JP2822164B2 - プレコート金属板 - Google Patents

プレコート金属板

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JP2822164B2
JP2822164B2 JP15270595A JP15270595A JP2822164B2 JP 2822164 B2 JP2822164 B2 JP 2822164B2 JP 15270595 A JP15270595 A JP 15270595A JP 15270595 A JP15270595 A JP 15270595A JP 2822164 B2 JP2822164 B2 JP 2822164B2
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篤志 大村
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車の外装板材や建
物の外装板材などに用いられる、メタリック感などの意
匠性と鮮映性を有するプレコート金属板に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、プレコート金属板の利用分野が拡
がりつつある。これは、塗料の進歩、特に高度の硬度性
や加工性の両立のみならず、ポストコート並みの耐汚染
性、耐薬品性など各用途別の品質に対しても十分に対応
できる樹脂設計が可能になったことによる。今後、更に
プレコート金属板の用途の拡大を計るためには、より高
度な外観(メタリック感などの意匠性と鮮映性)、高度
の耐候性が重要なポイントになっている。従来、高度な
外観を持たせるために、クリアメタリック層とその上に
クリヤー層をコートするダブルコートメタリックが、自
動車の外装板材などで実施されている。また、耐候性を
持たせるクリアコートとして、分子間結合力の高いフッ
素樹脂、シリコーン樹脂、アクリル樹脂などの使用が一
部で実用化されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来のダブル
コートメタリックでは、紫外線透過に伴い塗膜はく離や
クラックが発生するという耐候性上の問題がある。一
方、耐候性を有するクリアコートとしてのフッ素樹脂、
シリコーン樹脂あるいはアクリル樹脂などは、鮮映性に
劣るかあるいは折り曲げ加工等でクラックが発生しやす
くて加工性に劣り、この点がプレコート金属板としては
不向きな面があった。そこで本発明の目的は、加工性お
よび耐候性に優れる、メタリック感などの意匠性と鮮映
性を有するプレコート金属板を提供するにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明のプレコート金属
板は、図1に示すごとく表面処理が施された基板1に、
下塗層2と中塗層3と上塗層4とを順に焼き付け塗装し
てなる、いわゆる3コート3ベークのプレコート金属板
である。このうち下塗層2は前記基板1に樹脂塗料を2
〜10μmの膜厚で焼き付け塗装する。
【0005】中塗層3は、金属粉や有機着色ビース等の
意匠性付与粉粒材を配合したクリアでメラミン硬化型ポ
リエステル樹脂のクリア塗料であって、このポリエステ
ル樹脂の数平均分子量が3000〜15000、水酸基
価が10〜120であり、メラミン硬化型ポリエステル
樹脂の固形分100重量部に対して0.5〜3.0重量部の
紫外線吸収剤を含有していて、下塗層2の上に10〜2
0μmの膜厚で焼き付け塗装する。
【0006】上塗層4は、メラミン硬化型のポリエステ
ル樹脂のクリア塗料であって、このポリエステル樹脂の
数平均分子量が1500〜8000、水酸基価が10〜
120であり、メラミン硬化型ポリエステル樹脂の固形
分100重量部に対して0.5〜3.0重量部の紫外線吸収
剤を含有していて、中塗層3の上に10〜25μmの膜
厚で焼き付け塗装してある。
【0007】中塗層3の中に含まれる紫外線吸収剤の含
有量は、上塗層4中の紫外線吸収剤の含有量よりも多く
する。中塗層3及び/又は上塗層には、メラミン硬化型
ポリエステル樹脂の固形分100重量部に対して0.5〜
3.0重量部の光安定化剤を含有させる。
