JPH06166690A - 含フッ素有機ケイ素化合物 - Google Patents

含フッ素有機ケイ素化合物

Info

Publication number
JPH06166690A
JPH06166690A JP43A JP34543992A JPH06166690A JP H06166690 A JPH06166690 A JP H06166690A JP 43 A JP43 A JP 43A JP 34543992 A JP34543992 A JP 34543992A JP H06166690 A JPH06166690 A JP H06166690A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
formula
group
compound
fluorine
divalent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP43A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2687075B2 (ja
Inventor
Shinichi Sato
伸一 佐藤
Noriyuki Koike
則之 小池
Takashi Matsuda
高至 松田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Original Assignee
Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shin Etsu Chemical Co Ltd filed Critical Shin Etsu Chemical Co Ltd
Priority to JP4345439A priority Critical patent/JP2687075B2/ja
Publication of JPH06166690A publication Critical patent/JPH06166690A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2687075B2 publication Critical patent/JP2687075B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【構成】本発明の含フッ素有機ケイ素化合物は、下記一
般式: 【化1】 〔式中、aは1以上の整数、bは2または3、R1 は非
置換または置換一価炭化水素基、Xはアルコキシ基、R
fは、二価パーフルオロアルキレン基もしくは二価パー
フルオロポリエーテル基、Qは、二価のジシロキサン基
である、〕で表されることを特徴とする。 【効果】分子鎖の両端に加水分解可能シリル基を有して
いることから、錫系、チタン系等の公知の縮合硬化触媒
を使用し、水分の存在下で硬化し、弾性体硬化物を形成
する。この硬化物はフッ素含有率が高いため耐溶剤性、
耐薬品性に優れ、また、低表面エネルギーを有するため
離型性、撥水性に優れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、文献未載の新規な含フ
ッ素有機ケイ素化合物に関する。
【0002】
【従来の技術】含フッ素有機ケイ素化合物は、耐溶剤
性、耐薬品性、離型性等の改善効果が良好であり、この
ため各種の含フッ素有機ケイ素化合物が、ゴム材料、離
型剤等の用途に使用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、従来公知
の含フッ素有機ケイ素化合物においては、その耐溶剤
性、耐薬品性、離型性等の改善効果は未だ満足し得るも
のではなく、さらにその改善効果が増大した含フッ素有
機ケイ素化合物が要望されている。従って本発明の課題
は、耐溶剤性、耐薬品性、離型性等の特性が極めて優
れ、各種ゴム材料、離型剤等の用途に有用な新規含フッ
素有機ケイ素化合物を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、下記一
般式(1):
【化4】 〔式中、aは1以上の整数、bは2または3、R1 は非
置換または置換一価炭化水素基、Xはアルコキシ基、R
fは、下記一般式(1a):
【化5】 (ただし、1は0〜8の整数、k及びmは1〜20の整
数、j及びnは0または1の整数)で示される二価パー
フルオロアルキレン基もしくは二価パーフルオロポリエ
ーテル基、Qは、下記一般式(1b):
【化6】 (ただし、R2 及びR3 は同一でも異なっていてもよ
く、非置換または置換一価炭化水素基)で示される二価
のシロキサン基である、〕で示される含フッ素有機ケイ
素化合物が提供される。
【0005】本発明の含フッ素有機ケイ素化合物を示す
前記一般式(1)において、一価炭化水素基R1 として
は、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基等のア
ルキル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基、ビ
ニル基、アリル基等のアルケニル基、フェニル基、トリ
ル基等のアリール基、ベンジル基、フェニルエチル基等
のアラルキル基、及びこれらの基の水素原子の一部もし
くは全部をハロゲン等で置換した基、例えばクロロメチ
ル基、3,3,3-トリフルオロプロピル基等を例示すること
ができる。中でも好ましい基は、炭素原子数が6以下の
アルキル基、及びフェニル基等である。また、アルコキ
シ基Xとしてはメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ
基、ブトキシ基などが例示される。
【0006】またRfは、前記一般式(1a)で表され
る二価パーフルオロアルキレン基もしくは二価パーフル
オロポリエーテル基であり、その代表例としては、これ
に限定されるものではないが、次のものを例示すること
ができる。
【化7】 さらにQは、前記一般式(1b)で表される二価のシロ
キサン基である。この一般式(1b)において、一価炭
化水素基R2 及びR3 としては、前記R1 について例示
したものと同様の基を挙げることができ、最も好適な基
は、炭素原子数が6以下の非置換もしくはハロゲン置換
アルキル基、ビニル基及びフェニル基である。その代表
例としては、これに限定されるものではないが、次のも
のを例示することができる。以下の式中、Phはフェニ
ル基、Viはビニル基を示す。
【化8】
【0007】製造方法 上述した本発明の含フッ素有機ケイ素化合物は、例えば
下記一般式(2): H3 COOC−Rf−COOCH3 (2) 〔Rfは前記の通り〕で示される両末端メチルエステル
と、下記一般式(3):
【化9】 〔R2 及びR3 は、前記の通り〕で表されるジシロキサ
ンとを反応させてポリアミド化合物を形成し、次いで下
記一般式(4):
【化10】 〔b及びR1 は、前記の通り〕で表されるケイ素化合物
を用いて、前記ポリアミド化合物の分子鎖両端を修飾す
