JP2819947B2 - 電力変換器 - Google Patents

電力変換器

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JP2819947B2
JP2819947B2 JP4183417A JP18341792A JP2819947B2 JP 2819947 B2 JP2819947 B2 JP 2819947B2 JP 4183417 A JP4183417 A JP 4183417A JP 18341792 A JP18341792 A JP 18341792A JP 2819947 B2 JP2819947 B2 JP 2819947B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はスナバ回路を有する電力
変換器に係り、特に、要素の配置に関する。
【0002】
【従来の技術】スイッチング素子のスイッチングに伴う
スナバエネルギー損失を低減する電力変換器の回路とし
て、特開昭64−89972号公報記載の回路が提案されてい
る。
【0003】この回路は、上下の半導体スイッチング素
子のスイッチングに関与するスナバコンデンサがそれぞ
れ異なるよう構成された非対称回路でスナバエネルギー
損失を低減するものである。
【0004】この非対称回路を直列多重インバータに構
成した例が、特開平1−198280 号公報に記載されてい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術は、非対
称構成であるがゆえ、装置全体が大型化するという問題
があった。
【0006】またトランジスタ,IGBTなど高速なス
イッチング素子を大電力用の電力変換器に用いた場合、
スナバ回路のインダクタンスを減らさないと必要な電流
を遮断できないという問題があった。
【0007】本発明の目的は、スナバエネルギー損失を
低減しつつ、しかも小型な電力変換器を提供することに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的は、第1及び第
2のダイオードの一端が両端にそれぞれ接続された自己
消弧型半導体スイッチング素子の直列体と、前記自己消
弧型半導体スイッチング素子相互の接続点、前記第1及
び第2のダイオードそれぞれの他端の3点間に接続され
たデルタ型またはスター型に結線された複数の容量性素
子を接続し、これら複数の容量性素子を3つの端子を持
つ1つのパッケージに収納することにより達成される。
【0009】上記目的は、第1及び第2のダイオードの
一端が両端にそれぞれ接続された自己消弧型半導体スイ
ッチング素子の直列体と、前記自己消弧型半導体スイッ
チング素子相互の接続点、前記第1及び第2のダイオー
ドそれぞれの他端の3点間に接続されたデルタ型または
スター型に結線された複数の容量性素子を接続し、前記
第1のダイオードにはボルト側がアノード端子であるス
タッド型ダイオードを用い、前記第2のダイオードには
ボルト側がカソード端子であるスタッド型ダイオードを
用いることにより達成される。
【0010】
【作用】自己消弧型半導体スイッチング素子がオン状態
からオフ状態に変わると、スナバ作用によりこのスイッ
チング素子に接続される容量性素子に電流が流れ込み、
容量性素子を充電する。このとき容量性素子がデルタ型
に接続されていると、流れ込んだ電流が分流して容量性
素子を流れる。
【0011】そのとき容量性素子に蓄えられていた電荷
が電源または負荷に掃き出されることにより、スナバエ
ネルギー損失を低減する。
【0012】また、従来の非対称回路では容量性素子と
して大容量の素子を必要としたのに対し、容量性素子を
デルタ型に接続することにより必要な素子容量は小さく
することができ、その分電力変換器を小型化することが
できる。
【0013】さらに、デルタ型に接続されている容量性
素子を1つのパッケージに収めることにより、各容量性
素子をばらばらに取り付ける場合に比べ、スナバ回路の
インダクタンスを小さくすることができる。
【0014】また、モジュール型半導体素子の端子に取
り付けた導電体に直接スタッド型ダイオードのボルト側
