ブタジエンおよびイ
ソプレンが好ましい。本発明においては、これらの内、
2種以上が使用される。
スチレン、p−メチルスチレン,α−メチルスチレン−
p−tert−ブチルスチレン,1,3−ジブチルスチレン,ビ
ニルナフタレン,ジビニルベンゼン,1,1−ジフェニルエ
チレン等のビニル芳香族化合物類、(メタ)アクリル酸
メチル,(メタ)アクリル酸エチル,(メタ)アクリル
酸ブチル等の(メタ)アクリル酸エステル類、2−ヒド
ロキシエチルメタクリレート等の分子内に水酸基を有す
る(メタ)アクリレート類、グリシジルメタクリレート
等の分子内にグリシジル基を有する(メタ)アクリレー
ト類、アクリロニトリルなどの1種又2種以上が使用で
き、特にビニル芳香族化合物類が好ましく使用され、さ
らに好ましくはスチレンおよびα−メチルスチレンを使
用する。
のミクロ構造には特に制限はない。
メチルマレイミド,N−エチルマレイミド,N−プロピルマ
レイミド,N−イソプロピルマレイミド,N−n−ヘキシル
マレイミド,N−シクロヘキシルマレイミド,N−フェニル
マレイミド,N−(1−ナフチル)マレイミド,N−ベンジ
ルマレイミド,N−(2−フルオレニル)マレイミド,N−
1−(4−アセトキシナフチル)マレイミド,N−2−メ
チルフェニルマレイミド等が挙げられる。
記N−置換マレイミド単量体の1種のホモポリマーまた
は2種以上のコポリマーが挙げられる。
することができる。
エンとビニルモノマーとを、窒素、アルゴン等の不活性
ガス雰囲気下、有機溶媒中において、アルカリ金属また
は有機アルカリ金属化合物を重合開始剤とし、−100〜
+150℃の温度で重合し、少なくとも1の重合体末端に
アルカリ金属の結合した共役ジエン系重合体を合成した
後、環状エーテル化合物を加えて重合体末端に酸素−ア
ルカリ金属結合を導入し、ついでN−置換マレイミド類
を加えて共重合する方法。
酸基および/またはエポキシ基を有する共役ジエン系重
合体とアルカリ金属または有機アルカリ金属化合物との
反応により、分子内に酸素−アルカリ金属結合を導入
し、ついでN−置換マレイミド類を加えて共重合する方
法。
リ金属として、リチウム、ナトリウム、カリウム等が、
また有機アルカリ金属化合物として、前記アルカリ金属
のアルキル化物、アリル化物、アリール化物等が使用さ
れる。有機アルカリ金属化合物の具体例として、エチル
リチウム,n−ブチルリチウム,sec−ブチルリチウム,t−
ブチルリチウム,エチルナトリウム,ブタジエニルジリ
チウム,ブタジエニルジナトリウム,リチウムビフェニ
ル,リチウムナフタレン,リチウムトリフェニル,リチ
ウムフルオレン,ナトリウムビフェニル,ナトリウムナ
フタレン,ナトリウムトリフェニル,ナトリウムフルオ
レン,α−メチルスチレンナトリウムジアニオン等が挙
げられ、これらは1種の単独または2種以上の混合物と
して使用される。
族炭化水素類、シクロヘキサン,シクロペンタン等の脂
環族炭化水素類、ベンゼン,トルエン等の芳香族炭化水
素類、ジエチルエーテル,ジオキサン,テトラヒドロフ
ラン等のエーテル類など、アニオン重合において通常使
用される有機溶媒が1種の単独溶媒または2種以上の混
合溶媒として使用される。
カリ金属の結合した共役ジエン系重合体との反応に用い
る環状エーテル化合物として、下記一般式(3) (ここに、R′は、水素原子または炭素数1〜4のアル
キル基を表す)で表される、たとえばエチレンオキサイ
ド、プロピレンオキサイド等が挙げられる。
系重合体と環状エーテル化合物との反応は、通常−70〜
+30℃の温度に1秒〜3時間撹拌維持して行う。ただ
し、反応条件は、前記には限定されずさらに広い範囲に
調整することができる。
限定されず、たとえば特公昭43−027432号公報、特公昭
47−019687号公報、特公昭47−033274号公報、USP−348
8332号明細書、化学増刊43「高分子のCharacterization
と物性」,P−193〜195,(株)化学同人,(1970)等に
記載された公知の方法を採用してもよい。
/又は分子鎖末端に1〜5個の水酸基および/またはエ
ポキシ基を有する共役ジエン系重合体は、下記の方法等
で合成することができ、また下記以外の方法で合成され
たものであっても、分子鎖中および/または分子末端に
水酸基および/またはエポキシ基を有する共役ジエン系
重合体であれば、本発明に用いることができる。
1の末端にアルカリ金属の結合した共役ジエン系重合体
と環状エーテル化合物との反応生成物を、水、アルコー
ル、ルイス酸等を用いて処理し、少なくとも1の末端に
水酸基を導入する方法。
0,同−2000,同−3000(何れも日本曹達(株)製)等が