【0008】基板1としては、例えば冷延鋼板、亜鉛メ
ッキ鋼板、アルミ亜鉛合金メッキ鋼板、アルミメッキ鋼
板、アルミ板、ステンレス鋼板、スズメッキ鋼板、クロ
ム処理鋼板などを対象とする。この基板は塗装前に脱
脂、リン酸塩処理、塗布型クロム処理、クロム処理など
の表面処理を行う。
【0009】下塗層2を構成する下塗り塗料としては、
長期の密着性、耐食性および着色性を付与するために必
要であり、種々の樹脂のブレンド物、例えばアクリル樹
脂−エポキシ樹脂、アクリル樹脂−フェノール樹脂−エ
ポキシ樹脂、アクリル樹脂−フェノール樹脂−エポキシ
樹脂−ビニル樹脂、およびそれらの変性物が使用され
る。必要に応じ防錆顔料、更に目的や用途に応じて酸化
チタンをはじめとする着色顔料や体質顔料、及び各種添
加剤などの補助材料を添加することができる。
【0010】中塗層3及び上塗層4を構成する塗料に用
いるポリエステル樹脂としては、多価アルコールと多塩
基酸、またはその無水物とのエステル反応生成物であ
り、水酸基価を有するような量の水酸基を分子内に有す
るものである。多価アルコールとしては、エチレングリ
コール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、
ポリプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、
1.3−ブタンジオール、1.6−ヘキサンジオール、ε−
カプロラクタム、グリセリン、ペンタエリスリトール、
ジペンタエリスリトールなどが挙げられる。これらの多
価アルコールは単独で又は2種類以上組み合わせて用い
ることができる。
【0011】多塩基酸またはその無水物としては、フタ
ル酸、無水フタル酸、テトラヒドロフタル酸、テトラヒ
ドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、ヘキサヒド
ロ無水フタル酸、トリメリット酸、無水トリメリット
酸、ピロメリット酸、イソフタル酸、テレフタル酸、マ
レイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、ア
ジピン酸、セバシン酸、コハク酸、ドデセニルコハク
酸、ドデセニル無水コハク酸などが挙げられる。これら
の多塩基酸またはその無水物は、単独で又は2種以上を
組み合わせて用いることができる。
【0012】本発明においては、上記した多価アルコー
ルおよび多塩基酸またはその無水物から合成された水酸
基含有のポリエステル樹脂を、さらに長鎖モノエポキシ
ド(例えば、カージュラE:シェル化学)などを用いて
変性して使用することができる。
【0013】中塗層3および上塗層4に用いるメラミン
樹脂には、アルコキシメチルメラミン樹脂を用いること
ができる。アルコキシ基としてはメトキシ基、エトキシ
基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基などを用いたメチ
ル化メラミン樹脂、エチル化メラミン樹脂、n−ブチル
化メラミン樹脂、イソブチル化メラミン樹脂などが挙げ
られる。
【0014】ポリエステル樹脂の固形分100重量部に
対してメラミン樹脂の固形分は5〜70重量部、更には
10〜40重量部配分することが好ましい。5重量部を
下回ると硬化不足となり、所定の塗膜性能(特に薬品
性)劣り、70重量部を上回ると塗膜が脆弱となり加工
性、密着性および衝撃性が劣るからである。
【0015】中塗層3に配合する意匠性付与粉粒材とし
てはアルミ粉、ニッケル粉、銅粉、ステンレス粉などの
金属粉、ウレタン樹脂、アクリル樹脂などの有機着色ビ
ーズなどが挙げられる。この意匠性付与粉粒材は、メラ
ミン硬化型ポリエステル樹脂の固形分100重量部に対
して0.01〜20重量部、更に好ましくは0.05〜5重
量部とする。0.01重量部未満では、メタリック感など
の目的とする意匠外観が劣り、20重量部を越えると意
匠外観と共に塗膜の鮮映性が劣るからである。
【0016】一般に塗膜の劣化(屋外暴露による塗膜の
劣化)は、主に紫外線、水および空気中の三重項酸素に
より起こると言われている。従って、塗膜の劣化を防止