を取り付け、前記モジュール型半導体素子に流れる電流
の向きとスタッド型ダイオードに流れる電流の向きが実
質的に一致するように配置することにより、モジュール
型半導体素子の回路とスナバ回路の相互インダクタンス
を利用してインダクタンスを減らすことができる。
【0015】
【実施例】本発明の実施例を説明するにあたり、本発明
の特徴を明確にするために本発明の回路動作について説
明をする。
【0016】図10にスナバエネルギー損失の低減が可
能な従来の非対称型回路を示す。
【0017】スイッチング素子11がオン状態にあり、
直流電源1からインダクタンス(配線インダクタンス)
3,スイッチング素子11を介して負荷に電流が通電さ
れているとき、スナバコンデンサ31は、直流電源1,
インダクタンス3,スナバダイオード21,22を介し
て、電源電圧まで充電され、またスナバコンデンサ32
は、スイッチング素子11のオンにより、スナバダイオ
ード22−スナバ抵抗41−スイッチング素子11の経
路で電荷を放出し、極間電圧は零まで低下している。こ
の状態でスイッチング素子11をオフするとスイッチン
グ素子11を流れていた電流は、スナバダイオード21
とスナバコンデンサ32に流入して、次第にスナバコン
デンサ32の電圧を上昇させるが、電源電圧まで充電さ
れるだけで、スナバエネルギー損失低減の効果はない。
【0018】逆に、スイッチング素子12がオン状態に
あり、負荷から電流が流出してスイッチング素子12に
電流が通電されているとき、スナバコンデンサ31は、
前記スイッチング素子11のオン状態と同様に直流電源
1,インダクタンス3,スナバダイオード21,22を
介して、電源電圧まで充電されており、またスナバコン
デンサ32も、直流電源1,インダクタンス3,スナバ
ダイオード21,スナバコンデンサ32,スイッチング
素子12を介して、電源電圧まで充電されている。この
状態でスイッチング素子12をオフするとスイッチング
素子12を流れていた電流は、スナバコンデンサ32−
スナバダイオード22−スナバコンデンサ31に流入す
る。次第にスナバコンデンサ32の電圧を低下させると
同時にスナバコンデンサ31を電源電圧以上に充電す
る。この充電された電荷は、スナバコンデンサ31,ス
ナバ抵抗41,インダクタンス3,直流電源1の経路で
回生が行われる。
【0019】このように、従来の回路においては、一方
のスイッチング素子のスナバ作用によってのみしか回生
動作ができない。
【0020】さらに、スイッチング素子11にはスナバ
コンデンサ32が並列に接続され、スイッチング素子1
2にはスナバコンデンサ31とスナバコンデンサ32を
直列接続したものが並列に接続される非対称回路である
ため、例えば、スイッチング素子11,12の電流遮断
性能から要求されるスナバコンデンサ容量を2μF以上
とし、スナバコンデンサ31の容量をC1 、32の容量
をC2 とすると、これらコンデンサの関係は図8に示す
ようになる。
【0021】このようにC2 を2μFとするとC1 は無
限大の容量を必要とし、スナバコンデンサの組合せとし
ては不適切である。
【0022】コンデンサの容量最小の点としてC1 ,C
2 の容量を選択するとC1=C2=4μFとなる。
【0023】このとき、スイッチング素子11の並列容
量はC2=4μF 、スイッチング素子12の並列容量は
12/(C1+C2)=2μFとなる。
【0024】このように全体のコンデンサの容量を最小
としてコンデンサ容量を決めると上下のスイッチング素
子のスナバ回路としての容量が異なり、回路の動作が、
上下のスイッチング素子で異なるばかりか、スイッチン
グ素子11のスナバ回路容量が、必要容量2μFに対し
て4μFとなり、スナバ抵抗41の損失を増加させるこ
とになる。
【0025】実用的には、C1≫C2として容量を決定
し、例えばC1=42μF,C2=2.1μF程度を接続す
ることとなる。
【0026】このような従来技術による回路では、必要
容量以上のコンデンサを使用しなければ実用的な回路を
構成することができないという欠点を有していた。その
ため、大きさに制限のある例えば、電車などに搭載する
電力変換器などにおいては、必要容量以上のコンデンサ