ある。
1の末端にアルカリ金属の結合した共役ジエン系重合体
を、エピクロルヒドリン等のハロゲン化環状エーテルを
用いて処理し、少なくとも1の重合体末端にエポキシ基
を導入する方法。
ル等の分子内に水酸基を有する化合物類、またはアゾビ
スイソブチロニトリル、アゾビス−2,4−ジメチルバレ
ロニトリル等等のアゾ化合物類とメルカプトエタノール
等の水酸基含有メルカプタン類とを併用して重合開始剤
とし、共役ジエンまたは共役ジエンとビニルモノマーと
をラジカル重合し、分子鎖中に水酸基を有する共役ジエ
ン系重合体を得る方法。
ポキシ基を有する化合物と共役ジエンとをラジカル共重
合する方法。
ンホモポリマーまたはコポリマーの共役ジエン単位の一
部を、過酢酸等の公知の試剤を用いてエポキシ化し、分
子鎖中にエポキシ基を導入する方法。
有する共役ジエン系重合体に、酸素−アルカリ金属結合
を導入するためのアルコキシド化剤として、前記第
(1)項で用いられる重合開始剤が使用でき、好ましく
は有機アルカリ金属化合物、さらに好ましくはn−ブチ
ルリチウム、sec−ブチルリチウム等のアルキルリチウ
ム化合物が使用される。
役ジエン系重合体に、酸素−アルカリ金属結合を導入す
る反応は、前記共役ジエン系重合体と有機アルカリ金属
化合物とを、通常有機溶媒中において−100〜+100℃、
好ましくは−70〜+50℃の温度下で1秒〜5時間、好ま
しくは1分〜3時間撹拌保持することにより行うことが
できる。
水素系溶剤、ペンタン,シクロヘキサン等の脂環族炭化
水素系溶剤、ジメチルエーテル,エチレングリコールジ
メチルエーテル,テトラヒドロフラン,ジオキサン,ア
ニソール等のエーテル系溶剤、メチラール,ジメトキシ
エタン等のアセタール系溶剤、トリメチルアミン,N−メ
チルモルホリン等のアミン系溶剤などが使用でき、これ
らは1種の単独溶媒または2種以上の混合溶媒として使
用される。
に酸素−アルカリ金属結合を有する共役ジエン系重合体
と、N−置換マレイミドとの共重合反応は、前記例示し
た有機溶媒中において、反応温度−100〜+100℃、好ま
しくは−70〜+50℃の温度下で1分〜100時間、好まし
くは1〜50時間撹拌保持することにより行うことができ
る。
金属結合を有する共役ジエン系重合体を用いることによ
り、共役ジエン系重合体ブロックの片末端にエーテル結
合を介してN−置換マレイミド重合体ブロックを有する
下記一般式(4) X−O−Y ……(4) (ここに、XおよびYは、前記と同じ意味を表す)で表
されるA−B型ブロック共重合体が得られる。
る共役ジエン系共重合体を用いることにより、共役ジエ
ン系重合体ブロックの両末端にエーテル結合を介してN
−置換マレイミド重合体ブロックを有する下記一般式
(5) Y−O−X−O−Y ……(5) (ここに、XおよびYは、前記と同じ意味を表す) で表されるA−B−A型ブロック共重合体が得られ、分
子鎖中に酸素−アルカリ金属結合を有する共役ジエン系
重合体を用いることにより、共役ジエン系重合体ブロッ
クの分子鎖中からN−置換マレイミド重合体ブロックが
分枝した下記一般式(6) (ここに、X,Yおよびnは、前記と同じ意味を表す)で
表されるグラフト共重合体が得られ、さらに分子鎖末端
および分子鎖中に酸素−アルカリ金属結合を有する共役
ジエン系重合体を用いることにより、共役ジエン系重合
体ブロックの分子鎖末端および分子鎖中にエーテル結合
を介してN−置換マレイミド重合体ブロックを有する下
記一般式(7) (ここに、X,Yおよびnは、前記と同じ意味を表す)で
表されるブロック−グラフト共重合体が得られる。
ク:XとN−置換マレイミド重合体ブロック:Yとの比率:X
/Y(重量基準)は、20/800≦X/Y≦90/10が好ましく、こ
のX/Y比が過少な場合には硬化物の電気特性が低下し、
また過大な場合には異種樹脂との相溶性が低下する。
範囲が好ましく、過少な場合には硬化物の耐熱衝撃性が
低下し、過大な場合には異種樹脂との相溶性が低下す
る。
用いるのが好ましいが、特にその種類には制限はない。
脂、ポリブタジエン樹脂、下記一般式(8) (ここに、Aは、p価の芳香族、脂環族または脂肪族性
の有機基を表し、pは1〜6の整数である)で表される
マレイミド化合物、シアン酸エステル系樹脂組成物等が
挙げられる。
樹脂が好ましく使用される。たとえばビスフェノールA
型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、水
添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノールノボラ
ック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ
樹脂、ウレタン変性エポキシ樹脂、グリシジルエステル
型エポキシ樹脂、ポリグリコール型エポキシ樹脂、脂環
型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、イ
ソシアヌル酸型エポキシ樹脂、ハロゲン化ビスフェノー
ルA型エポキシ樹脂、ハロゲン化フェノールノボラック
型エポキシ樹脂、ポリブタジエン変性エポキシ樹脂(特
公昭62−027093号公報参照)等が挙げられ、成分Bとし
てこれらの単独または2種以上を配合することができ
る。
単位の50%以上が1,2−結合であるブタジエンのホモポ
リマーおよびその誘導体を、成分Bとして特に制限なく
配合することができる。たとえば 日本曹達(株)から
市販されているNISSO PB B−1000,同B−2000,同B−30
00,同G−1000,同G−2000,同G−3000,同C−1000等、
およびそれらの誘導体であるTE−2000(アクリル化変性
体),GM−1000(無水マレイン酸半エステル変性体),GQ
−1000(ボイル化変性体),TP−1001(ウレタン化変性
体)BF−1000(エポキシ化変性体),GI−1000,GI−3000
(以上水素添加変性体)等が配合使用される。
常無水マレイン酸またはその誘導体類と1個以上のアミ
ノ基を有するアミン類とを反応させてマレアミド酸を合
成し、ついでマレアミド酸を脱水環化させる方法等公知
の方法で合成される。マレイミド化合物として、N−エ
チルマレイミド,N−ブチルマレイミド,N−ヘキシルマレ
イミド,N−フェニルマレイミド,N−o,mまたはp−メト
キシフェニルマレイミド,N−2−ニトロフェニルマレイ
ミド,N−3,5−ジクロロフェニルマレイミド,N−o,mまた
はp−ヒドロキシフェニルマレイミド,N−o,mまたはp
−カルボキシフェニルマレイミド,N−p−アリルフェニ
ルマレイミド,N−p−フルオロフェニルマレイミド,N−
4−ピリジルマレイミド,N−(2−メチル−4−ピリジ
ル)マレイミド,N−ペンタクロロフェニルマレイミド,N
−o,mまたはp−アセトキシフェニルマレイミド,N−p
−〔1−メチル−1−(p′−ヒドロキシフェニル)エ
チル〕フェニルマレイミド,N−2−メチル−4−〔1′
−メチル−1′−(3″−メチル−4″−ヒドロキシフ
ェニル)エチル〕フェニルマレイミド,N−ベンジルマレ
イミド,N−4−キノリルマレイミド,N−1(または2)
−ナフチルマレイミド等のモノマレイミド類、N,N′−
エチレンビスマレイミド,N,N′−o,mまたはp−フェニ
レンビスマレイミド,N,N′−ヘキサメチレンビスマレイ
ミド,N,N′−(メチレン−ジ−p−フェニレン)ビスマ
レイミド,N,N′−(オキシ−ジ−p−フェニレン)ビス
マレイミド,N,N′(チオ−ジ−p−フェニレン)ビスマ
レイミド,N,N′−(スルホニル−ジ−p−フェニレン)
ビスマレイミド,N,N′−(スルフィニル−ジ−p−フェ
ニレン)ビスマレイミド,N,N′−(メチレン−ジ−1,4
−シクロヘキシレン)ビスマレイミド,N,N′−(イソプ
ロピリデン−ジ−p−フェニレン)ビスマレイミド,N,
N′−m−キシリレンビスマレイミド,N,N′−p−キシ
リレンビスマレイミド,N,N′−(イミノ−ジ−p−フェ
ニレン)ビスマレイミド,N,N′−2,4−トリレンビスマ
レイミド,N,N′−(メチレン−ジ−3−クロロ−p−フ
ェニレン)ビスマレイミド,N,N′−(メチレン−ジ−3
−メチル−1,4−フェニレン)ビスマレイミド,N,N′−
(ビニレン−ジ−p−フェニレン)ビスマレイミド,4−
メチル−2,4−ビス(p−N−マレイミドフェニル)ペ
ンタン,N,N′−1,4−ナフチレンビスマレイミド,N,N′
−2,4−ピリジンビスマレイミド,トリス(4−N−マ
レイミドフェニル)ホスフェート,トリス(4−N−マ
レイミドフェニル)チオホスフェート,2,4,6−トリス
(4′−N−マレイミドフェノキシ)−s−トリアジ
ン,5(または6)−N−マレイミド−1−(4′−N−
マレイミドフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン,
ポリ(フェニルメチレン)ポリマレイミド,ポリ(シク
ロヘキシレンメチレン)ポリマレイミド等のポリマレイ
ミド類が挙げられ、またこれらのマレイミド化合物のマ
レイミド基中の不飽和炭素に結合した水素原子が、適宜
塩素原子、臭素原子、メチル基、エチル基、フェニル基
等で置換された化合物も使用することができる。成分B
として、これらのマレイミド化合物も1種の単独または