するには、ある種の添加剤、例えば紫外線吸収剤、光安
定剤、酸化防止剤、過酸化物分解剤などが有効である。
このうち、とくに紫外線吸収剤は、有害な紫外線のエネ
ルギーを吸収し、塗膜に無害な熱エネルギーに変換し、
塗膜中に存在していれば半永久的に効果を発揮する。代
表的な紫外線吸収剤としてはベンゾフェノン系、ベンゾ
トリアゾール系、蓚酸アニリド系、シアノアクリレート
系およびトリアジン系などがある。
【0017】光安定化剤は、塗膜の劣化過程で発生した
種々のラジカル(遊離基)、たとえばアルキルラジカル
や過酸化物ラジカルを捕獲し安定化させるもので、一般
的にラジカル捕獲剤と呼ばれ、HALS(Hinder
ed Amine Light Stabilizer
s)と略されている。代表的なHALSは、ヒンダード
されたピペラジン環を持っている。
【0018】プレコート金属板に対する紫外線吸収剤、
光安定化剤の添加剤の種類の選択は、樹脂系との相溶
性、化学的安定性と耐熱性などを考慮して決定し、添加
量は紫外線の吸収をランバートベールの法則に基づく計
算によって求められる。
【0019】上塗層4、中塗層3、下塗層2の各塗料の
粘度を調整するために、トルエン、キシレンなどの芳香
族炭化水素、シクロヘキサン、エチルシクロヘキサンな
どの脂肪族炭化水素、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸イ
ソブチルなどのエステル類、アセトン、メチルエチルケ
トン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イ
ソホロンなどのケトン類や、酢酸カービトールなどのエ
ーテル類などの塗料分野で通常用いる溶剤を適宜選択し
て単独で又は混合して用いることができる。
【0020】下塗り、中塗り、上塗りの塗装方法として
は、ロールコーター、カーテンフローコーター、ナイフ
コーターなど通常の方法で実施すればよい。下塗層2の
塗膜厚は2〜10μm、好ましくは3〜8μmとし、板
温190〜230℃で20〜60秒の焼き付けを行う。
中塗層3の膜厚は10〜20μmの範囲で、上塗層4の
膜厚は10〜25μmの範囲でそれぞれ任意の膜厚に塗
装したのち、それぞれ板温190〜250℃で20〜6
0秒の焼き付けを行う。いわゆる3コート3ベークであ
る。
【0021】
【作用】中塗層3および上塗層4は、メラミン樹脂を架
橋剤とした特定の数平均分子量および水酸基価を持つポ
リエステル樹脂のクリア塗料で形成されているので、折
り曲げ加工でクラックが発生することがなくて高度の加
工性と鮮映性に優れている。
【0022】水酸基含有ポリエステル樹脂の数平均分子
量は、これが高いと加工性が良くなるが鮮映度、耐薬品
性が低下する。従って、中塗層3は加工性を重視して3
000〜15000とし、上塗層4は鮮映性を重視して
1500〜8000とする。ポリエステル樹脂の水酸基
価は、10を下回ると焼き付け硬化時の架橋密度が低下
して耐薬品性に劣り、120を越えると焼き付け硬化後
の塗膜中に水酸基が残存して耐薬品性が低下するので、
10〜120とし、より好ましくは16〜50とする。
【0023】上塗層4に適量の紫外線吸収剤を含有する
ことより、上塗層に経時的な紫外線劣化、即ち表面クラ
ックが生じにくくて平滑性に優れ、また黄変が生じにく
くなる。中塗層3に適量の紫外線吸収剤を含有させるこ
とで、紫外線の透過を防ぎ、中塗層3と下塗層2に紫外
線による経時的な塗膜劣化が生じるのを防ぎ、塗膜剥離
が生じにくくなる。
【0024】上塗層4はクリアコートなので紫外線吸収
剤を多く含ませても紫外線の透過防止の効果は期待でき
ない。中塗層3の意匠性付与粉粒材を金属粉にすれば、
その金属粉と紫外線吸収剤が相乗効果を奏し、紫外線の
透過をよく防ぎ下塗層2の紫外線による劣化を防ぐ。従
って、上塗層4よりも中塗層3に紫外線吸収剤を多く含
ませることが効果的である。
【0025】上塗層4中に含有する紫外線吸収剤は、メ
ラミン硬化ポリエステル樹脂の固形分100重量部に対
して0.5重量部を下回ると経時における表面クラック発
生の防止効果および光沢の保持効果が低く、3.0重量部
を越えるとそれらの効果をさほど期待できないので、0.
5〜3.0重量部に設定する。
【0026】中塗層3中に含有すべき紫外線吸収剤も、
先の樹脂固形分100重量部に対して0.5重量部を下回
ると紫外線の透過によって中塗層3、下塗層2の紫外線
による劣化を防止できないし、3.0重量部を越えても紫
外線による劣化の防止効果をさほど期待できないので、
0.5〜3.0重量部とする。
【0027】上塗層4及び/又は中塗層3に光安定化剤
を適量含有させると、経時における光沢の低下を緩める
ことができる。そのための光安定化剤の含有量は、メラ
ミン硬化型のポリエステル樹脂の固形分100重量部に
対して0.5重量部未満では経時における光沢の保持効果
が低いし、3.0重量部を越えて含ませても光沢の保持効
果をさほど期待できないので、0.5〜3.0重量部とす
る。
【0028】
【実施例】
(実施例1)図1は本発明に係るプレコート金属板の断
面図を示す。1は基板、2は下塗層、3は中塗層、4は
上塗層である。基板1として、0.27mm厚の亜鉛メッキ
鋼板を使用する。この亜鉛メッキ鋼板からなる基板1
は、塗装下地処理としてリン酸亜鉛処理を施し、次いで
基板1の上にウレタン変性エポキシ樹脂系の下塗り塗料
を焼き付け塗装して下塗層2を形成する。下塗層2の膜
厚は5μm、焼き付け板温度は210℃とした。
【0029】下塗層2の上に、アルミ粉を配合したメラ
ミン硬化型ポリエステル樹脂からなるメタリック・クリ
ア中塗り塗料を焼き付け塗装して中塗層3を形成する。
そのポリエステル樹脂としては数平均分子量を500
0、水酸基価が30のものを使用した。この場合、中塗
層3の膜厚は15μm、焼き付け板温度は220℃とし
た。上記メタリック塗料の配合については、ポリエステ
ル樹脂を80重量部、メラミン樹脂を20重量部、アル
ミペーストを5重量部(アルミ粉として3.5重量部)、
溶剤を40重量部とした。
【0030】さらに中塗層3の上に、メラミン硬化型ポ
リエステル樹脂からなるクリア上塗り塗料を焼き付け塗
装して上塗層4を形成する。そのポリエステル樹脂とし
ては数平均分子量3000、水酸基価34のものを使用
した。この場合、上塗層4の膜厚は15μm、焼き付け
板温度は220℃とした。
【0031】(実施例2)中塗層3のポリエステル樹脂
として、数平均分子量が3000、水酸基価が36のも
のを使用し、上塗層4のそれを数平均分子量3000、
水酸基価34のものを使用し、他は実施例1と同様に実
施した。
【0032】(実施例3)中塗層3のポリエステル樹脂
として、数平均分子量が8000、水酸基価が27のも
のを使用し、上塗層4のそれを数平均分子量3000、
水酸基価34のものを使用する以外は、実施例1と同様
に実施した。
【0033】(実施例4)中塗層3のポリエステル樹脂
として、数平均分子量が8000、水酸基価が27のも
のを使用し、上塗層4のそれを数平均分子量5000、
水酸基価30のものを使用する以外は、実施例1と同様
に実施した。
【0034】(実施例5)中塗層3のポリエステル樹脂
として、数平均分子量が8000、水酸基価が27のも
のを使用し、上塗層4のそれを数平均分子量1500、
水酸基価36のものを使用する以外は、実施例1と同様
に実施した。
【0035】(実施例6)中塗層3のポリエステル樹脂
として、数平均分子量が15000、水酸基価が29の
ものを使用し、上塗層4のそれを数平均分子量300
0、水酸基価34のものを使用する以外は、実施例1と
同様に実施した。
【0036】(実施例7)中塗層3のポリエステル樹脂
として、数平均分子量が15000、水酸基価が29の
ものを使用し、上塗層4のそれを数平均分子量800
0、水酸基価27のものを使用する以外は、実施例1と
同様に実施した。
【0037】(実施例8)上記実施例1において、上塗
層4に紫外線吸収剤(UVA6:ベンゾフェノン系 チ
バガイギー社製)を1.5重量部、中塗層3に同じ紫外線
吸収剤を2.0重量部含有させ、光安定化剤はいずれの層
3・4にも含有させずに実施した。
【0038】(実施例9)上塗層4にのみ光安定化剤
(HALS3 チバガイギー社製)を0.5重量部加えた
以外は、実施例8と同様に実施した。
【0039】(実施例10)上塗層4および中塗層3に
もそれぞれ実施例9と同じ光安定化剤を0.5重量部添加
した以外は、実施例8と同様に実施した。
【0040】(実施例11)上塗層4における紫外線吸
収剤の添加量を0.5重量部、および中塗層3における紫
外線吸収剤の添加量を1.0重量部に変えた以外は、実施
例8と同様に実施した。