を使用する従来の回路は電車の床下に搭載できないとい
う問題があった。
【0027】この従来の回路の問題点を解消した本発明
のスナバ回路の原理を図面を用いて説明する。
【0028】図2に半導体スイッチング素子でインバー
タを構成した電力変換器の回路の1相分を示す。
【0029】自己消弧型半導体スイッチング素子、例え
ばGTO,トランジスタ,IGBTなど(以下、単に、
スイッチング素子という)11,12を直列接続し、こ
のスイッチング素子相互の接続点は、インバータ出力端
として負荷9に接続されている。このスイッチング素子
11,12の直列体と並列にスナバダイオード21,ス
ナバコンデンサ31及びスナバダイオード22の直列体
を接続し、スイッチング素子11及び12の接続点とス
ナバダイオード21のカソード及びスナバダイオード2
2のアノード間にそれぞれスナバコンデンサ32,33
を接続する。このスナバダイオード21,22にはそれ
ぞれスナバ抵抗41,42が並列に接続される。またス
イッチング素子11,12それぞれにフリーホイールダ
イオード15,16がそれぞれ逆並列に接続される。
【0030】次に、この回路の働きを説明する。
【0031】スイッチング素子11がオン状態にあり、
直流電源1からインダクタンス3,スイッチング素子1
1を介して負荷9に図2(A)の実線の矢印で示す電流
が通電されている。このとき、スナバコンデンサ31
は、直流電源1、インダクタンス3,スナバダイオード
21,スナバコンデンサ31,スナバダイオード22を
介して、電源電圧まで充電され、またスナバコンデンサ
32は、スイッチング素子11のオンにより、スナバ抵
抗41−スイッチング素子11の経路によって電荷を放
出し極間電圧は零まで低下している。
【0032】また、スナバコンデンサ33は、直流電源
1,インダクタンス3,スイッチング素子11,スナバ
コンデンサ33,スナバダイオード22を介して、電源
電圧まで充電されている。この状態でスイッチング素子
11をオフするとスイッチング素子11を流れていた電
流は、図2(A)の破線の矢印で示すようにスナバダイ
オード21を通り、スナバコンデンサ32及びスナバコ
ンデンサ31と33の並列コンデンサに流入して、次第
にスナバコンデンサ32の電圧を上昇するとともに、ス
ナバコンデンサ33の電圧を低下させ、スイッチング素
子11と12の接続点の電位を低下させる。
【0033】このとき、コンデンサ33は蓄えられた電
荷を放出するとともに、コンデンサ31を電源電圧以上
に充電する。その後、負荷出力点の電位が、直流電源1
のマイナス端子とほぼ同等に低下するとダイオード16
がオンして引き続いて負荷9へ電流がフリーホイールす
る。このとき、スイッチング素子11には、スナバコン
デンサ32とスナバコンデンサ31と33の直列回路が
並列接続された容量が接続されていることになる。逆に
図2(B)に示すように、スイッチング素子12がオン
状態にあり、図中の実線の矢印が示すように負荷から電
流が流出して、スイッチング素子12に電流が通電され
ている。このときスナバコンデンサ31は、前記スイッ
チング素子11のオン状態と同様に、直流電源1,イン
ダクタンス3,スナバダイオード21,スナバコンデン
サ31,スナバダイオード22を介して電源電圧まで充
電されている。スナバコンデンサ32は、同様に直流電
源1,インダクタンス3,スナバダイオード21,スナ
バコンデンサ32,スイッチング素子12を介して電源
電圧まで充電され、スナバコンデンサ33は、スイッチ
ング素子12のオンにより、スイッチング素子12,ス
ナバ抵抗42を介して零まで放電している。
【0034】この状態でスイッチング素子12をオフす
るとスイッチング素子12を流れていた電流は、図2
(B)の破線の矢印で示すようにスナバコンデンサ33
及びスナバコンデンサ32と31の直列回路に並列に流
れスナバダイオード22を通り、次第にスナバコンデン
サ33の電圧を上昇するとともに、コンデンサ31を電
源電圧以上に充電する。
【0035】その後、負荷出力点の電位が直流電源1の
プラス端子とほぼ同等に上昇するとダイオード15がオ
ンして、引き続いて負荷9からの電流をフリーホイール
する。このときスイッチング素子12には、スナバコン
デンサ33とスナバコンデンサ32と31の直列回路が
並列接続された容量が接続されていることになる。
【0036】上述の動作によりスイッチング素子11,
12は交互にスイッチングを繰り返す。
【0037】また、これらスイッチング素子の直列体と
並列に接続されるスナバダイオード21,スナバコンデ
ンサ31及びスナバダイオード22の直列回路はクラン
プ機能を有している。
【0038】すなわち、インダクタンス3(クランプ回
路と電源との間の回路中に存在する浮遊インダクタンス
を含む)に蓄えられる電磁エネルギーを吸収する。この
ため、スイッチング時に発生するこの電磁エネルギーが
スイッチング素子11,12に加わることはなく、これ
らスイッチング素子の耐圧設計を低くすることができる
という効果がある。
【0039】図2に示すスナバコンデンサ31の容量を
1 、スナバコンデンサ32,33の容量を等しいとし
てC2 とすると、スイッチング素子11の並列スナバコ
ンデンサ容量は、C2+C12/(C1+C2)、スイッチ
ング素子12の並列スナバコンデンサ容量は、C2+C1
2/(C1+C2)となり等しくなる。
【0040】ここで具体的数値を代入して、本発明にお
けるスナバ回路のコンデンサ容量を検討する。
【0041】スイッチング素子11及び12のスナバコ
ンデンサ容量を前記従来例の場合と同様に2μF以上と
すると、C1 とC2 の関係は図9に示すようになる。
【0042】また、従来のスナバ回路と異なり、C1
2 の値はいかなる組合せとしてもスイッチング素子1
1及び12に対するスナバコンデンサ容量は等しくな
る。
【0043】全スナバコンデンサ容量が最小となるのは
1=C2のときであり、C1=C2=4/3μFとなる。
この場合の全スナバコンデンサ容量を算出すると4μF
となり、前述の従来例に比較するとコンデンサ容量は1
/10以下となることがわかる。
【0044】このように、本発明のスナバ回路によれ
ば、従来のスナバ回路と比較し、スナバ回路の全スナバ
コンデンサ容量を大幅に低減することができ、当然に寸
法も小型化することができる。
【0045】また、スイッチング素子11及び12がオ
フしたときに電源電圧以上に充電されたコンデンサ31
の電荷は、スナバ抵抗42,スナバコンデンサ31,ス
ナバ抵抗41を介して電源1に回生される。
【0046】図3は、図2においてスナバコンデンサ3
1,32,33がデルタ型に構成されていることに着目
し、デルタ,スター変換を施したもので、図2とまった
く等価な働きをする。
【0047】この場合、コンデンサが2個直列に形成さ
れるため、コンデンサの耐電圧を低下できるという利点
があり、図2の回路に比べて、コンデンサの耐電圧を1
/2にすることができる。以後の実施例はデルタ型につ
いて説明するがそのままスター型に置き換えることがで
きる。
【0048】図2に示した枠131はスナバコンデンサ
31〜33を一つのパッケージに収めて、3端子のコン
デンサとしたことを示している。こうすることにより部
品数が減り、装置の信頼性が増すとともに、余分な配線
が不要になり、インダクタンスが減る。
【0049】図1は、本発明の1実施例を示す図で、図
2に示した回路を実際の部品を使って空間的に配置した
ときの側面図を示したものである。
【0050】図1には、わかりやすくするために図2の
回路も示してある。
【0051】素子で発生する熱を逃がすための放熱板1
51上に半導体モジュール111,112を並べて配置
し、半導体モジュール111のエミッタ端子E1と半導
体モジュール112のコレクタ端子C2 を導電体161
でつないである。半導体モジュール111のコレクタ端
子C1 に取り付けた導電体162にスタッド型スナバダ
イオード121をつけ、半導体モジュール112のエミ
ッタ端子E2に取り付けた導電体163にスタッド型ス
ナバダイオード122をつける。
【0052】また、3端子コンデンサ131をスナバダ
イオード121,122の間に配置し、各端子を図2の
回路のように配線する。
【0053】図1に示すように3端子コンデンサ131
の端子をスナバコンデンサ121,122の端子からの