ることによって合成することができる。
【0008】前記両末端メチルエステルとジシロキサン
との反応においては、モル換算で、両末端メチルエステ
ル(2)の仕込量をジシロキサン(3)より多くするこ
とが必要であるが、一般的には、最大でも2倍モル以下
とされる。本発明においては、特にこれらの仕込み量
が、下記条件: 1.0<(2)のモル量/(3)のモル量≦2.0 を満足していることが望ましい。この場合、(2)/
(3)を大きくすれば比較的分子量の小さなポリマー
(ポリアミド)が合成されるが、(2)/(3)の値を
1.0に近づければ分子量の大きなポリマー(ポリアミ
ド)が合成される。またこの反応は、一般に20〜80
℃の温度で行われる。
【0009】前記一般式(4)のケイ素化合物を用いて
の前記ポリアミド末端の修飾は、一般に20〜80℃、
好ましくは20〜50℃で行われる。この場合、該ケイ
素化合物の仕込み量は、(2)−(3)のモル量の2倍
以上とすることが好ましい。尚、上記の両末端メチルエ
ステルとジシロキサンとの反応、及びポリアミド末端の
修飾は、一般に反応に不活性な有機溶媒を用いて行うこ
とができる。
【0010】用途 かくして得られる本発明の含フッ素有機ケイ素化合物
は、種々の用途に利用することができる。例えば、この
化合物は、分子鎖の両端に加水分解可能シリル基を有し
ていることから、錫系、チタン系等の公知の縮合硬化触
媒を使用し、水分の存在下で硬化し、弾性体硬化物を形
成する。この硬化物はフッ素含有率が高いため耐溶剤
性、耐薬品性に優れ、また、低表面エネルギーを有する
ため離型性、撥水性に優れており、コーティング材、特
に建築用コーティング材、煙突内壁コーティング材等の
用途に極めて有用である。
【0011】
【実施例】
実施例1 撹拌棒、温度計、ジムロート、滴下ロートを付した20
0ml四つ口セパラフラスコに、下記式:
【化11】 で示される両末端メチルエステル 51.2g(粘度:6
20cP)、メタキシレンヘキサフロライド 50.0
g、下記式:
【化12】 で示されるジシロキサン 3.2g、を仕込み撹拌しなが
ら50℃に加熱した。4時間後に増粘し、粘度が一定と
なった。この段階で、下記式:
【化13】 で示されるケイ素化合物 0.9g、を添加し、50℃に
て2時間撹拌した。次いで、低沸分を留去することによ
り、粘度 19,000 cPのポリマー50.9gを得た。
【0012】得られたポリマーについて、NMR測定、
IR測定したところ、以下の結果が得られた。 NMR: δ(ppm) 0.25 (s,Si−CH3 ,6H) 3.56 (s,Si−OCH3 ,12H) IR:チャートを図1に示す。 1100〜1300cm-1 νC−F 1710cm-1 νC=O 3350cm-1 νN−H また、このポリマーを加水分解し、脱離したメタノール
を定量したところ、0.015/100gポリマーであっ
た。以上の結果から、得られたポリマーは、下記式:
【化14】 で表される含フッ素有機ケイ素化合物であることが確認
された。
【0013】実施例2 撹拌棒、温度計、ジムロート、滴下ロートを付した20
0ml四つ口セパラフラスコに、下記式:
【化15】 で示される両末端メチルエステル 52.6g(粘度:6
80cP)、メタキシレンヘキサフロライド 50.0
g、下記式:
【化16】 で示されるジシロキサン 3.2g、を仕込み撹拌しなが
ら50℃に加熱した。4時間後に増粘し、粘度が一定と
なった。この段階で、 式: H2 N(CH2 3 −Si(OC2 5 3 で示されるケイ素化合物 1.0g、を添加し、50℃に
て2時間撹拌した。次いで、低沸分を留去することによ
り、粘度 21,000 cPのポリマー51.2gを得た。
【0014】得られたポリマーについて、実施例1と同
様の分析を行ったところ、以下に示す結果が得られた。 NMR: δ(ppm ) 1.32 (t,C−CH3 ,18H) 3.76 (q,O−CH2 ,12H) IR:チャートを図2に示す。 1100〜1300cm-1 νC−F 1710cm-1 νC=O 3350cm-1 νN−H メタノール定量: 0.022/100gポリマー 以上の結果から、得られたポリマーは、下記式:
【化17】 で表される含フッ素有機ケイ素化合物であることが確認
された。
【0015】
【発明の効果】本発明の含フッ素有機ケイ素化合物は、
分子鎖の両端に加水分解可能シリル基を有していること
から、錫系、チタン系等の公知の縮合硬化触媒を使用
し、水分の存在下で硬化し、弾性体硬化物を形成する。
この硬化物はフッ素含有率が高いため耐溶剤性、耐薬品
性に優れ、また、低表面エネルギーを有するため離型
性、撥水性に優れており、コーティング材、特に建築用
コーティング材、煙突内壁コーティング材等の用途に極
めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で合成された本発明の含フッ素有機ケ
イ素化合物のIRチャートを示す図。
【図2】実施例2で合成された本発明の含フッ素有機ケ
イ素化合物のIRチャートを示す図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松田 高至 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1): 【化1】 〔式中、aは1以上の整数、 bは2または3、 R1 は非置換または置換一価炭化水素基、 Xはアルコキシ基、 Rfは、下記一般式(1a): 【化2】 (ただし、1は0〜8の整数、k及びmは1〜20の整
    数、j及びnは0または1の整数)で示される二価パー
    フルオロアルキレン基もしくは二価パーフルオロポリエ
    ーテル基、 Qは、下記一般式(1b): 【化3】 (ただし、R2 及びR3 は同一でも異なっていてもよ
    く、非置換または置換一価炭化水素基)で示される二価
    のシロキサン基である、〕で示される含フッ素有機ケイ
    素化合物。
JP4345439A 1992-11-30 1992-11-30 含フッ素有機ケイ素化合物 Expired - Fee Related JP2687075B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4345439A JP2687075B2 (ja) 1992-11-30 1992-11-30 含フッ素有機ケイ素化合物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4345439A JP2687075B2 (ja) 1992-11-30 1992-11-30 含フッ素有機ケイ素化合物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06166690A true JPH06166690A (ja) 1994-06-14
JP2687075B2 JP2687075B2 (ja) 1997-12-08