2種以上の混合物として配合、使用される。
る多官能性シアン酸エステル、そのプレポリマー等を必
須成分とする樹脂組成物であり、たとえばシアナト樹脂
(特公昭41−1928号公報、特公昭45−011712号公報、特
公昭44−1222号公報、DE−1,190,184号明細書等参
照)、シアン酸エステル−マレイミド樹脂、シアン酸エ
ステル−マレイミド−エポキシ樹脂(特公昭54−030440
号公報、特公昭52−031279号公報、USP−4,110,364号明
細書等参照)、シアン酸エステル−エポキシ樹脂(特公
昭46−041112号公報等参照)等で代表される樹脂組成物
である。
の整数である)で表され、シアナト基が芳香環に結合し
ている化合物が好適に使用される。たとえば1,3−また
は1,4−ジシアナトベンゼン,1,3,5−トリシアナトベン
ゼン,1,3−,1,4−,1,6−,1,8−,2,6−または2,7−ジシ
アナトナフタレン,1,3,6−トリシアナトナフタレン,4,
4′−ジシアナトビフェニル,ビス(4−シアナトフェ
ニル)メタン,2,2−ビス(3,5−ジクロロ−4−シアナ
トフェニル)プロパン,2,2−ビス(3,5−ジブロモ−4
−シアナトフェニル)プロパン,ビス(4−シアナトフ
ェニル)エーテル,ビス(4−シアナトフェニル)チオ
エーテル,ビス(4−シアナトフェニル)スルホン,ト
リス(4−シアナトフェニル)ホスファイト,トリス
(4−シアナトフェニル)ホスフェート等、および末端
−OH含有ポリカーボネートオリゴマーとハロゲン化シア
ンとの反応により得られるシアン酸エステル(USP−4,0
26,913号明細書等参照)、ノボラックとハロゲン化シア
ンとの反応により得られるシアン酸エステル(USP−4,0
22,755号、USP−3,448,079号明細書等参照)等が挙げら
れる。また特公昭41−1928号,特公昭43−018468号,特
公昭44−4791号、特公昭45−011712号、特公昭46−0411
12号,特公昭47−026853号,特開昭51−063149号等の公
報,USP−3,553,244号,USP−3,755,402号,USP−3,740,34
8号,USP−3,595,900号,USP−3,694,410号,USP−4,116,9
46号明細書等に記載されたシアン酸エステル類も使用す
ることができる。
炭酸ナトリウムまたは塩化リチウム等の塩類、トリブチ
ルホスフィン等のリン酸エステル類などの触媒の存在下
または不存在下に重合させて得られるプレポリマーも使
用できる。これらのプレポリマーは、前記シアン酸エス
テル中のシアン基が3量化することにより形成されるsy
m−トリアジン環を、一般に分子中に有している。
レポリマーの形でも使用される。好適なアミンとして、
たとえばm−またはp−フェニレンジアミン,m−または
p−キシリレンジアミン,1,4−または1,3−シクロヘキ
サンジアミン,ヘキサヒドロキシリレンジアミン,4,4′
−ジアミノビフェニル,ビス(4−アミノフェニル)メ
タン,ビス(4−アミノフェニル)エーテル,ビス(4
−アミノフェニル)スルホン,ビス(4−アミノ−3−
メチルフェニル)メタン,ビス(4−アミノ−3,5−ジ
メチルフェニル)メタン,ビス(4−アミノフェニル)
シクロヘキサン,2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロ
パン,2,2−ビス(4−アミノ−3−メチルフェニル)プ
ロパン,2,2−ビス(4−アミノ−3−クロロフェニル)
プロパン,2,2−ビス(4−アミノ−3−クロロフェニ
ル)メタン,2,2−ビス(4−アミノ−3,5−ジブロモフ
ェニル)プロパン,ビス(4−アミノフェニル)フェニ
ルメタン,1,1−ビス(4−アミノフェニル)−1−フェ
ニルエタン等が挙げられる。
よびアミンとのプレポリマーは混合物の形でも使用で
き、単独および混合物の数平均分子量300〜6,000、好ま
しくは1,500以下、さらに好ましくは300〜1,000の範囲
で使用される。
ル−マレイミド−エポキシ樹脂等で代表されるシアン酸
エステル系樹脂組成物の成分として使用されるマレイミ
ドとして、前記一般式(8)で表されるマレイミド化合
物が好適に用いられる。
ベンゼン等の芳香族ビニルモノマー類、アクリル酸エチ
ル,メタクリル酸メチル,トリメチロールプロパントリ
メタクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル類,ジ
メチルフマレート等のフタル酸エステル類、ジメチルマ
レート等のマレイン酸エステル類、ジアリルフタレート