距離が最短になるように(直線的に)配置することによ
り、スナバ回路のインダクタンスを減らすことができ
る。
【0054】次に他の実施例について図1を用いて説明
する。
【0055】スナバ回路のインダクタンスを減らす手段
の一つとして配線の長さを極力短くするということが挙
げられる。そのとき、スナバダイオードにモジュール型
を用いて、放熱板151上に配置したのでは、スナバダ
イオードへの配線の長さは、モジュールの大きさの分以
下にはすることはできない。
【0056】そこで、図1に示すようにスナバダイオー
ドとしては、スタッド型を用いて、半導体モジュールの
端子に取り付けた導電体に直接取り付けて、できるだけ
半導体モジュールの近くに配置する。このときスタッド
型スナバダイオード121は、ボルト側がアノードとな
っているものを用い、スタッド型スナバダイオード12
2は、ボルト側がカソードとなっているものを用いるこ
とになる。また、スナバダイオードの発熱が問題になる
場合には、図1の152,153のような放熱フィンを
つければよい。
【0057】次にスナバ回路のインダクタンスと回路の
相互インダクタンスの関係を説明する。
【0058】図6は、図2のスイッチング素子とスナバ
回路の一部を取りだして示したものである。スイッチン
グ素子回路とスナバ回路には、それぞれインダクタンス
5,6(L1,L2)が存在する。スイッチング素子11
がオン状態にあり、電流Iがインダクタンス5,スイッ
チング素子11を流れているときにスイッチング素子を
オフすると、電流はインダクタンス6,スナバダイオー
ド21,スナバコンデンサ32からなるスナバ回路に移
って、スナバコンデンサ32に電荷が蓄えられて、電流
が遮断される。
【0059】このときのスイッチング素子11の電圧V
とスイッチング素子11の電流I1,スナバ回路の電流I
2 の波形を図7に示す。図7にVDPとして示してある電
圧は、スパイク電圧といわれるもので、このスパイク電
圧をある値以下にしないとスイッチング素子はこわれて
しまう。
【0060】スパイク電圧は回路のインダクタンス
1 ,L2 と電流遮断時の電流の変化率で決まる。高速
のスイッチング素子を用いるときには、電流の変化率が
大きくなるので、インダクタンスを減らすことが特に重
要になる。インダクタンスを減らすためには、スナバ回
路をできるだけスイッチング素子の近くに配置して、L
1,L2 の大きさを減らすだけではなく、スナバ回路の幾
何学的配置を工夫することにより、スイッチング素子回
路とスナバ回路の相互インダクタンスMが大きくなるよ
うにすると、インダクタンスが相殺され、さらにインダ
クタンスを減らすことができる。
【0061】相互インダクタンスが大きくなるようにす
るには、スナバ回路をスイッチング素子のできるだけ近
くに配置するとともに、図1に示すようにスナバダイオ
ードの電流の向きが、スイッチング素子の電流の向きと
一致するように配置するとよい。
【0062】図4は、本発明を直列多重インバータに適
用した一実施例である。
【0063】直流電源1,2により、プラス端子とマイ
ナス端子及び中性点端子が出力され、この間にスイッチ
ング素子11〜14が直列接続されるとともに、スイッ
チング素子11と12の接続点とスイッチング素子13
と14の接続点にそれぞれクランプダイオード19,2
0を介して中性点端子に接続されている。
【0064】この回路は、図2に示すスナバ回路を、ス
イッチング素子11とクランプダイオード19、及びク
ランプダイオード20とスイッチング素子14の間にそ
れぞれ接続している。すなわち、スイッチング素子11
とクランプダイオード19にスナバダイオード21,ス
ナバコンデンサ31,スナバダイオード22の直列回路
を並列接続し、スナバコンデンサ31の両端とスイッチ
ング素子11とクランプダイオード19の接続点間に、
スナバコンデンサ32,33が接続される。クランプダ
イオード20とスイッチング素子14の間にも上下対称
に同様のスナバ回路が接続されている。直列多重インバ
ータ回路において、スイッチング素子11とクランプダ
イオード19,クランプダイオード20とスイッチング
素子14は交互にスイッチングするので、図2に示す実
