JP2818438B2 - 不飽和基含有有機ケイ素化合物 - Google Patents
不飽和基含有有機ケイ素化合物Info
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- JP2818438B2 JP2818438B2 JP14815389A JP14815389A JP2818438B2 JP 2818438 B2 JP2818438 B2 JP 2818438B2 JP 14815389 A JP14815389 A JP 14815389A JP 14815389 A JP14815389 A JP 14815389A JP 2818438 B2 JP2818438 B2 JP 2818438B2
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- compounds containing
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- containing unsaturated
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Description
【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は、新規かつ有用な有機ケイ素化合物に係り、
さらに詳しくは重合反応性の異なる2種類のビニル基を
含有する不飽和基含有有機ケイ素化合物に関する。
さらに詳しくは重合反応性の異なる2種類のビニル基を
含有する不飽和基含有有機ケイ素化合物に関する。
重合可能なエチレン性二重結合およびビニル基を含有
するシランおよびシロキサンについては、特開昭60−84
310号公報や特開昭61−122764号公報などに記載されて
おり、これらはエチレン−プロピレンゴム、アクリルゴ
ムなどの架橋効率の低い不飽和基含有ポリマーの共重合
体の架橋点基導入に用いられる。
するシランおよびシロキサンについては、特開昭60−84
310号公報や特開昭61−122764号公報などに記載されて
おり、これらはエチレン−プロピレンゴム、アクリルゴ
ムなどの架橋効率の低い不飽和基含有ポリマーの共重合
体の架橋点基導入に用いられる。
しかし、これらのシランおよびシロキサンはいずれも
含有するエチレン性二重結合およびビニル基の反応性が
高く、しかも含有する2種の二重結合の反応性の差が小
さいので、上述した架橋効率の低い不飽和基含有ポリマ
ーの共重合体を作製する場合に、重合度を制御しずらい
という難点がある。
含有するエチレン性二重結合およびビニル基の反応性が
高く、しかも含有する2種の二重結合の反応性の差が小
さいので、上述した架橋効率の低い不飽和基含有ポリマ
ーの共重合体を作製する場合に、重合度を制御しずらい
という難点がある。
本発明は、このような従来の事情に対処してなされた
もので、反応性の差が大きく、反応の制御が容易なエチ
レン性二重結合およびビニル基を含有する有機ケイ素化
合物を提供することを目的とする。
もので、反応性の差が大きく、反応の制御が容易なエチ
レン性二重結合およびビニル基を含有する有機ケイ素化
合物を提供することを目的とする。
本発明者は、前述のような目的を達成すべく、鋭意検
討を重ねた結果、一般式 (但し、R1,R2はそれぞれ独立にアルキル基、シクロア
ルキル基、アラルキル基、アリール基、アルコキシ基、
クロロメチル基、クロロフェニル基、3,3,3−トリフル
オロプロピル基より選ばれる基を表わす。) で表わされる不飽和基含有有機ケイ素化合物を合成し、
その構造を確認し、本発明を完成、提供するに至った。
討を重ねた結果、一般式 (但し、R1,R2はそれぞれ独立にアルキル基、シクロア
ルキル基、アラルキル基、アリール基、アルコキシ基、
クロロメチル基、クロロフェニル基、3,3,3−トリフル
オロプロピル基より選ばれる基を表わす。) で表わされる不飽和基含有有機ケイ素化合物を合成し、
その構造を確認し、本発明を完成、提供するに至った。
即ち本発明は、上記反応性の異なるエチレン性二重結
合およびビニル基を含有する不飽和基含有有機ケイ素化
合物に関する。
合およびビニル基を含有する不飽和基含有有機ケイ素化
合物に関する。
本発明の化合物では、ビニル基のついたケイ素原子を
2級の脂肪族の炭素に結合させているが、これはケイ素
に結合したビニル基の反応性を低下させ、反応の制御を
容易にするために選択されたものである。
2級の脂肪族の炭素に結合させているが、これはケイ素
に結合したビニル基の反応性を低下させ、反応の制御を