等のアリル化合物類、トリアリルイソシアヌレートなど
のラジカル重合性モノマーが使用される。
と成分Bの熱硬化性樹脂および/またはビニルモノマー
とを混合もしくは予備反応させることにより調製する。
単純に混合する方法、(b)無溶剤で加熱し予備反応さ
せる方法、(c)アセトン,メチルエチルケトン,メチ
ルイソブチルケトン,トルエン,キシレン等の単独また
は2種以上の混合溶媒に溶解し、溶液として混合する方
法、(d)前記溶媒中において溶液として混合、予備反
応させる方法、(e)前記溶媒中において予備反応させ
たものを混合する方法などを採用することができる。
なり特に限定されないが、通常重量比で90/10≧A/B≧10
/90、好ましくは70/30≧A/B≧30/70の範囲である。
ままでも硬化するが、硬化反応の促進剤として前記成分
Bの硬化触媒として公知の化合物を使用する。
有機金属塩類、有機過酸化物等が例示される。
チルアミン等の第3級アミン類、2−エチルイミダゾー
ル等のイミダゾール類、塩化コリン等の第4級アンモニ
ウム塩類、トリエチレンジアミン,トリエチレンテトラ
ミン等の脂肪族ポリアミン類、ジアミノフェニルメタ
ン,ジアミノジフェニルスルホン等の芳香族ポリアミン
類、N−アミノエチルピペラジン,メンタンジアミン等
の脂環族ポリアミン類、無水フタル酸,4−メチルヘキサ
ヒドロ無水フタル酸,無水トリメリット酸,無水ピロメ
リット酸,無水ベンゾフェノンテトラカルボン酸等の酸
無水物類、ジシアンアミド、フェノールノボラック樹
脂、アニリン・ホルムアルデヒド樹脂、ポリアミド樹脂
等が挙げられ、これらは1種の単独または2種以上が併
用される。
鉛,ナフテン酸鉛,オクチル酸亜鉛,オレイン酸錫,オ
クチル酸錫,ジブチル錫マレート,ナフテン酸マンガ
ン,ナフテン酸コバルト,アセチルアセトン鉄,アセチ
ルアセトンマンガン等が挙げられ、これらも1種の単独
または2種以上が併用される。
ル過酸化ベンゾイル,オクタノイルパーオキサイド,ラ
ウロイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド
類、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−
2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3,ジクミ
ルパーオキサイド等のジアリルパーオキサイド類、t−
ブチルパーベンゾエート,t−ブチルパーアセテート,ジ
−t−ブチルパーフタレート,2,5−ジメチル−2,5−ジ
(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン等のパーオキシエス
テル類、メチルエチルケトンパーオキサイド,シクロヘ
キサノンパーオキサイド等のケタンパーオキサイド類、
ジ−t−ブチルヒドロパーオキサイド,クメンハイドロ
パーオキサイド,α−フェニルエチルヒドロパーオキサ
イド,シクロヘキセニルヒドロパーオキサイド等のハイ
ドロパーオキサイド類,1,1−ビス(t−ブチルパーオキ
シ)シクロヘキサン,1,1−ビス(t−ブチルパーオキ
シ)−3,5,5−トリメチルシクロヘキサン等のパーオキ
シケタール類などが挙げられ、それらの使用量は、一般
的な意味での触媒量の範囲で充分であり、たとえば前樹
脂量に対して10重量%以下、好ましくは5重量%以下が
使用される。
い範囲の前記以外の成分を添加、配合することができ
る。
性樹脂、熱可塑性樹脂、溶剤、充填剤、難燃剤、可塑
剤、光重合開始剤、重合防止剤、カップリング剤、顔料
等が挙げられる。
リルフタレート樹脂、エポキシアクリレート樹脂、ウレ
タンアクリレート樹脂等を配合することができる。
脂、ロジン樹脂、テルペン樹脂、クマロン樹脂、キシレ
ン樹脂、ケトン樹脂等が配合される。
アセトン,メチルエチルケトン,メチルイソブチルケト
ン等のケトン系溶剤、酢酸エチル,酢酸ブチル等のエス
テル系溶剤、四塩化炭素,モノクロルベンゼン等の塩素
化炭化水素系溶剤を使用することができる。
ニル基、メタクリロキシプロピル基、アミノアルキル
基、メルカプトアルキル基、エポキシアルキル基等の非
加水分解型の有機基、Yはハロゲン、アルコキシ基等の
加水分解型の有機基を表す。)で表されるシラン化合
物、例えばγ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラ
ン、α−アミノプロピルトリエトキシシラン等のシラン
カップリング剤、前記一般式中のSiをTiに置き換えたチ
タンカップリング剤を使用できる。
末、アルミナ、酸化マグネシウム(マグネシア)、ウェ