施例の適用が可能である。
【0065】したがって、図2の回路に述べたのと同
様、図4においてスナバコンデンサに3端子コンデンサ
131,132を用いること、スナバダイオード21,
23にボルト側がアノードのスタッド型ダイオードを用
い、スナバダイオード22,24にボルト側がカソード
のスタッド型ダイオードを用い、これらダイオードを半
導体モジュールの端子に取り付けた導電体に直接取付
け、電流の向きを半導体モジュールの電流の向きと一致
させることは可能である。
【0066】図5に図4の回路を実装した図を示した。
【0067】番号は図4に合わせ、理解を助けるためコ
ンデンサ,ダイオード,トランジスタの回路記号を付記
した。
【0068】110,120,130及び140は還流
ダイオード及びスイッチング素子のモジュールを2つ並
列に配置し、導板を介して電気的に並列接続したもので
ある。
【0069】また、19及び20はクランプダイオー
ド、21,22,23及び24は夫々スタッド型ダイオ
ードを採用したスナバダイオード、131及び132は
内部でデルタ型に結線されたコンデンサを収納したケー
ス(紙面の都合で横向きに記載したが図1のように紙面
垂直方向に直立している)である。
【0070】スタッド型ダイオード21・23,コンデ
ンサ131・132及びスタッド型ダイオード22・2
4の一端が直線的に配置されているのでスナバ回路のイ
ンダクタンスを低減することができ、装置全体の小型化
を図ることができる。
【0071】
【発明の効果】本発明によれば、スナバエネルギー損失
が低減でき、小型で、かつスナバ回路のインダクタンス
を低減した電力変換器を提供することができるという効
果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す図。
【図2】本発明の回路動作の説明図。
【図3】本発明の別の回路を示す図。
【図4】本発明を直列多重インバータに適用した図。
【図5】本発明の他の実施例を示す図。
【図6】スナバ回路のインダクタンスを説明する図。
【図7】スイッチング素子がオフしたときの電圧,電流
波形図。
【図8】従来技術に示す回路のスナバコンデンサ容量の
一例。
【図9】本発明における回路のスナバコンデンサ容量の
一例。
【図10】従来技術に示す非対称回路の一例。
【符号の説明】
1,2…直流電源、3〜6…インダクタンス、9…負
荷、11〜14…スイッチング素子、15〜18…フリ
ーホイールダイオード、21〜24…スナバダイオー
ド、31〜39…スナバコンデンサ、41〜44…スナ
バ抵抗、111,112…半導体モジュール、121,
122…スタッド型スナバダイオード、131,132
…3端子コンデンサ、151…放熱板、152,153
…放熱フィン、161〜163…導電体。
フロントページの続き (72)発明者 筒井 義雄 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社 日立製作所 日立研究所内 (56)参考文献 特開 平1−282854(JP,A) 特開 昭62−18982(JP,A) 実開 昭61−26325(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H02M 1/00 H01L 25/10 H02M 7/515

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1及び第2のダイオードの一端が両端に
    それぞれ接続された自己消弧型半導体スイッチング素子
    の直列体と、前記自己消弧型半導体スイッチング素子相
    互の接続点、前記第1及び第2のダイオードそれぞれの
    他端の3点間に接続されたデルタ型またはスター型に結
    線された複数の容量性素子を接続し、これら複数の容量
    性素子を3つの端子を持つ1つのパッケージに収納した
    電力変換器。
  2. 【請求項2】請求項1記載の前記3つの端子を持ち、1
    つのパッケージに収納された複数の容量性素子の端子と
    前記第1,第2のダイオードの他端の端子を直線的に配
    置した電力変換器。