【0041】(実施例12)上塗層4には紫外線吸収剤
を0.5重量部、光安定剤を0.5重量部添加し、中塗層3
には紫外線吸収剤を1.0重量部および光安定剤を0.5重
量部添加し、他は、実施例8と同様に実施した。
【0042】(比較例1)中塗層3のポリエステル樹脂
として、数平均分子量が3000、水酸基価が34のも
のを使用し、上塗層4のそれを数平均分子量1000
0、水酸基価31のものを使用する以外は、実施例1と
同様に実施した。
【0043】(比較例2)中塗層3のポリエステル樹脂
として、数平均分子量が20000、水酸基価が37の
ものを使用し、上塗層4のそれを数平均分子量300
0、水酸基価34のものを使用する以外は、比較例1と
同様に実施した。
【0044】(比較例3)中塗層3のポリエステル樹脂
として、数平均分子量が5000、水酸基価が30のも
のを使用し、上塗層4のそれを数平均分子量1000、
水酸基価30のものを使用する以外は、比較例1と同様
に実施した。
【0045】(比較例4)中塗層3のポリエステル樹脂
として、数平均分子量が5000、水酸基価が30のも
のを使用し、上塗層4のそれを数平均分子量3000、
水酸基価8のものを使用する以外は、比較例1と同様に
実施した。
【0046】(比較例5)中塗層3のポリエステル樹脂
として、数平均分子量が5000、水酸基価が30のも
のを使用し、上塗層4のそれを数平均分子量3000、
水酸基価160のものを使用する以外は、比較例1と同
様に実施した。
【0047】(比較例6)上記実施例1において、上塗
層4および中塗層3のいずれの層にも紫外線吸収剤およ
び光安定化剤を無添加で実施した。
【0048】(比較例7)上塗層4にのみ実施例8と同
じ紫外線吸収剤を1.5重量部添加した以外は、比較例6
と同様に実施した。
【0049】(比較例8)上塗層4にのみ実施例8と同
じ紫外線吸収剤を1.5重量部、および実施例9と同じ光
安定化剤を0.5重量部添加した以外は、比較例6と同様
に実施した。
【0050】(比較例9)中塗層3にのみ実施例8と同
じ紫外線吸収剤を1.5重量部、および実施例9と同じ光
安定化剤を0.5重量部添加した以外は、比較例6と同様
に実施した。
【0051】上記実施例1〜7および比較例1〜5で得
たプレコート鋼板について、以下の項目の性能試験を行
った。図2の図表はその試験結果を示す。 〔加工性〕 折り曲げテストで塗膜の剥離有無を常温で
評価した。図表中、4TTとは4T折り曲げ後テープに
よって塗膜の剥離の有無を目視で判定したものである。 〔耐薬品性〕 下記薬品に浸漬 5%H2 SO4 50℃ 96時間 5%CH3 COOH RT 3時間 図表中、○はブリスター無し、△はブリスター少々有り
を示す。 〔鮮映性〕 鮮映性の測定は、日本ペイント社とスガ試
験器社の共同開発商品である携帯写映鮮像度測定器(H
A−NSIC)で測定した。この測定器の原理は、光学
系でパターンをレンズで結像させて被測定面に投映し、
このパターン像の明暗境界の歪み方を解析、標準化して
表示するものである。測定値の判断基準として、通常の
塗装膜の場合は〜10であって、10〜40を高鮮映性
の塗装膜、40〜60を超鮮映性の塗装膜としている。
表中、測定値が40以上のものには○をしている。
【0052】図2の図表から明らかなように、加工性は
実施例1〜7の全てにおいてクラックの発生が無く加工
性に優れていることが判った。一方、比較例3では上塗
層のポリエステル樹脂の数平均分子量が少ないために、
比較例5では上塗層の水酸基価が多過ぎるために、それ
ぞれ表面クラックが微小に発生し、加工性に劣ることが
判った。
【0053】耐薬品性についても、実施例1〜7の全て
においてブリスターの発生が無く、耐薬品性に優れてお
り、更に鮮映性も優れていることが判った。一方、比較
例1では上塗層のポリエステル樹脂の数平均分子量が多
過ぎるため、比較例4では上塗層の水酸基価が少ないた
めブリスターが発生し、耐薬品性に劣ることが判った。
比較例5ではポリエステル樹脂の水酸基価が多過ぎるた
めに、ブリスターが少々発生し、耐薬品性に劣ることが
判った。また比較例2では、中塗層のポリエステル樹脂
の数平均分子量が多すぎるため鮮映性に劣ることが判っ
た。
【0054】図3の図表は、上記実施例8〜12および
比較例6〜9で得たプレコート鋼板の耐候性テストを行
った結果を示す。 〔促進耐候性〕 QUV 3000時間(24時間紫外
線照射と24時間耐湿テストを交互にして合計で300
0時間)テストを行った。図表はテスト後の表面外観と