容易にするために選択されたものである。
本発明化合物中の1−(ビニルフェニル)エチル基に
おいて、ビニル基のフェニル基上の位置は、パラ位、メ
タ位、オルト位のいずれでも良い。またこれらの混合物
であっても良い。
おいて、ビニル基のフェニル基上の位置は、パラ位、メ
タ位、オルト位のいずれでも良い。またこれらの混合物
であっても良い。
本発明化合物中のR1,R2はそれぞれ独立に特定の置換
または非置換の1価の炭化水素基あるいはアルコキシ基
を表わす。
または非置換の1価の炭化水素基あるいはアルコキシ基
を表わす。
置換または非置換の1価炭化水素基としては、メチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基のよ
うなアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基
のようなシクロアルキル基;2−フェニルエチル基のよう
なアラルキル基、フェニル基、トリル基のようなアリー
ル基;およびクロロメチル基、クロロフェニル基、3,3,
3−トリフルオロプロピル基のような置換炭化水素基な
どが例示されるが、入手の容易さから、メチル基、フェ
ニル基、ビニル基が好ましい。アルコキシ基としては、
メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基な
どが例示されるが、入手の容易さから、メトキシ基、エ
トキシ基が好ましい。
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘキシル基のよ
うなアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基
のようなシクロアルキル基;2−フェニルエチル基のよう
なアラルキル基、フェニル基、トリル基のようなアリー
ル基;およびクロロメチル基、クロロフェニル基、3,3,
3−トリフルオロプロピル基のような置換炭化水素基な
どが例示されるが、入手の容易さから、メチル基、フェ
ニル基、ビニル基が好ましい。アルコキシ基としては、
メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基な
どが例示されるが、入手の容易さから、メトキシ基、エ
トキシ基が好ましい。
本発明化合物は公知の方法の応用により得られる。例
えば、ジビニルベンゼンと一般式HSi(CH3)2Clで示さ
れるシラン化合物をパラジウム触媒の存在下に反応させ
て1−(ビニルフェニル)エチルシラン化合物を得て、
これとビニルマグネシウムブロマイドを下記の如く反応
させることにより得られる。
えば、ジビニルベンゼンと一般式HSi(CH3)2Clで示さ
れるシラン化合物をパラジウム触媒の存在下に反応させ
て1−(ビニルフェニル)エチルシラン化合物を得て、
これとビニルマグネシウムブロマイドを下記の如く反応
させることにより得られる。
〔発明の効果〕 本発明のビニル基含有有機ケイ素化合物は、ビニル基
の結合したケイ素が、2級の脂肪族の炭素に結合してい
るため、ケイ素に結合した二重結合と、ビニルフェニル
基の二重結合の反応性の差が大きい化合物である。従っ
て、エチレン−プロピレンゴム、アクリルゴムなどの架
橋効率の低い不飽和基含有ポリマーの共重合体の架橋点
基導入に有効であり、かつその重合度の制御が容易であ
るという効果があり、また極めて優れた耐熱性を加硫後
のゴム成形体に与えるものであり、有機ゴム全体に関連
する応用技術として期待できる。
の結合したケイ素が、2級の脂肪族の炭素に結合してい
るため、ケイ素に結合した二重結合と、ビニルフェニル
基の二重結合の反応性の差が大きい化合物である。従っ
て、エチレン−プロピレンゴム、アクリルゴムなどの架
橋効率の低い不飽和基含有ポリマーの共重合体の架橋点
基導入に有効であり、かつその重合度の制御が容易であ
るという効果があり、また極めて優れた耐熱性を加硫後
のゴム成形体に与えるものであり、有機ゴム全体に関連
する応用技術として期待できる。
以下、本発明の実施例について説明する。なお、以下
の実施例中の部は重量部を示す。
の実施例中の部は重量部を示す。
実施例1 窒素雰囲気下で、還流冷却器、温度計、滴下ロートお
よび撹拌機を備えた四つ口フラスコに1−(4−ビニル
フェニル)エチルジメチルクロロシラン45.0部と乾燥テ
トラヒドロフラン50部を仕込み、撹拌しながら、ビニル
マグネシウムブロマイドのテトラヒドロフラン溶液(力
価=1.0)200部を2時間で滴下した。滴下終了後、40℃
でさらに2時間反応させた。この反応液から生成したマ
グネシウム塩を濾別し、2.5−ジ−t−ブチルハイドロ