  3. 【請求項3】第1,第2,第3及び第4の自己消弧型半
    導体スイッチング素子の直列体と、これらスイッチング
    素子に逆並列に接続された第1,第2,第3及び第4の
    ダイオードと、この第2及び第3の自己消弧型半導体ス
    イッチング素子の直列体と逆並列に接続され中性点に接
    続された第5及び第6のダイオードと、前記自己消弧型
    半導体スイッチング素子の直列体の両端にそれぞれ一端
    を接続された第7及び第8のダイオードと、前記中性点
    に一端をそれぞれ接続された第9及び第10のダイオー
    ドと、前記第7と第9のダイオードそれぞれの他端及び
    前記第1及び第2の自己消弧型半導体スイッチング素子
    の接続点の3点間、及び、前記第8と第10のダイオー
    ドそれぞれの他端及び前記第3及び第4の自己消弧型半
    導体スイッチング素子の接続点の3点間にそれぞれ接続
    されたデルタ型またはスター型に結線された第1及び第
    2の複数の容量性素子を接続し、3つの端子を持つ1つ
    のパッケージに収納した電力変換器。
  4. 【請求項4】請求項3において、前記第1の複数の容量
    性素子の端子と前記第7,第9のダイオードの他端の端
    子との距離及び前記第2の複数の容量性素子の端子と前
    記第8,第10のダイオードの他端の端子とを直線的に
    配置した電力変換器。
  5. 【請求項5】第1及び第2のダイオードの一端が両端に
    それぞれ接続された自己消弧型半導体スイッチング素子
    の直列体と、前記自己消弧型半導体スイッチング素子相
    互の接続点、前記第1及び第2のダイオードそれぞれの
    他端の3点間に接続されたデルタ型またはスター型に結
    線された複数の容量性素子を接続し、前記第1のダイオ
    ードにはボルト側がアノード端子であるスタッド型ダイ
    オードを用い、前記第2のダイオードにはボルト側がカ
    ソード端子であるスタッド型ダイオードを用いた電力変
    換器。
  6. 【請求項6】第1,第2,第3及び第4の自己消弧型半
    導体スイッチング素子の直列体と、これらスイッチング
    素子に逆並列に接続された第1,第2,第3及び第4の
    ダイオードと、この第2及び第3の自己消弧型半導体ス
    イッチング素子の直列体と逆並列に接続され中性点に接
    続された第5及び第6のダイオードと、前記自己消弧型
    半導体スイッチング素子の直列体の両端にそれぞれ一端
    を接続された第7及び第8のダイオードと、前記中性点
    に一端をそれぞれ接続された第9及び第10のダイオー
    ドと、前記第7と第9のダイオードそれぞれの他端及び
    前記第1及び第2の自己消弧型半導体スイッチング素子
    の接続点の3点間、及び、前記第8と第10のダイオー
    ドそれぞれの他端及び前記第3及び第4の自己消弧型半
    導体スイッチング素子の接続点の3点間にそれぞれデル
    タ型またはスター型に結線された第1及び第2の容量性
    素子を接続し、前記第7及び第10のダイオードにはボ
    ルト側がアノード端子であるスタッド型ダイオードを用
    い、前記第8及び第9のダイオードにはボルト側がカソ
    ード端子であるスタッド型ダイオードを用いた電力変換
    器。
  7. 【請求項7】請求項5または請求項6において、前記デ
    ルタ型またはスター型に結線された複数の容量性素子は
    3つの端子を持つ1つのパッケージに収納した電力変換
    器。
  8. 【請求項8】請求項5,請求項6に示す電力変換器にお
    いて、前記自己消弧型半導体スイッチング素子にモジュ
    ール型半導体素子を用い、前記モジュール型半導体素子
    の端子に取り付けた導電体に直接スタッド型ダイオード
    のボルト側を取り付け、前記モジュール型半導体素子に
    流れる電流の向きと前記スタッド型ダイオードに流れる
    電流の向きが一致するように配置した電力変換器。
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