ラストナイト、マイカ、炭酸カルシウム、タルク等の無
機充填剤が、好適に配合される。これらの充填剤は、粉
末状、粒子状、フレーク状または繊維状の充填剤として
そのままで、もしくは前記カップリング剤で表面処理し
たものを使用できる。
たとえば水酸化アルミニウム、酸化アンチモン、パーク
ロロペンタシクロデカン、テトラブロモビスフェノール
A、ペンタブロモフェノールメタクリレート、ハロゲン
化エポキシ樹脂等が使用される。
チルフタレート等のフタル酸エステル類、トリクレジル
ホスフェート、ジフェニルオクチルホスフェート等のリ
ン酸エステル類、ジブチルセバケート、ジオクチルセバ
ケート、ジ−2−エチルヘキシルアジペート等の二塩基
酸エステル類などが使用される。
ロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベン
ゾフェノン、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジ
メトキシフェニルアセトフェノン、2−エチルアントラ
キノン等の光ラジカル重合開始剤が使用できる。
ル−3−メチルフェノール),3,5−ジ−t−ブチルヒド
ロキシトルエン,2,2′−メチレンビス(4−メチル−6
−t−ブチルフェノール),4,4′−ブチリデンビス(6
−t−ブチル−3−クレゾール)等のアルキルフェノー
ル類、フェニル−C−ナフチルアミン,N,N′−ジ−β−
ナフチル−p−フェニレンジアミン等のアリルアミン
類、p−t−ブチルカテコール等のカテコール類、ハイ
ドロキノン,ハイドロキノンモノメチルエーテル等のハ
イドロキノン類などが使用される。
および成分Bの熱硬化性樹脂および/またはビニルモノ
マーに、所望により硬化促進剤、各種添加剤等を配合し
たものであり、塗料用、接着用、注型用等の組成物とし
て調製され、使用される。
できる他、熱風、電熱、赤外線、遠赤外線、高周波、マ
イクロ波等の各種エネルギーを用いて硬化することがで
きる。
含浸ワニスが調製される。このワニスをシート状基材に
含浸または塗布し、必要に応じて風乾した後、60〜150
℃の恒温空気中で乾燥することにより、B−ステージの
プリプレグを調製することができる。
ベスト等の無機繊維、ポリエステル,ポリアクリル,ポ
リアミド等の有機繊維の種々の織成による織布、不織
布、マット、ペーパーおよびこれらを組み合わせた基材
などが使用される。これらの基材は、充填材と同様にカ
ップリング剤を用いて表面処理を施し使用するのが好ま
しい。
要に応じて電解銅箔等の金属箔を重ねた構成とし、通常
成形圧力3〜100kg/cm2、温度130〜240℃の条件で一定
時間加圧、加熱して成形することにより、金属箔との接
着性が優れ、かつ耐熱性、誘電特性の優れたプリント配
線板用の積層板を製造することができる。
じて充填剤、難燃剤等の添加剤を加え十分混練すること
により、成形用の硬化性樹脂組成物を調製することがで
きる。
0.1〜1,000kg/cm2、好ましくは3〜500kg/cm2、温度100
〜300℃、好ましくは150〜240℃および成形時間30秒〜3
0時間である。
エン系重合体ブロックとN−置換マレイミド重合体ブロ
ックとからなる共重合体(成分A)と、熱硬化性樹脂お
よび/またはビニルモノマー(成分B)とを含有するこ
とを特徴とする。
性セグメントと極性セグメントとから構成される。した
がって、それらのセグメントの構成比率、すなわち共役
ジエン系重合体ブロックとN−置換マレイミド重合体ブ
ロックとの共重合比率を選択することにより、ポリブタ
ジエン樹脂等の無極性ポリマー、エポキシ樹脂,ポリイ
ミド樹脂等の極性ポリマーの双方に相溶化することか
ら、無極性ポリマーおよび極性ポリマーの何れにも配合
することが可能となる。
した硬化性樹脂組成物の硬化物においては、ミクロ相分
離構造が形成され、硬化物の強靭性や耐熱性が著しく向
上するかりでなく、共役ジエン系重合体の有する本来の
優れた電気特性、耐水性、耐湿性等も付与される。
形用、積層用、含浸用、接着用、塗料用等の各種態様の
樹脂組成物として調製でき、それらを硬化することによ
り、機械的強度、耐水性、耐湿性、耐熱性、電気特性、
耐熱衝撃性等の優れた硬化物が得られる。
説明する。ただし、本発明の範囲は、下記実施例により
何等の制限を受けるものではない。
に断りのない限り重量基準である。
ジエン系重合体の合成 (a) 試料B−1 窒素シールした反応容器に、n−ブチルリチウム0.04
モルをテトラヒドロフラン(以下THFと記す)に溶解し
た溶液300gを仕込み、−40℃に維持し撹拌下に、ブタジ
エン(以下Bdと記す)0.74モル及びイソプレン(以下Ip
と記す)0.59モルをTHF450gに溶解し、予め−40℃に冷
却した溶液を4時間かけて添加し、さらに1時間撹拌保
持した後、酸化エチレン(以下EOと記す)0.08モルを加
えて処理し、分子鎖の片末端に酸素−リチウム結合を有
する共役ジエン系重合体の溶液(試料B−1)を得た。
えて処理した後、減圧下に溶媒を留去しポリマーを得
た。
子量(以下nと記す)が2,050であり、また1分子当
たりの水酸基含有量(以下OHVと記す)は0.97であっ
た。
5モルをTHFに溶解した溶液350gを仕込み、−40℃に維持
し撹拌下、Bd0.56モルを4時間かけて通入し、1時間保
持した後、Ip0.44モルを3時間かけて添加し、さらに2
時間保持した。ついでEO0.3モルを加えて処理し、分子
鎖の片末端に酸素−リチウム結合を有する共役ジエン系
重合体の溶液(試料B−2)を得た。
えて処理した後、減圧下に溶媒を留去しポリマーを得
た。
0であり、1分子当たりのOHVは0.95であった。
含むナトリウム−ケロシン分散体をTHFに溶解した溶液2
00gを仕込み、−60℃に維持し撹拌下、Bd0.74モル及びI
p0.29モルをTHF300gに溶解し予め−60℃に冷却した溶液
を4時間かけて添加し、1時間保持した後、α−メチル
スチレン0.19モルを3時間かけて添加し、更に1時間保
持した。
に酸素−ナトリウム結合を有するブタジエン系重合体の
溶液(試料B−3)を得た。
に溶媒を留去しポリマーを得た。
0であり、また1分子当たりのOHVは1.88であった。
(90%)の温度を−60℃に調整し、撹拌下、N−フェニ
ルマレイミド0.23モルをTHFに溶解した溶液220gを4時
間かけて添加し、さらに1時間保持した後、20%塩酸/
メタノール溶液を加えて反応を停止した。ついで、反応
液に蒸留水を加えて分液後、上層のポリマー溶液から減
圧下に溶媒を留去して褐色エラストマー状の共重合体
(試料A−1)を得た。重合収率は98.5%であった(試
料B−1の合成時、分析用として系外に取り出した10%
の共役ジエン系重合体は除く)。
(90%)の温度を−60℃に調整し撹拌下、N−フェニル
マレイミド0.35モルをTHFに溶解した溶液350gを4時間
かけて添加し、さらに1時間保持した後、20%塩酸/メ
タノールを加えて反応を停止した。次いで、反応液を大
量のメタノール中へ投入してポリマーを析出させ、濾
過、洗浄した後、60℃で一昼夜乾燥し、黄白色粉末状の
共重合体(試料A−2)を得た。重合収率は99.0%であ
った(試料B−2の合成時、分析用として系外に取り出
した10%の共役ジエン系重合体は除く)。
(90%)の温度を−60℃に調整し撹拌下、N−フェニル
マレイミド0.35モルをTHFに溶解した溶液350gを4時間
かけて添加し、さらに1時間保持した後、20%塩酸/メ
タノール溶液を加えて反応を停止した。ついで反応液を
大量のメタノール中に投入してポリマーを析出させ、濾
過、洗浄した後、60℃で一昼夜乾燥し、黄白色粉末状の
共重合体(試料A−3)を得た。重合収率は98.3%あっ
た(試料B−3の合成時、分析用として系外の取り出し
た10%の共役ジエン系重合体は除く)。
−3)について、下記の特性を測定した。
−6,比較試料CW−1〜CW−3 (a) 含浸ワニスの調製 成分A;前記第(2)項で調製した共重合体(試料A−1
〜A−3) 成分B;下記熱硬化性樹脂 EP1:クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(商品名YDCN
−701,東都化成(株)製) EP2:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(商品名YD−128,
東都化成(株)製) T E:アクリル変性1,2−ポリブタジエン樹脂(商品名NIS
SO TE−2000,日本曹達(株)製) BT1:ビスマレイミド・トリアジン樹脂(商品名BT−217
0,三菱瓦斯化学(株)製) M20:ポリフェニレンメチレンビスマレイミド(商品名ビ
スマレイミドM−20,三井東圧化学(株)製) 前記成分AおよびBを適宜配合し、さらに必要に応じ
て硬化促進剤としてジクミルパーオキサイド(DCPと記
す)または2−ウンデシルイミダゾール(2UIと記す、
エポキシ硬化剤,商品名C11Z,四国ファインケミカル
(株)製)を加え、メチルエチルケトンに溶解して樹脂
分50%の含浸ワニス:試料W−1〜W−6を調製した。
促進剤を配合し、メチルエチルケトンに溶解して樹脂分
50%の含浸ワニス(比較試料CW−1〜CW−3)を調製し
た。
6および比較試料CW−1〜CW−3のそれぞれを、厚さ0.