キノンを0.2部添加し、減圧蒸溜により90〜91℃/1.0Tor
rの留分32.0部を得た。この化合物は無色透明の液体で
あり、この留分のNMR,IR,Mass,元素分析の測定から1−
(4−ビニルフェニル)エチルジメチルビニルシランが
得られたことが確認された。収率は74%であった。測定
結果を第1表にまとめた。
よび撹拌機を備えた四つ口フラスコに1−(4−ビニル
フェニル)エチルジメチルクロロシラン45.0部と乾燥テ
トラヒドロフラン50部を仕込み、撹拌しながら、ビニル
マグネシウムブロマイドのテトラヒドロフラン溶液(力
価=1.0)200部を2時間で滴下した。滴下終了後、40℃
でさらに2時間反応させた。この反応液から生成したマ
グネシウム塩を濾別し、2.5−ジ−t−ブチルハイドロ
キノンを0.2部添加し、減圧蒸溜により90〜91℃/1.0Tor
rの留分32.0部を得た。この化合物は無色透明の液体で
あり、この留分のNMR,IR,Mass,元素分析の測定から1−
(4−ビニルフェニル)エチルジメチルビニルシランが
得られたことが確認された。収率は74%であった。測定
結果を第1表にまとめた。
実施例2 実施例1の1−(4−ビニルフェニル)エチルジメチ
ルクロロシランの代わりに、1−(4−ビニルフェニ
ル)エチルメチルジメトキシシラン47.3部を用いて反応
させた。その結果、95〜96℃/1.0Torrの無色透明の留分
31.6部を得た。実施例1と同様の測定から、得られた化
合物は1−(4−ビニルフェニル)エチルメチルビニル
メトキシシランであることが確認された。収率は68%で
あった。測定結果を第1表にまとめた。
ルクロロシランの代わりに、1−(4−ビニルフェニ
ル)エチルメチルジメトキシシラン47.3部を用いて反応
させた。その結果、95〜96℃/1.0Torrの無色透明の留分
31.6部を得た。実施例1と同様の測定から、得られた化
合物は1−(4−ビニルフェニル)エチルメチルビニル
メトキシシランであることが確認された。収率は68%で
あった。測定結果を第1表にまとめた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松本 誠 群馬県太田市西新町133番地 東芝シリ コーン株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C07F 7/08 C07F 7/18 CA(STN) REGISTRY(STN)
Claims (1)
- 【請求項1】一般式 (但し、R1,R2はそれぞれ独立にアルキル基、シクロア
ルキル基、アラルキル基、アリール基、アルコキシ基、
クロロメチル基、クロロフェニル基、3,3,3−トリフル
オロプロピル基より選ばれる基を表わす。) で示される不飽和基含有有機ケイ素化合物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14815389A JP2818438B2 (ja) | 1989-06-09 | 1989-06-09 | 不飽和基含有有機ケイ素化合物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14815389A JP2818438B2 (ja) | 1989-06-09 | 1989-06-09 | 不飽和基含有有機ケイ素化合物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0314589A JPH0314589A (ja) | 1991-01-23 |
JP2818438B2 true JP2818438B2 (ja) | 1998-10-30 |
Family
ID=15446446
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14815389A Expired - Lifetime JP2818438B2 (ja) | 1989-06-09 | 1989-06-09 | 不飽和基含有有機ケイ素化合物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2818438B2 (ja) |
-
1989
- 1989-06-09 JP JP14815389A patent/JP2818438B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0314589A (ja) | 1991-01-23 |
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