光沢保持率(GR%)を示す。ここに表面外観とは表面
クラックの発生の有無をいう。図表中、○は表面クラッ
ク無し、△は微小の表面クラック発生、×は表面クラッ
クが多いことを表す。 〔光沢度〕 光沢度はJIS Z8741の方法2にお
ける「60度鏡面反射法」で測定した。
【0055】この図表から明らかなように実施例8〜1
2では表面クラックの発生が無く、表面外観性に優れて
いることが判った。一方、比較例6では上塗層4および
中塗層3のいずれにも紫外線吸収剤および光安定化剤が
添加されていないので、表面クラックが多く発生し、ま
た比較例7では中塗層3に紫外線吸収剤および光安定化
剤のいずれもが添加されていないので、比較例6と同じ
ように表面クラックが多く発生した。比較例8および9
では上塗層4または中塗層3のいずれかに紫外線吸収剤
および光安定化剤を添加したので、表面クラックの発生
が比較的少なくなっていることが判った。また、光沢保
持率については実施例8〜12では平均して良好であ
り、特に実施例10において優れている。一方、比較例
6〜9では平均して光沢保持率が低く、特に比較例6に
おいて非常に低かった。
【0056】
【発明の効果】かかる本発明によれば、紫外線劣化によ
るクラックや塗膜はく離をよく防止できて耐候性に優
れ、しかも曲げ加工を加えてもクラック発生を防止でき
て加工性に優れる、メタリック感を呈するプレコート金
属板を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】プレコート金属板の断面図である。
【図2】実施例1〜7および比較例1〜5で得たプレコ
ート鋼板の光沢度、加工性および耐薬品性についての性
能試験を行った結果を示す図表である。
【図3】実施例8〜12および比較例6〜9で得たプレ
コート鋼板についての耐候性試験を行った結果を示す図
表である。
【符号の説明】
1 基板 2 下塗層 3 中塗層 4 上塗層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B32B 27/18 B32B 27/18 A 27/20 27/20 A Z (72)発明者 小糸 浩 大阪府大阪市中央区南本町4丁目1番1 号 株式会社淀川製鋼所内 (72)発明者 大村 篤志 大阪府大阪市中央区南本町4丁目1番1 号 株式会社淀川製鋼所内 (56)参考文献 特開 昭58−92484(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B32B 15/08 B05D 7/14 B05D 7/24 302 B32B 27/18 B32B 27/20

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面処理が施された金属板からなる基板
    1に、下塗層2と中塗層3と上塗層4とを順に形成して
    なるプレコート金属板であって、 下塗層2は、基板1に樹脂塗料を2〜10μmの膜厚で
    焼き付け塗装してあり、 中塗層3は、金属粉や有機着色ビーズ等の意匠性付与粉
    粒材を配合したメラミン硬化型ポリエステル樹脂のクリ
    ア塗料であって、このポリエステル樹脂の数平均分子量
    が3000〜15000、水酸基価が10〜120であ
    り、メラミン硬化型ポリエステル樹脂の固形分100重
    量部に対して0.5〜3.0重量部の紫外線吸収剤を含有し
    ていて、下塗層2の上に10〜20μmの膜厚で焼き付
    け塗装してあり、 上塗層4は、メラミン硬化型のポリエステル樹脂のクリ
    ア塗料であって、このポリエステル樹脂の数平均分子量
    が1500〜8000、水酸基価が10〜120であ
    り、メラミン硬化型ポリエステル樹脂の固形分100重
    量部に対して0.5〜3.0重量部の紫外線吸収剤を含有し
    ていて、中塗層3の上に10〜25μmの膜厚で焼き付
    け塗装してあることを特徴とするプレコート金属板。
  2. 【請求項2】 中塗層3に含まれる紫外線吸収剤の含有
    量が、上塗層4の紫外線吸収剤の含有量よりも多い請求
    項1記載のプレコート金属板。
  3. 【請求項3】 中塗層3及び/又は上塗層4に、メラミ
    ン硬化型ポリエステル樹脂の固形分100重量部に対し
    て0.5〜3.0重量部の光安定化剤が配合されている請求
    項1または2記載のプレコート金属板。
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