2mmのガラス繊維織布に含浸し、加熱乾燥してB−ステ
ージのプリプレグを調製した。得られたプリプレグを8
枚重ね、さらに両面に厚さ35μmの電解銅箔を重ねて18
0℃×50kg/cm2×120分の条件で加圧成形し、更に200℃
で24時間硬化を行い、銅張り積層板を調製した。
定した。
なる含浸ワニスを用いた積層板は、低誘電率であるばか
りでなく、銅箔密着性、半田耐熱性、耐水性が優れ、各
特性が良くバランスしている。
料A−2)50部、成分BとしてビスマレイミドM−20
(前出)50部および硬化促進剤としてDCP(前出)1部
を混合し、さらにシラン系カップリング剤で表面処理を
施した結晶シリカ粉末250部を添加して100〜110℃の温
度下で混練した後、冷却、粉砕して顆粒状の硬化性樹脂
組成物:試料G−1を調製した。
件で圧縮成形し、さらに成形品を230℃に1時間保持し
て硬化させた。
ロックとN−置換マレイミド重合体ブロックとからこう
せいされる共重合体と、熱硬化性樹脂および/またはビ
ニル・モノマーとを含有することを特徴とする。
物は、ガラス転移点が高く、硬化時の硬化収縮率が小さ
く、かつその硬化物は機械的強度、耐水性、耐熱性、耐
熱衝撃性等に優れるだけでなく、誘電率、誘電正接等の
誘電特性が極めて優れている。
含浸ワニス、コイル含浸ワニス、塗料、接着剤用等の広
範な用途に使用することができる。
レグは、粘着性がなく取り扱いが極めて容易であり、そ
れを用いて製造した積層板は金属箔との密着性に優れ、
かつ優れた誘電特性、耐熱性、耐水性を有することか
ら、低誘電率の要求される高周波回路等のプリント配線
板用の基板材料として極めて有用である。
樹脂の特徴と、共役ジエン系重合体の特徴とを併せ持
ち、さらに強靭性をも有する硬化性樹脂組成物を提供す
るものであり、その電子・電気分野を始めとする産業上
の意義は、極めて大きい。
Claims (3)
- 【請求項1】下記成分AおよびBからなることを特徴と
する硬化性樹脂組成物 成分A:下記一般式(1) X(O−Y)n ……(1) (ここに、Xは共役ジエン系重合体ブロック、YはN−
置換マレイミド重合体ブロックを表し、nは1〜5の正
数である。)で表されるN−置換マレイミド重合体ブロ
ック:Yが、共役ジエン系重合体ブロック:Xの分子内にエ
ーテル結合を介して結合しており、XとYとの重量比が
20/80≦X/Y≦90/10、数平均分子量が500〜100,000であ
る共重合体 成分B:熱硬化性樹脂および/またはビニルモノマー - 【請求項2】請求項第(1)項において、成分Aとし
て、一般式(1)中のX(共役ジエン系重合体ブロッ
ク)が、2種以上の共役ジエンからなる重合体ブロック
または2種以上の共役ジエンとビニルモノマーとからな
る共重合体ブロックである硬化性樹脂組成物 - 【請求項3】請求項第(1)項において、成分Bの熱硬
化性樹脂が、エポキシ樹脂、ポリブタジエン樹脂、マレ
イミド化合物およびシアン酸エステル樹脂よりなる群か
ら選ばれた少なくとも1種である硬化性樹脂組成物
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---|---|---|---|
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Publication Number | Publication Date |
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JPH03281650A JPH03281650A (ja) | 1991-12-12 |
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1990
- 1990-03-30 JP JP8081090A patent/JP2822565B2/ja not_active Expired - Lifetime
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