Family

ID=18376606

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4345439A Expired - Fee Related JP2687075B2 (ja) 1992-11-30 1992-11-30 含フッ素有機ケイ素化合物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2687075B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008163141A (ja) * 2006-12-27 2008-07-17 Kaneka Corp 硬化性有機重合体とその製造方法、および、これを含有する硬化性組成物
WO2013172177A1 (ja) * 2012-05-18 2013-11-21 ダイキン工業株式会社 フルオロポリエーテル基含有シリコーン化合物
WO2021125062A1 (ja) 2019-12-19 2021-06-24 モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社 硬化性組成物
WO2021125058A1 (ja) 2019-12-19 2021-06-24 モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社 硬化性組成物

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008163141A (ja) * 2006-12-27 2008-07-17 Kaneka Corp 硬化性有機重合体とその製造方法、および、これを含有する硬化性組成物
WO2013172177A1 (ja) * 2012-05-18 2013-11-21 ダイキン工業株式会社 フルオロポリエーテル基含有シリコーン化合物
JP2013256643A (ja) * 2012-05-18 2013-12-26 Daikin Industries Ltd フルオロポリエーテル基含有シリコーン化合物
WO2021125062A1 (ja) 2019-12-19 2021-06-24 モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社 硬化性組成物
WO2021125058A1 (ja) 2019-12-19 2021-06-24 モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社 硬化性組成物
KR20220117919A (ko) 2019-12-19 2022-08-24 모멘티브 파포만스 마테리아루즈 쟈판 고도가이샤 경화성 조성물
KR20220119667A (ko) 2019-12-19 2022-08-30 모멘티브 파포만스 마테리아루즈 쟈판 고도가이샤 경화성 조성물

Also Published As

Publication number Publication date
JP2687075B2 (ja) 1997-12-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4323488A (en) Method for the preparation of silicone-modified polyoxyalkylene polyethers and room temperature-curable compositions therewith
JP2587340B2 (ja) アクリルオルガノポリシロキサンの製造方法
US5300613A (en) Fluorine-containing organosilicon compounds
US5508369A (en) Organopolysiloxanes having a silanol group and process of making them
JPS6340194B2 (ja)
JP2687075B2 (ja) 含フッ素有機ケイ素化合物
JP4453822B2 (ja) 2以上の保護された官能基を有するシラン化合物及びその製造方法
JPH05339007A (ja) 含フッ素有機けい素化合物およびその製造方法
JPH05222066A (ja) 新規有機ケイ素化合物
JP3097533B2 (ja) 表面処理剤
EP0423686B1 (en) Silacyclobutanes and process for preparation
US5519157A (en) Fluorine-containing organosilicon compounds and method for their preparation
US6060618A (en) Fluorine-containing amide compound
JPH09309889A (ja) シロキサン化合物およびその製造方法
JP2652304B2 (ja) 含フッ素有機ケイ素化合物
JPH0717752B2 (ja) アルコキシ官能性オルガノポリシロキサンの製造方法
JPH06107671A (ja) 有機ケイ素化合物及びその製造方法
JP3013729B2 (ja) 含フッ素有機ケイ素化合物
JP3150576B2 (ja) 有機けい素化合物
JPH0615618B2 (ja) 含フッ素ポリシルエチレンシロキサン
JP2512348B2 (ja) ブタジエニル基含有シロキサン化合物及びその製造方法
JP3257414B2 (ja) 環状エーテル基を有するオルガノポリシロキサン
JP3606931B2 (ja) シクロテトラシロキサンの製造方法
JPH11199676A (ja) シルフェニレン系ポリマーおよびその製造方法
JP4055429B2 (ja) 含フッ素有機ケイ素化合物

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees